JP3889643B2 - 消火設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水する消火設備に関し、特に集合住宅の各住戸を一つの防護区画として放水を制御する消火設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、消火設備としては、閉鎖型ヘッドが作動して放水が開始された後に、誤作動であった場合や、火災が鎮火した場合には消火配管に設けた電動弁を強制的に閉鎖制御して、閉鎖型ヘッドからの放水を停止する構成の消火設備が考えられている。
【0003】
従来、この種の消火設備としては例えば図5のものがある(特開平10−5365号)。
【0004】
図5において、建物の地下階等には消火ポンプ101及びモータ102が設置され、ポンプ制御盤115によるモータ102の駆動で消火ポンプ101を運転し、貯水槽103の消火用水を汲み上げ、建物の垂直方向に配管した給水本管104に加圧供給している。建物の屋上には高架水槽105が設置され、給水本管104に常時、消火用水を充満させている。
【0005】
また給水本管104の管内圧力を規定圧に保持するための消火ポンプ101の運転のため、圧力タンク113が分岐接続され、給水本管104の管内圧力を導入して内部空気を圧縮している。また圧力タンク113には圧力スイッチ114が設けられ、スプリンクラーヘッドの作動により管内圧力が規定圧力以下に低下すると圧力スイッチ114がオンし、このオンを検出することでポンプ制御盤115がモータ102を駆動して消火ポンプ101を運転する。
【0006】
給水本管104からは建物の階ごとに分岐管106が流水検知装置108を介して引き出され、流水検知装置108の二次側の分岐管には閉鎖型のスプリンクラーヘッド110が接続されている。また流水検知装置108の一次側に制御弁107を設けている。
【0007】
制御弁107は例えばモータ駆動により開閉制御でき、定常監視状態で開状態に維持されている。このため給水本管104の管内圧力は、分岐管106の開状態にある制御弁107及び流水検知装置108を通って二次側のスプリンクラーヘッド110に供給され、従来の湿式スプリンクラー設備と同じ加圧水の供給状態となっている。
【0008】
流水検知装置108は流水検知スイッチ109を備えており、火災によりスプリンクラーヘッド110が作動して消火用水を放水したときの水流による弁開放又は圧力低下等を検出して流水検知スイッチ109をオンし、流水検知信号を出力する。
【0009】
分岐管106の端末側には末端試験弁111とオリフィス112が接続され、更に圧力計142を設けている。点検時に末端試験弁111を開くと、オリフィス112で決まるスプリンクラーヘッド1台の作動に相当する水量が流れ、これにより擬似的に流水検知装置108を作動させてポンプ運転等の試験動作を行わせることができる。
【0010】
流水検知装置108に設けた流水検知スイッチ109からの流水検知信号E1は、スプリンクラー制御盤116に与えられている。またスプリンクラー制御盤116からは制御弁107に対する制御信号E4が出力される。
【0011】
一方、スプリンクラーヘッド110の防護区画には火災感知器118が設置される。火災感知器118は火災を検出して火災検出信号E2を火災受信盤120に出力し、火災受信盤120で火災が判断されると、スプリンクラー制御盤116に対し火災信号E3が移報信号として送出される。
【0012】
この消火設備は、スプリンクラーヘッド110が何らかの理由で作動し消火が開始された場合、分岐管106の途中に設けた流水検知装置108の流水検知スイッチ109からスプリンクラー制御盤116に流水検知信号E1が出力される。
【0013】
スプリンクラー制御盤116は流水検知信号E1を受信したとき、火災感知器118から火災検知信号E2による火災受信盤120からの火災信号E3が受信されていない場合は、開放状態にある制御弁107を閉止制御する。このためスプリンクラーヘッド110からの放水が一時的に停止する。
【0014】
この後、火災感知器118から火災検知信号E2に基づく火災受信盤120からの火災信号E3を受信した場合には、再び制御弁107を開放制御し放水を継続する。よって、流水検知信号E1を受信して火災信号E3を受信していない場合には制御弁107を閉止制御するので、スプリンクラーヘッド110の誤作動時における水損を防止できる。
【0015】
また、この他の消火設備として、監視区域に放水停止スイッチを設けて、放水停止スイッチの操作で、配管に設けた電動弁を強制的に閉鎖制御する構成の消火設備もある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の消火設備においては、配管途中に設けた電動弁を開閉制御する必要があるが、このような電動弁としては所定の流量を流せる電動弁となるため、開閉制御するには消費電力がかかる。逆に電動弁にかかる消費電力を少なくするためには、閉鎖型スプリンクラーヘッドの接続数を少なくする必要があり、大規模の消火設備に設置する場合には施工が複雑になる。
【0017】
また、電動弁が大きくなるにつれ、閉鎖制御を開始してから完全に閉鎖するまでに時間がかかり、水損の被害が拡大することも考えられる。
【0018】
本発明は、スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給を開閉制御する際の消費電力の節減と閉制御の応答を高めるようにした消火設備を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は次のように構成する。本発明は、防護区画に設置された火災感知器を感知器回線に接続して防護区画の火災を監視する火災受信機と、防護区画に配置されたスプリンクラーヘッドと、スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給と停止を制御する制御弁と、スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知する流水検知装置と、火災受信機からの火災信号及び流水検知装置からの流水検知信号により制御弁を制御して消火用水の供給を制御するスプリンクラー制御盤とを備えた消火設備を対象とする。
【0020】
このような消火設備につき本発明にあっては、スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給と停止を制御する制御弁を、制御ポートに対する外部からの制御圧の供給で閉制御し前記制御圧の開放で開制御される制御弁とし、更に、スプリンクラー制御盤からの制御信号により、制御弁の制御ポートを排水管連通するよう切換えて開制御させると共に、制御ポートを制御弁の1次配管側に連通するよう切換えて消火用水の水圧供給により閉制御させる電磁三方切換弁を設けたことを特徴とする。
【0021】
このように本発明は、電動弁の代わりに1次配管側の消火用水の水圧を利用して開閉制御する構成の制御弁を設けたことで、電力駆動を不要にし、制御弁の大型化や設置台数の増加に対し設備電力を考慮する必要がなくなり、1次配管の水圧をエネルギー源として有効に活用した省エネルギー型の設備とすることができる。
【0022】
また制御弁の閉制御は、制御ポートに消火用水を供給した際の水圧で行われるため、モータ駆動による電動弁に比べ閉制御の応答時間が短く、放水停止までの時間を短縮して水損被害を抑えることができる。
【0024】
このようにスプリンクラーヘッドの誤作動に対する放水停止や、スプリンクラーヘッドにより火災を消火した後の放水停止を、切換弁の人為的な操作で簡単且つ迅速に行うことができる。
【0026】
このようにスプリンクラーヘッドの誤作動に対する放水停止や、スプリンクラーヘッドにより火災を消火した後の放水停止を、切換弁に対する遠隔的なスイッチ操作で簡単且つ迅速に行うことができる。
【0027】
た切換弁を一つの三方切換弁としたことで、一つの三方切換弁で制御弁の開閉制御をより簡単に且つ迅速に行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による消火設備の実施形態を示した説明図である。図1において、防護対象となる建物の地下階などには消火ポンプ1及びモータ2が設置され、ポンプ制御盤15によるモータ2の駆動で消火ポンプ1を運転し、水源水槽3の消火用水を汲み上げ、建物の垂直方向に配管した給水本管4に消火用水を加圧供給している。建物の屋上には高架水槽5が設置され、給水本管4に常時、消火用水を充満させている。
【0029】
また、給水本管4の管内圧力を規定圧に保持するように消火ポンプ1を運転するため圧力タンク13が分岐接続され、給水本管4の管内圧力を導いて内部空気を圧縮している。圧力タンク13には圧力スイッチ14が設けられ、スプリンクラーヘッド10の作動により管内圧力が規定圧力以下に低下すると圧力スイッチ14がオンし、この圧力スイッチ14のオンを検出することでポンプ制御盤15がモータ2を駆動して消火ポンプ1を運転する。
【0030】
給水本管4からは建物の階ごとに分岐管6が流水検知装置7及び制御弁9を介して引き出され、制御弁9の2次側の分岐管には閉鎖型のスプリンクラーヘッド10が接続されている。分岐管6の端末側には末端試験弁11とオリフィス12が接続され、更に圧力計19を設けている。
【0031】
点検時には末端試験弁11を開くと、オリフィス12で決まるスプリンクラーヘッド1台の作動に相当する水量が流れ、これにより擬似的に流水検知装置7を作動させ、ポンプ運転などの試験動作を行わせることができる。
【0032】
分岐管6に設けられた流水検知装置7は流水検知スイッチ8を備えており、スプリンクラーヘッド10の作動により消火用水が流れると、流水検知スイッチ8がオンして流水検知信号E1をスプリンクラー制御盤16に出力する。この流水検知装置7の2次側に設けている制御弁9は、制御ポートPcに対する制御圧の供給と解除で開閉制御することができる構造を備えている。
【0033】
制御弁9の制御ポートPcに対しては、流水検知装置7の1次側配管となる分岐管6の消火用水の水圧を切換制御する電磁三方切換弁20からの配管が接続される。電磁三方切換弁20は切換ポートa,cと共通ポートbを備えており、スプリンクラー制御盤16からの制御信号E4による電磁ソレノイドの駆動で、共通ポートbに対し切換ポートa,cの切換を行う。
【0034】
ここで制御弁9は、制御ポートPcに対し消火用水の水圧が加わっていない状態で開制御されており、消火用水の水圧が加わると閉制御される構造を持つ。通常時、制御弁9は開制御の状態にあるため、電磁三方切換弁20は左側に取り出して示す2点鎖線の枠内の電磁三方切換弁20bのように共通ポートbを切換ポートcの排水側に連通し、この切換状態で制御弁9の制御ポートPに対する水圧供給を解除している。
【0035】
制御弁9を閉制御する際にはスプリンクラー制御盤16から制御信号E4が出力される。この制御信号E4を受けて電磁三方切換弁20の電磁ソレノイドが駆動されると、2点鎖線で取り出して示す電磁三方切換弁20aの切換状態となる。即ち、電磁三方切換弁20aの切換状態にあっては切換ポートaを共通ポートbに連通し、切換ポートaは流水検知装置7の1次側の分岐管6に接続しているため、分岐管6より消火用水の水圧を導入して制御弁9の制御ポートPcに供給する。この電磁三方切換弁20aの切換状態で消火用水の水圧を制御ポートPcに受けると、制御弁9は閉制御される。
【0036】
図2は図1の制御弁9の具体的なバルブ構造の実施形態を示した断面図である。図2において、制御弁9は弁本体21の左側に流入接続口22を設け、反対側に流出接続口23を設けており、流入接続口22には図1の流水検知装置7の2次側からの配管が接続され、流出接続口23には図1のスプリンクラーヘッド10に対する2次側の分岐管6が接続される。
【0037】
弁本体21内の流入接続口22からの流路と流出接続口23への流路は上下に内部で位置しており、その間を弁座開口24で連通し、弁座開口24の上部に弁座25を形成している。この弁座25の上部にはシリンダ30が形成され、シリンダ30にバルブピストン26を摺動自在に収納している。
【0038】
バルブピストン26は下部にシートパッキン27を装着し、また弁座25側との間にスプリング28を入れている。バルブピストン26で仕切られた上側のシリンダ室30aに対しては制御ポート接続口31が設けられ、ここに図1の電磁三方切換弁20の共通ポートbからの配管を接続している。バルブピストン26の下側のシリンダ室30bは連通口29により大気に開放されている。
【0039】
さらにバルブピストン26の上部にはピストン軸42を一体に形成し、バルブピストン26の位置に応じて弁本体の上部のスイッチ41を作動させ、スプリンクラー制御盤16に制御弁9の開閉状態を報知する。
【0040】
このような構造を持つ制御弁9にあっては、通常の監視状態にあっては制御ポート接続口31に対する電磁三方切換弁20からの消火用水の水圧供給は解除されているため、スプリング28の力及び分岐管6内の水圧によりバルブピストン26は図示のように上部に押し上げられ、シートパッキン27を弁座25から離し、弁座開口24を介して流入接続口22と流出接続口23を連通した開放状態となっている。このときピストン軸42がスイッチ41を作動し、開状態信号をスプリンクラー制御盤16に送信する。
【0041】
この開放状態で電磁三方切換弁20より消火用水の水圧が制御ポート接続口31に供給されると、この水圧はシリンダ室30aに導入され、スプリング28に抗してバルブピストン26を押し下げ、シートパッキン27を弁座25に押し当てて弁座開口24を閉鎖し、流入接続口22と流出接続口23の連通が切り離される閉鎖状態となる。このときバルブピストン26が下降しているため、ピストン軸42がスイッチ41から離れることで、閉状態信号をスプリンクラー制御盤16に送信する。
【0042】
このような消火用水の水圧供給による制御弁9の閉制御はシリンダ室30aに対する水圧供給によるバルブピストン26の動きによって行われるため、従来の電動弁におけるモータ駆動による弁の閉鎖に対し、ごく短時間で閉制御を完了することができる。
【0043】
消火用水の水圧供給で閉制御された制御弁9を開制御したい場合には、電磁三方切換弁20により制御ポート接続口31を配水管側に切り換え、シリンダ室30aに加わっている水圧を抜くことでスプリング28の力により図示のようにバルブピストン26を押し上げ、開状態とする。
【0044】
次に図1の実施形態におけるスプリンクラー制御盤16による制御処理を説明する。定常監視状態では、流水検知装置7に設けている流水検知スイッチ8からの流水検知信号E1はオフであり、また火災受信機17からの火災信号E3もないことからスプリンクラー制御盤16の制御信号E4もオフとなり、電磁三方切換弁20は20bのように共通ポートbを配水管側に切り換えており、制御弁9の制御ポートPcに対する消火用水の水圧の供給は断たれていることから、図2のバルブピストン26がスプリング28により上昇し、開制御された状態となっている。
【0045】
火災が発生し、火災による熱気流を受けてスプリンクラーヘッド10のいずれかが作動したとすると、流水検知装置7及び開制御状態にある制御弁9を通って、分岐管から作動したスプリンクラーヘッド10に消火用水が流れ、このため流水検知スイッチ8がオンして流水検知信号E1を出力する。
【0046】
流水検知信号E1を受信したスプリンクラー制御盤16にあっては、このとき火災受信機17からの火災信号E3が得られていないことから、制御信号E4を出力して、電磁三方切換弁20を左側に2点鎖線で取り出して示す電磁三方切換弁20aの切換状態、即ち切換ポートaを共通ポートbに連通する切換状態とする。
【0047】
これによって流水検知装置7の1次側の分岐管6の消火用水が電磁三方切換弁20を通って制御弁9の制御ポートPcに供給され、消火用水の水圧を受け、図2のシリンダ室30aに水圧が加わることで、バルブピストン26がスプリング28に抗して下降し、シートパッキン27を弁座25に押圧することで、弁座開口24を閉鎖し、閉制御状態とする。これによって制御弁9の2次側の分岐管6に接続している作動したスプリンクラーヘッド10に対する消火用水の供給が停止される。
【0048】
その後、火災による熱気流を受けて火災感知器18が発報すると、発報した火災感知器18からの火災検知信号E2が火災受信機17で受信され、移報信号として火災信号E3をスプリンクラー制御盤16に出力する。火災信号E3を受けたスプリンクラー制御盤16は、電磁三方切換弁20に対する制御信号E4の出力を停止し、このため電磁三方切換弁20は左側に取り出して示す20bの切換状態、即ち共通ポートbがポートcの配水管側に連通される切換状態に戻り、これによって制御弁9の制御ポートPcに加えられていた消火用水の水圧が抜かれる。
【0049】
この水圧の抜きにより、開制御状態となっていた制御弁9における図2のバルブピストン26がスプリング28の力により図示の開制御状態に戻り、作動しているスプリンクラーヘッド10に対し消火用水の供給を再開し、放水を開始させる。
【0050】
一方、スプリンクラーヘッド10の作動に伴う消火用水の放水で給水本管4の管内圧力が低下し規定圧力以下となることで、圧力タンク13に設けている圧力スイッチ14がオンすると、ポンプ制御盤15がモータ2を駆動して消火ポンプ1を運転し、これによって水源水槽3から給水本管4に対し継続的に消火用水が加圧供給され、作動したスプリンクラーヘッド10からの消火用水の放水が継続される。
【0051】
また火災発生時に最初に火災感知器18が発報して火災受信機17から火災信号E3がスプリンクラー制御盤16に出力された場合には、電磁三方切換弁20に対する制御信号E4の出力は行われず、制御弁9の開状態が維持される。この状態で火災による熱気流を受けて次にスプリンクラーヘッド10が作動すると、流水検知装置7の流水検知スイッチ8のオンで流水検知信号E1が出力され、そのまま制御弁9の開状態が維持されて、作動したスプリンクラーヘッド10からの消火用水の放水が継続される。
【0052】
更に、火災以外の原因例えば内装工事などによりスプリンクラーヘッド10に物が当たって誤作動した場合には、流水検知装置7の流水検知スイッチ8のオンにより流水検知信号E1が得られ、このとき火災ではないことから、火災受信機17からの火災信号E3は出力されず、スプリンクラー制御盤16は電磁三方切換弁20に対する制御信号E4の出力で、左側に取り出して示す電磁三方切換弁20bの状態に切り換えることで、制御弁9の制御ポートPcに消火用水の水圧を供給し、制御弁9を閉制御する。
【0053】
制御弁9が閉制御されると、その後、火災信号は得られることはないため、継続的に閉制御の状態が維持される。これによって、火災以外の原因でスプリンクラーヘッド10が誤作動した場合の消火用水の放水による水損を最小限に抑えることができる。
【0054】
図3は本発明の他の実施形態であり、この実施形態にあっては、手動操作によってスプリンクラーヘッドからの消火用水の放水を停止できる簡易型の消火設備としたことを特徴とする。
【0055】
図3において、消火用水が供給される給水本管31から分岐された分岐管6は、消火用水の水圧により開閉制御される図2に示した構造を持つ制御弁9を介して閉鎖型のスプリンクラーヘッド10を接続している。閉鎖型のスプリンクラーヘッド10は、住戸内の天井34に先端を露出して設置されている。この実施形態にあっては、例えば住戸内の区画ごとに分けて分岐管6が引き出され、それぞれ制御弁9とスプリンクラーヘッド10を接続している。
【0056】
制御弁9に対しては、それぞれ手動三方切換弁33が設けられている。手動三方切換弁33は切換ポートa,cと共通ポートbを持ち、切換ポートaを給水配管32に接続し、切換ポートcを配水管側に接続し、更に共通ポートbを制御弁9の制御ポートPcに接続している。
この手動三方切換弁33は住戸内の部屋の手動操作可能な位置に設置されており、ハンドル33aを操作することで共通ポートbに対する切換ポートa,cの連通状態を切り換えることができる。
【0057】
通常監視状態にあっては、ハンドル33aによって手動三方切換弁33は共通ポートbを配水管側の切換ポートcに連通する状態に切り換えられている。このため制御弁9の制御ポートPcは手動三方切換弁33を介して配水管側に接続され、制御ポートPcに対する消火用水の水圧が解除され、制御弁9は開状態となっている。
【0058】
この状態で、火災によりスプリンクラーヘッド10が作動すると、開状態にある制御弁9を介して給水配管32から消火用水が供給され、散布される。作動したスプリンクラーヘッド10からの消火用水の散水で火災の鎮火が確認できたならば、作動したスプリンクラーヘッド10の制御弁9に対応して設けている手動三方切換弁33のハンドル33aを、停止位置即ち共通ポートbを切換ポートaに連通する位置に切り換える。
【0059】
このため給水配管32からの消火用水が切り換えられた手動三方切換弁33を介して制御ポートPcに供給され、図2に示している制御弁9のシリンダ室30aに水圧が加わることでバルブピストン26が下降し、弁座25を閉じて閉制御する。これによって、作動したスプリンクラーヘッド10からの消火用水の放水を止めることができる。
【0060】
図4は本発明による消火設備の他の実施形態であり、この実施形態にあっては水道水を消火用水として使用し、更に住戸内に設けられた手動押しボタンスイッチの操作で放水を停止できるようにしたことを特徴とする。
【0061】
図4において、消火用水の供給源として設けられた水道配管35から分岐された分岐管6には、逆流を阻止するための逆止弁36を介して制御弁9が接続され、この制御弁9の2次側の分岐管に閉鎖型のスプリンクラーヘッド10を接続している。
【0062】
制御弁9の開閉制御は電磁三方切換弁20で行われる。電磁三方切換弁20は図1の実施形態と同様、切換ポートa,cと共通ポートbを持ち、切換ポートaに制御弁9の1次側の分岐管6側を接続し、切換ポートcを配水管側に接続し、共通ポートbを制御弁9の制御ポートPcに接続している。
【0063】
電磁三方切換弁20の切換制御は、住戸内の操作し易い場所に設置された操作ボックス37に設けている手動押し釦スイッチ38で行うことができる。操作ボックス37は電磁三方切換弁20を切換駆動するための電源部を備えており、手動押し釦スイッチ38をオン操作すると、この電源より電源電圧が制御信号E4として電磁三方切換弁20に供給され、制御弁9を閉制御するための切換が行われる。
【0064】
また、この実施形態にあっては制御弁9の2次側の分岐管に圧力スイッチ40を設けており、通常監視状態にあっては制御弁9の開制御状態により水道水の供給を受けて圧力スイッチ40はオンしているが、スプリンクラーヘッド10が作動して水道水が放出されると管内圧力が低下し、圧力スイッチ40がオフとなる。
【0065】
この圧力スイッチ40の圧力検知信号は例えば住戸ごとに設けたスプリンクラー制御盤や火災受信盤などに与えられ、スプリンクラーヘッド10の作動による圧力スイッチ40のオフによる圧力検知信号で火災表示や火災信号の移報などに利用することができる。
【0066】
次に図4の実施形態の動作を説明する。通常監視状態にあっては電磁三方切換弁20に対する制御信号E4はオフとなっており、電磁三方切換弁20は共通ポートbを配水管側の切換ポートcに連通する切換状態にあり、制御弁9の制御ポートPに対する水道水の水圧は解除される。このため制御弁9は開制御状態となり、スプリンクラーヘッド10に対し逆止弁36を介して水道配管35からの水道水を加えている。
【0067】
火災の発生によりスプリンクラーヘッド10が作動すると、開制御状態にある制御弁9を通って水道配管35から消火用水としての水道水が流れ、作動したスプリンクラーヘッド10から放水して消火を行う。スプリンクラーヘッド10の作動による放水で火災の鎮火が確認できたならば、操作ボックス8に設けている手動押し釦スイッチ38をオン操作すると制御信号E4が出力され、電磁三方切換弁20を駆動し、共通ポートbを切換ポートaに連通する切換が行われる。
【0068】
このため、制御弁9の1次側の分岐管6からの水道水が電磁三方切換弁20を通って制御ポートPcに供給され、図2に示した制御弁9のシリンダ室30aに水圧が加わることでバルブピストン26が下降して、シートパッキン27の弁座25に対する押圧で弁座開口24が閉じ、制御弁9が閉制御され、これによって作動したスプリンクラーヘッド10からの放水が停止する。
【0069】
また、火災によらず、物が当たるなどしてスプリンクラーヘッド10が誤作動した場合には、直ちに操作ボックス37の手動押し釦スイッチ38をオン操作することで、制御信号E4の出力により電磁三方切換弁20が作動して制御ポートPcに水圧を加え、これによって制御弁9が閉制御されて、誤作動したスプリンクラーヘッド10からの放水を停止し、水損を最小限に抑えることができる。
【0070】
なお図3の手動三方切換弁33を用いた実施形態についても、給水配管32として図4の実施形態と同様に水道配管35を使用することができ、この場合には分岐管6の分岐部分に同様に逆止弁36を入れ、水道配管側への分岐管側からの逆流を阻止するようにすればよい。
【0071】
また上記の実施形態は集合住宅の各住戸を防護区画とする消火設備を例に取っているが、本発明はこれに限定されず、火災受信盤やスプリンクラー制御盤を監視室などに集中的に設けて構成されたビル設備に適用することもできる。
【0072】
更に消火設備全体の構成としては、閉鎖型のスプリンクラーヘッドに対する配管に制御弁9と開閉切換を行う三方切換弁(手動または電磁式)を設けていればよく、それ以外の構成は異なるものであってもよい。例えば流水検知装置7と制御弁9の位置は、上記の実施形態と逆に、1次側を制御弁9としてもよい。
【0073】
切換弁は、三方切換弁で構成すれば、簡単且つ迅速な制御が出来るまた、スプリンクラー制御盤と火災受信機は同一の制御盤内で構成しても良い。
【0074】
また上記の実施形態は、制御弁を通常時には開放する構成であったが、通常時は閉止し、火災感知器からの火災信号を受信した際に、制御弁を開放制御する構成であっても本発明を適用できる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、電動弁の代わりに1次配管側の消火用水の水圧を利用して開閉制御する構成の制御弁を設けたことで、弁の開閉制御についての電力駆動を不要にし、制御弁の大型化や設置台数の増加に対し電力設備を考慮する必要がなくなり、1次配管側の水圧をエネルギー源として有効に活用した省エネルギー型の消火設備とすることができる。
【0076】
また制御弁の閉制御は、三方切換弁の制御によって制御ポートに消火用水を供給した際の水圧で行われるため、モータ駆動による電動弁に比べ閉制御の応答時間が短く、放水停止までの時間を短縮して水損被害を最小限に抑えることができる。また、三方切換弁を電磁三方切換弁にした場合でも電動弁よりも消費電力を抑えることができる。
【0077】
またに本発明の他の形態にあっては、手動操作あるいは手動押し釦スイッチなどで切り換えられる三方切換弁によって、定常状態で開制御されている制御弁を遠隔的に消火用水の水圧を導入して閉制御できるようにしたことで、スプリンクラーヘッドにより火災を消火した後の放水停止やスプリンクラーヘッドの誤作動による放水停止を擬似的な操作で簡単且つ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による消火設備の実施形態を示した説明図
【図2】図1で使用する制御弁の構造を示した断面図
【図3】手動切換えを行う本発明の他の実施形態を示した説明図
【図4】手動押釦スイッチにより遠隔切換えする本発明の他の実施形態を示した説明図
【図5】従来の消火設備を示した説明図
【符号の説明】
1:消火ポンプ
2:モータ
3:水源水槽
4:給水本管
5:高架水槽
6:分岐管
7:流水検知装置
8:流水検知スイッチ
9:制御弁
10:スプリンクラーヘッド
11:末端試験弁
12:オリフィス
13:圧力タンク
14:圧力スイッチ
15:ポンプ制御盤
16:スプリンクラー制御盤
17:火災受信機
18:火災感知器
18:制御弁
20:電磁三方切換弁
21:弁本体
22:流入接続口
23:流出接続口
24:弁座開口
25:弁座
26:バルブピストン
27:シートパッキン
28:スプリング
30:シリンダ
31:制御ポート接続口
32:給水配管
33:手動三方切換弁
34:天井
35:水道配管
36:逆止弁
38:手動押釦スイッチ

Claims (1)

  1. 防護区画に設置された火災感知器を感知器回線に接続して前記防護区画の火災を監視する火災受信機と、
    前記防護区画に配置されたスプリンクラーヘッドと、
    前記スプリンクラーヘッドへの消火用水の供給と停止を制御する制御弁と、
    前記スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知する流水検知装置と、
    前記火災受信機からの火災信号及び前記流水検知装置からの流水検知信号により前記制御弁を制御して消火用水の供給を制御するスプリンクラー制御盤と、
    を備えた消火設備に於いて、
    前記制御弁は、制御ポートに対する外部からの制御圧の供給で閉制御し前記制御圧の開放で開制御される制御弁であり、
    更に、前記スプリンクラー制御盤からの制御信号により、前記制御弁の制御ポートを排水管側に連通するよう切換えて開制御させると共に、前記制御ポートを前記制御弁の1次配管側に連通するよう切換えて消火用水の水圧供給により閉制御させる電磁三方切換弁を設けたことを特徴とする消火設備。
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