JP3895948B2 - フローセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流路中を流れる流体の流量または流速を計測するためのフローセンサ、特に熱式のフローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種流体の流量や流速を計測する熱式のフローセンサとしては、従来から種々提案されている(例:特開平4−295724号公報、特公平6−25684号公報、特開平8−146026号公報等)。この種のフローセンサは、温度検出手段を備えた流速検出素子を配管内に計測すべき流体の流れに対して平行になるように設置されて使用される。
【0003】
図8および図9に、自動車のエンジンの吸気管中を流れる気体(空気)の流量計測に用いられる従来のフローセンサを示す。これらの図において、1はエアフィルタ2を備えた吸気管、3は吸気管1の途中に設けられたバイパス流路、4はバイパス流路3に組み込まれたフローセンサである。
【0004】
前記フローセンサ4は、バイパス流路3内に組み込まれる流速検出素子5、取付板6および配線基板7等を備えている。流速検出素子5は、ダイアフラム9を有するシリコン基板10と、ダイアフラム9に形成された温度検出手段11を構成する発熱体(抵抗ヒータ)、2つの温度センサ、シリコン基板10上に形成された周囲温度センサ等で構成されている。そして、この温度検出手段11の配線用金属薄膜12の一部がシリコン基板10および配線基板7とともに吸気管1の外部に導出され、その電極パッドAが前記配線基板7に形成した配線用金属薄膜の電極パッドBにボンディングワイヤ13によって電気的に接続され、当該部分は樹脂封止されている。なお、シリコン基板10の表面で前記電極パッドA以外の部分は、絶縁性の保護膜によって被覆されている。
【0005】
このような構造からなるフローセンサ4において、エアフィルタ2を通って吸気管1内に吸引された空気15はその一部が分流されてバイパス通路3を通ると、温度検出手段11を構成する2つの温度センサ間に温度差が生じ、その電圧差または抵抗値差をブリッジ回路によって検出し、図示しない演算回路で演算することにより、空気15の流速または流量を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のフローセンサ4において、流速検出素子5の配線用金属薄膜12の電極パッドAと、配線基板7の配線用金属薄膜の電極パッドBをバイパス通路3内においてボンディングワイヤ13等によって接続すると、被計測流体である空気15中に含まれている水分や微細な有機物質が付着して腐食するため、吸気管1の外部において接続している。しかしながら、流速検出素子5と配線基板7の電気的な接続を吸気管1の外部で行う構造であると、シリコン基板10を吸気管1の外部に突出させる必要があるため、流速検出素子5自体が大型化し、1枚のウエハーから取れるセンサの個数が少なくなり、高価になるという問題があった。また、バイパス通路3の形状や大きさが変わるとそれに応じて流速検出素子5の大きさを再設計し直し、シリコン基板10の大きさを変える必要があった。
【0007】
そこで、流速検出素子5の小型化を図るための構造の一つとして、電極パッドA,Bをバイパス通路3内において電気的に接続し、この接続部分を樹脂封止することも考えられる。しかし、このような構造では樹脂封止した部分が流速検出素子5の表面から突出しているため、これが空気15の流れを乱したり渦を発生させたりするため好ましくない(渦が発生すると測定精度が低下する)。
【0008】
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、流速検出素子と配線基板との電気的な接続部を被計測流体から確実に保護することができ、流速検出素子の小型化、耐久性、信頼性等の向上を図り、また流体を整流し乱流や渦が生じないようにすることにより測定精度を向上させるとともに、流速検出素子の設計の共通化を図るようにしたフローセンサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、流体の流路を形成する管体と、この管体内に配設され流路を複数の小流路に仕切る整流格子部材と、前記管体内に配設された配線基板と、検出部が保護膜によって被覆され前記複数の小流路のうちのいずれか1つに臨むように前記配線基板に配設された流速検出素子とを備え、この流速検出素子と前記配線基板の電気的な接続部を前記整流格子部材の内部に設けた穴内に位置させ前記流体から隔絶したものである。
この発明においては、流速検出素子と配線基板の電気的な接続部を流体から隔絶することができる。したがって、接続部が水分等の付着によって腐食したりすることがない。また、流速検出素子を流路の外部に突出させる必要がないので、素子自体を小型化することができ、流路の形状(径)に合わせて流速検出素子の大きさを変える必要がなくなる。整流格子部材は、管体内の流路を複数の小流路に分割して流体を整流する。したがって、乱流や渦が発生を抑えることができる。
【0010】
第2の発明は上記第1の発明において、流速検出素子と配線基板の電気的な接続部を樹脂封止したものである。
この発明においては、流速検出素子と配線基板の電気的な接続部を流体から一層確実に隔絶することができる。
【0011】
第3の発明は上記第1または第2の発明において、配線基板に流速検出素子がはめ込まれる当該素子と略同一深さの凹部を形成したものである。
この発明においては、凹部によって流速検出素子を位置決めし、段差をなくすことができる。
【0012】
第4の発明は上記第1または第2の発明において、流速検出素子を配線基板の上に配設し、整流格子部材に前記配線基板の上に設置され前記流速検出素子と略同一平面を形成する板部を設けたものである。
この発明においては、流速検出素子と板部とが略同一平面を形成するので、流速検出素子と配線基板との間に段差が生じず、流体の流れを乱すことがない。
【0013】
第5の発明は上記第1、第2、第3または第4の発明において、配線基板の配線用金属薄膜を表面から当該基板を貫通して裏面側に延在するように形成したものである。
この発明においては、裏面側に形成されている配線用金属薄膜が流体に晒されることがない。表面側の配線用金属薄膜を接続部付近の僅かな部分にのみ形成すると、整流格子部材によって覆われるため流体に晒されることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るフローセンサの透視図、図2(a)、(b)は図1のII−II線断面図および要部の拡大断面図、図3は図2のIII −III 線断面図、図4(a)、(b)は流速検出素子の平面図および断面図、図5はフローセンサの定温度差回路を示す図、図6はセンサ出力回路を示す図である。本実施の形態においては、フローセンサ20を自動車のエンジンの吸気管中を流れる気体(空気)の流量計測に用いた例を示す。
【0015】
前記フローセンサ20は、空気15が流れる流路22を形成する管体21と、この管体21内に配設され前記流路22を6つの小流路22a〜22fに仕切る整流格子部材23と、前記管体21内に配線基板25とともに配設された流速検出素子24等で構成されている。
【0016】
前記管体21は、合成樹脂または金属によって両端開放の角筒状に形成されることにより上板21a、底板21bおよび左右の側壁板21c,21dとからなり、両端開口部が内部に向かって小さくなるように絞られている。底板21bの上面で中央には管体21の軸線方向と直交する基板取付用凹部26(図3)が形成されており、その両端は左右の側壁板21c,21dを貫通し管体21の外部に開放している。基板取付用凹部26の幅は前記配線基板25の幅と略等しいか若干大きく、深さは配線基板25の板厚と略等しい。このような管体21は、適宜な剛性と強度を有して図8に示した吸気管1のバイパス流路3内に組み込まれる。なお、管体21を金属製とした場合は、配線基板25の配線用金属薄膜27(図2)との絶縁を図るために絶縁膜によって被覆しておく必要がある。
【0017】
前記流路22を6つの小流路22a〜22fに仕切る前記整流格子部材23は、合成樹脂(または金属)によって平板状に形成された適宜な剛性と強度を有する合計5枚の仕切板23a〜23eを一体的に接合することにより形成されている。5枚の仕切板23a〜23eのうち仕切板23aは、管体21の内部で高さ方向中央に水平に設置され、左右両端が前記側壁板21c,21dの内面に接着剤、超音波溶着等によって接合されている。残り4枚の仕切板23b〜23eのうち2枚の仕切板23b,23cは、前記仕切板23aの上面側にこれと直交するように、かつ仕切板23aの長手方向を略三等分する位置にそれぞれ配設され、上端が前記上板21aの内面に接着剤、超音波溶着等によって接合され、下端が前記仕切板23aの上面に同じく接着剤、超音波溶着等によって接合されている。また、仕切板23bと23cは、管体21の軸線と平行になるように対向して配設されている。残り2枚の仕切板23d,23eは、前記仕切板23aの下面側にこれと直交するように、かつ上側の仕切板23b,23cの直下に位置するように配設され、上端が前記仕切板23aの下面に接着剤、超音波溶着等によって接合され、下端が前記流速検出素子24と前記配線基板25の上面に接着剤等によって接合されている。このため、小流路22a〜22fの空気15の流れ方向と直交する面内の断面積は全て略等しい。また、仕切板23a〜23eの前後端は、空気15の流れを乱さないように半円形の凸曲面に形成されている。空気15の流れを乱さない形状としては、凸曲面に限らず三角形であってもよい。さらに、下側の仕切板23d,23eの中央には、上下面に開放する長穴28がそれぞれ形成されている。なお、5枚の仕切板23a〜23eは一部または全部が一体成形によって製作されるものであってもよい。また、一体成形の場合は、フローセンサ20の組立てに際して、後で述べる第2の実施の形態と同様な構造として組み付けるようにすると容易に組み付けることができる。
【0018】
前記流速検出素子24は、管体21の幅方向に長い矩形板状のシリコン基板31を有し、前記配線基板25の上面中央に設けた凹部33(図2)内にはめ込まれることにより位置決めされ、かつ接着剤によって固着されている。シリコン基板31の中央部は検出部32を構成している。この検出部32は、シリコン基板31の裏面中央部をエッチングによって除去して凹部34(図4)を形成することにより残った薄肉部分、すなわちダイアフラム35を有し、またこのダイアフラム35の上面には、傍熱型の温度検出手段30を構成する1つの発熱体(抵抗ヒータ)36、2つの温度センサ37A,37Bが、さらにシリコン基板31上には周囲温度センサ38が周知の薄膜成形技術によってそれぞれ形成されている。2つの温度センサ37A,37Bは、発熱体36を挟んで空気15の流れ方向の上流側と下流側にそれぞれ位置するように形成されている。
【0019】
また、シリコン基板31の上面には、複数の電極パッド39と配線用金属薄膜40が薄膜成形技術により前記発熱体36、温度センサ37A,37Bの形成と同時に形成されている。例えば、白金等の材料をシリコン基板31の表面に形成した電気絶縁膜の表面に蒸着し、所定のパターンにエッチングすることにより形成され、発熱体36と温度センサ37A,37Bが電極パッド39に配線用金属薄膜40を介してそれぞれ電気的に接続されている。さらに、シリコン基板31の上面は、略全面にわたって絶縁性の保護膜43の塗布によって保護されており、前記電極パッド39のみを外部に露出させている。前記電極パッド39は、シリコン基板31の長手方向両端部付近で、前記仕切板23d,23e(図2(b))の真下に位置するようにそれぞれ形成されている。
【0020】
前記配線基板25は、同一の大きさからなる2枚のセラミック板25A,25Bを互いに重ね合わせて焼成した積層板からなり、前記管体21の基板取付用凹部26内に側壁板21cの開口部44a(図3)または側壁板21dの開口部44bから挿入され、両端部が前記各開口部44a,44bから外部に突出している。配線基板25の板厚は、前記基板取付用凹部26の深さと略等しい。したがって、底板21bの上面と配線基板25の上面は略同一平面を形成している。また、流速検出素子24の上面を覆っている前記保護膜43の表面と配線基板25の上面は、略同一平面を形成している(図2(b))。
【0021】
さらに、配線基板25には、前記流速検出素子24の各配線用金属薄膜40に対応して前記配線用金属薄膜27が形成されている。これらの配線用金属薄膜27は、その殆どが下側のセラミック板25Bの下面側で前記流速検出素子24の左右両側に、かつ配線基板25の長手方向に延在するように形成されており、内側端が上側のセラミック板35Aに形成したスルーホール46(図2(b))を通って当該セラミック板35Aの上面側に露呈して前記流速検出素子24の電極パッド39と近接し電極パッド47を形成している。配線基板25の上面で前記電極パッド47が形成されている部分と、前記流速検出素子24の上面で前記電極パッド39が形成されている部分は、流速検出部24と配線基板25を電気的に接続する接続部50を形成しており、両電極パッド39,47をボンディングワイヤ48によって電気的に接続している。
【0022】
また、前記接続部50は、前記仕切板23d,23eの長孔28の真下に位置することにより、仕切板23d,23eによって覆われており、さらに合成樹脂51によって封止されている。このように、各接続部50をボンディングワイヤ48とともに合成樹脂51によって封止し、仕切板23d,23eによって覆い、空気15から接続部50を隔絶すると、空気15中に含まれている水分や有機物質が接続部50に付着することがなく、接続部50の腐食を防止することができる。
【0023】
一方、前記配線用金属薄膜27の他端側は、セラミック板25Bの下面外端にまで延在することにより、管体21の外部に露呈し、外部配線板56の配線用金属薄膜に電気的に接続されている。
【0024】
図5はフローセンサ20の定温度差回路を示す図である。同図において、発熱体36、周囲温度センサ38および3つの固定抵抗R1 ,R2 ,R3 はブリッジ回路を形成し、これとOP1 とで定温度差回路を構成している。OP1 は、ブリッジ回路と、抵抗R1 と発熱体36の中点電圧を反転入力とするとともに、抵抗R2 と抵抗R3 の中点電圧を非反転入力とする。このOP1 の出力は、抵抗R1 ,R2 の一端に共通に接続されている。抵抗R1 ,R2 ,R3 は、発熱体36が周囲温度センサ38よりも常に一定温度高くなるように抵抗値が設定されている。
【0025】
図6はフローセンサ20のセンサ出力回路を示す図である。同図において、2つの温度センサ37A,37Bと2つの固定抵抗R4 ,R5 はブリッジ回路を形成し、これとOP2 とでセンサ出力回路を構成している。
【0026】
このような構造からなるフローセンサ20は、管体21が図8に示したバイパス流路3内に管体21の軸線がバイパス流路3の軸線と平行になるように、言い換えれば流速検出素子24が空気15の流れ方向と平行になるように取付けられる。
【0027】
このようなフローセンサ20において、図5に示す定温度差回路のブリッジ回路への通電によって発熱体36を周囲温度よりもある一定の高い温度に加熱した状態で空気15を矢印方向(図4)に流すと、発熱体36は空気15によって熱が奪われるため、抵抗値が下がる。このため、ブリッジ回路の平衡状態が崩れるが、オペアンプOP1によってその反転入力・非反転入力間に生じる電圧に応じた電圧がブリッジ回路に加えられるので、空気15によって奪われた熱を補償するように発熱体36の発熱量が増加する。その結果、発熱体36の抵抗値が上昇することにより、ブリッジ回路は平衡状態に戻る。したがって、平衡状態にあるブリッジ回路にはその流速に応じた電圧が加えられていることになる。図5の定温度差回路は、このときブリッジ回路に加えられている電圧のうち、発熱体36の端子間電圧を電圧出力として出力するものである。
【0028】
空気15が発熱体36の熱を奪うと、発熱体36の上流側に位置する温度センサ37Aと下流側に位置する温度センサ37Bの間に温度差が生じるので、図6に示すセンサ出力回路によってその電圧差または抵抗値差を検出し、その検出信号を演算処理することにより、空気15の流速を計測することができる。流量については、計測した流速に流路22の断面積を乗じることにより求めることができる。
【0029】
このように本発明に係るフローセンサ20は、流速検出素子24と配線基板25の電気的な接続部50を整流格子部材23を構成する仕切板23d,23eによって覆い、管体21内を流れる空気15から接続部50を隔絶しているので、空気15中に含まれている水分、有機物質等が接続部50に付着することがなく、その結果として接続部50の腐食を防止することができ、フローセンサ20の耐久性、信頼性等を向上させることができる。
【0030】
また、接続部50が管体21の流路22内に位置しているので、流速検出素子24を管体21の外部に突出させる必要がなく、流速検出素子24を小型化することができる。また、流路の径に合わせてシリコン基板31の形状を変える必要がない。
【0031】
さらに、整流格子部材23は流路22を6つの小流路23a〜23fに仕切っているので、空気15を整流して乱流、渦等の発生を防止することができる。さらにまた、流速検出素子24と配線基板25の上面は略同一平面を形成しているので、乱流や渦の発生原因となる段差がなく、測定精度を向上させることができる。
【0032】
図7は本発明の他の実施の形態を示す要部の断面図である。
この実施の形態は配線基板25を1枚のセラミック板で構成し、その上に流速検出素子24を設置し、仕切板23d,23eの下端に配線基板25の上面に設置される板部60をそれぞれ設け、これによって流速検出素子24と配線基板25の段差をなくすようにしている。このため、流速検出素子24と板部60の上面は略同一平面を形成している。また、整流格子部材23、流速検出素子24および配線基板25の管体21内への組込み作業を容易に行えるようにするために、管体21を2分割構造とすることにより、上板21a(図1参照)および左右の側壁板21c,21dを一体に形成し、底板21bを別個に製作し、後工程で一体的に結合させるようにしている。
【0033】
また、流速検出素子24を配線基板25の上に設置してこれら両部材の電気的な接続部50をボンディングワイヤ48によって電気的に接続し、さらに合成樹脂51で接続部50を封止した後、整流格子部材23を流速検出素子24および配線基板25の上に設置して前記接続部50を仕切板23d,23eによって覆い、これらを一体化することにより検出ユニットとしている。そして、この検出ユニットを前記上板21aおよび左右の側壁板21c,21dに組込み、しかる後前記底板21bを配線基板25の下面側に超音波溶着等によって固着するようにしている。なお、その他の構造は、上記した実施の形態と同一であるため、同一構成部材のものについては同一符号をもって示し、その説明を省略する。
【0034】
このような構造においても、流速検出素子24と板部60とが略同一平面を形成するので、空気15の流れを乱すことはない。また、1枚のセラミック板で配線基板25を形成しているため、配線基板25自体の製作が容易で安価であるという利点がある。
【0035】
なお、本発明は上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、種々の変更、変形が可能である。例えば、上記した実施の形態においては、いずれも整流格子23を5枚の仕切板23a〜23eで構成した例を示したが、水平な仕切板23aを省略して流路22を3つの小流路に仕切ったり、仕切板23aの上下に配設される仕切板の数をさらに増やしてもよい。また、電気的な接続部50をシリコン基板31の片側にまとめれば、仕切板の数を減らすこともできる。
また、水平な仕切板23aの上面または下面側に流速検出素子24と配線基板25を配設してもよく、この場合は配線基板25に水平な仕切板23aを兼用させることが可能である。
【0036】
また、流速検出素子24と配線基板25の電気的な接続部50を電気的に接続する電気的配線手段として、ボンディングワイヤ48を用いたが、TAB(Tape Automated Bonding:フィルムに配線用銅箔を形成したもの)を用いてもよい。TABを用いた場合、配線部の高さを低くすることができ、量産にも向いている。
【0037】
また、上記した実施の形態においては、発熱体36から出た熱による空気15の空間的温度分布に流れによって偏りを生じさせ、これを2つの温度センサ37A,37Bで検出する傍熱型のセンサを用いた例を示したが、これに限らず空気15により発熱体36の熱が奪われることによる電力の変化や抵抗の変化を検出し、流量または流速を検出する自己発熱型のセンサを用いてもよい。また、温度センサは2つに限らず、1つであってもよい。要するに、流速検出素子24としては、流量または流速を計測し得るものであれば如何なるものでもよい。
【0038】
さらに、上記した実施の形態においては、自動車のエンジンの吸気管中を流れる空気の流量計測に用いた例を示したが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、各種流体の流速または流量測定に用いることが可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるフローセンサによれば、流速検出素子を小型化することができるため、製造コストを低減することができ、流路の径に合わせて流速検出素子の形状を変える必要がなくなる。また、流速検出素子と配線基板の電気的な接続部を計測流体から隔絶することができるため、接続部が流体によって腐食したりするおそれがなく、センサの信頼性および耐久性を向上させることができる。
また、流路を複数の小流路に分割し流体を整流しているので、流体の流れが乱れて渦が発生したりすることがなく、測定精度を向上させることができる。
【0040】
また、流速検出素子と配線基板の接続部を樹脂によって封止した発明においては、接続部を流体からより一層確実に隔絶することができ、センサの信頼性および耐久性をさらに向上させることができる。
【0041】
また、配線基板に設けた凹部に流速検出素子をはめ込んだ発明においては、流速検出素子を配線基板に対して位置決めし、段差をなくすことができる。
【0042】
また、整流格子部材に流速検出素子と配線基板の段差をなくす板部を設けた発明においては、流速検出素子と板部とが略同一平面を形成するので、流体の流れを乱すことがなく、また配線基板を1枚の基板で構成することができるので配線基板の製作が容易である。
【0043】
さらに、配線基板の配線用金属薄膜を表面から当該基板を貫通して裏面側に延在するように形成した発明においては、裏面側に形成されている配線用金属薄膜が流体に晒されることがなく、保護膜によって覆う必要がない。また、表面側の配線用金属薄膜については接続部付近の僅かな部分にのみに形成して整流格子部材で覆えばよいので、流体が接触して腐食するようなこともなく、センサの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフローセンサの透視図である。
【図2】 (a)、(b)は図1のII−II線断面図および要部の拡大断面図である。
【図3】 図2のIII −III 線断面図である。
【図4】 (a)、(b)は流速検出素子の平面図および断面図である。
【図5】 フローセンサの定温度差回路を示す図である。
【図6】 センサ出力回路を示す図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態を示す要部の断面図である。
【図8】 自動車のエンジンの吸気管中を流れる気体(空気)の流量計測に用いられる従来のフローセンサを示す図である。
【図9】 図8のIX−IX線断面図である。
【符号の説明】
1…吸気管、3…バイパス流路、15…空気、20…フローセンサ、21…管体、22…流路、22a〜22f…小流路、23…整流格子部材、24…流速検出素子、25…配線基板、27…配線用金属薄膜、32…検出部、33…凹部、43…保護膜、50…接続部、48…ボンディングワイヤ、51…合成樹脂、60…板部。

Claims (5)

  1. 流体の流路を形成する管体と、この管体内に配設され流路を複数の小流路に仕切る整流格子部材と、前記管体内に配設された配線基板と、検出部が保護膜によって被覆され前記複数の小流路のうちのいずれか1つに臨むように前記配線基板に配設された流速検出素子とを備え、この流速検出素子と前記配線基板の電気的な接続部を前記整流格子部材の内部に設けた穴内に位置させ前記流体から隔絶したことを特徴とするフローセンサ。
  2. 請求項1記載のフローセンサにおいて、
    流速検出素子と配線基板の電気的な接続部を樹脂封止したことを特徴とするフローセンサ。
  3. 請求項1または2記載のフローセンサにおいて、
    配線基板に流速検出素子がはめ込まれる当該素子と略同一深さの凹部を形成したことを特徴とするフローセンサ。
  4. 請求項1または2記載のフローセンサにおいて、
    流速検出素子を配線基板の上に配設し、整流格子部材に前記配線基板の上に設置され前記流速検出素子と略同一平面を形成する板部を設けたことを特徴とするフローセンサ。
  5. 請求項1,2,3または4記載のフローセンサにおいて、
    配線基板の配線用金属薄膜を表面から当該基板を貫通して裏面側に延在するように形成したことを特徴とするフローセンサ。
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