JP3898381B2 - 情報記録媒体、情報記録媒体製造装置及び情報記録装置 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録媒体製造装置及び情報記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD等の情報記録媒体に記録されている記録情報の不正コピーを有効に防止することを可能とする情報記録媒体、情報記録媒体製造装置、情報記録装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、DVDに代表される大容量の光ディスクが、映像や音声などの各種コンテンツを記録するための情報記録媒体として急速に普及しつつある。DVD等の情報記録媒体にディジタルデータとして記録されるこれらのコンテンツは、一般に著作権により保護されるので、他の情報記録媒体に不正にコピーされることを防止する必要がある。例えば、情報記録媒体に記録されるコンテンツのコピーが禁止されることを示すために、コピー禁止情報をコンテンツに付随して光ディスクに書き込んでおけばよい。
【0003】
最近、1回のみ記録可能なDVDレコーダブル(DVD−R)や繰り返し記録可能なDVDリライタブル(DVD−RW)が実現している。一方、これらの情報記録媒体には、ディスク種別を示す識別情報等の各種制御情報が所定の領域にプリ記録される。よって、情報再生装置では、再生動作の際にプリ記録された所定の制御情報に含まれる識別情報を読み出して、これに基づいてディスク種別を判別することができる。そして、情報再生装置によって記録可能なDVD−RやDVD−RWであると判別されたにもかかわらず、コンテンツに上述のコピー禁止情報が書き込まれているときは、これらの光ディスクに不正なコピーが行われたと認識することが可能である。このような場合、情報再生装置の側で再生動作を中止することにより、不正にコピーされたコンテンツの再生が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、DVD−RやDVD−RWに対し、別のDVD−ROM等に記録されるコンテンツを不正にコピーすると共に、上述の識別情報が書き込まれている領域に対し上書きを行って、各種制御情報を破壊することが懸念される。このような場合は、再生装置の側では、不正なコピーであることを認識することができなくなり、コピーが禁止されるコンテンツの保護が困難となる。
【0005】
そこで、本発明は上述した問題に鑑みなされたものであり、情報記録媒体に対し不正にデータをコピーしようとする場合であっても、記録可能な情報記録媒体のプリ記録データへの上書きを防止し、不正コピーを有効に防止することができる書き込み可能な情報記録媒体、該情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造装置、該情報記録媒体への記録を行う情報記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の情報記録媒体は、情報記録面において第1の高さを有する記録トラックと、前記第1の高さと異なる第2の高さを有するガイドトラックとが互いに隣接して形成され、記録情報を前記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記録媒体であって、所定の制御情報を含むプリ記録データが記録されると共に他の記録情報の上書きが禁止される領域として、前記情報記録面の所定位置に設けられるプリ記録領域と、前記プリ記録領域の近傍にて、前記記録トラック及び隣接する前記ガイドトラックの所定部分を連続して前記第1の高さに形成した領域であって、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異なる経路に遷移させるように配置される遷移領域と、前記遷移領域の通過後に、前記光ビームにより記録可能な前記第1の高さを有する記録トラックと、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、請求項2に記載の情報記録媒体は、請求項1に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域に続けて設けられる前記記録トラックは、前記プリ記録領域に続けて設けられていることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、繰り返し記録可能な情報記録媒体に対しコンテンツデータをコピーするに際し、プッシュプル法によるトラッキング制御を行いつつ記録トラックに光ビームを照射して進行させる。光ビームが遷移領域に達すると、記録トラックに隣接するガイドトラックが記録トラックと同様に第1の高さとなっているので、実質的に記録トラックが広がった状態となる。そのため、この遷移領域の配置に応じてプッシュプル法の作用による光ビームの進行方向が遷移する。よって、光ビームの遷移する軌跡とプリ記録領域とが異なる経路をたどるように設定されていれば、プリ記録領域がトレースされず、不正なコピー時にプリ記録データに対する上書きが防止される。その一方、再生動作の際は、例えば位相差法によるトラッキング制御を行えば、プリ記録領域がトレースされて適正にプリ記録データを読み出すことができる。
【0008】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項1又は2に記載の情報記録媒体において、前記記録トラック及び前記ガイドトラックが内周から外周に向かって螺旋状に形成されたディスク状記録媒体であって、前記プリ記録領域が同一の前記記録トラック上に直線状に設けられることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、ディスクの内周から外周にかけて螺旋状となる記録トラック上に光ビームを進行させてコンテンツデータをコピーするに際し、遷移領域によって記録トラックの直進方向から光ビームが遷移して進行する。これに対し、再生動作の際は、プリ記録データを読み出しつつ光ビームが直進方向に同一の記録トラックを進行する。よって、ディスクの記録トラックを無駄にすることなく、不正なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書きを有効に防止できる。
【0010】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディスク内周側の前記記録トラックに向かって経路を変更するように、ディスク内周側の前記隣接するガイドトラックが部分的に前記第1の高さに形成され、かつ後続の記録トラックが部分的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、コンテンツデータを情報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は遷移領域に達した後、内周側の記録トラックに経路が変わるので、それ以降は同じ経路を進行し続ける。よって、不正なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書きを有効に防止できると共に、ディスク上の記録可能な領域を限定させることができる。
【0012】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディスク半径方向に湾曲するように、前記隣接するガイドトラックの一方が部分的に前記第1の高さに形成されることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、コンテンツデータを情報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は遷移領域に達した後、記録トラックから外れて斜め方向に湾曲して進行し、その後は元の記録トラックに戻る。よって、不正なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書きを、簡易なディスク構造により、有効に防止できる。
【0014】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項1又は2に記載の情報記録媒体において、前記情報記録媒体は、前記記録トラック及び前記ガイドトラックが内周から外周に向かって螺旋状に形成されたディスク状記録媒体であって、前記プリ記録領域がディスク外周側の前記記録トラックに接続されるよう曲線状に設けられることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、ディスクの内周から外周にかけて螺旋状となる記録トラック上に光ビームを進行させてコンテンツデータをコピーするに際し、遷移領域によって曲線状となるプリ記録領域とは異なる方向に光ビームが遷移して進行する。これに対し、再生動作の際は、プリ記録データを読み出しつつ光ビームが曲線状にディスク外周側の記録トラックに移って進行する。よって、プリ記録領域の配置の自由度を高めた上で、不正なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書きを有効に防止できる。
【0016】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡が前記記録トラックに沿って直進するように、両側の前記隣接するガイドトラックがディスク半径方向に対称的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、コンテンツデータを情報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は遷移領域に達した後、そのまま記録トラックを直進していくのに対し、再生動作の際は、光ビームが外周側の記録トラックに移って進行する。よって、不正なコピーの際、再生時の経路と確実に分離でき、プリ記録領域に対する上書きを有効に防止できる。
【0018】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項6に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディスク内周側の前記記録トラックに向かって経路を変更するように、両側の前記隣接するガイドトラックがディスク半径方向に非対称的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、コンテンツデータを情報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は遷移領域に達した後、内周側の記録トラックに経路が変わるのに対し、再生動作の際は、光ビームが外周側の記録トラックに移って進行する。よって、不正なコピーの際、再生時の経路と距離を隔てて、より確実に分離でき、プリ記録領域に対する上書きを有効に防止できる。
【0020】
請求項に記載の情報記録媒体は、請求項又は請求項に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域において後続の前記記録トラック上には、所定のダミーデータがエンボスピット列として形成されていることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、コンテンツデータを情報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は遷移領域を抜けた後、後続の記録トラック上のエンボスピット列をトレースし、ダミーデータに対し上書きする。よって、このエンボスピット列に上書きされたデータは読み出し不能となって、プリ記録領域に対する上書きを有効に防止できることに加え、不正にコピーされたディスクの利用価値を低下させる。
【0022】
請求項10に記載の情報記録媒体製造装置は、情報記録面において第1の高さを有する記録トラックと、前記第1の高さと異なる第2の高さを有するガイドトラックとが互いに隣接して形成され、記録情報を前記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記録媒体を、スタンパを用いて製造する情報記録媒体製造装置であって、前記記録トラック及び前記ガイドトラックを形成するトラック形成手段と、所定の制御情報を含むプリ記録データが記録されると共に他の記録情報の上書きが禁止される領域として、前記情報記録面の所定位置に設けるべきプリ記録領域の近傍にて、前記記録トラック及び隣接する前記ガイドトラックの所定部分を連続して前記第1の高さに形成した領域であって、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異なる経路に遷移させるように配置される遷移領域を形成する遷移領域形成手段と、前記遷移領域の通過後に、前記光ビームにより記録可能な前記第1の高さを有する記録トラックを形成する記録トラック形成手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項11に記載の情報記録媒体製造装置は、前記記録トラック形成手段によって形成される前記遷移領域に続けて設けられる前記記録トラックは、前記プリ記録領域に続けて設けられていることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、繰り返し記録可能な情報記録媒体を製造するために用いるスタンパをカッテングするに際し、通常時は、トラック形成手段が第1の高さの記録トラックと第2の高さのガイドトラックを形成する。そして、遷移領域を形成する際は、遷移領域形成手段が記録トラックと隣接するガイドトラックの所定部分を第1の高さにして形成する。よって、かかるスタンパを用いて、正規な記録に支障がないと共に不正なコピーの防止に有効な情報記録媒体を大量に製造することができる。
【0024】
請求項12に記載の情報記録媒体製造装置は、請求項10又は11に記載の情報記録媒体製造装置において、前記遷移領域形成手段は、前記遷移領域に対応して予め設定されたガイドトラック区間で前記ガイドトラックを前記第1の高さに形成すると共に、前記遷移領域に対応して予め設定された記録トラック区間で前記記録トラックを前記第2の高さに形成することを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、遷移領域に対応して予めガイドトラック区間と記録トラック区間が定められており、スタンパのカッティングの際、これらの区間に入ると、通常時とは異なり、ガイドトラックを第1の高さとし、記録トラックを第2の高として、それぞれ形成する。よって、簡易な制御でスタンパにカッティング処理を行なうことができ、不正なコピーの防止に有効な情報記録媒体を大量に製造することができる。
【0026】
請求項13に記載の情報記録媒体製造装置は、請求項10から請求項12の何れかに記載の情報記録媒体製造装置において、前記プリ記録領域に前記プリ記録データをエンボスピット列として形成するプリ記録領域形成手段を、更に備えることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、スタンパをカッテングするに際し、トラックと遷移領域を形成するだけではなく、プリ記録領域形成手段が、プリ記録領域に対してプリ記録データに対応するエンボスピット列を形成する。よって、かかるスタンパを用いて、不正なコピーの防止に有効で、記録装置における処理を簡素化することが可能な情報記録媒体を大量に製造することができる。
【0028】
請求項14に記載の情報記録媒体製造装置は、請求項10から請求項13の何れかに記載の情報記録媒体製造装置において、前記遷移領域において前記プリ記録領域が接続されない後続の前記記録トラック上に、所定のダミーデータをエンボスピット列として形成するエンボスピット列形成手段を、更に備えることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、スタンパをカッテングするに際し、遷移領域を形成した後、エンボスピット列形成手段が、プリ記録領域とは接続されない後続の記録トラックに対し、ダミーデータに対応するエンボスピット列を形成する。よって、かかるスタンパを用いて、上述のように不正にコピーされたディスクの利用価値を低下させ、不正なコピーの防止に一層有効な情報記録媒体を大量に製造することができる。
【0030】
請求項15に記載の情報記録装置は、請求項1から請求項の何れかに記載の情報記録媒体に対して記録情報の記録を行う情報記録装置であって、前記記録トラックに沿って光ビームを照射して記録情報の書き込みを行うに際し、前記プリ記録領域の先頭部に達したとき、該記録情報の書き込みを停止し、該プリ記録領域の終端部に向かって光ビームを移動させた後、該記録情報の書き込みを再開させることを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、上述のように製造された情報記録媒体に対し正規の記録動作を行う場合、記録トラック上でトレースされる光ビームがプリ記録領域の先頭部に達すると、例えばレーザパワーを低下させて記録情報が書き込まれないようにする。その後、光ビームのトレースを続けて、例えばトラックジャンプ等によってプリ記録領域の終端部に移り、それ以降はレーザパワーを戻して記録情報の書き込みを再開する。よって、プリ記録領域を上書きすることなく、それ以外の記録トラックには正常に記録情報を記録することができる。
【0032】
請求項16に記載の情報記録装置は、請求項15に記載の情報記録装置において、請求項10から請求項12の何れかに記載の情報記録媒体製造装置により製造された情報記録媒体に対し、前記プリ記録領域に前記プリ記録データをレーザ記録により書き込むプリ記録データ書き込み手段と、前記プリ記録データの書き込み中にトラッキングエラーを補正して、前記プリ記録領域に沿って光ビームを進行させるトラッキング補正手段とを更に備えることを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、プリ記録データがまだ記録されていない情報記録媒体に対し、プリ記録データ書き込み手段がレーザ記録によりプリ記録領域にプリ記録データを書き込むと共に、その際、トラッキング補正手段がトラッキングエラーを補正して、プリ記録領域に沿って光ビームがトレースされるようにする。よって、記録装置に標準的なプッシュプル法によるトラッキング制御を行っている場合であっても、プリ記録領域に沿ってトレースを行い確実にプリ記録データを書き込むことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の実施の形態では、DVD−RWを製造するためのスタンパディスクをカッティングする情報記録媒体製造装置、及び、DVD−RWに対して記録情報の記録及び再生を行う情報記録再生装置に対して、本発明を適用した場合を説明する。
【0035】
図1は、本実施形態に係る情報記録媒体としてのDVD−RWの情報記録面の構成を示す図である。図1に示すように、DVD−RW10の情報記録面は、DVD−RW10が回転する際に固定するためのクランプ孔12が中心に設けられると共に、その周辺部には中心から順に、リードイン領域13、データ領域14、リードアウト領域15の各領域が設けられている。
【0036】
リードイン領域13は、DVD−RW10の記録時、再生時において最初にアクセスされる領域であり、DVD−RW10に関する情報、コンテンツに対応する記録データに関する各種の情報などが記録される。データ領域14は、記録すべきコンテンツに対応するデータを記録する領域である。例えば、記録すべきコンテンツとしては、画像データや音声データ、あるいはコンピュータ読み取り可能なデータ又はプログラムなどがある。リードアウト領域15は、データ領域14に後続する領域であり、リードアウト領域15であることを示す情報が記録されている。
【0037】
図1に示すDVD−RW10には、基板上に保護層を挟んで相変化記録層が積層された断面構造を有している。そして、記録トラックとしてのグルーブトラックと、ガイドトラックとしてのランドトラックとが、ディスク内周から外周にかけて螺旋状に形成されている。通常、情報記録面において、グルーブトラックは第1の高さに、ランドトラックは第1の高さとは異なる第2の高さにそれぞれ形成される。
【0038】
図1に示すように、本実施形態の場合は、DVD−RW10におけるリードイン領域13内の所定のグルーブトラックに不正コピー防止のためのプリ記録領域16を設けている。このプリ記録領域16には、所定の制御情報に対応するビット列であるプリ記録データが記録されている。このプリ記録領域16はリードイン領域13に1個のみ又は複数個設けることができる。プリ記録領域16に記録するプリ記録データは、エンボスピット列として形成したり、あるいはレーザ記録により記録することができるが、その具体的な方法については後述する。なお、プリ記録データの内容は特に限定されないが、例えば、記録可能なディスクであるか否かを示す識別情報を含めるようにすればよい。
【0039】
次に、本発明に係るDVD−RW10に関し、プリ記録データが記録されるプリ記録領域16近傍の具体的なディスク構造について、図2〜図9を参照して説明する。ここでは、本実施形態に係るディスク構造として、4つの具体例について説明する。図2及び図3が第1のディスク構造例、図4及び図5が第2のディスク構造例、図6及び図7が第3のディスク構造例、図8及び図9が第4のディスク構造例をそれぞれ説明する図である。
【0040】
図2〜図9においては、ディスク内周側から外周側にかけて螺旋状に順次トラックが形成されたDVD−RW10において、トラックN、及びその前後のトラックN−1、トラックN+1に対応するグルーブトラック(Gと表記)及び隣接するランドトラック(Lと表記)を図示している。図2〜図9では、斜線部分がグルーブトラックと同じ第1の高さであり、それ以外の部分がランドトラックと同じ第2の高さであることを意味する。すなわち、DVD−RW10の通常の領域では、グルーブトラックとランドトラックは、互いに異なる高さを保ちながら規則的に形成されるのに対し、図2〜図9の場合は、ランドトラックがグルーブトラックの高さに形成される部分や、逆にグルーブトラックがランドトラックの高さに形成される部分がある。このように、図1〜図9は本発明に係る遷移領域に対応し、プリ記録領域16の近傍においてグルーブトラックとランドトラックの高さを所定のパターンに従って変化させた構造を有する。なお、ランドトラックには、図示しないプリピットが形成されており、予めアドレス情報等の各種制御情報がプリフォーマットされている。
【0041】
図2は、プリ記録領域16近傍の第1のディスク構造を示す図である。図2に示すように、第1のディスク構造では、トラックNにプリ記録領域16が設けられ、所定のプリ記録データが記録されている。トラックNの内周側のランドトラックは、位置P1から位置P2にかけて、グルーブトラックの高さになっている。また、トラックNのグルーブトラックは、位置P2から位置P3にかけて、ランドトラックの高さになっている。このような構造は、カッティング装置によりスタンパディスクをカッティング処理する際に形成することができるが、詳しくは後述する。
【0042】
図3は、第1のディスク構造を有するDVD−RW10に対する記録再生動作を説明する図である。本実施形態においては、DVD−RW10のプリ記録領域16に対する書き込みが禁止される。従って、正規の記録動作の場合は、プリ記録領域16の範囲であることを判別すると、例えば、レーザの記録パワーを再生パワーに変更するなどして、データの書き込みを行わないようにする。しかし、不正な記録動作の場合は、プリ記録領域16に対して不正データの上書きを試みるはずであり、その対策として第1のディスク構造が有効になる。
【0043】
図3(a)は、図2に対応するDVD−RW10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図である。トラックNに照射される記録用の光ビームは、図3(a)の左から右にグルーブトラック上をトレースしつつ、相変化記録によるピット列を順次書き込んでいく。そして、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達すると、ピット列の書き込みを停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレースをし続ける。
【0044】
このとき、光ビームは、図3(a)に点線で示すような経路上をトレースし、トラックNから内周寄りのトラックN−1に向かって斜めに移動して位置P2に達する。このような経路をとるのは、記録動作時にプッシュプル法によるトラッキング制御が行われるためである。すなわち、記録装置の標準的なトラッキング方式として採用されるプッシュプル法では、トラック中心に対称的に分割されたディテクタを用い、それぞれの領域から得られる出力の差信号に基づいてトラッキングエラー信号が生成される。そのため、光ビームがグルーブトラックをトレースするとき、両側のランドトラックが対称的に配置されてないと各分割領域での光強度が一致しないので、差信号がゼロとなる方向に向かってトラッキング制御が行われるのである。
【0045】
図3(a)では、位置P1から先のトラックNにおいて、内周側の方向に実質的にグルーブトラックが広がった形状となっているため、トラッキング中心が内周側にずれた状態で光ビームのトレースが行われ、結果的に斜めの軌道を描く。そして、光ビームは、位置P2まで達するとトラックN―1に遷移し、その先はランドトラックが元の形状に戻るので、再び通常のグルーブトラックと同じようにトラッキング制御が行われる。
【0046】
図3(a)において、トラックN−1を右方向に進むとトラックNの左側に出て、このままでは同様の処理を繰り返し続け、トラックN−1から先に進まなくなる。そこで、位置P3の近辺において、トラックN−1からトラックNへとトラックジャンプを行うよう制御する。すると、プリ記録領域16の終端部PEの近辺に再び遷移するので、これ以降、トラックNの右側からトラックN+1の左側に進み、その後は正常なトラック移行が可能となる。
【0047】
そして、プリ記録領域16の終端部PEから先においては、停止していたピット列の書き込みを再開する。これ以降、光ビームがトラックNの右方向にグルーブトラック上をトレースして、再びピット列が書き込まれる。
【0048】
図3(a)に示すように、第1のディスク構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行った後、これに対する再生動作を行う場合は、プリ記録領域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出すことができる。これは、再生動作時に位相差法によるトラッキング制御が行われるためである。すなわち、DVDの再生装置の標準的なトラッキング方式として採用される位相差法では、4分割ディテクタを用い、対角領域の出力の和をとって、その位相差に基づいてトラッキングエラー信号が生成される。そのため、光ビームがグルーブトラック上のピット列からずれてトレースされると、位相差が生じてオフトラックとなり、常にピット列に沿ってトーレスが行われる。つまり、プッシュプル方式のようにグルーブトラックやランドトラックの配置に影響されることなく、グルーブトラック上のピット列をトレースすることができる。
【0049】
従って、図3(a)において、再生動作時に光ビームがトラックNをトレースしつつ、プリ記録領域16の先頭部PSに達するまでに記録されているピット列が読み出されると共に、それ以降、内周寄りに遷移することなく、プリ記録領域16上をトレースし続ける。そして、プリ記録領域16に記録されるプリ記録データは終端部PEに至るまで読み出される。その後は、再び記録されているピット列が読み出され、トラックNからトラックN+1に移行して同様に読み出しを行い、次々とトラック移行を繰り返しつつピット列の読み出しを続ける。
【0050】
一方、図3(b)は、図2に対応するDVD−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する図である。図3(b)において、図3(a)と同様、トラックNを光ビームがトレースし、ピット列を順次書き込んでいく。図3(b)においては、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達しても、ピット列の書き込みを停止せず、不正なデータの書き込みを行う場合を考える。
【0051】
すると、上述のように記録動作時にプッシュプル法によるトラッキング制御が行われるため、光ビームは、図3(a)の点線の経路に沿ってデータの書き込みを行いながらトラックN−1に遷移することになる。よって、図3(b)に示すように、位置P2に達するまで、斜めの軌道に沿ってピット列が形成される。次いで、トラックN−1に遷移してピット列を形成し続け、トラックN−1を右方向へとトレースしていく。この段階では、既にトラックN−1に書き込み済みのデータは上書きによって破壊されることになる。そして再び、トラックNの左側に達し、それ以降、トラックN+1に移ることなく、同様の経路をたどって記録動作を繰り返し続けることになる。
【0052】
また、図3(b)のように不正なデータが記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場合は、トラックNにおけるデータの読み出しが正常に行われない。すなわち、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSの付近に位置するとき、プリ記録領域16のピットと不正データに対応するピットが近接しているため相互の影響でデータの判別が困難となると共に、位相差法のトラッキング制御に際し、両方のピット列の何れをトレースするのかが不確定となる。よって、この場合は適正な再生動作が保証されない。
【0053】
次に図4は、プリ記録領域16近傍の第2のディスク構造を示す図である。図4に示すように第2のディスク構造では、プリ記録領域16の配置は第1のディスク構造と同じとなる。そして、トラックNの内周寄りのランドトラックは、位置P4から位置P5にかけて、グルーブトラックの高さになっている。この位置P4から位置P5までの範囲は、プリ記録領域16より僅かに短く設定されている。
【0054】
図5は、第2のディスク構造を有するDVD−RW10に対する記録再生動作を説明する図である。上述のように、DVD−RW10のプリ記録領域16に対する書き込みは禁止される。第2のディスク構造の場合は、正規の記録動作と不正な記録動作に対し、以下に説明するような違いを生じる。
【0055】
図5(a)は、図4に対応するDVD−RW10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図である。トラックNにおいて、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達するまでは、光ビームがグルーブトラックをトレースしてピット列が書き込まれる。そして、プリ記録領域16の先頭部PSにてピット列の書き込みを停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレースをし続ける。
【0056】
すると、位置P4から先では、トラックNにおいて実質的にグルーブトラックが内周側のランドトラックにまで広がった形状になっているので、図5(a)に示すように、上述のプッシュプル法によるトラッキング制御の作用に基づいてトラックNからディスク内周側に向かって斜めの軌道を描いてトレースが行われる。そして、光ビームは緩やかに曲線状に進んだ後、位置P5にてグルーブトラックの形状が元に戻るので、その近傍では再びトラックNに戻るようにトレースが行われる。その後、光ビームがプリ記録領域16の終端部PEに達すると、停止していたピット列の書き込みを再開する。図5(a)の場合は、トラックNから内周側のトラックに遷移するわけではないので、図3(a)のようにトラックジャンプを行う必要はない。
【0057】
図5(a)に示すように、第2のディスク構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行った後、これに対する再生動作を行う場合は、上述の位相差法によるトラッキング制御の作用に基づいて、プリ記録領域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出すことができる。
【0058】
一方、図5(b)は、図4に対応するDVD−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する図である。図5(b)においては、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達するまでは、図5(a)と同様であるが、その先でも不正なデータの書き込みを継続する。すると、光ビームは図5(a)の点線の経路に沿ってピット列を形成しつつ進行していく。プリ記録領域16の終端部PEから先では、図5(a)と同様のトレースが行われる。
【0059】
また、図5(b)のように不正なデータが記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場合は、上述したように、部分的にデータの判別が困難で、かつトレース方向が不確定となって、適正な再生動作が保証されない。
【0060】
次に図6は、プリ記録領域16近傍の第3のディスク構造を示す図である。図6に示すように第3のディスク構造では、プリ記録領域16の形状が第1及び第2のディスク構造と異なり、トラックNからトラックN+1へと曲線状に遷移している。そして、トラックNの内周寄りのランドトラックとトラックN+1の内周よりのランドトラックは、それぞれ位置P6から位置P7にかけて、グルーブトラックの高さになっている。また、トラックNのグルーブトラックは位置P6から位置P7にかけて、ランドトラックの高さになっていると共に、トラックNにおける位置P7の先のグルーブトラック上には、所定のダミーデータに対応するエンボスピット列Dが凹凸状に形成されている。
【0061】
図6に示す第3のディスク構造では、プリ記録領域16が特殊な形状を有するため、カッティング装置によるカッティング処理の際にプリ記録データに対応するエンボスピット列を形成せずに、後にレーザ記録によりプリ記録データを書き込む。一方、上述の所定のダミーデータは、カッティング装置によりエンボスピット列Dとして形成される。なお、これらの処理について、より詳しくは後述する。
【0062】
図7は、第3のディスク構造を有するDVD−RW10に対する記録再生動作を説明する図である。上述のように、DVD−RW10のプリ記録領域16に対する書き込みは禁止される。第3のディスク構造の場合は、正規の記録動作と不正な記録動作に対し、以下に説明するような違いを生じる。
【0063】
図7(a)は、図6に対応するDVD−RW10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図である。トラックNにおいて、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達するまでは、光ビームがグルーブトラックをトレースしてピット列が書き込まれる。そして、プリ記録領域16の先頭部PSにてピット列の書き込みを停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレースをし続ける。
【0064】
このとき、トラックNの位置P6から位置P7にかけて、光ビームはグルーブトラック上を直進する。これは、この範囲においてグルーブトラックは、実質的にトラックN+1とトラックN−1の両方向に対称に広がっているので、プッシュプル法によるトラッキング制御に伴う軌道のずれが生じないためである。そして、光ビームが位置P7の付近に達すると、トラックNからトラックN+1へとトラックジャンプを行うよう制御する。すると、プリ記録領域16の終端部PEの付近でトラックN+1に遷移して、ダミーデータの凹凸状のエンボスピット列Dを回避することができる。そして、プリ記録領域16の終端部PEから先では、停止していたピット列の書き込みを再開する。なお、図7(a)の場合は、ダミーデータのエンボスピット列Dがある位置から先の1トラック分の範囲に対する記録は行わないことになる。
【0065】
図7(a)に示すように、第3のディスク構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行った後、これに対する再生動作を行う場合は、上述の位相差法によるトラッキング制御の作用に基づいて、プリ記録領域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出すことができる。すなわち、上述の位相差法の原理によれば、プリ記録領域16が曲線状であっても、これを正確にトレースすることができる。
【0066】
一方、図7(b)は、図6に対応するDVD−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する図である。図7(b)においては、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達するまでは、図7(a)と同様であるが、その先でも不正なデータの書き込みを継続する。すると、図7(a)の点線の経路に沿ってピット列を形成しつつ直進していく。そして、位置P7から先でダミーデータのエンボスピット列Dに達し、データの上書きをしつつトレースするため、適正の記録を行うことができず、データが破壊されることになる。
【0067】
また、図7(b)のように不正なデータが記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場合は、上述のように、部分的にデータの判別が困難で、かつトレース方向が不確定となって、適正な再生動作が保証されない。
【0068】
次に図8は、プリ記録領域16近傍の第4のディスク構造を示す図である。図8に示す第4のディスク構造は、第3のディスク構造の変形である。第4のディスク構造が第3のディスク構造と比べて異なるのは、トラックNの内周寄りのランドトラックが位置P8から、グルーブトラックの高さになる一方、トラックN+1の内周寄りのランドトラックが位置P8の少し先にある位置P9から、グルーブトラックの高さになっている点である。なお、両トラックとも位置P10にて元の高さに戻る。また、第4のディスク構造では、位置P10から先にはダミーデータの凹凸状のエンボスピット列Dが形成されていない点も異なっているが、第3のディスク構造と同様にダミーデータの凹凸状のエンボスピット列Dを形成してもよい。
【0069】
図9は、第4のディスク構造を有するDVD−RW10に対する記録再生動作を説明する図である。上述のように、DVD−RW10のプリ記録領域16に対する書き込みは禁止される。第4のディスク構造の場合は、正規の記録動作と不正な記録動作に対し、以下に説明するような違いを生じる。
【0070】
図9(a)は、図8に対応するDVD−RW10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図である。トラックNにおいて、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達するまでは、光ビームがグルーブトラックをトレースしてピット列が書き込まれる。そして、プリ記録領域16の先頭部PSにてピット列の書き込みを停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレースをし続ける。
【0071】
このとき、トラックNの位置P8から位置P9の範囲では、光ビームはグルーブトラック上をトラックN−1に斜めに進んでいく。これは、この範囲においてグルーブトラックは、実質的に内周側に広がった形状になっているので、上述のプッシュプル法によるトラッキング制御の作用に基づいて軌道がずれていくためである。そして、光ビームが位置P10の付近に達すると、トラックN−1からトラックN+1へと2トラック分のトラックジャンプを行うよう制御する。すると、プリ記録領域16の終端部PEで、トラックN+1に遷移する。そして、トラックN+1に遷移した後、プリ記録領域16の終端部PEから先では、停止していたピット列の書き込みを再開する。
【0072】
図9(a)に示すように、第4のディスク構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行った後、これに対する再生動作を行う場合は、第3のディスク構造の場合と同様に、プリ記録領域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出すことができる。
【0073】
一方、図9(b)は、図8に対応するDVD−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する図である。図9(b)においては、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達するまでは、図9(a)と同様であるが、その先でも不正なデータの書き込みを継続する。すると、図9(a)の点線の経路に沿ってピット列を形成しつつトラックN−1に向けて斜めに進んでいく。そして、トラックN−1を右方向にトレースし、再びトラックNの左側に達し、それ以降、トラックN+1に移ることなく、同様の経路をたどって記録動作を繰り返しつづけることになる。
【0074】
また、図9(b)のように不正なデータが記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場合は、上述のように、部分的にデータの判別が困難で、かつトレース方向が不確定となって、適正な再生動作が保証されない。
【0075】
次に、本実施形態に係るDVD−RWを製造する情報記録媒体製造装置としてのカッティング装置について、図10〜図14を参照して説明する。このカッティグ装置は、上述のディスク構造を有するDVD−RW10を大量生産するためのスタンパディスクを作製するための装置である。
【0076】
図10は、本実施形態に係るカッティング装置の概略構成を示すブロック図である。図10に示すカッティング装置は、ランドデータ発生器20と、パラレル/シリアル変換器21と、プリフォーマット用エンコーダ22と、クロック信号発生部23と、レーザ発生装置24と、光変調器25と、対物レンズ26と、スピンドルモータ29と、回転検出器30と、回転サーボ回路31と、送りユニット32と、位置検出器33と、送りサーボ回路34と、CPU40と、第1スイッチ41と、グルーブデータ発生器50と、エンボスデータ発生器51と、第2スイッチ52とにより構成されている。
【0077】
また、スタンパディスクは、ガラス基板27と、このガラス基板27上にコーティングされたレジスト28とにより構成されている。レジスト28は、後述の光ビームBが照射されることにより感光され、光ビームBの強度の変化に対応したパターンが形成されるものである。
【0078】
図10において、ランドデータ発生器20は、CPU40の制御の下、ランドトラック、及び、予め各種制御信号を記録するために形成されるランドプリピットに対応するパラレルデータを出力する。出力されたパラレルデータは、パラレル/シリアル変換器21に出力される。
【0079】
このとき、第1スイッチ41がCPU40によって制御され、パラレル/シリアル変換器21に送出する経路を、上記ランドデータ発生器20の側と所定のDC電圧の側との何れかに経路を切り換えることができる。すなわち、ディスク構造に対応してランドトラックの部分をグルーブトラックの高さにする場合は、第1スイッチ41が所定のDC電圧の側に切り換え制御される。
【0080】
パラレル/シリアル変換器21は、入力されたパラレルデータをシリアルデータに変換する。このシリアルデータは、プリフォーマット用エンコーダ22に入力され、クロック信号発生部23から供給されるプリフォーマッティング用のクロック信号に基づいて、ランドトラックやプリピットに対応するパターン信号としてのランドデータ信号SLが生成される。ランドデータ信号SLは光変調器25に出力される。
【0081】
グルーブデータ発生器50は、グルーブトラックに対応するパターン信号を生成し、第2スイッチ52に出力する。また、エンボスデータ発生器51は、CPU40の制御の下、プリ記録データ又はダミーデータに対応するエンボスデータ列を形成するためのパターン信号を生成し、第2スイッチ52に出力する。グルーブデータ発生器50とエンボスデータ発生器51とは、何れもCPU40によって制御される。
【0082】
第2スイッチ52は、グルーブデータ発生器50及びエンボスデータ発生器51からの経路を、CPU40の制御の下、何れか一方に切り換え、光変調器25に対しグルーブデータ信号SGとして出力する。すなわち、グルーブトラックに対し、プリ記録データ又はダミーデータをエンボスピット列として形成する場合は、第2スイッチ52がエンボスデータ発生器51の側に切り換え制御され、それ以外では、グルーブデータ発生器50の側に保たれる。
【0083】
レーザ発生装置24は、スタンパディスクに対してランドトラックとグルーブトラックを形成するための光ビームBを出射する。実際には、レーザ発生装置24はランドトラック用レーザ24Lとグルーブトラック用レーザ24Gとを備え、グルーブトラックと1つ内周側に隣接するランドトラックに対し、同時に光ビームBを照射する。ランドトラック用レーザ24Lは、光変調器25によってランドデータ信号SLにより変調を施され、グルーブトラック用レーザ24Gは、グルーブデータ信号SGにより変調を施され、それぞれ対物レンズ26を介してスタンパディスク上に集光される。
【0084】
このとき、スピンドルモータ29がスタンパディスクを回転させると共に、回転検出器30がスタンパディスクの回転を検出する。これにより、回転サーボ回路31がスタンパディスクの回転を制御すると共に、回転に同期した回転パルスを出力する。
【0085】
位置検出器33は、送りユニット32の位置を検出し、その検出信号を送りサーボ回路34に出力する。送りサーボ回路34は、位置検出器33からの検出信号に基づいて、送りユニット32の位置情報を取得し、これにより送りユニット32の移動をサーボ制御する。
【0086】
以上のような動作が行われることにより、上述のディスク構造を有する螺旋状のランドトラック及びグルーブトラックがスタンパディスク上に形成され、光ディスク製造のための抜き型としてのスタンパディスクが完成することになる。その後は、スタンパディスクを用いたレプリケーションプロセスが実行され、本発明に係るレプリカディスクとしてのDVD−RW10が大量生産されることになる。
【0087】
次に、本実施形態に係るカッティング装置において行われるスタンパディスクのカッティング処理について、図11〜図14に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、第2のディスク構造及び第3のディスク構造に対応するスタンパディスクのカッティング処理を説明する。なお、この処理は図示しないメモリ手段に格納される制御プログラムに従って、主にCPU40により行われる。
【0088】
図11に示すように、カッティング装置における処理が開始されると、ランドデータ発生器20やグルーブデータ発生器50など、各設定データに対しての初期化が行われる(ステップS1)。次いで、位置検出器33から出力される検出信号に基づいて、光ビームのディスク半径方向での照射位置を検出する(ステップS2)。
【0089】
このとき、ステップS2において検出された照射位置に基づいて、スタンパディスク上の記録終了位置に達したか否かを判定する(ステップS3)。すなわち、照射される光ビームがスタンパディスクのリードアウト領域15の最外周部に位置するかどうかが判定される。
【0090】
その結果、記録終了位置に達したと判定されると(ステップS3;YES)、回転サーボ回路31から出力される回転パルスの検出を行う(ステップS4)。すなわち、判定された記録終了位置において、情報の記録終了位置に対応する1周分のプリピットが形成されたかどうかを判定するものである。
【0091】
ステップS4における処理は、回転パルスが検出されるまで継続され(ステップS4;NO)、回転パルスが検出されたときは(ステップS4;YES)、CPU40からランドデータ発生器20とグルーブデータ発生器50に対し、書き込みの終了を指示する制御信号を送出する(ステップS5)。これにより、スタンパディスクに対するカッティング処理が終了する。
【0092】
一方、ステップS3の判定の結果、記録終了位置に達していない場合は(ステップS3;NO)、スタンパディスク上の記録開始位置に達したか否かを判定する(ステップS6)。すなわち、照射される光ビームがスタンパディスクのリードイン領域13の最内周部に位置するかどうかが判定される。
【0093】
その結果、記録開始位置に達したと判定されると(ステップS6;YES)、回転サーボ回路31から出力される回転パルスの検出を行う(ステップS7)。すなわち、判定された記録開始位置において、スタンパディスクの1周につき1箇所設定されている周方向の記録基準位置に達したかどうかを判定する。
【0094】
ステップS7における処理は、回転パルスが検出されるまで継続され(ステップS7;NO)、回転パルスが検出されたときは(ステップS7;YES)、CPU40からランドデータ発生器20とグルーブデータ発生器50に対し、書き込みの開始を指示する制御信号を送出する(ステップS8)。これにより、スタンパディスクに対するカッティング処理の準備が整い、ステップS2に戻って、それ以降の処理を繰り返す。
【0095】
一方、ステップS6の判定の結果、記録開始位置に達していない場合は(ステップS6;NO)、スタンパディスクに対し、上述のディスク構造に応じたカッティング処理を行う。ここでは、図12を用いて第2のディスク構造に対応するスタンパディスクのカッティング処理を説明すると共に、図13及び図14を用いて第3のディスク構造に対応するスタンパディスクのカッティング処理を説明する。
【0096】
まず、第2のディスク構造に対応するスタンパディスクをカッティングする場合は、ステップS6の判定結果が「NO」であるとき、ステップS11(図12)に移行する。図12に示すように、ステップS11では、ステップS2において検出された照射位置に基づいて、スタンパディスク上のトラックNに位置するか否かを判定する。すなわち、このトラックNにおいて、図4に示す第2のディスク構造を形成するためである。
【0097】
その結果、トラックNに位置しない場合は(ステップS11;NO)、ステップS2に戻って同様の処理を繰り返す。一方、トラックNに位置する場合は(ステップS11;YES)、回転パルスの検出を行う(ステップS12)。これにより、トラックNにおいて上記第2のディスク構造を形成する位置を定めるためのタイミングの基準とするものである。ステップS12の処理は、回転パルスが検出されるまで継続される(ステップS12;NO)。
【0098】
ステップS12において回転パルスが検出されると(ステップS12;YES)、CPU40が制御する計時手段を用いて計時を開始する(ステップS13)。すなわち、回転パルスの検出位置を基準として、本実施形態に係る第2のディスク構造におけるプリ記録領域16、位置P4、P5などに達するタイミングを判別するための計時が開始される。なお、ここでは、計時の開始タイミングがプリ記録領域16の先頭部PSに一致する場合を説明する。
【0099】
次いで、この段階までグルーブデータ発生器50の側にセットされていた第2スイッチ52を、エンボスデータ発生器51の側に切り換え設定する(ステップS14)。なお、エンボスデータ発生器51には、第2のディスク構造に対応してプリ記録データがセットされているものとする。これにより、トラックNのグルーブトラックにおいて、プリ記録領域16に記録すべきプリ記録データに対応するエンボスピット列が形成され始める。
【0100】
また、この段階までランドデータ発生器20の側にセットされていた第1スイッチ41を、所定のDC電圧の側に切り換え設定する(ステップS15)。これにより、トラックNの内周寄りのランドトラックにおける位置P4から先の高さが、グルーブトラックと同じになるように制御される。なお、ステップS14とステップS15の間は、適宜のタイミングだけ遅延させてもよい。
【0101】
そして計時の結果、予め設定された所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS16)。この所定時間は、位置P4から位置P5に至る距離から予め把握できる。ステップS16の判断の結果、所定時間がまだ経過していない場合(ステップS16;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0102】
一方、ステップS16の判断の結果、所定時間が経過した場合(ステップS16;YES)、第1スイッチ41をランドデータ発生器20の側に戻すよう設定する(ステップS17)。すなわち、ランドトラックの位置P6に達したので、その先では本来のランドトラックの高さに戻すのである。
【0103】
次いで、エンボスデータ発生器51から出力されるプリ記録データが終了したか否かを判定する(ステップS18)。判定の結果、プリ記録データがまだ終了していない場合は(ステップS18;NO)、引き続きプリ記録データの出力を続ける。一方、プリ記録データが終了した場合は(ステップS18;YES)、第2スイッチ52をグルーブデータ発生器50の側に戻すよう設定し(ステップS19)、処理を終える。なお、ステップS19を実行する前に適宜のタイミングだけ遅延させてもよい。
【0104】
以上の処理の結果、図4に示す第2のディスク構造に対応して、スタンパディスクにカッティングが施される。
【0105】
次に、第3のディスク構造に対応するスタンパディスクをカッティングする場合は、ステップS6の判定結果が「NO」であるとき、ステップS21(図13)に移行する。図13に示すように、ステップS21では、ステップS2において検出された照射位置に基づいて、スタンパディスク上のトラックNに位置するか否かを判断する。すなわち、このトラックNにおいて、図6に示す第3のディスク構造を形成するためである。
【0106】
ステップS21の判断の結果、トラックNに位置しない場合は(ステップS21;NO)、続いてステップS31に進む。一方、トラックNに位置する場合は(ステップS21;YES)、上述のようにタイミングの基準とするため、回転パルスの検出を行う(ステップS22)。ステップS22の処理は、回転パルスが検出されるまで継続される(ステップS22;NO)。
【0107】
ステップS22において回転パルスが検出されると(ステップS22;YES)、上述の計時手段を用いて計時を開始する(ステップS23)。すなわち、回転パルスの検出位置を基準として、本実施形態に係る第3のディスク構造におけるプリ記録領域16、位置P6、位置P7などに達するタイミングを判別するための計時が開始される。
【0108】
なお、図13及び図14に示す処理においては、回転パルスの検出位置からは、位置P6に達するまでは時間T1を要し、位置P7に達するまでは時間T2を要するものとする。
【0109】
よって、位置P6に対応する時間T1が経過したか否かを判断する(ステップS24)。判断の結果、時間T1がまだ経過していない場合は(ステップS24;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0110】
一方、ステップS24の判断の結果、時間T1が経過した場合(ステップS24;YES)、この段階までランドデータ発生器20の側にセットされていた第1スイッチ41を、所定のDC電圧の側に切り換え設定する(ステップS25)。これにより、トラックNの内周寄りのランドトラックにおける位置P6から先の高さが、グルーブトラックと同じになるように制御される。
【0111】
そして、位置P7に対応する時間T2が経過したか否かを判断する(ステップS26)。判断の結果、時間T2がまだ経過していない場合は(ステップS26;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0112】
一方、ステップS26の判断の結果、時間T2が経過した場合(ステップS26;YES)、第1スイッチ41をランドデータ発生器20の側に戻すよう設定し(ステップS27)、ランドトラックの位置P7から先が本来の高さとなるように制御する。
【0113】
また、この段階までグルーブデータ発生器50の側にセットされていた第2スイッチ52を、エンボスデータ発生器51の側に切り換え設定する(ステップS28)。なお、エンボスデータ発生器51には、第3のディスク構造に対応して、位置P7から先に形成するべき凹凸形状に対応するダミーデータがセットされているものとする。よって、トラックNのグルーブトラックにおいて、ダミーデータに対応するエンボスピット列Dが形成され始める。これ以降は、ダミーデータのデータ長を適宜に設定して、所定の時間だけステップS28の処理を継続すればよい。
【0114】
次に、図14に示すように、上述のステップS21からステップS31に進んだ場合は、スタンパディスク上のトラックN+1に位置するか否かを判断する。すなわち、図6に示す第3のディスク構造を形成するためには、2トラック分にわたる処理が必要となる。
【0115】
ステップS31の判断の結果、トラックN+1に位置しない場合は(ステップS31;NO)、ステップS2に戻る。一方、トラックNに位置する場合は(ステップS31;YES)、タイミングの基準とするため、回転パルスの検出を行い(ステップS32)、回転パルスが検出されるまで、かかる処理を継続する(ステップS32;NO)。
【0116】
これ以降、ステップS33〜ステップS37に示す処理は、ステップS23〜ステップS27に示す処理と同様に行われるので、説明を省略する。
【0117】
一方、図14に示す処理においては、図13とは異なり、ステップS28に相当する処理が行われず、ステップS37にて処理を終える。すなわち、図6に示すように、第3のディスク構造において、トラックN+1のグルーブトラックは通常通りに形成する。
【0118】
以上の処理の結果、図6に示す第3のディスク構造に対応して、スタンパディスクにカッティングが施される。よって、このスタンパディスクを用いて製造されたDVD−RW10は、同様の構造を有することとなる。このとき、スタンパディスク上のプリ記録領域16には、プリ記録データがまだ形成されていないため、後に記録装置にてDVD−RW10に対し、レーザ記録によりプリ記録データを書き込む必要がある。
【0119】
次に、本実施形態に係るDVD−RW10に対する記録と再生を行う情報記録再生装置について図15〜図19を参照して説明する。
【0120】
図15は、本実施形態に係る情報記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。図15に示す情報記録再生装置は、ピックアップ60と、再生増幅器61と、デコーダ62と、プリピット信号デコーダ63と、スピンドルモータ64と、サーボ回路65と、CPU66と、エンコーダ67と、パワー制御回路68と、レーザ駆動回路69と、インターフェース70と、プリ記録データ発生器73と、スイッチ74とを備えている。また、インターフェース70を介して外部のホストコンピュータ71が接続され、この情報記録再生装置に対して記録すべきディジタルデータが入力される構成となっている。
【0121】
図15において、ピックアップ60は、図示しないレーザダイオード、偏光ビームスプリッタ、対物レンズ、ディテクタ等を含み、光ビームBをDVD−RW10の情報記録面に照射して記録すべきデータを記録すると共に、光ビームBの反射光に基づく検出信号を出力する。
【0122】
再生増幅器61は、ピックアップ60から出力された検出信号を増幅し、トラキングエラー信号の生成に用いる差動信号を出力し、更に、プリピットに対応するプリピット信号を出力する。
【0123】
デコーダ62は、増幅された検出信号に対して8−16復調及びデインターリーブを施し、復調信号を出力する。また、プリピット信号デコーダ13は、プリピット信号をデコードしてプリピットのパターンに対応するディジタルデータを出力する。
【0124】
サーボ回路65は、デコーダ62からの復調信号に基づいて、ピックアップ60におけるフォーカシング制御とトラッキング制御を行う。本実施形態では、サーボ回路65が後述の動作に従って、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号を出力してトラッキング制御を行うと共に、スピンドルモータ64に対する制御信号を出力して回転制御を行う。
【0125】
CPU66は、情報記録再生装置全体を総括的に制御すると共に、デコーダ62とプリピット信号デコーダ63からそれぞれ出力信号を取得し、DVD−RW10に対する書き込み及び再生の動作を制御する。
【0126】
エンコーダ67は、図示しないECCジェネレータ、8−16変調部、スクランブラ等を含み、再生時のエラー訂正単位であるECCブロックを構成し、ECCブロックに対してインターリーブ、8−16変調及びスクランブル処理を施して変調信号を生成する。
【0127】
パワー制御回路68は、エンコーダ67から出力された変調信号に基づいて、ピックアップ60内のレーザダイオードのパワー制御を行う。
【0128】
レーザ駆動回路69は、光ビームBを出射させるため、パワー制御回路68の制御の下、ピックアップ60のレーザダイオードを駆動する。
【0129】
インターフェース70は、ホストコンピュータ71から送信されるディジタルデータを情報記録再生装置に取り込むためのインターフェース動作を行う。
【0130】
プリ記録データ発生器73は、本実施形態に係るDVD−RW10のプリ記録領域16に書き込むべきプリ記録データに対応するディジタルデータを発生し、スイッチ74を介してエンコーダ67に出力する。
【0131】
スイッチ74は、CPU66の制御によって、エンコーダ67に出力される信号を、通常の記録時はホストコンピュータ71側に、プリ記録時はプリ記録データ発生器73側になるように経路を切り換える。
【0132】
次に、第1又は第2のディスク構造に対応して、DVD−RW10にプリ記録データをレーザ記録により書き込む際、情報記録再生装置によって行われる記録動作について、図16及び図17を参照して説明する。
【0133】
図16は、第1又は第2のディスク構造に対応して、プリ記録領域16におけるトラッキング制御に必要な回路部分の構成を示すブロック図である。
【0134】
図16においては、ピックアップ60中の2分割ディテクタ80と、再生増幅器69に含まれるトラッキング用アンプ81と、サーボ回路65を含む回路部分によってCPU66の制御の下、トラッキング制御が行われる。また、サーボ回路65は、トラッキング用イコライザ82とサンプルホールド回路83を含んでいる。
【0135】
既に述べたように、記録動作時にはプッシュプル法によるトラッキング制御が行われるので、図16に示すように、トラック中心に対称的に分割された2分割ディテクタ80の各領域の出力に対する差信号をトラッキング用アンプ81により生成する。この差信号はサーボ回路65に入力され、トラッキング用イコライザ82により、帯域成分に対して重み付けされて位相調整が施される。
【0136】
そして、トラッキング用イコライザ82の出力はサンプルホールド回路83に入力され、所定のタイミングでサンプルホールドされ、トラッキングエラー信号として出力される。このとき、CPU66からサンプルホールド回路83にホールド信号が印加される。
【0137】
すなわち、図2に示す第1のディスク構造におけるトラックNの位置P1から位置P3の範囲、あるいは図4に示す第2のディスク構造におけるトラックNの位置P4から位置P5の範囲では、上述したようにプッシュプル法の作用により、光ビームをグルーブトラックに沿って直進方向にトレースさせることができない。そのため、このような範囲に達したときに、サンプルホールド回路83にホールド信号を印加して、プッシュプル法に起因する光ビームの遷移を停止し、強制的に光ビームをグルーブトラックに沿って直進させるものである。
【0138】
図17は、第1又は第2のディスク構造に対応して、プリ記録領域16へのプリ記録データのレーザ記録による記録処理を示すフローチャートである。ここでは、情報記録再生装置において、第1又は第2のディスク構造に対応するグルーブトラックとランドトラックが形成されたDVD−RW10がセットされた状態で、プリ記録領域16へのプリ記録データの書き込みを行う場合の説明を行う。従って、プリ記録データに先立って記録すべきデータの書き込みが開始された後の状況を考える。
【0139】
図17に示すように、処理が開始されると、光ビームの照射位置に基づいて、DVD−RW10上において基準とすべき所定のアドレスに達したか否かを判定する(ステップS41)。この所定のアドレスはDVD−RW10において、例えばプリピットに予め記録されている。よって、記録されているアドレスを読み出すことで、後述のプリ記録データを書き込むべき位置を判断することができる。
【0140】
その結果、まだ所定のアドレスに達していない場合は(ステップS41;NO)、ステップS41に戻って同様の処理を繰り返す。一方、所定のアドレスに達した場合は(ステップS41;YES)、CPU66が制御する計時手段を用いて計時を開始する(ステップS42)。すなわち、上記所定のアドレスを基準位置として、例えば、予め定めた設定位置におけるアドレスへの到達タイミングを判別するための計時処理である。
【0141】
そして、計時の結果、予め設定された所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS43)。この所定時間は、上記基準となるアドレスと上記設定位置との相対関係から予め把握できる。ステップS43の判断の結果、所定時間がまだ経過していない場合は(ステップS43;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0142】
一方、ステップS43の判断の結果、所定時間が経過した場合は(ステップS43;YES)、サンプルホールド回路83に対しホールド信号を印加する(ステップS44)。従って、この時点からトラッキングエラー信号が固定され、これ以降プリ記録領域16への書き込みに際し、第2のディスク構造のトラック形状にかかわらず、光ビームの軌跡が変動することがない。
【0143】
更に、スイッチ74を制御して、プリ記録データが出力されるように切り換える(ステップS45)。すなわち、ホストコンピュータ71から出力されるディジタルデータから、プリ記録データ発生器73から出力されるプリ記録データへと接続を切り換える。この切り換えのタイミングは、プリ記録領域16における先頭部PSと一致させればよい。
【0144】
次いで、プリ記録データの記録が終了したか否かを判断する(ステップS46)。この終了のタイミングは、プリ記録領域16における終端部PEに一致することになる。その結果、プリ記録データの記録が未終了であれば(ステップS46;NO)、終了するのを待ち続ける。
【0145】
一方、プリ記録データが終了したときは(ステップS46;YES)、サンプルホールド回路83に印加しているホールド信号を解除する(ステップS47)。この時点ではトラック形状が通常に戻っているので、これ以降は光ビームが正常にトラッキング制御されてトレースされる。なお、その後は一般的な記録動作を継続すればよいが、説明を省略する。
【0146】
次に、第3又は第4のディスク構造に対応して、DVD−RW10にプリ記録データをレーザ記録により書き込む際に情報記録再生装置によって行われる記録動作について、図18及び図19を参照して説明する。
【0147】
図18は、第3又は第4のディスク構造に対応して、プリ記録領域16におけるトラッキング制御に必要な回路部分の構成を示すブロック図である。
【0148】
図18においては、2分割ディテクタ80と、トラッキング用アンプ81と、サーボ回路65を含んで構成されるのは、図16の場合と同様である。ただし、サーボ回路65が、トラッキング用イコライザ82と、オフセットデータ発生部84と、加算器85を含む点が、図16の場合と異なっている。
【0149】
以上の構成において、2分割ディテクタ80と、トラッキング用アンプ81と、トラッキング用イコライザ82の動作については、図16と同様であるため、その説明を省略する。
【0150】
図18においては、トラッキング用イコライザ82の出力が加算器85に入力され、オフセットデータ発生部84から出力されるオフセットデータと加算され、その加算出力がトラッキングエラー信号として出力される。このとき、CPU66がオフセットデータ発生部84に制御信号を供給し、オフセットデータの発生タイミングを制御する。なお、オフセットデータ発生部84は、オフセットデータをメモリ手段に保持するか、あるいは計算によりオフセットデータを算出すればよい。
【0151】
そして、第3及び第4のディスク構造に対応して、プリ記録領域16におけるディスク半径位置のオフセット量に基づくオフセットデータを設定しておけばよい。図6及び図8に示すように、このオフセット量は、トラックNからトラックN+1に遷移するプリ記録領域16の形状に対応して曲線状に変化する量となる。これにより、上述のようにオフセットデータがトラッキングエラー信号に加え合わされることになるので、光ビームがプリ記録領域16の曲線軌道に沿ってトレースされることになる。なお、第4のディスク構造では、図8の位置P8から位置P9の範囲でトラック形状が非対称であるため、オフセットデータに適宜の補償量を加えておく必要がある。
【0152】
図19は、第3又は第4のディスク構造に対応して、プリ記録領域16へのプリ記録データのレーザ記録による記録処理を示すフローチャートである。ここでは、情報記録再生装置において、第3又は第4のディスク構造に対応するグルーブトラック、ランドトラック、ダミーデータのエンボスピット列D等が形成されたDVD−RW10がセットされた状態で、プリ記録領域16へのプリ記録データの書き込みを行う場合の説明を行う。従って、プリ記録データに先立って記録すべきデータの書き込みが開始された後の状況を考える。
【0153】
ここで、図19に示す処理において、ステップS51〜S53、S55、S56に示す処理は、図17に示す処理のステップS41〜S43、S45、S46に示す処理と同様であるので、説明を省略する。図19においては、ステップS54及びステップS57に示す処理が、図17の場合と異なっている。
【0154】
ステップS54では、計時手段によってプリ記録領域16の先頭部PSに達するタイミングにて、オフセットデータ発生部84に対しオフセットデータの発生を開始するよう制御する。従って、これ以降は光ビームがディスク半径方向に曲線状に遷移しつつ、ステップS55、S56によってプリ記録データが書き込まれることになる。
【0155】
また、ステップS57では、上述のようにプリ記録領域16へのプリ記録データの書き込みを終了したので、オフセットデータ発生部84に対しオフセットデータの発生を解除するよう制御する。この時点ではトラック形状が通常に戻っているので、これ以降は光ビームが正常にトラッキング制御されてトレースされ、その後の一般的な記録動作を継続すればよい。
【0156】
以上説明したように、本実施形態に係る情報記録媒体によれば、グルーブトラックとランドトラックのそれぞれの高さを所定のパターンに従って適切に変更したディスク構造を用いて、プリ記録領域16に対する上書きを防止し、プリ記録データを保護することができる。一方、この情報記録媒体を再生する場合、位相差法によるトラッキング制御を行うことで、プリ記録領域16をトレースしてプリ記録データを容易に読み出すことができる。
【0157】
また、本実施形態に係る情報記録媒体製造装置によれば、上述の情報記録媒体を製造するためのスタンパディスクに対しカッティング処理を施して、上述のディスク構造を簡易な処理にて実現することができる。また、カッティング処理の際、プリ記録領域16に記録するプリ記録データをエンボスピット列として形成することもできる。
【0158】
また、本実施形態に係る情報記録再生装置によれば、既にプリ記録領域16にプリ記録データが既に記録されているDVD−RW10に対し、このプリ記録領域16への上書きを回避すると共に、プッシュプル法によるトラッキング制御の作用にかかわらず適正な経路に変更しつつ、記録データの記録動作を行うことができる。
【0159】
また、本実施形態に係る情報記録再生装置によれば、当初プリ記録領域16にプリ記録データが記録されていないDVD−RW10に、後からプリ記録データをレーザ記録により書き込むことができる。このとき、プッシュプル法によるトラッキング制御を行いつつ、トラッキングエラーを適切に補正してプリ記録領域16の軌跡を正確にトレースすることができる。
【0160】
なお、上述の実施形態においては、記録情報を繰り返し記録可能なDVD−RWに対して本発明を適用した場合について説明したが、これ以外にも、記録情報を1回のみ記録可能なDVD−Rに対して本発明を適用することが可能である。
【0161】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録可能な情報記録媒体のディスク構造を工夫することにより、これらの情報記録媒体に対し、コピーが禁止されるコンテンツを記録しようとする場合、識別情報等を含むプリ記録データに対する上書きを行うことが確実に防止される。従って、再生装置の側では、不正なコピーであることを把握でき、不正コピーを有効に防止して著作権侵害の可能性を低くするという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るDVD−RWの情報記録面の構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る第1のディスク構造を示すである。
【図3】本実施形態に係る第1のディスク構造を有するDVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図4】本実施形態に係る第2のディスク構造を示すである。
【図5】本実施形態に係る第2のディスク構造を有するDVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図6】本実施形態に係る第3のディスク構造を示すである。
【図7】本実施形態に係る第3のディスク構造を有するDVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図8】本実施形態に係る第4のディスク構造を示すである。
【図9】本実施形態に係る第4のディスク構造を有するDVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図10】本実施形態に係るカッティング装置の概略構成を示すブロック図である。
【図11】本実施形態において、スタンパディスクのカッティング処理を説明するフローチャートである。
【図12】本実施形態において、スタンパディスクのカッティング処理のうち、第2のディスク構造に対応する処理を説明するフローチャートである。
【図13】本実施形態において、スタンパディスクのカッティング処理のうち、第3のディスク構造のトラックNに対応する処理を説明するフローチャートである。
【図14】本実施形態において、スタンパディスクのカッティング処理のうち、第3のディスク構造のトラックN+1に対応する処理を説明するフローチャートである。
【図15】本実施形態に係る情報記録再生装置の概略構成を示すブロック図
【図16】本実施形態に係る情報記録再生装置において、第1又は第2のディスク構造に対応して、プリ記録領域におけるトラッキング制御に必要な回路部分の構成を示すブロック図である。
【図17】本実施形態に係る情報記録再生装置において、第1又は第2のディスク構造に対応して、プリ記録データのレーザ記録による処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施形態に係る情報記録再生装置において、第3又は第4のディスク構造に対応して、プリ記録領域におけるトラッキング制御に必要な回路部分の構成を示すブロック図である。
【図19】本実施形態に係る情報記録再生装置において、第3又は第4のディスク構造に対応して、プリ記録データのレーザ記録による処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…DVD−RW
12…クランプ孔
13…リードイン領域
14…データ領域
15…リードアウト領域
16…プリ記録領域
20…ランドデータ発生器
21…パラレル/シリアル発生器
22…プリフォーマット用エンコーダ
23…クロック信号発生部
24…レーザ発生装置
25…光変調器
26…対物レンズ
27…ガラス基板
28…レジスト
29…スピンドルモータ
30…回転検出器
31…回転サーボ回路
32…送りユニット
33…位置検出器
34…送りサーボ回路
40…CPU
41…第1スイッチ
50…グルーブデータ発生器
51…エンボスデータ発生器
52…第2スイッチ
61…再生増幅器
62…デコーダ
63…プリピット信号デコーダ
64…スピンドルモータ
65…サーボ回路
66…CPU
67…エンコーダ
68…パワー制御回路
69…レーザ駆動回路
70…インターフェース
71…ホストコンピュータ
73…プリ記録データ発生器
74…スイッチ
80…2分割ディテクタ
81…トラッキング用アンプ
82…トラッキング用イコライザ
83…サンプルホールド回路
84…オフセットデータ発生部
85…加算器

Claims (16)

  1. 情報記録面において第1の高さを有する記録トラックと、前記第1の高さと異なる第2の高さを有するガイドトラックとが互いに隣接して形成され、記録情報を前記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記録媒体であって、
    所定の制御情報を含むプリ記録データが記録されると共に他の記録情報の上書きが禁止される領域として、前記情報記録面の所定位置に設けられるプリ記録領域と、
    前記プリ記録領域の近傍にて、前記記録トラック及び隣接する前記ガイドトラックの所定部分を連続して前記第1の高さに形成した領域であって、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異なる経路に遷移させるように配置される遷移領域と、
    前記遷移領域の通過後に、前記光ビームにより記録可能な前記第1の高さを有する記録トラックと、
    を備えることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記遷移領域に続けて設けられる前記記録トラックは、前記プリ記録領域に続けて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記情報記録媒体は、前記記録トラック及び前記ガイドトラックが内周から外周に向かって螺旋状に形成されたディスク状記録媒体であって、前記プリ記録領域が同一の前記記録トラック上に直線状に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  4. 前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディスク内周側の前記記録トラックに向かって経路を変更するように、ディスク内周側の前記隣接するガイドトラックが部分的に前記第1の高さに形成され、かつ後続の記録トラックが部分的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする請求項に記載の情報記録媒体。
  5. 前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディスク半径方向に湾曲するように、前記隣接するガイドトラックの一方が部分的に前記第1の高さに形成されることを特徴とする請求項に記載の情報記録媒体。
  6. 前記情報記録媒体は、前記記録トラック及び前記ガイドトラックが内周から外周に向かって螺旋状に形成されたディスク状記録媒体であって、前記プリ記録領域がディスク外周側の前記記録トラックに接続されるよう曲線状に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  7. 前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡が前記記録トラックに沿って直進するように、両側の前記隣接するガイドトラックがディスク半径方向に対称的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする請求項に記載の情報記録媒体。
  8. 前記遷移領域は、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディスク内周側の前記記録トラックに向かって経路を変更するように、両側の前記隣接するガイドトラックがディスク半径方向に非対称的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする請求項に記載の情報記録媒体。
  9. 前記遷移領域において後続の前記記録トラック上には、所定のダミーデータがエンボスピット列として形成されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の情報記録媒体。
  10. 情報記録面において第1の高さを有する記録トラックと、前記第1の高さと異なる第2の高さを有するガイドトラックとが互いに隣接して形成され、記録情報を前記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記録媒体を、スタンパを用いて製造する情報記録媒体製造装置であって、
    前記記録トラック及び前記ガイドトラックを形成するトラック形成手段と、
    所定の制御情報を含むプリ記録データが記録されると共に他の記録情報の上書きが禁止される領域として、前記情報記録面の所定位置に設けるべきプリ記録領域の近傍にて、前記記録トラック及び隣接する前記ガイドトラックの所定部分を連続して前記第1の高さに形成した領域であって、プッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異なる経路に遷移させるように配置される遷移領域を形成する遷移領域形成手段と、
    前記遷移領域の通過後に、前記光ビームにより記録可能な前記第1の高さを有する記録トラックを形成する記録トラック形成手段と、
    を備えることを特徴とする情報記録媒体製造装置。
  11. 前記記録トラック形成手段によって形成される前記遷移領域に続けて設けられる前記記録トラックは、前記プリ記録領域に続けて設けられていることを特徴とする請求項10に記載の情報記録媒体製造装置。
  12. 前記遷移領域形成手段は、前記遷移領域に対応して予め設定されたガイドトラック区間で前記ガイドトラックを前記第1の高さに形成すると共に、前記遷移領域に対応して予め設定された記録トラック区間で前記記録トラックを前記第2の高さに形成することを特徴とする請求項10又は11に記載の情報記録媒体製造装置。
  13. 前記プリ記録領域に前記プリ記録データをエンボスピット列として形成するプリ記録領域形成手段を、更に備えることを特徴とする請求項10から請求項12の何れかに記載の情報記録媒体製造装置。
  14. 前記遷移領域において前記プリ記録領域が接続されない後続の前記記録トラック上に、所定のダミーデータをエンボスピット列として形成するエンボスピット列形成手段を、更に備えることを特徴とする請求項10から請求項13の何れかに記載の情報記録媒体製造装置。
  15. 請求項1から請求項の何れかに記載の情報記録媒体に対して記録情報の記録を行う情報記録装置であって、
    前記記録トラックに沿って光ビームを照射して記録情報の書き込みを行うに際し、前記プリ記録領域の先頭部に達したとき、該記録情報の書き込みを停止し、該プリ記録領域の終端部に向かって光ビームを移動させた後、該記録情報の書き込みを再開させることを特徴とする情報記録装置。
  16. 請求項10から請求項12の何れかに記載の情報記録媒体製造装置により製造された情報記録媒体に対し、前記プリ記録領域に前記プリ記録データをレーザ記録により書き込むプリ記録データ書き込み手段と、
    前記プリ記録データの書き込み中にトラッキングエラーを補正して、前記プリ記録領域に沿って光ビームを進行させるトラッキング補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項15に記載の情報記録装置。
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