JP3883358B2 - 汚水処理のろ過分離方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚水の処理に関するもので、活性汚泥の固液分離や余剰汚泥の濃縮等に関するものであり、有機性工業廃水や生活排水などに用いることができる汚水のろ過分離方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、活性汚泥による水処理では、処理水を得るためには処理後に活性汚泥の固液分離を行わなければならない。通常では、活性汚泥を沈殿池に導入させ、重力沈降によって、汚泥を沈降させ、上澄液を処理水として沈殿池から流出させる方法が用いられる。この場合、活性汚泥を沈降させるため十分な沈降面積及び滞留時間を有する沈殿池が必要であり、処理装置の大型化と設置容積の増大要因となっている。また、活性汚泥がバルキング等、沈降性の悪化した場合、沈殿池より汚泥が流出し、処理水の水質悪化を招く。
近年、沈殿池に代わって膜分離による活性汚泥の固液分離を行う手法も用いられている。この場合、固液分離用膜として、一般的に精密ろ過膜や限外ろ過膜が用いられる。
【0003】
最近、沈殿池に代わる活性汚泥の固液分離法として、曝気槽に間隔保持用の通水性多孔質材を間に介在させて重ね合わせた不織布等の通水性シートの周囲を密閉して形成した袋状のろ過体を浸漬させ、低い水頭圧でろ過水を得る方法が知られている。この場合、ろ過体表面に形成された汚泥のダイナミックろ過層による分離で清澄なろ過水が得られる。
また、安定したダイナミックろ過層の形成手法として、ろ過体表面の活性汚泥流速を平均0.05m/s〜0.4m/s、好ましくは0.15〜0.25m/sに制御する活性汚泥濾過方法が知られているが、本公報で、ろ過体表面流速0.2m/s時、ろ過Fluxは約2m/dでろ過継続時間2.5h以上となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者らは、ろ過体のろ過Fluxと表面流速との関係を詳細に実験した結果、ろ過体表面の流速を0.05〜0.4m/s、特に好ましいとされる0.15〜0.25m/sとした場合、ろ過体表面の汚泥流動が激しく、汚泥の均一なダイナミックろ過層の形成が困難であり、有効なろ過面積も得られない。また、微細な汚泥フロックによるろ過体表面の閉塞が早く、空洗や水洗による効果が少ないという欠点があることがわかった。
本発明は、上記の問題点を解決するもので、通水性ろ過体を用いて汚水等をろ過するに当たり、均一なダイナミックろ過層の形成が容易であり、高いろ過Fluxが得られる汚水処理のろ過分離方法及びその装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの研究によれば、生物反応槽における曝気による空気泡の形成や破裂、空気泡の激しい上昇運動などの影響がないところでは、ろ過体の洗浄直後においては、ろ過体の表面流速は汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満のほうが安定したダイナミックろ過層が5分以内と極めて短時間で形成され、ろ過Fluxは5m/d以上を4時間以上継続できるという知見が得られた。さらに表面流速が汚泥沈降速度〜0.05m/s未満の条件では、ろ過体表面に形成されたダイナミックろ過層が空洗のみで容易に剥離できることが確認できた。これらの研究の結果を基にして本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、下記の手段により前記の課題を解決した。
(1)生物反応槽に仕切板を介し通水性ろ過体を浸漬し、ダイナミックろ過層を形成させるろ過によりろ過水を得る汚水処理のろ過分離方法において、活性汚泥混合液を通水性ろ過体に対して、通常運転時の通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように流通させることを特徴とする汚水処理のろ過分離方法。
(2)前記通水性ろ過体でダイナミックろ過層を形成させるろ過によりろ過水を得るに際し、通水性ろ過体が浸漬されていない曝気部における曝気風量を変動させ、前記通水性ろ過体表面の流速を制御することを特徴とする前記(1)記載の汚水処理のろ過分離方法。
(3)生物反応槽に仕切板を介し通水性ろ過体を浸漬し、ダイナミックろ過層を形成させるろ過によりろ過水を得る汚水処理のろ過分離装置であって、活性汚泥混合液を通水性ろ過体に対して、通常運転時の通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように流通させることを特徴とする汚水処理のろ過分離装置。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、ダイナミックろ過層で高いろ過Fluxが得られるよう、通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるようにするには、曝気されている生物反応槽内に通水性ろ過体をそのまま配置したのでは、生物反応を進行させるに必要な曝気量により液が強く攪乱されているので、その条件を得ることが困難である。
そのため、生物反応槽内を仕切板を設けて曝気部とは区画されたろ過部とし、そこに通水性ろ過体を配置することにより、通水性ろ過体表面の平均流速が前記した条件内にあるように制御することができる。なお、槽は、全体を処理槽とし、曝気部を生物反応槽、ろ過部をろ過槽と呼んでもよい。
その際、仕切板の大きさや配置箇所を適宜設定して、仕切板の上下部で曝気部と連通させ、生物反応槽内の液が循環するようにする。その仕切板の配置は、曝気部における曝気による激しい水の運動が伝わらないように、仕切板の上端と液面との距離及び仕切板の下端と底板との距離を小さくすることが好ましい。かつ通水性ろ過体の大きさ配置位置等を含めて、通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように設定することができる。
その他、通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように、種々の補助部材を用いることができる。
【0008】
通水性ろ過体としては、不織布、ろ布、金属網等のいずれを用いても同様な効果が得られる。また、ろ過体形状としては、平面型、円筒型、中空型のいずれを用いることも可能であり、複数個を束ねてモジュールろ過体として用いることが可能である。
本発明を実施するに当たっては、曝気部で曝気している関係で、上昇する空気泡とともに水が上昇するので、曝気部の上方では上昇した水が仕切板の上端を越えてろ過部に入る流れを形成することになる。このためろ過部では活性汚泥混合液が下方に流れる流れを形成するのが普通である。その場合、その流れは仕切板からの距離で大きく異なる。
そこで、ろ過部に設置した通水性ろ過体について、その表面の平均流速が前記の範囲にあるようにするには、ろ過部の上部に前記混合液の流れを平均化するための整流装置を設けることが好ましい。
本発明のろ過分離手段としては、水頭圧を利用するのが好ましい。
【0009】
この場合、前記ろ過部では、その上部に整流装置を設置し、活性汚泥混合液を整流装置上部に導入しているため、ろ過部内において活性汚泥混合液の流れ方向が一定であり、整流装置の下部に設置されているろ過体に汚泥のダイナミックろ過層が均一に形成される。また、ろ過体表面に沿って汚泥沈降速度以上〜0.05m/s 未満で活性汚泥混合液を一定方向で流れるため、ろ過体表面に流れる汚泥濃度がほぼ均一であり、ダイナミックろ過層の形成が容易となる。また、ろ過体下部に洗浄装置を設置しておき、定期的にろ過を停止し、洗浄すれば、ろ過体表面に形成された汚泥層を容易に剥離することができる。この洗浄方法は空洗及び水洗の一方または両方を用いてもよい。
ここでは、ろ過により、通水性ろ過体の下部周囲に活性汚泥が濃厚化された液が形成されるので、その濃縮活性汚泥を外部に排出させる。また、通水性ろ過体の表面に活性汚泥が堆積してろ過速度が低下して、空気逆洗したときにも、通水性ろ過体の下部周囲に濃縮活性汚泥が溜まるので、これを排出する。
【0010】
本発明によれば、生物反応槽において、曝気風量を変動させれば、仕切板反対側(ろ過部)に浸漬したろ過体表面の流速を変動させることが可能であり、ろ過水量及び汚泥性状に対応し、均一なダイナミックろ過層を形成させることが可能である。さらに安定したろ過水質も得ることができる。
洗浄直後からろ過体表面にダイナミックろ過層形成までのろ過初期においては、曝気風量が少なく、ろ過体表面の流速が遅いと、生物反応槽内の汚泥凝集性がよく、ろ過体表面に良好なダイナミックろ過層が短時間内に容易に形成できる。その結果、ダイナミックろ過層が均一であり、ろ過面積が有効に利用できる。
ダイナミックろ過層形成直後からろ過体表面洗浄までの定常ろ過期間中において、ろ過体表面の流速を速くすれば、ダイナミックろ過層に汚泥の付着が少なくなり、ろ過圧上昇によるろ過水量の低下が少ない。この結果、ろ過体表面への空洗頻度が少なくなる。さらにダイナミックろ過層に汚泥が過剰に付着した場合でも、空洗時少ない風量で瞬間的にろ過体表面の汚泥層を容易に剥離することができ、再びろ過初期のろ過水量が得られる。
【0011】
また、本発明においては、通水性ろ過体表面のダイナミックろ過層が厚くなって、ろ過抵抗が大きくなった場合には、空気洗浄によりろ過層を剥離させるために、通水性ろ過体の下方に空気を入れるための散気装置を配置することが好ましい。状況によりろ過中に前記散気装置から空気を送るようにすることもできる。
【0012】
図1は、団地下水に対する本発明による処理法の一例をフローシートで示した。
図1に示す如く、流入原水1が生物反応槽5に流入し、生物反応槽供給ブロワー2によって空気を供給し、活性汚泥による好気処理を行う。曝気により上昇する生物反応槽混合液が仕切板6の上方から仕切板6によって形成されたろ過槽7に下向流入し、不織布ろ過体8の表面を下向流しながら、不織布ろ過体8よりろ過し、取水管9を通って、処理水10が得られる。なお、不織布ろ過体の洗浄は空洗ブロワー11より一定時間間隔で底部より曝気し、上向流式で表面洗浄を行う。この間ろ過を停止する。また、余剰汚泥は定期的に排泥管12より系外に排出される。ここで、洗浄直後からダイナミックろ過層形成までの初期ろ過時、ダイナミックろ過層形成直後から洗浄までの定常ろ過時は生物反応槽供給ブロワー2の出力を電磁流量計4よりそれぞれ、所定の曝気風量となるようにブロワー制御装置3より制御される。このように一定時間間隔で洗浄を行い、ブロワー2の出力を調整する。
【0013】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
【0014】
実施例1
図1のフローシートに示す団地下水に対する本発明による処理法を行った。
ここで、洗浄直後からダイナミックろ過層形成までの初期ろ過時、ダイナミックろ過層形成直後から洗浄までの定常ろ過時は生物反応槽供給ブロワー2の出力を電磁流量計4よりそれぞれ、所定の曝気風量となるようにブロワー制御装置3より制御される。このように一定時間間隔で洗浄を行い、ブロワー2の出力を調整し、約2ヶ月の長期ろ過を行った。
第1表に生物反応槽の処理条件を示す。第2表にろ過体の処理条件を示す。
【0015】
【表1】
【0016】
第1表に示すように曝気槽への原水流入量が10m3 /dであり、曝気風量が約0.02m3 /m2 /minと0.1m3 /m2 /minとした。なお、ここでの曝気風量は曝気槽断面積当たりの風量とした。ろ過体定常ろ過時は曝気風量をおよそ0.1m3 /m2 /minと一定とした。ろ過体洗浄直後からダイナミックろ過層形成までの初期ろ過時は、曝気風量をおよそ0.02m 3/m2 /minとした。なお、曝気槽MLSSが約2500mg/リットルであり、汚泥の凝集性が良好でフロックが大きかった。また、槽全体のBOD負荷が約0.15kg/kg・dとなった。
なお、本実施例は本発明の一例に過ぎない。流入原水BODが生物反応槽において、完全分解除去されるBOD負荷とするのが本発明の効果を一層高められる。ろ過体が浸漬設置されるろ過槽を除いた生物反応槽のBOD負荷を0.3kg/kg/d以下とするのが好ましい。この場合、ろ過槽に流入する活性汚泥混合液中、原水のBODがまったく残留しないことから、ろ過体表面での生物膜生成がなく、長期問において安定したろ過水量の確保ができる。
本実験では、団地下水を原水とした活性汚泥を用いた。
【0017】
【表2】
【0018】
第2表にろ過体の処理条件を示す。本実施例では、有効ろ過面積0.5m2 の平面形不織布ろ過体4枚をろ過体モジュールとして用いた。ろ過体は、厚さ0.4mm,目開き約20〜30μmのポリエステル製の不織布を用いた。目付量は60g/m2 であった。ろ過時の平均水頭圧は約10cmである。洗浄直後からダイナミックろ過層形成までの間、ここでは、ろ過水濁度が10度以下までの間を初期ろ過時とした。この間はろ過体表面の平均流速が0.01m/sとなるように生物反応槽の曝気風量を約0.02m 3/m2 /minで調整を行った。
なお、初期ろ過時のろ過体表面流速が汚泥沈降速度以上、0.05m/s未満であれば、良好なダイナミックろ過層が形成される。通常、活性汚泥の沈降速度は最大で約0.002m/sであり、初期ろ過時では、ろ過体表面流速が0.002m/s〜0.01m/sとすれば、比較的短時間内に良好なダイナミックろ過層が形成できる。
本実験では、表面流速ができるだけ均一となるようにし、具体的な方法としては、散気装置から空気が均一に供給できるようにし、旋回流れの流れを均一にした。仕切板と散気装置の距離及び仕切板とろ過体の距離をほぼ同じにした。
【0019】
定常ろ過時、ここではダイナミックろ過層形成直後からろ過体洗浄までの間、ろ過体表面の平均流速を約0.03m/sとなるように生物反応槽の曝気風量を約0.1m3 /m2 /minとした。また、空洗時のろ過体表面平均流速が0.5m/sとなるように空洗風量を設定した。なお、空洗時はろ過を停止した。初期ろ過時間、定常ろ過時間及び空洗(停止)時間間隔をそれぞれ、5分、12時間と3分とした。このように約2ヶ月連続処理した時の原水及び処理水の平均値を第3表に示す。
【0020】
【表3】
【0021】
第3表に示すように、原水のpHが7.1、濁度150度、SS86mg /リットル であるのに対し、処理水では、pH7.6、濁度4.1度、SS5.0mg /リットル となり、不織布ろ過体モジュールによって得られたろ過水が清澄であると認められた。
また、CODとS−COD、BODとS−BODについて、原水では、それぞれ、75mg /リットルと42mg /リットル、110mg /リットルと65mg /リットルであるのに対し、処理水では、それぞれ13.5mg /リットルと11.0mg /リットル、5.8mg /リットルと5mg /リットル以下であり、処理水質としても良好であると認められた。
【0022】
図2に本実施例におけるろ過Fluxの時間経過を示す。初期ろ過から約5時間経過してもろ過Fluxの低下が少なく、約5m/d以上を維持でき、安定した処理が得られた。
図3にろ過水の濁度経過を示す。初期ろ過5分後にろ過水濁度が10度以下となり、その後約5度であり、大きな変動が見られず、汚泥のダイナミックろ過層が短時間内に形成し、安定した処理ができたと認められた。
【0023】
比較例1
実施例1と同一な処理フローにおいて、同一なろ過体モジュールを用い、表面流速を0.2m/sとした場合のろ過Fluxとろ過水濁度の経過をそれぞれ、図4、図5に示す。
表面流速0.2m/sでは、ろ過Fluxが初期の約7m/dであるのに対し、30分後に約1m/d以下に低下し、ろ過体表面に良好なダイナミックろ過層が形成されず、汚泥が付着し、ろ過Fluxが低下したものと認められる。
ろ過水濁度は図5に示すように初期ろ過開始時の濁度が約34度と実施例より若干高かったが、その後は約10度以下となり、実施例1と同程度であった。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、生物反応槽と仕切板を介して設けた通水性ろ過体における表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるようにすることにより、ろ過水量及び汚泥性状に対応し、均一なダイナミックろ過層を形成させることが可能であり、ろ過Fluxを高く維持してろ過を行うことができる。さらに安定したろ過水質も得ることができる。
また、生物反応槽において、曝気風量を変動させれば、仕切板反対側に浸漬したろ過体表面の流速を変動させることが可能であり、ろ過水量及び汚泥性状に対応し、均一なダイナミックろ過層を形成させることが可能である。さらに安定したろ過水質も得ることができる。
【0025】
ろ過体表面にダイナミックろ過層形成までの初期ろ過において、曝気風量が少なく、ろ過体表面の流速が遅いと、生物反応槽内の汚泥凝集性がよく、ろ過体表面に良好なダイナミックろ過層が短時間内に容易に形成できる。また、ダイナミックろ過層が均一であり、ろ過面積が有効に利用できる。ダイナミックろ過層が一旦形成されるとろ過期間中にろ過体表面の流速を速くすれば、ダイナミックろ過層に汚泥の付着が少なくなり、ろ過圧上昇によるろ過水量の低下が少ない。この結果、ろ過体表面への空洗頻度が少なくなる。さらにダイナミックろ過層に汚泥が過剰に付着した場合、少ない風量による空洗で、容易にろ過体表面の汚泥層を剥離することができ、再びろ過初期のろ過水量が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法の1例のフローシートを示す。
【図2】実施例1におけるろ過Fluxの時間経過のグラフを示す。
【図3】実施例1におけるろ過水の濁度の時間経過のグラフを示す。
【図4】比較例1におけるろ過Fluxの時間経過のグラフを示す。
【図5】比較例1におけるろ過水の濁度の時間経過のグラフを示す。
【符号の説明】
1 流入原水
2 生物反応槽供給ブロワー
3 ブロワー制御装置
4 電磁流量計
5 生物反応槽
6 仕切板
7 ろ過槽
8 ろ過体
9 取水管
10 処理水
11 空洗ブロワー
12 排泥管
13 散気管
14 散気管
Claims (3)
- 生物反応槽に仕切板を介し通水性ろ過体を浸漬し、ダイナミックろ過層を形成させるろ過によりろ過水を得る汚水処理のろ過分離方法において、活性汚泥混合液を通水性ろ過体に対して、通常運転時の通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように流通させることを特徴とする汚水処理のろ過分離方法。
- 前記通水性ろ過体でダイナミックろ過層を形成させるろ過によりろ過水を得るに際し、通水性ろ過体が浸漬されていない曝気部における曝気風量を変動させ、前記通水性ろ過体表面の流速を制御することを特徴とする請求項1記載の汚水処理のろ過分離方法。
- 生物反応槽に仕切板を介し通水性ろ過体を浸漬し、ダイナミックろ過層を形成させるろ過によりろ過水を得る汚水処理のろ過分離装置であって、活性汚泥混合液を通水性ろ過体に対して、通常運転時の通水性ろ過体表面の平均流速が汚泥沈降速度以上〜0.05m/s未満となるように流通させることを特徴とする汚水処理のろ過分離装置。
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