JP3907293B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリンタあるいは複写機等とされる電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化の流れにつれて文書、画像をカラーで出力するニーズが広がっており、各種方式のカラープリンタが市販されている。カラー画像形成方式としては、昇華型、熱転写型、インクジェット方式等が用いられているが、高速で画像を形成するためには電子写真方式が最も優れているといわれている。
【0003】
近年、この電子写真方式の中でも転写材を選ばずに画像形成ができ、カラーレジストレーションにも優れている中間転写方式が主流を占めつつある。
【0004】
中間転写方式の電子写真装置では、第1の像担持体である感光ドラム1上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、場合によってはブラックの各単色画像をそれぞれ固体ドラムもしくはベルト状の第2の像担持体である中間転写体8上に重ね合わせ、最後に一括してフルカラー画像を転写材上に転写を行なう。
【0005】
この方式は、転写ドラムに紙を巻き付ける必要がないため封筒や厚紙に対応することができ汎用性が高いことや、紙の厚みによってカラーレジストレーションが変化することがないため高画質が得られるというメリットがある。
【0006】
しかしながら中間転写方式は中間転写体上に直接トナー像を転写して画像形成を行なうため、最終的に転写材に転写できなかった残トナーを、次の画像形成に備えてクリーニングする必要がある。
【0007】
中間転写体をクリーニングする手法としては一般的にファーブラシクリーニングやブレードクリーニングが用いられるが、これらの手法では中間転写体表面を力学的に摺擦するため、表面の劣化やトナーの融着が発生しやすいという問題があった。また、クリーニングしたトナーを回収するための機構や廃トナーを貯めるための容器が必要になりユーザーメンテナンスに劣るという問題もあった。
【0008】
そこで、転写されなかった中間転写体上のトナーを帯電装置によって再帯電し、感光ドラムに回収する方法が提案されている。
【0009】
この方法では、転写残トナーを感光ドラムのクリーニング装置に回収できるため余分な廃トナー容器が不要になる、中間転写体の劣化が少ないというメリットがある。以下このクリーニング方式をICL方式と称す。
【0010】
ICL方式では感光ドラムから中間転写体へのトナーの転写を行ないながらも同時に転写残トナーの回収も行なう転写同時クリーニングを行なうことが可能であり、このためには転写残のトナー像を撹乱するため帯電ローラに印加するバイアスにAC電圧を重畳することが効果的である。
【0011】
一般的にトナーの帯電手段としては帯電ローラ(以下「ICLローラ」という)が用いられ、ネガトナーを用いたイメージ露光、反転現像系の電子写真装置ではICLローラにプラス電圧を印加し、負に帯電されている感光ドラムに転写残トナーを回収する。
【0012】
トナーの帯電はICLローラからの放電によって行なわれるが、トナーへの帯電量が少なすぎると感光ドラムに回収されずにクリーニング不良が発生し、逆に帯電量が多すぎると転写同時クリーニング時に回収されるプラス帯電されたトナーが転写されるべきマイナス帯電のトナーを引き連れて感光ドラムに戻ってしまいネガゴーストが発生する。
【0013】
従って、トナーの帯電を行なうためのICLローラに印加するバイアスには適正な範囲が存在する。
【0014】
一般的にはICLローラによって帯電された後のトナートリボが+20〜50μC/g程度であればクリーニング不良もネガゴーストも発生せず良好な画像を得ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、全ての条件、環境下でも前述のようにICLローラ通過後のトナーのトリボを+20〜50μC/g程度に制御することは困難が生じる。これは、トナーの帯電をICLローラからの放電によって行なっていることに起因する。
【0016】
バイアスを印加することによってICLローラに流れるDC電流(以下ICL電流)は、放電電流と、ICLローラから中間転写体に直接流れ込む注入電流とに分けられる。
【0017】
通常環境ではICL電流の大部分が放電電流になり(ICLローラや中間転写体の抵抗値が高いためオーミックに流れる注入電流が制限されるため)、ICL電流を定電流制御すればトナートリボを所望の値にすることが可能である。
【0018】
しかしながらICLローラや中間転写体の抵抗値が低下する高温高湿環境下ではICL電流に占める注入電流の割合が増加する。
【0019】
このため、通常環境下と同じ定電流値で制御を行なうと放電電流が足りずにICL帯電後のトナートリボが低下しクリーニング不良が発生してしまうという問題があった。
【0020】
この現象は注入電流が増加して、定電流制御を行なっているときのICLに印加される電圧が、トナー帯電に寄与する放電が励起される放電閾値電圧を下回ってしまったために起こると考えることができる。
【0021】
また、逆にICL電流のほとんど全てが放電電流になる低温低湿環境下において高温高湿下と同じ定電流制御を行なうと、トナーが過帯電してしまいネガゴーストを引き起こすという問題点があった。
【0022】
従って、本発明の目的は、どのような環境においても、トナー帯電手段通過後のトナーのトリボを適当な範囲に制御することができる画像形成装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第一の態様によれば、第1の像担持体と、前記第1の像担持体との間の一次転写部で前記第1の像担持体上に形成されたトナーが一次転写される第2の像担持体と、前記第2の像担持体から転写材にトナーを二次転写する転写手段と、前記第2の像担持体上に残った転写残トナーを接触帯電するトナー帯電部材、前記トナー帯電部材にバイアスを印加する帯電バイアス電源と、を有し、前記トナー帯電部材によって帯電された二次転写残トナーを前記一次転写部前記第1の像担持体に回収する画像形成装置において、
前記帯電バイアス電源の出力バイアスは定電流制御され、環境に応じて前記定電流制御の定電流値を変更することを特徴とする画像形成装置が提供される。一実施態様によれば、前記第2の像担持体の抵抗値が低下する環境においては、前記定電流制御の定電流値を大きくする。
【0024】
本発明の第二の態様によれば、第1の像担持体と、前記第1の像担持体との間の一次転写部で前記第1の像担持体上に形成されたトナー像が一次転写される第2の像担持体と、前記第2の像担持体から転写材にトナー像を二次転写する転写手段と、前記第2の像担持体上に残った転写残トナーを接触帯電するトナー帯電部材と、前記トナー帯電部材にバイアスを印加する帯電バイアス電源と、を有し、前記トナー帯電部材によって帯電された二次転写残トナーを前記一次転写部で前記第1の像担持体に回収する画像形成装置において、
前記帯電バイアス電源の出力バイアスは定電流制御され、定電流制御によって前記帯電バイアス電源が出力するであろう電圧値が既定の電圧値を下回る場合には、前記帯電バイアス電源の出力が前記既定の電圧値で保持されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0025】
本発明の他の実施態様によれば、前記帯電バイアス電源の出力バイアスは、AC電圧が重畳されている。更に、他の実施態様によれば、前記帯電バイアス電源は、定電圧電源と定電流電源を直列に接続した部分を有する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0027】
実施例1
実施例1では中間転写ドラムを用いた電子写真プリンターを用い、転写同時クリーニング(ICL)方式によって中間転写ドラムのクリーニングを行なう。
【0028】
図1を参照して具体的に説明する。本実施例のプリンターは第2の像担持体として直径186mmの固体中間転写ドラム8を有し、最大通紙サイズA3、プロセススピード100mm/sec、イメージ露光、反転現像方式のフルカラー電子写真式画像形成装置である。
【0029】
フルカラー画像を形成するためには感光ドラム1上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像を形成し、それぞれのトナー像を中間転写ドラム8上に重ね合わす。この工程を一次転写と称し、中間転写ドラム8が4回転することで1枚のフルカラー画像が形成される。
【0030】
次に中間転写ドラム8上のトナー像を転写紙上に一括転写する。この工程を二次転写と称する。
【0031】
転写手段としては2本のローラ10、11に転写ベルト12を張り渡した転写ユニットを用い、転写紙の進行方向上流側の転写ローラ11を中間転写ドラム8に当接させてトナーの転写を行ない、同時に転写ベルト12と転写紙を吸着させることによって分離をを行なう。もう一方のローラは駆動ローラ10であり、中間転写ドラム8の周速と転写ベルト12の周速が等しくなるように転写ユニットを駆動する。
【0032】
転写紙上に二次転写されたトナー像は不図示の熱定着ローラユニットに送られ、定着を受けた後機外に排出される。
【0033】
次に、各ユニットについて説明する。
【0034】
第1の像担持体である感光ドラム1は直径64mmの負帯電性のOPCドラムであり、矢印R1方向に回転し、まずその表面を帯電ローラ2にて均一帯電する。帯電ローラ2に印加されるバイアスは−600VのDC成分に2000Vpp、1000Hz、正弦波のAC成分を重畳したものである。これによって感光体はどのような環境においても約−600Vに帯電される。
【0035】
次に、感光体の帯電面をレーザ露光装置で露光する。本実施例では波長60nmの赤外レーザユニット4と反射ミラー5を組合せた露光装置を用い、イメージ露光を行なう。
【0036】
次にレーザ露光によって形成された静電潜像を現像器によってトナー現像する。本実施例のフルカラープリンターでは4色のトナーを用いたが、具体的には固定式の黒現像器6と回転式の色現像ユニット7を用いている。
【0037】
黒現像器6は磁性一成分トナーを用いたジャンピング現像方式を用いた。固定マグネットロールを内包する直径20mmの導電性非磁性スリーブに粒径6μmのトナーを弾性ブレードでコーティングし、スリーブに印加したDC成分−350V、AC成分1600Vpp、周波数2000Hzの矩形波によって感光体との間でジャンピングさせて反転現像する。
【0038】
色現像ユニット7は3つの現像器7C、7Y、7Mを回転ロータリー7aに組込み、必要な向きにロータリー7aを回転させることによって各現像器7C、7Y、7Mを感光ドラム1と当接させて現像を行なう。
【0039】
それぞれの色現像器7C、7Y、7Mは非磁性一成分トナーを用いたジャンピング現像方式で現像を行なう。トナーは内部にワックスを含んだコア/シェル構造の粒径6μmの重合トナーであり、塗布ローラによって現像スリーブにコートされ、弾性ブレードで層厚を規制されて現像部に送られ、黒現像器と同じバイアス条件で現像される。
【0040】
一次転写は中間転写ドラム8にバイアス電源16から+100Vの電圧を印加することで行なわれ、感光ドラム1の一次転写残トナーはウレタン製のクリーニングブレード9aを有するクリーニングユニット9によって掻き取られる。
【0041】
なお、本実施例のプリンターでは中間転写ドラム8上の二次転写残トナーをICLローラと称する帯電ローラ15で再帯電して感光ドラム1に回収するプロセスを採用しているため、感光ドラム1に回収された二次転写残トナーも同様にクリーニングブレード9aによって掻き取られる。
【0042】
次に中間転写ドラム8について説明する。中間転写ドラム8はアルミドラム8a上に肉厚5mmの導電ゴム層8bを形成し、更にこの上に抵抗層8cを10μmコーティングする。導電ゴム層8bはエピクロルヒドリンゴムとNBRゴムを混合して抵抗値を体積抵抗値106 Ωcmに調整したものであり、抵抗層8cは体積抵抗値1012Ωcmのウレタン樹脂である。中間転写ドラム全体の抵抗値は、長手方向の長さ310mm、ニップ幅5mmで金属電極を当接させ、1kVの電圧を印加して測定した抵抗値で106 Ωである。
【0043】
単色プリントの場合は一次転写を行なった後、トナー像はそのまま中間転写ドラム8上を二次転写部にまで搬送され、二次転写を受ける。
【0044】
フルカラープリントの場合は、中間転写ドラムは4回転してYMCKのそれぞれのトナーを重ねて一次転写する。二次転写は不図示の給紙部より転写材が給紙され、離接可能な転写ベルト12は中間転写ドラム8に当接する。二次転写バイアスは高圧電源13により+20μAの定電流制御が行なわれており、転写ベルト12から転写材に電荷が供給されてトナー像は転写材に移動する。
【0045】
転写ユニットは、転写ローラ11、駆動ローラ10、転写ベルト12によって構成され、転写ローラ11、駆動ローラ10は共に直径14mmの芯金に体積抵抗値105 Ωcmの導電性ゴム層を形成して直径20mmとしたローラである。転写ローラ11は芯金が給電バネを介して高圧電源に接続されており、転写ベルト12に従動して回転する。駆動ローラ10は芯金端部にギアが取付けられており、本体のギア列と噛み合うことによって駆動される。
【0046】
転写ベルト12はシームレスの二層構成ゴムベルトであり、基層はカーボンを分散して体積抵抗値107 Ωcmに調整された厚み300μmのウレタンゴムである。
【0047】
次に、ICLローラ15について述べる。二次転写によって90%程度のトナーは転写材に転写されるが一部のトナーは中間転写ドラム8上に転写残トナーとして残る。このトナーは次回の画像形成にゴーストとして現れるため除去する必要がある。そこで本実施例では、中間転写ドラム8の回転方向における二次転写部下流に設けられた帯電ローラ15により転写残トナーを帯電し、中間転写ドラム8と感光ドラム1との間に形成された電界によってトナーを感光体に回収する手法をとる。
【0048】
ICLローラ15は、図2に示すように、径8mmの芯金15aと、外径18mmのスポンジ層15bに表層15cとしてコーティングを施した二層タイプである。
【0049】
スポンジ層15bはウレタンにカーボンを分散して体積抵抗値107 Ωcmに調整し、型内発泡させたものであり、表層15cはアクリル樹脂にカーボンを分散して体積抵抗値1013Ωcmに調整し、スポンジ層15bの上にディッピングコートで膜厚200μmにコーティングしてある。
【0050】
ローラ全体の抵抗値は、直径30mmの金属ローラに総荷重9.8Nで回転当接させ、+700Vの直流電圧を印加して測定した電流値から換算して5×108 Ωである。
【0051】
このローラにバイアスを印加してトナーの帯電を行なう。
【0052】
ICLローラ15は適宜手段によって中間転写ドラム8と接離可能となっており、クリーニングを行なう場合には本体のカム(不図示)によって当接し、高圧電源14からバイアスが印加される。
【0053】
バイアスはDC成分にAC成分を重畳したものを用いる。これはAC電界によって転写残トナーをICLローラとの間で往復運動させて撹乱するためである。転写残トナーが少ない場合にはDC成分だけで転写残トナー全てを帯電させることも可能であるが、多層に及ぶ転写残トナーを上層から下層まで帯電するためにはなんらかの撹乱手段が必要である。本実施例ではAC成分として2kHz、3kVppの矩形波を用いた。
【0054】
つぎにICLローラに印加するバイアスのDC成分について述べる。転写残トナーへの帯電はDC成分によってなされる。中間転写ドラムに当接させたICLローラに電圧を印加すると、中間転写ドラムとICLローラニップ両脇の微小エアギャップには放電が励起される。放電が始まると電圧Vthはパッシェンの法則によって決定され、Vth=312+6.2z(z:ギャップ間隔)である。放電が起こるのは主に数十μmのギャップであるので、DC電圧が1.0kV程度を下回ると十分な帯電が行われなくなる。
【0055】
本実施例では500MΩの高抵抗のICLローラを用いているため、通常環境や低温低湿環境ではICLローラから中間転写体への注入電流は十分小さい。このためICL電流のほとんどは放電電流になっていると考えられ、DC定電流制御を行なうことでトナートリボを一定に保つことができる。
【0056】
図3に通常環境下での帯電電流とICLローラ通過後のトナートリボの関係を示すが、20μA程度の定電流制御を行なうことで画像不良の起きないトナートリボを実現することができる。なお、20μAの定電流制御を行なうためのDC電圧値は1.5kVであった。
【0057】
一方、高温高湿環境下では、ICLローラや中間転写ドラムの抵抗値が低下するため注入電流が無視できない値になってくる。具体的に30°×80%RHの環境ではICLローラの抵抗値が500MΩ→20MΩ、中間転写ドラムの抵抗値が106 →3×105 Ωにまで低下する。特に中間転写ドラムは基底ゴムがイオン導電性のエピクロルヒドリンゴムであるため温湿度の影響を受け易い。
【0058】
この条件下で通常環境と同じ20μAの定電流制御を行なったところ、ICLローラ通過後のトナートリボは−8μC/gまで低下し、クリーニング不良が発生した。このときのICLローラに印加されているDC電圧は+800Vであった。このことから部材の抵抗低下で注入電流が増加し、定電流制御値に占める放電電流の割合が減少し、トナーにトリボが与えられなくなったと考えられる。
【0059】
また、別の見方をすると部材の抵抗値が低下したためオームの法則に従ってDC電圧が低下し、放電閾値を下回ったため、トリボ付与能力が低下したともいえる。
【0060】
これを防止するために本実施例では環境(温湿度)を検知して定電流値を変化させる。具体的には、各環境毎にICL電流を占める放電電流と注入電流の割合を予測し、放電電流が各環境で一定になるように定電流値を制御する。
【0061】
各環境において、ICL電流を変化させてICLローラ通過後のトナートリボを測定し、その値が+30μC/gになるために必要なICL電流を求めた結果を下記の表1に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0003907293
【0063】
ICLローラ通過後のトナートリボが一定の条件においてはICLローラからの放電電流が同じであると考えられる。
【0064】
これによると10℃×10%の低温低湿環境下(以下L/L環境)でのICL電流に占める放電電流の割合を100%と仮定すると、30℃×80%RHの高温高湿環境下(以下H/H環境)ではICL電流の45%が、24℃×50%RHの通常環境では90%が放電電流になっていると予想できる。
【0065】
従って、本実施例では表1に従って、L/L環境でICLバイアスのDC定電流値を18μA、通常環境では注入分による減少分を見込んで20μA、H/H環境では40μAとする。
【0066】
環境検知は本体内に設けられている温度センサー、湿度センサーの信号をA/D変換して本体CPUに取り込み、環境を判断して規定の定電流値でICLローラに印加するバイアスを変化させることとする。
【0067】
また、環境センサーを使用しない場合には、画像形成前にICLローラを中間転写ドラムに当接して、あらかじめ決めておいた定電流制御(もしくは定電圧制御)を行なった時に発生する電圧(もしくは流れる電流)を検知し、それぞれの関係から本体の置かれている環境を検知して定電流値を決定することも可能である。
【0068】
具体的には前多回転時に+20μA定電流制御を行ない、その時に必要であったDC電圧を検知して表2のようなテーブルを作成することができる。このテーブルに基づいて環境を予測し、実際に画像形成時に使用する定電流値を決定する。
【0069】
【表2】
Figure 0003907293
【0070】
以上示したように、予め本体の置かれている環境を検知し、それに基づいてICLローラに印加するDCバイアスの定電流値を制御する構成をとった。これにより、どのような環境においても放電電流を一定に制御できるようになり、ICLローラ通過後のトナートリボを安定化させてクリーニング不良やネガゴーストといった画像不良を防止することができるようになった。
【0071】
実施例2
次に本発明の実施例2について説明する。本実施例では実施例1と同様に、本体が使用される環境に応じてICLローラに印加するバイアスを変化させるが、全環境において定電流制御を行なうのではなく、環境に応じて制御方法を変えることを特徴とする。
【0072】
実施例1では特にH/H環境下で、ICL電流を占める注入電流の割合が減少するのを見込んで定電流値を高く設定した。しかしながら、製造ばらつき等によって抵抗値の低いICLローラや中間転写ドラムが使用された場合や、それぞれの部材の抵抗値の環境変動が予測と異なって大きくなった場合には注入電流がさらに増えてトナーへのトリボ付与が十分でなくなりクリーニング不良が発生する可能性があった。
【0073】
このようなことを防止するために本実施例では、特にH/H環境においては放電を励起するために必要な電圧を保証するという観点からICLバイアスを定電圧制御に変更することを特徴とする。
【0074】
なお、通常環境やL/L環境ではICL電流のほとんど放電電流になることから、ICLローラ通過後のトナートリボを一定に保つために定電流制御を行なうことが好ましくは、実施例1と同様に定電流制御とする。
【0075】
以下に具体的な例を示す。
【0076】
温度、湿度を変化させ、ICLバイアスを+20μA定電流制御で行なった場合のICLローラ通過後のトナートリボを測定した結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
Figure 0003907293
【0078】
この結果、トナートリボが+20μC/gを下回る環境においてはクリーニング不良が発生した。
【0079】
そこで、本実施例では本体の温度、湿度センサーの出力信号値を利用して、表3でトナートリボが+20μC/gを下回る下線部の環境では定電流制御から定電圧制御に切り替えることとした。定電圧値はICLローラと中間転写ドラムの間に放電を励起して最低でも+20μC/gのトリボを与えられる電圧ということで+1000Vに設定した。
【0080】
なお、ここでは環境を検知して定電流、定電圧制御を切り替えているが、定電流制御を行ないながらもその時にICLローラに発生する電圧を検知して、この電圧が+1000Vを下回らないように高圧回路を駆動する、もしくはこの電圧が+1000Vを下回らないように定電流値を増やすような回路構成にしても同様の効果を得ることができる。
【0081】
このように、H/H環境で定電圧制御を用いた構成でプリントを行ない、ICLローラ通過後のトナートリボを測定した例を表4に示す。
【0082】
【表4】
Figure 0003907293
【0083】
このように、どのような環境でもクリーニングを可能にする最低のトナートリボである+20μC/gを維持することができるようになり、画像不良を防止することが可能になった。
【0084】
実施例3
次に本実施例の実施例3について説明する。本実施例では実施例2と同様ICLローラに印加される電圧が、少なくともクリーニングを可能にするようなトナートリボを与える最低の電圧を維持することができる高圧電源回路を用いることを特徴とする。
【0085】
実施例2では環境検知、もしくは定電流制御時の電圧を検知してH/H環境下での最低電圧を維持するような構成としたが、本実施例ではICLローラ15にバイアスを印加する高圧電源を定電圧電源と定電流電源を直列接続2段構成とすることによって、同様の効果を得ることができる。
【0086】
本実施例における回路構成の模式図を図4に示す。
【0087】
この回路構成では、1段目の定電圧トランス141はH/H環境下でICLローラからの放電を励起し、クリーニングに必要な最低のトナートリボを付与できるような電圧を発生する。本実施例では実施例2に倣って定電圧値を+1000Vに設定した。
【0088】
2段目の定電流トランス142は、ICLローラ、高圧電源を含む閉ループに流れるDC電流値を検知し、この値が常に+20μAであるようにバイアスをフィードバック制御する。
【0089】
通常環境やL/L環境では+20μA定電流制御時にICLローラ15に発生する電圧は+1.5kV以上であるため、1段目の定電圧トランス141が+1.0kVを発生し、残りの500Vを2段目の定電流回路142が受け持つことになる。
【0090】
一方、H/H環境では1段目の定電圧電源141の+1.0kVでクリーニングに必要な最低電圧は保証されており、この時回路には+20μA以上の電流が流れているため2段目の定電流回路142は動作しない。
【0091】
このようにして本実施例の回路では通常環境、L/L環境では2段目の定電流電源により+20μA定電流制御が行なわれるためトナーが過剰に帯電することはなくネガゴーストを防止することができ、逆にH/H環境では1段目の定電圧電源141によりクリーニングに必要な最低トリボを与えることができるためクリーニング不良を防止することができるようになり、全ての環境において良好な画像を得ることができるようになった。
【0092】
【発明の効果】
発明によれば、第2の像担持体上に残った転写残トナーのトリボが環境により変化することを抑制し、クリーニング不良、または、ネガゴーストの発生を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3で用いた電子写真方式のフルカラープリンターの概略図である。
【図2】ICLローラを示す概略断面図である。
【図3】通常環境でのICL電流とICLローラ通過後のトナートリボの関係を示すグラフである。
【図4】実施例3のICL高圧回路の概念図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(第一の像担持体)
2 中間転写ドラム(第二の像担持体)
12 転写ベルト(転写手段)
14 帯電バイアス電源
15 ICLローラ(クリーニング部材)

Claims (5)

  1. 第1の像担持体と、前記第1の像担持体との間の一次転写部で前記第1の像担持体上に形成されたトナーが一次転写される第2の像担持体と、前記第2の像担持体から転写材にトナーを二次転写する転写手段と、前記第2の像担持体上に残った転写残トナーを接触帯電するトナー帯電部材、前記トナー帯電部材にバイアスを印加する帯電バイアス電源と、を有し、前記トナー帯電部材によって帯電された二次転写残トナーを前記一次転写部前記第1の像担持体に回収する画像形成装置において、
    前記帯電バイアス電源の出力バイアスは定電流制御され、環境に応じて前記定電流制御の定電流値を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2の像担持体の抵抗値が低下する環境においては、前記定電流制御の定電流値を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 第1の像担持体と、前記第1の像担持体との間の一次転写部で前記第1の像担持体上に形成されたトナー像が一次転写される第2の像担持体と、前記第2の像担持体から転写材にトナー像を二次転写する転写手段と、前記第2の像担持体上に残った転写残トナーを接触帯電するトナー帯電部材と、前記トナー帯電部材にバイアスを印加する帯電バイアス電源と、を有し、前記トナー帯電部材によって帯電された二次転写残トナーを前記一次転写部で前記第1の像担持体に回収する画像形成装置において、
    前記帯電バイアス電源の出力バイアスは定電流制御され、定電流制御によって前記帯電バイアス電源が出力するであろう電圧値が既定の電圧値を下回る場合には、前記帯電バイアス電源の出力が前記既定の電圧値で保持されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記帯電バイアス電源の出力バイアスは、AC電圧が重畳されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電バイアス電源は、定電圧電源と定電流電源を直列に接続した部分を有することを特徴とする請求項3または4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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