JP3900991B2 - コクピットモジュールのコネクタ保持構造および接続方法 - Google Patents

コクピットモジュールのコネクタ保持構造および接続方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車室前部に取り付けられるコクピットモジュールのコネクタ保持構造および接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車室前部に取り付けられるコクピットモジュールは、車体側との間で電気的接続を行うために、車体側コネクタに接続されるモジュール側コネクタを備えている(特開平10−310002号,特開平6−199153号公報参照)。上記したモジュール側コネクタに接続される配線部分は、モジュール側コネクタを車体側コネクタに接続する作業を容易に行えるように、ある程度の余長を設けてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、モジュール側コネクタは、その配線部分に余長を設けてあるために、コクピットモジュールを車体に取り付ける際に、車体側コネクタに接続するまでは、コネクタがぶらつくので、車体への干渉により、車体を傷付けたり、コネクタを破損させる恐れがある。このため、上記した干渉を避けつつコクピットモジュールの取付作業を行うことから、作業性の悪化を招いている。
【0004】
また、モジュール側コネクタを、前記した特開平6−199153号公報のように、インパネ内部に固定する場合には、コクピットモジュール取付時とほぼ同時に、コネクタ相互を接続する必要があるので、接続作業が煩雑なものとなる。
【0005】
そこで、この発明は、コクピットモジュールの車体への取付作業に支障を来すことなく、コネクタの接続作業を容易に行えるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、車室前部に取り付けられるコクピットモジュールに、搭載治具により把持される把持用ブラケットを着脱可能に設け、この把持用ブラケットに、車体側のコネクタに接続されるモジュール側コネクタを仮保持するコネクタ仮保持用ブラケットを着脱可能に設けた構成としてある。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記コクピットモジュールを車体に取り付けた状態で、前記車体側のコネクタに対し車体後方側にて前記モジュール側コネクタを仮保持する構成としてある。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の構成において、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、車体前方側から同後方側に向けて形成されるピン挿入溝と、このピン挿入溝の後端から下方に向けて形成される凹部とをそれぞれ備え、前記モジュール側コネクタは、前記ピン挿入溝から挿入されて前記凹部に入り込んで仮保持される仮保持ピンを備えている構成としてある。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1または2の発明の構成において、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記モジュール側コネクタを載置する底部と、前記モジュール側コネクタの車幅方向側面をガイドする側壁とをそれぞれ備えている構成としてある。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明の構成において、前記搭載治具は、前記把持用ブラケットを把持する際に、車幅方向に沿って移動させて、把持用ブラケットの把持用孔に挿入する把持用ピンを備え、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記把持用ピンを前記把持用ブラケットの把持用孔に挿入して把持した状態では、把持用ブラケットに正規に保持される位置に対し、前記コクピットモジュールを車室に搬入する際のフロントドア開口部の周縁から中央側に離れた位置となる構成としてある。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5の発明の構成において、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記把持用ピンが挿入されるピン挿入孔と、前記把持用ブラケットに設けた保持孔に挿入されて係止される保持爪とをそれぞれ備え、前記ピン挿入孔は、前記コネクタ仮保持用ブラケットが前記把持用ブラケットに正規の位置にて保持される状態では、上縁が把持用ブラケットの前記把持用孔の上縁より下方に位置しかつ、前記搭載治具の把持用ピンの挿入を受けて把持用ピン先端のテーパ部に前記ピン挿入孔の上縁が押されて前記コネクタ仮保持用ブラケットが上方に移動する構成としてある。
【0012】
請求項7の発明は、請求項5の発明の構成において、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記把持用ブラケットに対し、車幅方向に延長される回転支持ピンを中心として回転可能に保持されるとともに、この保持部の上方に位置し、正規の保持状態では、前記把持用ブラケットの把持用孔の中心に対し、車体前後方向のいずれかにずれた位置に設定される側縁を有し、前記搭載治具の把持用ピンを把持ブラケットの把持用孔に挿入する際には、把持用ピン先端のテーパ部に前記側縁が押されて前記コネクタ仮保持用ブラケットが前記回転支持ピンを中心として回転する構成としてある。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかの発明の構成において、前記把持用ブラケットは、前記コクピットモジュールの主体をなすステアリングメンバの車幅方向両端に着脱可能に装着され、かつ前記コクピットモジュールが車室前部に取り付けられた状態で、車体のフロントドア開口部に、前記把持用ブラケットの被把持部が露出し、前記ステアリングメンバの両端と把持用ブラケットとのいずれか一方に、車幅方向に向けて突出する係合ピンを備え、いずれか他方には、前記係合ピンが係合する係合孔を備えている構成としてある。
【0014】
請求項9の発明は、車室前部に取り付けられるコクピットモジュールに、搭載治具により把持される把持用ブラケットを設け、この把持用ブラケットに、コネクタ仮保持用ブラケットを着脱可能に装着するとともに、このコネクタ仮保持用ブラケットに、車体側のコネクタに接続されるモジュール側コネクタを仮保持させ、前記コクピットモジュールを車室前部に取り付けた状態で、前記仮保持されているモジュール側コネクタを前記車体側コネクタに接続するコクピットモジュールのコネクタ接続方法としてある。
【0015】
【発明の効果】
請求項1の発明または請求項9の発明によれば、コクピットモジュールを車体前部に取り付けるまでは、モジュール側コネクタはコネクタ仮保持用ブラケットに仮保持されるので、コクピットモジュールの車体への取付作業に支障を来すことなく、コネクタの接続作業を容易に行うことができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、コネクタ仮保持用ブラケットに仮保持されているモジュール側コネクタは、仮保持状態から車体前方側へ移動させることで、車体側のコネクタに容易に接続することができる。また、モジュール側コネクタを前方へ移動させて車体側コネクタに接続した後は、コネクタ仮保持用ブラケットとモジュール側コネクタとは、互いに分離した状態となり、コネクタ仮保持用ブラケットは、把持用ブラケットから容易に外すことができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、モジュール側コネクタは、仮保持ピンがピン挿入溝から挿入されて凹部に入り込むことで、コネクタ仮保持用ブラケットに確実に仮保持させることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、モジュール側コネクタは、コネクタ仮保持用ブラケットの底部に載置された状態から、車体前方へスライド移動させることで、側壁にガイドされて車体側コネクタへの接続作業が容易なものとなる。
【0019】
請求項5の発明によれば、コクピットモジュールを、把持用ブラケットを介して搭載治具により把持しつつ、フロントドア開口部から車室内に搬入する際には、コネクタ仮保持用ブラケットが、フロントドア開口部の周縁から中央側に離れた位置となるよう保持されるので、コネクタ仮保持用ブラケットのフロントドア開口部周縁への干渉を防止でき、搬入作業が容易なものとなる。
【0020】
請求項6の発明によれば、搭載治具の把持用ピンを、コクピットモジュールに取り付けてある把持用ブラケットの把持用孔に挿入することで、コネクタ仮保持用ブラケットが上方へ移動するので、コクピットモジュールを車室内に搬入する際には、コネクタ仮保持用ブラケットのフロントドア開口部周縁への干渉を防止することができる。
【0021】
請求項7の発明によれば、搭載治具の把持用ピンを、コクピットモジュールに取り付けてある把持用ブラケットの把持用孔に挿入することで、コネクタ仮保持用ブラケットが回転し、フロントドア開口部周縁から離れるので、コクピットモジュールを車室内に搬入する際には、コネクタ仮保持用ブラケットのフロントドア開口部周縁への干渉を防止することができる。
【0022】
請求項8の発明によれば、ステアリングメンバに装着された状態の把持用ブラケットは、コクピットモジュールが車室前部に取り付けられた状態で、車体のフロントドア開口部に、搭載治具により把持される被把持部が露出しているので、コクピットモジュールが車体への取付状態でフロントドア開口部から露出しない場合であっても、フロントドア開口部から露出している把持用ブラケットの被把持部を、搭載治具が把持することで、コクピットモジュールの車室内への搬入作業を行うことができ、また把持用ブラケットは、係合ピンと係合孔との相互の係合により、ステアリングメンバの両端に対して容易に着脱することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0024】
図1は、この発明の実施の一形態に係わるコクピットモジュールのコネクタ保持構造を示す斜視図である。コクピットモジュール1は、搭載治具3により把持された状態で、車体5のフロントドア開口部7から車室内に搬入され、車室前部9に取り付けられる。搭載治具3には、図示しない助力装置のアーム11が連結されている。
【0025】
上記したコクピットモジュール1は、車体のダッシュ回りのインストルメントパネル13などの各種部品を、図示しない車幅方向に延長されるステアリングメンバを中心としてひとまとめにしてモジュール化したもので、このステアリングメンバの両端の図示しない取付用ブラケットに、搭載治具3により把持する把持用ブラケット15が着脱可能に装着されている。
【0026】
把持用ブラケット15は、搭載治具3に設けてある車幅方向内側に突出する左右一対の把持用ピン17が挿入される把持用孔15aを備えている。搭載治具3の把持用ピン17は、図中で左側のものが、同右側のものに対して接近離反する方向に前進後退移動可能であり、この移動動作により、前記した把持用孔15aに挿入可能となっている。
【0027】
そして、上記した搭載治具3によりコクピットモジュール1を把持した状態で車室前部9に取り付けるが、このとき、前記した図示しないステアリングメンバの両端の取付用ブラケットを、車体5側の取付具19に対しボルトにより締結固定する。このボルトによる締結作業は、把持用ブラケット15に設けた作業用孔15bを介して行う。取付後は、把持用ブラケット15は取り外す。
【0028】
なお、上記した把持用ブラケット15は、取り外し可能となっているが、ステアリングメンバに一体となっている場合もある。
【0029】
このようにして車体5に取り付けられるコクピットモジュール1は、メータ類、オーディオ、エアコンなどの各種電装品が装備され、これら各電装品と、バッテリを配置してある車体側とを電気的に接続する必要がある。このため、ここでのコクピットモジュール1からは、その車幅方向両端にて電気配線であるワイヤハーネス21を引き出し、その先端にモジュール側コネクタ23を設けている。ここではモジュール側コネクタ23は、上下に2つ設けてあり、車体5の前記した取付具19の下部の車体内側に固定してある車体側コネクタ25に接続される。
【0030】
上記したモジュール側コネクタ23は、コクピットモジュール1が車体5に取り付けられるまで、コネクタ仮保持用ブラケット27に仮保持される。このコネクタ仮保持用ブラケット27は、把持用ブラケット15に着脱可能に装着されている。コネクタ仮保持用ブラケット27は、把持用ブラケット15に装着される上部29と、上部29の下端から図1中で矢印Fで示す車体前方の斜め下方へ屈曲する屈曲部31と、屈曲部31の下端から下方に延びるコネクタ仮保持部33とを備えている。
【0031】
図2は、モジュール側コネクタ23のコネクタ仮保持用ブラケット27に対する仮保持機構を示している。なお、図2は、図1中で左側のものを示している。モジュール側コネクタ23の車幅方向外側の側面23aには、先端が大径となるT型の仮保持ピン35が車幅方向外側へ向けて突出している。また、この側面23aには、図2中で上下方向に延長されるリブ23bを形成してある。このリブ23bは、モジュール側コネクタ23をコネクタ仮保持用ブラケット27に仮保持させた状態で、コネクタ仮保持用ブラケット27の車幅方向内側の側面に接触する。
【0032】
一方、コネクタ仮保持用ブラケット27のコネクタ仮保持部33には、車体前方側から同後方側に向けて形成されるピン挿入溝33aと、このピン挿入溝33aの後端から下方に向けて形成される凹部33bとを設けてある。このピン挿入溝33aおよび凹部33bには、前記した仮保持ピン35の細径部35aが挿入される。仮保持ピン35先端の頭部35bの直径は、ピン挿入溝33aの上下幅および凹部33bの車体前後方向幅より大径となっている。
【0033】
図3(a)は、仮保持ピン35を凹部33bまで挿入してモジュール側コネクタ23をコネクタ仮保持用ブラケット27に仮保持させた状態を、車幅方向外側から見た図である。このとき、仮保持されているモジュール側コネクタ23は、車体5に固定されている車体側コネクタ25の車体後方に位置しており、仮保持ピン35をピン挿入溝33aに沿って前方に移動させることで、図3(b)に示すように、モジュール側コネクタ23が、車体側コネクタ25に接続される。なお、車体側コネクタ25のハウジングには、コネクタ接続時に、仮保持ピン35が入り込む溝25aが形成されている。図4は、図3(a)のA−A断面図である。
【0034】
図5は、コネクタ仮保持用ブラケット27の上部29における把持用ブラケット15への取付構造を示している。ここで図5(a)は、車幅方向外側から見た側面図、図5(b)は図5(a)のB−B断面図である。
【0035】
把持用ブラケット15には、上下に2つある把持用孔15aのうち下部側の把持用孔15aのさらに下部に、上下に長い矩形状の保持孔15cが形成されている。
【0036】
一方、コネクタ仮保持用ブラケット27の上部29には、保持孔15cに挿入されて係止する保持爪37が形成さている。この保持爪37は、上部29と一体となるよう切り起こしにより形成したもので、把持用ブラケット15側に突出する水平部37aと、水平部37aの先端から下方に屈曲する爪部37bとを有する。
【0037】
さらにコネクタ仮保持用ブラケット27は、上記した保持爪37の切り起こしによって形成された切り起こし孔29aの上部に、ピン挿入孔としての角孔39が形成されている。角孔39は、搭載治具3の把持用ピン17が挿入可能なように設定されており、図5のように、コネクタ仮保持用ブラケット27が把持用ブラケット15に対し正規の位置に保持された状態(コネクタ仮保持用ブラケット27に仮保持されているモジュール側コネクタ23が車体側コネクタ25の車体後方に位置する状態)では、その上縁39aが把持用ブラケット15の把持用孔15aの上縁15dより下方に位置している。また、この上縁39aの把持用ブラケット15と反対側の開口部には、面取部39bを形成してある。
【0038】
一方、把持用ピン17は、上記した面取部39bに対応して先端が先細となるテーパ部17aを備えている。この把持用ピン17を把持用孔15aに挿入する際には、テーパ部17aが面取部39bに当接して、コネクタ仮保持用ブラケット27を、図5に示す位置から上方に移動させる。
【0039】
次に、作用を説明する。まず、コクピットモジュール1に装着されている左右の把持用ブラケット15に、コネクタ仮保持用ブラケット27をそれぞれ取り付ける。この取り付けは、図5に示したように、コネクタ仮保持用ブラケット27の保持爪37を、把持用ブラケット15の保持孔15cに挿入することで行う。
【0040】
次に、把持用ブラケット15に取り付けたコネクタ仮保持用ブラケット27にモジュール側コネクタ23を仮保持させる。この仮保持は、前記図3(a)に示したように、仮保持ピン35を車体前方側からピン挿入溝33aに挿入し、凹部33bに落とし込むことで行う。
【0041】
以上の作業は、コクピットモジュール1を、例えば図示しない車体搬送ラインの近傍に配置されたワーク載置台上にセットされた状態で行う。その後、このワーク載置台上にセットされた状態のコクピットモジュール1を搭載治具3により把持する。この把持動作は、左右の把持用ピン17を把持用ブラケット15の把持用孔15aに車幅方向外側から挿入することで行う。
【0042】
この挿入作業時には、図5に示すように、把持用ピン17のテーパ部17aが角孔39の上縁39aにおける面取部39bに当接するので、コネクタ仮保持用ブラケット27は上方に移動し、さらに把持用ピン17を把持用孔15aに挿入して把持を完了した図6の状態では、角孔39の上縁39aは、把持用孔15aの上縁15dと同一高さ位置となる。このとき、図6(b)に示すように、保持爪37の爪部37bは、その下端が保持孔15cの下縁より僅かに下方に位置し、保持爪37による係止状態が確保されている。
【0043】
このように、コネクタ仮保持用ブラケット27が上方に移動した状態では、図7に示すように、コクピットモジュール1をフロントドア開口部7から車室内に搬入する際に、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の周縁としての下縁7aに対して隙間Sを有するものとなる。この隙間Sは、コクピットモジュール1をフロントドア開口部7から車室内に搬入する際に、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の下縁7aに対して充分離れた位置となる間隔である。
【0044】
この状態で、搭載治具3により把持しているコクピットモジュール1を、助力装置を利用して車体5のフロンドア開口部7から車室内に搬入し、車室前部9近傍に位置させる。このとき、上記したように、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端とフロントドア開口部7の下縁7aとの間には隙間Sを有するので、搬入の際に、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の下縁7aに干渉しにくく、コネクタ仮保持用ブラケット27を使用しても、搬入作業が容易なものとなる。
【0045】
車室前部9の近傍へ移動させたコクピットモジュール1は、その後前方へ移動させ、車室前部9の所定位置に位置決めする。その後、図示しないステアリングメンバ両端の取付用ブラケットを車体5側の取付具19に、把持用ブラケット15の作業用孔15bを介してボルトにより締結固定して取り付ける。
【0046】
コクピットモジュール1を車室前部9に取り付けた後は、搭載治具3をコクピットモジュール1から外して車外へ移動させる。搭載治具3をコクピットモジュール1から外す際には、把持用ピン17を車幅方向外側へ引き抜くが、この引き抜き動作によって、コネクタ仮保持用ブラケット27は、その自重により図6の状態から下方へ移動し、図5の状態となる。
【0047】
このときのモジュール側コネクタ23は、図3(a)および図8に示すように、車体側コネクタ25の車体後方側に位置している。この状態から、モジュール側コネクタ23を、仮保持ピン35をピン挿入溝33aにガイドさせつつ前方へ移動させることで、図3(b)に示すように、モジュール側コネクタ23が車体側コネクタ25に接続される。このとき、モジュール側コネクタ23は、リブ23bがコネクタ仮保持用ブラケット27の側面に接触しており、全面が接触していないので、前方への移動動作がスムーズになされる。
【0048】
コネクタ接続後は、図3(b)に示すように、モジュール側コネクタ23はコネクタ仮保持用ブラケット27から離れた状態となり、この状態で、コネクタ仮保持用ブラケット27を把持用ブラケット15から取り外す。取り外したコネクタ仮保持用ブラケット27は、次のコクピットモジュールの搭載作業に再利用する。
【0049】
このように、コクピットモジュール1を車室内に搬入し、車体前部9に取り付ける際には、モジュール側コネクタ23は、コネクタ仮保持用ブラケット27に仮保持されているので、ワイヤハーネス21に余長があっても、ぶらつくことはなく、車体5への干渉による車体5の損傷や、モジュール側コネクタ23の破損を回避できる。これにより、コクピットモジュール1の車体5への取付作業に支障を来すことなく、モジュール側コネクタ23の接続作業を短時間で容易に行うことができる。
【0050】
また、コネクタ仮保持用ブラケット27は、コネクタ接続後は、取り外して再利用するので、車体5に取り付けられたままとなることはなく、コネクタ仮保持用ブラケット27を使用することによる車体5側の重量およびコスト増は発生しない。
【0051】
図9は、モジュール側コネクタ23を仮保持する機構の他の例を示す。図9(a)は左右あるコネクタ仮保持用ブラケット27の左側のものにおいて、モジュール側コネクタ23を仮保持させる前の状態を示す、図9(b)は同右側のものにおいて、モジュール側コネクタ23を仮保持させた状態を示す。
【0052】
ここでのコネクタ仮保持用ブラケット27は、コネクタ仮保持部33の下端に、車幅方向内側に向けて突出し、モジュール側コネクタ23を仮保持する受け部41を備えている。ただし、図9と図10では、モジュール側コネクタ23の形状を多少変化させており、これに対応してコネクタ仮保持用ブラケット27の受け部41の形状も適宜変化させている。
【0053】
受け部41は、モジュール側コネクタ23を載置する水平な底部43と、底部43の先端および中央にて、車体前後方向に延びる側壁45,47とをそれぞれ備えている。コネクタ仮保持部33と側壁45との間および、側壁45と側壁47との間に、モジュール側コネクタ23をそれぞれ配置して仮保持させる。
【0054】
仮保持させた状態のモジュール側コネクタ23は、前記図3(a)および図8に示したものと同様に、図10(a)に示すように、車体側コネクタ25の車体後方に位置している。ただし、この例では、2つのモジュール側コネクタ23が車幅方向に並べられているので、これに対応して車体側コネクタも同様に車幅方向に2つ並べた状態で車体5に固定されているものとする。
【0055】
上記した図10(a)に示す状態、つまりコクピットモジュール1を車体5の車室前部9に取り付けた状態から、モジュール側コネクタ23を前方へスライド移動させることで、図10(b)に示すように、モジュール側コネクタ23が車体側コネクタ25に接続されることになる。
【0056】
接続した状態では、モジュール側コネクタ23は、図1〜図4のものと同様に、コネクタ仮保持用ブラケット27から離れた状態となり、コネクタ仮保持用ブラケット27の取り外しが容易となる。
【0057】
図11は、図9の変形例で、モジュール側コネクタ23のハウジング側面に、車幅方向内側に向けて突出する嵌合突起23aを、車体前後方向に延長して設けてある。2つのモジュール側コネクタ23の嵌合突起23aの位置は、図11中で上下方向に互いにずれている。一方、コネクタ仮保持用ブラケット27の各側壁45,47の前記嵌合突起23aに対応する部位には、嵌合溝45a,47aをそれぞれ設けてある。
【0058】
この場合、モジュール側コネクタ23をコネクタ仮保持用ブラケット27に仮保持させる際に、嵌合突起23aを嵌合溝45a,47aに嵌合させることで、仮保持状態をより確実なものとすることができる。また、2つのモジュール側コネクタ23相互で、嵌合突起23aと嵌合溝45a,47aとの嵌合位置を上下にずらせてあるので、2つのモジュール側コネクタ23相互間での誤接続を防止することもできる。
【0059】
なお、上記した2つのモジュール側コネクタ23を仮保持するコネクタ仮保持用ブラケット27は、図2〜図4の構造と、図9〜図11の構造とを組み合わせることもできる。
【0060】
図12は、コネクタ仮保持用ブラケット27における上部29の把持用ブラケット15への取付構造の別の例を示している。ここで図12(a)は、車幅方向外側から見た側面図、図12(b)は図12(a)のD−D断面図である。
【0061】
把持用ブラケット15の2つある把持用孔15aのうち下部側の把持用孔15aのさらに下部の、車体後方(図12(a)中で右側)に寄った位置には、鍵孔49を形成してある。この鍵孔49は、上端に大径孔49aを有し、その下部に下方に延びる溝孔49bを有する。
【0062】
一方、コネクタ仮保持用ブラケット27の上部29には、上記した鍵孔49に対応してT字型の回転支持ピン51が設けられている。この回転支持ピン51は、軸部51aの先端に軸部51aより大径の頭部51bを備えている。頭部51bの直径は、大径孔49aの直径より小さく、かつ溝孔49bの幅(図12(a)中で左右方向の幅)より大きく設定されている。軸部51aの直径は、溝孔49bの幅よりやや小さく設定されて溝孔49bに挿入可能となっている。
【0063】
コネクタ仮保持用ブラケット27の上部29における回転支持ピン51の上方部分は、図12(a)中で右側(車体後方側)部分で、把持用ブラケット15の把持用孔15aに対応する付近のほぼ半分程度が切除され、切除部53を形成してある。この切除部53の下縁53aは、把持用孔15aより下方に位置し、同側縁53bは把持用孔15aの中心Pより図中で左側(車体前方側)に位置している。
【0064】
コネクタ仮保持用ブラケット27を、コクピットモジュール1に装着された状態の把持用ブラケット15に取り付ける際には、T字型の回転支持ピン51を鍵孔49の大径部49aに挿入後、下方に移動させることで、軸部51aが溝孔49bの下端に位置し、これによりコネクタ仮保持用ブラケット27が把持用ブラケット27に保持される。
【0065】
この状態のコネクタ仮保持用ブラケット27は図12(a)の実線で示しており、このときコネクタ仮保持用ブラケット27は、把持用ブラケット15に対し正規の位置(仮保持されているモジュール側コネクタ23が車体側コネクタ25の車体後方に位置する状態)にて保持されていることになる。
【0066】
なお、コネクタ仮保持用ブラケット27は、上記した正規の位置にて保持された状態を維持できるように、回転支持ピン51の位置が設定されている。
【0067】
すなわち、この正規の保持状態では、コネクタ仮保持用ブラケット27の側縁53bは、把持用孔15aの中心Pより車体後方側に位置している。この状態でコネクタ仮保持用ブラケット27は、回転支持ピン51を中心として把持用ブラケット15に対し、回転可能である。
【0068】
上記した正規の保持状態で、コクピットモジュール1を搭載治具3により把持するが、この把持動作は、図5で示したものと同様に、左右の把持用ピン17を把持用ブラケット15の把持用孔15aに車幅方向外側から挿入することで行う。この挿入時には、把持用ピン17の先端が把持用孔15aの中心Pに対応している。このため、挿入することによって、テーパ部17aが側縁53bに接触し、さらに挿入動作を続けることで、コネクタ仮保持用ブラケット27は、回転支持ピン51を中心として図12(a)中で反時計方向に回転し、二点鎖線で示す状態となる。
【0069】
このように回転することで、図13に示すように、コクピットモジュール1をフロントドア開口部7から車室内に搬入する際に、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の下縁7aに対して隙間Sを有するものとなる。この隙間Sは、コクピットモジュール1をフロントドア開口部7から車室内に搬入する際に、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の下縁7aに対して充分離れた位置となる間隔である。
【0070】
このため、コクピットモジュール1を、車体5のフロンドア開口部7から車室内に搬入する際には、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の下縁7aに干渉しにくく、コネクタ仮保持用ブラケット27を使用しても、搬入作業が容易なものとなる。
【0071】
コクピットモジュール1を車室内に搬入後、車室前部9に取り付けた後、搭載治具3を把持用ブラケット15から外すことで、コネクタ仮保持用ブラケット27は、図12(a)中で回転支持ピン51を中心として前記とは逆の時計方向に回転し、実線位置に戻る。このとき、必要以上の時計方向の回転を防ぐために、把持用ブラケット15の下端に、図12(a)に示すように、ストッパ用の突起55を設けてもよい。
【0072】
コネクタ仮保持用ブラケット27の図12(a)の実線位置では、下部にて仮保持しているモジュール側コネクタ23は、車体側コネクタ25の車体後方に位置しており、そのまま車体前方へ移動させることで、コネクタ相互の接続が行える。
【0073】
なお、上記図12,図13の例では、コネクタ仮保持用ブラケット27を、実線で示す正規の保持状態から反時計方向に回転させるようにしたが、切除部53を図12(a)中で左側とするなどの構造とし、反時計方向に回転させるようにしてもよい。
【0074】
図14は、コクピットモジュール1に着脱可能に装着される把持用ブラケットの他の例を示す分解斜視図である。ここにおける把持用ブラケット119は、ステアリングメンバ105の両端に設けてあるサイドブラケット117に(図14では、左側の端部のみ示している)、図1に示すものと同様に、把持用ブラケット119を装着した状態で、この把持用ブラケット119に対して搭載治具3により把持動作を行う。
【0075】
そして、この把持用ブラケット119には、図1のものと同様に、コネクタ仮保持用ブラケット27が着脱可能に装着される。すなわち、把持用ブラケット119には、被把持部としての2つの把持用孔165のうちの下部側のもののさらに下部に、前記図5に示してある保持爪37が挿入される保持孔101を形成してある。
【0076】
車体内に搬入されるコクピットモジュールは、サイドブラケット117が車体側の取付用ブラケット121に、2本のボルト123により締結固定される。なお、図2において、矢印Fで示す方向が車体前方側である。
【0077】
上記したサイドブラケット117,把持用ブラケット119および車体側ブラケット121は、左右両側のものが、左右対称な構造であり、したがって以後は図2に示す左側部分のみについて説明し、右側部分については説明を省略する。
【0078】
車体側の取付用ブラケット121は、L字形状に屈曲形成され、車体前後方向に対向する固定面125には、車体後方に向けて突出する仮保持機能付位置決めピン127が設けられている。
【0079】
仮保持機能付位置決めピン127は、車体後方側の先端に、先細のテーパ部129を備え、ほぼ中央に形成してある細径部131に、コクピットモジュールを仮保持する機能を備えている。細径部131とテーパ部129との間はガイド部133であり、細径部131より基部側はガイド部133よりやや大径の位置決め部135となっている。細径部131の位置決め部135側には、傾斜部137が連続して形成されている。
【0080】
取付用ブラケット121の固定面125の上下両端には、コクピットモジュールをボルト123により締結するためのねじ孔139が形成されている。
【0081】
サイドブラケット117は、ステアリングメンバ105の軸部が連結される連結部140を有し、この連結部140の車体後方側の縁部に、車体前後方向に対向する前後対向面141と、この前後対向面141の車体内側の端部に連続して車体後方側へ向けて屈曲する左右対向面143とが、互いにL字形状を呈し一体となっている。
【0082】
前後対向面141には、前記した仮保持機能付位置決めピン127が挿入される位置決め孔145が形成されている。この位置決め孔145の内径は、仮保持機能付位置決めピン127の大径部135の外径より僅かに大きく形成され、大径部135が位置決め孔145に挿入されることで、コクピットモジュールが車体側に位置決めされることになる。
【0083】
前後当接面141の上下両端には、車体側ブラケット121のねじ孔139に整合するボルト挿入孔147が形成されている。下部のボルト挿入孔147は上下方向に長い長孔となっている。
【0084】
左右対向面143には、把持用ブラケット119の後述する係合ピン149が係合する係合孔151が上下2箇所に形成されている。係合孔151は、車体前方側が上方となるよう傾斜する長孔状に形成され、上部側に長孔部151aを、その下端に大径孔151bをそれぞれ備えている。
【0085】
左右対向面143の下端には、把持用ブラケット119の落下防止用のエンボス153が、車幅方向外側に向けて突出して形成されるとともに、同上部には、把持用ブラケット119の上方への移動を規制する切り起こし部155が、車幅方向外側に向けて突出して形成されている。
【0086】
把持用ブラケット119は、車体前後方向に対向する前後対向面157と、この前後対向面157の車体内側の端部に連続して車体後方側へ向けて屈曲する左右対向面159とでL字形状を呈している。
【0087】
前後対向面157には、サイドブラケット117の位置決め孔145に整合するガイド孔160が形成されている。ガイド孔160は、上下方向長さが位置決め孔145の上下方向長さより長く形成され、下縁160aが水平に形成されている。前後対向面157の上下両端には、サイドブラケット117のボルト挿入孔147に整合する締結作業孔161が形成されている。この締結作業孔161は、ボルト123の締結後に把持用ブラケット119をサイドブラケット117から取り外せるよう、ボルト123の頭部の外径より大径となっており、下部のものは上下方向に長い長孔となっている。
【0088】
把持用ブラケット119の左右対向面159には、サイドブラケット117の係合孔151に挿入されて係合する係合ピン149が、車体内側に向けて突出して設けられている。係合ピン149は、軸部149aの先端に、この軸部149aより大径となる大径部149bを備えている。軸部149aの外径は、係合孔151の長孔部151aの幅寸法よりより僅かに小さく、長孔部151a内を移動可能である。大径部149bは、大径孔151bより僅かに小径でかつ長孔部151aの幅寸法より大きく形成されている。したがって、大径部149bを大径孔151bから挿入して軸部149aを長孔部151aに沿って斜めに上昇移動させることで、把持用ブラケット119は、サイドブラケット117に対し、車幅方向外側への抜けが大径部149bによって規制されることになる。
【0089】
上記した左右対向面159の車体後方側端部の上下両端には、搭載治具3の把持用ピン17が挿入される把持用孔165が形成されている。
【0090】
次に作用を説明する。まず、把持用ブラケット119のサイドブラケット117への装着について説明する。把持用ブラケット119の係合ピン149を、サイドブラケット117の係合孔151に大径孔151bを介して挿入し、その後、軸部149aを長孔部151aに沿って移動させつつ、把持用ブラケット119を斜め上方に移動させる。このとき把持用ブラケット119は、エンボス153を乗り越えその上部に位置させることで、サイドブラケット117に仮組み付けされて自重での落下は回避される。
【0091】
次に、搭載治具3により、前記と同様にして搭載治具3の把持用ピン17を把持用ブラケット119の把持用孔165にそれぞれ挿入してコクピットモジュールを把持する。このとき、コネクタ仮保持用ブラケット27は、前記図5もしくは図12の構造により上昇もしくは回転し、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端とフロントドア開口部7の下縁7aとの間には隙間Sを有することになる。これにより、コクピットモジュールを車室内に搬入する際に、コネクタ仮保持用ブラケット27の下端がフロントドア開口部7の下縁7aに干渉しにくくなり、コネクタ仮保持用ブラケット27を使用しても、上記した搬入作業が容易なものとなる。
【0092】
搭載治具3を移動させてコクピットモジュールを車室内にフロントドア開口部7から搬入後は、コクピットモジュールを車体前方側へ移動させてサイドブラケット117の位置決め孔145に取付用ブラケット121の仮保持機能付位置決めピン127を入り込ませ、コクピットモジュールを車体に仮保持させる。
【0093】
コクピットモジュールが車体に仮保持されたら、搭載治具3の把持用ピン17を把持用ブラケット119の把持用孔165から引き抜き、その後、搭載治具3を車外へ移動させる。この引き抜き動作によって、コネクタ仮保持用ブラケット27は、前記と同様にしてその自重によって、図5に示す下方位置へ移動するか、もしくは図12の実線位置へ回転移動する。
【0094】
この状態で、2本のボルト123を、把持用ブラケット119の締結作業孔161からサイドブラケット117のボルト挿入孔147に挿入し、車体側ブラケット121のねじ孔139に締結する。
【0095】
この締結時でのモジュール側コネクタ23は、前記と同様に、車体側コネクタ25の車体後方側に位置しており、この状態から、モジュール側コネクタ23を前方へ移動させることで、車体側コネクタ25に接続することができる。
【0096】
上記したボルト123の締結作業では、締結するに従ってサイドブラケット117の位置決め孔145の上縁が、仮保持機能付位置決めピン127の傾斜部137の上部を乗り上げながら、把持用ブラケット119もサイドブラケット117と一体となって移動する。
【0097】
位置決め孔145の上縁が、仮保持機能付位置決めピン127の傾斜部137の上部を乗り上げる過程で、位置決め孔145の下縁145aより上方に位置している把持用ブラケット119のガイド孔160の下縁160aが、傾斜部137の下部にガイドされて下方に押し下げられ、最終的には、位置決め孔145およびガイド孔160が、いずれも仮保持機能付位置決めピン127の大径部135に整合した位置となる。
【0098】
ガイド孔160の下縁160aが、傾斜部137の下部によって下方に押し下げられると、把持用ブラケット119は、係合ピン149が係合孔151を斜め後方に移動するので、車体後方へ移動し、サイドブラケット117との嵌合が解除される。この状態で、把持用ブラケット119は、係合ピン149が大径部151bに整合する位置まで移動させた後、車幅方向外側へ移動させることで、サイドブラケット117から簡単に取り外すことができる。
【0099】
取り外した把持用ブラケット17は回収し、次のコクピットモジュールの搭載作業に使用する。
【0100】
また、上記したコクピットモジュールの車体への取付状態では、前記図8で示すものとほぼ同様に、コクピットモジュール1は、車体のフロントドア開口部7にほとんど露出しておらず、把持用ブラケット119に対する搭載治具3による把持用孔165周辺、すなわち把持用ピン17よる把持用孔165への挿入部分周辺が、フロントドア開口部7に露出している。
【0101】
このため、上記したようなフロントドア開口部7にほとんど露出部のないコクピットモジュール1であっても、搭載治具3の把持用ピン17により、車幅方向外側から挟むようにして把持した状態での車室前部への搭載が可能であり、フロントドア開口部7に露出部のあるコクピットモジュールに対する搭載治具と共用して使用でき、フロントドア開口部7に露出部のない、あるいはほとんどないコクピットモジュール専用の搭載治具を別途用意する必要がなく、生産コストの上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わるコクピットモジュールのコネクタ保持構造を示す斜視図である。
【図2】モジュール側コネクタのコネクタ仮保持用ブラケットに対する仮保持機構を示す斜視図である。
【図3】図2の仮保持機構による動作説明図で、(a)はコネクタ接続前の状態、(b)はコネクタ接続後の状態をそれぞれ示す。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】コネクタ仮保持用ブラケットの把持用ブラケットへの取付構造を示すもので、(a)は車幅方向外側から見た側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図6】図5の状態から搭載治具の把持用ピンを把持用ブラケットの把持用孔に挿入して把持動作を完了した状態を示すもので、(a)は車幅方向外側から見た側面図、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図7】図5の取付構造において、コクピットモジュールをフロントドア開口部から車室内に搬入する状態を示す車体側方から見た説明図である。
【図8】コクピットモジュールを車室前部に取り付けた状態を示す車体側方から見た説明図である。
【図9】モジュール側コネクタを仮保持する機構の他の例を示す斜視図で、(a)はモジュール側コネクタをコネクタ仮保持用ブラケットに仮保持させる前の状態、(b)はモジュール側コネクタをコネクタ仮保持用ブラケットに仮保持させた後の状態をそれぞれ示す。
【図10】図9の仮保持機構による動作説明図で、(a)はコネクタ接続前の状態、(b)はコネクタ接続後の状態をそれぞれ示す。
【図11】図9の仮保持機構の変形例を示すもので、(a)はモジュール側コネクタを仮保持させた状態を示す説明図、(b)はコネクタ仮保持用ブラケットの斜視図である。
【図12】コネクタ仮保持用ブラケットの把持用ブラケットへの取付構造の別の例を示すもので、(a)は車幅方向外側から見た側面図、(b)は(a)のD−D断面図である。
【図13】図12の取付構造において、コクピットモジュールをフロントドア開口部から車室内に搬入する状態を示す車体側方から見た説明図である。
【図14】把持用ブラケットの他の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 コクピットモジュール
3 搭載治具
5 車体
9 車室前部
7 フロントドア開口部
7a 下縁(フロントドア開口部の周縁)
15,119 把持用ブラケット
15a 把持用孔
15c 保持孔
15d 把持用孔の上縁
17 把持用ピン
17a テーパ部
23 モジュール側コネクタ
25 車体側コネクタ
27 コネクタ仮保持用ブラケット
33a ピン挿入溝
33b 凹部
35 仮保持ピン
37 保持爪
39 角孔(ピン挿入孔)
39a 角孔の上縁
43 底部
45,47 側壁
51 回転支持ピン
53b 側縁
105 ステアリングメンバ
149 係合ピン
151 係合孔
165 把持用孔(被把持部)

Claims (9)

  1. 車室前部に取り付けられるコクピットモジュールに、搭載治具により把持される把持用ブラケットを着脱可能に設け、この把持用ブラケットに、車体側のコネクタに接続されるモジュール側コネクタを仮保持するコネクタ仮保持用ブラケットを着脱可能に設けたことを特徴とするコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  2. 前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記コクピットモジュールを車体に取り付けた状態で、前記車体側のコネクタに対し車体後方側にて前記モジュール側コネクタを仮保持することを特徴とする請求項1記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  3. 前記コネクタ仮保持用ブラケットは、車体前方側から同後方側に向けて形成されるピン挿入溝と、このピン挿入溝の後端から下方に向けて形成される凹部とをそれぞれ備え、前記モジュール側コネクタは、前記ピン挿入溝から挿入されて前記凹部に入り込んで仮保持される仮保持ピンを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  4. 前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記モジュール側コネクタを載置する底部と、前記モジュール側コネクタの車幅方向側面をガイドする側壁とをそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1または2記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  5. 前記搭載治具は、前記把持用ブラケットを把持する際に、車幅方向に沿って移動させて、把持用ブラケットの把持用孔に挿入する把持用ピンを備え、前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記把持用ピンを前記把持用ブラケットの把持用孔に挿入して把持した状態では、把持用ブラケットに正規に保持される位置に対し、前記コクピットモジュールを車室に搬入する際のフロントドア開口部の周縁から中央側に離れた位置となることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  6. 前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記把持用ピンが挿入されるピン挿入孔と、前記把持用ブラケットに設けた保持孔に挿入されて係止される保持爪とをそれぞれ備え、前記ピン挿入孔は、前記コネクタ仮保持用ブラケットが前記把持用ブラケットに正規の位置にて保持される状態では、上縁が把持用ブラケットの前記把持用孔の上縁より下方に位置しかつ、前記搭載治具の把持用ピンの挿入を受けて把持用ピン先端のテーパ部に前記ピン挿入孔の上縁が押されて前記コネクタ仮保持用ブラケットが上方に移動することを特徴とする請求項5記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  7. 前記コネクタ仮保持用ブラケットは、前記把持用ブラケットに対し、車幅方向に延長される回転支持ピンを中心として回転可能に保持されるとともに、この保持部の上方に位置し、正規の保持状態では、前記把持用ブラケットの把持用孔の中心に対し、車体前後方向のいずれかにずれた位置に設定される側縁を有し、前記搭載治具の把持用ピンを把持ブラケットの把持用孔に挿入する際には、把持用ピン先端のテーパ部に前記側縁が押されて前記コネクタ仮保持用ブラケットが前記回転支持ピンを中心として回転することを特徴とする請求項5記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  8. 前記把持用ブラケットは、前記コクピットモジュールの主体をなすステアリングメンバの車幅方向両端に着脱可能に装着され、かつ前記コクピットモジュールが車室前部に取り付けられた状態で、車体のフロントドア開口部に、前記把持用ブラケットの被把持部が露出し、前記ステアリングメンバの両端と把持用ブラケットとのいずれか一方に、車幅方向に向けて突出する係合ピンを備え、いずれか他方には、前記係合ピンが係合する係合孔を備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のコクピットモジュールのコネクタ保持構造。
  9. 車室前部に取り付けられるコクピットモジュールに、搭載治具により把持される把持用ブラケットを設け、この把持用ブラケットに、コネクタ仮保持用ブラケットを着脱可能に装着するとともに、このコネクタ仮保持用ブラケットに、車体側のコネクタに接続されるモジュール側コネクタを仮保持させ、前記コクピットモジュールを車室前部に取り付けた状態で、前記仮保持されているモジュール側コネクタを前記車体側コネクタに接続することを特徴とするコクピットモジュールのコネクタ接続方法。
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