JP3881209B2 - ドップラシフト周波数測定装置およびその利用装置 - Google Patents

ドップラシフト周波数測定装置およびその利用装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波や電波などの伝搬波のパルスを送信信号として送信し、この送信信号の周波数と反射信号の周波数との差からドップラシフト周波数を求めるドップラシフト周波数測定装置およびその利用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドップラソナーや潮流計などにおいては、超音波のバースト波を所定方向に送信し、海底または所定水深から反射波を受信し、送信周波数と受信周波数との差からドップラシフト周波数を求め、そのドップラシフト周波数によって船舶の移動速度や潮流の流向・流速を計測するようにしている。
【0003】
上記受信信号の周波数解析は、FFT(離散フーリエ変換DFTを高速に行う演算アルゴリズム)により行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ドップラソナーにおいて、上記バースト波の送信期間(バースト波の持続時間)は、海底深度や計測すべき深度に応じて変化する。すなわち、より遠方からの反射波を受信するためには、送信信号のエネルギーを増す必要があるため、上記送信期間は長く設定する。しかし、上記バースト波の送信期間を余程長く設定した場合でも、その期間は、ドップラシフト周波数fdの逆数である1/fd時間よりも、通常はるかに短い。例えば、上記バースト波の送信期間は短い場合、5[ms]以下であるので、FFTによる周波数分解能は200[Hz]以上である。しかし、ドップラソナーの場合、ドップラシフト周波数fdは1[Hz]程度の精度で検出する必要がある。
【0005】
したがって、FFTによって決定される周波数分解能では、必要な精度でドップラシフト周波数が測定できない。
【0006】
但し、FFTの特徴として、必ず真の値の近傍にスペクトルのピークが存在するため、複数回の受信信号についてスペクトルを求めると、それらのスペクトルのピークは真の値周辺に分布することになる。そのため、多数回の超音波バースト波の送受信を行ってスペクトルを積算平均すれば、そのピークが真のピーク位置に略等しくなる。したがって、上記平均化処理によって周波数分解能を高めることができる。
【0007】
しかし、上記積算平均を重ねても、どこまでも周波数分解能が向上するわけではなく、例えば数10〜数100Hzの分解能が限界となる。また、上記積算平均の結果を測定値とするので、測定結果の変化に遅れが生じ、例えば船速の急激な変化に追従できない、または潮流の急激な変化に追従できない、といった不都合が生じる。
【0008】
この発明の目的は、単位時間当たりのサンプリングデータ数が少なくても、高い周波数分解能で受信信号の周波数を求められるようにして、上述の問題を解消した、ドップラシフト周波数測定装置およびその利用装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
これまで、相関行列の固有値、固有ベクトルを用いたデータ処理手法の一種としてMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法が用いられている。これは、超分解能とも呼ばれる優れた特性を有するスペクトル推定法の一種である。このMUSIC法に関しては、文献(R.O.Schmidt,"Multiple Emitter Location and Signal Parameter Estimation",IEEE Trans. Antennas Propagat.,AP-34,No.3,March 1986)に開示されている。
【0010】
従来、MUSIC法は、電波の到来方向の推定のために利用されていた。すなわち、移動体通信や室内無線通信などで、基地局の設置を効率よく行ったり、多重波の伝搬を適切にモデル化するには、到来波(多重波、干渉波)の分離推定が重要な技術であった。MUSIC法は、このような電波の到来方向を高い方位分解能の下で推定を行うために有用であった。
【0011】
この発明は、上記MUSIC法をドップラシフト周波数の測定に適用したものである。
すなわち、この発明のドップラシフト周波数測定装置は、所定周波数の送信信号を送信部から送信する送信手段と、該送信信号の目標物からの反射信号である受信信号を受信部で受信し、サンプリングして、サンプリングデータ列を得る受信手段と、該サンプリングデータ列を離散フーリエ変換により周波数分析する手段と、前記離散フーリエ変換による周波数分析結果の概略ピーク位置近傍の周波数範囲のみについて、前記サンプリングデータ列を、線スペクトルが1本現れるようにMUSIC法により周波数分析する周波数分析手段と、前記MUSIC法による周波数分析の結果から前記受信信号の周波数を検出するとともに、該受信信号の送信信号に対する周波数シフト量をドップラシフト周波数として求めるドップラシフト周波数検知手段と、を備えて、ドップラシフト周波数を検知する。
また、この発明のドップラシフト周波数測定装置は、所定周波数の送信信号を送信部から送信する送信手段と、該送信信号の目標物からの反射信号である受信信号を受信部で受信し、サンプリングして、サンプリングデータ列を得る受信手段と、該サンプリングデータ列を離散フーリエ変換により周波数分析する手段と、前記サンプリングデータ列を、線スペクトルが1本現れるようにMUSIC法により周波数分析する周波数分析手段と、前記離散フーリエ変換による周波数分析結果と、前記MUSIC法による周波数分析結果の双方の同一周波数位置にピークが現れたときの、前記MUSIC法による周波数分析結果を、前記受信信号の周波数として検出するとともに、該受信信号の前記送信信号に対する周波数シフト量をドップラシフト周波数として求めるドップラシフト周波数検知手段と、を備えて、ドップラシフト周波数を検知する。
【0012】
上記送信信号としては、バースト波とし、それに対応する受信信号に含まれるバースト波についてサンプリングを行うようにする。
【0013】
また、上記周波数分析による結果を、上記バースト波の複数回分について平均化する。
【0016】
また、上記ドップラシフト周波数測定装置において、送信手段が複数方向へ送信信号を送信し、受信手段が複数方向からの受信信号についてサンプリングデータ列を得、周波数分析手段が複数方向からの受信信号のサンプリングデータ列について周波数分析を行い、ドップラシフト周波数検知手段が前記複数の方向についてのドップラシフト周波数を求め、該複数方向についてのドップラシフト周波数から、送信部および受信部の、目標物に対する多次元方向の相対移動速度を測定する。
【0017】
この発明のドップラソナーは、上記相対速度測定装置において、送信部および受信部を船舶に設け、海底を目標物として対地船速を測定する。
【0018】
この発明の潮流計は、上記相対速度測定装置において、送信部および受信部を船舶に設け、所定深度の反射物を目標物として、所定深度の潮流の流向・流速を測定する。
【0019】
また、この発明の超音波診断装置は、上記相対速度測定装置において、生体内の所定深度位置を目標物とし、生体内の血流を測定する。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態であるドップラソナーおよび潮流計の構成を、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、船舶とその船底から海底方向へ形成される超音波ビームとの関係について示している。ここで、y軸は船首方向の軸、x軸は水平面内においてy軸に直角な方向の軸、z軸は鉛直方向の軸である。送信部および受信部に設けられた超音波振動子は、所定時間持続する一定周波数の超音波バースト波を送信する。その際、超音波振動子は、船底から海底側に俯角θで、且つ水平面内の角度間隔120°で、それぞれ3本の超音波ビームを形成する。また、これらの超音波振動子は、海底からの反射波である受信信号を受信する。この送信信号と受信信号の周波数差をドップラシフト周波数として検出する。この周波数差は、海底面に対する船舶の相対速度により定まる。これにより、3本のビームの向く軸方向の相対速度を求め、さらにこの3つの相対速度から、船舶の二次元または三次元の速度ベクトルを求める。
【0021】
図2は、1本の超音波ビームについて、船速とドップラシフト周波数との関係について示している。ここで、送信信号の周波数をfo、超音波の伝搬速度をVo、船速をV、ドップラシフト量をΔとすれば、次の関係が成り立つ。
【0022】
Δ=2(V/Vo)cosθ
V=VoΔ/(2cosθ)
ここで、Vo,θは一定であるので、またはこれらが一定でなくても、他の手段により求められるので、上式から船速Vを求めることができる。
【0023】
但し、上記の関係は、ビームの水平面内の方向成分についてであるので、これを3つのビームにつき3方向の成分として求め、二次元または三次元の船速を求める。
【0024】
図3は、装置全体の回路構成をブロック図として示したものである。図3において、TX信号生成回路2は、指定された持続時間のバースト信号を生成してドライバ回路3へ出力する。ドライバ回路3は、それを増幅可能な信号に変換する。増幅回路4は、その信号を増幅し、送受切替回路5を介して超音波振動子6を駆動する。送受切替回路5は、送信時に増幅回路4の出力信号を超音波振動子6へ与え、受信時に超音波振動子6による信号を増幅回路7へ導く。増幅回路7は受信信号を増幅し、バンドパスフィルタ8は所定周波数帯域以外の雑音周波数成分を除去する。増幅回路9は信号成分の周波数を増幅し、A/Dコンバータ10は、それを所定のサンプリング間隔でサンプリングするとともにディジタルデータに変換する。インターフェイス1は、TX信号生成回路2に対する制御データの出力およびA/Dコンバータ10からのデータ入力の制御を行う。
【0025】
以上に示した部分で1つのビームを形成する送受信制御回路101を構成している。同様にして、さらに2つの送受信制御回路102,103を備え、合計3つのビームを形成する3チャンネル分の送受信制御回路を設けている。
【0026】
DSP12はディジタル信号処理回路であり、インターフェイス11を介して各送受信制御回路101,102,103により求められた受信データを処理し、ドップラシフト周波数を検知する。また、このDSP12は、各送受信制御回路101,102,103内のTX信号生成回路2に対して、送信信号生成のためのデータを所定のタイミングで与える。さらに、DSP12は、3つのビームについてドップラシフト周波数を基に、二次元または三次元の船速(移動方向と移動速度)を求めて、インターフェイス13を介してホスト装置へ出力する。
【0027】
図4は、超音波のバースト波とサンプリングタイミングとの関係を示している。図4において、Tbはバースト波の持続時間、Taはバースト波の送信周期である。超音波である送信信号の周波数foは、例えば125kHzであり、サンプリング周波数fsは、例えば312.5kHzである。後述するように、受信信号のバースト波部分の安定した中央部分について、所定データ数だけサンプリングする。
【0028】
図5は、図3に示したDSP12の処理手順を示すフローチャートである。まず、水深の測定を行う(n1)。これは、それまでに超音波信号の送受信を行って、その往復時間により求めた水深データを取り込むか、または他の手段により測定された水深データを読み取る。続いて、水深に応じて、バースト波の送信周期Ta、バースト波の持続時間Tbを決定する(n2)。通常、水深が深くなる程、受信信号のパワーが低下するので、それに伴って送信信号のエネルギーを増すために、バースト波の持続時間を長く設定する。また、水深が深くなる程、超音波の往復に要する時間が長くなるので、それに伴って送信周期を長く設定する。このように設定した条件で、送信タイミングとなれば、図3に示したTx信号生成回路2に対してトリガを与えるように制御データを出力する(n3→n4)。
【0029】
その後、図3に示したA/Dコンバータ10により求められたサンプリングデータを読み取り、バースト波部分のサンプリングデータ列を抽出する(n5→n6)。水深が既にわかっているので、受信信号のどの範囲にバースト波が含まれているかは推定できる。その時間範囲についてサンプリングデータが所定のレベル以上で所定の変化を示した時、そのタイミングをバースト波の立ち上がり部分とみなす。このバースト波の立ち上がりの後に続く、バースト波の安定した中央部分について、所定データ数のサンプリングデータを抽出する。
【0030】
その後、以上のようにして求めたサンプリングデータ列を基に、後述する方法により、MUSIC法でスペクトルを求める(n7)。このとき、後述するように、単一の線スペクトルが生じるように、ランク数L=2として計算する。そして、そのスペクトルに含まれる単一の線スペクトルのピーク周波数を、受信信号の周波数として検出する(n8)。
【0031】
このように1つのバースト波について求めた受信信号の周波数を、時系列上の複数の周波数データについて積算平均を行う。すなわち時間軸上で移動平均を行う(n9)。
【0032】
以上の処理は、3つのチャンネルすべてについて行い、各ビームの軸方向のドップラシフト周波数から、船舶の二次元方向の移動速度を算出する(n10)。
【0033】
図6は、第2の実施形態に係るドップラソナーおよび潮流計におけるドップラシフト周波数測定手順を示すフローチャートである。
図6において、ステップn20の処理は、図5に示したn1〜n9に相当する処理である。すなわち、サンプリングデータ列からMUSIC法により周波数スペクトルを求める。続いて、同じサンプリングデータ列を基にFFTにより周波数スペクトルを求める(n21)。そして、複数回分の送受信によりFFTにより求めた複数の周波数スペクトルを積算平均する。すなわち時間軸上で所定回数分につき移動平均を行う(n22)。その後、MUSIC法により求めたスペクトルに含まれる線スペクトルのピーク周波数に対応する、FFTにより求めた該当周波数のパワーを抽出する(n23)。FFTにより求めた周波数スペクトルに、その該当周波数にピーク、すなわち所定パワー以上の成分(主成分)が存在すれば、確かにMUSIC法により求めた線スペクトルが受信信号に起因して生じたものとみなす。もし上記主成分が存在しなければ、MUSIC法により求めた線スペクトルは偽の信号であるものとみなす。すなわち、上記主成分が存在するものとみなした場合にのみ船速を算出する(n24→n25)。
【0034】
このように、FFTによるの周波数分析結果とMUSIC法による周波数分析結果とを併用することによって、真のドップラシフト周波数のみを高精度に求めることができる。
【0035】
図7は、第3の実施形態に係るドップラソナーおよび潮流計におけるドップラシフト周波数測定手順を示すフローチャートである。
図7において、ステップn30の処理は、図5におけるステップn1〜n6の処理に相当する。この処理の後、サンプリングデータ列を基に、FFTにより周波数スペクトルのパワーを抽出する(n31)。上記FFTの処理の後、前述した場合と同様に積算平均(時間軸上の移動平均)を行う(n32)。このFFTで求めたスペクトルの積算平均から、パワーが所定のしきい値より高い主成分を抽出する。
【0036】
この主成分が抽出できたなら、上記サンプリングデータ列を基に、MUSIC法により周波数スペクトルを求める(n33→n34)。その際、FFTで求めた主成分を含む狭い周波数範囲についてのみ、MUSIC法により線スペクトルを求める(n34)。その後、MUSIC法による結果を積算平均する(n35)。このようにして積算平均を行った結果に基づき二次元の船速を算出する(n36)。
【0037】
FFTで求めたスペクトルから主成分が抽出できなかったなら、MUSIC法による演算は行わない(n33→END)。
【0038】
このように、FFTによるピークの存在する狭い周波数範囲についてのみMUSIC法の計算を行うことにより、その演算時間を大幅に短縮化でき、ドップラシフト周波数の高速な測定が可能となる。または、処理能力の比較的低い演算処理装置を用いても、短時間周期でドップラシフト周波数を測定できるようになる。
【0039】
なお、上述の説明では、海底からの反射波に基づいて船速を測定する場合について示したが、所定水深からの反射波について同様の処理を行うことによって、船舶に対する相対的な、所定深度の潮流の流向・流速を求めることができる。
【0040】
また、以上に述べた例では、船舶から海中方向へ超音波を送信して、反射波を受信するドップラソナーおよび潮流計について説明したが、超音波診断装置にも同様にも適用できる。すなわち、超音波の送受信部をプローブに設け、人体の皮膚から人体内へ超音波バースト波を送信し、反射波を受信すれば、同様にして血流によるドップラシフトを検出することができる。
【0041】
次に、MUSIC法による周波数スペクトルの算出方法について説明する。 M個のデータからなる時間信号ベクトルXはl(エル)個の正弦波Fと雑音Nから構成されていて、次式が成り立つ。
【0042】
【数1】
Figure 0003881209
【0043】
である。
【0044】
ベクトルXから得られるM×M相関行列Rは次式で表される。
【0045】
【数2】
Figure 0003881209
【0046】
ここに、S=[FFH ]で、σ2 は内部雑音電力である。Hは複素転置共役を表す。IM はM×M単位行列である。ただし、内部雑音(熱雑音)は周波数が異なれば無相関であるとしている。
【0047】
行列Sはl(エル)個の正弦波の相関関係を表す信号相関行列で、
【0048】
【数3】
Figure 0003881209
【0049】
のように成分表示される。右肩の*は複素共役を表している。
【0050】
多重波の相互相関は基本的に無変調の正弦搬送波の相関関係と同じであるため、受信データにおける多重波の相互相関は非常に高い。それ故、前処理として、M成分のデータからK成分(K<M)のサブ・データを1成分ずつずらしながら(M−K+1)個抽出し、平均処理を行うことによって、相互相関を抑圧する。ここで、M成分のデータと、その対角線上に沿ったK成分の部分相関行列との関係を図15に示す。
【0051】
【数4】
Figure 0003881209
【0052】
【数5】
Figure 0003881209
【0053】
ここで、ei は固有ベクトル、λi は固有値である。固有値は次式のように置ける。
【0054】
【数6】
Figure 0003881209
【0055】
これから、相関行列の固有値を求め、内部雑音電力σ2 より大きい固有値の数Lから入力ベクトルXの信号数l(エル)を推定することができる。ここで、Lはランク数であり、L=2×l(エル)である。ただし、δijをクロネッカーのデルタ関数として、ei ・ej =δij ,(1≦i,j≦K)である。
本願発明の場合、一定周波数の送信信号を送信し、ドップラシフトを受けた受信信号の周波数を測定するものであるので、線スペクトルは単一である。したがってL=2に限定する。
【0056】
内部雑音電力に等しい固有値に対応する固有ベクトルに対しては、(2)式、(5)式、(6)式より、次の関係式が導出できる。
【0057】
【数7】
Figure 0003881209
【0058】
【数8】
Figure 0003881209
【0059】
これは内部雑音電力に等しい固有値に対応する固有ベクトルが、すべてのベクトルa(fj ),f=fj (jが1〜Lについて) と直交することを意味している。 それゆえ、MUSIC パワー・スペクトルは次式で定義できる。
【0060】
【数9】
Figure 0003881209
【0061】
すなわち、行列S(アッパーバー付き)の対角成分が各周波数成分のパワーであるが、この対角成分が(9)式から計算できる。
【0062】
次に、DFT(離散フーリエ変換)とMUSIC法による周波数スペクトルの違いについて、いくつかの例を基に説明する。
図8は、周波数f=500Hzの正弦波に0.1%のガウスノイズを重畳させたものを、サンプリング周波数fs=2048Hzでサンプリングした場合について示している。(a)は入力信号、(b)はそれをDFTにより求めた周波数スペクトル、(c)はMUSIC法により求めた周波数スペクトルである。ここでサンプリングデータ列のデータ数は128点、移動平均の成分数Kは80としている。以降の各図に示す例についても同様である。また、この例では、ランク数Lを2としている。
【0063】
このようにMUSIC法によれば、DFTによる場合より鋭いスペクトルが検出できる。
【0064】
図9は、図8に示した条件で100パーセントのガウスノイズを重畳させた場合である。この場合、DFTではノイズの影響をかなり受けるが、MUSIC法によればノイズの影響をほとんど受けることなく信号成分を検出できる。このように、MUSIC法によれば、線スペクトル1本の場合にノイズの影響を受けにくいことがわかる。
【0065】
図10は、周波数f=480Hzの正弦波と、f=500Hzの正弦波とを重ね、さらに0.1%のガウスノイズを重畳させたものを、サンプリング周波数fs=2048Hzでサンプリングした場合について示している。DFTによれば(b)に示すように、2つの信号成分を分解できないが、MUSIC法によれば2つの信号成分が分解できる。ここで、線スペクトルの間隔を近づけ過ぎると、すなわち2つの周波数信号の周波数差が小さ過ぎる場合には、MUSIC法でも正確にスペクトルを測定できない。しかし、本願発明では単一周波数の送信信号を送信し、ドップラシフトを受けた受信信号をMUSIC法により周波数分析するので、線スペクトルは1本しか現れず、線スペクトルのピーク周波数を正しく求めることができる。
【0066】
図11は、周波数f=250Hzの正弦波と、f=500Hzの正弦波とを重ね、さらに100%のガウスノイズを重畳させたものを、サンプリング周波数fs=2048Hzでサンプリングした場合について示している。この場合、DFTによればノイズによってスペクトルが完全に求められなくなっているが、MUSIC法によれば信号成分の検出が行える。
【0067】
MUSIC法により周波数スペクトルを求める際、DFTよりも周波数間隔を細かく計算することにより周波数分解能を上げることができる。図12は、その例を示す図である。図12の(a)は、データ数128点で1周期に相当する正弦波(f=16Hz)に40%のガウスノイズを重畳させた信号である。(b)はデータ数128点で3/4周期の正弦波(f=12Hz)に40%のガウスノイズを重畳させた信号である。(c)は1/2周期の正弦波(f=8Hz)に40%のガウスノイズを重畳させた信号である。同様に、(d)は1/4周期の正弦波(f=4Hz)に40%のガウスノイズを重畳させた信号である。(e)は、上記4つの信号をDFTにより求めた周波数スペクトルを重ねて表したものである。(a)に示した信号の主成分は16Hzとして一応は正しく求められているが、(b)に示した信号も16Hzとして求められている。さらに(c)および(d)に示す信号の主成分は0Hzとして誤って求められている。これに対して、(f)はMUSIC法により求めた、上記4つの信号の周波数スペクトルを重ねて表したものである。このように、MUSIC法によれば、サンプリングデータ列より波長の長い信号成分についても鋭い線スペクトルを求めることができる。
【0068】
MUSIC法の計算回数を増せば、すなわち(9)式に与える周波数間隔を細かくすれば、さらに高分解能での検出も可能である。ただし、計算回数が多くなるとノイズによる影響を受けやすくなるため、必要な周波数分解能との兼ね合いで設定する。
【0069】
図13および図14はドップラソナーに適用した場合の例を示している。ここでは、図1に示した例とは異なり、チャンネルCH1は、船舶の船尾方向にビーム俯角53°で、チャンネルCH2は、船舶の船首方向にビーム俯角53°で、それぞれビームを形成している。送信信号の周波数は、f=125kHz、サンプリング周波数は、fs=312.5kHzである。
【0070】
図13は、船速が0の場合、図14は、船首方向に2kt(ノット)で移動している場合である。このようにDFTに比べて、MUSIC法によれば鋭い線スペクトルが現れて、鋭い周波数推定が可能となる。
【0071】
なお、以上に示した例では、伝搬波として超音波を用いたが、アンテナから電磁波を送受信するようにして、物標の相対速度を探知するドップラレーダにも同様に適用できる。ドップラレーダへの適用により、物標の低速な相対移動速度の測定も可能となる。
【0072】
【発明の効果】
この発明によれば、受信信号の単位時間当たりのサンプリングデータ数が少なくても、高い周波数分解能で受信信号の周波数が求められる。そのため、比較的長時間に亘る積算平均を行う必要もなく、測定結果の変化に遅れが生じる不都合も解消できる。
そして、サンプリングデータ列の離散フーリエ変換による周波数分析結果の概略ピーク位置近傍の周波数範囲についてのみ、MUSIC法による周波数分析を行うことにより、その演算時間を大幅に短縮化でき、ドップラシフト周波数の高速な測定が可能となる。または、処理能力の比較的低い演算処理装置を用いても短時間周期でドップラシフト周波数を測定できるようになる。
また、サンプリングデータ列の離散フーリエ変換による周波数分析結果と、MUSIC法による周波数分析結果の双方に線スペクトルが現れたときの、MUSIC法による周波数分析結果を、受信信号の周波数として検出することにより、真のドップラシフト周波数のみを高精度に求めることができる。
【0073】
この発明によれば、バースト波を送信し、それに対応する受信信号に含まれるバースト波についてサンプリングを行う場合、バースト波の持続時間が短くても所定の周波数分解能を得るに必要なサンプリング数が得られるため、バースト波の持続時間を短くでき、そのことにより距離分解能が高められる。また、送信周期を短縮化することもでき、そのことにより頻繁な測定も可能となる。
【0074】
この発明によれば、周波数分析による結果を、バースト波の複数回分について平均化することによって、単位時間当たりのサンプリングデータ数が、より少なくても、高い周波数分解能で受信信号の周波数を求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るドップラソナーまたは潮流計における船舶と3つの超音波ビームとの関係を示す図
【図2】同ドップラソナーまたは潮流計における、1つの超音波ビームについて、船速とドップラシフト周波数との関係を示す図
【図3】ドップラソナーまたは潮流計の構成を示すブロック図
【図4】超音波バースト波について示す図
【図5】ドップラソナーまたは潮流計の処理手順を示すフローチャート
【図6】第2の実施形態に係るドップラソナーまたは潮流計の処理手順を示すフローチャート
【図7】第3の実施形態に係るドップラソナーまたは潮流計の処理手順を示すフローチャート
【図8】DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図9】DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図10】DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図11】DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図12】DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図13】ドップラソナーにおける、DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図14】ドップラソナーにおける、DFTによる周波数スペクトルとMUSIC法による周波数スペクトルとの例を示す図
【図15】平均処理における、M成分のデータと、その対角線上に沿ったK成分の部分相関行列との関係を示す図
【符号の説明】
4−増幅回路
6−超音波振動子
7,9−増幅回路
8−バンドパスフィルタ
10−A/Dコンバータ
101,102,103−送受信制御回路

Claims (8)

  1. 所定周波数の送信信号を送信部から送信する送信手段と、
    該送信信号の目標物からの反射信号である受信信号を受信部で受信し、サンプリングして、サンプリングデータ列を得る受信手段と、
    該サンプリングデータ列を離散フーリエ変換により周波数分析する手段と、
    前記離散フーリエ変換による周波数分析結果の概略ピーク位置近傍の周波数範囲のみについて、前記サンプリングデータ列を、線スペクトルが1本現れるようにMUSIC法により周波数分析する周波数分析手段と、
    前記MUSIC法による周波数分析の結果から前記受信信号の周波数を検出するとともに、該受信信号の前記送信信号に対する周波数シフト量をドップラシフト周波数として求めるドップラシフト周波数検知手段と、
    を備えたドップラシフト周波数測定装置。
  2. 所定周波数の送信信号を送信部から送信する送信手段と、
    該送信信号の目標物からの反射信号である受信信号を受信部で受信し、サンプリングして、サンプリングデータ列を得る受信手段と、
    該サンプリングデータ列を離散フーリエ変換により周波数分析する手段と、
    前記サンプリングデータ列を、線スペクトルが1本現れるようにMUSIC法により周波数分析する周波数分析手段と、
    前記離散フーリエ変換による周波数分析結果と、前記MUSIC法による周波数分析結果の双方の同一周波数位置にピークが現れたときの、前記MUSIC法による周波数分析結果を、前記受信信号の周波数として検出するとともに、該受信信号の前記送信信号に対する周波数シフト量をドップラシフト周波数として求めるドップラシフト周波数検知手段と、
    を備えたドップラシフト周波数測定装置。
  3. 前記送信信号はバースト波であり、前記受信手段は、該バースト波の反射信号に対応する受信信号のバースト波について、前記サンプリングを行うようにした、請求項1または2に記載のドップラシフト周波数測定装置。
  4. 前記周波数分析手段は、周波数分析結果を、前記バースト波の複数回分について平均化するようにした請求項3に記載のドップラシフト周波数測定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のドップラシフト周波数測定装置において、
    前記送信手段は、複数の方向へ送信信号を送信し、前記受信手段は、前記複数の方向からの受信信号について前記サンプリングデータ列を得、前記周波数分析手段は、前記複数の方向からの受信信号の前記サンプリングデータ列について周波数分析を行い、前記ドップラシフト周波数検知手段は、前記複数の方向についてのドップラシフト周波数を求め、該複数の方向についてのドップラシフト周波数から、前記送信部および受信部の、目標物に対する多次元方向の相対移動速度を測定するようにした相対速度測定装置。
  6. 請求項5に記載の相対速度測定装置において、前記送信信号および前記受信信号を超音波とし、前記送信部および前記受信部を船舶に設け、前記目標物を海底として、船速を測定するようにしたドップラソナー。
  7. 請求項5に記載の相対速度測定装置において、前記送信信号および前記受信信号を超音波とし、前記送信部および前記受信部を船舶に設け、前記目標物を水中の所定深度の反射物として、該所定深度の潮流の流向・流速を測定するようにした潮流計。
  8. 請求項5に記載の相対速度測定装置において、前記送信信号および前記受信信号を超音波とし、前記送信部および前記受信部をプローブに設け、前記目標物を生体内の所定深度位置として、生体内の血流を測定するようにした超音波診断装置。
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