JP3879385B2 - 内燃機関の可変圧縮比機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レシプロ式内燃機関に代表される内燃機関の可変圧縮比機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関における圧縮比を調整可能な複リンク式の可変圧縮比機構が公知である(例えば1997年発行の論文:MTZ Motortechnische Zeitschrift 58,No.11の第706〜711頁参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、本出願人は、以前に出願した特願2000−230232号において、コンパクトで機関搭載性に優れた可変圧縮比機構を提案しており、これに類似する本願発明の先行例を図13に示す。
【0004】
この可変圧縮比機構は、ピストン1のピストンピン1aに上端部が連結されるアッパーリンク2と、このアッパーリンク2の下端部とクランクシャフト3のクランクピン3aとに連結されるロアーリンク4と、クランクシャフト3と略平行に延びる制御軸5と、この制御軸5の偏心カム5aに一端が揺動可能に連結されるとともに、他端がロアーリンク4に連結される制御リンク6と、を有している。
【0005】
制御軸5の一端には制御プレート7が設けられ、この制御プレート7には径方向に延びるスリット8が形成されている。この径方向スリット8には、アクチュエータ9の往復子91の先端に設けられたピン92がスライド可能に嵌合している。この往復子91の基端部に形成された雄ネジ部93に、円筒状の回転子94の雌ネジ部95が噛合している。この回転子94には、モータ等の出力軸96が固定されている。
【0006】
上記の構成により、機関運転状態に応じて回転子94を往復子91の軸回りに回転駆動すると、この回転子94にネジ部93,95を介して噛合する往復子91が自身の軸方向に移動するとともに、スリット8内のピン92のスライド動作を伴って制御軸5が回転する。これにより、制御リンク6の揺動支点となる偏心カム5aの中心位置が変化して、アッパーリンク2やロアーリンク4の姿勢が変化し、機関圧縮比が変化するようになっている。
【0007】
このような可変動圧縮機構では、ピストン燃焼荷重や各リンク部品の慣性荷重等に起因して、制御軸5へ回転方向のトルクが作用するとともに、往復子91へ軸方向に沿う往復荷重が作用する。この往復荷重は、多くの場合、ピストン燃焼荷重に基づいて作用する主方向(図13中のP方向)へ向けて作用するが、燃焼荷重が小さくなるとともに慣性荷重が大きくなるような所定のタイミングで、主方向(P方向)の反対方向へ向けて作用することもあり得る。
【0008】
このように往復子91への往復荷重の作用方向が反転すると、雄ネジ部93と雌ネジ部95との間に設定された所定のバックラッシュ(間隙)の範囲で往復子91が回転子94に対して軸方向に振動し、ネジ部93,95の歯面同士の衝突が繰り返されて、好ましくない歯打ち音(騒音)や振動を生じるおそれがある。
【0009】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、内燃機関の可変圧縮比機構において、ネジ部の歯面間に設けられたバックラッシュに起因する歯打ち音や振動の発生を抑制することを一つの目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内燃機関の可変圧縮比機構は、ピストンのピストンピンとクランクシャフトのクランクピンとを機械的に連携する複数のリンクと、偏心カムが設けられた制御軸と、上記複数のリンクの一つに一端が連結されるとともに、上記偏心カムに他端が連結された制御リンクと、上記制御軸に先端部が連携された往復子と、この往復子の基端部にネジ部を介して噛合する回転子と、を有し、上記回転子を往復子の軸回りに回転駆動することにより、上記往復子が軸方向へ移動するとともに上記制御軸が回転して機関圧縮比が変化するように構成されている。
【0011】
そして、請求項1の発明は、上記往復子の基端部側の軸方向端面に臨んだ油圧室を有し、この油圧室内の油圧により、上記往復子が、ピストン上下動に基づく上記往復子へ作用する軸方向の往復荷重のうち、ピストン下降時に上記往復子に作用する荷重の方向(主方向)と同方向に押圧されることを特徴としている。
【0012】
この請求項1に係る発明によれば、仮に慣性荷重等に起因して往復子への往復荷重が主方向(図1のP方向)と反対方向へ作用する場合であっても、主方向へ向けて作用する油圧室内の油圧により、最終的な往復荷重が主方向と反対方向へ作用することを回避することができる。つまり、往復荷重の反転を防止することができる。この結果、ネジ部の歯面間にバックラッシュが存在していても、このバックラッシュの範囲内で往復子が回転子に対して軸方向に振動することが回避され、これによる振動や騒音の発生を防止することができる。
【0013】
また、油圧室内の作動油をネジ部の噛合部分に供給することにより、この噛合部分の潤滑性,耐久性の向上を図ることもできる。
【0014】
請求項2に係る発明は、上記往復子が押圧された場合に、上記制御軸が低圧縮比方向へ回転する様に上記油圧室を設けたことを特徴としている。この場合、油圧室が、往復子の高圧縮比方向の軸方向端面に臨むこととなる。
【0015】
請求項3に係る発明は、上記油圧室へ作動油を供給する供給油路に逆止弁が配設されていることを特徴としている。この逆止弁により、油圧室内の作動油が供給油路側へ逆流することを簡単かつ確実に回避できる。
【0016】
請求項4に係る発明は、上記油圧室から作動油を排出する排出油路に油圧調整弁が配設されており、少なくとも上記油圧室の容積が減少する方向へ往復子が移動するときには、油圧室内の油圧が過度に上昇することのないように、上記油圧調整弁を開弁することを特徴としている。
【0017】
ところで、機関回転数が増加すると、ピストン燃焼荷重と逆向きに作用する各リンクの慣性荷重も増加するため、往復子へ作用する往復荷重が主方向と反対方向へ反転し易くなる傾向にある。
【0018】
そこで、好ましくは請求項6に係る発明のように、機関回転数が高いほど、上記油圧室内の油圧を高くする。これにより、機関回転数に応じて効率的に往復荷重の反転を防止することができる。
【0019】
また、往復荷重が反転することのない所定の最低機関回転数は、機関負荷や制御軸の角度に応じて変化する。
【0020】
そこで、好ましくは請求項5に係る発明のように、機関負荷及び制御軸の角度に基づいて上記往復荷重が反転することのない所定の最低機関回転数を算出する手段を有し、上記最低機関回転数以上で、かつ、上記油圧室の容積が増加又は保持されるときには、油圧室内の油圧が低下することのないように、上記油圧調整弁を閉弁する。
【0021】
請求項7に係る発明は、上記油圧室へ作動油を圧送するオイルポンプが、上記クランクシャフトの回転動力により駆動されることを特徴としている。
【0022】
この請求項7に係る発明によれば、簡素な構造でありながら、機関回転数の増加に伴ってオイルポンプから油圧室へ圧送される作動油の油圧が増加することとなり、上述した請求項6に係る発明と同様、機関回転数に応じて効率的に往復荷重の反転を防止することができる。
【0023】
好ましくは請求項8に係る発明のように、油圧室内の油圧が過度に上昇することのないように、油圧室から作動油を排出する排出油路に、所定油圧以上で開弁する油圧リリーフ弁が配設されている。
【0024】
上記ネジ部は、典型的には互いに噛合する雄ネジ部及び雌ネジ部により構成される。そして、例えば請求項9に係る発明のように、上記雄ネジ部が往復子の基端部の外周面に形成され、上記雌ネジ部が円筒状の回転子の外周面に形成される。あるいは請求項10に係る発明のように、上記雄ネジ部が回転子の外周面に形成され、上記雌ネジ部が往復子の円筒状の基端部の内周面に形成される。
【0025】
また、往復荷重の反転をより確実に防止するために、好ましくは請求項11に係る発明のように、上記往復荷重のうちのピストン下降時に上記往復子に作用する荷重の方向と同方向へ往復子を付勢するスプリング等の付勢手段を設ける。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、油圧室内の油圧により往復子が往復荷重の主方向と同方向に押圧されるため、往復子へ作用する往復荷重が主方向と反対方向へ反転することを防止することができる。この結果、往復荷重の反転に起因して往復子が回転子に対して振動することが抑制され、これら往復子と回転子とが噛合するネジ部での騒音や振動の発生を防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る可変動弁機構を4気筒のレシプロ式内燃機関に適用した実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明に係る可変動弁機構の第1実施例を示す概略構成図である。シリンダブロック11には、各気筒毎に円筒状のシリンダ12が形成されるとともに、各シリンダ12の周囲にウォータージャケット13が形成されている。各シリンダ12内にはピストン14が昇降可能に配設されており、各ピストン14のピストンピン15と、クランクシャフト16のクランクピン17とは、複リンク式の可変圧縮比機構を介して機械的に連携されている。なお、18はカウンターウエイトである。
【0029】
この可変圧縮比機構は、クランクピン17に相対回転可能に外嵌するロアーリンク21と、このロアーリンク21とピストンピン15とを連携するアッパーリンク22と、クランクシャフト16と平行に気筒列方向へ延びる制御軸23と、この制御軸23に偏心して設けられた偏心カム24と、この偏心カム24とロアーリンク21とを連携する制御リンク25と、制御軸23を所定の制御範囲内で回転駆動するとともに、所定の回転位置に保持する駆動手段としてのアクチュエータ30と、を備えている。
【0030】
略棒状をなすアッパーリンク22の上端部はピストンピン15に相対回転可能に連結されており、アッパーリンク22の下端部は連結ピン26を介してロアーリンク21に相対回転可能に連結されている。制御リンク25の一端はロアーリンク21に連結ピン27を介して相対回転可能に連結されており、制御リンク25の他端は偏心カム24に相対回転可能に外嵌している。
【0031】
アクチュエータ30は、シリンダブロック11に固定される略筒状のケーシング31と、このケーシング31に往復動可能に配設される往復子32と、この往復子32の基端部にネジ部33a,33bを介して噛合する回転子34と、を有している。つまり、図2にも示すように、略棒状をなす往復子32の基端部の外周面に形成される雄ネジ部33aと、略円筒状をなす回転子34の内周面に形成される雌ネジ部33bとが互いに噛合している。これら雄ネジ部33aと雌ネジ部33bとの歯面間には、寸法誤差等を許容するために、軸方向に所定の隙間すなわちバックラッシュ33cが設定されている。
【0032】
再び図1を参照して、往復子32の先端部にはピン35が設けられており、このピン35は、制御軸23の一端に設けられる制御プレート36に形成された径方向に延びるスリット37にスライド可能に係合している。回転子34は、軸受38を介してケーシング31内に自身の軸回りに回転可能に支持されており、回転子34の一端部には、モータ等の駆動源の出力軸39が固定されている。この出力軸39を介して回転子34が図外の制御部(エンジンコントロールユニット)からの制御信号に基づいて軸回りに回転駆動される。
【0033】
また、アクチュエータ30には、往復子32の基端部側の軸方向端面(基端面)32aに臨んだ油圧室40が形成されている。すなわち油圧室40は、回転子34の内壁面と、往復子32の基端面32aと、回転子34のキャップ部34aと、により画成されている。
【0034】
オイルパン41内の作動油を油圧室40へ供給する供給油路42には、油圧室40へ作動油を圧送するオイルポンプ43が設けられるとともに、このオイルポンプ43と油圧室40との間に、作動油からオイルポンプ43へ向かう作動油の逆流を防止する逆止弁44が配設されている。なお、この供給油路42は、ケーシング31の内周面に凹設された周方向溝45と、この周方向溝45と油圧室40とを連通するように回転子34に貫通形成された一対の径方向孔46の一方と、を含んでいる。
【0035】
また、油圧室40内の作動油をオイルパン41へ排出する排出油路47には、油圧室40(排出油路47)の油圧を調整する油圧調整弁48が配設されている。この油圧調整弁48は、好ましくは油圧室40内の油圧が所定油圧以上となると開弁する油圧リリーフ弁としての機能を兼用している。なお、排出油路47は、上記の周方向溝45及び他方の径方向孔46とを含んでいる。
【0036】
このような構成により、機関運転状態に応じて回転子34を軸回りに回転駆動すると、この回転子34に噛合する往復子32が自身の軸方向32cに沿って移動する。これにより、ピン35のスリット37内でのスライド動作を伴いながら、制御プレート36を介して制御軸23が所定の方向に回転する。つまり、このアクチュエータ30は、ピストン燃焼荷重等に起因して不用意に往復子32が往復移動することのないように、回転子34から往復子32への動力伝達経路中にネジ部33a,33bを設けた不可逆式の動力伝達機構となっている。
【0037】
このようにして制御軸23が回転すると、制御リンク25の揺動支点となる偏心カム24の位置が変化し、ロアーリンク21及びアッパーリンク22の姿勢が変化して、ピストン14の上方に画成される燃焼室の圧縮比が可変制御される。
【0038】
このような可変動弁機構では、ピストンピン15とクランクシャフト16とが2つのリンク22,21のみで連携されているため、例えば3つ以上のリンクで連携したものに比して構成が簡素化される。また、ロアーリンク21に制御リンク25が連結されている等の関係で、この制御リンク25や制御軸23を、比較的スペースに余裕のある機関下方側へ配置することができ、機関搭載性に優れている。
【0039】
ところで、燃焼室からピストン14へ作用する下向きのピストン燃焼荷重Fpや各リンク部品の慣性荷重等に起因して、制御リンク25側から制御軸23へ回転方向の入力トルクTが作用するとともに、往復子32へ軸方向32cに沿う往復荷重Nが作用する。この往復荷重Nは、主としてピストン燃焼荷重Fpに基づいて作用する主方向P(図2)へ作用する。しかしながら、燃焼荷重Fpが小さく慣性荷重が大きいような場合、図3の破線波形(イ)で示すように、往復荷重が上記の主方向Pと反対方向P’へ作用することも起こり得る。このように往復荷重の向きが反転すると、バックラッシュ33c間で往復子32が回転子34に対して軸方向へ移動(振動)して、対向する歯面同士が衝突し、歯打ち音等の騒音や振動を生じるおそれがある。
【0040】
そこで本実施形態では、油圧室40内の作動油の油圧により、往復荷重Nの主方向Pと同方向に往復子32が押圧されるように構成されている。つまり、油圧室40が、往復荷重の主方向Pと反対方向P’側の往復子32の端面32aに臨んでおり、この端面32aに油圧が作用するように設定されている。
【0041】
ここで、往復子32が主方向Pへ移動すると制御軸23が低圧縮比方向へ回転し、往復子32が反対方向P’へ移動すると制御軸23が高圧縮比方向へ回転する関係にあるため、油圧室40は往復子32の高圧縮比方向P’の端面32aに臨んでいるとも言える。
【0042】
この結果、図3の実線波形(ロ)に示すように、往復荷重Nの向きが常に主方向Pとなり、反対方向P’へ反転することがない。言い換えると、荷重Nが反転することのないように、油圧室40内の油圧が設定されている。このため、図2に示すように、雄ネジ部33aの主方向P側の歯面が雌ネジ部33bの反対方向P’側の歯面に常に押し付けられた状態に維持される。従って、バックラッシュ33c間での雄ネジ部33aと雌ネジ部33bの衝突による音振性能の悪化を確実に防止できる。
【0043】
また、油圧室40内の作動油は雄ネジ部33aと雌ネジ部33bとの噛合部にも適宜供給されるため、歯面間の潤滑性、耐久性を向上することもできる。更に、油圧室40への供給油路42に逆止弁44が設けられているため、油圧室40内の作動油がオイルポンプ43側へ逆流することを確実に防止できる。
【0044】
図4は油圧調整弁48等の制御の流れを示すフローチャートであり、本ルーチンは例えば制御部により所定時間毎に実行される。先ずS(ステップ)11では、機関回転数,吸入空気量及び制御軸23の角度θcs等が読み込まれる。S12では、機関回転数や吸入空気量等に基づいて、目標圧縮比εgoalが算出され、S13では、制御軸角度θcsに基づいて現在の実圧縮比εnowが算出される。S14では、目標圧縮比εgoalが実圧縮比εnowを越えているか判定される。
【0045】
往復子32を高圧縮比方向へ移動させる場合、つまり油圧室40の容積が減少する場合には、S14からS15へ進み、油圧調整弁48を開弁する。これにより、油圧室40内の作動油がオイルパン41へ適宜排出されるため、油圧室40内の過度な油圧上昇を回避できる。次いでS16においてモータの出力軸39を高圧縮比側へ駆動する。一方、往復子32を低圧縮比方向へ移動させる場合、つまり油圧室40の容積が増加する場合には、S14からS17へ進み、油圧調整弁48を閉弁する。これにより、作動油が排出油路47を通して排出されることがなく、油圧室40内へ作動油を好適に充填することができる。同様に、往復子32を現位置に保持する場合、つまり油圧室40の容積を一定に保持する場合にも、S14からS17へ進み、油圧調整弁48を閉じる。これにより、作動油が排出油路47を通して排出されることがなく、油圧室40内の油圧の低下が抑制される。次いで、機関圧縮比を減少させる場合には、S18からS19へ進み、モータの出力軸39を低圧縮比側へ駆動する。
【0046】
なお、往復子32の振動をより確実に防止するために、油圧調整弁48を閉じて油圧室40に作動油を封じ込めた状態で、往復子32を高圧縮比方向へ移動させることにより、オイルポンプ43の吐出圧よりも高い油圧を油圧室40へ作用させることも可能である。
【0047】
次に、図5〜8を参照して、制御軸23へ作用する入力トルクTが反転する場合、つまり往復子32への往復荷重Nが反転する場合について考察する。なお、図5〜8では、横軸をクランク角、縦軸を制御軸23へ作用する入力トルクとしている。クランク角は、図1に示すようにクランクピン17の軸心がクランクシャフト16の軸心に対してスラスト−反スラスト方向に位置する状態を0°としている。また、制御軸トルクTは、ピストン14へ下向きの燃焼荷重Fpが作用する際の方向(図1の時計回り方向)を正としている。つまり、制御軸トルクTが正の値のとき、主方向Pの往復荷重Nが作用し、負の値のときに反対方向P’の往復荷重N’が作用する関係にある。また、図5〜8は、それぞれ機関回転数が3000,4000,5000,6000rpmの場合を示している。
【0048】
図5〜8に示すように、4気筒の内燃機関では、各気筒が圧縮上死点を迎える90°毎にトルクが最大値となり、各最大値と約45°ずれる形で90°毎にトルクが最小値となる。
【0049】
トルクが小さくなる原因は、主として慣性荷重(燃焼荷重Fpと反対方向のピストン上向きの荷重)が大きくなるためである。この慣性荷重は、機関回転数の増加に伴って大きくなる傾向にある。このため、図5に示すように、所定の最低機関回転数α(例えば約3000rpm)以下の運転域では、合計トルクTの最小値が正の値であり、トルクの向きは常に正方向(低圧縮比方向)となるため、制御軸トルクTや往復荷重Nが反転するおそれもない。
【0050】
このように制御軸トルクや往復荷重が反転することのない最低機関回転数αは、機関負荷や制御軸23の角度によっても変化するため、好ましくは機関負荷や制御軸23の角度に応じて設定される。このようにして設定される所定の最低回転数αよりも低い回転域では、入力トルクTや往復荷重Nが反転するおそれがないため、油圧調整弁48を開いて、油圧室40内の油圧を低下させ、オイルポンプ43への負荷を低減して機関効率を向上させる。一方、最低機関回転数α以上の回転域で運転されている場合、そのままでは制御軸トルクTや往復荷重Nが反転するため、この反転を防止するための十分な油圧が得られるように、油圧調整弁48を閉弁する。
【0051】
このような制御の流れを図9及び図10を参照して詳細に説明する。先ず、S21では、機関回転数,吸入空気量及び制御軸23の角度θcs等が読み込まれる。S22では、機関回転数や吸入空気量等に基づいて目標圧縮比εgoalが算出され、S23では、制御軸角度θcsに基づいて現在の実圧縮比εnowが算出される。S24では、目標圧縮比εgoalが実圧縮比εnowを越えているか判定される。
【0052】
往復子32を高圧縮比方向P’へ移動させる場合、つまり油圧室40の容積が減少する場合、S24からS25へ進み、油圧調整弁48を開弁する。これにより、油圧室40内の作動油がオイルパン41へ適宜排出されるため、油圧室40内の過度な油圧上昇を回避できる。次いでS26においてモータの出力軸39を高圧縮比側へ駆動する。一方、往復子32を低圧縮比方向へ移動させる場合、つまり油圧室40の容積が増加する場合、あるいは往復子32を現位置に保持する場合、すなわち油圧室40の容積を一定に保持する場合、S24からS27へ進み、機関運転状態に基づいて制御軸トルクTの波形(図5〜図8参照)を算出する。
【0053】
続くS28では、高圧縮比側(反対方向)P’への入力トルクが存在するか、つまり制御軸トルクが反転するかを判定する。言い換えると、上記の最低機関回転数α以上の回転域で運転されているかを判定する。
【0054】
制御軸トルクが反転すると判定された場合、S29へ進み、油圧調整弁48を閉弁する。これにより、油圧室40内の作動油が排出油路47を通して排出されることがなく、油圧室40内の油圧の低下が抑制される。このため、油圧室40内の油圧により制御軸トルクの反転を効果的に防止することができる。一方、制御軸トルクが反転しないと判定された場合、S30へ進み、油圧調整弁48を開弁する。これにより、油圧室40内の不要な油圧の上昇が回避される。次いで、機関圧縮比を減少させる場合には、S31からS32へ進み、モータの出力軸39を低圧縮比側へ駆動する。
【0055】
また、図5〜8に示すように、機関回転数の増加に伴って、部品慣性力が増大し、高圧縮比側への制御軸トルクが大きくなる傾向にある。つまりトルク最小値が小さくなり、制御軸トルクTが反転し易くなる傾向にある。そこで、機関回転数の増加に伴って油圧室40内の油圧を上昇させることにより、機関回転数に応じて効率的に制御軸トルクTの反転を防止することができる。なお、オイルポンプ43がクランクシャフト16の回転動力により駆動される形式であれば、機関回転数の増加に伴ってオイルポンプ43の駆動力が増加するため、自ずと油圧室40内の油圧が上昇することになる。
【0056】
図11及び図12は、それぞれ第2,第3実施例に係る可変圧縮比機構の構成を示している。なお、図1に示す第1実施例と同様の構成部分には同じ参照符号を付して重複する説明を適宜省略する。
【0057】
図11に示す第2実施例では、油圧室40内の油圧により往復子32が押圧される方向と同方向に、往復子32を押圧するスプリング50が設けられている。つまり、スプリング50は、往復子32の端面32aとキャップ部34aとの間に圧縮状態で介装されている。このスプリング50により、油圧室40に気泡が混入した場合のように、油圧による往復子32への押圧力が低下してしまう場合にも、スプリング50が発生するバネ力により往復子32への押圧力を確実に確保することができ、ひいては往復子32への往復荷重Nの反転をより確実に防止することができる。
【0058】
図12に示す第3実施例では、第1実施例に対してアクチュエータ30’の構成が異なっている。すなわち、モータの出力軸に固定又は一体化された棒状の回転子34’の外周面に雄ネジ部33a’が形成されており、往復子32’の円筒状の基端部に、雄ネジ部33a’に噛合する雌ネジ部33b’が形成されている。
【0059】
また、周方向溝45’及び径方向孔46’を経て雄ネジ部33a’と雌ネジ部33b’の噛合部分へ供給された作動油は、ケーシング31’の基端部に画成された補助油圧室51及び補助排出油路52を経て、排出油路47における油圧調整弁48の下流側へ合流するように構成されている。
【0060】
このような第3実施例の構成では、第1実施例の構成に比して、軸受38等を省略することができ、構成が簡素化されることに加え、回転子34’を小径化できるため、回転慣性モーメントを小さくして圧縮比の切換え応答性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変圧縮比機構の第1実施例を示す概略構成図。
【図2】往復子と回転子の噛合部分を示す断面対応図。
【図3】往復子に作用する往復荷重及びその方向を示す特性図。
【図4】本実施例に係る制御の流れを示すフローチャート。
【図5】3000rpmでの制御軸トルクを示すグラフ。
【図6】4000rpmでの制御軸トルクを示すグラフ。
【図7】5000rpmでの制御軸トルクを示すグラフ。
【図8】6000rpmでの制御軸トルクを示すグラフ。
【図9】本実施例に係る制御の流れを示すフローチャート。
【図10】本実施例に係る油圧調整弁の設定例を示す図。
【図11】本発明に係る可変圧縮比機構の第2実施例を示す概略構成図。
【図12】本発明に係る可変圧縮比機構の第3実施例を示す概略構成図。
【図13】先行技術に係る可変圧縮比機構を示す概略構成図。
【符号の説明】
14…ピストン
15…ピストンピン
16…クランクシャフト
17…クランクピン
21…ロアーリンク
22…アッパーリンク
23…制御軸
24…偏心カム
25…制御リンク
32…往復子
33a,33b…ネジ部
34…回転子
40…油圧室
42…供給油路
44…逆止弁
47…排出油路
48…油圧調整弁
50…スプリング(付勢手段)
Claims (11)
- ピストンのピストンピンとクランクシャフトのクランクピンとを機械的に連携する複数のリンクと、偏心カムが設けられた制御軸と、上記複数のリンクの一つに一端が連結されるとともに、上記偏心カムに他端が連結された制御リンクと、上記制御軸に先端部が連携された往復子と、この往復子の基端部にネジ部を介して噛合する回転子と、を有し、
上記回転子を往復子の軸回りに回転駆動することにより、上記往復子が軸方向へ移動するとともに上記制御軸が回転して機関圧縮比が変化するように構成された内燃機関の可変圧縮比機構において、
上記往復子の基端部側の軸方向端面に臨んだ油圧室を有し、この油圧室内の油圧により、上記往復子が、ピストン上下動に基づく上記往復子へ作用する軸方向の往復荷重のうち、ピストン下降時に上記往復子に作用する荷重の方向と同方向に押圧されることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比機構。 - 上記往復子が押圧された場合に、上記制御軸が低圧縮比方向へ回転する様に上記油圧室を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記油圧室へ作動油を供給する供給油路に逆止弁が配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記油圧室から作動油を排出する排出油路に油圧調整弁が配設されており、少なくとも上記油圧室の容積が減少する方向へ往復子が移動するときには、上記油圧調整弁を開弁することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 機関負荷及び制御軸の角度に基づいて上記往復荷重が反転することのない所定の最低機関回転数を算出する手段を有し、
上記最低機関回転数以上で、かつ、上記油圧室の容積が増加又は保持されるときには、上記油圧調整弁を閉弁することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の可変圧縮比機構。 - 機関回転数が高いほど、上記油圧室内の油圧を高くすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記油圧室へ作動油を圧送するオイルポンプが、上記クランクシャフトの回転動力により駆動されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記油圧室から作動油を排出する排出油路に、所定油圧以上で開弁する油圧リリーフ弁が配設されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記ネジ部が互いに噛合する雄ネジ部及び雌ネジ部により構成され、上記雄ネジ部が往復子の基端部の外周面に形成され、上記雌ネジ部が円筒状の回転子の外周面に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記ネジ部が互いに噛合する雄ネジ部及び雌ネジ部により構成され、上記雄ネジ部が回転子の外周面に形成され、上記雌ネジ部が往復子の円筒状の基端部の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
- 上記往復荷重のうちのピストン下降時に上記往復子に作用する荷重の方向と同方向へ往復子を付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比機構。
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