JP3881164B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ等の略円形の基板の表面にフォトレジスト等の処理液を均一に供給するための基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような基板処理装置としては、スピンチャックに保持された基板の表面に処理液を供給するとともに、スピンチャックを高速回転させることにより、基板の表面に供給された処理液を遠心力を利用して基板の表面に均一に拡張する構成を有するものが使用されている。
【0003】
しかしながら、このような基板処理装置においては、基板の表面に処理液を均一に拡張するためには、基板を極めて速い回転速度で、しかも、長時間回転させる必要がある。また、このように基板を高速かつ長時間回転させている間に、基板の表面に供給された処理液が基板の端縁から振り切られることから、基板の表面に多量の処理液を供給する必要があり、処理液の利用効率が悪いという欠点がある。
【0004】
このため、特開平6−349721号公報においては、基板としての半導体ウエハの直径方向に配置された溝状の滴下ノズルから処理液を滴下するとともに、半導体ウエハを1/2回転以上回転させることにより、半導体ウエハの表面全域に処理液を供給する基板処理装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−349721号公報に記載された基板処理装置においては、滴下ノズルにおける半導体ウエハの半径方向の位置によって、滴下ノズルと半導体ウエハとの相対的な周速度が異なることになるため、半導体ウエハの表面に供給される処理液の量が半導体ウエハの半径方向の位置により異なることになる。従って、半導体ウエハの表面に均一に処理液を供給することは不可能となる。このため、特開平6−349721号公報に記載された基板処理装置においても、結局は基板を高速回転させ、処理液に均一化を図る必要がある。
【0006】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、基板を高速回転させることなく基板の表面に均一に処理液を供給することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、略円形の基板の表面に処理液を均一に供給するための基板処理装置であって、基板を回転可能に支持するスピンチャックと、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の回転中心からこの基板の端縁より内側の位置に至るまでの領域に対し連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部を備えた処理液供給ノズルと、前記処理液供給ノズルを、処理液供給時に、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の端縁付近を中心に、前記吐出部の先端部が前記スピンチャックに支持されて回転する基板の回転中心と対向する位置からこの基板の端縁より内側の位置と対向する位置まで回動させるノズル回動機構と、を備え、前記ノズル回動機構は、前記処理液供給ノズルを、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の端縁より内側の位置に配置された軸を中心として回動させることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記吐出部は、その先端部と基端部との距離が前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径より小さなスリットから構成されている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、略円形の基板の表面に処理液を均一に供給するための基板処理装置であって、基板を回転可能に支持するスピンチャックと、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径より小さな領域に対し連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部を備えた処理液供給ノズルと、前記処理液供給ノズルを、前記吐出部の基端部付近を中心に回動させるノズル回動機構と、前記回動機構により回動するノズルの回動中心を、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径上を移動させることにより、前記回動機構により回動する処理液供給ノズルを、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径方向に移動させるノズル移動機構と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態に係る基板処理装置の正面概要図であり、図2はその要部を示す平面図である。
【0011】
この基板処理装置は、半導体ウエハからなる基板Wの表面に処理液を均一に供給するためのものであり、モータ11の駆動により基板Wを回転可能に支持するスピンチャック12と、このスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの表面にフォトレジスト等の処理液を供給するための処理液供給ノズル13とを備える。
【0012】
この処理液供給ノズル13は、その下面に処理液の吐出部としてのスリット14を備える。このスリット14は、処理液供給管24を介して図示しない処理液供給機構と連結されている。このスリット14は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径方向を向く直線状の形状を有し、また、このスリット14の先端部は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの回転中心Cと対向する位置に配置されている。さらに、このスリット14における先端部と基端部との距離L1は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径Rよりわずかに小さくなっている。
【0013】
このため、このスリット14は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの回転中心Cからこの基板Wの端縁より内側の位置に至るまでの領域に対し連続的に処理液を供給することが可能となる。
【0014】
また、この処理液供給ノズル13は、支持台21上に固定されたモータ22の回転軸と軸23を介して連結されており、軸23を中心に回動自在となっている。この軸23は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より内側の位置の上方に配置されている。
【0015】
このため、処理液供給ノズル13は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より内側の位置に配置された軸23を中心として回動する。そして、処理液供給ノズル13の回動範囲は、スリット14の先端部が、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの回転中心Cと対向する位置と、この基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置との間となっている。
【0016】
次にこの発明に係る基板処理装置の電気的構成について説明する。図3は、この発明の第1実施形態に係る基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【0017】
この基板処理装置は、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROM31と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM32と、論理演算を実行するCPU33とから成る制御部30を備える。この制御部30は、インターフェース34を介して、スピンチャック12を回転駆動するためのモータ11と連結されている。また、この制御部30は、インターフェース34を介して、処理液供給ノズル13を回動させるためのモータ22と連結されている。
【0018】
次に、上述した基板処理装置により、基板Wの表面にフォトレジスト等の処理液を均一に供給するための供給動作について説明する。
【0019】
この基板処理装置により基板Wの表面に処理液を供給する際には、先ず、モータ22の駆動により処理液供給ノズル13を、図2において実線で示す位置まで移動させる。この状態においては、処理液供給ノズル13におけるスリット14の先端部は、スピンチャック12に支持された基板Wの中心Cと対向している。
【0020】
そして、モータ11の駆動によりスピンチャック12に支持された基板Wを低速で回転させる。このときの基板Wの回転速度は、例えば、数RPM程度とすることが好ましい。
【0021】
この状態において、処理液供給ノズル13におけるスリット14から、基板Wの表面に向けて処理液を吐出する。また、これと同時に、モータ22の駆動により、処理液供給ノズル13を、基板Wの端縁より内側の位置の上方に配置された軸23を中心として反時計方向(図2において矢印101で示す方向)に低速で回動させる。
【0022】
処理液供給ノズル13が処理液を吐出しながら回動を続け、処理液供給ノズル13におけるスリット14の先端部がスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置に到達すれば、処理液供給ノズル13におけるスリット14からの処理液の吐出を停止する。また、基板Wを支持するスピンチャック12の回転も停止させる。これにより、基板Wの表面への処理液の供給動作は終了する。
【0023】
この基板処理装置においては、処理液供給ノズル13の回動速度と基板Wの回転速度とを適切な値に制御することにより、上述した供給動作で基板Wの表面に処理液が均一に供給される。
【0024】
以下、この点について説明する。図4は、長さL1のスリット14のうちの長さΔLの微小領域により、基板Wに処理液が供給される状態を示す説明図である。
【0025】
上述した基板処理装置において、処理液供給ノズル13を回動させないで基板Wに処理液を供給した場合においては、上述した特開平6−349721号公報に記載された基板処理装置の場合と同様、スリット14における基板Wの半径方向の位置によって、スリット14と基板Wとの相対的な周速度が異なることになるため、基板Wの表面に供給される処理液の量が基板Wの半径方向の位置により異なることになり、基板Wに対する処理液の供給ムラが発生する。より具体的には、基板Wの回転中心C付近においてはスリット14と基板Wとの相対的な周速度が小さくなり、基板Wに多量の処理液が供給されることになる。一方、基板Wの端縁付近ではスリット14と基板Wとの相対的な周速度が大きくなり、基板Wに少量の処理液しか供給されないことになる。
【0026】
一方、この発明においては、処理液供給ノズル13を、スリット14の先端部がスピンチャック12に支持された基板Wの中心Cと対向する位置から、スリット14の先端部がスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置まで回動させている。
【0027】
処理液供給ノズル13をこのように回動させた場合には、図4に示すように、基板Wの回転中心C付近においては、スリット14における微小領域ΔLは、基板Wにおける幅S1の量域に処理液を供給することになる。また、基板Wの半径の中央付近においては、スリット14における微小領域ΔLは、基板Wにおける上記幅S1より狭い幅S2の量域に処理液を供給することになる。さらに、基板Wの端縁付近においては、スリット14における微小領域ΔLは、基板Wにおける上記幅S2よりさらに狭い幅S3の量域に処理液を供給することになる。
【0028】
このため、スリット14から均一に処理液を吐出させた場合においては、スリット14における各微小領域ΔLから基板Wに供給される処理液の相対量は、基板Wの回転中心C付近で少なく、また、基板Wの端縁付近で多くなることになる。従って、スリット14を回動させない場合に発生する上述した処理液の供給ムラの発生の原因をうち消す作用が生じることになり、この作用により基板Wの表面に処理液を均一に供給することが可能となる。
【0029】
なお、上述したように、基板Wの表面に処理液を均一に供給するためには、基板Wの回転速度と処理液供給ノズル13の回動速度とを適切な値に制御する必要がある。このためには、処理液を均一に供給するための基板Wの回転速度と処理液供給ノズル13の回動速度との関係を予め実験的に求めるとともに、このときの基板Wを回転させるためのモータ11と処理液供給ノズル13を回動させるためのモータ22との回転速度の関係を示すデータを、制御部30におけるRAM32に記憶させておく。そして、処理液の供給時には、このデータをCPU31によりRAM32から呼び出してモータ11、22を制御するようにすればよい。
【0030】
このような場合においては、制御部30は、基板Wの回転速度と処理液供給ノズル13の回動速度とが所定の関係となるように制御する制御手段として機能することになる。
【0031】
なお、上述した実施形態においては、処理液供給ノズル13を、スリット14の先端部がスピンチャック12に支持された基板Wの中心Cと対向する位置から、スリット14の先端部がスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置まで回動させている。このため、図5に示すように、基板Wの端縁から距離Dだけ離隔した位置までの領域Eには、処理液が供給されないことになる。このように、基板Wの端縁から距離Dだけ離隔した位置までの領域Eに処理液を供給しないようにしているのは、次のような理由による。
【0032】
すなわち、フォトレジスト等の処理液が基板Wの端縁に供給された場合には、この処理液が基板搬送機構や基板収納カセットの収納溝等に当接して基板Wから剥離し、パーティクル発生の原因となる。このため、従来、このようなパーティクルの発生を防止するために、基板処理装置とは別に端縁洗浄装置を使用し、基板Wの端縁から一定の領域にのみ洗浄液を供給することにより、基板Wの端縁付近に供給された処理液を洗浄除去するようにしている。
【0033】
しかしながら、この発明に係る基板処理装置を使用した場合においては、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より距離D以上離隔した位置にのみ処理液を供給する構成を採用することにより、基板Wの端縁付近の領域Eに処理液が供給されることを防止することができ、端縁洗浄装置による端縁洗浄工程を省略することが可能となる。
【0034】
上述した実施形態においては、処理液供給ノズル13として、直線状のスリット14を備えた構成のものを採用しているが、図6に示すように、基板Wの端縁から距離Dだけ離隔するような、曲線状のスリット14を備えた処理液供給ノズル13を使用してもよい。この場合においては、スリット14の曲率半径は、基板Wの半径をRとした場合[R−D]となっている。また、スリット14における先端部と基端部との距離L1は、図2に示すスリット14と同様、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径Rよりわずかに小さくなっている。
【0035】
次に、この発明の他の実施形態について説明する。図7はこの発明の第2実施形態に係る基板処理装置の正面概要図であり、図8はその要部を示す平面図である。
【0036】
上述した第1実施形態に係る基板処理装置は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの回転中心Cからこの基板Wの端縁より内側の位置に至るまでの領域に対し連続的に処理液を供給することが可能なスリット14を有する処理液供給ノズル14と、この処理液供給ノズル14を回動させる回動機構とを備えている。これに対し、この第2実施形態に係る基板処理装置は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径より小さな領域に対し連続的に処理液を供給可能なスリット44を備えた処理液供給ノズル43と、この処理液供給ノズル43を回動させるノズル回動機構と、この回動機構により回動する処理液供給ノズル43をスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径方向に移動させるノズル移動機構とを備えている。
【0037】
すなわち、この基板処理装置も、第1実施形態の係る基板処理装置と同様、半導体ウエハからなる基板Wの表面に処理液を均一に供給するためのものであり、モータ11の駆動により基板Wを回転可能に支持するスピンチャック12と、このスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの表面にフォトレジスト等の処理液を供給するための処理液供給ノズル43とを備える。
【0038】
この処理液供給ノズル43は、その下面に処理液の吐出部としてのスリット44を備える。このスリット44は、図示を省略した処理液供給管を介して図示しない処理液供給機構と連結されている。このスリット44は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径方向を向く直線状の形状を有し、また、このスリット44の先端部は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの回転中心Cと対向可能な構成となっている。
【0039】
この処理液供給ノズル43におけるスリット44の先端部と基端部との距離L2は、スピンチャック12に支持されて回転する基板Wの半径Rの数分の一程度となっている。このため、このスリット44は、距離L2の領域に対し連続的に処理液を供給することが可能となる。
【0040】
また、この処理液供給ノズル43は、支持腕51上に固定されたモータ52の回転軸と軸53を介して連結されており、軸53を中心に回動自在となっている。この支持腕51における基部54はボールねじ55と螺合しており、また、このボールねじ55は、支持台56上に固定されたモータ57により回転する構成となっている。このため、支持腕51はモータ57の駆動でボールねじ55に沿って移動可能に構成されている。
【0041】
このため、処理液供給ノズル43は、モータ52の駆動により軸53を中心として図8に示す矢印102方向に回動するとともに、モータ57の駆動により図8に示す矢印103方向に移動する。
【0042】
図9は、この発明の第2実施形態に係る基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【0043】
この基板処理装置は、第1実施形態に係る基板処理装置と同様、装置の制御に必要な動作プログラムが格納されたROM31と、制御時にデータ等が一時的にストアされるRAM32と、論理演算を実行するCPU33とから成る制御部30を備える。この制御部30は、インターフェース34を介して、スピンチャック12を回転駆動するためのモータ11と連結されている。また、この制御部30は、インターフェース34を介して、処理液供給ノズル43を回動させるためのモータ52と連結されている。さらに、この制御部30は、処理液供給ノズル43を移動させるためのモータ57と連結されている。
【0044】
次に、上述した第2実施形態に係る基板処理装置により、基板Wの表面にフォトレジスト等の処理液を均一に供給するための供給動作について説明する。
【0045】
この基板処理装置により基板Wの表面に処理液を供給する際には、先ず、処理液供給ノズル43を、図8において実線で示す位置まで移動させる。この状態においては、処理液供給ノズル43におけるスリット44の先端部は、スピンチャック12に支持された基板Wの中心Cと対向している。
【0046】
そして、モータ11の駆動によりスピンチャック12に支持された基板Wを低速で回転させる。このときの基板Wの回転速度は、例えば、数RPM程度とすることが好ましい。
【0047】
この状態において、処理液供給ノズル43におけるスリット44から、基板Wの表面に向けて処理液を吐出する。また、これと同時に、モータ52の駆動により、処理液供給ノズル43を、軸53を中心として反時計方向(図8において矢印102で示す方向)に低速で回動させるとともに、モータ57の駆動により回動中の処理液供給ノズル43を基板Wの半径方向(図8において矢印103で示す方向)に移動させる。
【0048】
処理液供給ノズル43が処理液を吐出しながら反時計方向への回動および基板Wの半径方向への移動を続け、処理液供給ノズル43におけるスリット44の先端部がスピンチャック12に支持されて回転する基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置に到達すれば、処理液供給ノズル43におけるスリット44からの処理液の吐出を停止する。また、基板Wを支持するスピンチャック12の回転も停止させる。これにより、基板Wの表面への処理液の供給動作は終了する。
【0049】
この基板処理装置においては、処理液供給ノズル43の回動および移動速度と基板Wの回転速度を適切な値に制御することにより、第1実施形態に係る基板処理装置の場合と同様、上述した供給動作により図4に示す作用を奏し、基板Wの表面に処理液が均一に供給される。
【0050】
なお、基板Wの表面に処理液を均一に供給するためには、基板Wの回転速度と処理液供給ノズル43の回動および移動速度とを適切な値に制御する必要がある。このためには、処理液を均一に供給するための基板Wの回転速度と処理液供給ノズル43の回動および移動速度との関係を予め実験的に求めるとともに、このときの基板Wを回転させるためのモータ11と、処理液供給ノズル43を回動させるためのモータ52と、処理液供給ノズル43を移動させるためのモータ57との回転速度の関係を示すデータを、制御部30におけるRAM32に記憶させておく。そして、処理液の供給時には、このデータをCPU31によりRAM32から呼び出してモータ11、52、57を制御するようにすればよい。
【0051】
このような場合においては、制御部30は、基板Wの回転速度と処理液供給ノズル43の回動および移動速度とが所定の関係となるように制御する制御手段として機能することになる。
【0052】
なお、上述した実施形態においては、処理液供給ノズル43として、直線状のスリット44を備えた構成のものを採用しているが、図10に示すように、曲線状のスリット44を備えた処理液供給ノズル43を使用してもよい。この場合においては、スリット44の曲率半径は、基板Wの半径をRとした場合[R−D]となっている。
【0053】
上述した第1、第2実施形態に係る基板処理装置によれば、基板Wを低速で回転させながらその表面に均一に処理液を供給することが可能となる。このため、従来のように、基板Wの端縁から処理液が振り切られることはなく、基板Wの表面に供給に必要な量以上の処理液を供給する必要はなくなる。
【0054】
なお、上述した第1、第2実施形態に係る基板処理装置において、処理液の供給が完了した後に、基板Wの表面に供給された処理液を乾燥させる目的で、基板Wを回転させるようにしてもよい。
【0055】
また、上述した第1、第2実施形態に係る基板処理装置において、処理液の膜厚をより均一にする目的から、処理液の供給後に基板Wを回転させるようにしてもよい。この場合においても、処理液は基板Wの表面に既に均一に供給させていることから、基板Wの回転速度を極度に高める必要はなく、また、この回転工程を短時間で完了することが可能となる。このため、基板Wの端縁から振り切られる処理液の量を最小とすることが可能となる。
【0056】
なお、上述した実施形態においては、いずれも、処理液供給ノズル13、43を、処理液供給ノズル13、43におけるスリット14、44の先端部がスピンチャック12に支持された基板Wの中心Cと対向する位置から基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置まで反時計方向に回動させているが、処理液供給ノズル13、43におけるスリット14、44の先端部がスピンチャック12に支持された基板Wの端縁より距離Dだけ内側の位置と対向する位置から基板Wの中心Cと対向する位置まで時計方向に回動させるようにしてもよい。
【0057】
また、上述した実施形態においては、いずれも、連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部として、スリット14、44を使用しているが、多数の処理液吐出孔を処理液供給ノズルの下面に連続した状態で穿設し、これらの処理液吐出孔から処理液を連続的に供給するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、スピンチャックに支持されて回転する基板の回転中心からこの基板の端縁より内側の位置に至るまでの領域に対し連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部を備えた処理液供給ノズルと、処理液供給ノズルを吐出部の先端部がスピンチャックに支持されて回転する基板の回転中心と対向する位置とこの基板の端縁より内側の位置と対向する位置との間で回動させるノズル回動機構とを備えたことから、基板を高速回転させることなく基板の表面に均一に処理液を供給することが可能となる。また、基板の端縁付近の領域に処理液が供給されることを防止することができることから、端縁洗浄装置による端縁洗浄工程を省略することが可能となる。
【0059】
また、請求項1に記載の発明によれば、ノズル移動機構が処理液供給ノズルをスピンチャックに支持されて回転する基板の端縁より内側の位置に配置された軸を中心として回動させることから、処理液供給ノズルの回動中心を移動させることなく基板の表面に有効に処理液を供給することが可能となる。
【0060】
請求項2に記載の発明によれば、吐出部がその先端部と基端部との距離がスピンチャックに支持されて回転する基板の半径より小さなスリットから構成されることから、基板の端縁付近を除く表面全域に有効に処理液を供給することが可能となる。
【0061】
請求項3に記載の発明によれば、スピンチャックに支持されて回転する基板の半径より小さな領域に対し連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部を備えた処理液供給ノズルと、処理液供給ノズルを吐出部の基端部付近を中心に回動させるノズル回動機構と、回動機構により回動する処理液供給ノズルの回動中心をスピンチャックに支持されて回転する基板の半径方向に移動させるノズル移動機構とを備えたことから、基板を高速回転させることなく基板の表面に均一に処理液を供給することが可能となる。また、基板の端縁付近の領域に処理液が供給されることを防止することができることから、端縁洗浄装置による端縁洗浄工程を省略することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態に係る基板処理装置の正面概要図である。
【図2】 この発明の第1実施形態に係る基板処理装置の要部を示す平面図である。
【図3】 この発明の第1実施形態に係る基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【図4】 長さL1のスリット13のうちの長さΔLの微小領域により、基板Wに処理液が供給される状態を示す説明図である。
【図5】 基板Wの端縁付近の領域Eを示す説明図である。
【図6】 この発明の第1実施形態の変形例に係る基板処理装置の要部を示す平面図である。
【図7】 この発明の第2実施形態に係る基板処理装置の正面概要図である。
【図8】 この発明の第2実施形態に係る基板処理装置の要部を示す平面図である。
【図9】 この発明の第2実施形態に係る基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【図10】 この発明の第2実施形態の変形例に係る基板処理装置の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
11 モータ
12 スピンチャック
13 処理液供給ノズル
14 スリット
21 支持台
22 モータ
23 軸
30 制御部
43 処理液供給ノズル
44 スリット
51 支持腕
52 モータ
53 軸
55 ボールねじ
56 支持台
57 モータ
W 基板
Claims (3)
- 略円形の基板の表面に処理液を均一に供給するための基板処理装置であって、
基板を回転可能に支持するスピンチャックと、
前記スピンチャックに支持されて回転する基板の回転中心からこの基板の端縁より内側の位置に至るまでの領域に対し連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部を備えた処理液供給ノズルと、
前記処理液供給ノズルを、処理液供給時に、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の端縁付近を中心に、前記吐出部の先端部が前記スピンチャックに支持されて回転する基板の回転中心と対向する位置からこの基板の端縁より内側の位置と対向する位置まで回動させるノズル回動機構と、
を備え、
前記ノズル回動機構は、前記処理液供給ノズルを、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の端縁より内側の位置に配置された軸を中心として回動させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記吐出部は、その先端部と基端部との距離が前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径より小さなスリットから構成される基板処理装置。 - 略円形の基板の表面に処理液を均一に供給するための基板処理装置であって、
基板を回転可能に支持するスピンチャックと、
前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径より小さな領域に対し連続的に処理液を供給可能な処理液の吐出部を備えた処理液供給ノズルと、
前記処理液供給ノズルを、前記吐出部の基端部付近を中心に回動させるノズル回動機構と、
前記回動機構により回動するノズルの回動中心を、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径上を移動させることにより、前記回動機構により回動する処理液供給ノズルを、前記スピンチャックに支持されて回転する基板の半径方向に移動させるノズル移動機構と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。
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