JP3876759B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイアフラムを有するステムであって該ダイアフラムに圧力検出部を有するステムを複数個有し、これら複数個のステムをネジ結合を利用してハウジングに固定してなる圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の圧力センサとしては、例えば、特開2001−272297号公報に記載のものが提案されている。このものは、ダイアフラムに圧力検出部を有するステムを2個備え、両検出部からの出力信号を比較することで、一方の検出部に異常が生じたときにその異常を容易に検出できるようにしたものである。
【0003】
図12は、このようなステムを複数個有する圧力センサの従来の一般的な概略断面構成を示す図であり、図13は、図12中のステムJ3の一部断面斜視図である。ハウジングJ1は下端側に開口した圧力導入通路J2を有し、このハウジングJ1の上端側には2個のステムJ3が設けられている。
【0004】
ステムJ3は、軸一端側にハウジングに導入された圧力によって変形可能な閉塞部としてのダイアフラムJ4を有し、軸他端側に開口部J5を有する中空筒状金属製のものである。ダイアフラムJ4には、ダイアフラムJ4の変形に応じた電気信号を出力する検出部としてのセンサチップ30が低融点ガラス23により接合されており、開口部J5は圧力導入通路J2と連通している。
【0005】
このステムJ3は、外周側面にネジ部J6を有しており、このネジ部J6を介して個々のステムJ3がハウジングJ1にネジ結合されて固定されている。それにより、ステムJ3の開口部J5側の端面が、圧力導入通路J2の開口縁部に押圧されてシールされ、高い圧力が導入されても気密が保たれるようになっている。
【0006】
また、センサチップ30の周囲には、センサチップ30からの電気信号を信号処理する回路基板としてのセラミック基板60が設けられており、センサチップ30とセラミック基板60とはボンディングワイヤ(図12中、図示せず)にて結線され電気的に接続されている。
【0007】
そして、セラミック基板60は、配線部材としてのピン70およびピンアッシー80を介して貫通コンデンサ90、さらにはターミナル100に電気的に接続されている。貫通コンデンサ90は外部から入力されるノイズを緩和するためのものであり、ターミナル100はターミナルアッシー104に一体化され、さらにコネクタケース110に支持されている。
【0008】
コネクタケース110内に突出したターミナル100は、外部と電気的に接続されるようになっている。また、コネクタケース110にハウジングJ1の上端側をかしめることにより、コネクタケース110とハウジングJ1とが接合されている。
【0009】
このような圧力センサにおいては、圧力導入通路J2から導入された圧力によってダイアフラムJ4が変形し、その歪みをセンサチップ30にて電気信号に変換し、この信号をセラミック基板60へ送り、信号処理する。処理された信号は、ピン70、ピンアッシー80、ターミナル100を介して外部へ出力され、圧力検出が行われるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記図12に示す圧力センサにおいては、複数のステムJ3のハウジングJ1への組付は、図14に示すように、一つ一つのステムJ3を治具J10を用いて、ステムJ3の軸廻りに回転させてハウジングJ1へネジ締めすることにより行われる。
【0011】
図15は、ネジ締め後における上記図14の上面図である。上記したステムの組付方法では、ダイアフラムJ4上に搭載されているセンサチップ30におけるネジ締めの回転方向の位置が、図15(a)に示すように、各ステムJ3の間で揃えば良いが、多くは図15(b)にて破線で示すように、各ステムJ3の間でセンサチップ30の位置が一定とならない。
【0012】
そのため、各センサチップ30から他の構成部分に配線して電気的接続を行うような場合、センサチップ30同士の位置が揃っていないと、配線形態が複雑化する恐れがある。
【0013】
例えば、上記図12に示す圧力センサのように、各センサチップ30とセラミック基板60とをワイヤボンディングするような場合、ワイヤボンディングのパターンを数種類用意し、センサチップ30の回転角度によって適宜パターンを選択し、結線しなければならなくなる。
【0014】
図16は、2個のセンサチップ30の間で、ワイヤボンディングのパターンが異なっている例であり、センサチップ30のパッド31とセラミック基板60のパッド61とを接続するワイヤ65の接続パターンが異なったものとなっている。
【0015】
そこで、本発明は上記した配線形態の複雑化等の問題を無くすため、ダイアフラムに検出部を有する複数個のステムをネジ結合を利用してハウジングに固定してなる圧力センサにおいて、各ステムの間で検出部の位置を確実に揃えることができるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、圧力導入可能な圧力導入通路(11)を有するハウジング(10)と、このハウジングに設けられるとともに、軸一端側にハウジングに導入された圧力によって変形可能なダイアフラム(21)を有し軸他端側に圧力導入通路と連通する開口部(22)を有する中空筒状のステム(20)と、ダイアフラム上に設けられダイアフラムの変形に応じた電気信号を出力する検出部(30)とを備え、ステムが複数個設けられている圧力センサにおいて、各々のステムのダイアフラム側が貫通する複数の穴部(41)を有し、各々の穴部における軸他端側の開口縁部が各々のステムの外面に形成された段部に当たって、各々のステムの段部を前記ステムの軸他端方向へ押圧することにより各々の前記ステムを前記ハウジングに固定するステム固定部材(40、140)と、ハウジングにネジ結合され、そのネジ結合の際に各々のステムと干渉することがなく且つ該ネジ結合の軸力によりステム固定部材に対して押圧する力を付与するネジ部材(50、150)とを備えることを特徴とする。
【0017】
それによれば、複数個のステムをハウジングに設置し、各ステムを押圧可能な姿勢でステム固定部材を設置した後、ネジ部材をハウジングにネジ結合することで組み付けを行うことができる。
【0018】
ここで、ネジ部材は、ハウジングとのネジ結合の際に各々のステムと干渉することがないため、ネジ締めの際の締め付け力によって各ステムをネジ結合の軸回りに回転させることが無くなる。
【0019】
そして、ネジ部材のネジ締めが進むにつれ、ネジ結合の軸力によってステム固定部材が、各ステムをその軸他端方向へ押圧し、各ステムはハウジングに押し付け固定される。このように、各ステムには、実質的にネジ結合の軸力のみが作用するため、組付時の各ステムにおいては、その軸回りの回転を防止することができる。
【0020】
したがって、本発明によれば、ネジ結合前にハウジングにステムを設置するときに、各ステム上の検出部の位置あわせを行っておけば、その後のネジ結合によって各検出部が回転することが無くなるため、各ステムの間で検出部の位置を確実に揃えることができる。そして、配線形態の複雑化等の問題を無くすことができる。
【0021】
また、請求項2に記載の発明では、各々のステム(20)の外面の一部に、ハウジング(10)と嵌合しステムの軸回りの回転を防止する嵌合部(25)が形成されていることを特徴とする。
【0022】
また、請求項3に記載の発明では、ステム固定部材(40)の一部に、ハウジング(10)と嵌合しステム固定部材のネジ結合の軸回りの回転を防止する嵌合部が形成されていることを特徴とする。
【0023】
これら請求項2、請求項3の発明に記載されているような嵌合部を設けることで、ネジ部材とハウジングとのネジ結合の際におけるステムの軸回りの回転をより確実に防止することができるため、好ましい。
【0024】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。なお、説明の簡略化を図るため、以下の各実施形態相互において同一部分には図中、同一符号を付してある。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサS1の全体構成を示す概略断面図であり、図2は、図1中のステム20の一部断面斜視図である。また、図3は、図1に示す圧力センサS1の分解断面図であり、図4、図5はそれぞれ、図1中のネジ部材50、ステム固定部材40を示す斜視図である。
【0027】
ハウジング10は、切削や冷間鍛造等により加工された金属製のものであり、より具体的な材質としては、耐食性と高強度を合わせもつ炭素鋼(例えばS15C等)に耐食性を上げるZnめっきを施したものや、耐食性を有するXM7、SUS430、SUS304、SUS630等を採用することができる。
【0028】
ハウジング10は、その下端側に開口した2個の圧力導入通路11を有し、各圧力導入通路11はハウジング10内をその上端側に向かって貫通する孔として形成されている。また、ハウジング10の外周面には、図示しない被測定体に取り付けるための取付ネジ部12が形成されている。
【0029】
そして、ハウジング10には、各圧力導入通路11に対応して2個のステム20が設けられている。図2に示すように、ステム20は、プレス、切削や冷間鍛造等により中空段付円筒形状に加工された金属製のものであり、軸一端側(図中、上端側)にハウジング10に導入された圧力によって変形可能な薄肉状のダイアフラム21を有し、軸他端側(図中、下端側)に圧力導入通路11と連通する開口部22を有する。
【0030】
ステム20を構成する金属材料には、具体的にFe、Ni、CoまたはFe、Niを主体とし、析出強化材料としてTi、Nb、Alまたは、Ti、Nbが加えられた材料を選定し、形成できる。
【0031】
また、各ステム20のダイアフラム21上には、単結晶Si(シリコン)等からなる圧力検出用のセンサチップ30が、低融点ガラス23により接合固定されている。
【0032】
このセンサチップ30は、例えばブリッジ回路を有し、ステム20の開口部22からステム20内部に導入された圧力によってダイアフラム21が変形したとき、この変形に応じた抵抗値変化を電気信号に変換して出力する検出部として機能するものである。そして、これらダイアフラム21及びセンサチップ30が、センサS1の基本性能を左右する。
【0033】
これらステム20は、ステム固定部材40およびネジ部材50を介してネジ結合を利用することにより、ハウジング10に固定されている。図1、図3、図5に示すように、ステム固定部材40は、略円盤状をなす金属製のものであり、各ステム20のダイアフラム21側が貫通する2個の穴部41を有する。
【0034】
そして、このステム固定部材40の穴部41における下端側の開口縁部は、ステム20の外面に形成された段部24に当たるようになっている。また、ステム固定部材40の中央部には、上方に突出する突出部42が形成されており、この突出部42は、その上端にて後述するセラミック基板60を支持するものである。
【0035】
図1、図3、図4に示すように、ネジ部材50は環状金属製のものであり、その中空部は、2個のステム20が干渉することがなく挿入可能な大きさとなっている。ネジ部材50の外周側面には雄ネジ部51が形成され、ハウジング10の内面に形成された雌ネジ部13(図1参照)とネジ結合可能となっている。また、ネジ部材50の内周面にはネジ結合を行うための多角形状のナット部52が形成されている。
【0036】
これらステム固定部材40およびネジ部材50は、上記ハウジング10と同様の材質を用いて切削や冷間鍛造等により加工形成することができる。
【0037】
そして、ステム固定部材40は、各々のステム20の外面すなわち段部24をステム20の軸他端方向へ押圧することにより、各ステム20をハウジング10に固定している。このときの押圧力は、ハウジング10とネジ部材50とのネジ結合の軸力により付与されている。
【0038】
上記押圧力によって各ステム20をハウジング10に押しつけ固定することにより、各ステム20の開口部22側の端面とハウジング10の圧力導入通路11の開口縁部とがシールされる。そして、被測定圧力は圧力導入通路11から漏れることなくステム20内へ導入されるようになっている。
【0039】
また、図1〜図3に示すように、各々のステム20の外面の一部に、ハウジング10と嵌合する嵌合部25が形成されている。本例では嵌合部25は、ステム20の軸他端から突出する突起であり、ハウジング10に形成された溝と噛み合うことで、ステム20の軸回りの回転を防止している。
【0040】
また、各センサチップ30の周囲には、センサチップ30からの電気信号を信号処理する回路基板としてのセラミック基板60が設けられている。このセラミック基板60は、ステム固定部材40の突出部42に接着され支持されることによって、ステム20のダイアフラム21と同程度の高さに配置されている。
【0041】
また、図1では示さないが、セラミック基板60には、センサチップ30からの電気信号の処理等を行うための増幅用のアンプICチップや特性調整用のICチップ等が接着固定され、回路が形成されている。
【0042】
また、図1では示さないが、各センサチップ30とセラミック基板60とはボンディングワイヤにて結線され電気的に接続されている。ここで、結線形態は上記図16に示した形態と同様に、センサチップ30のパッド31とセラミック基板60のパッド61とが、アルミや金等のワイヤ65により接続されたものにできる。
【0043】
そして、図1に示すように、配線部材としてのピン70(図示例では3本)およびピンアッシー80を介して貫通コンデンサ90、さらにはターミナル100(図示例では3本)に電気的に接続されている。貫通コンデンサ90は外部から入力されるノイズを緩和するためのものである。
【0044】
また、ターミナル100は、樹脂102にインサート成形されてターミナルアッシー104として一体化されており、このターミナルアッシー104は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂からなるコネクタケース110に組み付けられて一体化されている。ここで、コネクタケース110内に突出したターミナル100は、外部と電気的に接続可能なコネクタ部を構成している。
【0045】
そして、コネクタケース110とハウジング10とは、ハウジング10の他端14をコネクタケース110にかしめることにより、一体化されてパッケージを構成し、該パッケージ内部のセンサチップ30、各種IC、電気的接続部を湿気・機械的外力より保護している。なお、コネクタケース110とハウジング10とのかしめ部はOリング120によりシールされている。
【0046】
かかる構成を有する圧力センサS1の組付方法について述べる。まず、センサチップ30が低融点ガラス23で接合された各ステム20を、ハウジング10の上端側に搭載する。また、ステム固定部材40の穴部41に各々のステム20を通し、ステム固定部材40を各々のステム20の段部24に当てた状態とする。
【0047】
このようにして、各ステム20をハウジングへ設置し、各ステム20を押圧可能な姿勢でステム固定部材40を設置した状態では、上記図15(a)に示すように、センサチップ30におけるネジ締めの回転方向の位置を各ステム20の間で揃えておく。
【0048】
ここで、本実施形態では、各々のステム20の嵌合部25とハウジング10の溝とを噛み合わせた状態において、センサチップ30におけるネジ締めの回転方向の位置が、各ステム20の間で揃うようにしている。
【0049】
次に、ネジ部材50をハウジング10にネジ結合する。具体的には、ネジ部材50のナット部52に治具を当ててネジ部材50を回転させることにより、ネジ部材50の雄ネジ部51とハウジング10内面の雌ネジ部13とをネジ締めする。
【0050】
このネジ部材50をネジ結合の軸回りに回転させるとき、ネジ部材50の中空部においては、ネジ部材50と各ステム20とは干渉しない。そのため、ネジ締めの際にネジ部材50の締め付け力によって、各ステム20すなわち各センサチップ30がネジ結合の軸回りに回転することが無くなる。
【0051】
ネジ部材50によるネジ締めが進むにつれ、ネジ結合の軸力によってステム固定部材40が、各ステム20をその軸他端方向へ押圧し、各ステム20はハウジング10に押し付け固定される。このように、各ステム20には、実質的にネジ結合の軸力のみが作用するため、組付時の各ステム20においては、その軸回りの回転を防止することができる。
【0052】
こうしてネジ部材50およびステム固定部材40によるステム20のハウジング10への組付が終了する。次に、セラミック基板60をステム固定部材40の突出部42の上に接着等により固定した後、センサチップ30とセラミック基板60との間でワイヤボンディングを行う。
【0053】
このワイヤボンディングの終了に伴い、上記図16に示したように、センサチップ30のパッド31とセラミック基板60のパッド61とが、アルミや金等のワイヤ65により接続される。ただし、本実施形態では上記図16そのままではなく、各センサチップ30の位置が同一に揃っており、且つ、ワイヤボンディングのパターンは両センサチップ30の間にて同じである。
【0054】
次に、セラミック基板60とピン70とを半田付け等にて接合し、ピン70とピンアッシー80とを溶接等にて接合し、ピンアッシー80と貫通コンデンサ90さらにはピンアッシー80とターミナル100とを半田付け等にて接合することで、セラミック基板60からターミナル100までの部材を電気的・機械的に接続する。
【0055】
そして、ターミナルアッシー104にコネクタケース110を組み付けるが、このとき、Oリング120を介してコネクタケース110をハウジング10に圧入する。その後、ハウジング10の他端14をコネクタケース110にかしめることにより、上記図1に示す圧力センサS1が完成する。
【0056】
かかる圧力センサS1は、ハウジング10の取付ネジ部12を介して上記被測定体に取り付けられる。そして、被測定体内の被測定圧力が、圧力導入通路11を通じて、各ステム20の開口部22からステム20の内部(中空部)へ導入され、その圧力によってダイアフラム21が変形する。この変形をセンサチップ30により電気信号に変換して出力する。
【0057】
この出力信号は、センサチップ30からセラミック基板60にて信号処理が施され、ピン70、ピンアッシー80を介してターミナル100から外部へと出力される。
【0058】
ここで、本実施形態では、2個のセンサチップ30からの各出力信号を、センサの処理回路部を構成するセラミック基板60もしくは外部回路等にて比較する。それにより、一方の出力信号に異常があると、この異常は、正常な他方の信号との比較によって容易に検出できる。こうして、センサの故障診断が容易となる。
【0059】
ところで、本実施形態では、ハウジング10にネジ結合可能であってステム20と干渉することなくネジ締め可能なネジ部材50と、ネジ部材50とステム20との間に介在しネジ部材50によるネジ結合の軸力のみをステム20に伝えるステム固定部材40とを備えている。そして、ステム固定部材40から伝えられる軸力(押圧力)により各ステム20はハウジング10に押し付け固定されている。
【0060】
そのため、各ステム20をハウジング10に組み付ける際に、各ステム20には、ネジ結合の回転力(ネジ部材50の締め付け力)は作用せずに、実質的にネジ結合の軸力のみが作用するため、組付時の各ステム20においては、ステム20の軸回りの回転が防止される。
【0061】
したがって、本実施形態によれば、ネジ結合前にハウジング10にステム20を設置するときに、各ステム20上のセンサチップ(検出部)30の位置あわせを行っておくことで、その後のネジ結合によって各センサチップ30が回転することが無くなるため、各ステム20の間でセンサチップ30の位置を確実に揃えることができる。そして、配線形態の複雑化等の問題を無くすことができる。
【0062】
特に、圧力導入通路11を有する上記ハウジング10と、このハウジング10に設けられた上記ステム20と、ステム20のダイアフラム21上に設けられたセンサチップ(検出部)30とを備え、ステム20が複数個設けられており、センサチップ30とセラミック基板(回路基板)60とがワイヤボンディングされてなる圧力センサS1においては、上述したように、ワイヤボンディングのパターンを各センサチップ30で同一にすることができ、構成や製造上の簡略化が図れる。
【0063】
このように、本実施形態では、各ステム20をハウジング10に固定するためのネジ結合用の部材を、各ステム20に干渉することなく回転してハウジング10に締め付け可能なネジ部材50と、ネジ部材50とハウジング10とのネジ結合の軸力を各ステム20に伝え該軸力により各ステム20をハウジング10に押し付け固定するステム固定部材40との二つに機能的に分けることで、上記効果を実現している。
【0064】
ちなみに、ネジ結合用の部材が、ステムへの軸力の付与機能とネジ結合の締め付け機能との両機能を持つものである場合には、複数個のステムを持つ圧力センサではネジ結合の際に、ステムに締め付けの回転力を作用させることなくネジ結合できるような部材を実現することは困難である。
【0065】
また、本実施形態では、好ましい例として各々のステム20の外面の一部に、ハウジング10と嵌合する嵌合部25が形成されている。そのため、ネジ部材50とハウジング10とのネジ結合の際において、ステム20の軸回りの回転をより確実に防止することができる。
【0066】
なお、このような嵌合部の効果は、ステム固定部材40の一部に、ハウジング10と嵌合しステム固定部材40のネジ結合の軸回りの回転を防止する嵌合部が形成される場合にも同様に発揮される。
【0067】
例えば、図1において、ステム固定部材40の円周側面に突起を設け、一方、ハウジング10の内面には、該突起がはまるとともに該突起が図1中の上下方向に移動可能な溝を設ける。これにより、ステム固定部材40はネジ結合の軸力によって下方へ移動することができ、ネジ結合の軸回りには回転しない。
【0068】
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサS2の全体構成を示す概略断面図であり、図7は、図6に示す圧力センサS2の分解断面図であり、図8は、図6中のステム固定部材140を示す斜視図、図9は、図6中のネジ部材150を示す一部断面斜視図である。
【0069】
本実施形態は、上記第1実施形態に対してステム固定部材140およびネジ部材150を変形し、その変形に伴ってハウジング10の一部を変形したものである。以下、主として第1実施形態との相違点について述べる。
【0070】
本実施形態においても、各ステム20は、ステム固定部材140およびネジ部材150を介してネジ結合を利用することにより、ハウジング10に固定されている。そして、これらステム固定部材140およびネジ部材150は、ハウジング10と同様の材質を用いて切削や冷間鍛造等により加工形成することができる。
【0071】
図6〜図8に示すように、ステム固定部材140は、円筒形状をなしており、その内部には、各ステム20の小径部が貫通する2個の穴部141が設けられている。この穴部141における下端側の開口縁部は、各ステム20の段部24に当たるようになっている。
【0072】
また、図6に示すように、ハウジング10の上端側の外周面には、雄ネジ部15が形成されている。そして、このハウジング10における雄ネジ部15と同一のネジ径を有する雄ネジ部142が、ステム固定部材140の外周面に形成されている。また、図8に示すように、ステム固定部材140の内周面には、ステム20のネジ結合時に治具等を挿入してステム固定部材140を固定するための多角形状のナット部143が形成されている。
【0073】
一方、図6、図7、図9に示すように、ネジ部材150は、ハウジング10の上端側およびステム固定部材140の外周を覆う円筒形状をなす。このネジ部材150の内周面には、上記ハウジング10における雄ネジ部15およびステム固定部材140における雄ネジ部142に対してネジ結合可能な雌ネジ部151が形成されている。
【0074】
このネジ部材150の雌ネジ部151は、逆ネジ構造を有しており、それによって、図6に示すような各ネジ部の組付状態において、ハウジング10およびステム固定部材140を回転しないように固定した状態でネジ部材150を締め付けていくと、ハウジング10とステム固定部材140とが互いに近寄るようになっている。
【0075】
本実施形態の圧力センサS2の組付方法について述べる。まず、センサチップ30が低融点ガラス23で接合された各ステム20を、ハウジング10の上端側に搭載する。このとき、センサチップ30におけるネジ締めの回転方向の位置を各ステム20の間で揃えておく。また、ステム固定部材140とネジ部材150とをネジ結合して組み付けておく。
【0076】
そして、ハウジング10およびステム固定部材140を回転しないように治具等にて固定した状態で、ステム固定部材140の穴部141に各々のステム20を通しつつ、ハウジング10の雄ネジ部15とネジ部材150の雌ネジ部151とをネジ結合させ、ネジ部材150を締め付けていく。
【0077】
本実施形態においても、このネジ部材150をネジ結合の軸回りに回転させるとき、ネジ部材150の中空部においては、ネジ部材150と各ステム20とは干渉せず、さらに、ステム固定部材140は回転しないよう固定されている。そのため、ネジ締めの際にネジ部材150の締め付け力によって、各ステム20すなわち各センサチップ30がネジ結合の軸回りに回転することが無くなる。
【0078】
ネジ部材150によるネジ締めが進むにつれ、ステム固定部材140がハウジング10に近づき、各々のステム20の段部24に当たる。そして、ネジ結合の軸力によってステム固定部材140が、各ステム20をその軸他端方向へ押圧し、各ステム20はハウジング10に押し付け固定される。
【0079】
こうしてネジ部材50およびステム固定部材40によるステム20のハウジング10への組付が終了する。このように、本実施形態においても、各ステム20には、実質的にネジ結合の軸力のみが作用するため、組付時の各ステム20においては、その軸回りの回転を防止することができる。
【0080】
その後、セラミック基板60をステム固定部材140の上に接着等により固定する。続いて、上記第1実施形態と同様、ワイヤボンディングを行い、セラミック基板60からターミナル100までの部材を電気的・機械的に接続し、コネクタケース110の組付を行う。そして、本実施形態ではネジ部材150の上端部150aをコネクタケース110にかしめることにより、上記図6に示す圧力センサS2が完成する。
【0081】
このように本第2実施形態においても、ネジ結合前にハウジング10にステム20を設置するときに、各ステム20上のセンサチップ(検出部)30の位置あわせを行っておくことで、その後のネジ結合によって各センサチップ30が回転することが無くなるため、各ステム20の間でセンサチップ30の位置を確実に揃えることができる。
【0082】
次に、上記図6に示す圧力センサS2に対する本第2実施形態の変形例を示しておく。図10は第1の変形例としての圧力センサの全体構成を示す概略断面図であり、図11は第2の変形例としての圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【0083】
図10に示す第1の変形例は、ハウジング10の形状を一部変形したものである。上記図6に示す圧力センサS2では、ハウジング10の外周面に形成された取付ネジ部12と雄ネジ部15とがネジ径の異なるものであったが、この第1の変形例では、取付ネジ部12と雄ネジ部15とを同一のネジ径としている。つまり、取付ネジ部12の一部が雄ネジ部15を兼用した形となっている。
【0084】
図11に示す第2の変形例は、ステム固定部材140とネジ部材150とにおけるネジ部142、151以外の部分を変形したものである。上記図6に示す圧力センサS2では、ネジ部材150によってピンアッシー80や貫通コンデンサ90が収納されていたが、本例ではステム固定部材140を上方に延ばして当該収納を行うようにしている。そのため、本例ではステム固定部材140の上端部140aがコネクタケース110にかしめ固定されている。
【0085】
なお、ダイアフラム上に設けられ、該ダイアフラムの変形に応じた電気信号を出力する検出部としては、上記センサチップ30に限定されるものではなく、ポリシリコン等からなる歪みゲージをダイアフラムに直接蒸着し、この歪みゲージを検出部として用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【図2】図1中のステムの一部断面斜視図である。
【図3】図1に示す圧力センサの分解断面図である。
【図4】図1中のネジ部材を示す斜視図である。
【図5】図1中のステム固定部材を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【図7】図6に示す圧力センサの分解断面図である。
【図8】図6中のステム固定部材を示す斜視図である。
【図9】図6中のネジ部材を示す一部断面斜視図である。
【図10】上記第2実施形態の第1の変形例としての圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【図11】上記第2実施形態の第2の変形例としての圧力センサの全体構成を示す概略断面図である。
【図12】ステムを複数個有する圧力センサの従来の一般的な概略断面図である。
【図13】図12中のステムの一部断面斜視図である。
【図14】図12に示す圧力センサにおけるステムの組付方法を示す図である。
【図15】(a)はステムの組付後における図14の上面図、(b)は(a)中の一方のステムを拡大した図である。
【図16】2個のセンサチップの間でワイヤボンディングのパターンが異なっている例を示す図である。
【符号の説明】
10…ハウジング、11…圧力導入通路、20…ステム、
21…ダイアフラム、22…開口部、25…嵌合部、30…センサチップ、
40、140…ステム固定部材、50、150…ネジ部材。

Claims (3)

  1. 圧力導入可能な圧力導入通路(11)を有するハウジング(10)と、
    このハウジングに設けられるとともに、軸一端側に前記ハウジングに導入された圧力によって変形可能なダイアフラム(21)を有し、軸他端側に前記圧力導入通路と連通する開口部(22)を有する中空筒状のステム(20)と、
    前記ダイアフラム上に設けられ、前記ダイアフラムの変形に応じた電気信号を出力する検出部(30)とを備え、
    前記ステムが複数個設けられている圧力センサにおいて、
    各々の前記ステムの前記ダイアフラム側が貫通する複数の穴部(41)を有し、各々の前記穴部における前記軸他端側の開口縁部が各々の前記ステムの外面に形成された段部に当たって、各々の前記ステムの前記段部を前記ステムの軸他端方向へ押圧することにより各々の前記ステムを前記ハウジングに固定するステム固定部材(40、140)と、
    前記ハウジングにネジ結合され、そのネジ結合の際に各々の前記ステムと干渉することがなく且つ該ネジ結合の軸力により前記ステム固定部材に対して前記押圧する力を付与するネジ部材(50、150)とを備えることを特徴とする圧力センサ。
  2. 各々の前記ステム(20)の外面の一部に、前記ハウジング(10)と嵌合し前記ステムの軸回りの回転を防止する嵌合部(25)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記ステム固定部材(40)の一部に、前記ハウジング(10)と嵌合し前記ステム固定部材の前記ネジ結合の軸回りの回転を防止する嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
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