JP3874667B2 - プローブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被測定基板に形成された半導体素子に、プローブカードに設けられたプローブ針を接触させて電気的な検査を行うプローブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、半導体装置の製造分野においては、一枚の半導体ウエハ上に形成された多数の半導体素子について、これらを切断する前に夫々の電気的特性を測定してその良否を検査すること等が行われており、このような検査には、プローブ装置が使用されている。
【0003】
すなわち、上記プローブ装置には、半導体ウエハを保持するウエハ載置台が設けられており、このウエハ載置台上方に、プローブカードを着脱自在に保持可能とされた取付治具が設けられている。なお、この取付治具インサートリング等と称されている。
【0004】
上記プローブカードには、半導体素子の電極パッドに対応して多数のプローブ針が設けられており、このプローブカードと半導体ウエハとを相対的に移動、一般的には、ウエハ載置台側をX−Y−Z方向に移動させることによって、プローブ針と半導体素子の電極パッドとを順次接触させ、プローブ針に電気的に接続されたテスターによって、各半導体素子の電気的特性の良否を検査するようになっている。
【0005】
また、上述したとおり、プローブカードは、取付治具に対して着脱自在となっており、測定する半導体ウエハ(半導体素子)の種類によって、このプローブカードを交換することにより、一台のプローブ装置で、複数種の半導体ウエハの検査を行うことができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したとおり、プローブ装置においては、検査を行う半導体ウエハの種類によって、その上に形成された半導体素子の電極パッドの数、配置パターン、配列ピッチ等が相違するため、この電極パッドに対応してプローブ針が設けられたプローブカードに交換し、検査を行う必要がある。
【0007】
しかしながら、近年においては、半導体装置の製造分野においても、多品種少量生産とされる傾向にあり、実際の工場内においては、一台のプローブ装置で100種類以上のプローブカードを使用するような場合もある。このような場合、予め使用するプローブカードを、プローブ装置に登録しておくこととなるが、オペレータは、使用するプローブカードを、100種類以上の中から選択して設定する必要があるため、かかる設定に時間を要するとともに、誤って異なる品種を設定してしまう可能性があるという問題があった。
【0008】
また、プローブカードには、全く同一の仕様のものであっても、針先位置、針先の滑り量(オーバードライブを加えたときに針先が水平方向に移動する量)等に多少のばらつき(機差)があり、さらに、これらが周囲の温度によっても変化するが、従来においては、かかる針先位置の相違に対応することができないという問題もあった。
【0009】
さらに、プローブカードにおいては、所定タッチダウン回数(オーバードライブをかける回数)毎に、針先クリーニングを行う等のメンテナンスを行う必要があるが、例えば、かかるタッチダウン回数が所定回数に達する以前に使いかけのプローブカードをプローブ装置から取り外してしまったような場合、それまでのタッチダウン回数が不明になってしまうため、使用履歴に応じて適切なタイミングで針先クリーニング等のメンテナンスを行うことができないという問題もあった。
【0010】
さらにまた、上記のような問題を解決するために、プローブカード側に個々のプローブカードについての情報を記憶しておくメモリーを設けることも提案されているが、元々、プローブカードは、テスターとは電気的に接続されるものの、プローブ装置とは電気的に接続されておらず、かかる電気的接続を得るための接点等は具備していない。このため、かかる構成を採用するためには、新たにプローブカードとプローブ装置とを電気的に接続するための接続機構を設けなければならず、装置構成の大幅な変更が必要になるという問題があった。
【0011】
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたもので、装置構成の大幅な変更を必要とすることなく、使用されるプローブカードに関する個々の情報を、プローブ装置側で自動的に取得することができ、プローブカードの種類、機差、使用履歴等に応じて適切な取り扱いを行うことのできるプローブ装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、被測定基板に形成された半導体素子の電極パッドに対応して複数のプローブ針が設けられたプローブカードを所定の取付治具に着脱自在に保持可能とされ、前記電極パッドと前記プローブ針を接触させて前記半導体素子の電気的検査を行うプローブ装置であって、前記プローブカードを搬送して当該プローブカードを前記取付治具に取り付け及び取り外すカード自動交換手段を具備したプローブ装置において、前記プローブカードに、少なくともカード種類に関する情報を含む、当該プローブカードに関する情報を記憶する記憶手段を具備した第1の無線通信手段を設けるとともに、装置内の所定の通信領域に前記プローブカードが位置した時に前記第1の無線通信手段と無線通信を行う第2の無線通信手段を設け、前記記憶手段に記憶された前記プローブカードに関する情報を読取り可能とし、前記カード自動交換手段による前記プローブカードの前記取付治具への取り付け前に、前記第1の無線通信手段と前記第2の無線通信手段とが無線通信を行って前記カード種類に関する情報を読み出し、登録されている種類のカードか否かを検索するよう構成したことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1記載のプローブ装置において、前記第1の無線通信手段の前記記憶手段に記憶された前記プローブカードに関する情報のうちの一部を、前記第2の無線通信手段から書き換え可能としたことを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のプローブ装置において、前記カード自動交換手段は、前記記憶手段から読み出された前記カード種類に関する情報に基づいて、前記プローブカードの前記取付治具への取り付け作業工程を実施することを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3記載のプローブ装置において、前記記憶手段から読み出された前記プローブ針の針立て高さに関する情報に基づいて前記プローブ針を撮像するカメラを前記プローブ針の針先近傍に近づけることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載のプローブ装置において、前記第1の無線通信手段が、前記第2の無線通信手段から電磁誘導により電力を得るように構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1〜5いずれか1項記載のプローブ装置において、前記第1の無線通信手段が、前記プローブカードに貼着されていることを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載のプローブ装置において、前記憶手段に記憶された前記プローブカードに関する情報は、さらに、前記プローブ針の針先位置に関する情報、前記プローブ針の針先滑り量に関する情報、熱変位による補正量に関する情報、使用履歴に関する情報、のうちの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態のプローブ装置の外観構成を示すものであり、同図に示すように、プローブ装置は、その外装体である筐体2を具備している。
【0021】
上記筐体2の上面には、プローブカード4を保持するための取付治具を構成するインサートリング21が設けられている。
【0022】
また、筐体2の中には、半導体ウエハWが載置されるウエハ載置台、半導体ウエハを収容したウエハカセット、これらのウエハ載置台とウエハカセットとの間で半導体ウエハWを搬送するための搬送機構等が収納されている。
【0023】
さらに、本実施形態においては、プローブカード4をインサートリング21と筐体2の外部との間で搬送するためのトレー3を備えている。このトレー3は、使用時には図1(a)に示すように水平な状態で、筐体2内と外部との間で水平に回動しかつ昇降できるよう構成されており、また、不使用時には図1(b)に示すように、縦に倒れて筐体2の正面側と平行な状態とされるように構成されている。
【0024】
筐体2の正面側には、縦に倒れている不使用時のトレー3及びトレー3の搬入口22を覆うようにカバー23が設けられている。このカバー23は、図示しないガイド機構により上下にガイドされると共に、上下するときに上部23aが手前側に倒れてトレー3と干渉しないように構成されている。
【0025】
なお、図1中、符号24は、プローブ装置を操作するための画面を表示するためのディスプレイ装置を示している。
【0026】
次に、プローブカード4を保持するための取付治具を構成するインサートリング21の構造について説明する。インサートリング21は、図2に示すように、筐体2に取り付けられた支持リング81を備えており、この支持リング81の外側には、昇降リング82が設けられている。昇降リング82は支持リング81下端部の上に位置しているOリング83との間に気密な空間84が形成されるように、断面コ字状に構成され、空間84内の気圧を調整することによって支持リング81に対して昇降できるようになっている。
【0027】
昇降リング82の下部側には、昇降リング82と係合しながら回転機構85により水平面に沿って回転可能な回転リング86が設けられており、この回転リング86には、内側方向に突出する突片部87が形成されている。この突片部87は、周方向に沿って、所定間隔を設け、複数配置されている。一方、プローブカード4の周縁部に固定されたカードホルダー43の外周縁には、上記突片部87に対応して、複数の突片部45が設けられている。
【0028】
そして、突片部87の間から、突片部45が入り込み、回転リング86が上昇、回転することによって突片部45と突片部87が係合し、プローブカード4がインサートリング21に保持されるようになっている。
【0029】
上記インサートリング21に取り付けられたプローブカード4の下方には、X,Y,Z,θ(Z軸まわり)方向に移動自在なウエハ載置台9が設けられており、このウエハ載置台9によって半導体ウエハWを移動させ、半導体ウエハWに形成された半導体素子の電極パッドと、プローブカード4のプローブ針41とを接触させ、電気的な導通を得て、図示しないテスターにより、各半導体素子の電気的特性の測定を行うようになっている。
【0030】
以上のように、プローブカード4は、カードホルダー43が取り付けられた状態で、トレー3上に載置され、トレー3によって搬送されて、インサートリング21に、着脱自在に保持されるようになっている。そして、検査を行う半導体ウエハWの種類(半導体素子の種類)によって、これに対応したプローブカード4に交換し、一台のプローブ装置で多品種の半導体ウエハWに対応できるようになっている。
【0031】
また、本実施形態では、図3(a)に示すように、上記プローブカード4を構成するプリント配線基板42の上側の空き領域に、カード側無線通信機構47が設けられている。このカード側無線通信機構47は、無線通信可能なICカードから構成されており、プリント配線基板42上に貼着されることによって固定されている。
【0032】
なお、カード側無線通信機構47としては、例えば図4に示すように、メモリーを備えたICチップ47aと、ループ型アンテナ47bとが埋設された周知のICカードを使用することができ、外部から電磁誘導により電力を供給する無電池型のものを使用することが好ましい。そして、このカード側無線通信機構47のメモリーに、各プローブカード4に関する情報、つまり、カード種類に関する情報(品種情報)、針先位置に関する情報、針先滑り量に関する情報、針立て高さに関する情報、熱変位による補正量に関する情報、使用履歴に関する情報等が記憶されている。
【0033】
なお、図3において、(a)はプローブカード4の上側面の構成を示すもので、(b)は縦断面構成を示すものである。同図に示されたプローブカード4では、プリント配線基板42の周縁部には、図3には図示されていないカードホルダー43との固定に使用されるネジ穴42aが形成されており、その内側部であって、プリント配線基板42の上面には、テスターのテストヘッドとの電気的接続を行うためのコンタクトリングのポゴピンと当接されるコンタクト部42cが形成されている。
【0034】
一方、図3(b)に示すように、プローブ針41は、プリント配線基板42の下側中央部付近に設けられており、プリント配線基板42の中央部には、プローブ針41の針先を上側から観察可能とする開口42bが形成されている。
【0035】
そして、コンタクト部42cとプローブ針41との電気的な接続は、プリント配線基板42の上側に形成された配線部42d、プリント配線基板42の上側と下側とを電気的に接続するスルーホール42e、プリント配線基板42の下側に形成された配線部42fによって行われるよう構成されている。したがって、配線部42fの形成部位に対応するプリント配線基板42の上側部分は空き領域となっており、ここにカード側無線通信機構47が設けられている。
【0036】
なお、図3(a)には、プローブ針41、コンタクト部42c、配線部42d、スルーホール42e等の構成を1つのみ示してあるが、これらの構成は、プリント配線基板42上を埋め尽すように、所定間隔を設けて放射状に多数設けられており、図中に示した点線は、かかる態様を示すものである。
【0037】
一方、図5に示すように、プローブ装置の筐体2内には、上記カード側無線通信機構47と無線通信して、上記した各プローブカード4に関する情報を読取り、また、必要に応じて使用履歴に関する情報を書き換えるための無線通信機構25が設けられている。そして、この無線通信機構25によってカード側無線通信機構47から読み取られた情報は、プローブ装置の全体の動作を制御するための制御部26に送られ、また、カード側無線通信機構47の情報を書き換えるための情報は、制御部26から無線通信機構25に送られるようになっている。
【0038】
なお、無線通信機構25は、カード側無線通信機構47が、近接した所定の通信領域に位置した時のみ無線通信可能とされており、カード側無線通信機構47が無電池型の場合は、無線通信機構25側から電磁誘導によって、カード側無線通信機構47に電力を供給する。
【0039】
本実施形態では、上記無線通信機構25は、前述したトレー3によるプローブカード4の搬送経路の途中に設けられており、トレー3によるプローブカード4の搬送途中において、カード側無線通信機構47と無線通信を行うようになっている。
【0040】
すなわち、図6、図7に示すように、無線通信機構25は、図1(a)に図示したトレー3の搬入口22近傍に設けられている。
【0041】
そして、プローブカード4の交換を行う際に、プローブカード4を取り外す際には、まず、図6(a)に示すようにトレー3を水平な状態とし、次に図6(b)に示すようにトレー3を回転軸61の回りに回転させてインサートリング21に固定されたプローブカード4の下方に位置させて、インサートリング21から取り外したプローブカード4を載置し、この後、図6(c)に示すようにトレー3を、先程とは逆方向に回転させて引き出してくる。
【0042】
この際、プローブカード4が、無線通信機構25の下方を通過した際に、無線通信機構25とカード側無線通信機構47とによる無線通信を行う。上記のように、それまで使用していたプローブカード4を取り外す場合には、カード側無線通信機構47のメモリーに記憶されていたタッチダウン回数を、今回行ったタッチダウン回数分加算した新たなタッチダウン回数に書き換える等の使用履歴情報の更新を行う。
【0043】
この後、図7(a)に示すように、トレー3上の取り外されたプローブカード4を、次に使用するプローブカード4に載せ換え、図7(b)、図7(c)に示すように、トレー3を回転させてプローブカード4をインサートリング21の下方に搬送して、インサートリング21に取り付ける。
【0044】
この際も、プローブカード4が、無線通信機構25の下方を通過した際に、無線通信機構25とカード側無線通信機構47とによる無線通信を行う。上記のように、新たに使用するプローブカード4を取り付ける場合には、カード側無線通信機構47のメモリーに記憶されているカード種類に関する情報(品種情報)、針先位置に関する情報、針先滑り量に関する情報、針立て高さに関する情報、熱変位による補正量に関する情報、使用履歴に関する情報等を読み取り、これらの情報を、制御部26に送る。
【0045】
図8は、上記構成のプローブ装置の一連の動作の流れを示すフローチャートであり、上述したとおり、新たなプローブカード4を取り付けて検査を実行する際には、まず、プローブカード4の搬送途中において無線通信機構25とカード側無線通信機構47とによる無線通信を行い(101)、カード側無線通信機構47のメモリーに記憶されている情報(カードデータ)を読み取る(102)。
【0046】
そして、制御部26は、読み取ったカードデータの中のカード種類に関する情報(品種情報)に基づいて、制御部26に予め登録されている品種情報を検索する(103)。
【0047】
この時、該当するものがあれば(104)、登録されている品種に関するデータとともに、読み取ったカードデータの中のカードの個別データ(例えば、前述した針先位置に関する情報、針先滑り量に関する情報、熱変位による補正量に関する情報)を制御パラメータとして設定し(105)、プローブカード4の取付け(106)、及び半導体素子の検査を行う(107)。一方、制御部26に品種情報が登録されていない場合は(104)、動作を中断する。
【0048】
そして、半導体素子の検査が終了し、プローブカード4を交換する際には、まず、プローブカード4の取り外しを実行し(108)、トレー3によるプローブカード4の搬送途中で、カード側無線通信機構47のメモリーに、無線通信によりデータ(例えば、タッチダウン回数等の使用履歴に関する情報)の書き込みを行う(109)。
【0049】
以上のように、本実施形態では、無線通信機構25とカード側無線通信機構47とによる無線通信によって、プローブカード4の品種情報等をプローブ装置側で得られるようになっている。
【0050】
したがって、新たな電気的接点等を設けるなどの装置構成の大幅な変更を必要とすることなく、例えば、プローブカード4においてはカード側無線通信機構47を貼着するという簡単な変更のみで、プローブ装置側で上記のような情報を自動的に取得することができるようになる。
【0051】
また、本実施形態では、プローブカード4を取り付ける際の搬送途中で無線通信機構25とカード側無線通信機構47とによる無線通信を行うので、例えば、プローブ装置に登録されていない誤った品種のプローブカード4が取り付けられるような事態が発生することを未然に防止できるとともに、カード品種に合った取り付け作業工程を実施することができ、誤った取り付け作業工程を実施することによってプローブカード4を破損してしまうようなことを防止することができる。
【0052】
例えば、前述した針立て高さは、品種によって、例えば3.1mm、8.3mm、12mm等と異なっているが、プローブカード4を取り付けてカメラによりプローブ針41の針先を撮像する際には、上記の針立て高さであることを前提として、カメラを針先近傍に近付ける。このため、例えば針立て高さが12mmのものに対して、3.1mmのものと誤認したような場合、カメラとプローブ針41とが干渉して、プローブカード4を破損させるような事態が生じる危険性があるが、本実施形態では、このような危険性を回避することができる。
【0053】
なお、このような針立て高さの情報については、品種情報とは独立に、針立て高さ情報として、カード側無線通信機構47に記憶させておけば、例えば、設計変更等によって、ある品種の針立て高さを変更したような場合においても、確実に上記のような危険性を回避することができる。
【0054】
また、カード側無線通信機構47に、例えば、針先位置に関する情報、針先滑り量に関する情報、熱変位による補正量に関する情報等の個々のプローブカード4に特有な個別の情報を記録しておくことによって、アライメントを迅速に行えるとともに、プローブ針41を確実に半導体素子の電極パッドに接触させて良好な検査を行うことができる。
【0055】
さらに、カード側無線通信機構47にタッチダウン回数等の使用履歴に関する情報を記憶させておき、使用する度にかかる使用履歴に関する情報を更新することによって、常に適切なタイミングで針先クリーニング(針先研磨)等のメンテナンスを実行することができ、効率良く、かつ、常に良好な針先状態で検査を行うことができる。
【0056】
なお、上記実施形態では、プローブカード4の搬送途中で無線通信機構25とカード側無線通信機構47とによる無線通信を行うよう構成したが、例えば、プローブカード4の搬送機構を具備していないプローブ装置等では、プローブカード4をプローブ装置(インサートリング21)に取り付けた状態で、無線通信を行うよう構成しても良い。
【0057】
また、カード側無線通信機構47は、プローブカード4に貼着するものに限らず、直接プローブカード4にカード側無線通信機構47を形成したり、他の方法で固定しても良いことは勿論である。
【0058】
さらに、上記実施形態では、プローブカード4の一つの空き領域に一つのカード側無線通信機構47を設けたが、例えば、空き領域が多い場合は、一枚のプローブカード4に複数のカード側無線通信機構47を設けても良く、また、空き領域が少ない場合は、一枚のプローブカード4の複数箇所に分散させて一つのカード側無線通信機構47を設けるようにしても良い。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、装置構成の大幅な変更を必要とすることなく、使用されるプローブカードに関する個々の情報を、プローブ装置側で自動的に取得することができ、プローブカードの種類、機差、使用履歴等に応じて適切な取り扱いを行うことのできるプローブ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブ装置の一実施形態の全体構成を示す図。
【図2】図1のプローブ装置の要部概略構成を示す図。
【図3】図1のプローブ装置の要部概略構成を示す図。
【図4】図1のプローブ装置の要部概略構成を示す図。
【図5】図1のプローブ装置の要部概略構成を示す図。
【図6】図1のプローブ装置のプローブカードの搬送状態を説明するための図。
【図7】図1のプローブ装置のプローブカードの搬送状態を説明するための図。
【図8】図1のプローブ装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
2……筐体、3……トレー、4……プローブカード、25……無線通信機構、26……制御部、47……カード側無線通信機構。
Claims (7)
- 被測定基板に形成された半導体素子の電極パッドに対応して複数のプローブ針が設けられたプローブカードを所定の取付治具に着脱自在に保持可能とされ、前記電極パッドと前記プローブ針を接触させて前記半導体素子の電気的検査を行うプローブ装置であって、前記プローブカードを搬送して当該プローブカードを前記取付治具に取り付け及び取り外すカード自動交換手段を具備したプローブ装置において、
前記プローブカードに、少なくともカード種類に関する情報を含む、当該プローブカードに関する情報を記憶する記憶手段を具備した第1の無線通信手段を設けるとともに、
装置内の所定の通信領域に前記プローブカードが位置した時に前記第1の無線通信手段と無線通信を行う第2の無線通信手段を設け、前記記憶手段に記憶された前記プローブカードに関する情報を読取り可能とし、
前記カード自動交換手段による前記プローブカードの前記取付治具への取り付け前に、前記第1の無線通信手段と前記第2の無線通信手段とが無線通信を行って前記カード種類に関する情報を読み出し、登録されている種類のカードか否かを検索するよう構成したことを特徴とするプローブ装置。 - 請求項1記載のプローブ装置において、
前記第1の無線通信手段の前記記憶手段に記憶された前記プローブカードに関する情報のうちの一部を、前記第2の無線通信手段から書き換え可能としたことを特徴とするプローブ装置。 - 請求項1又は2記載のプローブ装置において、
前記カード自動交換手段は、前記記憶手段から読み出された前記カード種類に関する情報に基づいて、前記プローブカードの前記取付治具への取り付け作業工程を実施することを特徴とするプローブ装置。 - 請求項3記載のプローブ装置において、
前記記憶手段から読み出された前記プローブ針の針立て高さに関する情報に基づいて前記プローブ針を撮像するカメラを前記プローブ針の針先近傍に近づけることを特徴とするプローブ装置。 - 請求項1〜4いずれか1項記載のプローブ装置において、
前記第1の無線通信手段が、前記第2の無線通信手段から電磁誘導により電力を得るように構成したことを特徴とするプローブ装置。 - 請求項1〜5いずれか1項記載のプローブ装置において、
前記第1の無線通信手段が、前記プローブカードに貼着されていることを特徴とするプローブ装置。 - 請求項1〜6いずれか1項記載のプローブ装置において、
前記憶手段に記憶された前記プローブカードに関する情報は、さらに、前記プローブ針の針先位置に関する情報、前記プローブ針の針先滑り量に関する情報、熱変位による補正量に関する情報、使用履歴に関する情報、のうちの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とするプローブ装置。
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