JP3911343B2 - 一缶多水路型給湯機 およびその制御方法 - Google Patents

一缶多水路型給湯機 およびその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水の通る給湯流路と非給湯側流路とが1つの熱交換器を経由する一缶多水路型給湯機およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一缶二水路型給湯機は、図4に示すように、浴槽702内の湯を追い焚きするための追い焚き流路703と給湯流路701とがフィンを共通にする1つの熱交換器704を通っており、これら2つの流路内の水を1つのバーナー705で加熱するようになっている。バーナー705に供給するガス量は、ガス供給管の途中に設けた比例弁706によって調整される。
【0003】
このような一缶二水路型給湯機では、バーナー705を燃焼させると、給湯流路701と非給湯側流路である追い焚き流路703とが同時に加熱されるので、給湯単独使用時に追い焚き流路703内に滞留している水が沸騰しないよう、熱交換器704の構造上、追い焚き流路703側の吸熱比率を低く抑えてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術では、追い焚き流路側の吸熱比率を低く抑えてあるので、風呂の追い焚きに要する時間が長くかかるという問題がある。本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、非給湯側流路の吸熱比率を高めても給湯単独使用時に非給湯側流路内での沸騰を防ぐことのできる一缶多水路型給湯機およびその制御方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]給水の通る給湯流路(20)と非給湯側流路(40)とが1つの熱交換器(11)を経由する一缶多水路型給湯機において、
前記熱交換器(11)を加熱するバーナー(12)と、前記バーナー(12)による加熱量を制御する加熱量制御手段(80)と、前記給湯流路(20)にだけ通水のある給湯単独使用か否かを判別する単独使用判別手段(71)と、前記バーナー(12)の加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が生じたか否かを判別する状態変化判別手段(72)とを備え、
前記加熱量制御手段(80)は、前記加熱量の上限値である最大号数を設定変更する最大号数設定手段(81)と、前記最大号数設定手段(81)によって設定された前記最大号数の範囲内で前記バーナー(12)の加熱量を制御する燃焼制御手段(85)とを有し、
前記最大号数設定手段(81)は、前記給湯単独使用時に前記バーナー(12)の加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったとき、その後所定時間が経過するまでの間、前記最大号数の値を給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする一缶多水路型給湯機。
【0006】
[2]給水の通る給湯流路(20)と非給湯側流路(40)とが1つの熱交換器(11)を経由する一缶多水路型給湯機において、
前記熱交換器(11)を加熱するバーナー(12)と、前記バーナー(12)による加熱量を制御する加熱量制御手段(80)と、前記給湯流路(20)にだけ通水のある給湯単独使用か否かを判別する単独使用判別手段(71)と、前記バーナー(12)の加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が生じたか否かを判別する状態変化判別手段(72)と、前記非給湯側流路(40)内に水が滞留しているかを判別する滞留判別手段(100)とを備え、
前記加熱量制御手段(80)は、前記加熱量の上限値である最大号数を設定変更する最大号数設定手段(81)と、前記最大号数設定手段(81)によって設定された前記最大号数の範囲内で前記バーナー(12)の加熱量を制御する燃焼制御手段(85)とを有し、
前記最大号数設定手段(81)は、前記給湯単独使用時に前記バーナー(12)の加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化がありかつ前記非給湯側流路(40)内に水が滞留しているとき、その後所定時間が経過するまでの間、前記最大号数の値を給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする一缶多水路型給湯機。
【0007】
[3]前記滞留判別手段(100)は、前記非給湯側流路(40)内に水が滞留しているか否かに加えて滞留している水の温度を判別するものであり、前記最大号数設定手段(81)は、前記所定時間の長さおよび前記最大号数のうちのいずれか一方または双方を前記非給湯側流路(40)内に滞留している水の温度に応じて変更することを特徴とする[2]記載の一缶多水路型給湯機。
【0008】
[4]前記滞留判別手段(100)は、前記給湯単独使用時に前記バーナー(12)の加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があった後における出湯温度の上昇勾配に基づいて、前記非給湯側流路(40)内の水の状態を判別することを特徴とする[2]または[3]記載の一缶多水路型給湯機。
【0009】
[5]前記状態変化判別手段(72)は、前記給湯流路(20)内に滞留する水が所定温度以下の状態から給湯動作を開始した場合と、非給湯側と給湯とを同時に使用している状態から給湯単独使用に移行した場合と、給湯側の設定温度が予め定めた基準温度より高い温度に変更された場合と、前記給湯流路(20)内の流量が予め定めた許容変化量を越えて増加した場合のうちのいずれかの事象が起きたとき、前記バーナー(12)の加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったものと判別することを特徴とする[1]、[2]、[3]または[4]記載の一缶多水路型給湯機。
【0010】
[6]前記最大号数設定手段(81)が前記最大号数の値を前記給湯単独使用時最大号数より小さい値に設定する前記所定の期間の長さを、前記事象ごとに定めたことを特徴とする[5]記載の一缶多水路型給湯機。
【0011】
[7]前記最大号数設定手段(81)は、前記最大号数を前記単独使用時最大号数より小さく設定している期間中に前記バーナー(12)の加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が再び起きたとき、前記期間の終了時刻と新たに生じた前記使用状態の変化に基づいて最大号数を小さく設定すべき期間の終了時刻とを比較し、より遅い終了時刻が到来するまでの間、前記最大号数の値を前記単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]または[6]記載の一缶多水路型給湯機。
【0012】
[8]前記最大号数設定手段(81)は、前記最大号数を前記単独使用時最大号数より小さい値に設定している状態からこれを解除したとき、その後、所定のハンチング防止時間が経過するまでの間、前記単独使用時最大号数より小さい値への前記最大号数の設定変更を禁止することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]または[7]記載の一缶多水路型給湯機。
【0013】
[9]前記燃焼制御手段(85)は、前記バーナー(12)の加熱量をフィードフォワード制御する第1の燃焼制御部(86)と、前記バーナー(12)の加熱量を出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で制御する第2の燃焼制御部(87)とを備え、
前記第1の燃焼制御部(86)は、設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化したとき前記バーナー(12)による加熱量をフィードフォワード制御するとともに、前記最大号数設定手段(81)が前記最大号数の値を前記単独使用時最大号数より小さい値に設定した際に行うフィードフォワード制御の実行時間を他の場合よりも長くすることを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]または[8]記載の一缶多水路型給湯機。
【0014】
[10]前記給湯流路(20)を通じて出湯される湯の量を制限する流量制御弁(30)と、前記流量制御弁(30)の開度を制御する流量制御手段(90)とを備え、前記バーナー(12)の加熱量を前記最大号数設定手段(81)によって設定されている最大号数まで増加させても設定温度の湯を出湯できないとき、前記設定温度の湯が出湯されるように前記流量制御弁(30)の開度を制限することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]または[9]記載の一缶多水路型給湯機。
【0015】
[11]前記燃焼制御手段(85)は、設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化したとき前記バーナー(12)の加熱量をフィードフォワード制御する第1の燃焼制御部(86)と、前記第1の燃焼制御部(86)による前記フィードフォワード制御の終了後、出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で前記バーナー(12)の加熱量を制御する第2の燃焼制御部(87)とを備え、
前記第1の燃焼制御部(86)は、前記第2の燃焼制御部(87)によるフィードバック量に基づいて次回以降に前記フィードフォワード制御を行う際のガス量の設定値を補正するとともに、この補正量を前記最大号数設定手段(81)によって前記最大号数が変更されるごとに初期化することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]または[10]記載の一缶多水路型給湯機。
【0016】
[12]前記給湯流路(20)を通じて出湯される湯の量を制限する流量制御弁(30)と、前記流量制御弁(30)の開度を制御する流量制御手段(90)とを備え、
前記流量制御手段(90)は、最大号数と設定温度と加熱前の給水温度とから前記設定温度の湯を出湯し得る最大流量の予測値を求めこれを所定の補正流量で補正して得た初期上限流量になるように前記流量制御弁(30)の開度をフィードフォワード制御する第1の流量制御部(91)と、前記流量制御弁(30)が前記初期上限流量に相当する開度に設定された状態の下で前記バーナー(12)の加熱量を前記最大号数設定手段(81)によって設定された最大号数まで増加させても前記設定温度の湯を出湯できないとき、前記設定温度の湯が出湯されるように前記流量制御弁(30)の開度を変更する第2の流量制御部(92)とを有し、
前記第1の流量制御部(91)は、前記第2の流量制御部(92)による前記流量制御弁(30)の開度の変更量に基づいて前記補正流量を修正するとともに、この補正流量を前記最大号数設定手段(81)によって前記最大号数が変更されるごとに初期化することを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]または[11]記載の一缶多水路型給湯機。
【0017】
[13]給水の通る給湯流路(20)と非給湯側流路(40)とが1つの熱交換器(11)を経由する一缶多水路型給湯機の制御方法において、
前記給湯流路(20)にだけ通水のある給湯単独使用時であって前記バーナー(12)の加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったとき、その後所定時間が経過するまでの間、前記バーナー(12)による加熱量の上限値である最大号数の値を、前記給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする一缶多水路型給湯機の制御方法。
【0018】
前記本発明は次のように作用する。
最大号数設定手段(81)は、給湯単独使用時にバーナー(12)の加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったとき、その後、所定時間が経過するまでの間、バーナー(12)による加熱量の上限値である最大号数の値を、給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定する。
【0019】
通常、バーナー(12)による加熱量は、出湯温度に基づくフィードバック制御を含む制御形態で制御されるが、加熱量を増大させても、出湯温度はすぐに上昇しないので、フィードバック制御がききすぎて加熱量が必要以上に増大してしまう。特に、設定温度が急激に高められた場合や、出湯量が急激に増加した場合などのように、バーナー(12)による加熱量を急激に増加させるべき使用状態の変化が起こるとその傾向が顕著に現れるので、給湯単独使用時においては追い焚き流路などの非給湯側流路(40)内で沸騰が生じてしまう。
【0020】
本発明では、給湯単独使用時にバーナー(12)の加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が起きたとき、その後所定時間が経過するまでの間、最大号数を単独使用時最大号数より小さい値に下げるので、必要以上の加熱が抑えられ、非給湯側流路(40)内での沸騰を防止することができる。
【0021】
また、滞留判別手段(100)によって、非給湯側流路(40)内に水が滞留しているか否かを判別し、給湯単独使用時にバーナー(12)の加熱量を基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があり、かつ非給湯側流路(40)内に水が滞留しているとき、その後所定時間が経過するまでの間、最大号数を単独使用時最大号数より小さい値に設定する。
【0022】
このように、非給湯側流路(40)内に水が滞留しているときだけ最大号数を単独使用時最大号数よりも小さく設定するので、非給湯側流路(40)内に水がなく沸騰の可能性の無いときには最大号数が小さく制限されず、短時間のうちに設定温度の湯を出湯することができる。
【0023】
また滞留判別手段(100)は、非給湯側流路(40)内に水が滞留しているか否かに加えて滞留している水の温度を判別し、最大号数設定手段(81)は、最大号数を単独使用時最大号数よりも小さく設定する所定時間の長さおよび最大号数の値のうちのいずれか一方または双方を、非給湯側流路(40)内に滞留している水の温度に応じて変更する。
【0024】
これにより、非給湯側流路(40)側が既に暖まっているか否かに応じて加熱の仕方が変更されるので、非給湯側流路内での沸騰を抑えつつ、より短時間のうちに出湯温度を設定温度に近づけることができる。
【0025】
滞留判別手段(100)は、給湯単独使用時にバーナー(12)の加熱量を基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があった後における出湯温度の上昇勾配に基づいて、非給湯側流路(40)内の水の状態を判別する。
【0026】
非給湯側流路(40)内に水が滞留している場合には、その水温が高いほど非給湯側流路(40)側の吸熱量が少なくなり、出湯温度の上昇勾配が大きくなる。また非給湯側流路(40)内に水が滞留していなければ、非給湯側の吸熱量がさらに少なくなるので、より一層、出湯温度の上昇勾配が大きくなる。そこで、加熱量を増大させてからの出湯温度の上昇勾配を監視することによって、非給湯側流路(40)内に水が滞留しているか否かおよび滞留している水の温度を判別している。
【0027】
状態変化判別手段(72)は、給湯流路(20)内に滞留する水が所定温度以下の状態から給湯動作を開始した場合と、非給湯側と給湯とを同時に使用している状態から給湯単独使用に移行した場合と、給湯側の設定温度が予め定めた基準温度以上に変更された場合と、給湯流路(20)内の流量が予め定めた許容変化量を越えて増加した場合のうちのいずれかの事象が起こったとき、バーナー(12)の加熱量を基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったものと判別する。
【0028】
このように、特定の事象の発生により、バーナー(12)の加熱量を基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化のあったことを判別するので、その判別を容易に行うことができ、装置構成の簡略化を図ることができる。また最大号数を制限すべきか否かを、実際に加熱量が必要以上に増大する前に判別できるので、沸騰の発生を効果的に防止することができる。
【0029】
さらに最大号数設定手段(81)が最大号数の値を給湯単独使用時最大号数より小さい値に設定し維持する所定の期間の長さを、各事象ごとに定める。これにより最大号数を制限する期間を各事象ごとに最適な長さに設定でき、非給湯側流路(40)内での沸騰を防止しながら出湯温度をより短時間のうちに設定温度まで立ち上げることができる。
【0030】
また最大号数設定手段(81)は、最大号数を単独使用時最大号数より小さく設定している期間中にバーナー(12)の加熱量を基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が再び起きたとき、既に設定中の期間の終了時刻と新たに生じた使用状態の変化に基づいて最大号数を小さく設定すべき期間の終了時刻とを比較し、より遅い終了時刻が到来するまでの間、最大号数の値を単独使用時最大号数より小さい値に設定する。
【0031】
これにより、最大号数を小さく設定している期間中に出湯流量の急激な増大が起きたような場合であっても、非給湯側流路内での沸騰を適切に防止することができる。特により遅い終了時刻まで延長されるので、各事象ごとに最大号数を下げておく期間の長さが異なる場合であっても、沸騰防止のために必要な期間を適切に確保することができる。すなわち、事象ごとに期間の長さが異なる場合には、先に起きた事象についての終了時刻が、後から起きた事象についての終了時刻よりも遅い場合もあるので、より遅い方の終了時刻を優先することで、非給湯側流路(40)内での沸騰を適切に防止することができる。
【0032】
最大号数設定手段(81)は、最大号数を単独使用時最大号数より小さい値に設定している状態からこれを解除したとき、その後、所定のハンチング防止時間が経過するまでの間、単独使用時最大号数より小さい値への最大号数の設定変更を禁止する。
【0033】
すなわち、最大号数の制限が解除されると、これに伴って出湯流量の上限量が緩和されるので、最大号数の制限を解除した直後に出湯流量が増大して出湯温度が低下し、加熱量を増減させる制御が働くことになる。このとき、最大号数を再度、小さく制限するとハンチングが起こり制御が不安定になってしまう。そこで、解除後の所定期間は、最大号数を単独使用時最大号数よりも小さい値に設定変更する処理を禁止し、制御の安定性を確保している。
【0034】
燃焼制御手段(85)は、バーナー(12)の加熱量をフィードフォワード制御する第1の燃焼制御部(86)と、バーナー(12)の加熱量を出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で制御する第2の燃焼制御部(87)とを備え、第1の燃焼制御部(86)は、設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化したときバーナー(12)による加熱量をフィードフォワード制御するとともに、最大号数設定手段(81)が最大号数の値を単独使用時最大号数より小さい値に設定した際に行うフィードフォワード制御の実行時間を他の場合よりも長くする。
【0035】
最大号数を小さくしても、フィードバック制御が働くと、設定された最大号数まで急激に加熱量が増加する場合があるので、フィードフォーワード制御時間を通常よりも長くすることで、より緩やかに加熱量を増加させることが可能になり、非給湯側流路(40)内での沸騰を確実に防止することができる。
【0036】
給湯流路(20)を通じて出湯される湯の量を制限する流量制御弁(30)の開度を制御する流量制御手段(90)は、最大号数設定手段(81)によって設定されている最大号数までバーナー(12)の加熱量を増加させても設定温度の湯を出湯できないとき、当該設定温度の湯が出湯されるように流量制御弁(30)の開度を制限する。したがって、最大号数設定手段(81)によって単独使用時最大号数よりも小さい値に最大号数が設定されている間も、当該最大号数を基準に出湯量が制限され、その間にも設定温度の湯を出湯することができる。
【0037】
燃焼制御手段(85)の有する第1の燃焼制御部(86)は、設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化したときバーナー(12)の加熱量をフィードフォワード制御し、第2の燃焼制御部(87)は、第1の燃焼制御部(86)によるフィードフォワード制御の終了後、出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態でバーナー(12)の加熱量を制御する。また、第1の燃焼制御部(86)は、第2の燃焼制御部(87)によるフィードバック量に基づいて次回以降にフィードフォワード制御を行う際のガス量の設定値を補正するとともに、この補正量を最大号数設定手段(81)によって最大号数が変更されるごとに初期化する。
【0038】
このように最大号数が設定変更されるごとにフィードフォワード制御時に設定するガス量の補正量を初期化するので、異なる最大号数の下で求めた補正量に影響されることなく、各最大号数において適切なガス量でフィードフォワード制御を行うことができる。
【0039】
給湯流路(20)を通じて出湯される湯の量を制限する流量制御弁(30)の開度を制御する流量制御手段(90)の有する第1の流量制御部(91)は、最大号数と設定温度と加熱前の給水温度とから設定温度の湯を出湯し得る最大流量の予測値を求め、所定の補正流量でこの予測値を補正して得た初期上限流量になるように流量制御弁(30)の開度をフィードフォワード制御する。第2の流量制御部(92)は、流量制御弁(30)が初期上限流量に相当する開度に設定された状態の下でバーナー(12)の加熱量を最大号数設定手段(81)によって設定された最大号数まで増加させても設定温度の湯を出湯できないとき、設定温度の湯が出湯されるように流量制御弁(30)の開度を変更し補正する。
【0040】
第1の流量制御部(91)は、初期上限流量を求める際に用いる補正流量を第2の流量制御部(92)による変更量に基づいて修正するとともに、この補正流量を最大号数設定手段(81)によって最大号数が変更されるごとに初期化する。
【0041】
このようにフィードフォワード制御時に設定する初期上限流量を求める際に参照する補正流量を最大号数が設定変更されるごとに初期化するので、異なる最大号数での補正流量に影響されることなく、各最大号数において適切な初期上限流量を求めてフィードフォワード制御を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
各図は本発明の一実施の形態を示している。
図1に示すように、本実施の形態にかかる一缶二水路型給湯機10は、給水を加熱するための給湯流路20と、浴槽60内の湯を追い焚きするための追い焚き流路40の双方が通る熱交換器11と、当該熱交換器11を加熱するためのバーナー12とを備えている。当該バーナー12には、燃焼ガスの供給路であるガス供給管13が接続されており、ガス供給管13の途中には、燃焼ガスの供給量を調整するためのガス量調整弁14(比例弁)が取り付けられている。
【0043】
給湯流路20は、熱交換器11のフィンプレートから受熱する配管部分である給湯系受熱管21と、給湯系受熱管21の入口部に通じ、給水の流れ込み側となる給水管22と、給湯系受熱管21の出口部から延びる給湯管23とから構成されている。給水管22には、流入する給水の温度(入水温度)を検知するための入水サーミスタ24と、通水量を検知するための流量センサー25が設けられている。
【0044】
また、給湯系受熱管21のうち、熱交換器11の外部で折り返すUベント部には、当該部分における水温を検知する水管サーミスタ26が設けてある。給湯系受熱管21の出口部近傍には、給湯系受熱管21で加熱された後の水温(熱交内水温)を検知する熱交サーミスタ27が配置されている。
【0045】
給湯管23のうち熱交サーミスタ27よりも下流側の所定箇所と給水管22のうち流量センサー25より上流側の所定箇所との間は、熱交換器11を介さずに給水を給湯管23へ送り込むためのバイパス通路28によって接続されている。また、当該バイパス通路28の途中には、熱交換器11を迂回させる給水の流量を調整するためのバイパス流量制御弁28aが設けられている。
【0046】
給湯管23には、バイパス通路28との接続位置よりも下流側の箇所に、熱交換器11で加熱された湯とバイパス通路28を通じて熱交換器11を迂回した給水とがミキシングされた後の水温(出湯温度)を検知するための出湯サーミスタ29が配置されている。また給湯管23には、バイパス通路28との接続位置よりも上流側の箇所に出湯量を調整するための流量制御弁30が設けられている。
【0047】
非給湯側流路としての追い焚き流路40は、熱交換器11のフィンプレートから受熱する配管部分である追い焚き系受熱管41と、追い焚き系受熱管41の一端部(追い焚き循環時における入口側)と浴槽60との間を接続する追い焚き戻り管42と、追い焚き系受熱管41の他端部と浴槽60との間を接続する追い焚き往き管43とから構成されている。追い焚き戻り管42の途中には、浴槽60内の湯を追い焚き系受熱管41に向けて送る循環ポンプ44と、循環する水の温度を検出する風呂サーミスタ45と、循環ポンプ44を回した際に追い焚き戻り管42内を水が流れるか否かを検知する流水スイッチ46とが設けられている。
【0048】
追い焚き戻り管42のうち循環ポンプ44よりも追い焚き系受熱管41側の所定箇所と給湯管23のうち出湯サーミスタ29よりも下流側の所定箇所との間は、給湯管23内の水を追い焚き流路40に送り込むための連絡路50によって接続されている。また、連絡路50の途中には、給湯管23からの水を追い焚き戻り管42に流すか否かを切り替えるための切替弁51が設けられている。切替弁51を開くことにより、給湯流路20側で加熱された湯を浴槽60へ注ぎ込むことが可能になっている。
【0049】
一缶二水路型給湯機10は、給湯動作、注湯動作、追い焚き動作など各種の動作を制御するための制御部70を備えている。制御部70には、出湯温度の設定や、風呂の追い焚き指示等を受け付けるためのリモコン120が接続されている。このリモコン120は浴室等に設置されるものである。制御部70には、ガス量調整弁14、入水サーミスタ24、流量センサー25、水管サーミスタ26、熱交サーミスタ27、バイパス通路28、出湯サーミスタ29、循環ポンプ44、切替弁51等の各種の制御部品やセンサ類が電気的に接続されている。
【0050】
制御部70は、加熱量制御手段80と、流量制御手段90と、単独使用判別手段71と、状態変化判別手段72と、滞留判別手段100と、タイマ73とを備えている。このうち、単独使用判別手段71は、給湯のみを単独で使用する給湯単独使用の状態にあるか否か、追い焚きのみを単独で使用する追い焚き単独使用の状態にあるか、給湯と追い焚きとを同時に使用する同時使用の状態にあるかを判別する回路部分である。単独使用判別手段71は、リモコン120からの追い焚き指示の有無や流水スイッチ46のオンオフ状態および内部の動作フラグ等を基にして追い焚きが動作中か否かを判別する。また流量センサー25のオンオフを基にして給湯側を使用しているか否かを判別するようになっている。
【0051】
状態変化判別手段72は、給湯側の流路内に滞留する水が所定温度以下の冷えた状態から給湯動作を開始した場合と、追い焚きと給湯の同時使用の状態から給湯単独使用の状態に移行した場合と、給湯側の設定温度が予め定めた基準温度より高い温度に変更された場合と、出湯量が予め定めた許容変化量を越えて増加した場合の各事象が起こったか否かを判別する回路部分である。これら各事象は、バーナー12による加熱量を急激に増加させるべき使用状態の変化に対応している。
【0052】
なお同時使用から給湯単独使用へ移行すると、追い焚き側への吸熱量が減るので、その分、出湯流量の制限が緩和されて一時的に給湯側の流量が増大する。これにより出湯温度が急に下がり、結果的に加熱量を大きく増加させるべき事態を招く。このため、同時使用から給湯単独使用へ移行した場合を、状態変化判別手段72で判別すべき事象の1つに加えてある。
【0053】
滞留判別手段100は、追い焚き系受熱管41内に水が滞留しているか否かと、滞留している水の温度がどの程度であるかを判別する回路部分である。滞留判別手段100は、上昇勾配取得部101と、上昇勾配比較部102とを備えている。上昇勾配取得部101は、状態変化判別手段72によって上述の事象のうちのいずれかの発生が検知された時点からの出湯温度の上昇勾配を計測する回路部分である。上昇勾配比較部102は、計測した出湯温度の上昇勾配と予め記憶している各種の基準勾配値とを比較し、その結果に基づいて追い焚き系受熱管41内に水が滞留しているか否か等を判別する回路部分である。
【0054】
追い焚き系受熱管41内に水が滞留している場合には、その水温が高いほど追い焚き系受熱管41側の吸熱量が少なくなり、出湯温度の上昇勾配が大きくなる。また追い焚き系受熱管41内に水が滞留していなければ、追い焚き側の吸熱量がさらに少なくなるので、より一層、出湯温度の上昇勾配が大きくなる。そこで、滞留判別手段100は、上述の事象の発生に伴って加熱量を増大させた後における出湯温度の変化を監視し、その上昇勾配の大きさによって追い焚き系受熱管41内に水が滞留しているか否かおよび滞留している水の温度の高低を判別するようになっている。
【0055】
加熱量制御手段80は、バーナー12への加熱量を制御する回路部分であり、最大号数設定手段81と、燃焼制御手段85とを備えている。最大号数設定手段81は、各使用状態における最大号数、すなわち、設定し得るガス量調整弁14の開度の上限値を定める回路部分である。燃焼制御手段85は、バーナー12による加熱量(ガス量調整弁14の開度)を、最大号数設定手段81の定めた最大号数の範囲内で調整する回路部分である。
【0056】
最大号数には、追い焚きと給湯の同時使用時に設定される同時使用時最大号数と、給湯単独使用時のうち通常状態において設定される給湯単独使用時最大号数と、給湯単独使用時において所定の条件が成立したことを契機に、その後、所定期間だけ設定される過渡期用最大号数の3種類がある。たとえば、同時使用時最大号数が20号の場合(器具の最大号数)には、給湯単独使用時最大号数は16号程度に設定され、過渡期用最大号数は、給湯単独使用時最大号数よりもさらに小さい値に設定される。
【0057】
ここでは、給湯単独使用時に前述の事象の発生があり、かつそのときの給湯設定温度が60℃以上であって追い焚き系受熱管41内に水が滞留していることが、過渡期用最大号数の適用条件になっている。最大号数設定手段81は、同時使用時最大号数と、単独使用時最大号数と、過渡期用最大号数の中のいずれか1つを一缶二水路型給湯機10の使用状態に応じて選択し、現時点で用いるべき最大号数の値を燃焼制御手段85に指示する機能を有している。
【0058】
最大号数設定手段81の有する最大号数設定部82は、過渡期用最大号数の値をいかなる号数にすべきかを決定する回路部分であり、追い焚き系受熱管41内に滞留している水の温度に応じて、過渡期用最大号数の値を変更するようになっている。また継続時間設定部83は、最大号数設定部82の定めた過渡期用最大号数を用いる継続時間の長さを定める回路部分である。またタイマ73は当該継続時間の経過を実際の計測する回路部分である。
【0059】
継続時間の長さは複数用意されており、発生した事象に応じて継続時間の長さを変更するほか、追い焚き系受熱管41内に滞留している水の温度に応じて継続時間の長さを変更するようになっている。最大号数設定手段81は、過渡期用最大号数を燃焼制御手段85に指示してから継続時間設定部83により設定された時間が経過したとき、最大号数を給湯単独使用時最大号数に戻すように燃焼制御手段85に指示するようになっている。以後、最大号数として過渡期用最大号数が設定されている期間を号数ダウン期間と呼ぶものとする。
【0060】
燃焼制御手段85は、出湯すべき湯の設定温度等に基づいてガス量調整弁14の開度、すなわちバーナー12に供給するガス量をフィードフォワード制御する第1の燃焼制御部86と、ガス量調整弁14の開度を、出湯サーミスタ29の検出する出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で制御する第2の燃焼制御部87とを備えている。第1の燃焼制御部86は、給湯設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化した時点から所定時間の間、バーナー12の加熱量をフィードフォワード制御するものである。
【0061】
また第1の燃焼制御部86は、最大号数として過渡期用最大号数が設定されてから一定の期間が経過するまでの間、バーナー12の加熱量をフィードフォワード制御するようになっている。なお、過渡期用最大号数が指定された際に第1の燃焼制御部86の行うフィードフォワード制御の実行時間は、他の場合よりも長く設定されている。第2の燃焼制御部87は、第1の燃焼制御部86によるフィードフォワード制御が終了した後に、ガス量調整弁14の開度を上述のフィードバック制御を含む所定の制御形態で制御するものである。
【0062】
第1の燃焼制御部86は、たとえば、給湯設定温度が変更されたとき、その時点における出湯流量と給水温度と新たな給湯設定温度とに基づいて必要号数を演算し、これを補正ガス量で補正して得た号数に相当する比例弁電流をガス量調整弁14に設定し、バーナー12による加熱量をフィードフォワード制御するようになっている。
【0063】
図2は、号数とガス量調整弁14に供給する比例弁電流との関係を示している。破線で示す実特性131が、号数と比例弁電流との実際の対応関係を示している。加熱量制御手段80は、号数と比例弁電流との対応関係をいくつかの代表点に基づいて求めた実線で示す推定特性132を参照して任意の号数に対応する比例弁電流値を求めるようになっている。従って、必要号数を推定特性132に基づいて変換して得た比例弁電流値では、実際の加熱量が本来意図する号数にならない場合がある。このため、ガス補正量に基づいて補正された後の比例弁電流値によってフィードフォワード制御を行うようになっている。
【0064】
また、第2の燃焼制御部87によって加熱量が制御され、出湯温度が給湯設定温度で安定する定常状態に入ったとき、第1の燃焼制御部86は、給水温度と出湯温度と出湯流量とから現実の号数を演算で求め、これとその際の比例弁電流の値とから、ガス補正量の値を修正し更新するようになっている。このガス補正量は、号数に応じてそれぞれ異なる値になるので、ある基準の号数で求めたガス補正量を基準とし、これに別の号数と基準の号数との比率を乗じることによって、別の号数におけるガス補正量を求めるようになっている。
【0065】
なお、基準の号数と大幅に号数が異なる場合には換算によって適切な補正ガス量を求めることができなくなるので、最大号数設定手段81によって最大号数の値が変更されるごとに、それまで用いていた補正ガス量を初期化し、新たに設定された最大号数に対応する補正ガス量を改めて求め直すようになっている。このほか、同時使用時最大号数と、給湯単独使用時最大号数と、過渡期用最大号数のそれぞれに対応付けて個別の補正ガス量を記憶しておき、最大号数設定手段81によってどの最大号数が設定されたかに応じて用いるべき補正ガス量の値を切り替えるようにしてもよい。
【0066】
流量制御手段90は、流量制御弁30の開度を制御することによって出湯量の上限を規制するものである。流量制御手段90は、流量制御弁30の開度をフィードフォワード制御する第1の流量制御部91と、流量制御弁30の開度を、出湯サーミスタ29の検出する出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で制御する第2の流量制御部92とを備えている。第1の流量制御部91は、給湯設定温度が変更された場合などに、指定されている最大号数の下で給湯設定温度の湯を出湯し得る最大流量を求めて流量制御弁30の開度をフィードフォワード制御するものである。
【0067】
フィードフォワード制御時に設定する最大流量としての初期上限流量は、入水サーミスタ24の検出する入水温度と、給湯設定温度と、最大号数設定手段81から指定された最大号数とから給湯設定温度の湯を出湯し得る最大流量の予測値を求め、これを所定の補正流量で補正して得られるものである。
【0068】
先に述べたように図2に示す推定特性から号数を比例弁電流値に換算すると、バーナー12による加熱量が本来意図した号数からずれる場合があるので、その分、最大流量の予測値を補正流量で補正するようになっている。
【0069】
第2の流量制御部92は、初期上限流量に相当する開度に流量制御弁30が設定された状態の下で、燃焼制御手段85がバーナー12の加熱量を最大号数設定手段81から指示された最大号数まで増加させても給湯設定温度の湯を出湯できないとき、出湯サーミスタ29の検出する出湯温度が給湯設定温度になるように流量制御弁30の開度を初期上限流量から変更するものである。
【0070】
また第1の流量制御部91は、初期上限流量を求める際に使用する補正流量を第2の流量制御部92による変更量に基づいて修正するようになっている。これにより、次回以降、より適切な初期上限流量を得ることができる。さらに第1の流量制御部91の参照する補正流量は、最大号数設定手段81によって最大号数が変更されるごとに、それまで用いていた補正流量を初期化し、新たに設定された最大号数に対応する補正流量を改めて求め直すようになっている。これは先に述べた補正ガス量の場合と同様に、号数の比率で補正流量を単純に換算して用いると、誤差が大きくなるからである。
【0071】
なお、同時使用時最大号数と、給湯単独使用時最大号数と、過渡期用最大号数のそれぞれに対応付けて個別の補正流量を記憶しておき、最大号数設定手段81によってどの最大号数が設定されたかに応じて補正流量の値を切り替えて用いるようにしてもよい。
【0072】
上述の制御部70は、実際には、CPU(中央処理装置)とROM(リード・オンリ・メモリ)とRAM(ランダム・アクセス・メモリ)とを主要部とする回路によって構成されている。
【0073】
次に作用を説明する。
図3は、一缶二水路型給湯機10が、追い焚き側の沸騰防止のために最大号数を変更する際の処理の流れを示している。この処理は、終始繰り返し行われているものである。まず、給湯側の使用があるか否かを流量センサー25の出力に基づいて判定し(ステップS201)、給湯側の使用がないときは(ステップS201;N)、ダウン制御終了フラグをリセットして処理を終了する。すなわち、給湯が使用されていない間は、ダウン制御終了フラグをリセットする処理が繰り返し行われることになる。なお、ダウン制御終了フラグは、最大号数を過渡期用最大号数に設定して下げる処理を既に実行したか否かを示す内部情報であり、最大号数を下げる処理が同一要因によって繰り返し行われることを防止するために用いるフラグである。
【0074】
給湯側の使用があるときは(ステップS201;Y)、最大号数が過渡期用最大号数に設定され低下される号数ダウン期間中に既に入っているか否かを調べる(ステップS202)。号数ダウン期間中でない場合は(ステップS202;N)、今回の給湯使用が浴槽60への注湯動作によるものか否か、あるいは注湯動作を伴うものか否かを調べる(ステップS203)。浴槽60への注湯動作中は、連絡路50を通じて給湯流路20側から送られてきた湯が追い焚き流路40を介して浴槽60に注がれるので、追い焚き流路40内での滞留が無く沸騰の恐れがない。したがって、注湯動作中は(ステップS203;Y)、最大号数を過渡期用最大号数に下げる必要がないので、処理をステップS211へ移行させている。
【0075】
給湯使用が注湯動作を伴わないものであるときは(ステップS203;N)、追い焚き動作により循環ポンプ44が駆動中であるか否かを調べる(ステップS204)。追い焚き動作により循環ポンプ44が駆動されている場合には(ステップS204;N)、追い焚き流路40内を水が流れており管内での沸騰の恐れがないので、ステップS211に移行する。
【0076】
追い焚き動作による循環ポンプ44の駆動中でないとき、すなわち、給湯単独使用のときは(ステップS204;Y)、給湯設定温度が60℃以上か否かを判別する(ステップS205)。60℃以下の場合には(ステップS205;N)、最大号数を過渡期用最大号数に下げなくても追い焚き流路40内で沸騰が生じないので、ステップS211へ移行する。次に、出湯流量が予め定めた許容変化量を越えて増加したか否かを調べ(ステップS206)、流量の急増がない場合は(ステップS206;N)、ダウン制御終了フラグが既にセットされているか否かを調べる(ステップS207)。
【0077】
ステップS207でダウン制御終了フラグの状態を調べるのは、たとえば、給湯設定温度が60℃に変更されたことに起因して最大号数を過渡期用最大号数に下げたとき、その後同一の要因によって再度、号数ダウン処理を行わないようにするためである。なお、給湯設定温度が60℃以下に一旦下げられるとステップS205で(N)側に進むので、ダウン制御終了フラグはリセットされる。
【0078】
出湯量が急増した場合に(ステップS206;Y)ダウン制御終了フラグの状態を調べないのは、たとえば、給湯設定温度が60℃以上に変更されたことによって一度、最大号数を過渡期用最大号数に下げる処理を行った後であっても、出湯量が増加すると、さらに加熱量を増やすべき状態に入るからである。また、一旦、出湯量が急増した後にさらに出湯流量が急増する場合や、流量が一度下がってから再び急増する場合のように重複発生する場合があるので、当該要因についてはダウン制御終了フラグの状態を調べてないようになっている。
【0079】
出湯量が大幅に増大した場合(ステップS206;Y)、あるいはダウン制御終了フラグがセットされていないときは(ステップS207;N)、追い焚き流路40内に水が滞留しているか否かを調べる(ステップS208)。ここでは、出湯量の増加などにより加熱量を増加させるべき要因が生じているので、燃焼制御手段85は、現時点で設定されている給湯単独使用時最大号数の範囲内で、バーナー12への加熱量を増加させることになる。滞留判別手段100は、この加熱量の増加による出湯温度の変化を監視し、出湯温度の上昇勾配に基づいて追い焚き流路40内に水が滞留しているか否かを判別する。なお、滞留のある場合には、その水温がどの程度かを出湯温度の上昇勾配を基準に判別している。
【0080】
追い焚き流路40内に水が滞留していない場合には(ステップS208;N)、追い焚き流路40内での沸騰の恐れがないので、ステップS211に進む。一方、追い焚き流路40内に水が滞留している場合には(ステップS208;Y)、燃焼制御手段85に指示する最大号数を過渡期用最大号数に変更して低下させるとともに(ステップS209)、アップカウンタであるタイマ73のカウント値を「0」にリセットし、最大号数を給湯単独使用時最大号数に戻すまでの時間の計時を開始する(ステップS210)。
【0081】
このようにして号数ダウン期間中に入った後(ステップS202;Y)、その期間が終了すると(ステップS213;Y)、最大号数を給湯単独使用時最大号数に復帰させ(ステップS214)、ダウン制御終了フラグをセットする(ステップS215)。
【0082】
たとえば、熱交換器11が冷えた状態から給湯単独使用が給湯設定温度60℃で開始された場合や、給湯設定温度が60℃以下から60℃以上に変更された場合には、ステップS201;Y〜ステップS202;N〜ステップS203;N〜ステップS204;Y〜ステップS205;Y〜ステップS206;N〜ステップS207;N〜ステップS208;Yの各ステップを経て、最大号数を過渡期用最大号数に設定し低下させる処理(ステップS209、ステップS210)が実行される。
【0083】
また、同時使用から給湯単独使用に切り替えたときは、先に説明したように、結果的に出湯量の急増という現象が生じるので、同時使用から給湯単独使用に移行した場合や、使用者によって出湯流量が急激に増加された場合には、ステップS201;Y〜ステップS202;N〜ステップS203;N〜ステップS204;Y〜ステップS205;Y〜ステップS206;Y〜ステップS208;Yの各判断を経て、最大号数を過渡期用最大号数に低下させる処理(ステップS209、ステップS210)が実行される。
【0084】
また、図3には示していないが、どのような事象の発生が原因で最大号数を低下させる処理を行ったかに応じて、設定する過渡期用最大号数の値や号数ダウン期間の長さを変更するようにしてもよい。さらに、追い焚き流路40内に滞留していた水の温度に応じて、過渡期用最大号数の値や号数ダウン期間の長さを変更するようにしてもよい。
【0085】
最大号数を過渡期用最大号数に低下させた際には、その後の所定期間の間、バーナー12の加熱量制御が第1の燃焼制御部86によりフィードフォワード制御される。この際のフィードフォワード制御の実行時間の長さは、他の場合、たとえば、設定温度が40℃から50℃に変更された場合などに行われるフィードフォワード制御の実行時間よりも長くなっている。これは最大号数を小さくしても、フィードバック制御が働くと、設定された最大号数まで急激に加熱量が急増する場合があるので、フィードフォーワード制御の実行時間を通常よりも長くし、より緩やかに加熱量を増加させるようになっている。これにより、追い焚き流路40内での沸騰をより確実に防止することができる。
【0086】
なお、号数ダウン期間中に新たな号数ダウンの要因が発生した場合には、先に発生した号数ダウン期間の終了時刻と、新たに生じた要因に基づく号数ダウン期間の終了時刻のうち、より遅い時刻まで、号数ダウン期間を延長するようになっている。たとえば、給湯設定温度が60℃以上に変更されたことに基づいて最大号数を過渡期用最大号数に低下させている期間中に、出湯量が急増した場合に上記のような処理が行われることになる。さらに、補正ガス量、補正流量等の値は、最大号数を過渡期用最大号数に変更したときや、最大号数を給湯単独使用時最大号数に変更した際に、クリアされる。
【0087】
また、最大号数設定手段81は、号数ダウン期間が終了し最大号数を給湯単独使用時最大号数に復帰させてから所定のハンチング防止時間が経過するまでの間は、大流量変化等が生じた場合であっても、過渡期用最大号数への変更を行わないようになっている。最大号数の制限が解除されると、これに伴って出湯流量の上限量が緩和されるので、出湯量が増大して出湯温度が低下し、加熱量を増加させる制御が働く。このときの流量増加に基づいて再度、最大号数を過渡期用最大号数に低下させると、加熱量がハンチングし制御が不安定になってしまう。そこで、号数ダウン期間が終了してから所定期間が経過するまでの間は、最大号数を過渡期用最大号数に下げる処理を禁止している。
【0088】
以上説明した実施の形態では、加熱後の出湯温度の上昇勾配に基づいて追い焚き流路40内に水が滞留しているか否か等を判別するようにしたが、注湯動作や追い焚き動作の履歴に基づいて判別しても良いし、実際に循環ポンプ44を駆動して流水スイッチ46がオンするか否かによって滞留する水の有無を確認するようにしてもよい。
【0089】
また実施の形態では、冷えた状態からの給湯単独使用の開始や、出湯量の増大などの事象の発生に基づいて最大号数を過渡期用最大号数に低下させるようにしたが、ガス量調整弁14の開度の変化を監視し、一定以上の増加率でガス供給量を増やしたとき、給湯単独使用であって追い焚き流路40に水が滞留していることを条件に、最大号数を低下させるようにしてもよい。
【0090】
さらに、追い焚き系受熱管内に滞留している水の温度に応じて、過渡期用最大号数の値や号数ダウン期間の長さを変更するようにしたが、1種類の過渡期用最大号数を固定的に用いるようにしてもよい。また事象の種類に応じて号数ダウン期間の長さを変更するようにしたが、同一の号数ダウン期間を事象の種類にかかわらず一律に用いるようにしてもよい。
【0091】
また実施の形態では一缶二水路型の給湯と追い焚きの例を示したが、これに限定されず、給湯と他の流路、たとえば、暖房でもかまわない。したがって、給湯と追い焚きと暖房の各流路を共通の熱交換器で加熱する一缶多水路型給湯機でも本願は有効である。なお、バーナーへ供給する燃料はガス以外に石油等であってもかまわない。また、石油等ではガンタイプバーナーのようなバーナーレスタイプなどでもよい。
【0092】
【発明の効果】
本発明にかかる一缶多水路型給湯機およびその制御方法によれば、給湯単独使用時にバーナーの加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が起きたとき、その後所定時間が経過するまでの間、設定する最大号数を単独使用時最大号数より小さい値に下げるので、必要以上の加熱が抑えられ、非給湯側流路内での沸騰を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る一缶多水路型給湯機を示す説明図である。
【図2】比例弁電流値と号数との対応関係の実特性および推定特性を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る一缶多水路型給湯機が追い焚き側の沸騰防止のために最大号数を変更する際の処理の流れを示す流れ図である。
【図4】従来から使用されている一缶二水路型給湯機の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10…一缶二水路型給湯機
11…熱交換器
12…バーナー
14…ガス量調整弁
20…給湯流路
24…入水サーミスタ
25…流量センサー
27…熱交サーミスタ
29…出湯サーミスタ
30…流量制御弁
40…追い焚き流路
44…循環ポンプ
46…流水スイッチ
60…浴槽
70…制御部
71…単独使用判別手段
72…状態変化判別手段
73…タイマ
80…加熱量制御手段
81…最大号数設定手段
82…最大号数設定部
83…継続時間設定部
85…燃焼制御手段
86…第1の燃焼制御部
87…第2の燃焼制御部
90…流量制御手段
91…第1の流量制御部
92…第2の流量制御部
100…滞留判別手段
101…上昇勾配取得部
102…上昇勾配比較部

Claims (13)

  1. 給水の通る給湯流路と非給湯側流路とが1つの熱交換器を経由する一缶多水路型給湯機において、
    前記熱交換器を加熱するバーナーと、前記バーナーによる加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記給湯流路にだけ通水のある給湯単独使用か否かを判別する単独使用判別手段と、前記バーナーの加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が生じたか否かを判別する状態変化判別手段とを備え、
    前記加熱量制御手段は、前記加熱量の上限値である最大号数を設定変更する最大号数設定手段と、前記最大号数設定手段によって設定された前記最大号数の範囲内で前記バーナーの加熱量を制御する燃焼制御手段とを有し、
    前記最大号数設定手段は、前記給湯単独使用時に前記バーナーの加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったとき、その後所定時間が経過するまでの間、前記最大号数の値を給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする一缶多水路型給湯機。
  2. 給水の通る給湯流路と非給湯側流路とが1つの熱交換器を経由する一缶多水路型給湯機において、
    前記熱交換器を加熱するバーナーと、前記バーナーによる加熱量を制御する加熱量制御手段と、前記給湯流路にだけ通水のある給湯単独使用か否かを判別する単独使用判別手段と、前記バーナーの加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が生じたか否かを判別する状態変化判別手段と、前記非給湯側流路内に水が滞留しているかを判別する滞留判別手段とを備え、
    前記加熱量制御手段は、前記加熱量の上限値である最大号数を設定変更する最大号数設定手段と、前記最大号数設定手段によって設定された前記最大号数の範囲内で前記バーナーの加熱量を制御する燃焼制御手段とを有し、
    前記最大号数設定手段は、前記給湯単独使用時に前記バーナーの加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化がありかつ前記非給湯側流路内に水が滞留しているとき、その後所定時間が経過するまでの間、前記最大号数の値を給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする一缶多水路型給湯機。
  3. 前記滞留判別手段は、前記非給湯側流路内に水が滞留しているか否かに加えて滞留している水の温度を判別するものであり、前記最大号数設定手段は、前記所定時間の長さおよび前記最大号数のうちのいずれか一方または双方を前記非給湯側流路内に滞留している水の温度に応じて変更することを特徴とする請求項2記載の一缶多水路型給湯機。
  4. 前記滞留判別手段は、前記給湯単独使用時に前記バーナーの加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があった後における出湯温度の上昇勾配に基づいて、前記非給湯側流路内の水の状態を判別することを特徴とする請求項2または3記載の一缶多水路型給湯機。
  5. 前記状態変化判別手段は、前記給湯流路内に滞留する水が所定温度以下の状態から給湯動作を開始した場合と、非給湯側と給湯とを同時に使用している状態から給湯単独使用に移行した場合と、給湯側の設定温度が予め定めた基準温度より高い温度に変更された場合と、前記給湯流路内の流量が予め定めた許容変化量を越えて増加した場合のうちのいずれかの事象が起きたとき、前記バーナーの加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったものと判別することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の一缶多水路型給湯機。
  6. 前記最大号数設定手段が前記最大号数の値を前記給湯単独使用時最大号数より小さい値に設定する前記所定の期間の長さを、前記事象ごとに定めたことを特徴とする請求項5記載の一缶多水路型給湯機。
  7. 前記最大号数設定手段は、前記最大号数を前記単独使用時最大号数より小さく設定している期間中に前記バーナーの加熱量を前記基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化が再び起きたとき、前記期間の終了時刻と新たに生じた前記使用状態の変化に基づいて最大号数を小さく設定すべき期間の終了時刻とを比較し、より遅い終了時刻が到来するまでの間、前記最大号数の値を前記単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の一缶多水路型給湯機。
  8. 前記最大号数設定手段は、前記最大号数を前記単独使用時最大号数より小さい値に設定している状態からこれを解除したとき、その後、所定のハンチング防止時間が経過するまでの間、前記単独使用時最大号数より小さい値への前記最大号数の設定変更を禁止することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の一缶多水路型給湯機。
  9. 前記燃焼制御手段は、前記バーナーの加熱量をフィードフォワード制御する第1の燃焼制御部と、前記バーナーの加熱量を出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で制御する第2の燃焼制御部とを備え、
    前記第1の燃焼制御部は、設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化したとき前記バーナーによる加熱量をフィードフォワード制御するとともに、前記最大号数設定手段が前記最大号数の値を前記単独使用時最大号数より小さい値に設定した際に行うフィードフォワード制御の実行時間を他の場合よりも長くすることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の一缶多水路型給湯機。
  10. 前記給湯流路を通じて出湯される湯の量を制限する流量制御弁と、前記流量制御弁の開度を制御する流量制御手段とを備え、前記バーナーの加熱量を前記最大号数設定手段によって設定されている最大号数まで増加させても設定温度の湯を出湯できないとき、前記設定温度の湯が出湯されるように前記流量制御弁の開度を制限することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の一缶多水路型給湯機。
  11. 前記燃焼制御手段は、設定温度の湯を出湯するための目標加熱量が変化したとき前記バーナーの加熱量をフィードフォワード制御する第1の燃焼制御部と、前記第1の燃焼制御部による前記フィードフォワード制御の終了後、出湯温度に基づくフィードバック制御を含む所定の制御形態で前記バーナーの加熱量を制御する第2の燃焼制御部とを備え、
    前記第1の燃焼制御部は、前記第2の燃焼制御部によるフィードバック量に基づいて次回以降に前記フィードフォワード制御を行う際のガス量の設定値を補正するとともに、この補正量を前記最大号数設定手段によって前記最大号数が変更されるごとに初期化することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の一缶多水路型給湯機。
  12. 前記給湯流路を通じて出湯される湯の量を制限する流量制御弁と、前記流量制御弁の開度を制御する流量制御手段とを備え、
    前記流量制御手段は、最大号数と設定温度と加熱前の給水温度とから前記設定温度の湯を出湯し得る最大流量の予測値を求めこれを所定の補正流量で補正して得た初期上限流量になるように前記流量制御弁の開度をフィードフォワード制御する第1の流量制御部と、前記流量制御弁が前記初期上限流量に相当する開度に設定された状態の下で前記バーナーの加熱量を前記最大号数設定手段によって設定された最大号数まで増加させても前記設定温度の湯を出湯できないとき、前記設定温度の湯が出湯されるように前記流量制御弁の開度を変更する第2の流量制御部とを有し、
    前記第1の流量制御部は、前記第2の流量制御部による前記流量制御弁の開度の変更量に基づいて前記補正流量を修正するとともに、この補正流量を前記最大号数設定手段によって前記最大号数が変更されるごとに初期化することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載の一缶多水路型給湯機。
  13. 給湯流路と非給湯側流路とが1つの熱交換器を経由する一缶多水路型給湯機の制御方法において、
    前記給湯流路にだけ通水のある給湯単独使用時であって前記バーナーの加熱量を所定の基準変化量よりも多く増加させるべき使用状態の変化があったとき、その後所定時間が経過するまでの間、前記バーナーによる加熱量の上限値である最大号数の値を、前記給湯単独使用時に設定可能な最大号数として予め定められている単独使用時最大号数より小さい値に設定することを特徴とする一缶多水路型給湯機の制御方法。
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