JP3909710B2 - 心室容積測定装置及び心室容積測定方法 - Google Patents

心室容積測定装置及び心室容積測定方法 Download PDF

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Description

本発明は心室容積測定装置及び心室容積測定方法に係り、詳しくは、コンダクタンスカテーテルを使用した心室容積測定装置及び心室容積測定方法に関する。その目的は、複雑な回路を使用することなく、電圧変化の実効値を測定することができ、回路周波数の経年変化による実効値変化を克服することができるとともに、実効値算出の計算負荷を低減することができる心室容積測定装置及び心室容積測定方法を提供することにある。
心臓機能を調べる方法として、心電図を採る方法が知られている。この方法は、比較的手軽で広く行われているが、心電図信号が人体の外部に現れる間接的な信号であるため、これにより心臓の状態を的確に捉えることは難しく、信号の解析に熟練が必要であった。また心電図信号に現れない症状もあるため、心臓の異常が見落とされる恐れもあった。
一方、心臓機能を定量的に評価する上での重要なファクターである心室容積を測定する方法としては、心エコーやMRIを使用する方法が知られている。これらの方法では、心エコーやMRIにより得られた一次元的或いは二次元的な測定値から回転楕円体モデルを使用して心室容積を測定する。
しかしながら、これらの方法は、測定に非常に長時間を要し、心室容積を直接的に測定する方法ではなく、信頼性に乏しいという問題が存在した。また測定装置が高価であるといった問題も存在した。
これに対して、心室容積を直接的に調べる方法として、コンダクタンスカテーテル法が知られている。この方法は、図7に示すように、長手方向に沿って数個(図示例では5個)のセグメント(21s)〜(21s)が形成されているコンダクタンスカテーテル(2)を用意し、これを心臓Hの心尖部から大動脈弁へ向かって、または大動脈弁から心尖部へ向かって(図示せず)導入し、コンダクタンスカテーテル(3)両端の電極(22d),(22d)間に所定の高周波の微弱電流、例えば20KHz、30μAの微弱電流を定常的に流し、中間部分にある各セグメント(21s)(21sあるいは21s)両端の電極(22d),(22d)間、(22d),(22d)間あるいは(22d),(22d)間の電圧を計測するものである。
コンダクタンスカテーテル(2)に前記の高周波微弱電流を流すことで、心室内には腔内血液を媒体とする三次元的な電場が形成され、この電場の変化、則ちコンダクタンス(インピーダンスの逆数)の変化が各セグメント21s(21sあるいは21s)両端の電極(22d),(22d)間、(22d),(22d)間あるいは(22d),(22d)間の電圧変化として計測される。
各セグメントのコンダクタンスと心室容積との間には一定の関係式が成立するので、各セグメントのコンダクタンスを計測することにより、心室容積を求めることができる。
このようなコンダクタンスカテーテル法に用いられるコンダクタンスカテーテルとしては、例えば、特許文献1及び2に開示されたものが知られている。
コンダクタンスカテーテルを使用して心室容積を測定する場合、心筋や周辺組織の並列コンダクタンスが測定されるコンダクタンスに影響を与えており、心室容積をより正確に測定するためには、並列コンダクタンスの影響を取り除く補正値が必要とされる。
従来、並列コンダクタンスは、高張食塩水投与法などにより測定されていたが、より手軽に並列コンダクタンスを測定することができる方法として、例えば、特許文献3及び4には、カテーテル両端の電極間に、例えば20KHzと2KHzのように、異なる二つの周波数を供給して、血液と心筋の電気伝導度周波数特性の差異を利用して心筋などに由来する並列コンダクタンスを測定する方法が提案されている。
特開平5−269136号公報 特開平10−137209号公報 特開昭62−84740号公報 米国特許第4840182号公報
しかしながら、コンダクタンスカテーテルを使用して心室容積を計測する方法には、以下のような問題が存在した。
従来のコンダクタンスカテーテルを用いた心室容積の測定方法においては、交流分離のために狭帯域バンドパスアナログフィルタと実効値算出のアナログ回路を用いていた。しかしながら、経年変化によって、一致させていた交流発生装置とフィルタの周波数に変化が生じて、実効値を変動させてしまい、長期間安定して心室容積を測定することができなかった。また回路構成が複雑になるという問題が存在した。
段落番号[0008]で述べられたアナログ回路の問題点は、信号を標本化してデジタル処理にて交流分離および実効値処理を行うことで解決できると考えられる。しかしながら、デジタルフィルタと実効値算出演算を用いて上記のデジタル処理を行うためには、高速(励起周波数の10倍程度)の標本化と多数回の倍精度実数積和演算を行う必要がある。そのためには、DSPやCPUを高速で動作させる必要があり、デジタル処理の特長である消費電力低減や小型化を行うことができない。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、請求項1に係る発明は、一定間隔で電極が設けられて複数のセグメントが形成され、前記電極のうちの両端の電極間に任意の高周波の微弱電流が流されて両端のセグメントを除く他のセグメント間の電圧変化を測定するコンダクタンスカテーテルと、前記測定された電圧変化を標本化して標本値を得る標本化手段と、前記標本値から実効値を算出する実効値算出手段と、前記コンダクタンスカテーテルに所要の電力を供給する電源部と、を備え、前記電源部は、前記コンダクタンスカテーテルの両端の電極間に二つの異なる周波数で微弱電流を供給できるように構成され、前記二つの異なる周波数は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定され、前記二つの異なる周波数で供給される微弱電流は同期化されており、前記標本化手段は、前記一方の周波数で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化し、前記実効値算出手段は、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、前記一方の周波数の実効値と他方の周波数の実効値を用いて心室容積が測定されることを特徴とする心室容積測定装置に関する。
請求項2に係る発明は、前記コンダクタンスカテーテルの前記複数のセグメントのうちの一つには、一つの血液伝導度測定用電極が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の心室容積測定装置に関する。
請求項3に係る発明は、前記血液伝導度測定用電極と、血液伝導度測定用電極の近傍に位置する電極間の電圧変化を標本化して標本値を得る標本化手段と、前記標本値から実効値を算出する実効値算出手段と、を備え、上記電源部は、前記血液伝導度測定用電極と、前記血液伝導度測定用電極の近傍に位置する電極間に二つの異なる周波数で微弱電流を供給できるように構成され、前記二つの異なる周波数は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定され、前記二つの異なる周波数で供給される微弱電流は同期化されており、前記標本化手段は、前記一方の周波数で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化し、前記実効値算出手段は、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、前記一方の周波数の実効値又は他方の周波数の実効値から血液伝導度が算出されることを特徴とする請求項2に記載の心室容積測定装置に関する。
請求項4に係る発明は、前記コンダクタンスカテーテルの前記複数のセグメントのうちの一つには、四つの血液伝導度測定用電極が配置され、前記四つの血液伝導度測定用電極のうちの両端の電極は電流印加用電極とされ、内部の一対の電極は電圧計測用電極とされてなることを特徴とする請求項1に記載の心室容積測定装置に関する。
請求項5に係る発明は、前記電圧計測用電極間の電圧変化を標本化して標本値を得る標本化手段と、前記標本値から実効値を算出する実効値算出手段と、を備え、上記電源部は、前記電圧印加用電極間に二つの異なる周波数で微弱電流を供給できるように構成され、前記二つの異なる周波数は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定され、前記二つの異なる周波数で供給される微弱電流は同期化されており、前記標本化手段は、前記一方の周波数で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化し、前記実効値算出手段は、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、前記一方の周波数の実効値又は他方の周波数の実効値から血液伝導度が算出されることを特徴とする請求項4に記載の心室容積測定装置に関する。
請求項6に係る発明は、前記コンダクタンスカテーテルには圧力センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の心室容積測定装置に関する。
請求項7に係る発明は、一定間隔で電極が設けられて複数のセグメントが形成され、前記電極のうちの両端の電極間に任意の高周波の微弱電流が流されて両端のセグメントを除く他のセグメント間の電圧変化を測定するコンダクタンスカテーテルを用いる心室容積測定方法であって、前記微弱電流は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定された二つの異なる周波数で供給された微弱電流であって、該微弱電流は同期化されており、前記一方の周波数で供給された微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して標本化された電極間の電圧変化を標本値とし、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、前記一方の周波数の実効値と他方の周波数の実効値を使用して心室容積を測定することを特徴とする心室容積測定方法に関する。


請求項1に記載の発明によれば、複雑な回路を使用することなく、交流電圧の実効値を測定することができ、しかも、回路周波数の経年変化による実効値変化が生じることがなく、長期間安定して心室容積を測定することができる心室容積測定装置を提供することができる。
請求項2及び3に記載の発明によれば、心室容積を算出する際に別途血液を採取して血液伝導度を測定する必要がなく、被験動物と計測者等が距離的に離れた場所に居る場合でも心室容積を測定することができる。
請求項4及び5に記載の発明によれば、二電極測定法によって血液伝導度を測定した場合に比べて測定誤差が少なく、より正確な血液伝導度を測定することができるので、より正確な心室容積を測定することが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、被験者或いは被験動物の心室内圧も同時に測定することができ、心臓の機能をより的確に評価することが可能になる。
以下、本発明に係る心室容積測定装置及び心室容積測定方法について、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る心室容積測定装置の概略構成を示すブロック図である。
本発明に係る心室容積測定装置(1)は、コンダクタンスカテーテル(2)と、電源部(3)と、装置本体(4)とからなる。
コンダクタンスカテーテル(2)は心室内に導入される。コンダクタンスカテーテル(2)は、図7により説明した従来のコンダクタンスカテーテルと同様に、電極(22d〜22d)が一定間隔を隔てて設けられて複数個のセグメント(図示例では5個)(21s〜21s)が形成されて、両端に電極(22d〜22d)があるセグメントの複数個(図示例では5個)(21s〜21s)を長手方向に突き合わせたようにされる。そして、両端のセグメント(21s,21s)のそれぞれの外側にある二つの電極(22d,22d)の間には、後述するように電源部(3)からの電力供給により、任意の高周波の微弱電流(例えば、3〜5μA)が流されるようになっており、両端のセグメント(21s,21s)を除く他のセグメント(21s〜21s)(以下、コンダクタンス測定セグメントという。)間の電圧変化が測定される。
コンダクタンス測定セグメントの数や各電極(22d〜22d)の極間距離は特に限定されず、測定対象となる心臓の大きさなどに応じて適宜設定すればよい。通常の場合、マウスの心臓の心室容積を測定する場合は最低で1個のコンダクタンス測定セグメントで電圧変化を測定することが、ウサギの心臓の心室容積を測定する場合は最低で3個のコンダクタンス測定セグメントで電圧変化を測定することが、ヒトの心臓の心室容積を測定する場合は最低で5個のコンダクタンス測定セグメントで電圧変化を測定することが必要とされる。そして、前記したコンダクタンス測定セグメント数を確保することができる距離を隔てて各電極を配置すればよく、例えばラットの心臓の心室容積を測定する場合、極間距離を約2mmに設定すると前記コンダクタンス測定セグメント数を十分に確保することができる。
電源部(3)には、電池(31)と、水晶などの高周波発振子(32)と、分周回路(33)とがある。電池(31)からは信号検出部(5)の各部及び心室容積測定装置(1)の各部に所要の電力が供給されるほか、高周波発振子(32)からの電力供給で、コンダクタンスカテーテル(2)の両端の電極(22d,22d)の間には、任意の高周波の微弱電流が流される。高周波発振子(32)からの信号はサンプルホールド回路(51a,51b,51c)にも供給され、標本化を同期するために用いられる。
本発明では、分周回路(33)が設けられており、コンダクタンスカテーテル(2)に供給される微弱電流の周波数を変化させることができ、異なる二つの周波数で心室内のコンダクタンスを測定することができるように構成される。コンダクタンスカテーテル(2)に供給される二つの周波数は、例えば、20KHzと2KHzのように、一方の周波数(以下、f1という場合がある。)が他方の周波数(以下、f2という場合がある。)のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように調整される。そして、一方の周波数(f1)と他方の周波数(f2)は互いに同期化されて、コンダクタンスカテーテル(2)の両端の電極(22d,22d)の間に微弱電流が流される。
即ち、本発明では、異なる二つの周波数で心室内のコンダクタンスを測定することができる。これによって、血液と心筋の電気伝導度周波数特性の差異を利用することで、心筋などに由来する並列コンダクタンスを測定することができる。
信号検出部(5)は、コンダクタンスカテーテル(2)から得られる心室容積信号を検出する部分である。図1に示すように、その信号入力側には、心室容積信号であるコンダクタンス信号用として複数個(図示例では3個)のサンプルホールド回路付き差動増幅器(51a,51b,51c)が、コンダクタンスカテーテル(2)の中間部分にある3個のコンダクタンス測定セグメント(21s,22s,22s)のそれぞれに対応して設けられており、サンプルホールド回路に保存された電圧変化が順次、標本化手段(52)によって標本化されるようになっている。
標本化手段(52)は、測定された電圧変化を標本化して標本値を得る。
具体的には、標本化手段(52)は、前記一方の周波数(f1)で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を、コンダクタンス測定セグメント(21s,22s,22s)のそれぞれについて順次、標本化する。
前記信号検出部(5)から出力された各信号(標本値)は、演算処理部(6)に送信されて所定の処理が施される。
この際、これらの信号は有線によって演算処理部(6)に送信してもよく、また無線によって演算処理部(6)に送信しても構わない。例えば、無線によって送信する場合は、上記の構成において、信号検出部(5)により標本化した複数セグメントの標本値は位置変調パルス(PPM波)に変換されて、複数セグメントの信号は時分割多重化される。複数セグメントの信号を含む変調パルスのパルス列は、送信部で一定の搬送波に載せられて送信される方法などを例示することができる。
無線によって前記信号検出部(5)から出力された各信号を、演算処理部(6)に送信する場合、被験者や被験動物の拘束を解くことができ、普通の生活状態における心室容積を測定することができる。
演算処理部(6)には、標本化手段(52)によって標本化されて得られた標本値から実効値を算出する実効値算出手段(61)と、実効値算出手段(61)によって算出された実効値から心室容積を算出する容積算出手段(62)とが設けられている。
実効値算出手段(61)は、一定の規則に従って、標本化手段(52)によって標本化されて得られた標本値から、異なる二つの周波数(f1、f2)の実効値をそれぞれ算出する。
具体的には、実効値算出手段(61)は、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点から、2n個(但し、nは2以上の整数である。)の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数(f1)の実効値とする。また、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行した時点から、2n個の標本値を用いて、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数(f2)の実効値とする。
図2を参照して、異なる二つの周波数(f1、f2)の実効値算出の方法について説明する。尚、図2は、1〜20の標本値が示されており、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行した時点から、1番目の標本値から20番目の標本値までが示されている。縦軸は電圧変化を、横軸は時間を示している。また、一方の周波数(f1)は他方の周波数(f2)の10倍、即ち、n=10である。
図2(a)に示されるように、2×10個の標本値を用いて、一方の周波数(f1)の実効値は、偶数番目(2,4,...18,20)の標本値(図2(a)ではB群)の和と奇数番目(1,3,...17,19)の標本値(図2(a)ではA群)の和との差によって算出することができる。
他方の周波数(f2)の実効値は、2×10個の標本値を用いて、1番目から10番目までの標本値(図2(b)ではC群)の和と、11番目から20番目までの標本値(図2(a)ではD群)の和との差によって算出することができる。
実効値算出手段(61)によって算出された、異なる二つの周波数(f1、f2)の実効値は、容積算出手段(62)に出力される。容積算出手段(62)では、異なる二つの周波数(f1、f2)の実効値から並列コンダクタンスが算出されるとともに、他の各種パラメータ、例えば、血液伝導度などとともに所要の演算処理が施されて心室容積などが算出される。
本発明に係る心室容積測定装置は、交流電流を直接標本化することによって、フィルタ処理と実効値算出処理を全てデジタル処理することができ、簡単な回路構成によって交流分離の際の実効値変動を防ぐことができる。しかも、(2n−1)回の加減算処理で各々の実効値算出を算出することができ、極めて計算処理の負荷が少ない心室容積測定装置を提供することができる。
また本発明に係る心室容積測定装置は、異なる二つの周波数を供給することができるので、心室容積を算出する際の補正値である並列コンダクタンスを、特別な操作を必要とせず、しかも、より正確な並列コンダクタンスを測定することができる。
次に、本発明に係る心室容積測定装置の動作を説明する。
測定にあたっては、まず、コンダクタンスカテーテル(2)を心臓の心室内に導入する。その場合、麻酔をかけて開胸し、コンダクタンスカテーテル(2)を心臓にセットする。
上記のようにセットし装置を起動させると、コンダクタンスカテーテル(2)では心室容積信号であるコンダクタンス信号が発生し、この信号は、信号検出部(5)によって標本化されて標本値が得られるとともに、この標本値は演算処理部(6)に送られて、異なる二つの周波数に対応した実効値が算出される。
さらに、演算処理部(6)において、異なる二つの周波数に対応した実効値から並列コンダクタンスが算出されるとともに、コンダクタンス測定セグメント間のコンダクタンスの変化から、心室容積が算出される。
本発明に係る心室容積測定装置(1)では、心内心電図を測定することができるように構成することもできる。
図3は、心内心電図を測定することができるように構成された心室容積測定装置(1)の概略構成を示す図である。尚、説明に必要の無い部分は省略している。
図3に示す心室容積測定装置(1)では、段落番号[0018]で述べた信号検出部(5)の一部として心内心電図信号用のサンプルホールド回路付き差動増幅器(51d)が設けられている。心内心電図信号用のサンプルホールド回路付き差動増幅器(51d)は、コンダクタンスカテーテル(2)の二つの電極(22d,22d)に接続される。サンプルホールド回路に保存された信号は、標本化手段(52)で標本化されたあと、演算処理部(6)に送信されて所定の処理が施される。具体的には、心電図算出手段(63)は、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点から、2n個(但し、nは2以上の整数である。)の標本値を用いて、すべての標本値の和を心電図の信号とする。
心内心電図を測定することができるように構成されていることで、心室容積を測定すると同時に、心内心電図も測定することができ、心臓の状態をより正確に把握することができる。
さらに、本発明に係る心室容積測定装置(1)では、血液伝導度を測定するための血液伝導度測定用電極を、コンダクタンスカテーテル(2)に設けることができる。
血液伝導度を測定する方法としては、二電極測定法と四電極測定法を例示することができる。
図4は二電極測定法で血液伝導度を測定することができる心室容積測定装置(1)の一部概略説明図である。尚、説明に必要の無い部分は省略している。
電源部(3)には、高周波発振子(32)と、分周回路(33)とがある。高周波発振子(32)からの電力供給で、コンダクタンスカテーテル(2)に設けられた血液伝導度測定用電極(70)とこの電極の近傍に位置する電極(22d)の間には、任意の高周波の微弱電流が流される。また、分周回路(33)が設けられているので、電流印加用電極(70,22d)に供給される微弱電流の周波数を変化させることができる。この回路としては段落番号[0017]で記述した回路を流用することができる。即ち、血液伝導度測定用電極(70)とこの電極の近傍に位置する電極(22d)の間には、コンダクタンスカテーテル(2)の両端の電極(22d,22d)の間に流される二つの周波数(f1,f2)の微弱電流と同様の二つの周波数(f1及びf2)の電流が同期して流される。心室容積測定と血液伝導度測定は、時分割により一方の測定の間は他方の電流を停止して測定が行われる。
図4に示す心室容積測定装置(1)では、血液伝導度測定用電極(70)が複数のセグメント(21s〜21s)のうちの一つのセグメントに設けられている。また段落番号[0018]で述べた信号検出部(5)の一部として血液伝導度信号用としてサンプルホールド回路付き差動増幅器(51e)が設けられている。
血液伝導度信号用のサンプルホールド回路付き差動増幅器(51e)は、血液伝導度測定用電極(70)とこの電極の近傍に位置する電極(図では22d)に接続される。サンプルホールド回路に保存された信号は、段落番号[0019]で述べた標本化と同様に標本化手段(52)で標本化される。即ち、標本化手段(52)は、前記一方の周波数(f1)で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を、セグメント(21s)ついて、標本化する。
ついで、標本化して得られた標本値は、演算処理部(6)に送信されて所定の処理が施される。具体的には、段落番号[0021]で述べた実効値算出手段(61)を流用することができる。即ち、実効値算出手段(61)は、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点から、2n個(但し、nは2以上の整数である。)の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数(f1)の実効値とする。また、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行した時点から、2n個の標本値を用いて、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数(f2)の実効値とする。
算出された実効値は、容積算出手段(62)に出力され、一方の周波数(f1)の実効値又は他方の周波数(f2)実効値から血液伝導度が算出される。血液伝導度は心室容積の算出に用いられる。
血液伝導度測定用電極(70)が、複数の電極(22d〜22d)のうちの一つの電極(図では22d)の近傍に設けられることによって、セグメント(21s)の両端の電極(70,22d)による二電極測定法によって血液伝導度を測定することができる。
血液伝導度測定用電極(70)が前記複数の電極(22d〜22d)のうちの一つの電極の近傍に設けられる理由は、心臓は拍動により容積が刻々と変化するために、血液伝導度測定用電極(70)と前記複数の電極(22d〜22d)のうちの一つの電極との距離が離れていると、拍動に伴う容積変化により血液伝導度を測定することができないからである。即ち、血液伝導度測定用電極(70)と前記複数の電極(22d〜22d)のうちの一つの電極は、心臓の拍動に伴う心室容積変化による影響を受けないような距離、つまり一方の電極からの測定電流が心室内血液にのみ収束するような距離を隔てて設けられる。
具体的には、例えば、心室径が約6〜12mmの間で拡張、収縮を繰り返す日本白ウサギの場合、血液伝導度測定用電極と前記複数の電極のうちの一つの電極とは、約0.5mmの間隔を隔てて設けられることが好ましい。
血液伝導度測定用電極(70)を設けることにより、二電極測定法によって血液伝導度を測定することができる。このために、心室容積を算出する際に別途血液を採取して血液伝導度を測定する必要がなく、例えば、被験動物と計測者等が距離的に離れた場所に居る場合でも心室容積を測定することができる。
図5は四電極測定法で血液伝導度を測定することができる心室容積測定装置(1)の一部概略説明図である。尚、説明に必要の無い部分は省略している。
図5に示される心室容積測定装置(1)には、血液伝導度測定用電極(71)が、セグメント(21s〜21s)のいずれかのセグメントに配置される(図5ではセグメント(21s)に配置されている。)。
血液伝導度測定用電極(71)は、図5に示されるように、一定間隔で配置された四つの電極(71a〜71d)から構成されており、両端の一対の電極(71a,71d)は電流印加用電極であり、電流印加用電極(71a,71d)の間に位置する一対の電極(71b,71c)は電圧計測用電極である。
電源部(3)には、高周波発振子(32)と、分周回路(33)とがある。高周波発振子(32)からの電力供給で、コンダクタンスカテーテル(2)に設けられた血液伝導度測定用電極(71)の両端の電流印加用電極(71a,71d)の間には、任意の高周波の微弱電流が流される。また、分周回路(33)が設けられているので、電流印加用電極(71a,71d)に供給される微弱電流の周波数を変化させることができる。この回路としては段落番号[0017]で記述した回路を流用することができる。即ち、電流印加用電極(71a,71d)間には、コンダクタンスカテーテル(2)の両端の電極(22d1,22d6)の間に流される二つの周波数(f1,f2)の微弱電流と同様の二つの周波数(f1及びf2)の電流が同期して流される。心室容積測定と血液伝導度測定は、時分割により一方の測定の間は他方の電流を停止して測定が行われる。
また段落番号[0018]で述べた信号検出部(5)の一部として血液伝導度信号用としてサンプルホールド回路付き差動増幅器(51e)が設けられている。
血液伝導度信号用のサンプルホールド回路付き差動増幅器(51e)は、血液伝導度測定用電極(71b,71c)に接続される。サンプルホールド回路に保存された信号は、段落番号[0019]で述べた標本化と同様に標本化手段(52)で標本化される。即ち、標本化手段(52)は、前記一方の周波数(f1)で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化する。
標本化して得られた標本値は、演算処理部(6)に送信されて所定の処理が施される。具体的には段落番号[0021]で述べた実効値算出手段(61)を流用することができる。即ち、実効値算出手段(61)は、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点から、2n個(但し、nは2以上の整数である。)の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数(f1)の実効値とする。また、他方の周波数(f2)で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行した時点から、2n個の標本値を用いて、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数(f2)の実効値とする。
算出された実効値は、容積算出手段(62)に出力され、一方の周波数(f1)の実効値又は他方の周波数(f2)実効値から血液伝導度が算出される。血液伝導度は心室容積の算出に用いられる。
電流印加用電極(71a,71d)間に電流を流せば、電流印加用電極(71a,71d)間の血液には伝導率と距離とに対応して電位差が生じる。電流印加用電極(71a,71d)間に間隔を設けて配置される一対の電圧計測用電極(71b,71c)間の電圧を測定すれば、電流に対応する血液伝導度を測定することができる。
四つの電極(71a〜71d)の間隔は即ち、電流印加用電極(71a,71d)間は、心臓の拍動に伴う心室容積変化による影響を受けないような距離、つまり測定電流が心室内血液にのみ収束するような距離を隔てて設けられる。例えば四つの電極(91a〜91d)をそれぞれ0.1mmの間隔を隔てて設けることができる。
長時間心臓内にコンダクタンスカテーテル(2)を挿入しておくと、血液成分がコンダクタンスカテーテル(2)の周囲に付着する場合がある。二電極測定法によって血液伝導度を測定した場合、コンダクタンスカテーテル(2)の周囲に付着した血液成分によって電圧が変化して正確な血液伝導度を測定することができない場合があった。
一方、四電極測定法によって血液伝導度を測定すると、コンダクタンスカテーテル(2)の周囲に血液成分が付着していたとしても、この付着血液成分による影響が測定される血液伝導度に比べて小さく、二電極測定法によって測定した場合に比べて正確な血液伝導度を測定することが可能となる。
また本発明に係る心室容積測定装置(1)では、前記コンダクタンスカテーテル(2)に、心室圧測定用の圧力センサー(図示せず)を設けても構わない。圧力センサーを設けることにより、心臓の状態をより正確に知ることができる。圧力センサーとしては特に限定されないが、ピエゾ抵抗素子を用いることが好ましい。この理由は、圧電素子を使用した圧力センサーに比べて穏やかな圧力変化に対する応答性に優れ、変化が穏やかな心室圧を正確に測定することができるからである。ピエゾ抵抗素子を利用した圧力センサーには電源部(3)からバイアス電圧が印加される。また圧力センサーにより測定された信号は差動増幅器(図示せず)から構成される心室圧信号用の信号検出部(図示せず)に送られた後、心室圧信号として信号検出部から出力される。
本発明に係る心室容積測定装置は、ラット、マウスなどの小動物のほか、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ウマ或いはヒトなどの大型の動物の心室容積の測定に対しても好適に使用することができる。
以下、実施例を示して本発明をより明確に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されることはない。
図6は、コンダクタンス測定用セグメントを一つ有する心室容積測定装置を用いて、ラットの心室容積を測定した際の測定データである。
ラットの心室容積を測定する際に、コンダクタンスカテーテルの両端の電極には、f1(20KHz、30μA)、f2(2KHz、30μA)の異なる二つの周波数の微弱電流が印加された。
図6の(A)は、コンダクタンスカテーテルへの両端の電極に印加された微弱電流の波形図である。
(B)はコンダクタンス測定用セグメントの両端の電極間で測定された電圧変化である。
(C)は(B)の測定電圧から標本化手段によって得られた標本値から、実効値算出手段によって算出されたf2の実効値を示すグラフである。
(D)は(B)の測定電圧から標本化手段によって得られた標本値から、実効値算出手段によって算出されたf1の実効値を示すグラフである。
(E)は心室内心電図を示すグラフである。
本発明に係る心室容積測定装置は、複雑な回路を使用することなく、電圧変化の実効値を測定することができ、回路周波数の経年変化による実効値変化を克服することができるとともに、実効値算出の計算負荷を低減することができ、長期間にわたって、人間或いはマウスやラットなどの実験動物の心室容積を測定することができる。
本発明に係る心室容積測定装置の概略を示すブロック図である。 標本値から異なる二つの周波数(f1、f2)の実効値算出の方法を説明した概略説明図である。 本発明の別の実施形態に係る心室容積測定装置の一部の概略構成を示すブロック図であり、心内心電図信号を測定することができるように構成された心室容積測定装置である。 本発明の別の実施形態に係る心室容積測定装置の一部の概略構成を示すブロック図であり、二電極法によって血液伝導度を測定することができるように構成された心室容積測定装置である。 本発明の別の実施形態に係る心室容積測定装置の一部の概略構成を示すブロック図であり、四電極法によって血液伝導度を測定することができるように構成された心室容積測定装置である。 本発明に係る心室容積測定装置から得られる信号の波形図の一例である。 コンダクタンスカテーテルの使用状態を示す図である。
符号の説明
1 心室容積測定装置
2 コンダクタンスカテーテル
22d〜22d 電極
21s〜21s セグメント
3 電源部
31 電池
32 高周波発振子
33 分周回路
4 装置本体
5 信号検出部
51a〜51e サンプルホールド回路付き差動増幅器
52 標本化手段
6 演算処理部
61 実効値算出手段
62 容積算出手段
63 心電図算出手段
70 血液伝導度測定用電極
71a,71d 電流印加用電極
71b,71c 電圧計測用電極

Claims (7)

  1. 一定間隔で電極が設けられて複数のセグメントが形成され、前記電極のうちの両端の電極間に任意の高周波の微弱電流が流されて両端のセグメントを除く他のセグメント間の電圧変化を測定するコンダクタンスカテーテルと、
    前記測定された電圧変化を標本化して標本値を得る標本化手段と、
    前記標本値から実効値を算出する実効値算出手段と、
    前記コンダクタンスカテーテルに所要の電力を供給する電源部と、を備え、
    前記電源部は、前記コンダクタンスカテーテルの両端の電極間に二つの異なる周波数で微弱電流を供給できるように構成され、前記二つの異なる周波数は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定され、前記二つの異なる周波数で供給される微弱電流は同期化されており、
    前記標本化手段は、前記一方の周波数で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化し、
    前記実効値算出手段は、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、
    前記一方の周波数の実効値と他方の周波数の実効値を用いて心室容積が測定されることを特徴とする心室容積測定装置。
  2. 前記コンダクタンスカテーテルの前記複数のセグメントのうちの一つには、一つの血液伝導度測定用電極が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の心室容積測定装置。
  3. 前記血液伝導度測定用電極と、血液伝導度測定用電極の近傍に位置する電極間の電圧変化を標本化して標本値を得る標本化手段と、
    前記標本値から実効値を算出する実効値算出手段と、を備え、
    上記電源部は、前記血液伝導度測定用電極と、前記血液伝導度測定用電極の近傍に位置する電極間に二つの異なる周波数で微弱電流を供給できるように構成され、前記二つの異なる周波数は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定され、前記二つの異なる周波数で供給される微弱電流は同期化されており、
    前記標本化手段は、前記一方の周波数で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化し、
    前記実効値算出手段は、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、
    前記一方の周波数の実効値又は他方の周波数の実効値から血液伝導度が算出されることを特徴とする請求項2に記載の心室容積測定装置。
  4. 前記コンダクタンスカテーテルの前記複数のセグメントのうちの一つには、四つの血液伝導度測定用電極が配置され、
    前記四つの血液伝導度測定用電極のうちの両端の電極は電流印加用電極とされ、内部の一対の電極は電圧計測用電極とされてなることを特徴とする請求項1に記載の心室容積測定装置。
  5. 前記電圧計測用電極間の電圧変化を標本化して標本値を得る標本化手段と、
    前記標本値から実効値を算出する実効値算出手段と、を備え、
    上記電源部は、前記電圧印加用電極間に二つの異なる周波数で微弱電流を供給できるように構成され、前記二つの異なる周波数は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定され、前記二つの異なる周波数で供給される微弱電流は同期化されており、
    前記標本化手段は、前記一方の周波数で供給される微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して電極間の電圧変化を標本化し、
    前記実効値算出手段は、他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、
    前記一方の周波数の実効値又は他方の周波数の実効値から血液伝導度が算出されることを特徴とする請求項4に記載の心室容積測定装置。
  6. 前記コンダクタンスカテーテルには圧力センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の心室容積測定装置。
  7. 一定間隔で電極が設けられて複数のセグメントが形成され、前記電極のうちの両端の電極間に任意の高周波の微弱電流が流されて両端のセグメントを除く他のセグメント間の電圧変化を測定するコンダクタンスカテーテルを用いる心室容積測定方法であって、
    前記微弱電流は、一方の周波数が他方の周波数のn倍(但し、nは2以上の整数である。)となるように設定された二つの異なる周波数で供給された微弱電流であって、該微弱電流は同期化されており、
    前記一方の周波数で供給された微弱電流の最大値及び最小値と同期する一方の周波数の2倍の周波数を利用して標本化された電極間の電圧変化を標本値とし、
    他方の周波数で供給される微弱電流が負の値から正の値に移行する時点より2n個の標本値を用いて、偶数番目の標本値の和と奇数番目の標本値の和との差を一方の周波数の実効値とし、1番目からn番目までの標本値の和とn+1番目から2n番目までの標本値の和との差を他方の周波数の実効値とし、
    前記一方の周波数の実効値と他方の周波数の実効値を使用して心室容積を測定することを特徴とする心室容積測定方法。
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