JP3901158B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調装置における風量制御に関するもので、より具体的には車室内の左側領域および右側領域への吹出風量を独立に制御する車両用空調装置に適用して好適なものである。
従来、車両用空調装置において、車室内の左側領域および右側領域への吹出風量を制御するものが特許文献1に提案されている。
この従来技術では、単一の送風機ユニットの吹出部と冷房用熱交換器(蒸発器)の入口部とを接続するダクト内部を車両左側通路と車両右側通路とに仕切るとともに、この通路仕切り部に1枚の板ドアからなる配風ドアを回転可能に配置し、この1枚の配風ドアによりダクト内部の左側通路と右側通路の開口比率を切り替えて、車室内左側領域および右側領域への吹出風量を変化させるようにしている。
特許第2682627号公報
しかし、上記の従来技術によると、ダクト内部の左右の両通路のうち、一方の通路の開口面積を減少させると、他方の通路の開口面積が必然的に増加することになるので、一方の通路だけの風量変化を行うことが困難となる。また、左右への風量振り分けのための専用の配風ドアを配置しているので、配風ドア専用の設置スペースが必要となり、空調装置の大型化を招き、空調装置の車両搭載性を悪化させる。
なお、上記従来技術では、車室内の左側領域および右側領域への吹出風量を制御する場合について述べているが、車室内の前席側領域および後席側領域への吹出風量を制御する場合にも同様の問題点が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、車室内の複数の領域にそれぞれ空調空気を独立に吹き出す複数の空気通路を有する車両用空調装置において、複数の空気通路の一方の風量を変化させたときに他方の空気通路の風量変化を僅少にできる風量独立制御機構を提供することを目的とする。
また、本発明は車室内吹出空気温度を調整するドア手段をそのまま利用して、複数の空気通路の風量を独立に制御できる車両用空調装置を提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内の第1領域に空調空気を吹き出す第1空気通路(18)に、冷風が流れる第1冷風通路(20)と温風が流れる第1温風通路(22)とを並列に設け、また、車室内の第2領域に空調空気を吹き出す第2空気通路(19)に、冷風が流れる第2冷風通路(21)と温風が流れる第2温風通路(23)とを並列に設け、
第1空気通路(18)に、第1冷風通路(20)を開閉する第1冷風ドア(26)と第1温風通路(22)を開閉する第1温風ドア(24)とを設け、第2空気通路(19)に、第2冷風通路(21)を開閉する第2冷風ドア(27)と第2温風通路(23)を開閉する第2温風ドア(25)とを設け、
第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)とにより第1冷風通路(20)の冷風と第1温風通路(22)の温風との風量割合を調整して第1空気通路(18)から第1領域に吹き出す空気の吹出温度を調整し、また、第2冷風ドア(27)と第2温風ドア(25)とにより第2冷風通路(21)の冷風と第2温風通路(23)の温風との風量割合を調整して第2空気通路(19)から第2領域に吹き出す空気の吹出温度を調整し、
更に、第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)とによる冷風と温風との風量割合を一定に維持したまま、第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)とにより第1空気通路(18)の通路開口面積を変化させて第1空気通路(18)の吹出風量を独立に制御し、また、第2冷風ドア(27)と第2温風ドア(25)とによる冷風と温風との風量割合を一定に維持したまま、第2冷風ドア(27)と第2温風ドア(25)とにより第2空気通路(19)の通路開口面積を変化させて第2空気通路(19)の吹出風量を独立に制御することを特徴とする。
これによると、第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)とにより第1空気通路(18)の冷風と温風との風量割合を調整して第1領域への吹出空気温度を調整できるのみならず、冷風と温風との風量割合を一定に維持したまま、第1空気通路(18)の通路開口面積を変化させて第1空気通路(18)の吹出風量を独立に制御できる。
従って、第1空気通路(18)の吹出空気温度の調整手段の役割を果たす第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)を用いて、第1空気通路(18)の吹出風量を独立に制御できる。
同様に、第2空気通路(19)においても、第2空気通路(19)の吹出空気温度の調整手段の役割を果たす第2冷風ドア(27)と第2温風ドア(25)を用いて、第2空気通路(19)の吹出風量を独立に制御できる。
このため、各通路の風量の独立制御のためのドア手段を特別に設置する必要がなく、車両用空調装置の小型化およびコスト低減の面から極めて有利である。
更に、第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)により第1空気通路(18)の通路開口面積のみを変化させ、また、第2冷風ドア(27)と第2温風ドア(25)により第2空気通路(19)の通路開口面積のみを変化させることができる。つまり、第1、第2空気通路(18、19)のうち、風量を変化させたい方の通路の開口面積のみを変化させ、他方の通路の開口面積は変化させないから、一方の通路の風量を変化させる場合に他方の通路の風量変化を特許文献1のの従来技術に比較して僅少量に抑えることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、乗員によって操作され、車室内第1領域側の温度設定信号を発生する第1温度設定手段(52a)と、
乗員によって操作され、車室内第2領域側の温度設定信号を発生する第2温度設定手段(52b)と、
乗員によって操作され、第1空気通路(18)の吹出風量調整信号を発生する第1風量調整手段(52f)と、
乗員によって操作され、第2空気通路(19)の吹出風量調整信号を発生する第2風量調整手段(52g)と、
第1冷風ドア(26)および第1温風ドア(24)を操作する第1ドア操作機構(28、30)と、
第2冷風ドア(27)および第2温風ドア(25)を操作する第2ドア操作機構(29、31)と、
第1温度設定手段(52a)、第2温度設定手段(52b)、第1風量調整手段(52f)および第2風量調整手段(52g)からの信号が入力され、第1ドア操作機構(28、30)および第2ドア操作機構(29、31)を制御する制御手段(50)とを備え、
第1風量調整手段(52f)により第1空気通路(18)の吹出風量調整信号を発生したときに、前記制御手段(50)により前記第1ドア操作機構(28、30)を制御して、前記吹出風量調整信号の風量増減の程度に対応した通路開口面積が得られる位置に第1冷風ドア(26)および第1温風ドア(24)を操作し、
第2風量変更手段(52g)により第2空気通路(19)の吹出風量変更信号を発生したときに、制御手段(50)により第2ドア操作機構(29、31)を制御して、吹出風量調整信号の風量増減の程度に対応した通路開口面積が得られる位置に第2冷風ドア(27)および第2温風ドア(25)を操作することを特徴とする。
これによると、第1空気通路(18)側のドア(24、26)の操作機構(28、30)、および第2空気通路(19)側のドア(25、27)の操作機構(29、31)を独立に制御して、第1、第2空気通路(18、19)における吹出空気温度を独立に自動制御できることに加え、第1、第2風量調整手段(52f、52g)の手動操作による吹出風量調整信号に基づいて、第1、第2空気通路(18、19)からの吹出風量を乗員の好みに応じた風量に増減できる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の車両用空調装置において、第1空気通路(18)および第2空気通路(19)に送風する単一の送風機(10)を備え、
制御手段(50)は、第1空気通路(18)から車室内第1領域側へ吹き出す空気の目標吹出空気温度(TAOL)および第2空気通路(19)から車室内第2領域側へ吹き出す空気の目標吹出空気温度(TAOR)を算出するようになっており、
制御手段(50)は、前記両目標吹出空気温度(TAOL、TAOR)の少なくとも1つに基づいて送風機(10)の送風量を制御することにより、第1空気通路(18)および第2空気通路(19)からの吹出風量の基準風量を決定し、
第1風量調整手段(52f)により第1空気通路(18)の吹出風量調整信号を発生すると、制御手段(50)は基準風量を増減するように第1ドア操作機構(28、30)を制御し、
また、第2風量調整手段(52g)により第2空気通路(19)の吹出風量調整信号を発生すると、制御手段(50)は基準風量を増減するように第2ドア操作機構(29、31)を制御することを特徴とする。
これによると、単一の送風機(10)を用いて第1、第2空気通路(18、19)に送風するに際して、両目標吹出空気温度(TAOL、TAOR)の少なくとも1つに基づいて決定される基準風量を、第1、第2風量調整手段(52f、52g)の吹出風量調整信号に基づいて増減することにより、第1、第2空気通路(18、19)からの吹出風量を乗員の好みに応じて増減できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、第1空気通路(18)および第2空気通路(19)に送風する単一の送風機(10)を備え、第1空気通路(18)および第2空気通路(19)のうち、いずれか一方の空気通路の吹出風量を一方の空気通路に備えられた冷風ドアと温風ドアにより変化させたときに、他方の空気通路の吹出風量の変化を抑制するように送風機(10)の風量を補正することを特徴とする。
これによると、単一の送風機(10)により第1、第2空気通路(18、19)に送風するものにおいて、冷風ドアと温風ドアにより一方の通路の開口面積を変化させて風量を変化させる場合に、送風機(10)の風量補正を組み合わせることにより他方の通路の風量変化を確実に防止できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、第1冷風ドア(26)、第1温風ドア(24)、第2冷風ドア(27)および第2温風ドア(25)を膜状部材(24a〜27a)の移動により通路開口面積を変化させるフィルムドアにより構成したことを特徴とする。
このように各ドア(24〜27)をフィルムドアにより構成することにより、ドア作動スペースを縮小して、空調装置を効果的に小型化できる。
請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、第1冷風ドア(26)、第1温風ドア(24)、第2冷風ドア(27)および第2温風ドア(25)を、回転軸(24d〜27d)を中心として回転可能な板ドアにより構成してもよい。
請求項に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置において、第1領域は車室内の左側領域で、第1空気通路は車両左側空気通路(18)であり、第2領域は車室内の右側領域で、第2空気通路は車両右側空気通路(19)であり、第1冷風ドア(26)と第1温風ドア(24)とにより車両左側空気通路(18)からの吹出空気の温度および風量を独立に制御し、第2冷風ドア(27)と第2温風ドア(25)とにより車両右側空気通路(19)からの吹出空気の温度および風量を独立に制御することを特徴とする。
これにより、車室内の左側領域へ吹き出す空気の温度および風量を独立に制御でき、また、車室内の右側領域へ吹き出す空気の温度および風量を独立に制御できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に基づく車両用空調装置の室内ユニット部のうち、空調ユニット2部分の縦断面図であり、図2は送風機ユニット1部分の縦断面図である。図3は送風機ユニット1と空調ユニット2の上流側部分との接続構成を示す横断面図である。
車両用空調装置の室内ユニット部は、本例では送風機ユニット1と、空調ユニット2との2つの部分に大別され、図1〜図3において前後上下左右の各矢印は送風機ユニット1および空調ユニット2の車両搭載状態における方向を示す。
空調ユニット2は車室内前部の計器盤内側のうち、車両左右方向の略中央部に配置されるセンター置きレイアウトになっている。これに反し、送風機ユニット1は図3に示すように空調ユニット2の車両左右方向の側方である助手席前方の位置にオフセット配置される。なお、図3は助手席が車両左側に位置する右ハンドル車の場合を例示している。
図2に示すように、送風機ユニット1はその上部に内外気切替箱3を有し、この内外気切替箱3には外気導入口4と、内気導入口5と、内外気切替ドア6が備えられ、内外気切替ドア6により外気導入口4と内気導入口5を開閉して、外気と内気を切替導入する。内外気切替ドア6は内外気切替操作機構(図示せず)に連結され、回転操作される。この内外気切替操作機構は、サーボモータ6a(後述の図5参照)を用いたアクチュエータ機構により構成される。そして、内外気切替箱3の下側には、内外気切替箱3に導入された空気の塵埃、悪臭等を除去するフィルタ7が配置されている。
送風機ユニット1においてフィルタ7の下部に送風機10が配置されている。この送風機10は多数の翼部(ブレード部)を円環状に配置した遠心ファンからなる送風ファン11と、この送風ファン11を回転駆動するモータ12と、送風ファン11を収容している渦巻き状のスクロールケース13とを有する周知の構成である。スクロールケース13の上部にはフィルタ7を通過した空気を吸入するベルマウス状の吸入口13aが開口している。
次に、空調ユニット2について説明すると、樹脂製のケース14を有し、このケース14は、通常、車両左右(幅)方向の中央部に位置する分割面(図示せず)で左右2つに分割成形された分割ケース体を適宜の金属ばねクランプ、ねじ等の締結手段にて一体に連結したものである。このケース14内の最前部には、上記スクロールケース13の空気出口部が接続される空気入口空間14aが形成されている。従って、送風機ユニット1内の送風ファン11を作動することによってケース14内の最前部の空間14aに空気が流入する。
ケース14内を送風機ユニット1の送風空気が車両前方側から車両後方側へ向かって流れるようになっており、そして、ケース14内に、その空気上流側から順に蒸発器15、ヒータコア16が直列に配列されている。
この蒸発器15は、図示しない圧縮機、凝縮器、減圧手段とともに周知の冷凍サイクルを構成するもので、ケース14内の空気を冷却する冷房用熱交換器である。蒸発器15は減圧手段により減圧された低圧冷媒が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合されたコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部15aを上下のタンク部15b、15cの間に配置した構成になっている。
また、ヒータコア16は、内部を流れる温水(エンジン冷却水)を熱源としてケース14内の空気を加熱する暖房用熱交換器であって、周知のごとく温水が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合されたコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部16aを上下のタンク部16b、16cの間に配置した構成になっている。
図3に示すように、ケース14内において蒸発器15より下流側(車両後方側)の空気通路は中央仕切り板17により車両左側空気通路18と車両右側空気通路19とに仕切られている。図3は前述のように右ハンドル車での搭載例を示しているので、車両左側空気通路18は助手席側空気通路を構成し、車両右側空気通路19は運転席側空気通路を構成する。
次に、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19から車室内へ吹き出す空気の吹出温度を調整する左右の温度調整機構を説明すると、ヒータコア16の高さを蒸発器15の1/2程度にしてヒータコア16をケース14内の下方側空間に配置することにより、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19においてヒータコア16の上方側にそれぞれ車両左側冷風通路20および車両右側冷風通路21(図1参照)を形成している。この両冷風通路20、21はヒータコア16をバイパスして冷風を流すためのものである。
そして、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19において車両左側冷風通路20および車両右側冷風通路21の下方側にそれぞれ車両左側温風通路22および車両右側温風通路23(図1参照)が並列に形成される。この両温風通路22、23はヒータコア16で加熱される温風が流れる通路である。
そして、車両左側空気通路18におけるヒータコア16の上流部に左側温風用エアミックスドア24が配置され、車両右側空気通路19におけるヒータコア16の上流部に右側温風用エアミックスドア25が配置されている。また、車両左側空気通路18における左側温風用エアミックスドア24の上方部に左側冷風用エアミックスドア26が配置され、車両右側空気通路19における右側温風用エアミックスドア25の上方部に右側冷風用エアミックスドア27が配置されている。
次に、左右の温風用エアミックスドア24、25および左右の冷風用エアミックスドア26、27の具体的構成を図4により説明すると、図4の例では各エアミックスドア24〜27をいずれも、薄膜部材24a〜27aを用いた同一構成のフィルムドアにて構成している。
左右の温風用エアミックスドア24、25においては、薄膜部材24a、25aの一端部、すなわち、下端部を適宜の固定部材24b、25bにて温風通路22、23の入口開口部の下端部(ケース14の一部)14bに固定している。また、左右の冷風用エアミックスドア26、27においては、薄膜部材26a、27aの一端部、すなわち、上端部を適宜の固定部材26b、27bにて冷風通路20、21の入口開口部の上端部(ケース14の一部)14cに固定している。
また、左右の温風用エアミックスドア24、25における薄膜部材24a、25aの他端部、すなわち、上端部は巻き取り軸24c、25cに連結され、この巻き取り軸24c、25cに薄膜部材24a、25aの他端部が巻き取られたり、あるいは巻き取り軸24c、25cから薄膜部材24a、25aの他端部が送り出されるようになっている。
また、左右の冷風用エアミックスドア26、27における薄膜部材26a、27aの他端部、すなわち、下端部は巻き取り軸26c、27cに連結され、この巻き取り軸26c、27cに薄膜部材26a、27aの他端部が巻き取られたり、あるいは巻き取り軸26c、27cから薄膜部材26a、25aの他端部が送り出されるようになっている。
なお、薄膜部材24a〜27aの材質は巻き取り軸24c〜27cに巻き取り可能な可撓性を有する樹脂フィルム材であれば、種々なものを使用でき、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルム等が好適である。また、薄膜部材24a〜27aの厚さは例えば、200μm程度である。
温風用巻き取り軸24c、25cは、温風用薄膜部材24a、25aの一端部の固定部14bに対して接近、開離する方向、すなわち、温風通路22、23の開閉方向X(図1の上下方向)に回転しながら移動するものである。同様に、冷風用巻き取り軸26c、27cは、冷風用薄膜部材26a、27aの一端部の固定部14cに対して接近、開離する方向、すなわち、冷風通路20、21の開閉方向Y(図1の上下方向)に回転しながら移動するものである。
温風用巻き取り軸24c、25cおよび冷風用巻き取り軸26c、27cはそれぞれ独立のドア操作機構に連結され、合計4本の巻き取り軸24c〜27cをそれぞれ独立に回転しながら上下方向X、Yに移動させるようになっている。各ドア操作機構はそれぞれサーボモータ240〜270(後述の図5参照)を有し、このサーボモータ240〜270の回転量を制御することにより各巻き取り軸24c〜27cの回転量を制御し、それにより、各巻き取り軸24c〜27cの上下方向X、Yの移動位置を制御するようになっている。
なお、サーボモータ240〜270の回転により各巻き取り軸24c〜27cを回転しながら上下方向X、Yに移動させる機構は種々な機構、例えば、ウォームギヤ機構を用いて構成できる。具体的には、サーボモータ240〜270により回転駆動されるウォーム軸(図示せず)を各巻き取り軸24c〜27cにそれぞれ対応して直交状に配置し、このウォーム軸のウォームとかみ合うウォームホィールを各巻き取り軸24c〜27cの端部に設ける。これにより、ウォーム軸が回転すると各巻き取り軸24c〜27cを回転しながら上下方向X、Yに移動させることができる。
左右の温風用エアミックスドア24、25においては温風用巻き取り軸24c、25cが上下方向Xに移動することにより温風用薄膜部材24a、25aの他端部位置が変位して、温風通路22、23の開口面積S1(図4)が増減する。
同様に、左右の冷風用エアミックスドア26、27においては冷風用巻き取り軸26c、27cが上下方向Yに移動することにより冷風用薄膜部材26a、27aの他端部位置が変位して、冷風通路20、21の開口面積S2(図4)が増減する。温風通路22、23の開口面積S1と冷風通路20、21の開口面積S2の比率の調整により温風通路22、23を流れる温風と冷風通路20、21を流れる冷風との風量割合を調整する。
なお、図1、4において、仕切り壁14dは冷風通路20、21と温風通路22、23とを仕切るものであり、ケース14に一体成形できる。温風用巻き取り軸24c、25cがこの仕切り壁14dの前端位置まで移動すると、温風用薄膜部材24a、25aにより温風通路22、23が全閉され、また、冷風用巻き取り軸26c、27cがこの仕切り壁14dの前端位置まで移動すると、冷風用薄膜部材26a、27aにより冷風通路20、21が全閉される。
ケース14内の車両左側空気通路18および車両右側空気通路19において、それぞれ冷風通路20、21の下流側(車両後方側)に空気混合部28、29(図1)が形成され、この左右の空気混合部28、29において左右の空気通路18、19における温風と冷風を混合するようになっている。
ケース14の左右の側壁部のうち、空気混合部28、29の左右側方の部位に左右のフット開口部30、31が開口している。この左右のフット開口部30、31は乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのものである。左右両側のフット開口部30、31は左右両側のフットドア32、33により開閉される。
ここで、フット開口部30、31の開口形状およびフットドア32、33は本例ではともに扇形の形状になっており、左右両側の扇形のフットドア32、33が回転軸34を中心としてケース14の左右の側壁部に沿って回転作動することにより左右両側のフット開口部30、31を開閉する。図1において、フットドア32、33の実線位置はフット開口部30、31の全開状態を示し、この実線位置からフットドア32、33が反時計方向に回転することによりフット開口部30、31を閉塞する。
また、ケース14において、空気混合部28、29の上方部位に左右のデフロスタ開口部35、36が開口している。このデフロスタ開口部35、36は車室内フロントガラス内面に向けて空調風を吹き出すためのものである。この左右のデフロスタ開口部35、36は左右のデフロスタドア37、38により開閉される。このデフロスタドア37、38は回転軸39を中心として回転可能な板ドアにより構成される。
また、ケース14において、空気混合部28、29の斜め上方の後方側壁面に左右のフェイス開口部40、41が開口している。この左右のフェイス開口部40、41は、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すためのものである。この左右のフェイス開口部40、41は、左右のフェイスドア42、43により開閉される。フェイスドア42、43は回転軸44を中心として回転可能な板ドアにより構成される。
本実施形態では、左右の吹出モードを連動して切り替える方式を採用しているため、上記の左右のフットドア32、33、左右のデフロスタドア37、38および左右のフェイスドア42、43は、左右共通の吹出モード操作機構に連結して、左右の全部の吹出モードドア32、33、37、38、42、43を連動操作するようになっている。
より具体的には、左右共通の吹出モード操作機構に単一のサーボモータ45(後述の図5参照)およびこのサーボモータ45の回転を上記各ドアに伝達するリンク機構(図示せず)を備え、このサーボモータ45の回転量を制御することによりリンク機構を介して上記各ドアの開閉を行うようになっている。なお、ケース14の底部には蒸発器15で発生する凝縮水の排水口47が開口している。
次に、図5により本実施形態の電気制御部の概要を説明すると、空調制御装置50はCPU、ROMおよびRAM等を含んで構成される周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されるもので、ROM内に空調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。空調制御装置50の入力側にはセンサ群51からのセンサ検出信号、空調パネル52からの操作信号が入力される。図6には、空調パネル52の具体的な構成例を示す。
センサ群51には、蒸発器15の吹出空気温度Teを検出する蒸発器温度センサ51a、外気温Tamを検出する外気温センサ51b、内気温Trを検出する内気温センサ51c、車室内左側領域の日射量TsLを検出する左側日射センサ51d、車室内右側領域の日射量Tsを検出する右側日射センサ51e、ヒータコア16に流入する温水温度Twを検出する水温センサ51f等が備えられている。
空調パネル52は、車室内の運転席前方の計器盤(図示せず)付近に配置されるものであって、乗員により操作される以下の操作スイッチ52a〜52jを有している。左側温度設定スイッチ52aは車室内左側領域の設定温度TsetLの信号を出すものである。右側温度設定スイッチ52bは車室内右側領域の設定温度TsetRの信号を出すものである。
左右の温度設定スイッチ52a、52bは、図6の具体例では、温度上昇ノブ52a−1、52b−1と、温度低下ノブ52a−2、52b−2と、設定温度表示部52a−3、52b−3とを有している。
内外気切替スイッチ52cは内外気切替ドア6による内気モードと外気モードをマニュアル設定する信号を出すものである。
吹出モードスイッチ52dは車両左側空気通路18および車両右側空気通路19から車室内の左右両側の領域へ吹き出す空気の吹出モードとして周知のフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード、およびデフロスタモードをマニュアル設定するための信号を出すものである。このため、図6の具体例では、各モードに対応した操作ノブ52d−1〜52d−5が独立に設けられている。
風量切替スイッチ52eは、送風機10の駆動用モータ12の端子電圧を変化させる信号を出すもので、送風機10のモータ端子電圧を変化させることにより送風機10の回転数を変化させ、それにより、送風機10の送風量を大小切り替える。
風量切替スイッチ52eは、図6の具体例では、小風量(Lo)の信号を出す小風量ノブ52e−1、小風量(Lo)より所定量大きい第1中間風量(M1)の信号を出す第1中間風量ノブ52e−2、第1中間風量(M1)より所定量大きい第2中間風量(M2)の信号を出す第2中間風量ノブ52e−3、第2中間風量(M2)より所定量大きい第3中間風量(M3)の信号を出す第3中間風量ノブ52e−4、および第3中間風量(M3)より所定量大きい大風量(Hi)の信号を出す大風量ノブ52e−5を備えている。
左側風量調整スイッチ52fは、車両左側空気通路18から車室内左側領域へ吹き出す空気の風量だけを乗員の好みに応じて独立に調整する信号を出すものである。同様に、右側風量調整スイッチ52gは、車両右側空気通路19から車室内右側領域へ吹き出す空気の風量だけを乗員の好みに応じて独立に調整する信号を出すものである。
図6の具体例では、左右の風量調整スイッチ52f、52gは、それぞれ回転式の操作ノブ52f−1、52g−1を有し、この回転式操作ノブ52f−1、52g−1の操作位置として、基準風量信号を出す基準風量位置a、bと、この基準風量より所定量大きい第1風量増加信号を出す第1風量増加位置a+1、b+1と、この第1風量より更に所定量大きい第2風量増加信号を出す第2風量増加位置a+2、b+2と、基準風量より所定量小さい第1風量減少信号を出す第1風量減少位置a−1、b−1と、この第1風量より更に所定量小さい第2風量減少信号を出す第2風量減少位置a−2、b−2とを設けている。
上記の基準風量とは、後述する送風機10のモータ端子電圧の制御特性(図7参照)によって決定される風量である。
エアコンスイッチ52hは、蒸発器15が設けられる冷凍サイクルの圧縮機(図示せず)の電磁クラッチ48の通電のオンオフ信号を出して圧縮機の作動を断続するものである。オートスイッチ52iは空調作動の自動制御の指令信号を出すもので、オフスイッチ52jは空調作動の停止信号を出すものである。
空調制御装置50の出力側には、圧縮機の電磁クラッチ48、送風機10の駆動用モータ12、各機器の電気駆動手段をなすサーボモータ6a、240〜270、45等が接続され、これらの機器の作動が空調制御装置50の出力信号により制御される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。空調制御装置50は、センサ群51の検出信号、空調パネル52からの操作信号等を読み込み、車両左側空気通路18から車室内左側領域へ吹き出す空気の目標吹出温度TAOLおよび車両右側空気通路19から車室内右側領域へ吹き出す空気の目標吹出温度TAORを算出する。
この左側目標吹出温度TAOLは、空調熱負荷変動にかかわらず、車室内左側領域を左側温度設定スイッチ52aにより設定した左側設定温度TsetLに維持するために必要な吹出空気温度であり、同様に、右側目標吹出温度TAORは空調熱負荷変動にかかわらず、車室内右側領域を右側温度設定スイッチ52bにより設定した右側設定温度TsetRに維持するために必要な吹出空気温度である。
上記の左側目標吹出温度TAOLは、周知のごとく左側設定温度TsetL、およびセンサ51b、51c、51dにより検出される外気温Tam、内気温Tr、左側日射量TsLに基づいて算出する。同様に、右側目標吹出温度TAORも右側設定温度TsetR、およびセンサ51b、51c、51eにより検出される外気温Tam、内気温Tr、右側日射量TsRに基づいて算出する。
そして、空調制御装置50は、車両左側空気通路18に配置されている左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26の目標操作位置をそれぞれ個別に、左側目標吹出温度TAOLと、蒸発器吹出空気温度Teおよび温水温度Twに基づいて決定し、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26の操作位置を上記目標操作位置となるように制御することにより、車両左側空気通路18から車室内左側領域へ吹き出す空気の温度を左側目標吹出温度TAOLとなるように制御する。
同様に、空調制御装置50は、車両右側空気通路19に配置されている右側温風用エアミックスドア25および右側冷風用エアミックスドア27の目標操作位置をそれぞれ個別に、右側目標吹出温度TAORと、蒸発器吹出空気温度Teおよび温水温度Twに基づいて決定し、右側温風用エアミックスドア25および右側冷風用エアミックスドア27の操作位置を上記目標操作位置となるように制御することにより、車両右側空気通路19から車室内右側領域へ吹き出す空気の温度を右側目標吹出温度TAORとなるように制御する。
ここで、車両左側空気通路18を例にとって、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26による左側吹出空気の温度制御をより具体的に説明すると、いま、空調制御装置50にて算出される左側目標吹出温度TAOLに基づいて、左側吹出空気を最大限に冷却する最大冷房状態を設定する場合には、左側冷風用エアミックスドア26の巻き取り軸26cをサーボモータ260の回転により最も上方の位置に移動させる。換言すると、巻き取り軸26cを薄膜部材26aの一端部の固定位置(固定部材26bの位置)に最も近接した位置に移動させる。
このとき、巻き取り軸26cは図1の時計方向に回転しながら上方へ移動する。これにより、薄膜部材26aが巻き取り軸26cに最大限巻き取られた状態になって、左側冷風用エアミックスドア26が左側冷風通路20を全開する。
これと同時に、左側温風用エアミックスドア24の巻き取り軸24cをサーボモータ240の回転により最も上方の位置(仕切り壁14dの前端位置)に移動させる。換言すると、巻き取り軸24cを薄膜部材24aの一端部の固定位置(固定部材24bの位置)から最も開離した位置に移動させる。このとき、巻き取り軸24cは図1の時計方向に回転しながら上方へ移動する。これにより、薄膜部材24aが巻き取り軸24cから最大限送り出された(巻き戻された)状態になって、薄膜部材24aが左側温風通路22を全閉する。
この結果、車両左側空気通路18においては蒸発器15で冷却された冷風の全量が冷風通路20を通過して左側吹出開口部30、35、40から車室内左側領域へ吹き出して、車室内左側領域に対する最大冷房性能を発揮できる。なお、最大冷房時は通常、フェイスモードが選択されるので、左側フェイス開口部40から冷風が車室内左側領域の乗員上半身へ向かって吹き出される。
次に、空調制御装置50にて算出される左側目標吹出温度TAOLに基づいて、左側吹出空気を最大限に加熱する最大暖房状態を設定する場合には、左側冷風用エアミックスドア26の巻き取り軸26cをサーボモータ260の回転により最も下方の位置(仕切り壁14dの前端位置)に移動させる。換言すると、巻き取り軸26cを薄膜部材26aの一端部の固定位置(固定部材26bの位置)から最も開離した位置に移動させる。
このとき、巻き取り軸26cは図1の反時計方向に回転しながら下方へ移動する。これにより、薄膜部材26aが巻き取り軸26cから最大限送り出された(巻き戻された)状態になって、左側冷風用エアミックスドア26が左側冷風通路20を全閉する。
これと同時に、左側温風用エアミックスドア24の巻き取り軸24cをサーボモータ240の回転により最も下方の位置に移動させる。換言すると、巻き取り軸24cを薄膜部材24aの一端部の固定位置(固定部材24bの位置)に最も近接した位置に移動させる。このとき、巻き取り軸24cは図1の反時計方向に回転しながら下方へ移動する。これにより、薄膜部材24aが巻き取り軸24cに最大限巻き取られた状態になって、薄膜部材24aが左側温風通路22を全開する。
この結果、車両左側空気通路18においては蒸発器15を通過した空気の全量が左側温風通路22に流入してヒータコア16により加熱されて温風となり、左側吹出開口部30、35、40から車室内左側領域へ吹き出して、車室内左側領域に対する最大暖房性能を発揮できる。なお、最大暖房時は通常、フットモードが選択されるので、左側フット開口部30から温風が車室内左側領域の乗員足元部へ吹き出される。
次に、空調始動後、時間が経過して空調の定常状態になると、あるいは春秋の中間季節等においては車室内左側領域への吹出空気を中間温度域に制御する。この場合には、左側目標吹出温度TAOLが上記最大冷房状態を設定する低温域と上記最大暖房状態を設定する高温域との間の中間温度域となり、この中間温度域のTAOLに基づいて、左側温風用エアミックスドア24の巻き取り軸24cおよび左側冷風用エアミックスドア26の巻き取り軸26cを、それぞれ左側温風通路22、左側冷風通路20の中間開度位置(図1参照)に移動させる。
これにより、左側温風通路22および左側冷風通路20の開口面積S1、S2の比率をTAOLに対応した所定の比率に設定でき、温風と冷風の風量割合を調整して左側吹出空気の温度を所望の中間温度に制御できる。
以上は車両左側空気通路18の吹出空気温度制御について述べたが、車両右側空気通路19においても同様の作動にて吹出空気温度を独立に制御できる。
次に、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19の風量の独立制御を図4により説明すると、図4は両通路18、19のうち、いずれか一方、例えば、左側空気通路18の風量のみを変更する場合であり、図4(a)は小風量状態を示し、図4(b)は大風量状態を示す。
すなわち、図4(a)では左側温風用エアミックスドア24の巻き取り軸24cおよび左側冷風用エアミックスドア26の巻き取り軸26cを所定の中間位置に移動して、左側温風通路22の開口面積をS1とし、左側冷風通路20の開口面積をS2とし、その比率α(α=S1/S2)をある所定比率にして左側吹出空気温度を所定の中間温度に制御している。
これに対し、図4(b)では、左側温風用エアミックスドア24の巻き取り軸24cおよび左側冷風用エアミックスドア26の巻き取り軸26cをいずれも図4(a)に比較して通路開口面積増加側に移動させている。すなわち、左側温風通路22の開口面積をS1からS1’に増加し、左側冷風通路20の開口面積をS2からS2’に増加している。このとき、両通路22、20の開口面積の増加は、面積比率αを一定に維持したまま、すなわち、(S1/S2)=(S1’/S2’)の関係を維持したまま、行っている。
従って、車両左側空気通路18の吹出空気温度を変化せずに、車両左側空気通路18の通路面積のみを変化させて、車両左側空気通路18の吹出風量のみを変化できる。図4(a)では車両左側空気通路18の通路面積が小となり、吹出風量を小風量状態に設定できる。図4(b)では車両左側空気通路18の通路面積が大となり、吹出風量を大風量状態に設定できる。
このとき、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26は車両左側空気通路18の通路面積のみを変化するだけで、車両右側空気通路19の通路面積を変化させないから、車両左側空気通路18の吹出風量が変化しても車両右側空気通路19の吹出風量の変化は僅少量に抑えることができる。
なお、車両右側空気通路19においても上記と同じ要領で右側温風通路23と右側冷風通路21の開口面積比率を一定に維持したまま、右側温風用エアミックスドア25および右側冷風用エアミックスドア27の操作位置を変化させて両通路23、21の通路面積を増減すれば、車両右側吹出空気の吹出風量のみを変化できる。
車両左側空気通路18および車両右側空気通路19の風量の独立制御は、空調パネル52に備えられた左側風量調整スイッチ52fから車両左側吹出空気の風量増減のマニュアル操作信号が出たとき、あるいは右側風量調整スイッチ52gから車両右側吹出空気の風量増減のマニュアル操作信号が出ると、このマニュアル操作信号を空調制御装置50において判定して、上記の要領で各ドア操作位置を変化させて各通路18、19の吹出風量を乗員の好みに応じて増減する。
この各通路18、19の吹出風量を増減する作用を図7、図8の制御特性に基づいてより具体的に説明する。図7は、送風機10の駆動用モータ12の端子電圧と、前述した左側目標吹出温度TAOLおよび右側目標吹出温度TAORの平均値との関係を示すものであり、このTAOLとTAORの平均値の低温側および高温側にてモータ端子電圧が最大値に上昇し、TAOLとTAORの平均値の中間温度域でモータ端子電圧が最小値に低下するようにモータ端子電圧が空調制御装置50にて算出される。
送風機10のモータ端子電圧の増減により駆動用モータ回転数が増減し、その結果、送風機10の送風量が増減するから、TAOLとTAORの平均値の低温側および高温側にて送風機10の送風量が最大風量(Hi)となり、TAOLとTAORの平均値の中間温度域で送風機10の送風量が最小風量(Lo)となるように、送風機10の送風量がTAOLとTAORの高低に応じて自動制御される。
ここで、最大冷房時の必要吹出風量に比較して最大暖房時の必要吹出風量は一般に小さくてよいので、図7の送風機モータ端子電圧の制御特性において、TAOLとTAORの平均値の低温側におけるモータ端子電圧の最大値に比較して高温側におけるモータ端子電圧の最大値を所定量小さくしている。
一方、図8(a)は車両左側空気通路18からの吹出風量の制御特性を示し、図8(b)は車両右側空気通路19からの吹出風量の制御特性を示す。図8(a)、(b)の横軸は図7と同様にTAOLとTAORの平均値である。
図8(a)、(b)において、太実線D1、D2は、図7のモータ端子電圧の制御特性により決定される基準風量の制御特性である。より具体的に述べると、本実施形態では、単一の送風機10により車両左右の両空気通路18、19に対して空気を送風するから、図7のモータ端子電圧の制御特性により決定される送風機10の送風量の1/2が図8(a)、(b)の制御特性D1、D2で示す基準風量である。
左側風量調整スイッチ52fおよび右側風量調整スイッチ52gの回転式操作ノブ52f−1、52g−1を基準風量位置a、bに操作すると、左右の空気通路18、19から制御特性D1、D2により決まる基準風量の空気が吹き出す。
いま、左側風量調整スイッチ52fの回転式操作ノブ52f−1を第1風量増加位置a+1に操作すると、スイッチ52fから第1風量増加信号が空調制御装置50に入力されるので、空調制御装置50ではこの第1風量増加信号に対応した、車両左側空気通路18の通路面積増加分を算出し、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26の操作位置を上記通路面積増加分を満たす位置に移行させる。これにより、車両左側空気通路18からの吹出風量の制御特性は、基準風量の制御特性D1よりも所定量大きい第1風量増加特性E1となる。
次に、左側風量調整スイッチ52fの回転式操作ノブ52f−1を第2風量増加位置a+2に操作すると、スイッチ52fから第2風量増加信号が空調制御装置50に入力されるので、空調制御装置50ではこの第2風量増加信号に対応した、車両左側空気通路18の通路面積増加分を算出し、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26の操作位置を上記通路面積増加分を満たす位置に移行させる。これにより、車両左側空気通路18からの吹出風量の制御特性は、第1風量増加特性E1よりも更に所定量大きい第2風量増加特性F1となる。
一方、左側風量調整スイッチ52fの回転式操作ノブ52f−1を第1風量減少位置a−1に操作すると、スイッチ52fから第1風量減少信号が空調制御装置50に入力されるので、空調制御装置50ではこの第1風量減少信号に対応した、車両左側空気通路18の通路面積減少分を算出し、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26の操作位置を上記通路面積減少分を満たす位置に移行させる。これにより、車両左側空気通路18からの吹出風量の制御特性は、基準風量の制御特性D1よりも所定量小さい第1風量減少特性G1となる。
次に、左側風量調整スイッチ52fの回転式操作ノブ52f−1を第2風量減少位置a−2に操作すると、スイッチ52fから第2風量減少信号が空調制御装置50に入力されるので、空調制御装置50ではこの第2風量減少信号に対応した、車両左側空気通路18の通路面積減少分を算出し、左側温風用エアミックスドア24および左側冷風用エアミックスドア26の操作位置を上記通路面積減少分を満たす位置に移行させる。これにより、車両左側空気通路18からの吹出風量の制御特性は、第1風量減少特性G1よりも更に所定量小さい第2風量減少特性H1となる。
以上のようにして、車両左側空気通路18からの吹出風量だけを乗員の好みに応じて独立に増減できる。
車両右側空気通路19においても、同様に右側風量調整スイッチ52gの回転式操作ノブ52g−1の操作位置を選択することにより、吹出風量を乗員の好みに応じて独立に増減できる。
なお、図8(a)、(b)の矢印I1、I2は、TAOLとTAORの平均値=T1であるときの、制御特性F1、F2による風量増加量を示す。これに反し、矢印J1、J2は、TAOLとTAORの平均値=T1であるときの、制御特性H1、H2による風量減少量を示す。
図7では、TAOLとTAORの平均値により送風機モータ端子電圧を決定する例を図示しているが、例えば、車室内の左右の領域のうち、運転席側領域の空調を優先するという考え方で空調の自動制御を実行する場合は、運転席側のTAO(右ハンドル車であれば、TAOR)により送風機モータ端子電圧を決定するようにしてもよい。
また、上記の作動説明では、乗員により手動操作される左右の風量調整スイッチ52f、52gの操作位置に基づいて左右の空気通路18、19からの吹出風量を増減しているが、
空調制御装置50にて車両左側空気通路18の目標吹出温度TAOLおよび車両右側空気通路19の目標吹出温度TAORを独立に算出するから、この左側目標吹出温度TAOLおよび右側目標吹出温度TAORのうちいずれか一方のみが急変化したことを判定すると、このTAOLあるいはTAORの急変化に基づいて各通路18、19の通路面積を自動的に増減し、それにより、各通路18、19の吹出風量を増減するようにしてもよい。
なお、左側目標吹出温度TAOLおよび右側目標吹出温度TAORの急変化は、設定温度TsetL、TsetRの急変更、左側日射量TsLあるいは右側日射量TsRの急変化等により発生する。
以上の説明から理解されるように、本実施形態によると、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19のうちいずれか一方の吹出風量を、他方の通路の吹出風量の変化を僅少量に抑えたまま独立に変化できる。
しかも、吹出空気温度制御の機能を果たすエアミックスドア24〜27をそのまま使用して、左右の各通路18、19の吹出風量を独立に変化できるから、風量変化のための専用のドア手段を設置する必要がなく、製品コストを低減できるとともに、空調ユニット2の体格を小型化でき、実用上極めて有利である。
(第2実施形態)
第1実施形態では、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19のうちいずれか一方の温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27の操作位置を変化させて、一方の通路の吹出風量を変化させる場合に、他方の通路では温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27の操作位置を変化させず、従前の位置に維持することにより、他方の通路での吹出風量の変化を僅少量に抑えるようにしているが、第2実施形態では、いずれか一方の通路におけるドア操作位置を変化させて、一方の通路の吹出風量を変化させる場合に、このドア操作位置の変化、すなわち、通路面積の変化に連動して送風機10の風量を補正することにより、他方の通路での吹出風量の変化を防止するようにしたものである。
以下第2実施形態によるドア操作位置と送風機風量(送風機回転数)の連動制御を図7、および図9〜図12に基づいて具体的に説明する。図7は、前述した通り、送風機10の駆動用モータ12の端子電圧と、左側目標吹出温度TAOLおよび右側目標吹出温度TAORの平均値との関係を示すものである。
次に、図9は吹出空気温度を一定に維持したまま、左右の各通路18、19の風量を変化させる時の温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27の開度変化を示す。ここで、温風用エアミックスドア24、25の開度の増減は、前述した温風通路22、23の開口面積S1の増減を意味し、冷風用エアミックスドア26、27の開度の増減は、前述した冷風通路20、21の開口面積S2の増減を意味する。
図9において、横軸の風量設定=100%は、左右の両通路18、19の風量が図7のモータ端子電圧により自動制御される同一風量になっている状態を表し、横軸の風量設定=0%は左右の両通路18、19の風量が0になっている状態を表す。
そして、図9の例では風量設定=100%時に、冷風用エアミックスドア26、27の開度=A%、温風用エアミックスドア24、25の開度=B%になっている。この状態において、左右の両通路18、19のうちいずれか一方、例えば、左側空気通路18のみ風量設定を、100%時の風量より小さいa%(例えば80%)に低下させる場合は、左側冷風用エアミックスドア26の開度=A×(a/100)%に減少し、左側温風用エアミックスドア24の開度=B×(a/100)%に減少する。
これにより、左側温風通路22の開口面積と左側冷風通路20の開口面積との比率を一定に維持したまま、左側空気通路18の通路面積を減少して、左側空気通路18の風量をa%に低下させることができる。
このとき、右側空気通路19の温風通路23の開口面積と冷風通路21の開口面積は変化せず、従前のままであるが、送風機10の風量が一定であると、左側空気通路18の風量低下の影響を受けて、右側空気通路19の風量が増加しようとする。そこで、左右の両通路18、19の合計風量、すなわち、送風機10の風量を左側空気通路18の風量の低下分だけ減らすように補正する。
図10はこの送風機10の風量を低下させる補正制御の具体例を示すものであり、図10の横軸の風量設定は図9と同じであり、図10の例では風量設定=100%時に、図7の制御特性により送風機10のモータ端子電圧がM3レベルになっている場合を示す。そして、左側空気通路18の風量設定のみを上記のように100%時の風量より小さいa%に低下させる場合は、送風機10のモータ端子電圧をM3からM3xのレベルに低下させる。ここで、M3xは下記の数式1にて表すことができる。
(数1)
M3x=M3×{0.5+0.5×(a/100)} 送風機10のモータ端子電圧をM3からM3xのレベルに低下させると、左右の両通路18、19の合計風量を左側空気通路18の風量減少分だけ減らすことができ、右側空気通路18の風量変化を防止できる。
次に、図11は図9に対応する図であって、左側空気通路18の風量設定のみを100%時の風量より多いb%(例えば120%)に上昇させる場合である。この場合は左側冷風用エアミックスドア26の開度=A×(b/100)%に増加し、左側温風用エアミックスドア24の開度=B×(b/100)%に増加する。
これにより、左側温風通路22の開口面積と左側冷風通路20の開口面積との比率を一定に維持したまま、左側空気通路18の通路面積を増加して、左側空気通路18の風量をb%に増加させることができる。
そして、この場合は、左側空気通路18の風量増加に伴って、右側空気通路18の風量減少が生じることを防ぐために、送風機10のモータ端子電圧を図12のように増加側に補正する。すなわち、図12の例では左側空気通路18の風量設定=100%時にモータ端子電圧がM1になっている場合を示す。そして、左側空気通路18の風量設定のみを上記のように100%時の風量より多いb%に上昇させる場合は、送風機10のモータ端子電圧をM1からM1xのレベルに増加させる。ここで、M1xは下記の数式2にて表すことができる。
(数2)
M1x=M1×{0.5+0.5×(b/100)}
送風機10のモータ端子電圧をM1からM1xのレベルに増加させると、左右の両通路18、19の合計風量を左側空気通路18の風量増加分だけ増やすことができ、右側空気通路18の風量変化を防止できる。
第2実施形態では、以上のように、左右の両通路18、19のうち、風量を変化させる一方の通路におけるドア開度の変化に連動して送風機10のモータ端子電圧を補正して左右の両通路18、19の合計風量(すなわち、送風機10の風量)を補正することにより、風量変化を行わない他方の通路における風量変化を確実に防止できる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、左右の両通路18、19における温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27を膜状部材24a、25a、26a、27aを用いたフィルムドアにより構成しているが、第3実施形態では、左右の両通路18、19における温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27を図13に示すように回転軸24d、25d、26d、27dを中心として回転可能な板ドアにより構成している。
第3実施形態によると、温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27の回転角度を制御することにより、温風通路22、23の開口面積と冷風通路20、21の開口面積を調整して、左右の各通路18、19における吹出空気温度および風量を制御できる。従って、第3実施形態の構成によっても第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
(他の実施形態)
なお、第1実施形態では、左右の両通路18、19における温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27を構成する膜状部材24a、25a、26a、27aの一端部をケース14側に固定し、膜状部材24a、25a、26a、27aの他端部を巻き取り軸24c、25c、26c、27cに巻き取ったり、巻き取り軸24c、25c、26c、27cから送り出すことにより、温風通路22、23と冷風通路20、21の開口面積を変化させるようにしているが、膜状部材を用いるエアミックスドア構成を例えば、特開2002−79819号公報に記載のもののように変更してもよい。
特開2002−79819号公報には、可撓性を有する膜状部材をケース側シール面上でスライド移動させるタイプのスライドドアが記載されており、このようなタイプのスライドドアを用いて、温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27を構成してもよい。
また、温風用エアミックスドア24、25および冷風用エアミックスドア26、27を、可撓性を有する膜状部材でなく、剛体で構成されたスライドドアにより構成し、この剛体のスライドドアをケース側シール面上でスライドさせることにより、温風通路22、23と冷風通路20、21の開口面積を独立に変化させる構成としてもよい。要は、温風通路22、23と冷風通路20、21の開口面積を独立に変化させるドア手段であればよい。
また、上記第1実施形態では、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19における左右のフットドア32、33、左右のデフロスタドア37、38および左右のフェイスドア42、43をすべて、単一の吹出モード操作機構により連動操作して、左右の吹出モードを連動して切り替える場合について説明したが、左右のフットドア32、33、左右のデフロスタドア37、38および左右のフェイスドア42、43を、車両左側空気通路18および車両右側空気通路19においてそれぞれ独立に操作可能に設け、左右の吹出モードを互いに独立に切り替えるようにしてもよい。
具体的には、車両左側空気通路18内に配置される左側吹出モードドア32、37、42を左側の吹出モード操作機構に連結し、また、車両右側空気通路19内に配置される右側吹出モードドア33、38、43を右側の吹出モード操作機構に連結する。左側の吹出モード操作機構および右側の吹出モード操作機構にそれぞれサーボモータおよびこのサーボモータの回転を上記各ドアに伝達するリンク機構を備え、この左右の各サーボモータの回転量を制御することによりリンク機構を介して上記左右の各ドアの開閉を行って、左右の吹出モードを互いに独立に切り替えることができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、いずれも車室内の左側領域および右側領域への吹出温度および吹出風量を独立に制御する場合について説明したが、車室内の前席側領域および後席側領域への吹出温度および吹出風量を独立に制御する場合にも同様に本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態による車両用空調装置の空調ユニット部分の縦断面図である。 第1実施形態による送風機ユニット部分の縦断面図である。 第1実施形態による送風機ユニット部分および空調ユニットの一部の横断面図である。 第1実施形態による冷風用エアミックスドアおよび温風用エアミックスドア部分の縦断面図である。 第1実施形態による電気制御部のブロック図である。 第1実施形態による空調パネルの具体例を示す正面図である。 第1実施形態による送風機モータ端子電圧の制御特性図である。 第1実施形態による車両左右の吹出風量の独立調整を示す特性図である。 第2実施形態による一方の通路の風量を減少させる場合のドア開度制御の特性図である。 図9のドア開度制御に対応する送風機モータ端子電圧の補正制御の特性図である。 第2実施形態による一方の通路の風量を増加させる場合のドア開度制御の特性図である。 図11のドア開度制御に対応する送風機モータ端子電圧の補正制御の特性図である。 第3実施形態による車両用空調装置の空調ユニット部分の縦断面図である。
符号の説明
18、19…車両左側、車両右側(第1、第2)空気通路、
20、21…車両左側、車両右側(第1、第2)冷風通路、
22、23…車両左側、車両右側(第1、第2)温風通路、
24、25…車両左側、車両右側(第1、第2)温風ドア、
26、27…車両左側、車両右側(第1、第2)冷風ドア。

Claims (7)

  1. 車室内の第1領域に空調空気を吹き出す第1空気通路(18)に、冷風が流れる第1冷風通路(20)と温風が流れる第1温風通路(22)とを並列に設け、
    また、車室内の第2領域に空調空気を吹き出す第2空気通路(19)に、冷風が流れる第2冷風通路(21)と温風が流れる第2温風通路(23)とを並列に設け、
    前記第1空気通路(18)に、前記第1冷風通路(20)を開閉する第1冷風ドア(26)と前記第1温風通路(22)を開閉する第1温風ドア(24)とを設け、
    前記第2空気通路(19)に、前記第2冷風通路(21)を開閉する第2冷風ドア(27)と前記第2温風通路(23)を開閉する第2温風ドア(25)とを設け、
    前記第1冷風ドア(26)と前記第1温風ドア(24)とにより前記第1冷風通路(20)の冷風と前記第1温風通路(22)の温風との風量割合を調整して前記第1空気通路(18)から前記第1領域に吹き出す空気の吹出温度を調整し、
    また、前記第2冷風ドア(27)と前記第2温風ドア(25)とにより前記第2冷風通路(21)の冷風と前記第2温風通路(23)の温風との風量割合を調整して前記第2空気通路(19)から前記第2領域に吹き出す空気の吹出温度を調整し、
    更に、前記第1冷風ドア(26)と前記第1温風ドア(24)とによる前記冷風と前記温風との風量割合を一定に維持したまま、前記第1冷風ドア(26)と前記第1温風ドア(24)とにより前記第1空気通路(18)の通路開口面積を変化させて前記第1空気通路(18)の吹出風量を独立に制御し、
    また、前記第2冷風ドア(27)と前記第2温風ドア(25)とによる前記冷風と前記温風との風量割合を一定に維持したまま、前記第2冷風ドア(27)と前記第2温風ドア(25)とにより前記第2空気通路(19)の通路開口面積を変化させて前記第2空気通路(19)の吹出風量を独立に制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 乗員によって操作され、前記第1領域側の温度設定信号を発生する第1温度設定手段(52a)と、
    乗員によって操作され、前記第2領域側の温度設定信号を発生する第2温度設定手段(52b)と、
    乗員によって操作され、前記第1空気通路(18)の吹出風量調整信号を発生する第1風量調整手段(52f)と、
    乗員によって操作され、前記第2空気通路(19)の吹出風量調整信号を発生する第2風量調整手段(52g)と、
    前記第1冷風ドア(26)および前記第1温風ドア(24)を操作する第1ドア操作機構(28、30)と、
    前記第2冷風ドア(27)および前記第2温風ドア(25)を操作する第2ドア操作機構(29、31)と、
    前記第1温度設定手段(52a)、前記第2温度設定手段(52b)、前記第1風量調整手段(52f)および前記第2風量調整手段(52g)からの信号が入力され、前記第1ドア操作機構(28、30)および前記第2ドア操作機構(29、31)を制御する制御手段(50)とを備え、
    前記第1風量調整手段(52f)により前記第1空気通路(18)の吹出風量調整信号を発生したときに、前記制御手段(50)により前記第1ドア操作機構(28、30)を制御して、前記吹出風量調整信号の風量増減の程度に対応した通路開口面積が得られる位置に前記第1冷風ドア(26)および前記第1温風ドア(24)を操作し、
    前記第2風量変更手段(52g)により前記第2空気通路(19)の吹出風量調整信号を発生したときに、前記制御手段(50)により前記第2ドア操作機構(29、31)を制御して、前記吹出風量調整信号の風量増減の程度に対応した通路開口面積が得られる位置に前記第2冷風ドア(27)および前記第2温風ドア(25)を操作することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記第1空気通路(18)および前記第2空気通路(19)に送風する単一の送風機(10)を備え、
    前記制御手段(50)は、前記第1空気通路(18)から前記第1領域側へ吹き出す空気の目標吹出空気温度(TAOL)および前記第2空気通路(19)から前記第2領域側へ吹き出す空気の目標吹出空気温度(TAOR)を算出するようになっており、
    前記制御手段(50)は、前記両目標吹出空気温度(TAOL、TAOR)の少なくとも1つに基づいて前記送風機(10)の送風量を制御することにより、前記第1空気通路(18)および前記第2空気通路(19)からの吹出風量の基準風量を決定し、
    前記第1風量調整手段(52f)により前記第1空気通路(18)の吹出風量調整信号を発生すると、前記制御手段(50)は前記基準風量を増減するように前記第1ドア操作機構(28、30)を制御し、
    また、前記第2風量調整手段(52g)により前記第2空気通路(19)の吹出風量調整信号を発生すると、前記制御手段(50)は前記基準風量を増減するように前記第2ドア操作機構(29、31)を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記第1空気通路(18)および前記第2空気通路(19)に送風する単一の送風機(10)を備え、
    前記第1空気通路(18)および前記第2空気通路(19)のうち、いずれか一方の空気通路の吹出風量を前記一方の空気通路に備えられた冷風ドアと温風ドアにより変化させたときに、他方の空気通路の吹出風量の変化を抑制するように前記送風機(10)の風量を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記第1冷風ドア(26)、前記第1温風ドア(24)、前記第2冷風ドア(27)および前記第2温風ドア(25)を膜状部材(24a〜27a)の移動により通路開口面積を変化させるフィルムドアにより構成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記第1冷風ドア(26)、前記第1温風ドア(24)、前記第2冷風ドア(27)および前記第2温風ドア(25)を、回転軸(24d〜27d)を中心として回転可能な板ドアにより構成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記第1領域は車室内の左側領域で、前記第1空気通路は車両左側空気通路(18)であり、
    前記第2領域は車室内の右側領域で、前記第2空気通路は車両右側空気通路(19)であり、
    前記第1冷風ドア(26)と前記第1温風ドア(24)とにより前記車両左側空気通路(18)からの吹出空気の温度および風量を独立に制御し、
    前記第2冷風ドア(27)と前記第2温風ドア(25)とにより前記車両右側空気通路(19)からの吹出空気の温度および風量を独立に制御することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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