JP3885205B2 - スクリーン印刷機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスクリーン印刷機に係り、特に、印圧印加機構の最適化とペースト供給、充填、版離れ機構の最適化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン印刷機は、装置が低価格で、大面積に一工程でパターン形成が可能など優れた特徴を持ち、ディスプレー、携帯電話、太陽電池、チップ電子部品など幅広い製造分野で使用されている。今後、液晶、PDP、有機ELなど大型基板対応半導体製造装置として応用されることが期待されている。
【0003】
スクリーン印刷を成功させるためには、ペーストをスクリーン上に精密に供給し、そのペーストをパターン孔へ精密に充填させ、パターン孔内のペーストを被印刷体へ正確に転写させることが必要である。
【0004】
しかし、これまでに開示されてきた特許では、スクリーン、スキージ、ペーストなど単独部品、単独材料の改良に主眼が置かれ、ペーストレオロジーの改良、スキージ形状、材質、硬度の改良、スクリーンの抜け性、変形の改良など、個々の部品や材料の改良など部分的な改良が中心に行われてきた。
【0005】
その結果、部品や材料などランニングコストの高騰を招く一方、印刷品質は向上せず、スクリーン印刷機の使用範囲は限定されたものとなっていた。印刷メカニズムを根本的に見直した特許は少なく、従来からあるローリング印刷技術の延長上の部分改良特許が多い。
【0006】
ローリング印刷に変わる特許として特表平10−512507、特許2922320のプランジャポンプでペーストを供給する方式や特許2998051のローラー送りでペーストを供給する方式が実用化されている。これらは、従来のゴム板方式のスキージを使用せず、ペーストを加圧し供給を行い、この加圧供給力を充填に応用するものである。
【0007】
スクリーン印刷機には応用された例はなかったが、プランジャポンプでペーストを供給する方式は特公昭45−5117で開示されており、ローラー送りでペーストを供給する方式は特開昭59−171654で開示されており技術的には新規性は見られない。特に、ペースト加圧部と印刷面が離れすぎているために壁面抵抗があり、精密なペースト供給ができないことと、印圧最適化制御ができていないこと、そして、スクリーン版離れについてもまったく対策されていない。これらの方式では精密印刷は不可能である。
【0008】
また、スクリーン版離れ、転写を改善する特許として特開平2−175153、特開平6−71848、特開平7−32579などの空気加圧方式が提案されている。これは、スクリーン上全体を基板とともに覆う加圧室を構成し、加圧室の中に動圧空気を流入させて加圧し、スクリーンに充填されたペ−ストを押し出すものである。
【0009】
これらの特許は、動圧であることと加圧室が大きすぎるため圧力むらができてしまい精密な圧力制御ができない問題がある。また、スクリーンと被印刷体との密着度合いが場所により異なるため、ペーストの抜けタイミングがずれて転写むらができてしまう。などの重要な問題を解決できていない。
【0010】
スクリーン印刷を成功させるためには、ペーストをスクリーン上に精密に供給し、そのペーストをパターン孔へ精密に充填させ、パターン孔内のペーストを被印刷体へ正確に転写させることが必要であると述べた。そのためには、均一で最適な量を制御できるペースト供給機構、適切な印圧を印加でき、均一で最適な量を充填できるペースト充填機構および確実な版離れができる版離れ機構が必要である。これまでの方法では、ペースト供給、印圧制御、版離れのいずれも満足できるものはない。
【0011】
図18〜図25に従来方式の印刷技術を説明する。図18、図19図20(a)(b)はスキージ1の印圧によるスクリーン26の変形を示す図であり、図18はスクリーン26の変形を示す斜視図、図19は一部断面正面図、図20(a)(b)は図19の断面図であり、スキージ1とスクリーン26の接触状態およびスクリーン26と被印刷体27との接触状態を示す。
【0012】
スクリーン印刷機の動作は、スキージ1が一定の圧力でスクリーン26を押し付け被印刷体27との密着を行い、パターン孔を有するスクリーン26上に載せられたペースト28をスキージ1で掻きながら移動することにより、パターン孔へ充填が行われ、充填されたペースト28が被印刷体へ転写されて印刷が行われる。
【0013】
スクリーン26は、図18に示すようにスキージ1の押圧力により中央部が底となるように深い皿状の変形部26aが形成されスキージギャップ80が発生する。これは、図19に示すように接触部85でスキージ1の端部がスクリーン26の端部を押すために起こる現象である。
【0014】
このため、図19と、図20(a)、(b)のA−A’、B−B’断面に示すように、スキージ1の長手方向端部と中央部でスキージ1とスクリーン26およびスクリーン26と被印刷体27の接触状態が異なることとなり、印圧アンバランスとスキージの非接触部80が発生していた。このことがスクリーン26へのペースト充填を困難とし、印刷品質を低下させていた。
【0015】
印圧は、スキージ1、スクリーン26、被印刷体27を接触させるために必要な押圧力であり、充填、転写だけでなく、版離れにも関与し、印刷品質を確保する上で重要な項目である。印圧は、スキージ1、スクリーン26、被印刷体27、印刷機テーブルなどの2次元的な精度と、これら部品を組み立てた時に生ずる3次元的な精度、そして、印刷動作時に生ずる変形、振動、衝撃力などのダイナミックな変動すべてを考慮して最適化を行わなければならない。特に、ペーストの重量によっても深い皿状の変形部26aが発生することも考慮しなければならない。現状のローリング印刷法では、スクリーン上に広げられたペーストの重量は、小型基板で0.5〜1kg、大型基板では10kgにもなる。
【0016】
図21〜図24によりスキージ1とスクリーン26およびスクリーン26と被印刷体27の接触状態が異なる場合の印刷品質について説明する。図21に示すスキージ1とスクリーン26が接触していない場合、スキージ非接触部80が発生し、ペーストの充填が正確に行われないため、ボイド(未充填部)81が発生し、線幅細り、断線、かすれなどのペースト不足の不良が発生する。
【0017】
図22に示すスクリーン26と被印刷体27が均一に接触していない場合では基板非接触部90により、ペーストの裏回り91が発生し、線幅太り、短絡などのペースト過剰の不良が発生していた。以上は、10mm/s程度の低速印刷動作で緩やかな変化で説明したが、これらのことが100mm/s程度の高速印刷動作では、衝撃的な強い変化で細かく繰り返し発生し、印刷むらとなって現れる。
【0018】
これらの問題を解決するための方法として、スキージ1のゴム硬度を低くして変形させてスクリーン26の深い皿状の変形26aを回避する方法も考えられるが以下の問題が発生する。第一に、スキージ1の腰が弱くなりたわみすぎてしまいペーストを押せなくなる問題が出る。第二に、図23、図24に示すように、スキージ1のゴム硬度がJIS−A60°程度にやわらかくなると、スクリーンパターン孔に食い込み101が発生してしまい、充填されたペースト102を掻き出してしまう問題が発生する。第三に、エッジが磨耗しやすく、エッジ研磨作業時間の増大による作業効率低下、ランニングコストの上昇を招く。
【0019】
以上はオフコンタクト印刷の説明である。オフコンタクト印刷はこのような大きな問題を抱えるが、印刷直後に、版離れが可能であるという優れた特徴をもっている。印刷ペーストの充填直後に版離れできるため、高精細印刷で良く用いられ、線間、線幅20〜30ミクロンでも印刷可能である。オフコンタクト印刷は、高精細印刷では必要な印刷方法である。
【0020】
オフコンタクト印刷の問題を回避するために、スクリーン26と被印刷体27の隙間を空けずに印刷を行うオンコンタクト印刷が低密度印刷では行われている。しかし、実態は、大きな問題を抱えている。
【0021】
第一の問題として、スクリーン26と被印刷体27を完全密着させて印刷を行うと、スクリーンパターン孔へペーストが被さり、閉じ込められた気泡をスクリーン26の下面と被印刷体27との隙間から押し出すことができず、ペースト未充填による断線が発生する。したがって、オンコンタクト印刷では、スクリーンパターン孔へペーストが被さらないように、気泡を閉じ込めないようにして印刷を行わなければならない。したがって、オンコンタクト印刷では、低密度パターンで、低速のローリング印刷が基本となる。
【0022】
したがって、この印刷法では用途が限定され、極めて狭い範囲でしか使用できない。また、ローリング印刷は、大量のペーストが必要で高価なペーストを無駄にする問題があり、さらに、空気中へのペースト暴露による特性劣化問題、溶剤揮発による環境問題も発生する。そして、充填したペーストの閉め固めを行えずパターン印刷後だれやすい問題がある。
【0023】
オンコンタクト印刷の第ニの問題は、オンコンタクト印刷を謳いながら実際は製造精度の問題で完全密着はできていないことである。例えば500mmカク程度の被印刷体であっても、スキージ1、スクリーン26、被印刷体27、印刷機テーブル4者それぞれの間の隙間を全面に渡って50μm以内に入れる事は事実上不可能である。50μmの隙間ができていれば、図18〜24に示すスキージギャップ80、スクリーンギャップ90をなくすことはできず、ボイド81、裏回り91の発生は防止できない。
【0024】
したがって、これらのギャップをなくすため、従来方式では、硬度の高いJIS−A90°程度のスキージを用い、エッジを鋭く研磨して、強く押し付け、スクリーンを強制的に局部的に変形させて印刷を行っている。スクリーンへのダメージが大きく、スキージ寿命低下などランニングコストの増加、交換作業時間、研磨作業時間増大などの問題を抱えていた。
【0025】
そして、オンコンタクト印刷の第三の問題は版離れ不良による膜厚ばらつきの問題を解決できないことである。オンコンタクト印刷では、被印刷体全面にペーストを充填した後に、スクリーン26を被印刷体27から全面一括で引き剥がす方法を採らなければならない。実際には、被印刷体27をスクリーン26と平行に降下させて、ペースト28を介して接着された状態から、スクリーン26を引き剥がしている。
【0026】
スクリーン26と被印刷体27がペースト28によって全面接着された状態からスクリーン26を引き剥がすと、スクリーン周囲から剥離が発生し、スクリーン中央部がボール状にへこんで変形し最後まで接着状態となる。その結果、被印刷体中央部に一旦は転写されたペーストがスクリーン26側にひきもどされてしまい、中央部と周囲とで膜厚が異なるという問題が発生する。オンコンタクト印刷には、このように、版離れ問題が解決できないという致命的な欠陥がある。
【0027】
スクリーン印刷では、図18に示すような3次元的なスクリーン変形により印刷不良が発生する。高品質印刷を行うためには、スクリーンの変形状態がスキージの位置によって異なることを考慮しなければならない。
【0028】
次に、スキージ左右の印圧アンバランスの問題を詳細に説明する。これまでの印圧印加方式では、印圧印加機構の構造不良、アクチュエータの加圧制御不良、スキージの取り付け精度不良、スキージの自重制御不良、スキージ摩擦力や支点のかじりによるロックなどの不良条件が重なり合って、印圧アンバランスが発生していた。したがって、従来方法ではスキージ全面に均一な印圧を与えることはできない。
【0029】
この印圧アンバランスの問題を解決するために、まず、第一に特開平05−116275、特開平10−109401の荷重センサー方式が出願されている。これらは、スキージの長手方向の左右端部に荷重センサーを設け、左右の荷重センサーで検出したアンバランスをモーターでフィードバック制御してスキージ左右の印圧アンバランスを最適化しようとするものである。しかし、この方法では、被印刷体の凹凸などによる衝撃力が加わった時、モーター駆動系の応答速度の遅れにより、オーバーシュート、アンダーシュートの繰り返しにより発振してしまい制御不能となる問題がある。
【0030】
シリンダのばね性を利用して衝撃を吸収する方法が、特開平07−205397、特開2000−255030で出願されている。しかし、これらの特許ではスキージ左右のアンバランスを制御する方法が開示されておらず、さらに、空圧回路に電磁弁、チェック弁など多くの抵抗素子が含まれており、また、シリンダやレギュレータなどの選定が未開示であり、最適な空圧回路が構成されていない。これでは、精密な印圧制御はできない。
【0031】
スキージ左右のアンバランス調整を行う特許として、特許第2932660号、特開平05−193105、特開2000−351195が出願されている。これらは、スキージ中央部に回転支点を設け、スキージの一方側端部がスクリーンへ接触するとモーメントにより、他方側端部が接触するまで押し上げて左右バランスをとるものである。
【0032】
前記の特許のうち、特開平05−193105、特開2000−351195では、さらに、スキージ左右にシリンダを配置して、このシリンダを個別制御することが提案されている。この提案は一見効果がありそうに見えるが、一方側のシリンダの押圧変動を他方側でも受けることとなる問題がある。これらの問題は、支点を介して逆動作が起こり、これを2箇所のシリンダで制御することは非常に難しいことである。
【0033】
例えばスキージの一方側で突起などにより下方からの突き上げを受けると、支点が固定されているため、スキージの他方側はモーメントを受けてスクリーンを押し付ける結果となる。逆に、スキージの一方側でへこみにより下方へ落ち込むと、スキージの他方側はモーメントを受けてスクリーンへの押し付け力を弱める結果となる。もし、これらのことが起こらないのであれば、支点やスキージ延いては装置全体に過大な応力が加わることとなり、変形による精度不良や寿命の問題が発生する。
【0034】
また、前記の特開平05−193105、特開2000−351195では空圧回路がまったく示されておらず印圧の制御方法も示されていない。単なるシリンダ機構だけでは、圧力変動や、回路抵抗などがあり、精密な印圧制御は不可能であり、衝撃力も吸収できない。
【0035】
そして、特開平05−193105、特開2000−351195、特許第2932660号では、支点ロックによる制御不能の問題がある。スキージ左右の印圧アンバランス回避のために図25に示すような回転支点200が備えてある。支点200は静止時には、スキージ1長手方向に問題なく回転可能である。しかし、印刷動作時には、図25に示すように、スキージ1とスクリーン26との摩擦力201と長さLのアームにより、回転支点200へ、印刷方向へのモーメント202が加わり、支点を構成する支持板部分にかじりや、摩擦力の増大203が発生し支点200をロックさせることとなる。
【0036】
このことによりスキージ長手方向への回転を阻害してしまうため、印圧アンバランス制御不能となる。さらに、特開平05−193105、特開2000−351195では、2個のシリンダを用いているため、中央と左右にも左右回転可能なように支点を設けなければならず、支点ロックの問題はさらに深刻となる。
【0037】
したがって、これまでに開示された方式では、いずれの方法でも、最適な印圧制御を行うことはできない。特に大きな問題は、印刷動作時に印圧アンバランス制御を行うことがまったくできないことである。印刷動作時には、基板厚さばらつき、基板傾き、スクリーン取り付け精度ばらつき、スキージ取り付け精度ばらつき、印刷機ベース加工ばらつきなど多くのばらつき要因が印圧変動を引き起こす訳である。印刷動作時の印圧アンバランス制御ができないということは、スクリーン印刷機としての基本的な性能を確保することすらできない致命的な問題を抱えているということである。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、スクリーン印刷を成功させるためには、ペーストをスクリーン上に精密に供給し、そのペーストをパターン孔へ精密に充填させ、パターン孔内のペーストを被印刷体へ正確に転写させることが必要であり、そのためには、均一で最適な量を制御できるペースト供給機構、適切な印圧を印加でき、均一で最適な量を充填できるペースト充填機構および確実な版離れができる版離れ機構が必要である。これまでの方法では、ペースト供給、印圧制御、版離れのいずれも満足できるものはなく、これらすべてを同時に、満足できる印刷機を実現しなければならない。
【0039】
これまでのペースト供給および充填方法では、ペースト押し込み力が弱いか強すぎるかのどちらかで、精密にペーストを供給し精密に充填を制御できることはできなかった。低速、低密度、低品質の印刷しか行えなかった。また、大量のペーストを使用し、ランニングコスト増大、特性劣化、清掃作業時間増大、装置性能劣化などの問題が多発していた。
【0040】
また、これまでの印刷機では、ペースト供給および充填工程に重点がおかれ、転写、版離れ工程を最適化したものは見当たらない。印刷の最終段階まで印刷品質を追求することが必要である。オフコンタクト印刷では版離れはしやすいが完全ではなく膜厚ばらつきが発生しスクリーンへのダメージも大きい。オンコンタクト印刷では中央部の版離れ不良で大きな膜厚ばらつきが発生する。
【0041】
印圧は、ペースト充填工程においても、版離れ工程においても、方法に係らず影響を与える重要な項目である。しかし、これまでの印刷機では、以下の3点の理由で印圧の最適化制御を行うことはできなかった。第一にスキージ端部85の接触によりスクリーン26が皿状に変形し、スキージ1、スクリーン26、被印刷体27間それぞれの接触状態を均一化できないこと。第ニにシリンダ、モーターなどの駆動機構および空圧回路、制御方法が不備なために最適な印圧を印加できないこと。第三に印刷時のスキージ摩擦により支点がロックされ、左右方向の印圧アンバランス制御が不能となることである。
【0042】
本発明は、上記問題点に鑑み、均一で最適な量を供給できるペースト供給機構、適切な印圧を印加して均一で最適な量を充填できるペースト充填機構および確実な版離れができる版離れ機構を備え、少ないペースト量で高精度な印刷を行うことができるスクリーン印刷機を提供するものであり、特に、スクリーンの変形により被印刷体との密着を得られにくい場合や、衝撃的な印圧変動を生ずるなどの条件下においても、均一な低印圧状態を保持可能なスキ―ジを備えるスクリーン印刷機を提供するものである。
【0043】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、パターン孔が形成されたスクリーン上にペーストを載せ、印圧を印加して前記スクリーンに接触させたスキージの移動により前記ペーストを前記パターン孔へ充填し、このパターン孔へ充填したペーストを被印刷体へ転写する方式のスクリーン印刷機において、
シリンダと、印刷方向回転支点と、この印刷方向回転支点に対する力点と、前記印刷方向回転支点に対する作用点を備え、
前記シリンダと、前記印刷方向回転支点に対する力点を連結し、
前記印刷方向回転支点に対する作用点にスキージを取り付け、
前記シリンダの圧力は、
下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、上昇シリンダ室(11)に設定した圧力により制御し、
このシリンダの圧力を、前記印刷方向回転支点に対する力点に加え、
前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージに印圧として加え、
印刷走行により発生する印圧変動は、
前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージから、印刷方向の回転の変動量を、
前記下降シリンダ室(12)と前記上昇シリンダ室(11)へ、圧力変動として伝え、
前記下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、前記上昇シリンダ室(11)に設定した圧力となるように制御することによって、
印圧を制御することを特徴とする。
【0044】
そして、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転する左右方向回転支点を備え、
この左右方向回転支点の下部に、前記印刷方向回転支点を連結し、前記印刷方向回転支点を、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転可能とし、前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージを、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転可能とし、前記シリンダの圧力は、前記下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、前記上昇シリンダ室(11)に設定した圧力により制御し、前記シリンダの圧力を、前記印刷方向回転支点に対する力点に加え、前記印刷方向回転支点および前記左右方向回転支点を介して、印刷方向の回転と、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向の回転を連動して、前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージに、印圧として加え、印刷走行により発生する印圧変動は、前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージから、印刷方向の回転の変動量を、前記印刷方向回転支点を介して、前記下降シリンダ室(12)と前記上昇シリンダ室(11)へ、印刷方向の圧力変動として伝えることおよび、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向の回転の変動量を、前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージが、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転するとき、前記印刷方向回転支点も同時に、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転し、前記印刷方向回転支点の位置が変動することにより、前記印刷方向回転支点に対する力点の位置が変動し、前記下降シリンダ室(12)と前記上昇シリンダ室(11)へ、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向の圧力変動として伝え、前記下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、前記上昇シリンダ室(11)に設定した圧力となるように制御することによって、印圧を制御することを特徴とする。
【0045】
そして、前記印刷方向回転支点に対する作用点に、プーリーに巻き回したベルトをスキージとして取り付け、
このプーリーに巻き回したベルトによるスキージを逆ハの字型となるように対向させ、
スクリーン上に配置し、
この対向させたプーリーに巻き回したベルトによるスキージの逆ハの字型の狭めた側をペースト供給口(44)として構成して、このペースト供給口(44)からペーストを供給可能な構造とし、
ペーストの搬送と充填を行うことが可能な構成とし
たことを特徴とする。
【0046】
そして、前記スクリーンの印刷方向側の面と、前記スキージのペースト搬送面(1d)との成す角度を、90度を超え180度までの間に設定し、
前記スキージの印刷方向前方に、プーリーに巻き回したベルトを、接触または近接配置して、前記スキージと前記プーリーに巻き回したベルトと前記スクリーンとの間にペースト溜めを形成し、
前記プーリーに巻き回したベルトの走行により発生するペーストを押す力と、スキージの移動により発生するペーストを押す力とを前記ペースト溜めで合成してスクリーンパターン孔へ押し込む力を発生させることを特徴とする。
【0047】
そして、前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージまたは、
前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたプーリーに巻き回したベルトの、少なくともスクリーンとの接触部を、
JIS−A硬度1〜50°、反発弾性率25℃で15%以下、圧縮永久ひずみ30%以下、厚さ0.5〜20mmの材料の内部層と、JIS−A硬度60°以上、厚さ0.01〜5mmの材料の外部層の2層以上で構成したことを特徴とする。
【0048】
【実施例】
本発明の実施例を、図面を参照して説明する。本発明の請求項1第1の実施例を図1、図2、図3に示す。図1は本発明のスキージ印圧最適化機構を示す一部断面側面図、図2は図1の一部断面平面図、図3は図1、図2を制御する空圧回路である。
【0049】
本発明の請求項1第1の実施例を説明する。図1、図2において、1はスキージ、2はスキージ取り付け板、3は印刷方向回転支点、3aは印刷方向回転軸、4は左右回転支点、5は支点取り付け板、6はシリンダジョイント、6aは印刷方向回転力点、6bは左右方向回転部シリンダジョイント、6cはスキージ重量キャンセル用カウンターバランス、7は低摩擦シリンダ、7aはシリンダシャフト、8は固定板、26はスクリーン、27は被印刷体、28はペーストである。
【0050】
図3において、9は電空レギュレータ、10は精密減圧弁、11は上昇シリンダ室、12は下降シリンダ室、13は空圧源、14はエアフィルタ、ミストセパレータ、14aは5μm以下のエアフィルタ、14bは0.3μm以下のミストセパレータ、14cは0.01μm以下のミストセパレータである。
【0051】
本発明の構成を説明する。図1、図2において、低摩擦シリンダ7、支点取り付け板5は、固定板8に固定されて取り付けられ、支点取り付け板5には左右回転支点4が左右方向に回動可能に取り付けられ、左右回転支点4には印刷方向回転軸3aが取り付けられ、この印刷方向回転軸3aを介して印刷方向回転支点3が印刷方向に回動可能に取り付けられる。
【0052】
スキージ取り付け板2は、印刷方向回転支点3に回動可能に取り付けられ、先端にスキージ1を取り付け、他端には左右方向回転部シリンダジョイント6bを介して印刷方向回転力点6aで、低摩擦シリンダ7のシリンダシャフト7aに連結している。
【0053】
そして、図3において、低摩擦シリンダ7の一方のシリンダ室11に電空レギュレータ9を接続し、他方のシリンダ室12には精密減圧弁10を接続し、5μm以下のエアフィルタ14a、0.3μm以下のミストセパレータ14b、0.01μm以下のミストセパレータ14cを介して、空圧源13に接続している。
【0054】
本発明の作用を説明する。本発明の実施例では、大略的に、シリンダ7が上下方向に動作して、スキージ取り付け板2の力点6aを押し引きし、スキージ1をスクリーン26へ押し付け印圧を印加する。本発明の実施例では、往復動シリンダ7の上昇動作で、スキージ1をスクリーン26へ押し付けて印圧を印加する構造となっている。
【0055】
図1、図2において、低摩擦シリンダ7の上昇動作によって、力点6aが上昇し、スキージ取り付け板2に取り付けられたスキージ1は、印刷方向回転支点3を中心に回転し、スキージ1の先端がスクリーン26に接触する方向に回転する。そして、スキージ1長手方向左右端のいずれか一端がスクリーン26に接触すると、左右回転支点4を中心に回転し、スキージ1のもう一方の端部がスクリーン26に接触するまで回転しスキージ1全面が接触する。
【0056】
スキージ1全面が接触したとき、図3において、低摩擦シリンダ7は電空レギュレータ9に設定された値と精密減圧弁10に設定された値との差圧によって精密に印圧を制御される。低摩擦シリンダ7は図3に示すように、5μm以下のエアフィルタ14a、0.3μm以下のミストセパレータ14b、0.01μm以下のミストセパレータ14cを介して、空圧源13に接続している。これは、ごみによるシリンダ内のかじり防止や、空圧回路内の抵抗削減を行うために設けている。
【0057】
本発明では、印刷方向回転支点3から印刷方向回転力点6aまでの距離L1と印刷方向回転支点3からスキージ1までの距離L2との関係をL1>L2の関係とすることにより、梃子の原理で押し付け力を小さくすることができるため、シリンダ7のボア直径を小さくすることができ、圧力変動の影響を小さくでき精密な印圧制御を行うことができる。
【0058】
空圧アクチュエータの回路では、空気圧の変動が必ずあり、精密な制御を行うためにはシリンダボア直径を小さくしたほうが良い。例えば、圧力精度±0.001MPaの空気回路にボア直径28mmと20mmのシリンダを用いた場合それぞれのシリンダ推力を比較すると28mmでは±62g、20mmでは±31gとボア直径20mmのほうが、シリンダ推力のばらつきを半分に抑えることができる。作動圧力変動の影響を小さくするために、シリンダボア直径をφ20以下に設定するのが良い。
【0059】
また、本発明では、回転により印圧を印加するため、従来の垂直降下方式に比べ、シリンダの動作ストロークを大幅に小さくすることができるため、空気の漏れを小さくすることができ、精密な印圧制御を行うことができる。
【0060】
シリンダ7には低摩擦シリンダを用いることにより、さらに、精密に印圧を制御することができる。そして、圧力損失を小さくするために、空圧回路には、電磁弁や、シャトル弁などは使わずに、直接、電空レギュレータ9と、精密減圧弁10を接続することが良い。配管の直径は可能な限り大きくし、短くした方が良い。低摩擦シリンダは例えばSMC(株)の商品名MQQ型、電空レギュレータとしては同じくSMC(株)の商品名ITV型、精密減圧弁としてはSMC(株)の商品名IR型を用いることができる。
【0061】
また、印刷方向回転力点6a側にスキージ1の重量をキャンセルするカウンターバランス6cを取り付けることにより、シリンダ7側でスキージ1の重量を考慮しなくても済むため、印圧変動のみを制御できるためにより精密な印圧制御を行うことができる。
【0062】
さらに、本発明では、印刷方向回転支点3でモーメントを受ける方式のため、スキージ1がスクリーン26上を接触しながら移動するとき、摩擦力によりスキージ1にモーメントが加わっても、支点3、力点6aによって、応力集中を回避することができる。従来問題となっていたかじりなどによるロックを防止でき、精密な印圧制御を行うことができる。
【0063】
本発明の他の実施形態を図4に示す。1aはスキージ裏面接触部、1bはスクリーンとスキージの成す角度、1cはペースト押し込み面、1dはペースト搬送面である。この実施形態では、スキージ1を印刷方向側のスクリーン26との成す角度1bを90度以上、好ましくは120度以上として配置する。その他の構成、動作は、図1〜図3と同様である。
【0064】
図4の構成は従来実現できなかった方法である。従来ではスキージのエッジを鋭利に研磨し、高い印圧を印加して印刷を行っていたため、スキージ1の後ろエッジによる、ひっかかり振動が発生するため実現が不可能であった。本発明では、図3で示した制御回路により、スキージ1全体に均一な、低い印圧を印加できるため実現可能となった。
【0065】
図4の構成とすることにより、ペースト搬送面1dとその下部にペースト押し込み面1cを形成することができる。ペースト搬送面1dでローリングにより弱く、静かにペースト充填を行った後、ペースト押し込み面1cで続けてペースト押し込みを行う。従来からのローリングのみの印刷よりもペースト押し込み力を強化できるため、高密度パターンや、深いパターンへも対応できる。
【0066】
また、シリンダ7で印圧を制御して、ペースト押し込み面1cを印刷方向に微少量移動させるまたは振動させることにより、ペーストの押し込み力を精密に制御できる。このとき、図4全体を上下動作させる図示しないアクチュエータを取り付けることによりギャップを制御できる。シリンダ7は、図3の空圧回路で制御するため、ストローク0.1mm、振動数50Hz程度で応答させることができる。
【0067】
次に、図4の構成でスクリーン26との成す角度1bを120度前後とすることにより、スキージ1をたわみやすくすることと裏面1aでスクリーンと広く接触させることができ、従来、局部的に高くなっていたスキージ端部の過大印圧を回避でき、端部と中央部の印圧の差を無くすことができるため、高品質印刷を行うことができるようになる。
【0068】
従来例の図18に示したようなスクリーン26の3次元的な大きな変形であってもスクリーン26へ加わる局部的な過大印圧を回避することができるようになる。このことにより、スクリーン26へのダメージを小さくすることができ延命を図ることが出来る。
【0069】
さらに、図4の構成とすることにより、印刷時に発生するスキージ1とスクリーン26の摩擦力を、印圧を強化、保持する方向に作用させることができるため印圧を安定的に印加することができる。従来では、印刷時に発生するスキージ1とスクリーン26の摩擦力は、印圧を開放する方向へ働いていたが、本発明では、印圧印加方向と摩擦力を一致させることができ、過大印圧は裏面1aで受けることにより回避することができる。このことにより、印圧変動を効果的に抑制できる。
【0070】
本発明の説明をわかりやすくするため、請求項の説明を他の請求項より先に行う。請求項の第1の実施例を図5、図6に示す。図5は一部断面正面図、図6は図5のA−A‘、B−B’断面図であり、21は柔軟スキージ、22は芯材料、23は軟質層、24は硬質層、25はスクリーンとスキージの接触部、26はスクリーン、27は被印刷体、28はペーストである。
【0071】
請求項の実施例である柔軟スキージ21を図5、図6により説明する。図5、図6では、内部層として軟質のJIS−A硬度1〜50°、反発弾性率25℃で15%以下、圧縮永久ひずみ30%以下、厚さ0.5〜20mmの材料で構成し、外部層として硬質のJIS−A硬度60°以上、厚さ0.01〜5mmの材料で構成する。
【0072】
柔軟スキージ21を2層以上で構成し、内部の軟質層23で変形を受け持ち、スキージ21の変形を大きくしてスクリーン26側の変形を抑え、印圧を均一化する。特に、従来、局部的に高くなっていたスキージ端部25の印圧を、スキージ21を変形させることにより圧力分散させ、過大印圧を回避する。外部の硬質層24では、スクリーン26のパターン孔への食い込みなどの局部的な変形を抑えることと磨耗の削減を受け持ち、印刷品質の低下を防止するとともに、ランニングコストの増加を防ぐ。
【0073】
軟質層23のJIS−A硬度1〜50°、厚さ0.5〜20mmの材料は、通常の硬度だけでなく、反発弾性率25℃で15%以下、圧縮永久ひずみ30%以下の条件を備えていることが必要であり、例えば、株式会社ジェルテックの商品名αGELや、十川ゴムの商品名NSE−35、45、50などを用いることができる。厚さは、好ましくは3mm以上とするのが良い。
【0074】
硬質層24のJIS−A硬度60°以上、厚さ0.01〜5mmの材料は、ステンレスベルト、スチールベルト、プラスチックベルト、合成紙を用いることが出来る。厚さは、0.05〜0.5mmとするのが良い。
【0075】
上記の構成により、図5に示すように、A−A’、B−B’断面形状をほぼ同一とすることが出来、スキージギャップ80、スクリーンギャップ90をなくすことができると同時に、パターン孔への食い込みなどの変形101を抑えることが出来、高品質印刷を行うことができる。皿状に変形したスクリーン26は、スキージ21の移動位置によって接触面積が異なるため印圧は時々刻々変化する。このようなスクリーン変形に対しても、スキージが変形し、圧力分散して、均一な印圧を印加できる。
【0076】
本説明では、スキージ21を2層構造としたが、硬度の異なる層を重ね合わせて、3層構造、4層構造としても良い。3層構造、4層構造とする場合には、最深部にαGEL(商品名)などの反発弾性率25℃で10%以下、圧縮永久ひずみ10%以下のものを用い、外側に低反発フォームや低反発ゴムなどの変形の大きいものを用いる。最外部には、硬度の高く薄い肉厚の表面層により構成する。最外部層は、紙などのほうが薄く出来るため、エッジを鋭利にすることが出来る。
【0077】
本発明の他の実施形態を図7に示す。28aは充填ペースト、30はベルト、プーリー機構、31はペースト溜め、32は圧力印加装置、33はスカートである。他は同様の番号を付して示す。図7では、スキージ1または21の印刷方向前方部にベルト、プーリー機構30によるペースト搬送機構を接近して配置し、スキージ1または21の印刷方向後方部へ圧力印加装置32を配置したことを特徴とする。
【0078】
この圧力印加装置32にはスクリーン26との接触部にスカート33を設けたことを特徴とする。尚、図7はスクリーン26の印刷方向側の面と、スキージ1または21のペースト押し出し面との成す角度を60度前後の場合を示している。
【0079】
図7の作用は、スキージ1または21の印刷方向前方部に配置したベルト、プーリー機構30によりペースト28を搬送し、スキージ1または21との間にペースト溜め31を形成し、ベルト、プーリー機構30の回転速度、回転方向とスキージ1または21の移動による押し込み力によって、最適な押し込み力に調整して、ペーストをスクリーン26へ押し込み、ペースト28aの充填を行う。
【0080】
本発明の印刷法では、ペーストの充填と版離れを同時に自動的に行うことができる。スキージ1または21は、スクリーン26を被印刷体27に押し付けることにより、スキージ押し付け部の前後をわずかに隙間を空ける。このスキージ押し付け部の前部の隙間で気泡を排除しながらペーストの充填を行う。そして、スキージ押し付け部後部の隙間で自動的に版離れが行われる。
【0081】
特に、請求項1の印圧の最適化の効果と合わせて、スキージ全面に渡ってスクリーンとの密着度を向上できるため、ペースト溜め31で密閉空間を形成できスキージ後方へ漏らすことなくペーストを充填できる。また、わずかな隙間をスキージ前後に全面に渡って均一に空けることができるため、ペースト充填時と転写時に効果的に気泡の排除を行え、高品質印刷を行うことができる。気泡を排除するための隙間は10μmでも良いので、スキージ1または21をスクリーン26へ押し付けるだけでスクリーンが変形し自動的に形成される。高品質印刷を行うことができる。
【0082】
そして、スキージ1または21の印刷方向後方部へ配置した圧力印加装置32により、充填直後のスクリーン26に充填されたペースト28aに、流体圧力を印加することにより押し出し、ペースト28aを被印刷体27へ転写させる。前述したスキージ押し付け部の後に設けた隙間で自動的に版離れが行われるタイミングで流体圧力を印加することにより、気泡を発生させること無く確実にペースト28aを被印刷体27へ転写させることができる。
【0083】
圧力印加装置32は、スキージ1または21を覆うように構成し、先端にスカート33を設けている。スカート33は、圧力印加装置32に印加された流体圧力の変動を調整して均一な圧力をスクリーン内のペースト28aへ印加することを目的とする。圧力均一化はホバークラフトの原理と同様で、強い圧力が加わったときは、スカート33を変形させて外部へ逃がすことにより行う。スカート33の材料は、ゴムや布、合成紙などを用いることが出来る。
【0084】
図7では、ベルト、プーリー機構30は、スクリーン26と非接触に、平行に配置しているが、ペースト溜め31を形成できる構成であればスクリーン26に対して接触していても、傾斜していても本発明と同様な効果を得ることができる。
【0085】
本発明の他の実施形態を図8に示す。48はペースト貯留槽、53はペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構である。図8では図7で示したスキージ1または21の角度を100度前後に変更し、ペースト貯留槽48にペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53を設けた場合の例を示す。その他の構成は図7と同様である。
【0086】
図8ではスキージ1または21の角度を90度以上に大きく変更したことによりペースト溜め31の体積を小さくでき、従来に比べて大幅に少ないペーストで印刷を行うことができる特徴をもつ。
【0087】
また、図8の構成では、図4に示す実施例で説明したと同様、ペースト押し込み面21cでペースト押し込みを行い、ペースト押し込み力を強化できるとともに、シリンダ7で印圧を制御して、ペースト押し込み面21cを印刷方向に微少量移動させる、または振動させることにより、ペーストの押し込み力をさらに強化できる。
【0088】
また、図8では、ペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53と可動型攪拌・ベルトプーリー機構60を設けている。ペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53、60は、ペースト貯留槽48の側壁へ配置して、付着、残留しやすいペーストを強制的にスクリーン方向へ搬送することと、ペーストを強制的に攪拌を行い、印刷中のペーストの硬化を防ぎ、粘度制御を行うことを目的としている。
【0089】
ペースト貯留槽48に、温度センサー76とペルチェ素子などによる加熱冷却装置75を設けることにより、さらに、精密なペースト粘度制御を行うことができる。可動型攪拌・ベルトプーリー機構60はペーストの残量に応じて下方へ移動可能に構成することができる。
【0090】
また、ペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53をペースト溜め31の近傍に配置することにより、ベルト、プーリー機構30との相乗効果でより精密なペースト搬送を行うことができ、高精度印刷を行うことができる。ペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53は他の実施例でも応用できる。
【0091】
本発明の他の実施形態を図9に示す。34はスキージスカート取付板、35は圧力印加装置、36はスカート、39は吸引装置である。図9では、スキージスカート取付板34へ、スキージ21と圧力印加装置35、スカート36を一体的に取り付け、スキージ取り付け板2へ嵌め込み取り付けた構造としたものである。そして、図9では、圧力印加装置35の後ろ側へ吸引装置39を取り付けた構造としている。
【0092】
図9では、スカート36をスキージ21と同じ構成とし、スクリーン26との接触性を改善し流体圧力を効果的に印加できるようにする。そして、スキージスカート取り付け板34のスキージ取り付け板2への着脱を短時間に行うことができるようにする。スキージスカート取り付け板34は厚さ0.2mm程度の薄板のステンレス板やスチール板を図9の形状に折り曲げて用いることにより、全体構成を小型化することができる。
【0093】
また、図9では、圧力印加装置35の後ろ側へ吸引装置39を取り付けた構造としている。圧力印加装置35からの圧力をペーストを押す圧力とした後、余分な圧力がそれ以上ペーストを押さないように圧力を逃す役目を果たす。吸引装置39は、印刷後の残留ペーストの清掃にも使用できる。
【0094】
スキージスカート取り付け板34のスキージ取り付け板2への取り付け構造は、ばね挟み込み、テーパー、嵌め込み、マグネットキャッチ、ボールキャッチ、真空吸着、引掛け金具、回転クランプ、トグルクランプ、蝶ネジ締めなどの方法でワンタッチ着脱の構成とすることができる。
【0095】
本発明の他の実施形態を図10に示す。37はスキージスカート一体化ブロック、38は圧力印加装置、38aは圧力流体投入口、38bは圧力流体通路、39は吸引装置である。図10では、図9をさらに進めて、スキージスカート一体化ブロック37を用いてスキージ21とスカート36を一体構造とし、スキージ21とスカート36で挟んで圧力印加部38を形成させている。
【0096】
図10では、圧力流体を、圧力流体投入口38aより、スキージ21へ衝突させて圧力流体通路38bへと投入しているため、強圧を柔軟スキージ21で一旦受け止めることができ、圧力変動を効果的に抑制でき、ペースト安定して押し出し転写を行うことができる。そして、図9同様に、圧力印加装置38の後ろ側へ吸引装置39を取り付けた構造としているため、効果的にペーストに圧力を印加でき転写効率を高めることができる。
【0097】
スキージスカート一体化ブロック37を、厚さ0.2mm程度の薄板のステンレス板やスチール板で、図10の形状を折り曲げ構造で構成することにより全体構成を小型化できる。図10でも図9同様の方法でワンタッチ着脱の構成とすることができる。
【0098】
本発明の他の実施形態を図11に示す。40はベルト、プーリー機構、41はペースト溜め、42は圧力印加装置、43はスカート、48はペースト貯留槽、53はペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構である。他は同様の番号を付して示す。
【0099】
図11の実施例では、ペースト貯留槽48下部に逆ハの字型に配置したベルト、プーリー機構40によるペースト搬送機構を設け、スリット状のペースト供給口44を設けている。そして、前記プーリー機構40の印刷方向後方部に、スキージとスカート付圧力印加装置を配置したことを特徴とする。ペースト貯留槽48の側壁には、ベルト、プーリー機構40に連結するペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53を設けている。
【0100】
図11の作用は、ペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53により、ペースト貯留槽48の側壁のペーストを強制的にスクリーン方向へ搬送し、ペースト貯留槽48の下部に配置した逆ハの字型にベルト、プーリー機構40で絞り込み、供給量を制御してスリット状のペースト供給口44よりスクリーン26上へペースト供給を行う。
【0101】
そして、ベルト、プーリー機構40とスキージ1または21によりペースト溜め41を形成し、ベルト、プーリー機構40の回転力とスキージ1または21の移動による押し込み力の2者を最適な押し込み力に調整してスクリーン26へ押し込み、ペースト28aを形成する。
【0102】
図11では、特に、ベルト、プーリー機構40により、スリット状のペースト供給口44を形成しているため、スクリーンパターン孔へ被せることなく、狭い面積に選択的に充填できるため、ペースト押し込み圧を最適化でき、精密な印刷を行うことができる。
【0103】
図11では、ペースト溜め41とペースト供給口44の2箇所でペースト充填を行うことができるようにしている。このことにより、両者のペースト押し込み力を調整して、深さの深い配線パターンにおいても、過不足なく充填を行うことができる。
【0104】
そして、図11では、図4、図8で説明したペースト押し込み面21cの微少量振動制御を行うことができ、ベルトプーリー機構40の回転速度、回転方向制御と組み合わせることにより、これまでにない精密な充填制御を行うことが可能となる。
【0105】
また、図11でも、図8同様、ペースト搬送・攪拌ベルト、プーリー機構53を設けたことにより、ペースト貯留槽48の側壁へのペースト付着を防止できることと、ペーストを強制的に攪拌を行い粘度制御を行うことができ、ペースト貯留槽48に、温度センサー76とペルチェ素子などによる加熱冷却装置75を設けることにより、精密なペースト粘度制御を行うことができる。
【0106】
また、図11でも、印刷方向側のスクリーン26との成す角度を120度前後としたことにより、図4、図8で説明したのと同様に、スキージ1または21をたわみやすくすることができ、印圧に応じてスキージ1または21の変形を調整して、スクリーン26への印圧を均一化する効果を得られる。
【0107】
また、図7〜図10同様、充填と版離れを同時に行うことができるとともに、均一印圧を印加することでペーストを後方へ漏らすことなく確実にペースト充填を行うことができ、圧力印加装置42から流体圧力を漏らすことなくペースト28aへ印加することができ、転写効率を格段に向上させることができる。図11でも、圧力印加装置42の構造は、図9、図10で示した一体構造とすることができ、効果的に圧力を印加することができる。
【0108】
図11では、ペースト貯留槽48下部に逆ハの字型に配置したベルト、プーリー機構40によるペースト搬送機構を設けたため、ペースト貯留槽下部の壁面抵抗が無くなり、貯留槽下部のペーストを残らず連続的に安定して搬送でき、また、ペースト供給口44を形成するため、供給量制御しやすく正確な量のペーストを供給することができ高精度印刷を行うことができる。残留ペーストによる無駄も無くなる。また、ペースト搬送ベルトプーリー機構53を図11の点線で示すように、下端を支点として回転可能として可動型攪拌ベルトプーリー機構60と兼用することもでき、さらに、ペースト搬送の容易化と粘度の最適化を行うことができる。
【0109】
図7〜図11では、紙面右から左へ印刷を完了後、左側のスキージをスクリーンへ接触させ、紙面左から右への印刷を行うことができる。また、ベルトの逆転、正転を組み合わせることにより、印刷後のペーストの回収も行うことができる。また、図9、図10で説明した吸引装置39をペースト回収時に動作させることにより、清掃作業をより確実に行うことができる。
【0110】
本発明の他の実施形態を図12に示す。この実施形態は、図11に示したスキージ1または21を、ベルトプーリー機構スキージ50に置き換え、ベルト、プーリー機構40とベルトプーリー機構スキージ50により、ペースト溜め41を形成し、印刷を行うことを特徴とする。
【0111】
図12では、ペースト溜め41とペースト供給口44の2箇所でペースト充填を行うことができるため、両者を調整することにより、深さの深い配線パターンにおいても、過不足なく充填を行うことができる。特に、ベルト、プーリー機構40とベルトプーリー機構スキージ50でペースト溜め41を構成しているため、両者の回転方向、回転速度を組み合わせて調整しながらペースト充填を行うことができ、組み合わせで多くの制御パターンを構成でき、より精密なペースト充填を行うことができる。
【0112】
例えば、ベルトプーリー機構スキージ50の回転方向をベルトプーリー機構40と異ならせることによりペースト量を抑制した薄膜印刷ができる。逆に、同方向に回転させることによりペースト充填力を高めることができる。
【0113】
図12においても、図11のスキージ同様に、ベルトプーリー機構スキージ50を印刷方向に微少量振動させ、先端プーリー51で微妙なペースト充填を行うことができる。前述のベルト、プーリー機構40とベルトプーリー機構スキージ50両者の回転方向、回転速度を組み合わせることにより、多くのバリエーションで、精密なペースト充填制御を行うことができる。
【0114】
本発明の他の実施形態を図13により説明する。45はペースト搬送のためのベルトプーリー機構、46は薄層形成部、47は下端プーリーである。この実施形態は、図13に示す逆ハの字型の設定に替えて、1つのベルト、プーリー機構45を設けて、薄層形成部46を通してペースト供給を行い、ベルトプーリー機構スキージ50とともに、ペースト溜め41を形成して印刷を行う事を特徴とする。
【0115】
これまでの実施例との違いは、薄層形成部46で、ペースト28を薄膜化できることおよび下端プーリー47を回転させてペースト押し込みをできることである。薄層形成部46は、ベルトプーリー機構スキージ50とベルト、プーリー機構45で構成するため、これまでの実施例より薄層形成部を長くでき、微小量のペーストを安定的に確実に供給することができる。下端プーリー47で先行してペースト押し込みを行い、その後、ペースト溜め41で締め固めを行う。
【0116】
本発明の他の実施形態を図14に示す。50はベルト、プーリー機構スキージ、51は先端プーリーである。本実施形態では、図11で示したベルト、プーリー機構40を削除し、スキージ1または21を、ベルト、プーリー機構スキージ50で置き換えた構造として、ペースト供給と充填を同時に行うことを特徴としている。
【0117】
図14の作用は、ベルト、プーリー機構スキージ50によりペースト供給を行い、ペースト供給口44で、同時にベルト、プーリー機構スキージ50の回転と移動による力の合成またはいずれか一方の力を調整して充填を行う。
【0118】
これまでの実施例との印刷品質制御における違いは、ペースト供給口44の幅を自動的に調整することにより、ペースト供給を極小から極大まで精密に制御できることと、先端プーリー51を印刷方向に微少量振動させペーストの押し込み力を制御できることを同時に行うことができることである。ベルトプーリー機構スキージ50の回転速度、回転方向、スクリーン26とのギャップの調整との組み合わせにより、ペースト供給を精密に制御できる。
【0119】
ペースト供給口44の幅を自動的に調整する方法は、シリンダ7でベルト、プーリー機構スキージ50を上下動作させることにより行うことができる。スクリーン26とのギャップは本発明のスキージヘッド全体を上下させれば行うことができる。
【0120】
また、図14においても、前記ベルト、プーリー機構スキージ50の後方部へ、スカート43を取り付けた圧力印加装置42を配置することにより、転写効率を格段に向上させることができる。
【0121】
図14と次に述べる図15では、ペースト貯留槽48内のペーストの重量をベルト、プーリー機構スキージ50で直接受けるため、図3の電空レギュレータ9で圧力を読み取ることによりペースト28の残量検知に使用することができる。また、部品点数を削減でき低価格化できるメリットがある。
【0122】
本発明の他の実施形態を図15に示す。54はベルト、プーリー機構スキージ、55は駆動プーリー、56はバックアッププーリー、57は先端プーリーである。図15では先端プーリー57を小径化することによりナイフエッジ構成としている。
【0123】
従来方法では小径プーリーによるナイフエッジ化は困難であった。通常、ナイフエッジは回転しないため摩擦でベルトの回転が悪くなる問題があり、また、プーリーを直径5mm程度に小径化すると長手方向でベルトのテンションに耐えられずに変形してしまう問題があった。本発明では、先端プーリー57の手前にバックアッププーリー56を介して駆動プーリー55へ接触させて回転力を伝えているため、先端プーリー57を小径化しても変形しない。
【0124】
本発明では、先端プーリー57を小径化しているため、ペースト供給口44とそれに連なるペースト溜めの体積を最小にできるため、最少のペーストで印刷を行うことができる。図14の実施例の印刷方法と組み合わせて精密印刷を行うことができ、ペースト劣化防止、ランニングコスト削減を行うことができる。特に、図15では、先端プーリー57を小径化しているため、スクリーン26上の充填直前のペーストへ、直接、先端プーリー57の回転力により押し込み力を印加するため精密なペースト充填を行うことができる。
【0125】
本発明のスキージ1または21、ベルト、プーリー機構スキージ50、ベルト、プーリー機構30、45のスクリーン26との近接部のプーリーをナイフエッジ構成とすることにより、スリットによる高精密印刷が可能となる。
【0126】
本発明の他の実施形態を図16に示す。49はペースト搬送ベルトプーリー機構、52は先端プーリー、58はペースト搬送駆動プーリー、59はペースト搬送バックアッププーリーである。図16では、図7に示したスキージ1または21に替えてベルトプーリー機構スキージ50を配置し、ペースト搬送用のベルトプーリー機構30を、ナイフエッジ型のベルトプーリー機構としたものである。
【0127】
図16では、先端プーリー52を小径化しているため、ペースト溜め31の体積を最小にでき、最少のペーストで印刷を行うことができる。特に、図16では、先端プーリー52を小径化しているため、スクリーン26上の充填直前のペーストへ、直接、先端プーリー52の回転力により押し込み力を印加するため精密なペースト充填を行うことができる。
【0128】
また、薄層形成部46を形成できること、ペースト搬送攪拌用のベルトプーリー機構53をベルトプーリー機構スキージ50に近接して配置して、ベルトプーリー機構3者のベルト回転方向、速度を制御できることにより精密なペースト充填制御を行うことができる。図7の実施例で説明した印刷方法と組み合わせて精密印刷を行うことができ、ペースト劣化防止、ランニングコスト削減を行うことができる。
【0129】
ナイフエッジ構造は、図15と同様な考え方で構成している。先端プーリー52の手前にバックアッププーリー59を介して駆動プーリー58へ接触させて回転力を伝えているため先端プーリー52を小径化しても変形しない。尚、このペースト搬送ベルトプーリー機構49は、図7、図8、図9、図10で示したベルトプーリー機構30に置き換えて使用できることは言うまでもない。
【0130】
図12〜図16に示す先端プーリー51、57をJIS−A硬度1〜50°、反発弾性率25℃で15%以下、圧縮永久ひずみ30%以下、厚さ0.5〜20mmの材料の内部層と、JIS−A硬度60°以上、厚さ0.01〜5mmの材料の外部層で構成することにより、スクリーン26の複雑な変形に対応することが出来、高品質印刷を行うことができる。
【0131】
また、図12〜図16においても、これまでと同様、前記ベルト、プーリー機構スキージ50、54の後方部へ圧力印加装置42を配置し、この圧力印加装置42のスクリーン26との接触部にスカート43を設けることにより、被印刷体27への転写を高い精度で行うことが出来る。
【0132】
また、図12〜図16においても、紙面右から左へ印刷を完了後、左側のスキージをスクリーンへ接触させ、紙面左から右への印刷を行うことができる。また、ベルトを逆転させることにより、従来、大変な労力を要していた印刷後のペーストの回収も行うことができる。そして、図9、図10に示した吸引装置39を付加することにより確実に清掃作業を行うことができる。
【0133】
本発明の他の実施形態を図17に示す。61は圧力検知センサー、62は圧力センサー検出回路、63はペースト供給制御回路、71は印圧検出センサー、72は印圧制御回路である。図17では、スキージ21の内部に圧力検知センサー61を設け、この値に応じてペースト残量を制御することを特徴とする。圧力検知センサー61は、スキージ21の軟質層23または硬質層24の内部に配置する。
【0134】
図17の作用は、ペースト溜め41、または、ペースト供給口44に残留するペーストが押す力を圧力検知センサー61で検出して、この値に応じて、ペースト供給制御回路63により、ベルトプーリー機構30または40を動作させてペーストの供給量制御を行う。ペースト供給量の制御は、ベルトプーリー機構30または40の回転方向、回転速度を調整して行う。
【0135】
圧力検知センサー61は、スキージ21の軟質層23または硬質層24の内部に配置することにより、センサを汚すことがないため誤動作がなくメンテナンスも容易である。また、スキージ21の長手方向に複数個設けることにより、ペーストの供給量を均一化できる。
【0136】
他のペースト残量検知方法としては、図7〜図16に示すベルトプーリー機構30、40、45、49、ベルト、プーリー機構スキージ50、54、ペースト搬送・攪拌ベルトプーリー機構53を駆動するモーター電流値の変動を検出することにより行うことができる。ペースト供給量の制御は前述と同様である。
【0137】
貯留槽のペースト残量検知方法としては、図17に示すようにペースト加圧シリンダ64の押し圧を一定化しておいて、シリンダストロークセンサー65でストロークを管理すれば残量検知可能である。
【0138】
スキージ21の下部に印圧検知センサー71を設けることにより実印圧の検知も行うことが出来る。実印圧の値を検出して印圧制御回路72によりシリンダ7を動作させて印圧の最適化を行う。また、実印圧の値を検出できるため印刷結果と照合して最適な印圧の設定データとすることもできる。印圧検知センサー71を長手方向に複数個設けることにより長手方向の印圧のアンバランスを制御できる。
【0139】
他の実印圧検知方法として、図3に示した電空レギュレータの出力を読むことにより行うことができる。また、図12〜図16に示すベルトプーリー機構スキージ50、55を駆動するモーター(図示せず、紙面手前または奥側へギヤなどを介して容易に配置可能)の電流値の変動を検出することにより行うことができる。
【0140】
本発明の実施例の図7〜図17に示した印刷機のベルトプーリー機構は、プラスチック製のすべり型のベアリングで構成すると良い。IGUS社のポリマーベアリング商品名イグリデュールを使用できる。薄肉化できプーリー径を小さくできるため、ペースト充填性能を向上できる。また、すべり型であるためペーストの噛み込みを防止でき故障という致命的な問題をなくすことが出来る。また、部品点数の削減、小型、軽量化、低価格化、組立作業の容易化も可能となる。耐薬品性にも優れている。
【0141】
本発明の他の実施形態として、図8、図11〜図17に示した貯留槽部分とベルトプーリー機構によるペースト供給機構をカートリッジ化し着脱可能とすることによりペーストの補給、保管、清掃、保守を容易に行うことができる。ペースト搬送用のベルトプーリー機構30、40、45、50、53、ペースト貯留槽48をそれぞれ単体で着脱可能とすることもできるし、それぞれを組み合わせて、例えば、ベルトプーリー機構30、53と貯留槽48の組み合わせなどの構成でカートリッジ化し、着脱可能とすることが容易にできる。
【0142】
ベルトプーリー機構と駆動アクチュエータとの接続はギヤを用いればワンタッチ接続できる。平行に接続する場合は平歯車を用い、直角に接続する場合にはマイタギヤ、かさ歯車などを用いることができる。カートリッジの着脱は紙面手前から奥へ向かう方向で行えばよい。尚、本発明では、ベルトプーリー機構およびベルトプーリー機構スキージを一方向のみの回転方向で説明しているが、逆転方向も可能であるし、正転、逆転の組み合わせも可能である。
【0143】
本発明の実施例の図7〜図17に示す印刷機は、ペースト貯留槽48内にペーストの搬送・攪拌を行うことができるベルト、プーリー機構30、40、45、50、53を設けている。ペースト貯留槽48に、温度センサー76とペルチェ素子などによる加熱冷却装置75を設けることにより、さらに、精密なペースト粘度制御を行うことができる。ペーストをベルト、プーリー機構で強制的に攪拌を行い、温度センサーでペースト温度を検知し、ペルチェ素子により加熱、冷却を行いペースト温度を一定温度に保持する。印刷中のペーストの硬化を防ぎ、最適な粘度に制御でき、高品質印刷を行うことができる。
【0144】
本発明の実施例の図7〜図17に示す印刷機は、構造的にペースト供給部を中心に密閉構造となっている。窒素などの不活性ガスの注入や、温度、湿度、クリーン度を最適化した流体調整システムより流体を供給することによりペーストの劣化防止を行うことができ、高品質印刷を行うことができる。また、圧力印加装置へ供給する流体も温度、湿度、クリーン度を最適化した流体調整システムより供給することにより、高品質印刷を行うことができる。
【0145】
本発明の実施例の図7〜図17に示す印刷機は、圧力印加装置へ供給する流体を50〜200℃前後の温度に上昇させて供給することにより、転写と同時にペーストの予備乾燥を行うことができる。ペースト充填直後の版離れのタイミングで、転写と同時にペーストを加圧して締め固めながら、予備乾燥を行うことができるため、パターンにだれがなく正確な形状で印刷を行うことができる。
【0146】
本発明の実施例では、横型印刷機のみ示したが、本発明の実施例の図7〜図17に示す印刷機は、ペーストをベルト、スキージで内包する構成であるため、被印刷体を縦、傾斜、裏、裏傾斜どの状態でも印刷可能である。
【0147】
本発明の実施例では、フラットスクリーンのみ示したが、本発明の実施例の図7〜図17に示す印刷機は、ベルト、スキージで内包する構成であるため、ロータリースクリーンにおいても使用可能である。
【0148】
本発明の実施例では、200Pa・s以上のペーストで説明を行ってきたが、図7〜図17に示す印刷機は、ペーストをベルト、スキージで内包する構成であるため、100Pa・s以下の液状ペーストやパウダー状のものも印刷可能である。
【0149】
本発明の請求項1、請求項2によれば、まず、印刷方向へ回転する支点と、スキージの長手方向へ回転する支点を備え、前記スキージの長手方向へ回転する支点の下部に、前記印刷方向へ回転する支点を連結し、前記印刷方向への回転支点に対する作用点にスキージを取り付ける構成としたことにより、スキージ摩擦によるモーメントを、印刷方向へ回転する支点で全面的に受けることができ、従来発生していた左右回転支点でのかじりによるロックがなくなり、印刷時においてもモーメントの影響を受けることなくスキージ左右方向バランスを最適化でき、微細な印圧変動に対応することができ、最適な印圧を印加できるため、ペーストの充填と版離れを最適化することができ、高品質印刷を行うことができる。
【0150】
また、本発明によれば、印刷方向への回転支点に対する作用点にスキージを取り付け、印刷方向への回転支点に対する力点に低摩擦シリンダを接続する構造としたため、従来のような上下動作でスキージを押し付ける方式ではないため、シリンダストロークを1/5程度に小さくできるため空気の漏れを抑制でき、印圧を精密に制御できる。
【0151】
また、本発明の請求項1、請求項2によれば、梃子の原理によりスキージを押し付ける構造としたため、低いシリンダ圧力で動作させることができるため、シリンダボア直径を小さくでき、圧力変動の影響を最少に抑え、印圧を精密に制御できる。
【0152】
また、本発明によれば、前記低摩擦シリンダの一方のシリンダ室に精密減圧弁を接続し、他方のシリンダ室に電空レギュレータを接続したことにより、電空レギュレータと精密減圧弁の差圧で印圧を制御でき、従来のように空圧回路内に、電磁弁やチェック弁などの抵抗材料を配置していないため、精密な印圧制御を行うことができ、最適な印圧を印加できるため、ペーストの充填と版離れを最適化することができ、高品質印刷を行うことができる。
【0153】
また、本発明によれば、力点にカウンターバランスを設けることができるため、シリンダの空圧制御を印圧だけに専念することができるため、精密な印圧制御を行うことができる。
【0154】
本発明の請求項1〜請求項2によれば、ペースト押し込み面を形成できること、およびペースト押し込み面を印刷方向にストローク0.1mm、振動数50Hz程度で微少量移動させるまたは振動させることにより、ペーストの押し込み力をさらに強化できる。
【0155】
また、本発明の請求項1〜請求項4によれば、スクリーンとの成す角度を120度前後とすることにより、スキージをたわみやすくすることおよびスキージ裏面でスクリーンと広い面積で接触させることができ、スキージ端部の過大印圧を回避でき、端部と中央部の印圧の差を無くすことができるため、高品質印刷を行うことができるようになる。さらに、スクリーンへのダメージを抑制でき延命を図ることが出来る。
【0156】
請求項によれば、スキージの印刷方向前方部にベルト、プーリー機構によるペースト搬送機構を配置し、ペースト溜めを形成して印刷するため、ベルト、プーリー機構の回転速度、回転方向、スクリーンギャップおよびスキージ移動速度、スキージ印圧の25通りの組み合わせによりペースト押し込み力を合成でき、少ないペースト量で精密印刷を行うことができる。
【0157】
請求項3によれば、スキージの印刷方向後方部へ圧力印加装置を配置し、充填直後のペーストに流体圧力を印加して押し出し、被印刷体へ転写させるため、強い粘着力でスクリーンに付着しているペーストであってもすべて残すことなく転写を行うことができ、高品質印刷を行うことができる。
【0158】
請求項3によれば、圧力印加装置の先端にスカートを設けているため、印加された流体圧力の変動を調整して均一な圧力をスクリーン内のペーストへ印加することができ転写動作を確実に行うことができる。
【0159】
特に、高密度パターンで用いられる600Pa・s程度の高粘度ペーストでも確実に転写を行うことができ、ペースト設計の容易化、低価格化を実現でき、印刷技術を革新的に進歩させることができる。
【0160】
請求項によれば、スクリーンの印刷方向側の面と、スキージのペースト押し出し面との成す角度を100度前後として、ベルトプーリー機構の後方部に配置したため、スキージ角度を小さくできるため、ペースト溜めを小さくでき、非常に少ないペースト量で印刷を行うことができるため、精密な印刷を行うことができる。そして、シリンダで印圧を制御して、ストローク0.1mm、振動数50Hz程度で振動させることにより、ペーストの微妙な押し込み力制御行うこともできる。ペースト溜めでこの動作を行うことにより、ベルトの回転力との組み合わせで精密なペースト押し込み制御を行うことができる。
【0161】
本発明によれば、スキージスカート取付板へ、スキージとスカートを一体的に取り付け、スキージスカート取付板をスキージ取り付け板へ嵌め込み取り付けたため、着脱を容易に行うことができる。
【0162】
本発明によれば、スキージとスカートを挟んで圧力印加部を形成し、流体をスカートへ衝突させて流入させているため、強圧を柔軟スキージで受けることができ、圧力変動を効果的に抑制でき、安定したペースト転写を行うことができる。また、全体構成を小型化できる。
【0163】
請求項3、請求項4によれば、ペースト貯留槽下部に逆ハの字型にベルト、プーリー機構によるペースト搬送機構を設けたため、ペースト貯留槽下部の壁面抵抗が無くなり、貯留槽下部のペーストを残らず連続的に安定して搬送できる。
【0164】
そして、請求項3、請求項4によれば、ペースト溜めとペースト供給口の2箇所でペースト充填を行うこと、ペースト供給口幅の調整と、ベルトプーリー機構の回転速度、回転方向、スクリーンとのギャップの調整によりペースト供給制御できること、スキージを振動制御によりペースト供給制御できることにより、多くのバリエーションで充填制御を行うことができるため、極少量から極大量まで精密にペースト押し込み力を調整して、深さの深い配線パターンにおいても、過不足なく充填を行うことができる。
【0165】
請求項3、請求項4によれば、ベルト、プーリー機構とベルトプーリー機構スキージにより、ペースト溜めを形成して印刷を行う構成としたため、ペースト充填をペースト溜めとペースト供給口の2箇所で行うことができるため、両者を調整することにより、深さの深い配線パターンにおいても、過不足なく充填を行うことができる。
【0166】
特に、ベルト、プーリー機構とベルトプーリー機構スキージ両者の回転方向、回転速度、スクリーンギャップおよびスキージ移動速度、スキージ印圧を組み合わせて調整しながらペースト充填を行うことができるため、合計64通りの押し込み力を設定でき、ベルトプーリー機構スキージの振動制御を加えることにより、さらに、精密なペースト充填を行うことができる。
【0167】
請求項3、請求項4によれば、長い薄層形成部を通してペースト供給を行うため、ペーストを薄膜化でき、微小量のペーストを安定的に確実に供給することができ、薄膜印刷を行うことができる。
【0168】
請求項3、請求項4によれば、ベルト、プーリー機構をスキージとしたため、ペーストの供給とペーストの充填を同時に行うことができ、構成の簡易化、低価格化ができるとともに、ペースト供給口幅の調整と、ベルトプーリー機構の回転速度、回転方向、スクリーンとのギャップの調整およびベルト、プーリー機構スキージの振動制御により、ペースト供給を極小から極大まで精密に制御できる。特に、小容量印刷で小型、低価格化を行うことができる。
【0169】
本発明によれば、ベルト、プーリー機構スキージの先端プーリーをバックアッププーリーを介して小径化してナイフエッジ構成としたため、ベルトのテンションに耐え変形せず、ペースト溜めの体積を最小にできるため、最少のペーストで精密印刷を行うことができるとともに、ペースト劣化防止、ランニングコスト削減を行うことができる。
【0170】
請求項3によれば、ペースト搬送ベルトプーリー機構の先端プーリーを小径化して、ナイフエッジ型のベルトプーリー機構としたため、ペースト溜め体積を最小にでき、最少のペーストでこれまでにない精密な印刷を行うことができることと、薄層形成部を形成できること、ベルトプーリー機構3者のベルト回転方向、速度を制御できることによりさらに精密なペースト充填制御を行うことができ、精密印刷を行うことができる。
【0171】
本発明によれば、スキージまたはベルトプーリー機構の内部に圧力検知センサーを設け、ペースト残量の検出を行い、この値に応じて、ベルトプーリー機構を動作させペースト供給、停止を行い、ベルトプーリー機構の回転方向、回転速度を調整してペースト供給量の制御を行うため、常に最適な量のペーストを供給することができ高品質印刷を維持することができる。
【0172】
請求項によれば、内部層として軟質のJIS−A硬度1〜50°、反発弾性率25℃で15%以下、圧縮永久ひずみ30%以下、厚さ0.5〜20mmの材料で構成し、外部層として硬質のJIS−A硬度60°以上、厚さ0.01〜5mmの材料で2層以上の構成としたことにより、内部の軟質層で変形を受け持ち、従来、局部的に高くなっていたスキージ端部の過大印圧を回避することができ、外部の硬質層でスクリーンのパターン孔への食い込みなどの局部的な変形を抑え、高品質印刷を行うことができるとともに磨耗を抑制しランニングコストの上昇を抑えることができる。
【0173】
本発明によれば、ペースト供給機構をカートリッジ化し着脱可能とすることができ、ペーストの補給、保管、清掃、保守を容易に行うことができる。ペースト搬送用のベルトプーリー機構、ペースト貯留槽をそれぞれ単体で着脱可能とすることもできるし、それぞれを組み合わせてカートリッジ化し着脱可能とすることができるため、印刷作業の重、軽によって構成を変更調整できる。
【0174】
本発明によれば、スキージ押し付け部の前後をわずかに隙間を空けるため、スキージ前後でペーストの充填と版離れを同時に自動的に行うことができる。請求項1の印圧の最適化の効果と合わせて、スキージをスクリーンへ押し付けるだけでスキージ全面に渡ってスクリーンとの密着度を向上できるため、ペースト溜めで密閉空間を形成でき、スキージ後方へ漏らすことなくペーストを確実に充填できるとともに、スキージ前後にわずかな隙間を全面に渡って均一に空けることができるため、ペースト充填時と転写時に効果的に気泡の排除を行え、高品質印刷を行うことができる。
【0175】
本発明によれば、紙面右から左へ印刷を完了後、左側のスキージをスクリーンへ接触させ、紙面左から右への印刷を行うことができる。また、ベルトの逆転、正転を組み合わせることにより、従来、大変な労力を要していた印刷後のペーストの回収を人手を介すことなく行うことができ、作業効率の向上と、ペーストの特性劣化を抑制することができる。
【0176】
本発明によれば、従来のローリングによる間接充填ではなく、ベルト、プーリー機構を導入した直接充填制御によって、ペースト量を精密に制御してスクリーンへ充填を行うため、高密度配線パターンでも、気泡を巻き込むことなく充填することができる。
【0177】
特に、ベルト、プーリー機構による逆ハの字形状やナイフエッジ構造によるスリット状のペースト供給口44を形成しているため、スクリーンパターン孔へ被せることなく、狭い面積に選択的に充填できるため、ペースト押し込み圧を最適化でき、特に、精密な印刷を行うことができる。
【0178】
さらに、流体加圧によって転写を行うため、ペーストの閉め固めが強く、印刷後だれにくく、精密なパターンを印刷形成することができる。そして、非常に少ない量のペーストで印刷を行うことができ、大幅なランニングコストの低減を行うことができる。
【0179】
また、本発明によれば、密閉構造とすることができることおよび少量のペーストで印刷が可能であることにより、空気中へのペーストの暴露が極めて少なく、特性劣化がなく、高品質印刷を連続的に行うことができる。
【0180】
また、本発明によれば、ペースト供給と印刷を連続して行うことができ、従来のローリング印刷のような頻繁な手動のペーストなすりつけ作業などが不要となり、作業効率の向上を行うことができる。また、長期間連続印刷を行う場合であっても、ペースト貯留槽にスクリューポンプ、ダイヤフラムポンプなどから供給することで対応可能である。さらに、ベルトプーリー機構で、ペーストを常に攪拌された状態としているため、ペースト粘度の変化を抑制できる。
【0181】
本発明によれば、ペースト貯留槽内にペーストの搬送・攪拌を行うことができるベルト、プーリー機構を設け、温度センサーとペルチェ素子などによる加熱冷却装置を設けたため、精密なペースト粘度制御を行うことができ、最適な粘度で高品質印刷を行うことができる。
【0182】
本発明によれば、スキージ本体を密閉構造とし、窒素などの不活性ガスの注入や、温度、湿度、クリーン度を最適化した流体調整システムより流体を供給することによりペーストの劣化防止を行うことができ、高品質印刷を行うことができる。また、圧力印加装置へ供給する流体も温度、湿度、クリーン度を最適化した流体調整システムより供給することにより、高品質印刷を行うことができる。
【0183】
本発明によれば、圧力印加装置へ供給する流体を50〜200℃前後の温度に上昇させて供給することにより、転写と同時にペーストの予備乾燥を行うことができる。ペースト充填直後の版離れのタイミングで、転写と同時にペーストを加圧して締め固めながら、予備乾燥を行うことができるため、パターンにだれがなく正確な形状で印刷を行うことができる。
【0184】
本発明によれば、ベルト、プーリー機構でペースト搬送を行っているため、ドクターブレードなどを取り付け自動的に残留ペーストの清掃を行うことができる。また、ベルトは平面体であること、貯留槽内部の壁面も平面であることにより、手動での清掃も容易に行うことができ、従来大変な作業時間を要していた清掃作業時間の短縮を図ることができる。
【0185】
本発明では、シリンダによる印圧制御方式で、左右アンバランス自動制御方式であるため、スキージを構成する部材の先端のみの精度を出しておけば、スクリーン、被印刷体との接触は均一に保つことができる。したがって、スキージ取り付け板などは高精度な切削加工品を用いる必要がなく、板金などで低コストに構成することができる。また、低印圧制御のため強度も必要ないためプラスチックでも構成することができる。
【0186】
本発明では、印刷時に使用するペーストが極めて少なく、圧力印加装置を設けてペースト転写を完全に行うことができ、さらに、ベルトの逆転により残留ペーストを回収できるため、スクリーンに残留するペーストがなくなり、これまで毎回行っていたスクリーンのクリーニングの回数を大幅に削減できる。
【0187】
本発明では、ペーストをベルト、スキージで内包する構成であるため、被印刷体を縦、傾斜、裏、裏傾斜どの状態でも印刷可能であり、また、ロータリースクリーンにおいても使用可能であり、また、100Pa・s以下の液状ペーストやパウダー状のものも印刷可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1第1の実施例の印圧最適化機構を示す一部断面側面図である。
【図2】図1の一部断面平面図である。
【図3】図1、図2を制御する空圧回路図である。
【図4】請求項1第2の実施例の印圧最適化機構を示す一部断面側面図である。
【図5】請求項4実施例のスクリーン変形対応柔軟スキージを示す一部断面正面図である。
【図6】図5のA−A‘、B−B’断面図である。
【図7】請求項2第1の実施例を示す一部断面側面図である。
【図8】請求項2第2の実施例のスキージ角度変更一部断面側面図である。
【図9】請求項2第3の実施例の圧力印加装置を示す一部断面側面図である。
【図10】請求項2第4の実施例の圧力印加装置を示す一部断面側面図である。
【図11】請求項2第5の実施例のペースト供給機構を示す一部断面側面図である。
【図12】請求項3第1の実施例のベルトプーリー機構スキージを示す一部断面側面図である。
【図13】請求項3第2の実施例のペースト搬送機構を示す一部断面側面図である。
【図14】請求項3第3の実施例のベルトプーリー機構スキージを示す一部断面側面図である。
【図15】請求項3第4の実施例のベルトプーリー機構スキージを示す一部断面側面図である。
【図16】請求項3第5の実施例のペースト搬送機構を示す一部断面側面図である。
【図17】請求項2第5の実施例のペースト検知を示す一部断面側面図である。
【図18】従来例のスクリーン変形を示す斜視図である。
【図19】従来例のスクリーン変形を示す一部断面正面図である。
【図20】従来例の図19のA−A、B−B断面図である。
【図21】従来例のボイド発生を示す一部断面側面図である。
【図22】従来例の裏回り発生を示す一部断面側面図である。
【図23】従来例のスキージの食い込みを示す正面図である。
【図24】従来例の図23の一部断面側面図である。
【図25】従来例のかじりの発生を示す一部断面側面図である。
【符号の説明】
1・・・スキージ
2・・・スキージ取り付け板
3・・・印刷方向回転支点
3a・・・印刷方向回転軸
4・・・左右回転支点
5・・・支点取り付け板
6・・・シリンダジョイント
6a・・・印刷方向回転力点
6b・・・左右方向回転部シリンダジョイント
6c・・・カウンターバランス
7・・・往復動シリンダ
7a・・・シリンダシャフト
8・・・固定板
9・・・電空レギュレータ
10・・・精密減圧弁
11・・・上昇シリンダ室
12・・・下降シリンダ室
13・・・空圧源
14・・・ミストセパレータ
21・・・柔軟スキージ
22・・・芯材料
23・・・軟質層
24・・・硬質層
25・・・スクリーンとスキージの接触部
26・・・スクリーン
27・・・被印刷体
28・・・ペースト
30、40、45、49・・・ベルト、プーリー機構
31、41・・・ペースト溜め
32、38・・・圧力印加装置
33、36、43・・・スカート
34・・・スキージスカート取付板
35・・・圧力印加装置
37・・・スキージスカート一体化ブロック
38a・・・圧力流体投入口
38b・・・圧力流体通路
39・・・吸引装置
42・・・圧力印加装置
44・・・ペースト供給口
46・・・薄層形成部
47・・・下端プーリー
48・・・ペースト貯留槽
50、54・・・ベルト、プーリー機構スキージ
51、52、57・・・先端プーリー
53・・・ペースト搬送・攪拌ベルトプーリー機構
55・・・駆動プーリー
56・・・スキージバックアッププーリー
58・・・ペースト搬送駆動プーリー
59・・・ペースト搬送バックアッププーリー
60・・・可動型攪拌・ベルトプーリー機構
61・・・圧力検知センサー
62・・・圧力センサー検出回路
63・・・ペースト供給制御回路
64・・・ペースト加圧シリンダ
65・・・シリンダストロークセンサー
71・・・印圧検出センサー
72・・・印圧制御回路
75・・・ペルチェ加熱冷却装置
76・・・温度センサー
80・・・スキージギャップ
81・・・ボイド
90・・・スクリーンギャップ
91・・・裏回り
101・・・スキージ変形食い込み部
102・・・スキージ食い込みによるペースト掻き出し部
200・・・スキージ左右回転支点
201・・・スキージとスクリーンとの摩擦力
202・・・スキージとスクリーンとの摩擦力によるモーメント
203・・・かじりによるロック部

Claims (5)

  1. パターン孔が形成されたスクリーン上にペーストを載せ、印圧を印加して前記スクリーンに接触させたスキージの移動により前記ペーストを前記パターン孔へ充填し、このパターン孔へ充填したペーストを被印刷体へ転写する方式のスクリーン印刷機において、
    シリンダと、印刷方向回転支点と、この印刷方向回転支点に対する力点と、前記印刷方向回転支点に対する作用点を備え、
    前記シリンダと、前記印刷方向回転支点に対する力点を連結し、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点にスキージを取り付け、
    前記シリンダの圧力は、
    下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、上昇シリンダ室(11)に設定した圧力により制御し、
    このシリンダの圧力を、前記印刷方向回転支点に対する力点に加え、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージに印圧として加え、
    印刷走行により発生する印圧変動は、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージから、印刷方向の回転の変動量を、
    前記下降シリンダ室(12)と前記上昇シリンダ室(11)へ、圧力変動として伝え、
    前記下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、前記上昇シリンダ室(11)に設定した圧力となるように制御することによって、
    印圧を制御することを特徴とするスクリーン印刷機。
  2. 印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転する左右方向回転支点を備え、
    この左右方向回転支点の下部に、前記印刷方向回転支点を連結し、
    前記印刷方向回転支点を、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転可能とし、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージを、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転可能とし、
    前記シリンダの圧力は、
    前記下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、前記上昇シリンダ室(11)に設定した圧力により制御し、
    前記シリンダの圧力を、前記印刷方向回転支点に対する力点に加え、
    前記印刷方向回転支点および前記左右方向回転支点を介して、
    印刷方向の回転と、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向の回転を連動して、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージに、印圧として加え、
    印刷走行により発生する印圧変動は、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージから、
    印刷方向の回転の変動量を、
    前記印刷方向回転支点を介して、
    前記下降シリンダ室(12)と前記上昇シリンダ室(11)へ、印刷方向の圧力変動として伝えることおよび、
    印刷方向に対して直角なスキージ長手方向の回転の変動量を、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージが、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転するとき、
    前記印刷方向回転支点も同時に、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向に回転し、
    前記印刷方向回転支点の位置が変動することにより、
    前記印刷方向回転支点に対する力点の位置が変動し、
    前記下降シリンダ室(12)と前記上昇シリンダ室(11)へ、印刷方向に対して直角なスキージ長手方向の圧力変動として伝え、
    前記下降シリンダ室(12)に設定した圧力と、前記上昇シリンダ室(11)に設定した圧力となるように制御することによって、
    印圧を制御することを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷機。
  3. 前記印刷方向回転支点に対する作用点に、プーリーに巻き回したベルトをスキージとして取り付け、
    このプーリーに巻き回したベルトによるスキージを逆ハの字型となるように対向させ、
    スクリーン上に配置し、
    この対向させたプーリーに巻き回したベルトによるスキージの逆ハの字型の狭めた側をペースト供給口(44)として構成して、このペースト供給口(44)からペーストを供給可能な構造とし、
    ペーストの搬送と充填を行うことが可能な構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスクリーン印刷機。
  4. 前記スクリーンの印刷方向側の面と、前記スキージのペースト搬送面(1d)との成す角度を、90度を超え180度までの間に設定し、
    前記スキージの印刷方向前方に、プーリーに巻き回したベルトを、接触または近接配置して、前記スキージと前記プーリーに巻き回したベルトと前記スクリーンとの間にペースト溜めを形成し、
    前記プーリーに巻き回したベルトの走行により発生するペーストを押す力と、スキージの移動により発生するペーストを押す力とを前記ペースト溜めで合成してスクリーンパターン孔へ押し込む力を発生させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
  5. 前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたスキージまたは、
    前記印刷方向回転支点に対する作用点に取り付けたプーリーに巻き回したベルトの、少なくともスクリーンとの接触部を、
    JIS−A硬度1〜50°、反発弾性率25℃で15%以下、圧縮永久ひずみ30%以下、厚さ0.5〜20mmの材料の内部層と、JIS−A硬度60°以上、厚さ0.01〜5mmの材料の外部層の2層以上で構成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスクリーン印刷機。
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