JP3907249B2 - 引戸構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引戸において鴨居レールとの隙間によるがたつきを防ぐための構造を持つ引戸構造に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、引戸は摺動によって左右方向に開閉される機構であるため、その引戸の上端部と鴨居との間に予め隙間をあけておかないと、引戸をスムーズに摺動させる動作が困難となる。そのため、上記隙間に起因して引戸がどうしてもがたつくという問題は避けられない。そして、このがたつきにより引戸の開閉がスムーズに行われなくなるだけでなく、開閉時に騒音の発生原因となる。
【0003】
このような引戸のがたつきを防ぐ構造として、従来、実開昭61―170679号公報に示される構造が提案されている。この提案のものは、図12に示すように、鴨居レールaの溝底面に引戸bの上面に摺接するスライド板cをばねd,d,…によって支持し、このばねd,d,…のばね力によってスライド板cを下方に付勢して引戸bの上端面を押圧することで、引戸bのがたつきを防ぐようにしている。
【0004】
また、この他、特開平5―113071号公報に示されるように、引戸の上端部に戸車をばねによって上方に付勢して取付支持し、この戸車を鴨居下面のレールに係合させるようにしたものや、実用新案登録第3021703号に示されるように、引戸の上端部に、前後側面がそれぞれ鴨居下面のレール溝の両側面に圧接するブロック体を取り付けたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記第1の従来例(実開昭61―170679号公報)の構造では、ばねd,d,…の付勢力によって引戸bを下方向にのみ押圧するので、その上下方向のがたつきは防止できるものの、その反面で引戸bのスムーズな摺動が妨げられるという欠点があった。また、開閉時における引戸bの前後方向(その摺動方向に対し左右方向)のがたつきは抑えることができない。
【0006】
また、第2の従来例(特開平5―113071号公報)では、引戸のスムーズな移動及び上下方向のがたつき防止は得られるものの、引戸の前後方向のがたつきは防止することは困難である。
【0007】
さらに、第3の従来例(実用新案登録第3021703号)では、引戸の前後方向のがたつきは防止できるが、上下方向のがたつきを防止することはできないという問題がある。
【0008】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、引戸の構造を改良することで、引戸のスムーズな摺動を実現しながら、その上下及び前後方向の双方のがたつきを同時に抑え得るようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、引戸側に回転可能なローラを上方に付勢した状態で設け、このローラの外周面に断面先細りテーパ形状の1対の円錐面を形成する一方、鴨居にはローラの幅よりも狭いレール溝を形成し、このレール溝の開口側角部にそれぞれローラの円錐面を接触させながら該ローラを転動させることで、引戸の上下及び前後方向の双方のがたつきを抑えるようにした。
【0010】
具体的には、請求項1の発明では、上部の鴨居及び下部の敷居間で引戸を左右方向にスライドさせて開閉する引戸構造において、上記引戸の上端部にガイドを取付固定する。このガイドは、上方に開放されたガイド本体と、このガイド本体に昇降可能に支持されたローラカバーと、このローラカバーに水平前後方向のローラ軸を介して回転可能に支持されたローラと、このローラがガイド本体の上面から突出する方向にローラカバーを回動付勢する付勢手段とを備える。
【0011】
一方、鴨居の下面には、上記ローラの幅よりも小さい幅を有しかつローラが転動しながら案内されるレール溝を設ける。そして、ローラの外周に、半径方向外側に向かって幅方向中央側に傾斜する断面テーパ状とされかつレール溝の開口側角部にそれぞれ当接可能な1対の円錐面を設け、上記付勢手段の付勢によって該ローラの円錐面がそれぞれレール溝の開口側角部に押圧状態で当接するように構成する
【0012】
この構成により、付勢手段によるローラカバーへの付勢力によりローラがガイド本体の上面から突出するように付勢されているので、引戸の開閉時、このローラが鴨居下面のレール溝に案内されながら転動し、このことで引戸をスムーズに摺動させて開閉することができる。
【0013】
そして、上記レール溝の幅はローラの幅よりも小さく、ローラの外周には1対の円錐面が形成されているので、上記付勢手段によってローラが上方に付勢されている状態では、ローラの円錐面がそれぞれレール溝の開口側角部に押圧状態で当接する。このローラの両円錐面は、ローラの半径方向外側に向かって幅方向中央側に傾斜する断面テーパ状であるので、両円錐面がそれぞれレール溝の開口側角部を押圧する押圧力は上方への分力と水平前後方向への分力とに分かれる。この両円錐面での分力により引戸は上下方向及び前後方向に押圧支持されることとなり、その引戸の両方向のがたつきを同時に抑えることができる。
【0014】
また、このようにローラ外周の円錐面により、付勢手段によるローラの付勢力が上方向だけでなく水平前後方向にも伝わることから、仮に引戸に対し前後方向に移動させる力がかかって引戸の上端部が前後方向に移動したときには、一方の円錐面の押圧力が他方の円錐面よりも大きくなって両者のバランスが崩れるので、その引戸は上記付勢力により両円錐面による押圧力がバランスするよう常に自動的に前後方向の中央に戻るようになる。このため、引戸を常に安定して摺動させることができる。
【0015】
請求項2の発明では、ガイド本体に水平前後方向のガイド軸を設け、ローラカバーは、上記ガイド軸に揺動可能に支持されることで昇降可能に構成する。このようにローラがガイド軸回りに回動して昇降するので、ローラの昇降動作がスムーズに行われる。
【0016】
請求項3の発明では、上記ローラ外周の両円錐面間に、該傾斜面よりもローラの半径方向外側にローラの全周に亘り突出して鴨居のレール溝内に嵌合する突出部を設ける。
【0017】
このようにローラ外周の突出部が鴨居のレール溝内に嵌合することで、仮に引戸に水平前後方向の大きな力がかかっても、ローラが鴨居のレール溝から外れるいわゆる脱輪状態に至るのを有効に防止することができる。
【0018】
請求項4の発明では、上記鴨居に、レール溝を底部に有しかつ引戸上端縁部を嵌合する掘込み部を設ける。こうすれば、引戸の上端縁部が掘込み部に嵌合されて前後方向に係止されるので、万一、ローラがレール溝から外れても引戸自体が鴨居から完全に外れるのを効果的に防止することができる。しかも、引戸の上端縁部がローラと共に掘込み部内に隠蔽されて外側から見えなくなり、引戸上端部と鴨居との間の外観見映えを向上させることができる。
【0019】
請求項5の発明では、レール溝の開口側角部に、ローラの円錐面と略同じ傾斜角度で切り欠いてなる切欠部を設ける。このことで、互いに当接するレール溝の開口側角部とローラの円錐面とが線接触又は面接触することとなり、引戸の上下及び前後方向の双方のがたつきをより一層少なくすることができる。
【0020】
請求項6の発明では、上記請求項2の引戸構造において、付勢手段は、ローラカバーの下端部とガイド本体の内面に亘ってガイド軸を中心とする円弧ライン上に位置するように彎曲されて縮装されたコイルばねとする。すなわち、ローラ及びローラカバーはガイド軸を中心として円運動をするが、この円運動の軌跡に対応するようにばねが配置されているので、コイルばねの収縮ストロークを長く確保して、ローラのガイド軸を中心とした円運動をスムーズに行うことができる。
【0021】
請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれかの引戸構造において、敷居の上面に敷居レールを設け、引戸の下端部に、上記敷居レールに係合して転動しながら案内される敷居ローラを回転可能に支持する。こうすれば、引戸の開閉時の移動をさらにスムーズに行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図6〜図8は本発明の実施形態1に係る引戸構造を示し、1は引戸枠で、その上部にレール3(鴨居レール)を有する鴨居2が、下部にレール(敷居レール)を有する敷居(いずれも図示せず)がそれぞれ設けられている。
【0023】
10は引戸で、図示しないが、その下端部の左右方向両端には、上記敷居レールに係合した状態で転動する公知の敷居ローラ(戸車)が回転可能に支持されている。一方、引戸10の上端部は鴨居レール3にそれぞれ摺動可能に係合されており、この引戸10は引戸枠1内で左右方向にスライドされて開閉される。
【0024】
上記引戸10の上端部の左右方向両端には引戸10の上端部を鴨居レール3に沿って案内するためのガイド14,14(左側のもののみを図示する)が取付固定されている。すなわち、引戸10の左右端部の隅角部には、その前後方向(厚さ方向)の中間部を引戸10の側面から上面にかけて所定厚さに亘り矩形状に切り欠いてなるガイド取付部12が形成され、この取付部12にガイド14が嵌合されて固定されている。
【0025】
上記ガイド14は、上方に開放された例えば樹脂製の矩形箱状のガイド本体15を備え、このガイド本体15は、その左右方向(引戸10の移動方向)に対向する1対の側壁15a,15bのうち引戸10外側に位置する外側側壁15aの外面が引戸10の左右方向の側面に、またガイド本体15の上面が引戸10の上面にそれぞれ面一となるように上記ガイド取付部12に嵌合されている。
【0026】
図1〜図4に詳示するように、ガイド本体15の外側側壁15aの外面下部にはガイド本体15の底壁を経て内側側壁15bの外面まで貫通するねじ挿通孔16が形成されている。また、内側側壁15bの内面上端部にはL字状の板材からなる固定金具17がその垂直部17aにて係合や接合等により一体的に取付固定され、この固定金具17の水平部17bはガイド本体15内から外部に突出した後にガイド本体15から離れるように水平左右方向に引戸10の上端面上に延び、この水平部17bには2つのねじ孔18,18が貫通形成されている。そして、図8に示す如く、上記ねじ挿通孔16に長寸法のねじ19を挿通してその先端部を引戸10におけるガイド取付部12の内側面に螺合締結するとともに、固定金具17の各ねじ孔18にねじ20を挿通してそれを引戸10の上端面に螺合締結することで、ガイド本体15(ガイド14)を引戸10に取付固定するようにしている。
【0027】
ガイド本体15内の上端部にはその外側側壁15aの近傍に、前後方向の両側壁に掛け渡された状態で水平前後方向に延びるガイド軸21が配置固定され、このガイド軸21にはローラカバー22の端部が鉛直面内で揺動可能に支持されている。このローラカバー22は上方に開放された略袋形状のもので、その上端部には、例えば10〜15mmの幅Wr(図5参照)を有する略円板状のローラ23がその略下半部をローラカバー22内に収容した状態で水平前後方向のローラ軸27により回転可能に支持されている。この構造により、ローラ23がローラカバー22を介してガイド軸21回りに揺動可能につまり昇降可能にガイド本体15に支持されており、このローラ23は、ガイド軸21回りに図1で反時計回り方向に回動したときにガイド本体15から突出する一方、時計回り方向に回動したときにガイド本体15内に没入する。また、ローラ23は、このように上下方向に揺動するが、前後方向にはガイド本体15に対し相対移動不能に支持されている。
【0028】
そして、上記ローラカバー22の下端部外面には円柱状のばね止め22aが一体に突設されている。一方、ガイド本体15内面に臨む外側側壁15a下端部にも同様のばね止め15cが一体に突設されている。そして、これらの両ばね止め15c,22a間には圧縮ばねとしてのコイルばね28が上記ガイド軸21を中心とする円弧ラインL上に略位置するように彎曲されて縮装されている。このコイルばね28の各端部はそれぞれ上記ばね止め15c,22aに外嵌合されて係止されており、このコイルばね28により、ローラ23がガイド本体15の上面から突出するようにローラカバー22(ローラ23)を回動付勢している。
【0029】
さらに、図7に示すように、上記引戸枠1の鴨居レール3は2段の掘込み構造とされている。すなわち、鴨居レール3は、鴨居2下面に形成されて引戸10の上端縁部を遊嵌合する凹溝からなる掘込み部4を備え、この掘込み部4の底面中央部にはレール溝5が凹設されている。このレール溝5は上記引戸10側のガイド14におけるローラ23が転動しながら案内されるもので、その溝幅Wtはローラ23の幅Wrよりも小(Wt<Wr)に設定されている。
【0030】
一方、図5にも拡大詳示するように、上記ローラ23はその外周部が断面略Y字状に形成されたY型ローラとされている。すなわち、ローラ23の外周には、その幅方向の中央部にローラ23の全周に亘り連続して半径方向外側に突出する突出部としての断面矩形状のリング部24と、このリング部24基部(小径側端部)の前後両側に連続し、ローラ23の半径方向外側に向かって幅方向中央側(リング部24側)に所定角度θ(例えばθ=45°)で傾斜する断面テーパ状の1対の円錐面25,25とが形成されている。上記リング部24の幅Wnは上記鴨居2のレール溝5の幅Wtよりも小さくて(Wn<Wt)、このリング部24がレール溝5内に嵌合している。そして、ローラ23の円錐面25,25はそれぞれレール溝5の開口側角部6,6に当接するようになっている。
【0031】
尚、図中、15dはガイド本体15内面の外側側壁15aの上端部に突設されたストッパで、ローラ23(ローラカバー22)の下降端位置を規制するものである。
【0032】
したがって、この実施形態の引戸構造においては、引戸10を引戸枠1に組み付ける場合、通常の引戸と同様に、引戸10を持ち上げてその上端部を鴨居レール3に係合させ、次いで、引戸10下端部の敷居ローラを敷居レールに上載して係合させればよい。その際、引戸10の持上げに伴い、その上端部が鴨居レール3の掘込み部4に嵌挿され、ガイド14におけるローラ23がコイルばね28の付勢力に抗してガイド本体15内に押し戻されながら、そのリング部24が掘込み部4底面のレール溝5に嵌合される。
【0033】
このようにして組み付けた後に引戸10を開閉のために左右方向に移動させると、その下端部の敷居ローラが敷居レール上で転動し、また上端部が鴨居レール3により摺動し、このことで引戸10が開閉される。
【0034】
この場合、上記ローラ23はコイルばね28によりローラカバー22を介してガイド本体15の上面から突出するように付勢されているので、上記引戸10の開閉時、このローラ23は絶えず鴨居レール3のレール溝5に係合して、そのレール溝5に案内されながら転動する。このローラ23の転動しながらの案内作用により引戸10をスムーズに摺動させて開閉することができる。しかも、引戸10の下端部に、敷居上面の敷居レールに係合して転動しながら案内される敷居ローラが設けられているので、引戸10の開閉動作をさらにスムーズに行わせることができる。
【0035】
また、上記レール溝5の幅Wtはローラ23の幅Wrよりも小さく、ローラ23の外周には1対の円錐面25,25が形成されているので、上記コイルばね28によってローラ23がガイド軸21回りに図8で反時計回り方向に回動して上方に付勢されている状態では、ローラ23の両円錐面25,25がそれぞれレール溝5の開口側角部6,6に押圧状態で当接する。このローラ23の円錐面25,25は、ローラ23の半径方向外側に向かって幅方向中央側に傾斜する断面テーパ状であるので、図5に示すように、両円錐面25,25がそれぞれレール溝5の開口側角部6,6を押圧する押圧力F,Fはいずれも上方への分力F1と水平前後方向への分力F2とに分かれる。この両円錐面25,25に対する分力F1,F2により引戸10は上下方向及び前後方向に押圧支持されることとなり、その引戸10の上下及び前後両方向の双方のがたつきを同時に抑えることができる。
【0036】
また、このようにローラ23外周の円錐面25,25により、コイルばね28によるローラ23の付勢力が上方向だけでなく水平前後方向にも伝わることから、図9に示す如く、仮に引戸10に対し前後方向に移動させる力がかかって引戸10の上端部が前後方向に位置ずれしたとしても、一方の円錐面25の押圧力Fが他方の円錐面25の押圧力Fよりも大きくなって両者のバランスが崩れる。このため、その引戸10は上記付勢力により両円錐面25,25による押圧力F,Fがバランスするよう常に自動的に前後方向の中央に戻るようになり、その結果、引戸10を常に安定して摺動させることができる。
【0037】
さらに、上記ローラ23外周の両円錐面25,25間にそれよりも大径のリング部24が形成され、このリング部24が鴨居レール3のレール溝5内に嵌合しているので、引戸10の表面から水平前後方向の力がかかっても、リング部24のレール溝5への嵌合がある限り、ローラ23がレール溝5から外れる脱輪状態に至ることはない。
【0038】
また、上記鴨居レール3は、引戸10上端縁部を嵌合する掘込み部4と、その底面に形成されたレール溝5とからなる2段構造であるので、引戸10の上端縁部を掘込み部4への嵌合により前後方向に係止でき、仮に、上記ローラ23がレール溝5から外れても引戸10自体が鴨居レール3から完全に外れるのを防止できる。また、引戸10の上端縁部がローラ23と共に掘込み部4内に隠蔽されるので、引戸10の上端部と鴨居2との間の外観見映えを向上させることができる。
【0039】
また、上記コイルばね28は、ローラ23カバー22の下端部とガイド本体15の内面との間に縮装されて、ガイド軸21を中心とする円弧ラインL上に位置するように彎曲されているので、ローラ23のガイド軸21を中心とした円運動の軌跡に対応してコイルばね28が配置されて、その収縮ストロークを長く確保でき、ローラ23のガイド軸21を中心とした円運動をスムーズに行うことができる。
【0040】
しかも、上記ローラ23を軸支したローラカバー22は、ガイド本体15のガイド軸21に揺動可能に支持されて昇降するので、上記ローラ23のスムーズな昇降動作を確保することができる。
【0041】
(実施形態2)
図10は本発明の実施形態2を示す(尚、図1〜図4、図6〜図8と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)。
【0042】
この実施形態では、鴨居レール3におけるレール溝5の開口側角部6,6に、ローラ23の円錐面25,25と略同じ傾斜角度で切り欠いてなる切欠部7,7が形成されており、この両切欠部7,7にそれぞれローラ23の円錐面25,25が接触するようになっている。その他は上記実施形態1と同様の構成である。
【0043】
したがって、この実施形態の場合、ローラ23の円錐面25,25がそれぞれレール溝5の開口側角部6,6に接触する際、そのレール溝5の開口側角部6,6に形成した切欠部7,7がローラ23の円錐面25,25と略同じ傾斜角度であるので、これらレール溝5の開口側角部6,6とローラ23の円錐面25,25とは線接触又は面接触するようになり、よって、引戸10の上下及び前後方向の双方のがたつきをさらに少なくすることができる。
【0044】
(実施形態3)
図11は実施形態3を示し、上記実施形態1ではガイド14のローラ23をY型ローラとしたのに対し、ローラ23をその外周部が断面略V字状に形成されたV型ローラとしたものである。
【0045】
すなわち、この実施形態では、リング部24の外周に上記実施形態1の如きリング部24はなく、両円錐面25,25はローラ23の幅方向中央において互いに直接連続されている。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0046】
この実施形態では、ローラ23の確実な脱輪防止効果を期待できないが、それを除き、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0047】
尚、上記各実施形態では、ガイド14におけるローラ23の付勢手段として、ガイド軸21を中心とする円弧ラインL上に位置するコイルばね28を用いているが、その他のばねを用いてもよく、例えばガイド軸21周りに取り付けた捩りばねでもよい。しかし、ローラ23をスムーズに回動させるためには、実施形態のようにコイルばね28を用いるのが好ましい。
【0048】
また、上記実施形態では、鴨居レール3を掘込み部4とその底面のレール溝5との2段構造としているが、必ずしも掘込み部4は必要なく、見映えの向上が不要である場合には、鴨居2にレール溝5のみを形成した構造でもよい。また、レール溝5も鴨居2下面に形成した凹溝で構成する必要はなく、鴨居2下面に断面コ字状のレールを下方に開口するように配置して固定するのみの構造でもよい。
【0049】
さらに、上記実施形態1,2では、ローラ23外周の突出部として、そのローラ23全周に亘り連続して突出する断面矩形状のリング部24を設けているが、この突出部は連続させずに不連続に突出させてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明した如く、請求項1の発明によると、引戸の上端部に、上方に開放されたガイド本体を備えたガイドを取付固定し、そのガイド本体にローラカバーを昇降可能に支持し、このローラカバーに水平前後方向のローラ軸を介してローラを回転可能に支持し、ローラがガイド本体の上面から突出するようにローラカバーを付勢する付勢手段を設ける一方、鴨居下面に、ローラの幅よりも小さい幅を有しかつローラが転動しながら案内されるレール溝を設け、ローラの外周に、半径方向外側に向かって幅方向中央側に傾斜する断面テーパ状とされかつレール溝の開口側角部にそれぞれ当接可能な1対の円錐面を設け、これらの円錐面が付勢手段の付勢によってそれぞれレール溝の開口側角部に押圧状態で当接するようにしたことにより、引戸の開閉時にローラを鴨居のレール溝で案内させながら転動させて引戸の開閉動作のスムーズ化及びその安定化を図るとともに、ローラの円錐面がレール溝の開口側角部を押圧する押圧力による上方及び水平前後方向への両分力により引戸を上下及び前後方向に押圧支持でき、その引戸の両方向のがたつきの防止化を図ることができる。
【0051】
請求項2の発明によると、ガイド本体に水平前後方向のガイド軸を設け、ローラカバーをガイド軸に揺動可能に支持して昇降可能としたことにより、ローラの昇降動作のスムーズ化を図ることができる。
【0052】
請求項3の発明によると、ローラ外周の両円錐面間にレール溝内に嵌合する突出部を設けたことにより、ローラが鴨居のレール溝から外れる脱輪を有効に防止できる。
【0053】
請求項4の発明によると、鴨居に、引戸上端縁部を嵌合する掘込み部を設けたことにより、引戸自体が鴨居から完全に外れるのを防止できるとともに、引戸の上端縁部をローラと共に掘込み部内に隠蔽して引戸上端部と鴨居との間の外観見映えの向上を図ることができる。
【0054】
請求項5の発明によると、レール溝の開口側角部に、ローラの円錐面と略同じ傾斜角度の切欠部を設けたことにより、引戸の上下及び前後方向の双方のがたつきのより一層の低減を図ることができる。
【0055】
請求項6の発明によると、付勢手段を、ローラカバーの下端部とガイド本体の内面に亘ってガイド軸を中心とする円弧ライン上に位置するように彎曲されて縮装されたコイルばねとしたことにより、ローラの円運動をスムーズに行わせて作動安定性及び信頼性の向上を図ることができる。
【0056】
請求項7の発明によると、敷居上面に敷居レールを設ける一方、引戸の下端部に、敷居レールに係合して転動しながら案内される敷居ローラを回転可能に支持したことにより、引戸の開閉移動のより一層のスムーズ化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3のI−I線断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るガイドの正面図である。
【図3】ガイドの平面図である。
【図4】ガイドの側面図である。
【図5】ローラがレール溝に嵌合している状態を示す拡大側面図である。
【図6】ガイドの使用状態を示す正面図である。
【図7】ガイドの使用状態を示す側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】引戸上端部が前後方向にずれた状態を示す要部断面図である。
【図10】本発明の実施形態2を示す要部断面図である。
【図11】本発明の実施形態3を示す図4相当図である。
【図12】従来例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 引戸枠
2 鴨居
3 鴨居レール
4 掘込み部
5 レール溝
Wt レール溝幅
6 開口側角部
7 切欠部
10 引戸
14 ガイド
15 ガイド本体
21 ガイド軸
22 ローラカバー
23 ローラ
Wr ローラ幅
24 リング部(突出部)
Wn リング部幅
25 円錐面
27 ローラ軸
28 コイルばね
L 円弧ライン

Claims (7)

  1. 上部の鴨居及び下部の敷居間で引戸を左右方向にスライドさせて開閉する引戸構造において、
    上記引戸の上端部にガイドが取付固定され、
    上記ガイドは、上方に開放されたガイド本体と、
    上記ガイド本体に昇降可能に支持されたローラカバーと、
    上記ローラカバーに水平前後方向のローラ軸を介して回転可能に支持されたローラと、
    上記ローラがガイド本体の上面から突出する方向にローラカバーを付勢する付勢手段とを備え、
    上記鴨居の下面には、上記ローラの幅よりも小さい幅を有しかつローラが転動しながら案内されるレール溝が設けられており、
    ローラの外周には、半径方向外側に向かって幅方向中央側に傾斜する断面テーパ状とされかつ上記レール溝の開口側角部にそれぞれ当接可能な1対の円錐面が設けられていて、
    上記付勢手段の付勢によって上記ローラの円錐面がそれぞれレール溝の開口側角部に押圧状態で当接するように構成されていることを特徴とする引戸構造。
  2. 請求項1の引戸構造において、
    ガイド本体に水平前後方向のガイド軸が設けられ、
    ローラカバーは、上記ガイド軸に揺動可能に支持されることで昇降可能とされていることを特徴とする引戸構造。
  3. 請求項1又は2の引戸構造において、
    ローラ外周の両円錐面間に、該傾斜面よりもローラの半径方向外側にローラの全周に亘り突出して鴨居のレール溝内に嵌合する突出部が設けられていることを特徴とする引戸構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかの引戸構造において、
    鴨居に、レール溝を底部に有しかつ引戸上端縁部を嵌合する掘込み部を設けたことを特徴とする引戸構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかの引戸構造において、
    レール溝の開口側角部に、ローラの円錐面と略同じ傾斜角度で切り欠いてなる切欠部が設けられていることを特徴とする引戸構造。
  6. 請求項2の引戸構造において、
    付勢手段は、ローラカバーの下端部とガイド本体の内面とに亘ってガイド軸を中心とする円弧ライン上に位置するように彎曲されて縮装されたコイルばねであることを特徴とする引戸構造。
  7. 請求項1〜6のいずれかの引戸構造において、
    敷居の上面には敷居レールが設けられ、
    引戸の下端部に、上記敷居レールに係合して転動しながら案内される敷居ローラが回転可能に支持されていることを特徴とする引戸構造。
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