JP3910458B2 - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents

油性メイクアップ化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP3910458B2
JP3910458B2 JP2002031851A JP2002031851A JP3910458B2 JP 3910458 B2 JP3910458 B2 JP 3910458B2 JP 2002031851 A JP2002031851 A JP 2002031851A JP 2002031851 A JP2002031851 A JP 2002031851A JP 3910458 B2 JP3910458 B2 JP 3910458B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extract
acid
oil
powder
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002031851A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003238359A (ja
Inventor
章裕 黒田
裕一郎 江川
Original Assignee
株式会社カネボウ化粧品
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社カネボウ化粧品 filed Critical 株式会社カネボウ化粧品
Priority to JP2002031851A priority Critical patent/JP3910458B2/ja
Publication of JP2003238359A publication Critical patent/JP2003238359A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3910458B2 publication Critical patent/JP3910458B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モイスチャー感、ラスティング効果、感触に優れた油性メイクアップ化粧料に関する。
さらに詳しくは、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から5000の範囲にあるグルカンであって、ここで、内分岐環状構造部分とはα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分であり、そして外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分であるグルカン(以下、未精製のものを高度分岐環状デキストリン、精製したものを精製高度分岐環状デキストリンと称す)と、N−アシル化リジン処理顔料を配合することで、のび、つき、モイスチャー感などの官能特性及びつや、発色などの化粧効果に優れ、また特につやや発色などの化粧効果の経時での持続性(ラスティング性能)に優れた油性メイクアップ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
高度分岐環状デキストリンは特開平8-134104号公報に記載されているように、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から5000の範囲にあるグルカンであって、ここで、内分岐環状構造部分とはα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分であり、そして外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分であるグルカンであり、澱粉加工工業における原料、飲食用組成物、食品添加用組成物、糊料あるいは生物崩壊性プラスチック用の澱粉の代替物質として有用であることが知られている。しかしながら、同公報には澱粉と比べて安定性に優れるとの記載はあるものの、高度分岐環状デキストリンが化粧料などについても有効であるか否かは不明であった。さらに、高度分岐環状デキストリンが化粧料のラスティング特性を向上させる能力があることは全く知られていなかった。
また、特開平7−242838号公報には、N−アシル化リジン処理顔料の製造方法が示され、また特開2000−290532号公報には同処理顔料が官能特性に優れていることが示されているが、つやや発色などの化粧効果の持続性、モイスチャー感、感触などの点において必ずしも満足できるものではなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明人らは、高度分岐環状デキストリンとN−アシル化リジン処理顔料を組み合わせて油性化粧料に使用してみたところ、N−アシル化リジン処理顔料の優れた官能特性を消さずに、高度分岐環状デキストリンの効果でより強い持続性が発揮できることを見出し本発明を完成した。
【0005】
の本発明は、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から5000の範囲にあるグルカンであって、ここで、内分岐環状構造部分とはα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分であり、そして外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分であるグルカンが、分子量30000以下の成分を除去し、これら低分子量成分が1.0質量%以下になるように精製してあるグルカンと、N−ラウロイルリジン、N−ミリスチルリジン、N−パルミトイルリジン、N−ステアリルリジン、N−イソステアリルリジンから選ばれるN−アシル化リジン処理顔料を配合することを特徴とする油性メイクアップ化粧料である。
【0006】
第3の本発明は、N−アシル化リジンがN−ラウロイル−L−リジンから選ばれることを特徴とする上記の油性メイクアップ化粧料である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる高度分岐環状デキストリンは、特開平8-134104号公報記載の方法に従い、1,4−α−グルカン分枝酵素(枝作り酵素、Q酵素)、4−α−グルカノトランスフェラーゼ(D酵素、アミロマルターゼ、不均化酵素)、サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)等の枝作り酵素を澱粉(ワキシーコーンスターチが好ましい)に作用させて得られる。これらの酵素は、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から5000の範囲にあるグルカンであって、ここで、内分岐環状構造部分とはα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分であり、そして外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分であるグルカンを生産する能力を持っている。本発明では、酵素として特にα−1,4−グルカン分岐酵素(EC 2.4.1.18)を用いることが好ましい。本発明で用いる高度分岐環状デキストリンとしては、江崎グリコ(株)製のクラスターデキストリン(商標)が、入手が容易であり、量的な供給安定性に優れることから好ましい。
【0008】
本発明では、上記高度分岐環状デキストリンに入っている低分子量成分を除去するために、これを精製して精製高度分岐環状デキストリンを得て、油性メイクアップ化粧料に配合する。高度分岐環状デキストリンの精製方法としては、限外ろ過膜を用いる方法、ゲルろ過を行う方法などが挙げられるが、工業的に容易な限外ろ過膜を用いることが好ましい。本発明では分子量30000以下の成分を除去し、これらの成分が1.0質量%以下になるように精製する。この操作により、例えばグルコースなど、製剤の高温での安定性に影響を与える低分子成分が除去されるため、製品の安定性をより高めることができる。
【0009】
本発明の油性メイクアップ化粧料における、高度分岐環状デキストリン、精製高度分岐環状デキストリンの配合量としては、油性メイクアップ化粧料の総量に対して0.1〜15質量%が好ましく、特に好ましくは0.5〜7質量%である。
【0010】
本発明で用いるN−アシル化リジン処理顔料は、例えば特開平7−242838号公報や特開2000−290532号公報に記載されている方法で得ることができる。N−アシル化リジンとしては、N−ラウロイルリジン、N−ミリスチルリジン、N−パルミトイルリジン、N−ステアリルリジン、N−イソステアリルリジンから選ばれるが、入手が容易なN−ラウロイル−L−リジン(味の素製 商品名アミホープLL)が好ましい。
【0011】
本発明で用いる顔料の表面処理の方法としては、例えばN−アシル化リジンを強アルカリに溶解し、それを酸を用いて中和析出させる工程で顔料表面に被覆する方法が挙げられ、具体的にはN−アシル化リジンの強アルカリ溶解液を顔料の酸性水溶液スラリーに滴下する方法や、N−アシル化リジンの強アルカリ溶解液を顔料のスラリーに滴下した後、酸で中和する方法などが挙げられる。いずれもろ過等による脱塩と、乾燥、粉砕、滅菌などの工程を行うことが好ましい。本発明では顔料の質量に対して0.5〜20質量%の範囲で被覆を行うことが好ましい。0.5質量%未満では顔料の被覆が不十分で感触が十分には向上しない場合がある。また、20質量%を超えるとN−アシル化リジンの単独結晶が発達する傾向が強くなり、吸油量が増加したり、感触が悪くなったりする場合がある。
【0012】
本発明で用いるN−アシル化リジン処理顔料の配合量としては、油性メイクアップ化粧料の総量に対して0.1〜40質量%が好ましく、特に好ましくは0.5〜15質量%である。
【0013】
本発明で用いる顔料の例としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげられ、具体的には、無機粉体としては、顔料級酸化チタン、酸化ジルコニウム、顔料級酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、12ナイロン、6ナイロンなどのナイロンパウダー、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウムなどの微粒子粉体等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料が挙げられる。これらの顔料は無機酸化物処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわないし、必要に応じ1種、又は2種以上の表面処理を併用することができる。本発明ではこれらの粉体の1種以上を組み合わせて使用することができる。
【0014】
本発明では、前記N−アシル化リジン処理に際して、同時にエステル系油剤やシリコーン系油剤などを併用して被覆することも可能である。これらの処理を行った場合、顔料と油性化粧料中の油剤との馴染みが良くなり、より安定性が高く、発色に優れた製剤を得ることができる。
【0015】
本発明の油性メイクアップ化粧料では高度分岐環状デキストリンや精製高度分岐環状デキストリン、N−アシル化リジン処理顔料とともに油剤が配合される以外に、通常化粧料に配合される各種の顔料、紫外線防御剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分を本発明の目的を達成する範囲内で適宜使用することができる。
【0016】
本発明で油性基剤として配合される油剤の例としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソノナン酸イソノニル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
【0017】
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アクリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、糖変性シリコーン、シリコーンゲル、シリコーンRTVゴム等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール等のフッ素化合物が挙げられる。
【0018】
顔料の例としては、N−アシル化リジン処理顔料以外の顔料であって、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげられ、具体的には、無機粉体としては、顔料級酸化チタン、酸化ジルコニウム、顔料級酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、12ナイロン、6ナイロンなどのナイロンパウダー、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体も前記同様に本発明の効果を妨げない範囲で、粉体の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等で処理したものも使用することができる。例えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわないし、必要に応じて1種、又は2種以上の表面処理を併用することができる。本発明ではこれらの粉体の1種以上を組み合わせて使用することができる。この内、シリコーンエラストマー球状粉体は感触調整に好適な粉体である。
【0019】
紫外線防御剤としては、無機系と有機系の紫外線防御剤が挙げられる。無機系の例としては、例えば二酸化チタン、低次酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの金属酸化物、水酸化鉄などの金属水酸化物、板状酸化鉄、アルミニウムフレークなどの金属フレーク類、炭化珪素などのセラミック類が挙げられる。このうち、平均粒子径が5〜100nmの範囲にある微粒子金属酸化物もしくは微粒子金属水酸化物から選ばれる少なくとも1種であることが特に好ましい。これらの粉末は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理などで表面処理されていることが好ましく、さらに好ましくは、これらの処理を複数組み合わせて用いることが好ましい。例えば、微粒子酸化チタン表面を酸化ケイ素やアルミナなどの金属酸化物で被覆した後、アルキルシランで表面処理することなどが挙げられる。表面処理量としては、紛体質量に対して表面処理量の総計で0.1〜50質量%の範囲にあることが好ましい。
【0020】
また、有機系紫外線防御剤の例としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(別名;パラメトキシケイ皮酸オクチル)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、これらの高分子誘導体、及びシラン誘導体等が挙げられる。また、有機系紫外線防御剤がポリマー粉末中に封止されたものを用いることも可能である。ポリマー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。これらのポリマー粉末中に、粉末質量の0.1〜30質量%の範囲で有機系紫外線防御剤を取り込ませた粉末が好ましく、特にUVA吸収剤である4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタンを配合することが好ましい。上記の紫外線防御剤のうち、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種が、汎用されており、入手が容易で、かつ紫外線防御効果が高いので、好ましい。特に、無機系と有機系を併用することが好ましい。また、UV−Aに対応したものとUV−Bに対応したものを組み合わせて用いることも好適である。
【0021】
また、保湿剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マンニトール、ヒアルロン酸およびその塩、トレハロース誘導体、ラフィノース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等のグリコール類、多価アルコール類および多糖類等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが好ましい。
【0022】
粘剤の例としては、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、スメクタイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系粘剤などが挙げられる。また、他の粘剤として、油溶性ゲル化剤があり、例えば、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイト、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムモンモリナイト等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。本発明では、特にポリアルギン酸またその塩と組み合わせて用いることがラスティング性能を向上させることから特に好ましい。
【0023】
生理活性成分としては、皮膚などに塗布した場合に皮膚などに何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ましい。生理活性成分としては、例えば、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海藻エキス、海水乾燥物、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カキョクエキス、カシスエキス、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、甘草エキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チガヤエキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモの葉エキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0024】
また、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩などのムコ多糖類、加水分解コラーゲン、加水分解エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子;アラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸;エストラジオール、エテニルエストラジオールなどのホルモン;乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分;スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤;ビタミンA,B2,B6,C,D,K,ビタミンC配糖体などのビタミン誘導体、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、N−メチル−L−セリン、メバロン酸、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分;α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤;γ−オリザノールなどの血行促進剤;レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、カンフルなどの清涼剤等が挙げられる。
【0025】
本発明の油性メイクアップ化粧料としては、口紅、リップクリーム、ファンデーション、コンシーラー、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、ネイルカラーなどが挙げられるが、特に口紅が好適である。さらに、製品の形態についても特に限定は無いが液状、乳液状、クリーム状、スティック状、固形状、ペースト状、ゲル状、多層状、スプレー状等に適用が可能である。
【0026】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳細に説明する。
【0027】
[高度分岐環状デキストリンの製造]
環状構造を有するグルカンの製造は、基本的に特開平8−134104に開示される方法にしたがって以下のように行った。市販のワキシーコーンスターチ5kgを25リットルのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7程度)に懸濁し、加熱糊化させた。約50℃まで放冷後、2,000,000単位の枝作り酵素(EC. 2.4.1.18)を作用させた。反応終了後、加熱により枝作り酵素を失活させて除去し、脱塩、脱色後、乾燥して、粉末の環状グルカン約4kgを得た。枝作り酵素は、バチルスステアロサーモフィラスTRBE14株(寄託番号P−13916)の菌体抽出液より精製したものを用いた。これを限外ろ過膜を用いて分子量30000以下の成分を除去し、精製高度分岐環状デキストリンを得た。この工程により、精製前に含まれていたグルコース量が4.0質量%から0.02質量%に減少し、分子量30000以下のものの合計が10質量%から0.5質量%以下に減少していた。本発明では、これをさらにスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥したものを使用した。
【0028】
次に、実施例および比較例で得られた各油性メイクアップ化粧料の各種特性の評価方法を以下に示す。
【0029】
[皮膚有用性評価]
専門パネラーを各評価品目ごとに20名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、各評価項目において優れていると判断したパネラーの数から、表1に示す分類によって評価を行った。
【0030】
Figure 0003910458
【0031】
[N−アシル化リジン処理顔料の製造]
顔料63部を6N塩酸12部、水600部の混合溶液に超音波を併用したモーター撹拌により30分間分散した。一方、N−アシル化リジンの一種であるN−ラウロイル−L−リジン(味の素製アミホープLL)7部を5N水酸化ナトリウム12.5部、水90部の混合溶液に溶解させた溶液を用意し、モーター撹拌中の上記溶液中に滴下した。pHメーターにて溶液のpHを確認し、中和を完了させた後、メチルフェニルポリシロキサン(粘度200cs)2部を入れ、超音波を併用したモーター撹拌を3分間行った。ついで、溶液を減圧ろ過し、さらに水洗した後、塩分計にて塩化ナトリウムが充分に除去されていることを確認した。得られた粉体を金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて12時間乾燥を行った後、120℃にて滅菌を行った。そして、得られた粉体をミキサーを用いて粉砕しN−アシル化リジン処理顔料を得た。
【0032】
実施例1、比較例1,2
表2に示す処方と、下記製造方法に従い口紅を製造した。尚、配合量の単位は質量%である。
【0033】
[表2]
Figure 0003910458
【0034】
成分1〜9を90℃にて均一に溶解・混合し、成分11〜15を加え、混練り後90℃で再溶解する。これに成分16、17を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収容し口紅を得た。
【0035】
実施例2、比較例3
表3に示す処方と、下記製造方法に従いリップグロスを製造した。尚、配合量の単位は質量%である。
【0036】
[表3]
Figure 0003910458
【0037】
成分1〜7までを100℃にて均一に溶解・混合し、成分8〜14を加え、混練り後90℃で再溶解する。これに成分15を加え均一に分散混合し、容器に充填し液状リップグロスを得た。
【0038】
実施例3、比較例4
表4に示す処方と、下記製造方法に従い油性ファンデーションを製造した。尚、配合量の単位は質量%である。また、デオキシリボ核酸処理酸化チタンは、デオキシリボ核酸カリウム塩3質量%を噴霧乾燥法により顔料級球状酸化チタンに被覆したものを用いた。
【0039】
[表4]
Figure 0003910458
【0040】
成分1〜8までを95℃にて均一に溶解・混合し、成分9〜17を加え、混練り、脱気後、金皿に充填、冷却固化し油性ファンデーションを得た。
【0041】
表5〜7に実施例および比較例の評価結果を示す。
【0042】
Figure 0003910458
【0043】
Figure 0003910458
【0044】
Figure 0003910458
【0045】
表5〜7の結果より、本発明の各実施例は各比較例と比べて各評価項目について優れた性能を有している事がわかる。実施例1は口紅に関するものであり、比較例1は実施例1からN−アシル化リジン処理顔料を除いたものであり、比較例2はN−アシル化リジン処理顔料は用いているが精製高度分岐環状デキストリンを除き、代わりに高度分岐環状デキストリンの構成要素であるグルコースを配合したものである。比較例1,2の口紅は実施例1と比べると何らかの評価項目で劣っていることが判る。実施例2は液状グロスリップに関するものであり、比較例3は実施例2から精製高度分岐環状デキストリンを除き、代わりに環化させていないデキストリンを用いたものである。さらに実施例3は油性ファンデーションに関するものであり、比較例4は実施例3から精製高度分岐環状デキストリンを除き、同じ環状糖であるβ−サイクロデキストリンを用いたものである。比較例3,4は実施例2,3と比べると性能が劣っていることがわかる。
【0046】
【発明の効果】
以上のことから、本発明は、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から5000の範囲にあるグルカンであって、ここで、内分岐環状構造部分とはα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分であり、そして外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分であるグルカンと、N−アシル化リジン処理顔料を配合することでより、よりラスティング性能に優れ、かつのび、つき、モイスチャー感などの官能特性及びつや、発色などの化粧効果に優れ、特に化粧効果の持続性に優れた油性メイクアップ化粧料が得られることは明らかである。

Claims (2)

  1. 内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から5000の範囲にあるグルカンであって、ここで、内分岐環状構造部分とはα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分であり、そして外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分であるグルカンが、分子量30000以下の成分を除去し、これら低分子量成分が1.0質量%以下になるように精製してあるグルカンと、N−ラウロイルリジン、N−ミリスチルリジン、N−パルミトイルリジン、N−ステアリルリジン、N−イソステアリルリジンから選ばれるN−アシル化リジン処理顔料を配合することを特徴とする油性メイクアップ化粧料。
  2. N−アシル化リジンがN−ラウロイル−L−リジンから選ばれることを特徴とする請求項に記載の油性メイクアップ化粧料。
JP2002031851A 2002-02-08 2002-02-08 油性メイクアップ化粧料 Expired - Fee Related JP3910458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002031851A JP3910458B2 (ja) 2002-02-08 2002-02-08 油性メイクアップ化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002031851A JP3910458B2 (ja) 2002-02-08 2002-02-08 油性メイクアップ化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003238359A JP2003238359A (ja) 2003-08-27
JP3910458B2 true JP3910458B2 (ja) 2007-04-25

Family

ID=27775142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002031851A Expired - Fee Related JP3910458B2 (ja) 2002-02-08 2002-02-08 油性メイクアップ化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3910458B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111318086A (zh) * 2020-03-12 2020-06-23 山鹰国际控股股份公司 一种保安过滤器滤芯的清洗工艺

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4853994B2 (ja) * 2004-03-31 2012-01-11 昭和電工株式会社 皮膚外用剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111318086A (zh) * 2020-03-12 2020-06-23 山鹰国际控股股份公司 一种保安过滤器滤芯的清洗工艺
CN111318086B (zh) * 2020-03-12 2020-11-06 山鹰国际控股股份公司 一种保安过滤器滤芯的清洗工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003238359A (ja) 2003-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003104843A (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP3597052B2 (ja) 化粧料
JP2002212030A (ja) 化粧料
JP3943275B2 (ja) 紫外線防御化粧料
JP2005002076A (ja) 油性化粧料
JP4183422B2 (ja) 外用剤
JP4169947B2 (ja) 化粧料
JP2002205916A (ja) 化粧料
JP2004269396A (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP6286138B2 (ja) フルクトオリゴ糖脂肪酸エステル、および、化粧料
JP6166089B2 (ja) 粉体化粧料
WO2004082645A1 (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP3784723B2 (ja) 外用剤
JP3910458B2 (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP3604621B2 (ja) 油性化粧料
JP3616354B2 (ja) 唇用下地料および化粧方法並びに組み合わせ化粧料
JP2004269397A (ja) メイクアップ化粧料
JP2005002078A (ja) 水系液状化粧料
JP3910459B2 (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP2014073967A (ja) 被覆粉体及びそれを含有する組成物
JP2003238337A (ja) 粉末状化粧料
JP4550335B2 (ja) 改質粉体及び化粧料
JP2003238354A (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP3776376B2 (ja) 化粧料
JP2004238326A (ja) 貴金属被覆処理顔料および化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060509

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060815

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060913

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20061020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120202

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees