JP3875584B2 - 強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア - Google Patents

強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア Download PDF

Info

Publication number
JP3875584B2
JP3875584B2 JP2002096061A JP2002096061A JP3875584B2 JP 3875584 B2 JP3875584 B2 JP 3875584B2 JP 2002096061 A JP2002096061 A JP 2002096061A JP 2002096061 A JP2002096061 A JP 2002096061A JP 3875584 B2 JP3875584 B2 JP 3875584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
material powder
ferromagnetic material
carrier
powder according
ferrite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002096061A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003034533A (ja
Inventor
祐二 佐藤
正広 尾形
隆男 杉浦
崇 引地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Powdertech Co Ltd
Original Assignee
Powdertech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Powdertech Co Ltd filed Critical Powdertech Co Ltd
Priority to JP2002096061A priority Critical patent/JP3875584B2/ja
Publication of JP2003034533A publication Critical patent/JP2003034533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3875584B2 publication Critical patent/JP3875584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強磁性材料粉及び該磁性材料を用いた電子写真現像剤用キャリア及びその製造方法、並びに該キャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
電子写真法に使用される二成分現像剤は、トナーとキャリアより構成されており、キャリアは現像機内でトナーと撹拌混合され、トナーに所望の電荷を与え、電荷を帯びたトナーを感光体上の静電潜像に運び、トナー像を形成させる担体物質である。そして、キャリアはマグネット上に残り、再び現像機内に戻り、新たなトナーと再び撹拌混合され、繰り返し使用される。
【0003】
従って、耐刷期間中、所望の画像品質を安定して維持するためには、キャリアの特性が使用期間中、安定していることが要求される。
【0004】
近年、二成分系現像方式において、高画質画像を得るために従来の酸化被覆鉄粉あるいは樹脂被覆鉄粉の代わりに、マグネタイト系キャリアやフェライト系キャリアが用いられてきた。
【0005】
特に最近は、デジタル系のフルカラー複写機やプリンター等が普及してきており、これらの現像方式のほとんどが反転現像方式のため高いバイアス電圧がかかることから、キャリア芯材としては、抵抗がある程度高いものが要求されると共に、現像においては高画像濃度でかつ階調性等のよい高画質像が望まれている。
【0006】
そのため、マグネタイト系キャリアの場合、その芯材が低抵抗のため、リーク現象が見られ、均一に一様なベタ部の再現はできず、また画像上にハケスジが多数発生し、細線画像が乱れる等の画像欠陥がある。
【0007】
上述のマグネタイト系キャリアの欠点を補うため、抵抗を高抵抗化するための改良が様々に試みられているが、いずれの方法でも、基本的にはマグネタイト相中のヘマタイト相を増加させ高抵抗化させている。しかしながら、非磁性成分であるヘマタイト相の増加は、低磁化粒子の発生を引き起こし、現像においては、キャリア付着が発生する。そのため、マグネタイト相中のヘマタイト相の増加の割合は僅かにしかできず、大半がマグネタイト相のため、低バイアス電圧においては高抵抗化するものの、高バイアス電圧の印加時においては、依然低抵抗であり、現像時におけるリーク現象が見られ、画像欠陥が発生する。
【0008】
一方、フェライト系キャリアは、抵抗が高く、現像の際に感光体上の静電潜像電位がキャリアへリークすることなく、ハケスジ等の発生が認められない。また、高次の酸化物で構成されているため、使用過程において劣化現象が認められず、従ってキャリア寿命が長い利点がある。
【0009】
しかしながら、芯材抵抗が高いため、所望の画像濃度を出す領域が狭く、初期で高濃度のベタ部を出し難い欠点が見られる。
【0010】
そこで、上述のフェライト中にマグネタイトを含有させた、複合体キャリアが提案されている。
【0011】
例えば、特開平9−134036号公報には、軽金属フェライト中にマグネタイト相を0.1〜10重量%含有させることにより、帯電工程において過剰帯電状態とならず、短時間のうちにトナーに安定した帯電状態を実現させることが提案されている。
【0012】
しかしながら、これら従来からあるフェライト相とマグネタイト相の複合磁性粉は、磁性体粒子間の磁化のバラツキによってキャリア付着が多発し、またマグネタイト相の導電性によるリーク現象が発生する等の画像欠陥を生じる。さらに、アルカリ金属フェライトは環境安定性に欠け、帯電特性が大きく変動し、安定な画像を得ることはできず、現状では満足を得られるものがなかった。
【0013】
従って、本発明の目的は、画質が優れ、耐久性があり、特に現像時におけるリーク現象の発生がなく、またトナーとの帯電における環境安定性に優れ、さらに粒子間の磁化のバラツキの低減した電子写真現像剤用キャリア及びその製造方法、並びに該キャリアを用いた電子写真現像剤、及び該キャリア芯材として用いられる強磁性材料粉を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、これらの課題を解決すべく検討を進めた結果、マグネタイト相とフェライト相が混在した磁性酸化物においては、全鉄に対する2価の鉄の比率を10.0〜30.0に抑え、かつフェライト相中にマグネトプランバイト型フェライトを含有させることにより、上記目的が達成できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明は、マグネタイト相とフェライト相が混在した磁性酸化物において、全鉄に対する2価の鉄の比率が10.0〜30.0であり、かつ上記フェライト相中にマグネトプランバイト型フェライトを含有し、該マグネトプランバイト型フェライトの含有量が0.05〜5.0mol%であることを特徴とする強磁性材料粉を提供するものである。
【0016】
また、本発明は、上記強磁性材料粉を芯材とし、その表面を樹脂被覆したことを特徴とする電子写真現像剤用キャリアを提供するものである。
【0017】
さらに、本発明は、ヘマタイトと他の金属酸化物とを含有する原料混合物中に、炭素原子を含む物質を炭素原子換算で0.1〜3重量%添加し、不活性雰囲気下において、1100〜1400℃で焼成することにより得られる上記強磁性材料粉、又は上記焼成後に、大気中若しくは酸素濃度の制御された雰囲気下に表面酸化処理をすることにより得られる上記強磁性材料粉のそれぞれの表面に、樹脂を被覆したことを特徴とする電子写真現像剤用キャリアの製造方法を提供するものである。
【0018】
また、本発明は、上記キャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の強磁性材料粉について詳細に説明する。
【0020】
本発明の強磁性材料粉は、上記のように、フェライト相とマグネタイト相が混在した磁性酸化物であり、全鉄に対する2価の鉄の比率が10.0〜30.0であり、かつフェライト相中にマグネトプランバイト型フェライトを含有する。また、本発明の強磁性材料粉の表面が酸化処理されている場合の全鉄に対する2価の鉄の比率は、10.0〜28.0である。なお、本発明でいうフェライトとは、鉄フェライトであるマグネタイト以外のフェライトをいう。
【0021】
ここで、全鉄に対する2価の鉄の比率(以下、γという)は下記により算出される。
Fe(II):「鉄鉱石中の酸化第一鉄定量方法 JISM8213」に基づいて分析を行った2価の鉄の分析値(重量%)
T−Fe:「鉄鉱石中の全鉄定量方法 JISM8212」に基づいて分析を行った全鉄の分析値(重量%)
とした時、
γ=Fe(II)/T−Fe×100
で表される。
【0022】
マグネタイト相とマグネトプランバイト型フェライトを含有したフェライト相とが混在した磁性酸化物において、γの値が増加すると、強磁性材料粉の電気抵抗は低抵抗化する。γの値が32.0を超えた強磁性材料粉をキャリアとして使用した場合、現像においてリーク現象が発生し好ましくない。逆に、γの値が減少すると、粒子間の磁化のバラツキが生じ易くなり、γの値が1.0を下回った強磁性材料粉をキャリアとして使用した場合、画像上に白斑が生じる、いわゆるキャリア付着が発生しやはり好ましくない。また、表面酸化処理を施した該強磁性材料粉においては、γの値が1.0を下回った強磁性材料粉をキャリアとして使用した場合、粒子間の磁化のバラツキが発生しやすくなるため、現像においては、キャリア付着が発生しやはり好ましくない。
【0023】
γの値を10.0〜30.0にすることにより、粒子間の磁化のバラツキを減少させ、現像においては、キャリア付着を大幅に減少させることができ、かつ、リーク現象の生じない強磁性材料粉を得ることができる。
【0024】
本発明の強磁性材料粉は、本体磁化に対する飛散磁化の比率が、0.8以上であることが望ましい。本体磁化に対する飛散磁化の比率が0.8を下回ると、現像においてキャリア付着が増加し、好ましくない。
【0025】
ここで、飛散磁化に対する本体磁化の比率は下記により算出される。
0 :飛散試験を行う前の本体の磁化(emu/g)
X:飛散物の磁化(emu/g)
X/X0 :飛散磁化に対する本体磁化の比率
【0026】
〔飛散試験方法〕
強磁性材料粉600gを東芝社製のレオドライ7610複写機用現像ボックスに入れ、モーターにて回転数158rpmで10分間撹拌した際、現像ボックスより飛散した試料を回収し、その飛散物についての5kOe時の磁化を求めた。
【0027】
本発明の強磁性材料粉中のフェライト相の構成としては、マグネトプランバイト型フェライトとスピネル型フェライトの複合体であることが好ましい。このような複合体を採ることにより、全鉄に対する2価の鉄の比率が10.0〜30.0であり、飛散磁化に対する本体磁化の比率が0.8以上である特性を有する強磁性材料粉を得ることができる。
【0028】
本発明の強磁性材料粉中のフェライト相を構成する元素としては、周期律表の2族の元素から少なくとも1種以上選択されることが好ましい。上記元素は、比重が軽いため、キャリアとして使用した場合に、キャリア同士のストレスが低く、大きな耐久性を有することができる。特に、Mg、Caが好ましい。上記以外の元素とて、Li、K、Rb等アルカリ金属元素も比重が軽いが、フェライト相中に存在すると、帯電量の環境依存性が著しく悪化するため好ましくない。
【0029】
本発明の強磁性材料粉中のマグネトプランバイト型フェライトは、Sr及び/又はBaを含有していることが好ましい。マグネトプランバイト型フェライトの含有量としては、0.05〜5.0mol%であり、特に好ましくは0.35〜3.0mol%である。0.05mol%未満では、本体磁化に対する飛散磁化の比率が増加し、現像の際にはキャリア付着が増加する。5.0mol%超では、残留磁化、保磁力が増加し、磁性粒子同士で凝集が生じるため好ましくない。
【0030】
本発明の強磁性材料粉の飽和磁化は、20〜80emu/gが好ましく、特に30〜70emu/gが好ましい。キャリアとして使用した場合、飽和磁化が80emu/gを超えると、磁気ブラシが硬くなるために、ハキ目やガサツキが生じ、高画質な現像画像を得ることができない。20emu/g未満では、磁力が低すぎるため、磁気ブラシより磁性粒子が離脱し、キャリア付着が発生し好ましくない。尚、本発明における飽和磁化の測定は、理研電子株式会社製B−Hトレーサー(BHU−60型)を用いて行う。
【0031】
本発明の強磁性材料粉の平均粒径は20〜100μmが好ましく、特に好ましくは30〜50μmである。キャリアとして使用した場合、平均粒径が100μmを超えると、キャリアの比表面積が低下し、トナー飛散やカブリが増加し、高画質な画像が得られない。平均粒径が20μm未満では、キャリア1粒子当たりの磁化が低下し、感光体上へのキャリア付着が発生し好ましくない。尚、本発明の平均粒径の測定は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて行う。
【0032】
本発明の強磁性材料粉の抵抗は、1.0×107 〜1.0×1011Ωが好ましく、特に、表面酸化処理を施した該強磁性材料粉の抵抗は、1.0×108 〜1.0×1011Ωであることが好ましい。高画質化を図るため交番電界を印加する現像システムでは、高抵抗な芯材が要求されため、表面酸化処理を施した該強磁性材料粉が特に好ましい。キャリアとして使用した場合、芯材抵抗が1.0×1011Ωを超えると、画像濃度が出にくくなり、好ましくない。また、芯材抵抗が1.0×107 未満では、リーク現象が発生し易くなり、高画質画像が得られず、やはり好ましくない。
【0033】
尚、本発明における抵抗方法は下記の通りである。すなわち、磁極間間隔6.5mmにてN極及びS極を対向させ、非磁性の平行平板電極(面積10×40mm)に、試料200mgを秤量して挿入する。磁極(表面磁束密度:1500Gauss、対向電極面積:10×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、印加電圧250Vの抵抗を絶縁抵抗計にて測定した。
【0034】
次に、本発明の強磁性材料粉の製造方法について述べる。
まず、ヘマタイト、(Fe2 3 )と、マグネトプランバイト型フェライトが生成できる元素を含む各酸化物を適量配合する。この際、焼成時においてマグネタイトを生成させるため、化学量論的配合よりはヘマタイトを多量にした配合が好ましい。ヘマタイト以外の原料の種類としては、周期律表2族の元素を含むことが好ましい。特に、Sr及び/又はBaを含む酸化物が原料中に含まれていることが好ましい。
【0035】
これら適量配合された各原料を、湿式あるいは乾式で、ボールミル、サンドミル又は振動ミル等で平均粒径を15μm以下、好ましくは5μm以下、さらに好ましくは2μm以下まで粉砕した後、必要に応じて、分散剤、消泡剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、造粒乾燥する。さらに、焼成後の強磁性材料粉の表面粒界の均一性を上げるため、焼結助剤として炭素原子を含む物質を炭素原子換算で0.1〜3重量%添加する。これにより、焼結性が向上し、粒界の成長度合いが増すことにより、均一な表面粒界が得ることができる。添加量が0.1重量%未満では、焼結助剤としての作用が得られず、3重量%超では、焼結性が進みすぎて、粒子の球状性が維持できない。焼結助剤としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド、ポリイソブチレン、ポリカルボン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等の液状物質やアセチセン、グラファイト、カーボンブラック等の粉末物質が使用できる。また液状物質の焼結助剤を使用する場合には、造粒時のバインダーとしても使用可能な物質が好ましい。焼結助剤の添加は、湿式粉砕時に添加してもよいし、粉末状物質なら造粒乾燥して得られた造粒物に添加してもよい。また、マグネタイト反応を促進させるために、還元剤を適宜添加してもよい。
【0036】
次に、得られた造粒物を、1100〜1400℃の温度で1〜24時間保持し、本焼成を行う。このときの焼成雰囲気は、酸素濃度が0.1容量%未満、好ましくは0.05容量%以下の不活性ガス中の雰囲気下で行うことが好ましい。この本焼成時に、過剰のヘマタイトがマグネタイト化し、1粒子中にマグネタイト相とフェライト相が均一に混在するようになる。この焼成雰囲気の酸素濃度が0.1容量%以上存在すると、ヘマタイト相が増加し、1粒子中でのマグネタイト相とフェライト相の均一な混在ができなくなり、粒子間の磁化のバラツキが発生し、好ましくない。
【0037】
こうして得られた焼成物を解砕、分級し、所望の粒径に調整する。さらに、該強磁性材料粉を、大気中若しくは酸素濃度の制御された雰囲気下で、表面酸化処理を行うことにより、磁化と抵抗が調整できる。表面酸化処理方法としてはロータリーキルン方式が望ましく、処理温度を上げることにより、抵抗は高抵抗化するが、処理温度を上げすぎると、粒子間の磁化のバラツキが発生し、現像においては、キャリア付着が発生する。しかしながら、本発明の強磁性材料粉は、全鉄に対する2価の鉄の比率を10.0〜28.0に制御することによって、この範囲内において表面酸化処理による所望の抵抗調整を行っても、粒子間の磁化のバラツキは発生しないため、キャリア付着がなく、リーク現象も発生しない高画質な画像が得られる。
【0038】
次に、このようにして得られた本発明の強磁性材料粉は、それ自体で電子写真現像剤用キャリアとして使用することができるが、好ましくはこの強磁性材料粉を芯材として、その表面に樹脂被覆を行って、電子写真現像剤用キャリアとして使用する。
【0039】
上記キャリア芯材の被覆に用いられる樹脂としては、特に制限はなく、各種の樹脂を用いることが可能である。正帯電性トナーに対しては、例えばフッ素系樹脂、フッ素−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、変成シリコーン系樹脂等を用いることができる。また逆に負帯電性トナーに対しては、例えばアクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂及びその硬化樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等を用いることができる。
【0040】
また必要に応じて、帯電制御剤、密着性向上剤、プライマー処理剤あるいは抵抗制御剤等を添加してもよい。帯電制御剤や抵抗制御剤の例としては、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤、導電性カーボン、ホウ化チタン等のホウ化物、酸化チタンや酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化珪素等の酸化物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0041】
このような樹脂の被覆量としては、キャリア芯材に対して0.05〜10.0重量%が好ましく、特に0.5〜7.0重量%が好ましい。0.05重量%未満ではキャリア表面に均一な被覆層を形成することが難しく、また10.0重量%を超えるとキャリア同士の凝集が発生してしまう。
【0042】
また、樹脂の被覆方法としては、樹脂を溶剤に希釈し、上記キャリア芯材の表面に被覆するのが一般的である。ここに用いられる溶剤としては、有機溶剤に可溶性のある樹脂である場合は、トルエン、キシレン、セロソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール等が挙げられ、水溶性樹脂あるいはエマルジョン系樹脂であれば水を用いればよい。また上記キャリア芯材に、上述のような被覆樹脂を被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能撹拌機による液浸乾燥法等により、被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。
【0043】
樹脂をキャリア芯材に被覆後、焼き付けする場合は、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリ式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
【0044】
このようにして、キャリア芯材表面に樹脂が被覆、焼き付けられた後、冷却され、解砕、粒度調整を経て樹脂被覆キャリアが得られる。
【0045】
上述のようにして得られた本発明のキャリアは、トナーと混合して二成分系現像剤として用いられる。
【0046】
通常、二成分系現像剤は、キャリアとトナーとの摩擦帯電により、互いに帯電するが、外部環境の変動(例えば低温低湿下(10℃、20%RH)と高温高湿下(35℃、80%RH))により、その帯電量は変化する。帯電量の変化は、画像特性の変動を引き起こすため、外部環境の変動による帯電量の変化幅は、少ない方が好ましい。
【0047】
本発明に用いられるトナーは、懸濁重合法、乳化重合法、粉砕法等の公知の方法で製造できる。粉砕法の例としては、バインダ樹脂、着色剤、帯電制御剤等を、例えばヘンシェルミキサー等の混合機で充分混合し、次いで二軸押し出し機等で、溶融混練して均一分散し、冷却後に、ジェットミル等により微粉砕化し、分級後、例えば風力分級機等により分級して所望の粒径のトナーを得ることができる。必要に応じて、ワックス、磁性粉、粘性調整剤、その他の添加剤を含ませてもよい。さらに分級後に外添剤等を添加することもできる。
【0048】
上記トナーに使用するバインダ樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、さらにはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂を必要に応じて、単独又は混合して使用することができる。
【0049】
上記トナーに用いることのできる荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、キレート錯体、含金属モノアゾ染料等が挙げあれる。
【0050】
上記トナーに用いられる着色剤としては、従来より知られている染料及び/又は顔料が使用可能である。例えばカーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。
【0051】
その他外添剤として、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素微粒子、アクリル微粒子等を単独又は併用して用いることもできる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。尚、下記の実施例4及び5は、本発明の実施例ではなく、参考例である。
【0053】
〔実施例1〕
表1に示すように、MgOを20.0mol%、SrOを0.5mol%、Fe2 3 を79.5mol%を湿式ボールミルで7時間粉砕し、平均粒径を3μm以下とした。このスラリーに分散剤、消泡剤を適量加え、さらにバインダー及び焼結助剤としてPVAを炭素原子換算で1.1重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて、不活性雰囲気条件下(酸素濃度0.05容量%以下)で、温度1210℃で4時間保持し、本焼成を行った。その後、解砕し、更に分級して平均粒径50μmの粉体にした後、ローターリーキルンにて、大気中で温度650℃の表面酸化処理を行い、強磁性材料粉を得た。
【0054】
この強磁性材料粉の全鉄及び二価の鉄の分析を行い、全鉄に対する二価の鉄の比率(γ)の値を得た。さらに、この強磁性材料粉について飛散試験を行い、本体磁化に対する飛散磁化の値(X/X0 )を得た。
【0055】
また、この強磁性材料粉について印加電圧250V時の抵抗測定を行った。
【0056】
この強磁性材料粉をキャリア芯材とし、シリコーン系樹脂(商品名:SR−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)をトルエン溶剤に溶解させ、流動床を用いてキャリア芯材に対して0.6重量%被覆し、さらに250℃で3時間焼き付けを行い、上記樹脂によって被覆されたキャリアを得た。
【0057】
このようにして得られたキャリアの平均粒径、飽和磁化及び印加電圧250V時の抵抗測定を、上述した測定器により測定を行った。
【0058】
これら強磁性材料粉及びこれを芯材としたキャリアの各物性又は特性を表2に示す。
【0059】
〔環境変動における帯電量変化〕
次に、上述したキャリアの、環境変動における帯電量変化を、下記の方法により求めた。結果を表2に示す。
次に、上述したキャリアとトナー(東芝テック社製フルカラー複写機:ファンタジア22用のマゼンタトナー:T−FC22M)を、それぞれL/L(10℃、20%RH)及びH/H(35℃、80%RH)の環境条件下に24時間曝露した後、100ccのポリビンにキャリアを93.0gとトナーを7.0g入れ、ターブラミキサーにて30分間撹拌して現像剤を作成し、東芝ケミカル社製吸引式ブローオフ装置(型番TB−203型)により帯電量を測定した。
ここで
LL:キャリアとトナーをそれぞれL/L環境下に曝露して作成した現像剤の帯電量測定値
HH:キャリアとトナーをそれぞれH/H環境下に曝露して作成した現像剤の帯電量測定値
としたとき、その差ΔQを下記式により求め、帯電量の環境依存性を評価した。
ΔQ=QLL−QHH
帯電量測定条件:ブロ−圧3.0kPa、吸引圧4.0kPa
ブロ−時間=10秒値、 網=500M
【0060】
さらに、上述したキャリアを、トナーとして、東芝テック社製フルカラー複写機:ファンタジア22用のマゼンタトナーにてT−FC22Mを使用し、トナー濃度7.0重量%の現像剤を調製して、東芝テック社製フルカラー複写機:ファンタジア22でマゼンタステーションのみを使用し、初期実写における、画像濃度、白斑(キャリア付着量)及びハーフトーン白スジの実機評価を行った。これらの現像剤特性を表2に示す。なお、本実機評価は、N/N環境下(23℃、55%RH)において行った。これらの結果を表2に示す。
【0061】
1.画像濃度の評価方法
マクベス濃度計 RD−918によりベタ部の画像濃度(I.D.)を測定し、下記のランク付けを行った。
◎:I.D.が1.80超、原稿濃度を非常によく再現しており、濃度ムラがなく均一なベタである。
○:I.D.が1.65超1.80以下、原稿濃度を再現しており、濃度ムラがない。
△:I.D.が1.50超1.65以下、原稿濃度はのっており、実用上可能なレベルである。
×:I.D.が1.40超1.50以下、濃度は低く、負均一な画像である。
××:I.D.が1.40以下、全体的に濃度が低くエッジ効果も大きく、原稿濃度に比べ、大きく濃度が低下している。
【0062】
2.白斑(キャリア付着)の評価方法
画像上のキャリア付着、即ち白斑のレベルを評価し、ランク付けを行った。
◎:A3用紙10枚中に無し。
○:A3用紙10枚中に1〜5個。
△:A3用紙10枚中に5個超、A3用紙3枚中に3個以下。
×:A3用紙3枚中に5個超、10個以下。
××:A3用紙3枚中に10個超。
【0063】
3.ハーフトーン白スジの評価方法
現像において、リーク現象が発生した場合、画像上ではハーフトーン白スジが発生する。このハーフトーン白スジのレベルを評価し、ランク付けを行った。
◎:A3用紙中に無し。
○:A3用紙中に細かな白スジが1〜3本確認される程度。
△:A3用紙中に細かな白スジが3本超、10本以下確認される程度。
×:A3用紙中に白スジが10本超確認される程度。
××:A3用紙中に白スジが多数発生し、かつ白く抜ける箇所がある。
【0064】
4.総合評価
上記評価項目の総合評価について、下記に基づいて評価した。
◎:実機評価において、非常に良好なレベル。
○:実機評価において、問題の無いレベル。
△:実機評価において、実用上可能なレベル。
×:実機評価において、問題がある項目があり使用できないレベル。
××:実機評価において、全ての項目に問題があり使用できないレベル。
【0065】
〔実施例2〕
表1に示すように、MgOを20.0mol%、SrOを0.5mol%、Fe2 3 を79.5mol%を湿式ボールミルで7時間粉砕し、平均粒径を3μm以下とした。このスラリーに分散剤、消泡剤を適量加え、さらにバインダー及び焼結助剤としてPVAを炭素原子重量換算で1.1重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて、不活性雰囲気条件下(酸素濃度0.05容量%以下)で、温度1210℃で4時間保持し、本焼成を行った。その後、解砕し、更に分級して平均粒径約50μmの強磁性材料粉を得た。
【0066】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0067】
〔実施例3〕
表1に示すように、MgOを15.0mol%、CaOを1.0mol%、SrOを0.5mol%、Fe2 3 を83.5mol%を用いた以外は、実施例1と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0068】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0069】
〔実施例4〕
表1に示すように、MgOを5.0mol%、SrOを0.5mol%、Fe2 3 を94.5mol%を用いた以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0070】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0071】
〔実施例5〕
表1に示すように、MgOを49.5mol%、SrOを0.5mol%、Fe2 3 を50.0mol%を用いて、表面酸化処理温度を750℃に設定した以外は、実施例1と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0072】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0073】
〔実施例6〕
表1に示すように、MgOを20.0mol%、SrOを0.1mol%、Fe2 3 を79.9mol%を用いた以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0074】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0075】
〔比較例1〕
表1に示すように、MgOを2.5mol%、SrOを0.5mol%、Fe2 3 を97.0mol%を用いた以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0076】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0077】
〔比較例2〕
表1に示すように、表面酸化処理温度を1000℃にした以外は、実施例5と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0078】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0079】
〔比較例3〕
表1に示すように、MgOを20.0mol%、Fe2 3 を80.0mol%を用いた以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0080】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0081】
〔比較例4〕
表1に示すように、Li2 Oを10.0mol%、Fe2 3 を90.0mol%を用い、焼成温度を1250℃とした以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0082】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0083】
〔比較例5〕
表1に示すように、Fe2 3 のみを原料として、焼成温度を1300℃とした以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉(マグネタイト粉)を得た。
【0084】
このマグネタイト粉を用いて実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0085】
〔比較例6〕
表1に示すように、Li2 Oを16.7mol%、Fe2 3 を83.3mol%の化学量論的配合を用い、大気中で温度1250℃で焼成を行った以外は、実施例2と同様にして強磁性材料粉を得た。
【0086】
この強磁性材料粉を用いて実施例1と同様に電子写真現像剤用キャリア及び現像剤を調製した。この強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及び現像剤の各物性及び画像特性を評価し、その結果を表2に示した。
【0087】
【表1】
Figure 0003875584
【0088】
【表2】
Figure 0003875584
【0089】
表2の結果より、本発明の強磁性材料粉を芯材として用いた実施例1〜3及び6のキャリアは、実機評価において、画像濃度、キャリア付着量とリーク現象の画像評価項目であるハーフトーン白スジの評価及び帯電量の環境依存生は共に良好である。即ち、全鉄に対する2価の鉄の比率が10.0〜30.0にある強磁性材料粉を用いることによって、粒子間の磁化のバラツキを抑え、かつ抵抗が所望の範囲とすることができる。
【0090】
この全鉄に対する2価の鉄の比率が、1.0〜32.0の範囲外にある比較例1〜2は、キャリア付着とリーク現象が発生し、両方を満足することができない。
【0091】
また、フェライト相中にマグネトプランバイト型フェライトが含有していない比較例3では、粒子間の磁化のバラツキが大きく、キャリア付着を満足できない。
【0092】
比較例4は、化学量論比よりもヘマタイトが多量の配合により、焼成後マグネタイト相が存在しているキャリアであるが、マグネトプランバイト型フェライト型を含有していないため、キャリア付着が満足できておらず、かつ芯材抵抗が比較的低抵抗のため、リーク現象も見られる。さらにアルカリ金属であるリチウムを含有しているため、帯電量の環境差が大きい。
【0093】
従来技術の例として挙げた比較例5は、マグネタイトキャリアである。芯材抵抗が低抵抗のため、リーク現象が発生し、また抵抗に起因したキャリア付着も発生している。
【0094】
従来技術の例として挙げた比較例6は、化学量論的配合のため、マグネタイト相は発生していないフェライト単相である。キャリア付着、リーク現象は実用上使用可能なレベルに近いが、画像濃度が出ておらず、総合評価としては満足できるレベルではない。また、上記と同様にリチウムを含有しているため帯電量の環境差も大きい。
【0095】
図1に、実施例1〜2及び比較例1〜2、5〜6の印加電圧と芯材抵抗値との関係を示す。
【0096】
【発明の効果】
本発明の強磁性材料粉によれば、マグネタイト相とマグネトプランバイト型フェライトを含有したフェライト相の複合体において、全鉄に対する2価の鉄の比率が所望の範囲内に制御されているため、粒子間の磁化のバラツキが少なく、かつ抵抗を所望の範囲内とすることが可能となる。従って、本発明の強磁性材料粉を用いた電子写真用キャリア及び現像剤は、キャリア付着が抑えられ、かつリーク現象の見られない、高画質画像を得ることができ、また高耐久性及び周囲環境に対する安定性に優れたものとなる。
【0097】
また、本発明の強磁性材料粉の製造方法によれば、マグネタイト相とフェライト相が均一に混在し、かつ全鉄に対する2価の鉄の比率が所定の範囲とすることができるため、目的とする強磁性材料粉を、安定的、かつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、印加電圧と芯材抵抗値との関係を示すグラフである。

Claims (14)

  1. マグネタイト相とフェライト相が混在した磁性酸化物において、全鉄に対する2価の鉄の比率が10.0〜30.0であり、かつ上記フェライト相中にマグネトプランバイト型フェライトを含有し、該マグネトプランバイト型フェライトの含有量が0.05〜5.0mol%であることを特徴とする強磁性材粉。
  2. 本体磁化に対する飛散磁化の比率が0.8以上である請求項1記載の強磁性材料粉。
  3. 上記フェライト相が、マグネトプランバイト型フェライトとスピネル型フェライトの複合体である請求項1又は2記載の強磁性材料粉。
  4. 上記フェライト相に、周期律表2族の元素を含む請求項1、2又は3記載の強磁性材料粉。
  5. 上記マグネトプランバイト型フェライトがSr及び/又はBaを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の強磁性材料粉。
  6. 飽和磁化が20〜80emu/gである請求項1〜5のいずれかに記載の強磁性材料粉。
  7. 平均粒径が20〜100μmである請求項1〜6のいずれかに記載の強磁性材料粉。
  8. 抵抗が1.0×107 〜1.0×1011Ωである請求項1〜7のいずれかに記載の強磁性材料粉。
  9. 表面酸化処理がなされており、上記全鉄に対する2価の鉄の比率が10.0〜28.0であり、かつ抵抗が1.0×108 〜1.0×1011Ωである請求項1〜8のいずれかに記載の強磁性材料粉。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の強磁性材料粉を芯材とし、その表面を樹脂被覆したことを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  11. 上記樹脂被覆量が0.05〜10重量%である請求項10記載の電子写真現像剤用キャリア。
  12. ヘマタイトと他の金属酸化物とを含有する原料混合物中に、炭素原子を含む物質を炭素原子換算で0.1〜3重量%添加し、不活性雰囲気下において、1100〜1400℃で焼成することにより得られる請求項1〜9のいずれかに記載の強磁性材料粉の表面に、樹脂を被覆したことを特徴とする電子写真現像剤用キャリアの製造方法。
  13. ヘマタイトと他の金属酸化物とを含有する原料混合物中に、炭素原子を含む物質を炭素原子換算で0.1〜3重量%添加し、不活性雰囲気下において、1100〜1400℃で焼成した後、大気中若しくは酸素濃度の制御された雰囲気下で表面酸化処理をすることにより得られる請求項1〜9のいずれかに記載の強磁性材料粉の表面に、樹脂を被覆したことを特徴とする電子写真現像剤用キャリアの製造方法。
  14. 請求項10又は11記載のキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
JP2002096061A 2001-05-17 2002-03-29 強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア Expired - Lifetime JP3875584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002096061A JP3875584B2 (ja) 2001-05-17 2002-03-29 強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001147920 2001-05-17
JP2001-147920 2001-05-17
JP2002096061A JP3875584B2 (ja) 2001-05-17 2002-03-29 強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003034533A JP2003034533A (ja) 2003-02-07
JP3875584B2 true JP3875584B2 (ja) 2007-01-31

Family

ID=26615265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002096061A Expired - Lifetime JP3875584B2 (ja) 2001-05-17 2002-03-29 強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3875584B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4668574B2 (ja) * 2003-11-12 2011-04-13 関東電化工業株式会社 Mg系フェライト並びに該フェライトを用いた電子写真現像用キャリア及び現像剤
JP4607008B2 (ja) * 2005-12-28 2011-01-05 株式会社リコー キャリア、並びに現像剤、現像剤入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP4803730B2 (ja) * 2006-03-30 2011-10-26 パウダーテック株式会社 強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及びこれらの製造方法、並びに電子写真現像剤
JP5307414B2 (ja) * 2008-02-07 2013-10-02 Dowaエレクトロニクス株式会社 電子写真現像剤用の磁性キャリア芯材、電子写真現像剤用の磁性キャリア、および電子写真現像剤、の製造方法
JP5366069B2 (ja) * 2008-03-26 2013-12-11 パウダーテック株式会社 フェライト粒子及びその製造方法
JP4897916B1 (ja) * 2010-10-15 2012-03-14 Dowaエレクトロニクス株式会社 電子写真現像剤用キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア、および電子写真現像剤
JP5920973B2 (ja) * 2012-03-30 2016-05-24 Dowaエレクトロニクス株式会社 焼結粒子及びそれを用いた電子写真現像剤用キャリア、電子写真用現像剤並びに焼結粒子の製造方法
JP2014153469A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003034533A (ja) 2003-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3243376B2 (ja) 電子写真現像剤用フェライトキャリアおよび該キャリアを用いた現像剤
US8628905B2 (en) Ferrite core material for resin-filled type carrier, resin-filled type carrier, and electrophotographic developer using the carrier
US7964330B2 (en) Electrophotographic resin-coated ferrite carrier, method for producing the same, and electrophotographic developer
US8465898B2 (en) Ferrite carrier core material and ferrite carrier for electrophotographic developer, and electrophotographic developer using the ferrite carrier
JP3238006B2 (ja) 電子写真現像剤用フェライトキャリアおよび該キャリアを用いた現像剤
EP1445657B1 (en) Carrier core material, coated carrier, two-component developing agent for electrophotography, and image forming method
US8039190B2 (en) Carrier core material for electrophotographic developer, carrier, and electrophotographic developer using the carrier
JP4803730B2 (ja) 強磁性材料粉、電子写真現像剤用キャリア及びこれらの製造方法、並びに電子写真現像剤
EP0928998B1 (en) Ferrite carrier for electrophotographic developer and electrophotographic developer containing the same
JP3235937B2 (ja) 電子写真現像剤用フェライトキャリアおよび該キャリアを用いた現像剤
JP3875584B2 (ja) 強磁性材料粉及び該磁性材料粉を用いた電子写真現像剤用キャリア
US6242146B1 (en) Carrier for electrostatic-charged image developer, developer and image forming process using the same, and carrier core material reproducing process
JP3884978B2 (ja) 電子写真現像剤用キャリア及び該キャリアを用いた現像剤
JP3494193B2 (ja) 画像形成方法
JP2002123043A (ja) 二成分現像方法
US10775711B2 (en) Ferrite carrier core material for electrophotographic developer, ferrite carrier for electrophotographic developer, electrophotographic developer, and method for manufacturing ferrite carrier core material for electrophotographic developer
JP3122768B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤
JP2503221B2 (ja) 静電荷像用現像剤
JP2000267443A (ja) フルカラー画像形成装置及びフルカラー画像形成方法
JPH1039548A (ja) 電子写真現像用フェライトキャリアおよびそれを用いた反転現像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20030901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3875584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term