JP3883988B2 - エンジンブロックに取り付けられた検出器を備える車両用内燃機関 - Google Patents

エンジンブロックに取り付けられた検出器を備える車両用内燃機関 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンブロックにブラケットを介して取り付けられた補機と、エンジンブロックの外壁の取付部に取り付けられた検出器とを備える車両用内燃機関に関し、詳細には、検出器の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載される内燃機関における検出器の取付構造として、例えば特許文献1に開示されたエンジンのクランク角センサの取付構造が知られている。このエンジンでは、検出器であるクランク角センサのセンサ本体が、クランク軸と、シリンダブロックの側部に一体的に設けられたウォータポンプの中心軸と、シリンダブロックの側部にブラケットを介して取り付けられたオルタネータの中心軸により囲まれる領域の中央付近で、シリンダブロックの側壁に取り付けられている。これにより、デッドスペースを活用してセンサ本体が配置されるので、スペース効率が向上する。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−248977号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、クランク角センサはクランク軸の周囲に配置されることから、シリンダブロックの下部領域に配置されることが多く、その場合には、車両の走行中に、特に悪路を走行するときなどに、クランク角センサに路上の水が掛かったり、跳ねた小石が当たることがある。この点で、前記従来技術では、シリンダブロックに取り付けられたセンサ本体がウォータポンプおよびオルタネータにより囲まれているものの、ウォータポンプの下方に位置するオルタネータはブラケットを介してシリンダブロックに取り付けられているため、ブラケットが介在する分だけ、シリンダブロックとオルタネータとの間の間隙が大きくなるので、この間隙から路上の水や小石が侵入し易くなって、センサ本体に水が掛かったり、また小石が当たって、センサ本体が損傷を受けることがあった。
【0005】
また、シリンダブロックが内燃機関の振動に起因して振動することから、シリンダブロックに取り付けられたクランク角センサも振動して、クランク角センサの耐久性が低下したり、さらにクランク角センサのように移動する被検出部の位置を検出する検出器では、検出誤差が生じることがある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜3記載の発明は、部品点数を増やすことなく、車両の走行中に跳ねた水や小石などから検出器をより確実に保護することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、検出器が取り付けられていることの確認を容易にすることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、検出器に対する振動の影響を低減して、検出器の耐久性を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、エンジンブロックに回転可能に支持されるクランク軸と、前記エンジンブロックにブラケットを介して取り付けられる補機と、前記エンジンブロックの外壁に形成された取付部に取り付けられて外部に露出する検出器とを備える車両用内燃機関において、前記取付部は、前記エンジンブロックの下部領域において、前記エンジンブロックと前記補機との間に介在する前記ブラケットに覆われる位置に設けられ、前記検出器は、前記ブラケットのエンジンブロック側で前記エンジンブロックと前記ブラケットとの間に前記ブラケットに覆われて配置され、前記補機は、前記ブラケットの反エンジンブロック側に配置される車両用内燃機関である。
【0008】
これによれば、車両の走行中に跳ねた水が掛かったり、跳ねた小石などが当たる可能性が高いエンジンブロックの下部領域に取り付けられた検出器は、エンジンブロックと補機との間に介在するために補機よりもエンジンブロックに近接して位置するブラケットにより覆われることから、エンジンブロックとブラケットとの間隙は、エンジンブロックと補機との間の間隙よりも狭くなるので、その狭くなった間隙からは、走行中に跳ねた水や小石などがブラケットのエンジンブロック側に侵入しにくくなり、しかもブラケットが跳ねた水や小石などを受け止められて、水や小石などが検出器に当たることが一層少なくなる。また、エンジンブロックと補機と間に設けられる水や小石などの遮蔽部材は、補機をエンジンブロックに取り付けるための補機用のブラケットが利用されるので、新たな部材は不要である。
【0009】
この結果、請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、検出器が取り付けられる取付部は、車両用内燃機関のエンジンブロックの下部領域において、エンジンブロックと補機との間に介在するブラケットに覆われる位置に設けられ、検出器は、ブラケットのエンジンブロック側でエンジンブロックとブラケットとの間にブラケットに覆われて配置され、補機は、ブラケットの反エンジンブロック側に配置されることにより、走行中に跳ねた水や小石などがブラケットのエンジンブロック側に侵入しにくくなり、しかもブラケットが跳ねた水や小石などを受け止めるうえ、その遮蔽部材として補機用のブラケットが利用されるので、部品点数を増やすことなく、検出器が車両が跳ねた水や小石などから、より確実に保護される。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用内燃機関において、前記検出器に接続された電線が、前記ブラケットおよび前記補機により覆われない位置まで延出しているものである。
【0011】
これによれば、ブラケットのみまたはブラケットおよび補機がエンジンブロックに取り付けられた状態でも、検出器が取り付けられている場合には、ブラケットおよび補機により覆われない位置まで延びている電線を容易に視認できる。ので、ブラケットの背後にあって見えない検出器が取り付けられていることの確認が容易になる。
【0012】
この結果、請求項2記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、検出器に接続された電線が、ブラケットおよび補機により覆われない位置まで延出していることにより、ブラケットおよび補機により覆われない位置まで延びている電線が容易に視認できるので、ブラケットの背後にあって見えない検出器が取り付けられていることの確認が容易になり、検出器の付け忘れを確実に防止することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の車両用内燃機関において、前記エンジンブロックは、オイルパンがボルトにより締結されるフランジ部を有し、前記取付部は、前記ブラケットに向かって突出する前記フランジ部の上方近傍部分に形成されているものである。
【0014】
これによれば、取付部が形成される上方近傍部分は、ボルトにより剛性が高められている部分であるので、内燃機関の発生する振動に起因する検出器の振動が低減する。また、フランジ部がブラケットに向かって突出しているため、このフランジ部の箇所で、エンジンブロックとブラケットとの間隙が一層狭くなるので、フランジ部よりも下方からの跳ねた水や小石などが、該間隙から一層侵入し難くなり、それらが検出器に当たることが一層少なくなる。
【0015】
この結果、請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、エンジンブロックは、オイルパンがボルトにより締結されるフランジ部を有し、取付部は、ブラケットに向かって突出するフランジ部の上方近傍部分に形成されていることにより、内燃機関の発生する振動に起因する検出器の振動が低減するので、検出器の耐久性が向上すると共に、検出器が位置を検出するものである場合は、その検出精度が向上するうえ、検出器を水や小石などから保護する効果がさらに高められる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1ないし図5を参照して説明する。
図1,図2を参照すると、本発明の実施例である内燃機関Eは、車両に搭載される水冷式の直列4気筒4ストローク内燃機関であり、ピストンが摺動可能に嵌合された4つのシリンダが形成されたシリンダブロック1と、シリンダブロック1の下端に多数のボルトB1により締結されたロアブロック2と、ロアブロック2の下端に多数のボルトB2により締結されたオイルパン3とを有するエンジンブロックEbを備える。
【0017】
シリンダブロック1とロアブロック2とは、シリンダブロック1のロアブロック2との合わせ面1a1が形成されたフランジ部1a、およびロアブロック2のシリンダブロック1との合わせ面2a1が形成されたフランジ部2aにおいて、ボルトB1により、両合わせ面1a1,2a1が相互に合わされた状態で結合される。そのために、ロアブロック2には、ボルトB1が挿通される貫通孔が形成された多数のボス部2cがフランジ部2aから下方に延びて形成される。
【0018】
同様に、ロアブロック2とオイルパン3とは、ロアブロック2のオイルパン3との合わせ面2b1が形成されたフランジ部2b、およびオイルパン3のロアブロック2との合わせ面3a1が形成されたフランジ部3aにおいて、ボルトB2により、両合わせ面2b1,3a1が相互に合わされた状態で結合される。そのために、ロアブロック2には、ボルトB2がねじ込まれるねじ孔が形成された多数のボス部2dがフランジ部2bから上方に向かって突出して形成される。
【0019】
ハーフスカート型のシリンダブロック1の下部を構成するスカート部1Lとロアブロック2とにより形成されるクランク室に収容されたクランク軸4は、合わせ面1a1,2a1を含む平面上にその回転中心線Lcを有するように、シリンダブロック1とロアブロック2との間で、主軸受を介して回転可能に支持される。そして、コンロッドを介してクランク軸4に連結された前記各ピストンが、燃焼室での混合気の燃焼により生じる燃焼圧により駆動されて、往復運動をし、クランク軸4を回転駆動する。
【0020】
さらに、シリンダブロック1およびロアブロック2において、回転中心線Lcの方向A1での一側方である右方の外壁を構成する右壁の右方には動弁用駆動機構(図示されず)が設けられる。該動弁用駆動機構は、シリンダブロック1の上端に結合されるシリンダヘッドに設けられた吸気弁および排気弁を開閉作動する動弁装置のカム軸をクランク軸4の動力により駆動するためのタイミングチェーンを有する。そして、該動弁用駆動機構を覆うカバーであるチェーンカバー5が、シリンダブロック1、ロアブロック2および前記シリンダヘッドの各右壁と、オイルパン3のフランジ部3aに、多数のボルト(図示されず)により結合される。
なお、この実施例において、前後左右は、内燃機関Eが搭載される車両の前後左右と一致する。
【0021】
チェーンカバー5の外側で、エンジンブロックEbの右端の右方には、クランク軸4の動力により、内燃機関Eの複数の補機である交流発電機6、空調装置のコンプレッサ7、冷却水ポンプ(図示されず)および油圧式パワーステアリング用の油圧ポンプ(図示されず)を駆動するための補機駆動機構Tが配置される。補機駆動機構Tは、チェーンカバー5を貫通して延びるクランク軸4の右方の軸端部に結合されるクランクプーリ10と、交流発電機6の回転軸に結合される被動プーリ11、コンプレッサ7の回転軸に結合される被動プーリ12、前記冷却水ポンプの回転軸に結合される被動プーリ13および前記油圧ポンプの回転軸に結合される被動プーリと、それら被動プーリ11〜13およびクランクプーリ10に架け渡される伝動ベルト14と、伝動ベルト14に張力を付与するためのオートテンショナ15とを備える。
【0022】
それら補機のうち、エンジンブロックEbの外壁を構成する前壁の前方で、補機駆動機構T寄りの位置には、交流発電機6および該交流発電機6よりも下方に位置するコンプレッサ7が配置される。具体的には、交流発電機6は、シリンダブロック1の外壁を構成する前壁1wに形成された取付ボス1bにボルトB3により取り付けられ、コンプレッサ7は、ロアブロック2の外壁を構成する前壁2wおよびオイルパン3の外壁を構成する前壁3wにブラケット20を介して取り付けられる。ここで、各前壁1w,2w,3wは、前後方向で前方の外壁、または前記シリンダのシリンダ軸線方向から見て回転中心線Lcと直交する方向A2での一方側である前方の外壁であり、エンジンブロックEbの前記外壁を構成する。
【0023】
図3,図4をさらに併せて参照すると、クランク軸4の径方向(以下、単に「径方向」という。)で、ロアブロック2の前壁2wおよびオイルパン3の前壁3wとコンプレッサ7との間に介在すると共に、両前壁2w,3wに跨って取り付けられるブラケット20は、径方向で、両前壁2w,3wとコンプレッサ7との間に配置される矩形板状の本体21と、径方向で本体21のエンジンブロックEb側の面である裏面23からロアブロック2およびオイルパン3に向かって突出する多数条の補強リブRとを有する。なお、この径方向は、この実施例では、直交方向A2または前後方向と言い換えることもできる。
【0024】
本体21は、ロアブロック2の前壁2wに形成された1対の取付座2eのねじ孔2e1にねじ込まれるボルトB4が挿通される貫通孔24aを有する1対の締結部である上部ボス部24と、オイルパン3の前壁3wに形成された1対の取付座3eのねじ孔にねじ込まれるボルトB4が挿通される貫通孔25aを有する1対の締結部である下部ボス部25とを有する。そして、これらボルトB4により、ブラケット20がロアブロック2およびオイルパン3に結合される。
【0025】
また、本体21は、コンプレッサ7をブラケット20に結合するためのボルトB5がねじ込まれるねじ孔26a,27aをそれぞれ有するボス部からなる1対の上部取付座26および1対の下部取付座27を有する。
【0026】
さらに、本体21は、上部ボス部24および上部取付座26が形成された上縁部28と、下部ボス部25および下部取付座27が形成された下縁部29との間で、コンプレッサ7の外形に沿うように、径方向でコンプレッサ7側の面である表面22が、回転中心線Lcと平行な軸線を有する円柱面の一部からなる凹面で構成される湾曲面に形成され、該表面22の形状に対応して裏面23がエンジンブロックEbに向かって凸となる凸面で構成される湾曲面に形成される。
【0027】
そして、エンジンブロックEbに取り付けられて内燃機関Eの状態を検出する検出器として、内燃機関Eの回転速度の算出や前記ピストンの上死点位置の検出のためにクランク軸4の回転位置を検出するクランク角センサ40が、エンジンブロックEbの下部領域の外壁である前壁2wに形成された取付部である取付座50に取り付けられている。
【0028】
ここで、エンジンブロックEbの前記下部領域とは、エンジンブロックEbにおいて、水平な路面や傾斜する路面など種々の形態の路面を走行する車両の走行状態に応じて、回転中心線Lcよりも下方に位置し得る部分であり、走行時に路面上の跳ねた水が掛かったり、跳ねた小石などが当たる可能性が高い部分である。そして、この実施例では、合わせ面1a1,2a1を含む前記平面よりも下方に位置するロアブロック2およびオイルパン3は、前記下部領域に属する。
【0029】
補強リブRは、本体21における、上縁部28、下縁部28、右縁部30および左縁部31からなる周縁部に設けられる縁部リブ(なお、図1,図3,図5には右縁部30の縁部リブR30が示されている。)と、4つのボス部間24,25を連結する連結リブとを有する。
【0030】
図1,図2,図4,図5を参照すると、取付座50は、径方向で、ロアブロック2およびオイルパン3に取り付けられたブラケット20に覆われる位置に設けられる。そして、クランク角センサ40は、径方向で、ブラケット20に対してエンジンブロックEbが位置するエンジンブロック側、すなわち裏面23側で、ロアブロック2とブラケット20との間にブラケット20に覆われて配置され、コンプレッサ7は、径方向で、ブラケット20に対してエンジンブロックEbが位置する側とは反対側である反エンジンブロック側、すなわち表面20側に配置される。
【0031】
図4,図5を参照すると、取付座50は、フランジ部2bよりも、径方向で、ブラケット20から離れる向きに後退した位置で、フランジ部2bの上方近傍部分において、ロアブロック2に一体成形されている。この上方近傍部分は、ボルトB2(図2参照)により剛性が高められた高剛性部分であると共に、フランジ部2bがブラケット20に向かって径方向に突出していることより、ブラケット20により覆われる径方向での範囲において、フランジ部2bよりも下方から、跳ねた水や小石などがロアブロック2とブラケット20の間に侵入しにくくなっている部分に位置する。
【0032】
そして、取付座50の取付面51には、クランク角センサ40の後述する内側部分が挿入される貫通孔52と、クランク角センサ40を取り付けるためのボルトB6がねじ込まれるねじ孔53とが形成される。
【0033】
クランク角センサ40は、前壁2wの内側で前記クランク室内に臨む内側部分41と、前壁2wの外側に位置すると共にブラケット20に向かって突出する外側部分42とを備える。
【0034】
内側部分41の先端部41aは、クランク軸4に結合されてクランク軸4と共に一体に回転する回転体45に設けられた多数の被検出部としての突起45aと僅かな間隙をおいて対向する。そして、クランク角センサ40は、先端部41aに設けられた検出部がこれら突起45aと対向する際に発生する検出信号に基づいて、クランク軸4の回転位置を検出する。
【0035】
外側部分42は、クランク角センサ40を取付座50に取り付けるために取付面51に面接触する取付フランジ部42bを有し、この取付フランジ部42bがボルトB6により取付座50に締結されて、クランク角センサ40がロアブロック2に固定される。外側部分42の、径方向で本体21寄りの部分である先端部42aは、補強リブRの先端部よりも本体21寄りに近接しており、前記周縁リブと本体21とにより形成される凹部S内(図5参照)に位置する。
【0036】
図2を参照すると、外側部分42には、前記検出信号を電子制御装置(ECU)に伝達する電線43の一端部が接続されている。電線43は、径方向で前壁2Wとブラケット20との間を通って、前方から見てロアブロック2およびオイルパン3に取り付けられた状態のブラケット20およびブラケット20に取り付けられた状態のコンプレッサ7により覆われない位置まで延出して、前壁2Wの前方に露出した状態の露出部43aを有するように配置されている。そして、径方向でブラケット20およびコンプレッサ7により覆われていない前壁2wの前方に位置する露出部43aの他端部に、カップラ44が接続されて、該カップラ44を介して接続電線46と接続される。そして、電線43は、クランク角センサ40とカップラ44との間で、前壁2wに形成されたボス2f(図4参照)にボルトにより取り付けられる保持部材であるクリップに保持される。
【0037】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
クランク角センサ40が取り付けられる取付座50は、車両に搭載された内燃機関EのエンジンブロックEbの、走行中に跳ねた水が前方から掛かったり、跳ねた小石などが前方から当たる可能性が高い前記下部領域において、ロアブロック2およびオイルパン3とコンプレッサ7との間に介在するブラケット20に覆われる位置に設けられ、クランク角センサ40は、ブラケット20のロアブロック2側でロアブロック2とブラケット20との間にブラケット20に覆われて配置され、コンプレッサ7は、ブラケット20の反エンジンブロックEb側に配置されることにより、ロアブロック2およびオイルパン3とブラケット20との径方向での間隙は、ロアブロック2とオイルパン3とコンプレッサ7との間の径方向での間隙よりも狭くなるので、その狭くなった間隙からは、走行中に跳ねた水や小石などがブラケット20のエンジンブロックEb側に侵入しにくくなり、しかもブラケット20が跳ねた水や小石などを受け止めるうえ、その遮蔽部材としてコンプレッサ7をロアブロック2およびオイルパン3に取り付けるための補機用のブラケット20が利用されるので、該遮蔽部材のための新たな部材が不要となって、部品点数を増やすことなく、クランク角センサ40が跳ねた水や小石などから、より確実に保護される。
【0038】
クランク角センサ40の外側部分42の、径方向で、ブラケット20の本体21寄りの部分である先端部42aは、ブラケット20の補強リブRである前記縁部リブの先端部よりも本体21寄りに近接していて、前記縁部リブと本体21とにより形成される凹部S内に位置することにより、クランク角センサ40とブラケット20とを径方向で一層近接して配置することができるので、ロアブロック2およびオイルパン3とブラケット20との間隙をさらに狭くすることができて、水や小石などが該間隙からさらに侵入しにくくなり、クランク角センサ40を水や小石などから保護する効果が高められる。
【0039】
クランク角センサ40に接続された電線43が、ブラケット20およびコンプレッサ7により覆われない位置まで延出していることにより、ブラケット20のみまたはブラケット20およびコンプレッサ7がロアブロック2に取り付けられた状態でも、クランク角センサ40が取り付けられている場合には、ブラケット20およびコンプレッサ7により覆われない位置まで延びている電線43を容易に視認できるので、ブラケット20の背後にあって見えないクランク角センサ40が取り付けられていることの確認が容易になり、クランク角センサ40の付け忘れを確実に防止することができる。
【0040】
電線43に接続されたカップラ44が、ブラケット20およびコンプレッサ7により覆われない位置であって、前壁の前方に露出した状態で配置されることにより、内燃機関Eの組立時やメンテナンス時のカップラ44での電線43の接続および分離が容易になるので、その作業性が向上する。
【0041】
ロアブロック2は、オイルパン3がボルトにより締結されるフランジ部を有し、取付座50は、ブラケット20に向かって突出するフランジ部の上方近傍部分に形成されていることにより、前記上方近傍部分はボルトにより剛性が高められている部分であることから、内燃機関Eの発生する振動に起因する検出器の振動が低減するので、検出器の耐久性が向上すると共に、被検出部の位置を検出するクランク角センサ40の検出精度が向上する。そのうえ、フランジ部がブラケット20に向かって突出しているため、このフランジ部の箇所で、ロアブロック2とブラケット20との間隙が一層狭くなるので、フランジ部よりも下方からの跳ねた水や小石などが、該間隙から一層侵入しにくくなり、それらが検出器に当たることが一層少なくなるので、クランク角センサ40を水や小石などから保護する効果がさらに高められる。
【0042】
また、取付座50は、フランジ部2bよりも、径方向で、ブラケット20から離れる向きに後退した位置に形成され、しかもフランジ部2bの前記上方近傍部分に形成されることにより、取付座50に対してはフランジ部2bが、跳ねた水に対する遮蔽部となるので、取付座50とクランク角センサ40との境界部である取付面51と取付フランジ部42bとの面接触部に水が侵入することが効果的に防止される。
【0043】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
エンジンブロックEbは、ロアブロック2を備えないディープスカート型のシリンダブロックとオイルパンにより構成されてもよい。また取付座50は、オイルパンに設けられてもよい。さらに、ブラケット20に取り付けられる補機は、コンプレッサ7以外の補機でもよい。
【0044】
検出器は、前記実施例では、クランク角センサ40であったが、圧力や温度などを検出するセンサまたはスイッチであってもよい。また、検出器が取り付けられる取付部は、該検出器がねじ込まれる貫通孔からなるねじ孔を有する部分であってもよい。
内燃機関は、単気筒または4気筒以外の多気筒内燃機関であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である内燃機関の要部右側面図である。
【図2】図1の内燃機関の要部正面図である。
【図3】図1の内燃機関の補機であるコンプレッサとブラケットの斜視図である。
【図4】図1のIV矢視でのロアブロック単体の要部正面図である。
【図5】図4のV−V矢視での断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…ロアブロック、3…ロアブロック、4…クランク軸、5…チェーンカバー、6…交流発電機、7…コンプレッサ、8…、9…、10…クランクプーリ、11〜13…被動プーリ、14…伝動ベルト、15…オートテンショナ、16…、17…、18…、19…、20…ブラケット、21…本体、22…表面、23…裏面、24,25…ボス部、26,27…取付座、28〜31…縁部、
40…クランク角センサ、41…内側部分、42…外側部分、43…電線、44…カップラ、45…回転体、46…接続電線、
50…取付座、51…貫通孔、52…ねじ孔、
E…内燃機関、Eb…エンジンブロック、B1〜B6…ボルト、Lc…回転中心線、A1,A2…方向、T…補機駆動機構、R…補強リブ、S…凹部。

Claims (3)

  1. エンジンブロックに回転可能に支持されるクランク軸と、前記エンジンブロックにブラケットを介して取り付けられる補機と、前記エンジンブロックの外壁に形成された取付部に取り付けられて外部に露出する検出器とを備える車両用内燃機関において、
    前記取付部は、前記エンジンブロックの下部領域において、前記エンジンブロックと前記補機との間に介在する前記ブラケットに覆われる位置に設けられ、前記検出器は、前記ブラケットのエンジンブロック側で前記エンジンブロックと前記ブラケットとの間に前記ブラケットに覆われて配置され、前記補機は、前記ブラケットの反エンジンブロック側に配置されることを特徴とする車両用内燃機関。
  2. 前記検出器に接続された電線が、前記ブラケットおよび前記補機により覆われない位置まで延出していることを特徴とする請求項1記載の車両用内燃機関。
  3. 前記エンジンブロックは、オイルパンがボルトにより締結されるフランジ部を有し、前記取付部は、前記ブラケットに向かって突出する前記フランジ部の上方近傍部分に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用内燃機関。
JP2003196751A 2003-07-14 2003-07-14 エンジンブロックに取り付けられた検出器を備える車両用内燃機関 Expired - Fee Related JP3883988B2 (ja)

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