JP3881467B2 - 面発光レーザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板面に対して垂直方向に光を出射する面発光レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、光信号を用いた並列インターコネクションなどの応用のために、面発光レーザの開発が盛んに行われている。これは、面発光レーザの素子が、1次元および2次元的にアレイ化しやすいという特長を生かしたものである。しかし、これらの特長を生かすためには、それぞれのレーザ素子の光出力や素子抵抗が均一でなければならない。
この面発光レーザは、活性層の両側をp形とn形の分布型ブラッグ反射鏡(DBR)で挟んだ構造を有し、その反射鏡を積層した方向にレーザ光を出射する。現在、GaAs系の材料を用いた波長0.85μm帯面発光レーザが実用化されている。特に、活性層には、より効率よく発振できるGaAs量子井戸が用いられている。また、DBRには、光学長がλ/4のAlxGa1-xAsとAlyGa1-yAs(x>y)を交互に積層したものが用いられている。
【0003】
このような面発光レーザの構成を説明すると、図4に示すように、n形のGaAsからなる基板401上に、n形のGaAsからなるバッファ層402を介してn形のDBR403が形成されている。また、そのDBR403上には、ノンドープのAlGaAsからなる下部スペーサ404を介し、活性層405が形成されている。また、その活性層405上には、ノンドープのAlGaAsからなる上部スペーサ406を介し、p形のDBR407が形成されている。そして、そのDBR407上に、不純物を高濃度にドープしたGaAsからなるオーミックコンタクト層408を介し、オーミック接合した上部電極409が形成されている。また、基板401裏面には、やはりオーミック接合した下部電極410が形成されている。そして、溝を形成した後に絶縁材料を充填することなどにより、分離絶縁層411が電流狭窄および素子分離のために形成されている。
【0004】
ここで、DBR403,407は、前述したように、低屈折率のAlxGa1-xAsとそれに対して高屈折率のAlyGa1-yAsとを交互に積層した構造となっている。その、低屈折率のAlxGa1-xAsとしては、X=1としたAlAsまたは、X=0.9としたAl0.9Ga0.1Asなどが用いられている。また、高屈折率側のAlyGa1-yAsとしては、一般に、y>0.15とされている。このようにすることで、AlyGa1-yAsのバンドギャップを、発振光の光子エネルギーより大きくすることができ、レーザの発振光の吸収を防げることができる。
【0005】
また、レーザ発振を得るためには、反射鏡であるDBR403,407の反射率を99%以上とする必要がある。このため、レーザを出射する側のDBR407は、AlxGa1-xAsとAlyGa1-yAsとの組を、20組程度積層した構造とする。また、その反対側のDBR403は、30組程度積層した構造とする。
また、そのDBR403,407に電流を流す際に、AlxGa1-xAsとAlyGa1-yAsとのヘテロ界面のバンド不連続によって電気抵抗が大きくなるのを防ぐために、その不純物濃度を1018cm-3以上とするようにしている。加えて、バンドギャップの異なるDBR403,407との界面に、中間的なバンドギャップを持つAlGaAsの層か、Alの組成比が徐々に変化しているグレーディド層を入れるようにしてもよい。
【0006】
ところで、前述したように、DBR407の最表面には、その上に電流を流すために、上部電極409をオーミック接合して形成する必要がある。このために、DBR407上には、不純物を高濃度にドープしたGaAsからなるオーミックコンタクト層408を備えるようにしている。これは次に示す理由による。すなわち、DBRを構成している高屈折率のAlGaAsは、Alを含んでいるために容易に酸化されやすい。そして、その酸化された状態の上には、金属電極を良好にオーミック接合することが非常に困難だからである。
ここで、そのオーミックコンタクト層408も反射鏡の1層として用いるため、その層の厚さは、光学長をλ/4とするために60nm程度としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その従来の面発光レーザには、次に示すような問題点があった。
まず、上述した、オーミック電極形成のための最上層のGaAs層(オーミックコンタクト層)は、レーザ光を吸収するため、出力できるレーザ光の光強度を低減させてしまうという問題があった。また、このように出射されるレーザ光を吸収するので、このGaAsの層が形成されている表面の温度が上昇してしまう。このため、素子表面が酸化されやすくなり、素子の信頼性が損なわれることになる。
【0008】
また、前述した素子においては、上部電極409形成のためのエッチング加工になどにおいて、本来はエッチング対象ではないGaAsの層も、多少はエッチングされるために薄くなる場合がある。このように、そのGaAsの層がエッチングされてしまうと、これがDBRの一部を構成しているため、DBRの反射率が低下することになる。特に、GaAsの層は最上層に配置されるため、そのGaAsの層と空気との屈折率差が大きく、この面での反射率が大きい。Lこのため、GaAsの層の厚さの変動は、反射光の位相の変動になり、DBRの反射率に大きな影響を与えてしまう。このように、DBRの反射率が低下すると、レーザ発振の閾値電流の増加を招き、最悪の場合はレーザが発振しなくなる。
【0009】
この発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、面発光レーザが、より安定してレーザ発振できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の面発光レーザは、GaAsからなる基板上に形成された第1導電形を有する第1の分布型ブラッグ反射鏡と、この第1の分布型ブラッグ反射鏡上に形成された活性層と、この活性層上に形成された第2導電形を有する第2の分布型ブラッグ反射鏡と、この第2の分布型ブラッグ反射鏡上に形成された第2導電形のInGaPからなる保護層と、この保護層上に部分的に形成されたGaAsからなるオーミックコンタクト層と、このオーミックコンタクト層にオーミック接合して形成された金属からなる上部電極と、基板裏面にオーミック接合して形成された金属からなる下部電極とを備え、第1の分布ブラッグ反射鏡は、第1導電形のAlGaAsからなる第1の半導体層とこの第1の半導体層とは異なるアルミニウム組成を有して第1の半導体層より高い屈折率の第1導電形のAlGaAsからなる第2の半導体層とが交互に積層され、第2の分布ブラッグ反射鏡は、第2導電形のAlGaAsからなる第3の半導体層とこの第3の半導体層とは異なるアルミニウム組成を有して第3の半導体層より高い屈折率の第2導電形のAlGaAsからなる第4の半導体層とが交互に積層され、その最上層には、第3の半導体層が配置され、第1〜第4の半導体層および保護層の光学長は、活性層より得られる発振光の波長の1/4に形成され、オーミックコンタクト層は、その光学長が上記波長の1/2の整数倍に形成されているようにした。
このように構成したので、レーザが出射される端面には、InGaPからなる保護層が配置されることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態における面発光レーザの構成を示す断面図である。この面発光レーザの構成に関して説明すると、n形のGaAsからなる基板101上に、n形のGaAsからなるバッファ層102を介してn形のDBR(分布型ブラッグ反射鏡)103が形成されている。基板101は一度大気に晒されるなどにより、表面の清浄度が劣化しているので、バッファ層102を形成し、引き続き同一装置内でDBR103を形成するようにしている。
【0012】
そのDBR103は、Siをドープすることでn形としたAl0.9Ga0.1Asからなる膜厚69nmの低屈折率層と、やはりSiをドープすることでn形としたAl0.15Ga0.85Asからなる膜厚62nmの高屈折率層とが交互に積層されている。また、その低屈折率層と高屈折率層とが37組積層されている。また、低屈折率層と高屈折率層のそれぞれの層の光学長は、レーザの発振波長λの1/4となっている。
【0013】
また、そのDBR103上には、ノンドープのAl0.5Ga0.5Asからなる下部スペーサ104を介し、活性層105が形成されている。この活性層105は、ノンドープのGaAsからなる厚さ8nmの量子井戸層と、ノンドープのAl0.3Ga0.7Asからなる厚さ10nmの障壁層とからなる多重量子井戸構造となっている。
また、その活性層105上には、ノンドープのAl0.5Ga0.5Asからなる上部スペーサ106を介し、p形のDBR107が形成されている。
ここで、下部スペーサ104と上部スペーサ106との合計の膜厚が88nmとされている。そして、下部スペーサ104,活性層105,および,上部スペーサ106全体の光学長が、所望とする発振波長に等しく設計されている。
【0014】
また、DBR107は、Cをドープすることでp形としたAl0.9Ga0.1Asからなる膜厚69nmの低屈折率層と、やはりCをドープすることでp形としたAl0.15Ga0.85Asからなる膜厚62nmの高屈折率層とが交互に積層されている。また、その低屈折率層と高屈折率層とが23組積層されている。また、低屈折率層と高屈折率層のそれぞれの層の光学長は、レーザの発振波長λの1/4となっている。
【0015】
そして、この実施の形態においては、そのDBR107上に、不純物としてZnをドープしたp形のInGaPからなる厚さ64nmの保護層108を備えるようにした。ここで、その保護層108は、光学長がレーザの発振波長λの1/4となっているようにした。
加えて、その保護層108上にオーミックコンタクト層109を介し、これにオーミック接合した上部電極110を備えるようにした。そのオーミックコンタクト層109は、オーミックコンタクトをとるために、Cをドープすることでp形としたGaAsからなり、膜厚236nmに形成されているようにした。また、上部電極110は、AuZnNiから構成されている。なお、そのオーミックコンタクト層109は上部電極110が形成されている領域の下にのみ配置されているようにした。
【0016】
また、その上部電極110が形成された領域への電流狭窄のためと素子分離のためとに、ポリイミドからなる分離絶縁層121が形成されている。この分離絶縁層121で分離された領域が、1つの素子領域となる。この分離絶縁層121が、たとえば、基板101上で格子状に形成されれば、その格子の中に1つの面発光レーザ素子が形成され、結果として、複数の面発光レーザがアレイ状に基板101上に形成された状態が得られる。
なお、図1に示すように、基板101裏面には、AuGeNiからなるオーミック接合した下部電極111が形成されている。
【0017】
次に、上述した面発光レーザのレーザ出射部の最表面に関して説明する。レーザ出射部の最表面は、図2(a)に示すように、・・・高屈折率層107b,低屈折率層107a,高屈折率層107b,低屈折率層107a,保護層108と積層され、その上に、オーミックコンタクト層109を介して上部電極110が形成されている。ここで、それら各層における屈折率は、図2(b)に示すようになり、最上層のInGaPからなる保護層108下には、これよりの屈折率の小さいAl0.9Ga0.1Asからなる低屈折率層107aがある。したがって、保護層108上の空気の層を含め、保護層108からDBR107は、屈折率が大小交互に変化した状態となっている。
【0018】
ところで、たとえば、上部電極110およびオーミックコンタクト層109のパターン形成は、オーミックコンタクト層109を構成しているGaAsの膜とAuZnNiの膜とを、保護層108上に形成した後、これらをパターニングすることで行っている。
ここで、それら溝やパターンの加工は、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて行っている。
図4に示した従来の場合、上部電極409の下には、反射鏡の1層として用いているオーミックコンタクト層408が存在し、この上面が上部電極409の加工時に露出することになる。したがって、その上部電極409の加工時に、オーミックコンタクト層408が若干エッチングされ、膜厚が減少する場合がある。このため、反射鏡の反射率が低下するという問題が発生する場合がある。
【0019】
しかしながら、この実施の形態では、上部電極110の形成時には、下部にオーミックコンタクト層109となるGaAsの層が存在している。そして、この層は、反射鏡の一部としては用いない。反射鏡の一部として用いる保護層108は、そのGaAsの層の下にある。したがって、反射鏡の一部として用いる保護層108は、上部電極110の形成時に、何ら影響を受けない。すなわち、この実施の形態によれば、上部電極110の形成時に、反射鏡の反射率が低下してしまうことがない。
【0020】
また、オーミックコンタクト層109のパターン形成では、GaAs膜を所定のマスクパターンを用い、H2SO4+H22+H20のエッチング液によるウエットエッチングを用いるようにしている。このエッチング液では、InGaPは全くエッチングされないので、保護層108は、オーミックコンタクト層109の加工時にも影響を受けない。
そして、オーミックコンタクト層109や上部電極110の形成は、面発光レーザの最後のプロセスとなる。したがって、保護層108は、最後までオーミックコンタクト層109となるGaAs膜に保護された状態となっている。すなわち、この実施の形態によれば、保護層108は、成膜時の膜厚を最後まで変化せずに保持することができる。
【0021】
ところで、面発光レーザの製造においては、上部電極となる金属膜を形成する前の段階で、各層のエピタキシャル成長後ウエハの検査を行うようにしている。この検査では、一般には、そのウエハ上面から光を照射し、そのときの反射スペクトルを測定するようにしている。反射スペクトルの測定の結果が、所定の値となっているかどうかで、検査の良否を判定するようにしている。
【0022】
図3は、前述したこの実施の形態1における保護層108のInGaPの膜までエピタキシャル成長したウエハの反射スペクトルを示す特性図である。図3において、0.82〜0.88μmの範囲がDBRのストップバンドであり、この領域において100%に近い反射率が得られていることがわかる。また、そのストップバンドの中心部のきわめて狭い波長域で、反射率が小さくなっている。これは、この実施の形態における共振器構造の共振波長である。この共振波長が発振するレーザの波長となる。したがって、それらの検査により、共振波長と反射スペクトルの減小の半値幅が、設計値通りになっていれば、検査対象のウエハは、引き続いて素子形成のプロセスを継続することになる。
【0023】
上述したウエハ検査の段階では、オーミックコンタクト層109となるGaAsの層が、ウエハ(基板101)全域にわたって存在しているため、測定する反射スペクトルに影響を与える。ここで、前述したように、この実施の形態では、オーミックコンタクト層109の膜厚は236nmとした。すなわち、そのGaAsの膜は、その膜の光学長を、発振波長のλに等しくした。これは、光学長が発振波長のλ/2の整数倍となっている。
【0024】
一般に、そのGaAsの層の光学長を、λ/2の整数倍にすれば、その層の上の空気とGaAsの層との境界で反射される光と、保護層108の下のDBRから反射される光とが同位相となる。一方、そのGaAsの層とその下の保護層108との間の界面で反射される光は、それらと逆位相になる。しかし、GaAsの層とその下の保護層108との屈折率の差は小さいため、その反射光の影響はほとんど無視できる。
したがって、オーミックコンタクト層となるGaAsの膜が全域についた状態でも、反射スペクトルはそれば内場合とほとんど変わらない。すなわち、オーミックコンタクト層となるGaAsの膜が全域についた状態でも、上述した検査には何ら支障を来さない。
【0025】
また、オーミックコンタクト層109は、236nmと厚く形成できるので、上部電極110とのアロイ型のオーミック接合を十分厚くしても、それが保護層108にまで到達することがない。したがって、上部電極110の接合を十分に抵抗を下げた状態で行える。また、オーミック接合した上部電極110の接触抵抗を均一にできるので、光出力などの素子特性のバラツキを押さえることもできる。
なお、上述した実施の形態では、分離絶縁層121による分離構造(電流狭窄構造)としたが、これに限るものではない。イオン注入による不純物の導入による電流狭窄構造や、AlAs層の選択酸化による電流狭窄構造としてもよいことはいうまでもない。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明では、GaAsからなる基板上に形成された第1導電形を有する第1の分布型ブラッグ反射鏡と、この第1の分布型ブラッグ反射鏡上に形成された活性層と、この活性層上に形成された第2導電形を有する第2の分布型ブラッグ反射鏡と、この第2の分布型ブラッグ反射鏡上に形成された第2導電形のInGaPからなる保護層と、この保護層上に部分的に形成されたGaAsからなるオーミックコンタクト層と、このオーミックコンタクト層にオーミック接合して形成された金属からなる上部電極と、基板裏面にオーミック接合して形成された金属からなる下部電極とを備え、第1の分布ブラッグ反射鏡は、第1導電形のAlGaAsからなる第1の半導体層とこの第1の半導体層とは異なるアルミニウム組成を有して第1の半導体層より高い屈折率の第1導電形のAlGaAsからなる第2の半導体層とが交互に積層され、第2の分布ブラッグ反射鏡は、第2導電形のAlGaAsからなる第3の半導体層とこの第3の半導体層とは異なるアルミニウム組成を有して第3の半導体層より高い屈折率の第2導電形のAlGaAsからなる第4の半導体層とが交互に積層され、その最上層には、第3の半導体層が配置され、第1〜第4の半導体層および保護層の光学長は、活性層より得られる発振光の波長の1/4に形成され、オーミックコンタクト層は、その光学長が上記波長の1/2の整数倍に形成されているようにした。
【0027】
このように構成したので、レーザが出射される端面には、InGaPからなる保護層が配置されることになる。すなわち、レーザが出射される端面には、レーザ光を吸収するGaAsがない。したがって、この発明によれば、まず、レーザ出射時の素子表面の温度上昇を抑制できるようになり、より安定してレーザが発振できるようになる。
また、上記の構成では、保護層上に部分的に形成されたGaAsからなるオーミックコンタクト層を介し、これにオーミック接合する上部電極が形成されているようにした。この部分的に形成されたオーミックコンタクト層は、保護層の上全域にGaAsの層を形成した後、パターン加工して形成することになる。ここで、このパターン加工時には、すでに、上部電極は形成されている。また、GaAsのパターン加工では、InGaPと高い選択比を持たせることができる。すなわち、上述した構成の面発光レーザ作製のプロセス途中では、保護層はほとんど膜厚が変化するような影響を受けない。したがって、この発明によれば、DBRの反射率を低下させることなく素子が形成できるので、より安定してレーザが発振できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態における面発光レーザの構成を示す断面図である。
【図2】 図1の面発光レーザのレーザ出射部の最表面における屈折率に関して示す説明図である。
【図3】 検査のための反射スペクトルの測定結果を示す特性図である。
【図4】 従来よりある面発光レーザの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
101…基板、102…バッファ層、103…DBR(分布型ブラッグ反射鏡)、104…下部スペーサ、105…活性層、106…上部スペーサ、107…DBR、108…保護層、109…オーミックコンタクト層、110…上部電極、111…下部電極、121…分離絶縁層。

Claims (2)

  1. GaAsからなる基板上に形成された第1導電形を有する第1の分布型ブラッグ反射鏡と、
    この第1の分布型ブラッグ反射鏡上に形成された活性層と、
    この活性層上に形成された第2導電形を有する第2の分布型ブラッグ反射鏡と、
    この第2の分布型ブラッグ反射鏡上に形成された第2導電形のInGaPからなる保護層と、
    この保護層上に部分的に形成されたGaAsからなるオーミックコンタクト層と、
    このオーミックコンタクト層にオーミック接合して形成された金属からなる上部電極と、
    前記基板裏面にオーミック接合して形成された金属からなる下部電極と
    を備え、
    前記第1の分布ブラッグ反射鏡は、
    第1導電形のAlGaAsからなる第1の半導体層とこの第1の半導体層とは異なるアルミニウム組成を有して前記第1の半導体層より高い屈折率の第1導電形のAlGaAsからなる第2の半導体層とが交互に積層され、
    前記第2の分布ブラッグ反射鏡は、
    第2導電形のAlGaAsからなる第3の半導体層とこの第3の半導体層とは異なるアルミニウム組成を有して前記第3の半導体層より高い屈折率の第2導電形のAlGaAsからなる第4の半導体層とが交互に積層され、その最上層には、前記第3の半導体層が配置され、
    前記第1〜第4の半導体層および前記保護層の光学長は、前記活性層より得られる発振光の波長の1/4に形成され
    前記オーミックコンタクト層は、その光学長が前記波長の1/2の整数倍に形成され
    たことを特徴とする面発光レーザ。
  2. 請求項記載の面発光レーザにおいて、
    前記活性層を挾むように配置されたAlGaAsからなるスペーサ層を備え、
    前記活性層および前記スペーサ層全体の光学長は前記光の波長に等しいことを特徴とする面発光レーザ。
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