JP3876010B2 - サーボモータの加減速制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、工作機械の送り軸やロボットのアーム等の制御に使用されるサーボモータの加減速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
サーボモータの加減速を制御して、例えば指数関数形加減速制御や直線形加減速制御が知られている。この指数関数形加減速制御は、ステップ入力に対して指数関数的応答が得られる加減速制御であり、高周波成分の影響で立ち上がり時の加速度が大きいことから、サーボ制御やその負荷系にショックを与え、振動を起こしやすいという欠点や、減速停止までに時間を要する等の欠点がある。この点は、X,Y軸のサーボモータを使用して円弧状に工作機械のテーブル等を移動させる場合には、指令値よりも内側の軌跡をたどる原因となる。
【0003】
また、直線形加減速制御では、加速度が急速に変化するために、サーボ制御系やその負荷系にショックを与え、振動を起こしやすいという欠点がある。さらに、サーボ制御系や負荷系が持つ固有振動数に近い周波数成分を持つ指令で振動すると、サーボ制御系や負荷系自体の振動が発生するという問題点がある。
そこで、NC工作機械やロボット等において、なめらかな起動,停止を行なわせ、かつ機械に振動が生じないようにするため、補間後の各軸にサーボモータへの移動指令(速度)を加減速フィルタに通し、該加減速フィルタの出力をサーボ制御部に入力して加減速制御を行なう制御や、補間前の指令速度を加減速フィルタに通し、該加減速フィルタの出力に対して補間を行なってサーボ制御部に入力する加減速制御等も知られている。
【0004】
なお、このような加減速制御では、例えば、ベル型の加減速制御等で知られるような加減速フィルタを2段とすることによって、加速度に生じる不連続性を減少させることが行なわれている。
【0005】
また、工作機械で高速切削を行なう場合、サーボ系の通常遅れによる形状誤差を減少させるために、位置ループにフィードフォワードをかける場合がある。この位置ループにおけるフィードフォワードは、位置ループのゲインを増大させて、サーボ遅れを補償して、形状誤差を減少させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のサーボモータの加減速制御では、フィルタに含まれる指令時定数により生じる指令遅れによって、形状誤差が発生するという問題点がある。
【0007】
例えば、直線形加減速制御に用いるフィルタのリニアな時定数をTcとし、このフィルタへの入力をAsinωt,出力をYとすると、出力Yは以下の式によって表すことができる。
【0008】
【数1】
したがって、リニアの時定数を1回いれる場合には、その振幅は{1−(ω・Tc) 2 /24}倍となり、X,Y軸のサーボモータを使用して円弧状に工作機械のテーブル等を移動させる場合には、指令値よりも内側の軌跡をたどり、形状誤差が発生することになる。
【0009】
また、前記リニアの時定数を2回入れるベル型のフィルタを用いる場合には、その振幅は{1−(ω・Tc) 2 /12}倍となり、ベル型時定数T(=2Tc)に対して、{1−(ω・T) 2 /48}倍の振幅となり、同様に、円弧状の加工を行なう場合には、指令値よりも内側の軌跡をたどって形状誤差が発生することになる。
【0010】
通常、この指令時定数による指令自体の誤差による形状誤差は、サーボ系(一次遅れ系)が発生する遅れによる形状誤差と比較して数分の一のオーダーである。しかしながら、高速高精度加工を実現するために、サーボループにフィードフォワードを100%近くかけることによって、サーボ系の遅れによる形状誤差を低減させると、この指令時定数による指令自体の誤差による形状誤差分が相対的に増大し、高速加工時における指令時定数による形状誤差が問題となる。
【0011】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決して、加減速フィルタの指令時定数により生じる指令遅れによる形状誤差を低減することができるサーボモータの加減速制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、補間後の移動指令を加減速フィルタに入力して得られる位置指令を用いてサーボモータの加減速を制御する加減速制御装置において、位置指令を微分し、微分した位置指令を加減速フィルタの指令時定数に応じて定められる時間遅れだけ遅らせ、時間遅れさせたフィードフォワードデータを位置のフィードフォワード制御量とし、このフィードフォワード制御量と位置ループ制御で得られた制御量とを加算したものを速度指令とするフィードフォワード制御を行なうことによって、サーボモータの加減速制御を行って、前記目的を達成する。
【0013】
本発明における加減速フィルタは、加減速に伴うショックを減少させる等のために、補間によって軸毎に分配される移動指令を入力し、この移動指令に所定の時定数を掛けて出力するものである。
【0014】
本発明のサーボモータの加減速制御装置は、サーボ系の遅れによる形状誤差と、加減速フィルタの指令時定数による指令自体の誤差による形状誤差とを減少させることができ、サーボ系の遅れによる形状誤差はフィードフォワード系によるフィードフォワード制御によって補償し、加減速フィルタの指令時定数による形状誤差はフィードフォワード中の時間遅れの項によって補償する。
【0015】
フィードフォワードにおける時間遅れの量は、加減速フィルタの指令時定数による形状誤差分を補償するように、加減速フィルタの指令時定数に応じて定められるものであり、例えば、加減速フィルタのゲインとフィードフォワードのループのゲインの積が定数となるよう定めることができる。
【0016】
また、位置ループゲインをKp,補間後の加減速フィルタの指令時定数をTsとすると、フィードフォワードにおける時間遅れτは、kを定数としてτ=k・Kp・Ts 2 により定めることができる。
【0017】
また、加減速フィルタを1段のリニアフィルタで適用する場合には、フィードフォワードデータの時間遅れτを定める定数kは(1/24)とすることができ、また、加減速フィルタを2段のリニアフィルタで適用する場合には、定数kは(1/48)とすることができる。
【0018】
図1は、本発明のサーボモータの加減速制御装置を説明するブロック図である。図1において、加減速フィルタ1は、補間後の指令Mに指令時定数をかけて位置指令を形成するための項であり、伝達関数2は位置指令を微分する位置のフィードフォワード項であり、αは位置のフィードフォワード係数である。また、伝達関数3は時間遅れの項であり、τは時定数である。また、伝達関数4のKpは位置ループにおけるポジションゲインであり、伝達関数5は実位置を求める積分項である。
【0019】
そして、時間遅れの項3によって時間遅れさせてたフィードフォワードデータを位置のフィードフォワード制御量として、位置指令にポジションゲインKpを乗じて得れた位置ループ制御による制御量とを加算して速度指令とし、この速度指令に基づく実位置を位置フィードバックとして位置指令に帰還させている。
【0020】
加減速フィルタの指令時定数による形状誤差分の補償は、例えば、加減速フィルタ1のゲインG2 とフィードフォワードのループのゲインG1 の積が定数となるよう調整して、加減速フィルタの指令時定数に応じて定めることによって行うことができる。
【0021】
【作用】
補間後の移動指令を加減速フィルタに通すことによって、移動指令を加減速フィルタの指令時定数に応じて定められる時間遅れだけ遅らせて位置指令を形成し、これによって、加減速に伴うショックを減少させる。この加減速フィルタの指令時定数による時間遅れは、指令自体に遅れを生じさせ、形状誤差の原因となる。また、サーボモータによる駆動機構では、サーボ系自体の遅れによって生じる形状誤差も備えている。
【0022】
加減速フィルタによって形成した位置指令は微分した後、この微分した位置指令を加減速フィルタの指令時定数に応じて定められる時間遅れだけ遅らせ、時間遅れさせたフィードフォワードデータを形成する。そして、この時間遅れさせたフィードフォワードデータを位置のフィードフォワード制御量とし、このフィードフォワード制御量と位置ループ制御で得られた制御量とを加算したものを速度指令として、フィードフォワード制御を行う。
【0023】
このフィードフォワード系によるフィードフォワード制御によって、サーボ系の遅れによる形状誤差の補償を行い、また、フィードフォワード中の時間遅れの項において、時定数分を補償するように時間遅れの量を加減速フィルタの指令時定数に応じて定め、これによって、加減速フィルタの指令時定数による形状誤差を減少させる。
【0024】
図1において、加減速フィルタ1は補間後の指令に対して時定数をかけるための項であり、これによって、時定数をかけた後の位置指令のゲイン特性G2 (jω)の絶対値は1以下となり、形状誤差の原因となる。
【0025】
これに対して、図1中のフィードフォワード系による位置ループのゲイン特性
G1 (jω)は、図1のブロックにおいて、
Kp・(M−P)+αs・exp(−τs)・M=sP
とおくことができ、G1 はPとMと比をとることによって、
G1 =P/M={αs・exp(−τs)+Kp}/(s+Kp)
を得る。このG1 において、s=jωとして解くと、
G1 (jω)
={Kp+α・ω・sin(ω・τ)+jα・ω・cos(ω・τ)}
/(Kp+jω) …(2)
となる。このG1 (jω)の絶対値は、
|G 1 (jω)| 2
={Kp 2 +2・Kp・α・ω・sin(ω・τ)+α 2 ・ω 2 }/(Kp 2 +ω 2 )
…(3)
となる。
【0026】
ここで、α=1の場合には、
|G 1 (jω)| 2
=1+{2・Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 ) …(4)
となり、
x≪1とすると√(1+x)=1+x/2−x 2 /6+…と近似展開ができ、ω≪1であることから、この近似展開の2項までで近似すると、
|G1 (jω)|
≒1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 ) …(5)
≒1+(ω・ω/Kp)・τ …(6)
と近似することができる。
ここで、ωは指令角周波数(1/sec)、Kpはポジションゲイン(1/sec)、τはフィードフォワードデータの遅れ(sec)であり、ωはKpより充分小さいものとする。
【0027】
上記式(6)において、フィードフォワードデータの遅れτが0である場合には、理論上の位置ループのゲイン特性G1 (jω)の絶対値は1となるが、フィードフォワードデータの遅れτの項を加えることによって、位置ループのゲイン特性G1 (jω)の絶対値を1以上とすることができる。
【0028】
そこで、本発明の装置では、加減速フィルタ1による指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲインをできるだけ1に近づけるために、ゲイン特性G1 (jω)とゲイン特性G2 (jω)とを用いて、
|G1 (jω)|・|G2 (jω)|=1 …(7)
の関係が得られるように、フィードフォワードデータの遅れτを調節する。
【0029】
したがって、式(7)を満足するようなフィードフォワードデータの遅れτを用いることによって、加減速フィルタ1の指令時定数による形状誤差を減少することができる。
【0030】
図2は、本発明のサーボモータの加減速制御装置による形状誤差の補償を説明する図である。図2において、10の実線は指令Mによる加工形状を示している。この加工形状に対して、矢印Aで示す加減速フィルタ1の指令時定数による形状誤差分によって、破線11で示した指令時定数をかけた後の位置指令による加工形状となる。さらに、矢印Bで示すサーボ系の遅れによる形状誤差分によって、一点鎖線12で示した加工形状となる。
【0031】
この形状誤差に対して、矢印bで示すようにフィードフォワード系によって形状誤分Bを補償し、矢印aで示すようにフィードフォワード中のフィードフォワードデータの遅れτによって形状誤分Aを補償する。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
図1に示した本発明の加減速制御装置を説明するブロック図において、加減速フィルタ1をリニアの時定数Tcを持つ1段のリニアフィルタを用いる場合には、この加減速フィルタによる指令時定数を掛けた後の指令のゲインG2 は、前記式(1)によって求めることができる。
【0034】
したがって、1段のリニアフィルタのゲインG2 による振幅は{1−(ω・Tc) 2 /24}となる。
【0035】
一方、図1中のフィードフォワードによるゲインG1 は、前記式(5)で示されるように、|G 1 (jω)|≒1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 )である。
【0036】
そこで、加減速フィルタ1による指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲインをできるだけ1に近づけるために、ゲイン特性G1 (jω)とゲイン特性G2 (jω)とを用いて、前記式(7)に示されるように、|G1 (jω)|・|G2 (jω)|=1の関係が得られるように、フィードフォワードデータの遅れτを調節する。
【0037】
ここで、加減速フィルタ1による指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲインGは、
G=|G1 (jω)|・|G2 (jω)|
={1−(ω・Tc) 2 /24}
・〔1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 )〕 …(8)
により表すことができる。この式(8)において、ゲインGが1となるためには
(ω・Tc) 2 /24={Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 )が成り立てばよい。ゲインG=1と近似できる。ここで、ωがKpより充分小さく、Kp≫ωが成り立つとすると、
{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 )
≒ω・sin(ω・τ)/Kp
≒ω 2 ・τ/Kp …(9)
が成り立つ。
【0038】
したがって、フィードフォワードデータの遅れτは、
τ=(1/24)・Kp・Tc 2 …(10)
となり、このフィードフォワードデータの遅れτを用いることによって、加減速フィルタ1による指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲインGを1とし、加減速フィルタ1の指令時定数による形状誤差を減少させる。
【0039】
次に、図1に示した本発明の加減速制御装置を説明するブロック図において、加減速フィルタ1をリニアの時定数Tcを持つ1段のリニアフィルタを2つ用いて2段のリニアフィルタによってベル型のフィルタを用いる場合には、その振幅は{1−(ω・Tc) 2 /12}倍となり、ベル型時定数T(=2Tc)に対して、{1−(ω・T) 2 /48}倍の振幅となる。
【0040】
前記と同様にして、加減速フィルタ1による指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲインをできるだけ1に近づけるために、ゲイン特性G1 (jω)とゲイン特性G2 (jω)とを用いて、|G1 (jω)|・|G2 (jω)|=1の関係が得られるように、フィードフォワードデータの遅れτを調節する。
【0041】
ここで、加減速フィルタ1による指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲインGは、
G=|G1 (jω)|・|G2 (jω)|
={1−(ω・T) 2 /48}
・〔1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 )〕 …(11)
により表すことができる。この式(11)において、ゲインGが1となるためには
(ω・T) 2 /48={Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp 2 +ω 2 )
が成り立てばよく、また、前記式(9)の条件から、
フィードフォワードデータの遅れτは、
τ=(1/48)・Kp・T 2 …(12)
となる。
【0042】
このベル型フィルタの場合において、例えば、ポジションゲインKpを30とすると、時定数Tが48msecの場合のフィードフォワードデータの遅れτは、1.44msecとなり、時定数Tが24msecの場合のフィードフォワードデータの遅れτは、0.36msecとなる。
【0043】
したがって、時定数Tが48msecの場合にフィードフォワードデータの遅れτを1.44msecに設定し、時定数Tが24msecの場合にフィードフォワードの遅れτを0.36msecに設定することによって、形状誤差を減少させることができる。
【0044】
また、図3から図5は、ベル型フィルタの場合において、ポジションゲインKpを40(1/sec)とした場合の比較例を示している。図3は、加減速フィルタの時定数Tに対応したフィードフォワードデータの遅れτを設定した場合の形状誤差を示しており、図4は、図3のフィードフォワードの遅れτのままで加減速フィルタの時定数を変化させた場合の形状誤差を示しており、図5は、変化した加減速フィルタの時定数に対応したフィルタデータの遅れτを設定した場合の形状誤差を示している。
【0045】
図3において、ポジションゲインKpが40(1/sec)で、加減速フィルタの時定数Tが24msecの場合に対応するフィードフォワードデータの遅れτは0.48msecである。このτを設定したフィードフォワードによってサーボモータを加減速制御し、半径Rが10cmの円弧を加工した場合には、半径の減少を減少させることができる。
【0046】
また、加減速フィルタの時定数Tを34msecとした場合に、適応するフィードフォワードデータの遅れτは0.963msecである。図4は、この遅れτの代わりに、図3における遅れτ(=0.48msec)に設定したフィードフォワードによってサーボモータを加減速制御し、半径Rが10cmの円弧を加工した場合の形状を示している。この場合には、約7μmの半径減少が生じる。
【0047】
これに対して、図5は、加減速フィルタの時定数Tを34msecとし、フィードフォワードデータの遅れτを(0.48msec+0.5msec)として、適応する値(0.963msec)にほぼ近い値に設定したフィードフォワードによってサーボモータを加減速制御し、半径Rが10cmの円弧を加工した場合の形状を示している。この場合には、半径の減少を減少させることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、指令時定数により生じる指令遅れによる形状誤差を低減することができるサーボモータの加減速制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサーボモータの加減速制御装置を説明するブロック図である。
【図2】 本発明のサーボモータの加減速制御装置による形状誤差の補償を説明する図である。
【図3】 ベル型フィルタの場合において、フィルタの時定数が24msec,フィードフォワードデータの遅れτが0.48msecの場合の形状誤差を示す図である。
【図4】 ベル型フィルタの場合において、フィルタの時定数が34msec,フィードフォワードデータの遅れτが0.48msecの場合の形状誤差を示す図である。
【図5】 ベル型フィルタの場合において、フィルタの時定数が34msec,フィードフォワードデータの遅れτが0.48msec+0.5msecの場合の形状誤差を示す図である。
【符号の説明】
1 加減速フィルタ
2 位置のフィードフォワード項
3 時間遅れの項
4 ポジションゲイン
5 積分項
10 指令による加工形状
11 時定数をかけた後の位置指令
12 補償しない場合の加工形状
A 指令時定数による形状誤差
B サーボ系の遅れによる形状誤差
Claims (3)
- 補間後の移動指令を加減速フィルタに入力して得られる位置指令を用いて位置ループ制御を行うと共に、前記位置指令を微分し、微分された値を所定時間だけ時間遅れさせた値を位置のフィードフォワード制御量とし、位置ループ制御で得られた制御量に前記フィードフォワード制御量を加算したものを速度指令とするフィードフォワード制御を行なうサーボモータの加減速制御装置において、
前記フィードフォワードにおける前記所定時間の時間遅れτを、位置ループゲインKpと補間後の加減速フィルタの指令時定数Tsに対して、τ=k・Kp・Ts 2 (kは定数)とすることを特徴とするサーボモータの加減速制御装置。 - 前記加減速フィルタの指令時定数は1段のリニアの指令時定数であり、前記定数kは(1/24)であることを特徴とする請求項1記載のサーボモータの加減速制御装置。
- 前記加減速フィルタの指令時定数は2段のリニアの時定数であり、前記定数kは(1/48)であることを特徴とする請求項1記載のサーボモータの加減速制御装置。
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