JP3899922B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火花着火燃焼による運転と圧縮着火燃焼による運転とを切替可能な内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】
リーン燃焼により優れた燃費および排気組成が得られる圧縮着火燃焼と、高出力が得やすい火花着火燃焼とを切替可能な内燃機関が、例えば特開2000-220458号公報等により提案されている。このような複合燃焼機関における運転制御上の課題として、火花着火燃焼と圧縮着火燃焼という異なる燃焼状態の切替をいかに円滑に行うか、あるいはこれらの燃焼方式をいかに両立させるかという点が挙げられる。
【0003】
詳細には、圧縮着火燃焼と火花着火燃焼という燃焼方式の切替を行う際には、両者の運転可能空燃比の差、および要求温度の差が非常に大きいことが問題となる。均質な混合気で圧縮着火燃焼を行う際のリッチ側空燃比限界は30程度であり、これよりも空燃比が小さいリッチ領域になると異常燃焼およびNOx増大のおそれを生じる。一方、火花着火燃焼のリーン側可燃限界の空燃比は20付近であり、これよりも空燃比が大きいリーン領域では失火を起こしてしまう。このため、火花着火燃焼と圧縮着火燃焼とを単に切り替えようとすると必ずどちらの燃焼も成立しない空燃比の領域を通過することになり、切替の際に失火もしくはノッキングをおこしてしまう。また、筒内温度に着目すると、圧縮着火燃焼を安定的に引き起こすためには高温が要求されるが、逆に火花着火燃焼では筒内温度が高くなるとノッキング現象を引き起こしてしまうので、燃焼方式の切替時にはこの要求温度差を解消する必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、機関運転状態として回転数と負荷とを検出し、比較的高速高負荷の運転領域では火花着火燃焼による火花着火運転を行い、比較的低速低負荷の運転領域では圧縮着火燃焼による圧縮着火運転を行うようにした内燃機関において、負荷または回転数の増大に伴い圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、筒内温度が所定温度に低下するように空燃比をストイキよりもリッチ化し、その後ストイキ付近に制御するようにした。
【0005】
第2の発明は、前記第1の発明において、吸気通路にスロットル弁を備え、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、前記スロットル弁の開度を減じて吸入空気量を減じることにより空燃比をリッチ化するようにした。
【0006】
第3の発明は、前記第1の発明において、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、前記過給機の過給圧を減じることにより吸入空気量を減じるようにした。
【0007】
第4の発明は、前記第2又は第3の発明において、吸入空気量を減じる時間を、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときの機関回転数に応じて、高速回転時ほど短く設定すると共に、当該時間が経過後は空燃比をストイキ付近に制御するようにした。
【0008】
第5の発明は、前記第2ないし第4の発明において、吸入空気量を減じる時間を、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときの混合気温度の変化速度に応じて、温度低下速度が大であるほど短く設定すると共に、当該時間が経過後は空燃比をストイキ付近に制御するようにした。
【0009】
第6の発明は、前記第1ないし第5の発明において、機関の圧縮比を変化させる圧縮比可変装置を備え、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、前記圧縮比可変装置により圧縮比を低下させることにより筒内温度を低下させるようにした。
【0010】
第7の発明は、前記第6の発明において、前記圧縮比可変装置を吸気弁または排気弁の開閉時期を可変制御する可変動弁装置で構成し、吸気弁または排気弁の開閉時期を制御することにより圧縮比を変化させるようにした。
【0011】
第8の発明は、前記第1ないし第7の発明において、火花着火運転時の吸入空気量が、圧縮着火運転可能な最小吸入空気量を超えないようにした。
【0014】
【作用・効果】
前記第1の発明以下の各発明によれば、負荷または回転数の増大に伴い圧縮着火運転から火花着火運転に切り替える際に、一時的に筒内温度を低下させることにより、火花着火による着火性を確保しつつ異常燃焼の発生を回避して、スムーズに安定した火花着火運転へと移行させることができる。火花着火運転への切替時に、空燃比のリッチ化を併用することにより、筒内温度をより速やかに低下させつつ火花着火による着火性を向上させることができる。この空燃比のリッチ化は、筒内温度が所定値に低下するまで継続し、その後はストイキ付近に戻すようにすることで、リッチ化に伴う燃料消費を最小限に抑えられる。
【0015】
前記筒内温度の低下さらには空燃比のリッチ化は、具体的には、第2の発明のようにスロットル弁の開度を減じることで実現できる。なお前記空燃比のリッチ化に関して、吸入空気量を減じるのみでもその時点での要求燃料量との関係で所要のリッチ化は可能であるが、さらに燃料供給量を増量して混合気を濃化するようにしてもよい。
【0017】
焼方式切替時の吸入空気量の減少は、第3の発明として示したように、過給機の過給圧を減じることにより行うこともできる。
【0018】
圧縮着火運転から火花着火運転への切替時に吸入空気量を減じる期間は、第4または第5の発明として示したように、高速回転時ほど短く、または混合気の温度低下速度が大であるほど短く、という具合に切替時の運転状態に応じて可変設定することが好ましい。また、吸入空気量の減量を終了したのちは空燃比をストイキ付近に制御することで安定した火花着火運転を継続させることができる。前述した燃焼方式切替時の筒内温度低下は、第6の発明として示したように圧縮比を低下させることでも実現できる。この場合、圧縮比可変装置は、第7の発明として示したように可変動弁装置を適用することができる。
【0019】
の発明によれば、火花着火運転時の吸入空気量が、圧縮着火運転可能な最小吸入空気量を超えないようにしたことにより、火花着火運転時において自己着火、すなわちノッキング現象を起こすことなしにより安定的な運転が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る内燃機関の一実施形態の概略構成を示している。図中の1はピストン、2は燃焼室、3は燃料噴射弁、4は吸気通路、5は吸気弁、6は排気通路、7は排気弁、8は点火プラグ、9は電子制御スロットル弁、10は運転状態に応じて燃料噴射弁3による燃料噴射、点火プラグ8による点火、および電子制御スロットル弁9による吸入空気量を制御するコントローラである。11、12は、それぞれ前記コントローラ10に運転状態信号として機関回転数信号、負荷信号を出力する回転数センサ、負荷センサである。前記負荷センサ12により検出される負荷としてはアクセルペダル操作量やスロットル弁開度または燃料供給量等である。
【0021】
前記燃料噴射弁3は、図示しない燃料噴射ポンプから燃料の供給をうけ吸気通路4に噴射する。前記燃料噴射は吸気行程またはそれ以前に行われ、このときの噴射燃料は吸気通路4からの新気とともに可燃混合気を形成して火花着火または圧縮着火により燃焼を開始する。
【0022】
コントローラ10はCPUおよびその周辺装置からなるマイクロコンピュータとして構成され、前記検出運転状態に応じて、前述した火花着火運転または圧縮着火運転とを切り替える。このために、コントローラ10には、運転状態に応じて火花着火運転と圧縮着火運転のいずれかの方式で運転を行うかを判定する燃焼パターン判定部10aと、火花着火運転時の制御パラメータを決定する火花着火燃焼制御部10bと、圧縮着火運転時の制御パラメータを決定する圧縮着火燃焼制御部10cとを備える。
【0023】
コントローラ10の燃焼パターン判定部10aでは、図2に示したように火花着火運転領域と圧縮着火運転領域を割り付けたマップを参照してエンジン回転数と負荷とから運転領域を判定する。この場合、図示したように基本的に低速低負荷の運転域では圧縮着火運転を行い、それよりも負荷または回転数が高い運転域では火花着火運転を行う。
【0024】
火花着火運転領域では火花着火燃焼制御部10bが、圧縮着火運転領域では圧縮着火燃焼制御部10cが、それぞれ運転状態に応じて燃料の噴射量、噴射時期およびスロットル弁9の開度を演算し、その結果に基づいて噴射弁3およびスロットル弁9を制御する。前記燃料噴射量および噴射時期の演算手法は任意であり、例えば噴射量については、吸入空気量とエンジン回転数に基づいてマップ検索により基本燃料噴射量を定め、これを冷却水温や始動対応などの必要に応じて補正したものを制御量とする。
【0025】
図3は前記コントローラ10により実行される燃焼制御の処理ルーチンを表した流れ図である。この処理ルーチンは一定周期で繰り返し実行される。なお、以下の説明および図中で符号Sを付して示した数字は処理ステップ番号を表している。以下、この制御につき順を追って説明する。
【0026】
まず、S11で機関回転数Nと負荷Tとを検出する。次いでS12で図2に対応するように予め形成されたマップから現在の運転域を判断し、運転域に対応する燃焼パターン、つまり火花着火運転とするか圧縮着火運転とするかを決定する。火花着火運転領域と判断した場合にはS13で火花着火燃焼制御を継続し、圧縮着火運転領域と判断した場合にはS15で圧縮着火燃焼制御を継続する。燃焼パターン切替時と判断した場合にはS15で燃焼切替制御を開始する。前記切替時の判断については流れ図では省略してあるが、今回検出した運転領域が火花着火運転領域であって、直前の処理時が圧縮着火運転領域であったときに切替時と判断する。図4は前記燃焼切替制御の流れ図である。S21で機関回転数Nを検出し、次いでS22で回転数Nに応じてリッチ領域でのスロットル弁開度の持続時間を、予め図5のように設定されたマップを参照して決定する。このマップは図示したように回転数が高くなるにつれて燃料リッチとするスロットル弁開度の持続時間を短くして、必要最小限の時間でリッチからストイキ燃焼に移行するように図っている。
【0027】
次に、前述した燃焼切替制御による作用につき説明する。図6は、混合気の空燃比に応じて圧縮着火燃焼が成立する範囲を示すものである。空燃比をリーンにしていくと燃焼安定度が悪化し、機関のトルク変動が大きくなる。このため、内燃機関として設計値、またはこの内燃機関を搭載した車両の性格等から許容できる安定度限界が安定度限界値Sthとなる空燃比AFLがリーン限界となる。一方、空燃比をリッチにしていくとノッキング強度が増大する。これによりノッキング限界Nthにおける空燃比AFRがリッチ限界となる。従って、安定度限界空燃比AFLとノッキング限界空燃比AFRとの間の空燃比領域が圧縮着火燃焼成立範囲となる。このように、圧縮着火は限られた空燃比範囲でしか成立しない。なお、ここではガスと燃料の割合を表す指標として空燃比A/Fを例に説明したが、筒内に残留ガスあるいはEGRガスが含まれる場合についても同様の傾向を示し、この際には横軸は新気と既燃ガスを合わせたトータルのガス量と燃料量割合G/Fとなる。この図では燃焼パラメータとして空燃比に応じた圧縮着火燃焼成立範囲を示したが、空燃比以外にも温度、吸気圧あるいは過給圧に対しても同様な傾向を示す。すなわち温度が低下すると燃焼安定度が悪化し、温度が上昇するとノッキング強度が増大する。また、吸気圧、過給圧についても圧力が低下すると燃焼安定度が悪化し、圧力が上昇するとノッキング強度が増大する。従って、安定した圧縮着火燃焼を維持するためには、要求される温度、圧力を適切に制御する必要がある。
【0028】
図7は、負荷に対する燃料噴射量、スロットル弁開度、吸気流量、空燃比および筒内ガス温度の関係を示している。既述したように、燃焼方式を切り替える際には圧縮着火燃焼時と火花着火燃焼時の両者間の運転可能な空燃比およびガス温度に差があることが問題となる。圧縮着火燃焼から火花着火燃焼に切り替える時、すなわち圧縮自己着火燃焼のリッチ限界時の空燃比は、ノック限界とNOx生成量の増大が懸念されるためおよそ30であり、また安定的な燃焼を行わせるためには着火時のガス温度、すなわち圧縮上死点付近において高いガス温度が必要となる。一方、火花着火燃焼が可能なリーン限界空燃比はおよそ20であり、また着火時におけるガス温度が高いとノックを引き起こしてしまう。そのため圧縮着火燃焼から火花着火燃焼に切り替える際には、瞬時に空燃比を小さくする、すなわち瞬時に吸気流量を絞り、かつガス温度を下げることが必要である。
【0029】
そこで、本発明では、燃焼方式の切り替え時に瞬時にスロットル弁9の開度を絞り、吸気流量を減少させることにより火花着火燃焼が可能な空燃比にしている。このとき、必要に応じて燃料を増量するようにしてもよい。スロットル弁開度を絞ると筒内に流入する吸気量が減少することから、同時に圧縮上死点付近の筒内ガス温度も低減する。しかしながら、吸気流量を瞬時に切り替えて空燃比を小さな値にしても、筒内ガス温度の低下には時間的遅れがあることからノックが誘発されるおそれがある。そこで、ノックを回避するために切り替え直後はストイキよりもリッチな混合気で運転を行える程度にまで必要なだけスロットル開度を小さく設定する。このように空燃比をリッチ化することで、ストイキのときに比して混合気の比熱比が小さくなるとともに、燃料の気化潜熱が大きくなり、着火前筒内ガス温度をより低下させられるため、筒内ガス温度を低下させる際の時間的遅れを抑制することができる。その後ガス温度の低下に応じてストイキの混合気に移行する様にスロットル弁9を開いてゆく。すなわち、ノックを回避するための切り替え直後のストイキよりもリッチな混合による運転時間を、圧縮着火運転から火花着火運転へと切りえるときの混合気温度の変化速度に応じて、温度低下速度が大であるほど短く設定し、時間経過後は空燃比をストイキ付近に制御するようにする。したがって、混合温度の低下速度が大きいほど、早期にストイキの混合気に移行するように制御を行う。また、回転数が高くなると、火花着火燃焼の燃焼終了までの時間が短くなるため、ノックが起こりにくくなる。そこで、ノックを回避するための切り替え直後のストイキよりもリッチな混合気による運転時間を高速回転時ほど短くし、早期にストイキの混合気に移行する様に制御を行う。さらに、火花着火燃焼時の吸気流量は、圧縮着火燃焼時の最小値よりも小さな値に設定することが望ましい。火花着火燃焼時のノックは、火炎伝播燃焼の終端部の自己着火によるものであるため、圧縮着火燃焼が可能な吸気流量が火花点火燃焼時に存在するとノックを起こすおそれを生じる。そこで、火花着火運転時は全負荷時の吸気流量であっても、圧縮着火時の吸気流量を超えないように制御を行うのである。
【0030】
図8は本発明の第2の実施形態である。この実施形態では、吸気通路4に過給機20を介装すると共に、過給圧制御用リリーフバルブ21を備え、過給機20の吐出空気圧をリリーフバルブ21で調整することにより燃焼方式切替時の吸気量を減じるようにしている点で第1の実施形態と異なる。図9に、この実施形態での負荷に対する燃料噴射量、スロットル弁開度、吸気流量、空燃比、および筒内ガス温度の関係を示す。
【0031】
過給機20を備えることにより筒内圧力を高くすることができるため、機関のベース圧縮比を過度に上げることなしに、圧縮着火燃焼を安定的に行わせることが可能である。この場合、圧縮着火燃焼から火花着火燃焼への切り替えを行う際の空燃比および筒内ガス温度の低下は、前述したように過給圧を下げることにより行う。つまり過給機20の下流に設置したリリーフ弁21の開度を制御することにより過給圧制御を行う。運転領域の判断など基本的な制御の流れは図3と同一であるので、切替制御の流れのみを図10に示す。この制御では、S31で機関回転数Nを検出し、次いでS32で回転数Nに応じてリッチ領域での過給圧制御用リリーフバルブ21の開度持続時間を、予め図11のように設定されたマップを参照して決定する。このマップは、図示したように回転数が高くなるにつれて燃料リッチになる時間が短くなるよう設定し、必要最小限のリッチ化制御を経てストイキ燃焼に移行するようにしている。
【0032】
図12は本発明の第3の実施形態である。この実施形態では、燃焼室容積を制御可能な可変圧縮比装置22を備え、圧縮着火運転から火花着火運転への切替時に一時的に圧縮比を低減するようにした点で第1の実施形態と異なる。なお、可変圧縮比装置22としては、シリンダおよび燃焼室容積を機械的に変化させる機構の他に、吸気弁5または排気弁7のバルブタイミングを可変制御する可変動弁機構を用いることもでき、例えば吸気弁5の閉時期を遅角もしくは進角することにより、実圧縮比を変化させることができる。可変圧縮比装置22を適用することにより、高圧縮比が要求される圧縮着火燃焼時には圧縮比を高く設定し、ノックが懸念される火花着火燃焼時には圧縮比を低く設定する。図13に、この実施形態での負荷に対する燃料噴射量、スロットル弁開度、機関圧縮比、吸気流量、空燃比、および筒内ガス温度の関係を示す。
【0033】
圧縮着火燃焼から火花着火燃焼へと切り替える際には、前記第1の実施形態と同様に、スロットル弁開度を急減させて吸気量を絞ることにより、切替直後はストイキよりもリッチ側の空燃比にし、その後ストイキ付近の空燃比に制御を行う。この際、圧縮比を可変圧縮比装置22により同時に低く設定することにより、ノック抑制のためのリッチな空燃比での運転期間を圧縮比一定で運転する場合よりも短い期間になるようスロットル開度を制御できる。これにより可能な限り早期にストイキ燃焼に移行し、三元触媒が最も活性化する空燃比において運転できるため、よりクリーンな燃焼を実現できる。この場合の燃焼方式の切替制御の流れを図14に示す。S41で機関回転数Nを検出し、次いでS42で回転数Nに応じたリッチ領域でのスロットル弁開度の持続時間を、予め図15に示したように設定されたマップを参照して決定する。このマップは、機関回転数Nが高くなるにつれてリッチになるスロットル開度の時間が短くなるよう設定し、より早期にストイキ燃焼に移行するようにしている。このマップは、機関回転数Nに対する傾向としては図5と同一であるが、可変圧縮比装置22により圧縮比を下げられる分だけ、スロットル弁開度を絞る期間がより短く設定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関の第1の実施形態の機械的構成を示す概略図。
【図2】運転領域と燃焼方式との関係を示す説明図。
【図3】運転状態に応じた燃焼方式の切替判断に関する基本的な制御の流れを示す流れ図。
【図4】第1の実施形態の切替制御の概略を示す流れ図。
【図5】機関回転数とスロットル弁開度制御の持続時間との関係を示す説明図。
【図6】圧縮着火燃焼時の空燃比とノッキング強度、安定度、燃焼時期との関係を示す説明図。
【図7】第1の実施形態における、負荷に対する燃料噴射量、スロットル弁開度、吸気流量、空燃比および筒内ガス温度の関係を示す説明図。
【図8】本発明による内燃機関の第2の実施形態の機械的構成を示す概略図。
【図9】第2の実施形態における、負荷に対する燃料噴射量、スロットル弁開度、吸気流量、空燃比および筒内ガス温度の関係を示す説明図。
【図10】第2の実施形態の切替制御の概略を示す流れ図。
【図11】機関回転数とリリーフバルブ開度制御の持続時間との関係を示す説明図。
【図12】本発明による内燃機関の第3の実施形態の機械的構成を示す概略図。
【図13】第3の実施形態における、負荷に対する燃料噴射量、スロットル弁開度、吸気流量、空燃比および筒内ガス温度の関係を示す説明図。
【図14】第3の実施形態の切替制御の概略を示す流れ図。
【図15】機関回転数とスロットル弁開度制御の持続時間との関係を、圧縮比を低下させた場合と固定した場合との比較において示した説明図。
【符号の説明】
1 ピストン
2 燃焼室
3 燃料噴射弁
4 吸気通路
5 吸気弁
6 排気通路
7 排気弁
8 点火プラグ
9 電子制御スロットル弁
10 コントローラ
11 回転数センサ
12 負荷センサ
20 過給機
21 リリーフバルブ
22 可変圧縮比装置

Claims (8)

  1. 機関運転状態として回転数と負荷とを検出し、比較的高速高負荷の運転領域では火花着火燃焼による火花着火運転を行い、比較的低速低負荷の運転領域では圧縮着火燃焼による圧縮着火運転を行うようにした内燃機関において、
    負荷または回転数の増大に伴い圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、筒内温度が所定温度に低下するように空燃比をストイキよりもリッチ化し、その後ストイキ付近に制御するようにしたことを特徴とする内燃機関。
  2. 吸気通路にスロットル弁を備え、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、前記スロットル弁の開度を減じ吸入空気量を減じることにより空燃比をリッチ化するようにした請求項1に記載の内燃機関。
  3. 吸気通路に過給機を備え、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、前記過給機の過給圧を減じることにより吸入空気量を減じるようにした請求項1に記載の内燃機関。
  4. 吸入空気量を減じる時間を、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときの機関回転数に応じて、高速回転時ほど短く設定すると共に、当該時間が経過後は空燃比をストイキ付近に制御するようにした請求項2又は3に記載の内燃機関。
  5. 吸入空気量を減じる時間を、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときの混合気温度の変化速度に応じて、温度低下速度が大であるほど短く設定すると共に、当該時間が経過後は空燃比をストイキ付近に制御するようにした請求項2ないし4のいずれかに記載の内燃機関。
  6. 機関の圧縮比を変化させる圧縮比可変装置を備え、圧縮着火運転から火花着火運転へと切り替えるときに、前記圧縮比可変装置により圧縮比を低下させることにより筒内温度を低下させるようにした請求項1ないし5のいずれかに記載の内燃機関。
  7. 前記圧縮比可変装置を吸気弁または排気弁の開閉時期を可変制御する可変動弁装置で構成し、吸気弁または排気弁の開閉時期を制御することにより圧縮比を変化させるようにした請求項6に記載の内燃機関。
  8. 火花着火運転時の吸入空気量が、圧縮着火運転可能な最小吸入空気量を超えないようにした請求項1ないし7のいずれかに記載の内燃機関。
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