JP3887367B2 - トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置 - Google Patents

トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3887367B2
JP3887367B2 JP2003360435A JP2003360435A JP3887367B2 JP 3887367 B2 JP3887367 B2 JP 3887367B2 JP 2003360435 A JP2003360435 A JP 2003360435A JP 2003360435 A JP2003360435 A JP 2003360435A JP 3887367 B2 JP3887367 B2 JP 3887367B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film thickness
layer
oxide film
oxidized
oxidation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003360435A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005129560A (ja
Inventor
嶺 真 長
川 純 夫 池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2003360435A priority Critical patent/JP3887367B2/ja
Publication of JP2005129560A publication Critical patent/JP2005129560A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3887367B2 publication Critical patent/JP3887367B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

本発明は、トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置に関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)は、情報を記憶するセル部に磁気抵抗効果を持つ磁気素子を用いたメモリ装置であって、高速動作、大容量、不揮発性を特徴とする次世代メモリ装置として注目されている。磁気抵抗効果とは、強磁性体に磁場を印加すると強磁性体の磁化の向きに応じて電気抵抗が変化する現象である。こうした強磁性体の磁化の向きを情報の記録に用い、それに対応する電気抵抗の大小で情報を読み出すことにより、メモリ装置(MRAM)として動作させることができる。
近年、2つの強磁性層の間に絶縁層(トンネルバリア層ともいう)を挿入したサンドイッチ構造を含む強磁性トンネル接合において、トンネル磁気抵抗効果(TMR効果)により20%以上の磁気抵抗比(MR比)が得られるようになったことをきっかけとして、トンネル磁気抵抗効果を利用した強磁性トンネル接合素子(MTJ : Magnetic Tunnel Junction)を用いたMRAMが期待と注目を集めている。
MRAMにMTJを用いる場合、トンネルバリア層を挟む二つの強磁性層のうち、一方に磁化の向きが変化しないように固定した磁化固着層を用いて磁化基準層とし、もう一方に磁化の向きが反転しやすいようにした磁化自由層を用いて記憶層とする。基準層と記憶層の磁化の向きが平行な状態と反平行な状態を二進数の“0”と“1”に対応づけることで、情報を記憶することができる。ここで、磁化が平行なときは反平行なときよりトンネルバリア層の抵抗が小さく、トンネル電流が大きい。記録情報の書き込みは、MTJ近傍に設けられた書き込み配線に電流を流して発生する誘導磁場により、記憶層の磁化の向きを反転させて行う。また、記録情報の読み出しは、TMR効果による抵抗変化分を検出することにより行う。従って記憶層にはTMR効果による抵抗変化率(MR比)が大きいほうが好ましい。
MRAMを構成するMTJのトンネルバリア層形成プロセスにおいて用いられる、アルミニウム等の被金属層の酸化(以下、トンネルバリア層酸化ともいう)では、被金属層は完全に酸化されが、その下地の強磁性層は酸化されない最適酸化条件が、高いMR比を得るのに好ましい。基準層と記憶層の磁化の平行・反平行がMR比に反映されるためには、トンネルバリア層を通過する電子がそのスピン状態を維持することが必要である。しかし、トンネルバリア層酸化が酸化不足の場合は未酸化で残るアルミニウムが、また過酸化の場合は酸化されるトンネルバリア層側の強磁性層が、トンネルバリア層を通過する電子のスピンを散乱し、MR比を低下させてしまう(例えば、非特許文献1参照)。
トンネルバリア層となる被酸化層が膜厚が所定値、例えば0.85nmと1.5nmのAl(アルミニウム)である場合の、トンネルバリア層を形成する酸化時間を色々変えた強磁性トンネル接合素子(MTJ)を製作し、このMTJの磁気抵抗比および抵抗率を計測した。すると、上記被酸化膜の膜厚に応じた所定の酸化時間(最適酸化条件)のときに磁気抵抗比は最大となるが、抵抗率は最適酸化条件以降も単調増加していることが分かった。これは、トンネルバリア層の下地の強磁性層が酸化されることと対応している。
トンネルバリア層を形成する酸化プロセスで用いられるプラズマ酸化やラジカル酸化では、最適酸化条件に対応するように、酸化時間を通常は予め決めた数秒〜数十秒程度の所定値に設定する。自然酸化では、数分〜数十分の範囲で設定することもある。しかし、部品の劣化や汚染によるプラズマの立ち方の変化、ヒーターの劣化による酸化温度の変化、プロセスガスの純度の変化、半導体装置基板の表面状態の変化、外気の温度・湿度・気圧の変化等、何らかの原因により酸化装置の酸化力が変動すると、トンネルバリア層を形成する酸化プロセスの最適酸化条件が、過酸化または酸化不足の方向にずれる。酸化条件が最適酸化条件からずれると、前述の理由からMTJのMR比が低下し、酸化時間とともに単調増加するMTJの抵抗も目標値からずれてしまう。このようなトンネルバリア層を形成する酸化プロセスの酸化力の変動は、基板の処理日時や処理するバッチ(組)によるMTJの特性ばらつきの原因となる。
トンネルバリア層を形成する酸化プロセスを実行する酸化装置の酸化力の変動に対応する対策として、アルミニウム等の金属薄膜の酸化で形成される酸化アルミニウム等の金属酸化物の膜厚を、酸化雰囲気中でその場観察すること(in situ)が考えられる(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、トンネル型ジョセフソン素子用基板において、ジョセフソン接合を形成するための開口部と同一面上の任意の箇所に、トンネル障壁層の膜厚を制御、監視するため下部電極膜の一部を露出させた開口部を設けることが提案されている。
しかし、膜厚数nmの極薄膜の多層膜から構成される微小構造のMTJにおいて、その最表面の金属酸化物の膜厚をエリプソメーター等の簡便な手段で観察することは、極めて困難である。また、基板の一部に膜厚測定のための開口部を設けることは、基板上の素子数の減少を招き、素子の集積度向上や製造コスト削減の妨げとなる。
金属酸化物の膜厚モニタ用の純金属試料を、トンネルバリア層が形成される半導体装置基板と別に用意し、トンネルバリア層を形成する酸化雰囲気に設置するとしても、金属表面は大気中で即座に酸化されてしまう。モニタ用金属試料表面の金属酸化物を、トンネルバリア層を形成する酸化プロセスの前に、酸化装置内でプラズマ処理等で予め除去することは、処理工程数の増加によるスループット低下を招くとともに、金属層表面の凹凸が増加し、金属酸化物の膜厚の正確な測定が困難になる。以上の点から、トンネルバリア層の金属酸化物の膜厚モニター用に半導体装置基板と別の金属試料を用いることも不適切である。
Dian Song, Janusz Nowak, and Mark Covington, Journal of Applied Physics誌第87巻第9号5197〜5199ページ(2000年発行) 特開昭62−237777号公報
このように、従来のトンネルバリア層を形成する酸化プロセスでは、処理日時や処理バッチによって酸化力が変動することによる、トンネルバリア層を備えたトンネル接合を有する素子の電磁気的特性のばらつきが防止できないという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、処理日時や処理バッチによってトンネル接合を有する素子の電磁気的特性のばらつきを抑制することのできるトンネル接合を有する素子の製造方法およびこの素子を製造する製造装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造方法は、第1基板の表面に形成され酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層とは酸化膜厚の酸化時間依存特性が異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板を酸化雰囲気に置いて前記第2被酸化層を酸化し、前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定し、前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求め、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化することを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造方法は、酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層が表面に形成された第1基板と、酸化膜厚の酸化時間依存特性が前記第1被酸化層とは異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板とを同じ酸化雰囲気に置いて前記第1および第2被酸化層を同時に酸化し、酸化の途中で前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定し、前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求め、前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化することを特徴とする。
なお、前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間に等しい場合は、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚は、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値であってもよい。
なお、前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間と異なる場合は、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚は、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値に基づいて、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性を修正した前記第2被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から求めてもよい。
なお、前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定は、前記第1および第2基板が設置された酸化雰囲気で行ってもよい。
なお、前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定を行う際に前記第2被酸化層が大気暴露され、前記第2被酸化層の酸化膜厚は、前記第2被酸化層が前記酸化雰囲気から大気中に搬出される時刻を始点とする大気暴露時間を所定の値に固定したときの酸化膜厚であることが好ましい。
なお、前記第1被酸化層はアルミニウムであり、前記第2被酸化層はシリコンであってもよい。
なお、前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性は、
前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の変化量=前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の修正後の値−前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚、
前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の酸化膜厚の変化量=前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚−前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚
としたとき、
(前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の変化量/前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の酸化膜厚の変化量)=(前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚/前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚)
の関係から前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記修正後の値を求め、前記修正後の値を用いて求めてもよい。
なお、前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性は、
前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性から前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚となる第1酸化時間を求め、
前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性から前記第1酸化時間における前記第1被酸化層の第1酸化膜厚を求め、
前記第1被酸化層の前記第1酸化膜厚を用いて求めてもよい。
また、本発明の第3の態様による2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造装置は、第1基板の表面に形成され酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層とは酸化膜厚の酸化時間依存特性が異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板を酸化雰囲気に置いて酸化する第1酸化装置と、前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定する測定装置と、前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較する比較装置と、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求める修正装置と、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化する第2酸化装置と、を備えたことを特徴する。
なお、前記第1および第2酸化装置は同一の酸化装置であってもよい。
また、本発明の第4の態様による2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造装置は、酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層が表面に形成された第1基板と、酸化膜厚の酸化時間依存特性が前記第1被酸化膜とは異なる第2被酸化層を表面に有する第2基板とを同じ酸化雰囲気に置いて前記第1および第2基板を同時に酸化する酸化装置と、前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定する測定装置と、前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較する比較装置と、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求める修正装置と、を備え、前記酸化装置は、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化することを特徴とする。
なお、前記修正装置は、前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間に等しい場合は、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値であるとして求めてもよい。
なお、前記修正装置は、前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間と異なる場合は、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値に基づいて、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性を修正した前記第2被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚を求めてもよい。
なお、前記第1被酸化層はアルミニウムであり、前記第2被酸化層はシリコンであってもよい。
本発明によれば、処理日時や処理バッチによってトンネル接合を有する素子の電磁気的特性のばらつきを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図9は、本発明の一実施形態によるトンネル接合を有する素子の製造方法によって製造される、磁気記録素子の記憶セル近傍部分の構造を示す断面図である。この記憶セルは、下部配線層101上に、磁化固着膜102、トンネルバリア層103、および磁気記録膜104からなる強磁性トンネル接合素子(MTJ)が設けられている。磁化固着膜102および磁気記録膜104は、より詳細には図10に示すような多層構造であり、図9では簡略化して示してある。磁気記録膜104には上部配線層105が接続されており、この上部配線層105と下部配線層101とは絶縁層106、107によって絶縁されている。配線層101、105に用いられる材料は、例えば、Al、Al−Cu合金、Cu、Ta、W、Agである。絶縁層106、107には、例えばシリコン酸化膜(SiOx)やシリコン窒化膜(SiNx)を用いられる。
図10は、図9に示した強磁性トンネル接合素子(MTJ)の詳細な断面図である。MTJは、例えば、Taからなる下部配線接続層201、Ruからなるバッファー層202、Ir−Mnからなる反強磁性層203、Co−Feからなる磁化固着層204、酸化アルミニウム(AlOx)からなるトンネルバリア層103、Ni−Feからなる記憶層205、Ta−Alからなるキャップ層206、およびTaからなるエッチングマスク兼表面保護層207から構成されている。他の図では、簡略化のため201から204の各層を磁気固着膜102として、また205から208までの各層を磁気記録膜104として示す。各層の膜厚は、数Å〜数10 nmである。各層の材質は、以上と異なるものを用いてもよい。また、上下逆の構成としたり、磁化固着膜102を単層でなく積層フェリピン構造としたり、トンネルバリア層を複数有する強磁性二重トンネル接合構造としたりするなど、MTJの構成を適宜修正してもよい。
本実施形態によるMTJの製造方法の製造工程を図11乃至図15に示す。
まず図11に示すように、下部配線層101が形成された基板(図示せず)上に、例えば高真空スパッタリング法等を用いて、磁化固着膜102を形成する。
次に、酸化プロセスによって酸化されてトンネルバリア層となる下地金属層として例えばアルミニウム層を形成し、このアルミニウム層を酸素プラズマ雰囲気に晒してプラズマ酸化あるいはラジカル酸化を行い、トンネルバリア層103を形成する。ここで酸素プラズマのガスは、酸素原子を有するガス分子を含むガスを用い、例えば、Ar/O2 = 1/5の混合ガスが用いられる。酸素プラズマ圧力は数100 Pa以下、例えば0.43 Paであり、放電周波数は例えばRFの13.56 MHz、放電出力は例えば100 Wである。酸化温度は例えば室温である。酸化時間は、用いる酸化条件、すなわちプラズマ用ガス、プラズマ圧力、周波数、放電出力、酸化温度などにおいて予め決めた最適な酸化時間に設定するが、後述の方法により、酸化装置の酸化力の変動に応じて補正する。
酸化装置の酸化力のモニタリングには、酸化による酸化膜厚の変化を検知しやすい試料を用いる。具体的には、例えば、希フッ酸で前処理してシリコン酸化膜を除いたシリコン基板が使用される。なお、参考までに、同一の酸化条件で、シリコン基板にシリコン酸化膜を形成する日時によるシリコン酸化膜の膜厚の変動を示すグラフを図16に示す。この図16から、同一の酸化条件でシリコン酸化膜を形成しても、形成する日時によって、シリコン酸化膜の膜厚が変動することがわかる。
酸化装置の酸化力のモニタリングに用いられる、シリコン酸化膜を除去したシリコン基板は次にようにして形成される。例えば、フッ酸を純水で数倍〜数百倍に希釈した希フッ酸に上記シリコン基板を5分間浸漬し、続いて10分間上記シリコン基板を純水洗浄した後、乾燥させる。このとき乾燥されたシリコン基板の表面は、大気中で概ね数十分間、酸化されずに水素原子で終端されたままのシリコン表面が持続する。酸化前の酸化膜厚がほぼ0なので、トンネルバリア層を形成する酸化装置による酸化後のシリコン酸化膜厚が、そのまま酸化装置の酸化力を反映する。トンネルバリア層を形成する酸化プロセスで酸化される被酸化層はアルミニウムのような金属であり、金属は大気中で急速に酸化されるので、酸化装置の酸化力のモニタリングには、その金属と異なり大気中で酸化されにくい材料を表面に有する基板が好ましい。この材料はトンネルバリア層の被酸化層と性質が異なるので、当然、酸化膜厚の酸化時間依存特性がトンネルバリア層の被酸化層と比例関係にない。
酸化装置の酸化力のモニタに用いる試料基板の酸化膜の膜厚測定は、例えばエリプソメータやナノスペックのような光学的方法が用いられるが、X線光電子分光(XPS)、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、段差計のような物理的手段を用いてもよい。これらの膜厚測定方法は、予め、同じ酸化膜試料の膜厚測定を例えばエリプソメータおよびXPSといった複数の手段で測定し、膜厚値を較正しておくことが好ましい。酸化時間をより正確に補正するには、試料基板をMTJ形成用基板と同じ酸化雰囲気に設置し、試料基板の表面の酸化膜厚をMTJ形成用基板の表面の酸化と同時に測定することが好ましいが、MTJ形成用基板と別のバッチで試料基板の表面の酸化膜厚を定期的に測定し、その結果からMTJ形成用基板の酸化時間を補正してもよい。この酸化時間の補正方法は後で詳細に説明する。
(試料基板表面の酸化膜厚測定方法)
本実施形態における試料基板表面の酸化膜厚測定方法は、以下の3通りの方法があり、これら3通りのうちのいずれかの方法が用いられる。
(1)MTJ形成用基板と、シリコン基板(酸化力モニタ用基板)の酸化を酸化装置内で同時に行うとともに、同じ酸化雰囲気でSiO2膜の膜厚の測定を行う。
(2)MTJ形成用基板と、シリコン基板の酸化は、同じ酸化装置を用いるが別バッチで行い、SiO2膜の膜厚の測定は酸化装置とは異なる別の装置内で行う。
(3)MTJ形成用基板と、シリコン基板の酸化は、同じ酸化装置を用いて、酸化を同時に行うか、または同一のバッチで行うが、SiO2膜の膜厚の測定は、酸化装置とは異なる別の装置内で行う。
なお、上記方法の他に、MTJ形成用基板と、シリコン基板の酸化を同一バッチ、あるいは別バッチで行うとともに、同じ酸化雰囲気でSiO2膜の膜厚の測定を行ってもよい。
((1)の酸化膜厚測定方法)
上記(1)の方法の一具体例を、図1を参照して説明する。まず、MTJ形成用基板(素子形成用基板)と、シリコン基板(酸化力モニタ用基板)を酸化装置内に搬入する。そして、予め求めておいたトンネルバリア層の膜厚の酸化時間依存特性のモデル式からトンネルバリア層の目標膜厚となる酸化時間(以下、目標酸化時間という)を決定するとともに、予め求めておいたシリコン酸化膜の膜厚の酸化時間依存特性を示すモデル式から上記目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の目標膜厚を決定する。次に、MTJ形成用基板と、シリコン基板(酸化力モニタ用基板)の酸化を開始する。なお、図1において、Oは酸素ラジカルを示し、Oは酸素を示し、Oはオゾンを示す。このとき、酸化工程の初期に、シリコン酸化膜の膜厚測定を行う(図1のステップS1参照)。なお、シリコン酸化膜の膜厚測定は、例えばシリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜の表面に光を当ててその反射光を検出することにより行う。続いて、上記シリコン酸化膜の膜厚の測定値とこの測定値に対応する実際の酸化時間からシリコン酸化膜の膜厚の実際の酸化時間依存特性を求め、この実際の酸化時間依存特性から上記目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の膜厚を予測する(ステップS2参照)。そして、シリコン酸化膜の目標膜厚と予測値を比較し(ステップS3参照)、一致する場合にはステップS4に進み、酸化時間が目標酸化時間に到達するまで酸化を行う。
一方、ステップS3において、予測値が目標膜厚に一致しない場合は、ステップS5に進み、トンネルバリア層が過不足なく酸化されるように目標酸化時間を補正する。そして、酸化時間が上記補正された目標酸化時間に到達するまで酸化を行う(ステップS6参照)。なお、目標酸化時間の補正は後で詳細に説明する。
((2)の酸化膜厚測定方法)
次に、上記(2)の方法の一具体例を、図2を参照して説明する。まず、予め求めておいたトンネルバリア層の膜厚の酸化時間依存特性のモデル式からトンネルバリア層の目標膜厚となる目標酸化時間を決定するとともに、予め求めておいたシリコン酸化膜の膜厚の酸化時間依存特性を示すモデル式から上記目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の目標膜厚を決定する。その後、シリコン基板(酸化力モニタ用基板)を酸化装置内に搬入し、ある時間だけ酸化する(図2(a)のステップS11、および図2(b)参照)。なお、図2において、Oは酸素ラジカルを示し、Oは酸素を示し、Oはオゾンを示す。次に、酸化装置の酸化室から基板を取りだし、シリコン酸化膜の膜厚測定を行う(図2(a)のステップS12、および図2(c)参照)。なお、シリコン酸化膜の膜厚測定は、例えばシリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜の表面に光を当ててその反射光を検出することにより行う(図2(c)参照)。この膜厚測定は、基板を取りだしてから膜厚測定までの間に基板が大気に曝される場合には、酸化膜厚が変化してしまうので、酸化膜厚変化量をそろえるべく、大気暴露時間を均一にする。ここで、素子の製造は通常、同一クリーンルーム中で温度、湿度等が一定に保たれた大気雰囲気で行われるので大気暴露時間が均一なら酸化膜厚変化量がそろうと考えられる。
なお、大気暴露時間とは、試料(シリコン基板)を大気中に暴露する時間をいう。大気暴露時間は、大気暴露された状態で酸化膜厚測定を行う場合は、酸化装置から搬出した時刻から試料の酸化膜厚を測定する時刻までの間の時間をいう。大気暴露されない例えば窒素ガス中で膜厚測定を行う場合は、膜厚測定装置に搬入する時刻が大気暴露終了時刻となる。搬出予備室を備えた酸化装置の場合は、酸化室から搬出予備室を介して外部に搬出されるが、通常、搬出の際に搬出予備室中では窒素等の不活性ガス(非酸化ガス雰囲気)により置換されるので、この場合は、搬出予備室を出た時刻を大気暴露開始時刻とする。同様に搬入予備室を備えた膜厚測定装置の場合は、外部から搬入予備室を介して膜厚測定室(真空減圧状態若しくは非酸化ガス雰囲気状態)に搬入されるが、通常、搬入の際に搬入予備室中では窒素等の不活性ガス(非酸化ガス雰囲気)により置換されるので、この場合は、搬入予備室に搬入し不活性ガスによる室内置換が終了した時刻を大気暴露終了時刻とする。
なお、酸化装置と膜厚測定装置が試料搬送部を介して結合したタイプの装置(マルチチャンバ式装置)を用いた測定では、酸化装置以外の膜厚測定装置及び試料搬送部は、いずれも真空減圧状態若しくは非酸化ガス雰囲気状態となっており、試料は大気暴露されないので、大気暴露時間を考慮する必要はない。
次に、上記シリコン酸化膜の膜厚の測定値とこの測定値に対応する実際の酸化時間からシリコン酸化膜の膜厚の実際の酸化時間依存特性を求め、この実際の酸化時間依存特性から目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の膜厚を予測する(ステップS13参照)。なお、上記実際の酸化時間が上記目標酸化時間に等しい場合には、シリコン酸化膜の膜厚の実際の酸化時間依存特性を求める必要はなく、シリコン酸化膜の膜厚の予測値は、シリコン酸化膜の膜厚の測定値となる。
そして、 シリコン酸化膜の目標膜厚と予測値を比較し(ステップS14参照)、一致する場合にはステップS15に進み、トンネルバリア層となるアルミニウム膜が形成された基板を酸化装置に搬入し、酸化時間が目標酸化時間となるように酸化を行う(図2(d)参照)。
一方、ステップS14において、予測値が目標膜厚に一致しない場合は、ステップS16に進み、トンネルバリア層となるアルミニウム膜が過不足なく酸化されるように目標酸化時間を補正する。そして、トンネルバリア層となるアルミニウム膜が形成された基板を上記酸化装置に搬入し、酸化時間が上記補正された目標酸化時間となるように酸化を行う(ステップS17、および図2(d)参照)。また、上記(2)の方法では、シリコン基板のシリコン酸化膜の膜厚測定は、はじめは毎日一回以上行って、酸化装置の酸化力が安定してきたら所定期間毎(例えば2週間毎)に行ってもよい。なお、目標酸化時間の補正は後で詳細に説明する。
((3)の酸化膜厚測定方法)
次に、上記(3)の方法の一具体例を、図3を参照して説明する。まず、MTJ形成用基板と、シリコン基板(酸化力モニタ用基板)を酸化装置内に搬入する。そして、予め求めておいたトンネルバリア層の膜厚の酸化時間依存特性のモデル式からトンネルバリア層の目標膜厚となる目標酸化時間を決定するとともに、予め求めておいたシリコン酸化膜の膜厚の酸化時間依存特性を示すモデル式から上記目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の目標膜厚を決定する。MTJ形成用基板と、シリコン基板(酸化力モニタ用基板)の酸化を行う(図3(a)のステップS21および図3(b)参照)。このとき、酸化工程の初期に、酸化装置の酸化室からシリコン基板を取りだし、シリコン酸化膜の膜厚測定を行う(図3(a)のステップS22および図3(c)参照)。なお、図3(c)に示すように、シリコン酸化膜の膜厚測定は、例えばシリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜の表面に光を当ててその反射光を検出することにより行う。続いて、上記シリコン酸化膜の膜厚の測定値とこの測定値に対応する実際の酸化時間からシリコン酸化膜の膜厚の実際の酸化時間依存特性を求め、この実際の酸化時間依存特性から上記目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の膜厚を予測する(図3(a)のステップS23参照)。
そして、シリコン酸化膜の目標膜厚と予測値を比較し(図3(a)のステップS24参照)、一致する場合にはステップS25に進み、酸化時間が目標酸化時間に到達するまで酸化を行う(図3(d)参照)。
一方、ステップS24において、予測値が目標膜厚に一致しない場合は、ステップS26に進み、トンネルバリア層が過不足なく酸化されるように目標酸化時間を補正する。そして、酸化時間が上記補正された目標酸化時間に到達するまで酸化を行う(ステップS27および図3(d)参照)。なお、目標酸化時間の補正は後で詳細に説明する。
なお、上記(3)の方法において、シリコン酸化膜の膜厚測定が、基板取りだしてから膜厚測定までの間に基板が大気に曝される場合には、酸化膜厚が変化してしまうので、(2)の方法で説明したように、酸化膜厚変化量をそろえるべく、大気暴露時間を均一にする。また、酸化装置と膜厚測定装置が試料搬送部を介して結合したタイプの装置(マルチチャンバ式装置)を用いた測定では、(2)の方法で説明したように、酸化装置以外の膜厚測定装置及び試料搬送部は、いずれも真空減圧状態若しくは非酸化ガス雰囲気状態となっており、試料は大気暴露されないので、大気暴露時間を考慮する必要はない。
以上説明したように、上記(2)、(3)の方法においては、試料基板表面の酸化膜厚測定では、大気中の酸化や汚染による膜厚変動の影響を抑制するため、試料基板が酸化雰囲気から大気中に搬出される時刻を原点とする大気暴露時間を使用し、この時間を所定の値に固定したときの酸化膜厚が採用される。実際の測定例として、図16に示したバリア層酸化力の経時変化例の元データを図17に示す。シリコン基板が酸化装置から大気中に搬出された時刻を原点とし、酸化膜厚測定時刻までの経過時間を大気暴露時間として用いている。大気中の酸化や汚染により、大気暴露時間とともに酸化膜厚が変化していることが分かる。大気暴露時間は毎回概ね同じ値に固定して酸化膜厚を1回測定してもよいが、簡便に再現性を確認し正確を期すには、大気暴露時間の所定値の周辺、より好ましくは所定値の前後2回以上の大気暴露時間で測定し、所定値における膜厚値を推定する方が好ましい。図17では、各実験において大気暴露時間40分前後で2回以上の膜厚測定を行い、暴露時間40分における膜厚値を内挿し、図16に示したシリコン酸化膜厚を求めた。このような方法により、大気中の酸化等による膜厚変化の影響を抑制し、バリア層酸化力の高精度な比較が可能になる。
(酸化膜厚決定後の製造プロセス)
次に、上述の酸化プロセスによってトンネルバリア層103を形成した後、トンネルバリア層103上に磁気記録膜104を形成し、MTJ用の成膜を終了する(図11参照)。その後、図12に示すように、例えばイオンミリング法により、磁化固着膜102、トンネルバリア層103、磁気記録膜104を選択的にエッチングする。そして、図13に示すように、例えばスパッタリング法や化学的気相堆積(CVD)法により、次工程でMTJを保護するための絶縁膜106を形成する。絶縁膜106は例えばSiOxである。続いて、絶縁膜106上に、MTJを覆う例えばフォトレジストからなるレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により、絶縁膜106および下部配線層101をパターニングする。この際、MTJは図13に示した絶縁膜106によって保護されている。
次に、例えばスパッタリング法やCVD法を用いて、例えばSiOxからなる絶縁膜107を堆積し、この絶縁膜107に、MTJ上部と上部配線層105と電気的に接続するためのコンタクト孔108を開孔する(図14参照)。なお、図14においては、下部配線層101とのコンタクト孔は図示していない。
最後に、図15に示すように、コンタクト孔を埋め込むように配線材料膜を堆積し、この配線材料膜を例えばRIE法を用いてパターニングすることにより上部配線層105を形成する。これにより磁気記録素子の記憶セル近傍部分の作成が終了する。
以上の素子作成を同一のMTJ用成膜条件で異なる日時に複数回、例えば3回行い、各回において酸化装置の酸化力の変動に応じてトンネルバリア層を形成する酸化プロセスの最適酸化時間を補正することにより、処理日時によるMTJの電気的特性の変動を抑制することができた。
(酸化プロセスの酸化時間の補正)
次に、酸化プロセスの酸化時間の補正について具体的に説明する。
酸化装置の酸化力に応じたトンネルバリア層を形成する酸化プロセスの酸化時間の補正は、例えば希フッ酸処理したベアシリコン基板を酸化雰囲気にさらし、基板表面のシリコン酸化膜厚によりその時点での酸化装置の酸化力を把握し、シリコンおよびバリア層アルミニウムの酸化膜厚の酸化時間依存特性を修正することにより行う。
(酸化時間補正の参考例)
図7は、トンネルバリア層となる酸化アルミニウム(Al2O3)膜の膜厚およびシリコン酸化膜の膜厚の酸化時間依存特性を用いて酸化時間の補正を行う方法の参考例を示す図である。図7において、実線で示すグラフgは酸化アルミニウム膜の、グラフgはシリコン酸化膜の、既存の実験値に対するフィッティング結果であり、点線のグラフg,gは酸化装置の酸化力が何らかの原因により増加した場合を示している。なお、トンネルバリア層アルミニウム膜厚およびシリコン酸化膜厚の酸化時間依存特性を示すグラフg,g,g,gは、種々の酸化膜の成長をモデル化する式であらわされる。
例えば、Power-Lawの式は、
Tox = a×tb、 すなわち log(Tox) = α×log(t)+β、ここでα=b、β=log(a)
であり、Deal-Groveの式は、
Tox2 + A×Tox = B×(t+τ)、
であり、Cabrera-Mottの式は、
Tox = X1/(A1+ln(t))
であり、これらのいずれの式を用いることができる。ここで、Toxは酸化膜厚、tは酸化時間、a、b、α、β、A、B、τ、X1、およびA1はパラメータである。なお、図7のグラフg,g,g,gは、Power-Lawの式が用いられている。また、図7においては、酸化前のアルミニウムの膜厚が1.5nmである場合を示している。
なお、図7において、酸化アルミニウム膜の膜厚は酸化前の金属アルミニウム(Al)の膜厚に換算されており、金属アルミニウム(Al)と酸化アルミニウム(Al2O3)の密度の差を考慮すると、実際の酸化アルミニウムの膜厚は1.28倍となる。また、酸化条件は、酸素プラズマのガスとしてAr/O2=1/5の混合ガスを用い、酸素プラズマ圧力としては0.43Paであり、放電出力は100Wである。
図7に示すように、シリコン酸化膜とアルミニウムとでは酸化膜厚の酸化時間依存特性が異なる。このため、単に特定のシリコン酸化膜の膜厚を、そのままトンネルバリア層を形成する酸化プロセスの終点検知に用いたのでは、酸化力がずれたときにアルミニウム膜の最適膜厚を目標値に正確に補正することはできない。例えば、酸化装置の酸化力が増加し、目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の膜厚が点Aの膜厚から点Bの膜厚に増加したとする。この目標酸化時間においては、酸化されるアルミニウム膜厚は点Cの膜厚から点Dの膜厚に増加する。そこで、点Aの膜厚と同じシリコン酸化膜の膜厚が実現される点Eを、トンネルバリア層を形成する酸化プロセスの終点検知に用いると、対応するアルミニウム膜厚は点Fの膜厚であり、アルミニウムの実膜厚は目標膜厚と異なることになる。但し、酸化力のずれがわずかであるか、またはトンネルバリア層を形成する酸化プロセスの最適酸化時間の範囲が広い場合には、この方法でも最適酸化時間の補正は可能である。
(酸化時間補正の第1の例)
図4に、本実施形態の製造方法に用いられる酸化時間の補正方法の第1の例を示す。図4において、実線で示すグラフgは酸化アルミニウム膜の、グラフgはシリコン酸化膜の、既存の実験値に対するフィッティング結果であり、点線のグラフg,gは酸化装置の酸化力が何らかの原因により増加した場合を示している。図4においては、トンネルバリア層アルミニウム膜厚およびシリコン酸化膜厚の酸化時間依存特性を示すグラフg,g,g,gは、Power-Lawの式を用いて求められているが、Deal-Groveの式、または、Cabrera-Mottの式を用いてもよい。また、図4においては、酸化前のアルミニウムの膜厚が1.5nmである場合を示している。
図4に示すように、例えば、目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の膜厚が点Aの膜厚から点Bの膜厚に増加したとする。このとき、酸化されるアルミニウム膜厚は点Cの膜厚から点Dの膜厚に増加すると考える。本例の補正方法においては、酸化装置の酸化力の変化による、目標酸化時間におけるシリコン酸化膜の点Aの膜厚から点Bの膜厚への変化分と、目標酸化時間におけるアルミニウム膜の点Cの膜厚から点Dの膜厚への変化分との比は、酸化装置の酸化力が変化する前の酸化膜の膜厚の比と同じであると仮定し、点Aの膜厚とCの膜厚との比とする。すなわち、トンネルバリア層を形成する酸化プロセスを行う基板をP、シリコン酸化膜が形成されていないベアシリコン基板をMとすると、(目標酸化時間における基板P表面の酸化膜厚の変化量/目標酸化時間における基板M表面の酸化膜厚の変化量)=(目標酸化時間における酸化装置の酸化力が変化する前の基板P表面の酸化膜厚/目標酸化時間における酸化装置の酸化力が変化する前の基板M表面の酸化膜厚)である。
ここで、図4においては、目標酸化時間における基板P表面の酸化膜厚の変化量は、点Dの膜厚から点Cの膜厚を引いた量であり、目標酸化時間における基板M表面の酸化膜厚の変化量は、点Bの膜厚から点Aの膜厚を引いた量である。また、目標酸化時間における酸化装置の酸化力が変化する前の基板P表面の酸化膜厚(基板P表面の目標酸化膜厚)は、点Cの膜厚であり、目標酸化時間における酸化装置の酸化力が変化する前の基板M表面の酸化膜厚(基板M表面の目標酸化膜厚)は、点Aの膜厚である。点Bの膜厚は、シリコン酸化膜の膜厚測定を行ったときの実際の酸化時間が目標酸化時間である場合には実際に測定された値であり、シリコン酸化膜の膜厚測定を行ったときの実際の酸化時間が目標酸化時間と異なる場合には実際の膜厚の測定値と実際の酸化時間から求められたシリコン酸化膜の実際の酸化時間依存特性の目標酸化時間における膜厚である。上記シリコン酸化膜の実際の酸化時間依存特性は、実際のシリコン酸化膜の膜厚の測定値と実際の酸化時間から決定される点を通るように、グラフgと同じ形であるがパラメータのみが異なるモデル式を用いて求められる。
点A、点Bにおけるシリコン酸化膜の膜厚と、点Cにおけるアルミニウムの膜厚が求められるから、点Dにおけるアルミニウムの膜厚、すなわち、酸化装置の酸化力が変化したときの目標酸化時間におけるアルミニウムの予測膜厚が計算される。この点Dを通るようにアルミニウム膜厚の実際の酸化時間依存特性(グラフg)を求め、この酸化時間依存特性上で目標膜厚に一致する点Eを補正酸化時間とする。この補正酸化時間、あるいはこの時間に対応する点Fのシリコン酸化膜厚を、トンネルバリア層を形成する酸化プロセスの終点とする。図7に示す参考例の点F、Eに対応する点G、Hに比べると、アルミニウム実膜厚と目標膜厚とのずれが少なくなる。
(酸化時間補正の第2の例)
図5に、本実施形態の製造方法に用いられる酸化時間補正方法の第2の例を示す。図5において、実線で示すグラフgは酸化されるアルミニウム膜の、グラフgはシリコン酸化膜の、既存の実験値に対するフィッティング結果であり、点線のグラフg,gは酸化装置の酸化力が何らかの原因により増加した場合を示している。図5においては、トンネルバリア層アルミニウム膜厚およびシリコン酸化膜厚の酸化時間依存特性を示すグラフg,g,g,gは、Power-Lawの式を用いて求められているが、Deal-Groveの式、または、Cabrera-Mottの式を用いてもよい。また、図5においては、酸化前のアルミニウムの膜厚が1.5nmである場合を示している。
図5に示すように、目標酸化時間におけるシリコン酸化膜厚が点Aの膜厚から点Bの膜厚に増加したとする。酸化されるアルミニウム膜厚の点Cの膜厚から点Dの膜厚への増加分は、修正後の点Bのシリコン酸化膜厚に対応する修正前の点Eに着目する。点Eのシリコン酸化膜厚が本来実現されるはずの酸化時間に対応する点Fのアルミニウム膜厚が、目標酸化時間における点Dの膜厚になると考える。点Dを通るようにアルミニウム膜厚の実際の酸化時間依存特性(グラフg)を求め、この実際の酸化時間依存特性上で目標膜厚に一致する点Gを補正酸化時間とする。この補正酸化時間、あるいはこの時間に対応する点Hのシリコン酸化膜厚を、トンネルバリア層を形成する酸化プロセスの終点とする。点I、Jは、図7に示す参考例に対応する点である。このように第2の例では、上記ベアシリコン基板Mの目標酸化時間における修正後の酸化膜厚に対応する修正前の酸化時間における、上記トンネルバリア層が形成される基板P表面の修正前の酸化膜厚を使用する。
(酸化時間補正の第3の例)
図6に、本実施形態の製造方法に用いられる酸化時間補正方法の第3の例を示す。図4に示す第1の例および図5に示す第2の例では、トンネルバリア層となるアルミニウム膜厚の酸化時間依存特性およびシリコン酸化膜の酸化時間依存特性はPower-Lawの式が使用されていたが、図6に示す第3の例では、トンネルバリア層となるアルミニウム膜厚の酸化時間依存特性(グラフg、g)は、Cabrera-Mottの式が使用され、シリコン酸化膜の酸化時間依存特性(グラフg、g)は、Power-Lawの式が使用されている。
そして、図6に示す第3の例はアルミニウム層の膜厚が1.5nmのトンネルバリア層の酸化について、酸化力が増加した場合において、図5に示した第2の例による酸化時間の補正手順を示してある。図6から分かるように、トンネルバリア層となるアルミニウム膜厚の酸化時間依存特性と、シリコン酸化膜の酸化時間依存特性を異なるモデル式を用いても補正された目標膜厚を良好に求めることができる。
なお、上記実施形態においては、図4乃至図6に示すグラフg、gを表すモデル式のパラメータを決定するためのテストサンプル膜厚測定用の装置と、グラフg3、g4を表すモデル式のパラメータを決定するための実膜厚測定用量産装置は、同一の装置であったが、異なる装置装置を用いてもよい。
(他の実施形態)
本発明の適用範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。トンネルバリア層酸化条件において、アルミニウム膜厚、プラズマ源ガスの種類や混合比、雰囲気圧力、放電周波数、放電出力、酸化温度、酸化時間などを種々に変化させてもよい。また、トンネルバリア層酸化方法として、オゾン酸化や酸素ガス含有雰囲気による自然酸化を用いてもよい。
なお、上記実施形態においては、シリコン基板の表面の酸化膜厚をモニタすることによってトンネルバリア層となるアルミニウムの膜厚の酸化時間を補正したが、シリコン基板の代わりにモニタ用のMTJ素子を用いて、MR比を測定することによってトンネルバリア層となるアルミニウムの膜厚の酸化時間を補正してもよい。この場合は、酸化されるトンネルバリア層となるアルミニウムの膜厚はMR比が反映していると考え、目標酸化時間におけるMR比と、目標酸化時間と異なる酸化時間におけるMR比との差に、トンネルバリア層となるアルミニウムの酸化膜厚の変化分が比例するとして計算する。すなわち、(最適酸化時間におけるアルミニウム膜厚、すなわちトンネルバリア層のアルミニウム換算膜厚)−(各酸化時間におけるアルミニウム膜厚)= k ×{(最適酸化時間におけるMR比)−(各酸化時間におけるMR比)}/(最適酸化時間におけるMR比)とした。
ここで、酸化不足のとき k > 0、過酸化のとき k < 0である。kの値は酸化前のアルミニウムの膜厚によって決定される。この例では、実験値は図8に示すデータを使用しており、トンネルバリア層のアルミニウムの膜厚0.85nmに対して |k| = 0.17、アルミニウムの膜厚1.5nmに対して|k| = 1とした。なお、図8は、トンネルバリア層となる酸化前のアルミニウム層の膜厚が0.85nm、1.5nmのアルミニウム層を、酸化時間を変える以外は所定の酸化条件で酸化して形成したトンネルバリア層を有するMTJを作製して、酸化時間とMTJの磁気抵抗比の酸化時間依存特性を調べた結果を示す図である。図8においては、最適酸化時間を矢印で示している。アルミニウム層の酸化時間が上記最適酸化時間のときには、アルミニウム層は完全に酸化されており、上記最適酸化時間を超えた酸化時間においては、トンネルバリア層下の磁性層が酸化されることになる。このため、最適酸化時間を超えると磁気抵抗比は低下する。最適酸化時間を超えるた場合の磁気抵抗比の低下は、図8において、アルミニウム層の膜厚が1.5nmの場合については省略してある。なお、上記所定の酸化条件は、酸素プラズマのガスとしてAr/O2=1/5の混合ガスを用い、酸素プラズマ圧力としては0.43Paであり、放電出力は100Wである。
本発明の他の実施形態によるトンネル接合を有する素子の製造装置は、
第1基板の表面に形成され酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層とは酸化膜厚の酸化時間依存特性が異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板を酸化雰囲気に置いて酸化する第1酸化装置と、上記第2被酸化層の酸化膜厚を測定する測定装置と、上記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる上記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における上記第2被酸化層の第1酸化膜厚を上記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、上記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる上記目標酸化時間における上記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、上記第2被酸化層の上記第1酸化膜厚とを比較する比較装置と、上記第2被酸化層の上記第2酸化膜厚と上記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、上記第2被酸化層の上記第1酸化膜厚から、上記第1被酸化層の酸化膜厚の上記第1酸化時間依存特性を修正した上記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、上記第1被酸化層の酸化膜厚の上記第2酸化時間依存特性から上記第1被酸化層の酸化膜厚が上記第1被酸化層の上記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求める修正装置と、上記第2被酸化層の上記第2酸化膜厚と、上記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、上記第1被酸化層が形成された上記第1基板を上記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて上記第1被酸化層の酸化時間が上記目標酸化時間となるように酸化し、上記第2被酸化層の上記第2酸化膜厚と上記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、上記第1被酸化層が形成された上記第1基板を上記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて上記第1被酸化層の酸化時間が上記修正された目標酸化時間となるように酸化する第2酸化装置と、を備えている。
なお、第1および第2酸化装置は同一の酸化装置であってもよい。
また、本発明の更に他の実施形態による、2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造装置は、酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層が表面に形成された第1基板と、酸化膜厚の酸化時間依存特性が上記第1被酸化膜とは異なる第2被酸化層を表面に有する第2基板とを同じ酸化雰囲気に置いて上記第1および第2基板を同時に酸化する酸化装置と、上記第2被酸化層の酸化膜厚を測定する測定装置と、上記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる上記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における上記第2被酸化層の第1酸化膜厚を上記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、上記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる上記目標酸化時間における上記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、上記第2被酸化層の上記第1酸化膜厚とを比較する比較装置と、上記第2被酸化層の上記第2酸化膜厚と上記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、上記第2被酸化層の上記第1酸化膜厚から、上記第1被酸化層の酸化膜厚の上記第1酸化時間依存特性を修正した上記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、上記第1被酸化層の酸化膜厚の上記第2酸化時間依存特性から上記第1被酸化層の酸化膜厚が上記第1被酸化層の上記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求める修正装置と、を備え、上記酸化装置は、上記第2被酸化層の上記第2酸化膜厚と、上記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、上記第1被酸化層の酸化時間が上記目標酸化時間となるように酸化し、上記第2被酸化層の上記第2酸化膜厚と上記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、上記第1被酸化層の酸化時間が上記修正された目標酸化時間となるように酸化する。
なお、修正装置は、第2被酸化層の酸化時間が目標酸化時間に等しい場合は、第2被酸化層の第1酸化膜厚を第2被酸化層の酸化膜厚の測定値であるとして求めてもよい。
なお、修正装置は、第2被酸化層の酸化時間が目標酸化時間と異なる場合は、第2被酸化層の酸化膜厚の測定値に基づいて、第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性を修正した第2被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、第2被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性から前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を求めてもよい。
なお、第1被酸化層はアルミニウムであり、第2被酸化層はシリコンであってもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、トンネルバリア層酸化の酸化力の変動に対し、トンネルバリア層酸化されるアルミニウム層の最適酸化条件に正確に対応した酸化時間でトンネルバリア層酸化を終了できるので、MTJのMR比の低下や抵抗値の変動が防止され、処理日時や処理バッチによるMRAM用MTJの特性のばらつきが抑制される。
本発明の一実施形態による酸化膜測定方法の第1の例を説明する図。 本発明の一実施形態による酸化膜測定方法の第2の例を説明する図。 本発明の一実施形態による酸化膜測定方法の第3の例を説明する図。 本発明の一実施形態によるトンネル接合を有する素子の製造方法に用いられる酸化時間の補正方法の第1の例を説明する図。 本発明の一実施形態によるトンネル接合を有する素子の製造方法に用いられる酸化時間の補正方法の第2の例を説明する図。 本発明の一実施形態によるトンネル接合を有する素子の製造方法に用いられる酸化時間の補正方法の第3の例を説明する図。 本発明の一実施形態によるトンネル接合を有する素子の製造方法に用いられる酸化時間の補正方法の参考例を説明する図。 強磁性トンネル接合素子の磁気抵抗比のトンネルバリア層酸化時間依存特性を示す図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される磁気記録素子の記憶セル近傍部分の構造を示す断面図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される強磁性トンネル接合素子の構造を示す断面図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される磁気記録素子の記憶セル近傍部分の製造工程断面図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される磁気記録素子の記憶セル近傍部分の製造工程断面図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される磁気記録素子の記憶セル近傍部分の製造工程断面図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される磁気記録素子の記憶セル近傍部分の製造工程断面図。 本発明の一実施形態による製造方法によって製造される磁気記録素子の記憶セル近傍部分の製造工程断面図。 シリコン表面の酸化膜厚を指標とした、日時によるトンネルバリア層酸化力の変動を説明する図。 バリア層酸化によって形成されるシリコン表面の酸化膜厚の、大気中に取り出した時刻を原点とするシリコン基板の大気暴露時間依存性を示す図。
符号の説明
101 下部配線層
102 磁化固着層
103 トンネルバリア層
104 記憶層
105 上部配線層
106、107 絶縁膜層
108 コンタクト孔
201 下部配線接続層
202 バッファー層
203 反強磁性層
204 磁化固着層
205 記憶層
206 キャップ層
207 エッチングマスク兼表面保護層

Claims (15)

  1. 2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造方法であって、
    第1基板の表面に形成され酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層とは酸化膜厚の酸化時間依存特性が異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板を酸化雰囲気に置いて前記第2被酸化層を酸化し、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定し、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較し、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求め、
    前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化することを特徴とするトンネル接合を有する素子の製造方法。
  2. 2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造方法であって、
    酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層が表面に形成された第1基板と、酸化膜厚の酸化時間依存特性が前記第1被酸化層とは異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板とを同じ酸化雰囲気に置いて前記第1および第2被酸化層を同時に酸化し、
    酸化の途中で前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定し、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較し、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求め、
    前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化することを特徴とするトンネル接合を有する素子の製造方法。
  3. 前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間に等しい場合は、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚は、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値であることを特徴とする請求項1または2記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  4. 前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間と異なる場合は、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚は、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値に基づいて、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性を修正した前記第2被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から求められることを特徴とする請求項1または2記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  5. 前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定は、前記第1および第2基板が設置された酸化雰囲気で行うことを特徴とする請求項2記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  6. 前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定を行う際に前記第2被酸化層が大気暴露され、前記第2被酸化層の酸化膜厚は、前記第2被酸化層が前記酸化雰囲気から大気中に搬出される時刻を始点とする大気暴露時間を所定の値に固定したときの酸化膜厚であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  7. 前記第1被酸化層はアルミニウムであり、前記第2被酸化層はシリコンであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  8. 前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性は、
    前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の変化量=前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の修正後の値−前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚、
    前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の酸化膜厚の変化量=前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚−前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚
    としたとき、
    (前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の変化量/前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の酸化膜厚の変化量)=(前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚/前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚)
    の関係から前記目標酸化時間における前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記修正後の値を求め、前記修正後の値を用いて求められることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  9. 前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性は、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性から前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚となる第1酸化時間を求め、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性から前記第1酸化時間における前記第1被酸化層の第1酸化膜厚を求め、
    前記第1被酸化層の前記第1酸化膜厚を用いて求められることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造方法。
  10. 2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造装置であって、
    第1基板の表面に形成され酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層とは酸化膜厚の酸化時間依存特性が異なる第2被酸化層が表面に形成された第2基板を酸化雰囲気に置いて酸化する第1酸化装置と、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定する測定装置と、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較する比較装置と、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求める修正装置と、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第1被酸化層が形成された前記第1基板を前記第2基板と同じ酸化雰囲気に置いて前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化する第2酸化装置と、
    を備えたことを特徴するトンネル接合を有する素子の製造装置。
  11. 前記第1および第2酸化装置は同一の酸化装置であることを特徴とする請求項10記載のトンネル接合を有する素子の製造装置。
  12. 2つの磁性層間にトンネルバリア層が設けられたトンネル接合を有する素子の製造装置であって、
    酸化によりトンネルバリア層となる第1被酸化層が表面に形成された第1基板と、酸化膜厚の酸化時間依存特性が前記第1被酸化膜とは異なる第2被酸化層を表面に有する第2基板とを同じ酸化雰囲気に置いて前記第1および第2基板を同時に酸化する酸化装置と、
    前記第2被酸化層の酸化膜厚を測定する測定装置と、
    前記第1被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記第1被酸化層の酸化膜厚が目標酸化膜厚となる目標酸化時間における前記第2被酸化層の第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の測定値から求め、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性から求められる前記目標酸化時間における前記第2被酸化層の第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚とを比較する比較装置と、
    前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚から、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第1酸化時間依存特性を修正した前記第1被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、前記第1被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第1被酸化層の酸化膜厚が前記第1被酸化層の前記目標酸化膜厚となる修正された目標酸化時間を求める修正装置と、
    を備え、前記酸化装置は、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と、前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が同じ場合には、前記第1被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間となるように酸化し、前記第2被酸化層の前記第2酸化膜厚と前記第2被酸化層の第1酸化膜厚が異なる場合には、前記第1被酸化層の酸化時間が前記修正された目標酸化時間となるように酸化することを特徴とするトンネル接合を有する素子の製造装置。
  13. 前記修正装置は、前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間に等しい場合は、前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚を前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値であるとして求めることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造装置。
  14. 前記修正装置は、前記第2被酸化層の酸化時間が前記目標酸化時間と異なる場合は、前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記測定値に基づいて、前記第2被酸化層の酸化膜厚の第1酸化時間依存特性を修正した前記第2被酸化層の酸化膜厚の第2酸化時間依存特性を求め、 前記第2被酸化層の酸化膜厚の前記第2酸化時間依存特性から前記第2被酸化層の前記第1酸化膜厚を求めることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造装置。
  15. 前記第1被酸化層はアルミニウムであり、前記第2被酸化層はシリコンであることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載のトンネル接合を有する素子の製造装置。
JP2003360435A 2003-10-21 2003-10-21 トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置 Expired - Lifetime JP3887367B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003360435A JP3887367B2 (ja) 2003-10-21 2003-10-21 トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003360435A JP3887367B2 (ja) 2003-10-21 2003-10-21 トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005129560A JP2005129560A (ja) 2005-05-19
JP3887367B2 true JP3887367B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=34640745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003360435A Expired - Lifetime JP3887367B2 (ja) 2003-10-21 2003-10-21 トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3887367B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113410126B (zh) * 2021-06-18 2024-03-08 上海华虹宏力半导体制造有限公司 热氧化工艺中自动调控硅氧化膜厚度的方法和***

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005129560A (ja) 2005-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ji et al. Determination of the spin polarization of half-metallic CrO 2 by point contact Andreev reflection
JP5013494B2 (ja) 磁性メモリの製造方法
US6756237B2 (en) Reduction of noise, and optimization of magnetic field sensitivity and electrical properties in magnetic tunnel junction devices
CN102522498B (zh) 磁存储器件及其制造方法、反应室
US7015524B2 (en) Method of etching magnetic material, magnetoresistive film and magnetic random access memory
US20060208294A1 (en) Method of manufacturing magnetic random access memory including middle oxide layer
CN110945672A (zh) 磁穿隧接面所用的保护钝化层
JP5351140B2 (ja) 磁気トンネル接合デバイスの製造方法
KR20060049223A (ko) MTJ 디바이스의 dR/R을 향상시키기 위한 새로운캡핑 구조체
TWI450427B (zh) 磁阻效應元件的製造方法
JP2004266252A (ja) 磁気トンネル接合構造体及びその製造方法
JP2008065944A (ja) 磁性層パターンの形成方法、磁気抵抗素子の製造方法、及び磁気記憶媒体の製造方法
RU2367057C2 (ru) Способ формирования структур магнитных туннельных переходов для магниторезистивной магнитной памяти произвольного доступа и структура магнитного туннельного перехода для магниторезистивной магнитной памяти произвольного доступа (варианты)
KR20090133101A (ko) 터널 자기저항 소자
US6329078B1 (en) Magnetoresistive element and method of forming the same
US10957851B2 (en) Magnetic layer for magnetic random access memory (MRAM) by moment enhancement
CN111969101A (zh) 基于NbN的约瑟夫森结及其制备方法
US11004899B2 (en) Magnetoresistive devices and methods therefor
RU2394304C2 (ru) Способ формирования структуры магнитного туннельного перехода на основе наноразмерных структур металл-изолятор-металл и структура магнитного туннельного перехода на основе наноразмерных структур металл-изолятор-металл (варианты)
JP3887367B2 (ja) トンネル接合を有する素子の製造方法および製造装置
US6759297B1 (en) Low temperature deposition of dielectric materials in magnetoresistive random access memory devices
CN101449361A (zh) 消除磁性随机存取存储器器件结构中的电短路的干法蚀刻停止工艺
JP3859546B2 (ja) 強誘電体膜の検査装置及び検査方法並びに半導体装置の製造方法
JP3496215B2 (ja) 強磁性トンネル接合素子の製造方法
KR20020008475A (ko) 터널 자기저항소자의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061124

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3887367

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091201

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term