JP3909229B2 - ドアフレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1枚の板材をロール形成してなり、その断面形状が、ドアウェザストリップを保持する第1の保持部と、ドアガラスランを保持する第2の保持部と、第1及び第2の保持部より車室側に形成される閉断面部と、車外に露出する外側面部とからなるドアフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
次に、図面を用いて従来例を説明する。図5は特開平7−329572号公報に記載されたドアフレームの外観を説明する図、図6は図5における切断線A−Aにおける断面図である。
【0003】
図5において、ドアガラスを支える枠であるドアフレーム(ドアサッシュ)1は、1枚の板材をロール成形してなり、ドアアウタパネル3,ドアインナパネル(図示せず)間に設けられる。
【0004】
このドアフレーム1のベルトライン5より上側の断面形状は、図6に示すように、ドアウェザストリップ7を保持する第1の保持部9と、ドアガラスラン11を保持する第2の保持部13と、第1及び第2の保持部9,13より車室側に形成される閉断面部15と、車外に露出する外側面部17とからなっている。
【0005】
第1の保持部9と第2の保持部13との間の部分は、板材が3枚重ねになった重合部21となっている。そして、この重合部21のW部の両面(表面、裏面)を押さえ込んで溶接するシーム溶接で溶接している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のドアフレーム1の断面において、図6に示すように重心(図心)Oは、板材が3枚重ねになった重合部21を通っているので、ドアフレーム1の横剛性に必要なX軸まわりの断面2次モーメントでは、重心Oに近い部分が3枚合わせで厚くなっており、断面2次モーメントが高くなる形状となっていない。
【0007】
このため、板厚を厚くして必要な剛性を確保しなければならず、重量が重くなる問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、軽量化が可能なドアフレームを提供することにある。
【0008】
又、本発明の別の課題は、剛性が向上するドアフレームを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、1枚の板材をロール形成してなり、その断面形状が、ドアウェザストリップを保持する第1の保持部(109)と、ドアガラスランを保持する第2の保持部(113)と、第1及び第2の保持部より車室側に形成される閉断面部(115)と、車外に露出する外側面部(117)とからなるドアフレーム(101)において、前記板材の長手方向と直交する面での断面は、その一方の端部から他方の端部に向かって、最初に、前記第1の保持部(109)の前記閉断面部(115)側が形成され、続いて、前記閉断面部(115)、前記第2の保持部(113)、前記外側面部(117)、前記第1の保持部(109)の外側面部(117)側の順で形成され、最後に、前記閉断面部(115)の内面に沿って形成され、前記閉断面部(115)には、前記板材の重合部(123)が形成されることを特徴とするドアフレームである。
【0010】
断面の重心より離れた箇所に前記板材の重合部分を形成したことにより、断面2次モーメントが高くなり、従来のドアフレームよりも板厚を薄くでき、軽量化が図れる。
【0011】
又、従来のドアフレームと同じ板厚のものを使えば、従来のドアフレームよりも剛性が向上する。
請求項2記載の発明は、前記閉断面部の前記重合部をレーザ溶接で結合したことを特徴とする請求項1記載のドアフレームである。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態例)
図1は第1の実施の形態例のドアフレームの断面図である。
【0016】
図において、ドアフレーム101は、ドアウェザストリップを保持する第1の保持部109と、ドアガラスランを保持する第2の保持部113と、第1及び第2の保持部109,113より車室側に形成される閉断面部115と、車外に露出する外側面部117とからなっている。
【0017】
そして、第1の保持部109と第2の保持部113との間の部分は、板材が2枚重ねになった第1の重合部121が形成されている。
又、閉断面部115にも、板材が2枚重ねになった第2の重合部123が形成されている。
【0018】
そして、第1の重合部121のW1部は、シーム溶接で溶接している。
又、閉断面部115の第2の重合部123のW2部は、重ね合わされた被溶接部材の両面を押さえ込んで溶接する必要がないレーザ溶接で溶接した。
【0019】
上記構成によれば、板材が3枚重ねになった部分がなくなり、重心Oから離れた閉断面部115に板材が2枚重ねになった第2の重合部123が形成されることにより、X軸まわりの断面2次モーメントが従来よりも高くなっている。
【0020】
よって、従来のドアフレームよりも板厚を薄くでき、軽量化が図れる。
又、従来のドアフレームと同じ板厚のものを使えば、従来のドアフレームよりも剛性が向上する。
【0021】
尚、図1において、W3部、W4部にスキが発生する場合には、これらW3部、W4部にもレーザ溶接を行い、溶接すればよい。
(第2の実施の形態例)
本実施の形態例は、図2に示すように、断面形状が従来例で説明したドアフレームのものを改良した例である。
【0022】
図において、ドアフレーム201は、ドアウェザストリップを保持する第1の保持部209と、ドアガラスランを保持する第2の保持部213と、第1及び第2の保持部209,213より車室側に形成される閉断面部215と、車外に露出する外側面部217とからなっている。
【0023】
そして、第1の保持部9と第2の保持部13との間の部分は、板材が3枚重ねになった重合部221となっている。そして、この重合部221のW部の両面(表面、裏面)を押さえ込んで溶接するシーム溶接で溶接している。
【0024】
更に、本実施の形態例では、閉断面部215には、板材の厚さが他の部分(たとえば厚さ0.8mm)より厚い厚板部(たとえば厚さ1.2mm)233を形成している。
【0025】
本実施の形態例では、この厚板部233は、差厚溶接法で成形した。
上記構成によれば、重心Oから離れた閉断面部215に板材が他の部分より厚い板厚部233が形成されることにより、X軸まわりの断面2次モーメントが従来よりも高くなっている。
【0026】
よって、従来のドアフレームよりも板厚を薄くでき、軽量化が図れる。
又、従来のドアフレームと同じ板厚のものを使えば、従来のドアフレームよりも剛性が向上する。
【0027】
【実施例】
本願発明者は、本発明の効果を確認するために、外径寸法が同じで、断面形状が異なる従来品(図6のドアフレーム断面)と発明品(図1のドアフレーム断面)との比較を行った。
【0028】
その結果を図3に示す。
図からわかるように、板厚を従来品より薄くしても(1.0mm→0.8mm)、X軸回りの断面2次モーメントは向上し、しかも、単位長さあたりの質量も少ないので(1.30g/mm→1.07g/mm)、軽量化がはかれ、しかも、剛性が向上することが確認できた。
【0029】
更に、実際にドアフレームを製造し、20kgの荷重を加えたときの変移量を測定した。
荷重を加えた箇所は、図5において、E点(中央部)とF点(コーナー部)である。
【0030】
その結果を図4に示す。
図からわかるように、発明品は、従来品と同等の剛性を確保できたことを確認できた。
【0031】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、断面の重心より離れた箇所に前記板材の重合部分や厚板部を形成したことにより、断面2次モーメントが高くなり、従来のドアフレームよりも板厚を薄くでき、軽量化が図れる。
【0032】
又、従来のドアフレームと同じ板厚のものを使えば、従来のドアフレームよりも剛性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例のドアフレームの断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態例のドアフレームの断面図である。
【図3】実施例の結果を示す図である。
【図4】実施例の結果を示す図である。
【図5】特開平7−329572号公報に記載されたドアフレームの外観を説明する図である。
【図6】図5における切断線A−Aにおける断面図である。
【符号の説明】
101 ドアフレーム
109 第1の保持部
113 第2の保持部
115 閉断面部
123 第2の重合部
Claims (2)
- 1枚の板材をロール形成してなり、その断面形状が、ドアウェザストリップを保持する第1の保持部(109)と、ドアガラスランを保持する第2の保持部(113)と、第1及び第2の保持部より車室側に形成される閉断面部(115)と、車外に露出する外側面部(117)とからなるドアフレーム(101)において、
前記板材の長手方向と直交する面での断面は、
その一方の端部から他方の端部に向かって、
最初に、前記第1の保持部(109)の前記閉断面部(115)側が形成され、
続いて、前記閉断面部(115)、前記第2の保持部(113)、前記外側面部(117)、前記第1の保持部(109)の外側面部(117)側の順で形成され、
最後に、前記閉断面部(115)の内面に沿って形成され、
前記閉断面部(115)には、前記板材の重合部(123)が形成されることを特徴とするドアフレーム。 - 前記閉断面部の前記重合部をレーザ溶接で結合したことを特徴とする請求項1記載のドアフレーム。
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