JP3903268B2 - 入浴剤組成物 - Google Patents

Description

【産業上の利用分野】
【０００１】
この発明は、入浴中にすべすべ感を与え、さらに入浴後にしっとり感を与える入浴剤組成物に関するものである。
【従来の技術】
【０００２】
従来、この種の入浴剤組成物としては、例えば特開平２−１１５１１５号公報に開示されたように、有効成分として、油性成分、非イオン性界面活性剤、カチオンポリマー等の多数成分を配合したものが存在する。
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記従来の入浴剤組成物において、入浴剤成分以外に有効成分として多数成分を配合するものでは、各有効成分が互いに他の有効成分の影響を受けたりして、各有効成分の配合割合の調製が難しく、そのため入浴中のすべすべ感や、入浴後のしっとり感を十分に与えることができないという課題を有していた。
【０００４】
そこで、この発明は、有効成分としての配合成分を少なくすることにより、各有効成分の配合割合の調製が簡単であり、またそのため安価に製造でき、しかも入浴中のすべすべ感や、入浴後のしっとり感を十分に与えることができる入浴剤組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
そのため、この発明の入浴剤組成物は、入浴剤成分に臭化ステアリルトリメチルアンモニウム及び加水分解コラーゲンを配合し、入浴中のすべすべ感及び入浴後のしっとり感が得られるようにしている。
【０００６】
この発明において、前記入浴剤成分としては、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、グアイアズレン、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸グリセリン、イオウ、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、硫化カリウム、硫化ナトリウム、硫化アンモニウム、二硫化炭素、硫化リン、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、Ｌ−メントール、ＤＬ−メントール、ホウ砂、ホウ酸、グリセリン、カンフル、セキス炭酸ナトリウム、エタノール、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、メタケイ酸、カゼイン、無水ケイ酸、サリチル酸メチル、安息香酸、サリチル酸、ステアリルアルコール、サリチル酸ナトリウム、臭化カリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、ワセリン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、乳清、脱脂粉乳、皮脂分泌促進剤、ビタミン類、海藻、芳香薬剤、生薬、リチウム化合物、酵素、冷感剤及び保湿剤等が挙げられる。なお、生薬としては、ソウジュツ、ビヤクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボウ、センキュウ、橙皮、トウキ、ショウキョウ末、ニンジン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ類、オウゴン、サンシシ、ブクリョウ、ドクカツ、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビヤクシ、シュウヤク、リュウノウサフン、オウバクエキス、チンピ、ウイキョウ、カンピ末、カミツレ末、アルモンド核仁末、アロエ末、海藻末、加水分解エラスチン末、加水分解ケラチン末、加水分解コラーゲン末、セージ末、脱脂コメヌカ、チンピ末、トサカ抽出末、ベンガラ、ラベンダー油、ローズマリー末等が挙げられる。
【０００７】
さらに、必要に応じ、上記入浴剤成分に加えて、着色料、香料、酵素、油成分、高分子化合物及びニコチン酸誘導体等も添加することができる。なお、ニコチン酸誘導体としては、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸ブトキシエチル、ニコチン酸ベンジル及びニコチン酸トコフェロールが挙げられる。特に、ニコチン酸メチル、ニコチン酸ベンジルを用いた場合は、血行促進作用及び保温効果が良い。そして、入浴剤中に配合できるニコチン酸誘導体は、入浴剤中０．０１〜５重量％、なかでも０．１〜２重量％が好ましい。配合量が０．０１重量％未満では温浴効果が不十分、すなわち出浴後２０分程度までしか保温されない。また、５重量％を超えると刺激あるいは掻痒が強く、嗜好性の面で問題が生じやすい。
【０００８】
前記臭化ステアリルトリメチルアンモニウムは、第四級アンモニウム塩の一種であり、次の化学式１で表されるものであるが、この発明においては、入浴剤の剤型は任意であり、液剤、顆粒剤、粉剤を例示しうるが、粉剤の場合は、潮解性、吸湿性等が少なく粉末化できるので好ましい。そして、入浴剤中に配合できる臭化ステアリルトリメチルアンモニウムは、入浴剤の一回使用量では、入浴剤中０．１〜１０．０重量％、なかでも０．３〜１．０重量％が好ましい。配合量が、０．１重量％未満ではすべすべ感、しっとり感の程度は不十分であり、１０．０重量％を超えると泡が立ちやすいので好ましくない。
【０００９】
【化学式１】

前記加水分解コラーゲンは、コラーゲンを酸、アルカリ、酵素等で加水分解することによって得られるものである。そして、入浴剤中に配合できる加水分解コラーゲンは、入浴剤の一回使用量では、入浴剤中０．０５〜０．５重量％、なかでも０．１〜０．２重量％が好ましい。配合量が、０．０５重量％未満ではすべすべ感、しっとり感の程度は不十分であり、０．５重量％を超えてもすべすべ感、しっとり感の程度は良くならない。
【作用】
【００１０】
この発明のこの発明の入浴剤組成物は、その含有成分中の臭化ステアリルトリメチルアンモニウムにより、入浴中にすべすべ感を与えることができ、さらに入浴後にしっとり感を与えることができるものとなる。
【００１１】
さらに、この発明のこの発明の入浴剤組成物は、前記臭化ステアリルトリメチルアンモ
ニウムに加水分解コラーゲンを配合することにより、上記作用がより助長されたものとなる。
【実施例】
【００１２】
以下、この発明の入浴剤組成物を実施例に基づき詳細に説明する。
（実施例）
表１に示す配合にしたがい、この発明の入浴剤組成物を調製した。
【００１３】
【表１】

次に、上記実施例に示すこの発明の入浴剤組成物を用い官能検査を実施した結果について述べる。
【００１４】
実施例に示すこの発明の入浴剤組成物を、パネラー４３名を対象にホームユーステストを実施した。パネラーに入浴中のすべすべ感、入浴後のしっとり感の評価を依頼した結果、表２、３に示すような回答を得た。表２、３中の数値は回答者の人数を表す。
【００１５】
【表２】

【００１６】
【表３】

【発明の効果】
【００１７】
この発明の入浴剤組成物は、有効成分としての配合成分を少なくしたので、各有効成分の配合割合の調製が簡単となり、またそのため安価に製造でき、しかも入浴中のすべすべ感や、入浴後のしっとり感を十分に与えることができるものとなった。

Claims (1)

1. 入浴剤成分に臭化ステアリルトリメチルアンモニウム及び加水分解コラーゲンを配合し、入浴中のすべすべ感及び入浴後のしっとり感が得られるようにしたことを特徴とする入浴剤組成物。