JP3874096B2 - 熱硬化性ppeのオリゴマー体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両末端に熱硬化性官能基を有する2官能型フェニレンエーテルのオリゴマー体に関するもので、低誘電率、低誘電正接、高タフネスが要求されるエレクトロニクス分野をはじめとし、塗装、接着、成形用など多種多様な用途に用いられる熱硬化性樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子用途の材料には、伝送信号の高速化に伴い高周波(ギガヘルツ帯)の利用のために、時間遅延を小さくする低誘電率化、そして損失を小さくする低誘電正接化が望まれる。また、熱衝撃で発生すると考えられているマイクロクラックを抑制し高い信頼性を得るために高タフネス化も望まれる。これらの要望に対し、諸特性を持ち合わせる改質ポリマーとして、ポリフェニレンエーテル(PPE)などのエンジニアリングプラスチックスを配合する試みが行われている。しかし、熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を直接配合することに起因して、樹脂同士の相溶性や成形加工性に課題が残る。
【0003】
相溶性改善のためには、相溶化剤として他の樹脂とのブレンドにより改善する方法や、PPEとシアネート樹脂の擬似IPN構造化の検討(特開平11-21452等)がなされているが、成形加工性・耐熱性までは解決されていない。また、成形性改善のためには、高分子PPEを低分子にする方法等の検討がなされている。例えば、高分子PPEとポリフェノール類をラジカル触媒下で再分配させる方法(特開平9-291148等)等が知られている。さらに、強靭性を得るためには、2価のフェノールと1価のフェノールを酸化重合しシアン酸エステル基を有する熱硬化性樹脂にする方法(特公平8-011747)等が知られている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、PPEの優れた電気特性・強靭性を有し、他樹脂との相溶性、成形加工性を改善した熱硬化性樹脂を提供することである。さらに、エレクトロニクス分野をはじめとする多種多様な用途に幅広く利用できる形にすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、PPEの優れた強靭性を引継ぎ、さらに低誘電特性を有する熱硬化性樹脂について鋭意検討を重ねた結果、2価のフェノールと1価のフェノールとを酸化共重合して得られる構造式(6)で示される2官能型PPEを、クロロシアン等のハロゲン化シアンと、塩基の存在下で、脱ハロゲン化水素反応させて得られるシアネート樹脂が上記の目的を満たすことを見出し、本発明を完成するに至った。以下に、本発明を詳細に説明する。
【0006】
本発明は、フェノール類の酸化重合において、2価のフェノールと1価のフェノールを共重合することで、2官能型のPPEを効率良く合成し、さらに活性が高く、樹脂組成の中でネットワークに組み込まれる熱硬化性樹脂(シアネート体)にすることを特徴とする。ここで、原料に用いる2価のフェノールには、酸化速度が遅く、少なくとも2,6置換のビスフェノール類を用い、また1価のフェノールには、酸化重合反応に必要とされている2,6位に置換基を有するもの、またさらに、3位に置換基を導入した化合物を原料に用いることで、本発明を完成するに至った。これらの共重合により、フェニレンエーテル構造の影響とメチル基増加の影響により、PPEの優れた電気特性を引継ぐ樹脂の開発が達成された。すなわち、2官能型のPPEが、本発明にとって非常に重要なことを見出したのである。
【0007】
本発明の中間体である2官能PPEのオリゴマー体とは、下記の構造式(6)に示す様な構造を有し、-X-が構造式(2)で示され、-(Y-O)-は構造式(3)で定義される1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。(式中、R1,R2,R3,R7,R8は、同一で、炭素数6以下のアルキル基である。R4,R5,R6は、同一または異なってもよく、水素原子または炭素数6以下のアルキル基である。Aは、炭素数20以下の直鎖状あるいは、分岐状の炭化水素あるいは、環状の炭化水素を有する有機基である。-(Y-O)-は構造式(3)で示され、R9,R10は、同一で、炭素数6以下のアルキル基である。R11,R12は、同一または異なってもよく、水素原子または炭素数6以下のアルキル基である。-(Y-O)-は、構造式(3)で定義される1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。)好ましくは、-X-が構造式(2)で、少なくともR1,R2,R3,R5,R7,R8がメチル基、その他が水素原子であり、-(Y-O)-がR9,R10がメチル基、R11,R12が水素原子である構造式(5)単独あるいは、R9,R10,R11がメチル基、R12が水素原子である構造式(4)と構造式(5)がランダムに配列をした構造を有することが望ましい。
【0008】
【化3】
Figure 0003874096
【0009】
本発明の中間体である2官能PPEオリゴマー体について説明する。構造式(6)で示されるPPEのオリゴマー体は、構造式(7)で示される2価のフェノールと、構造式(8)で定義される1価のフェノールの単独または混合物を、トルエン-アルコールあるいはケトンあるいはエーテル溶媒中で酸化重合することで、効率的に製造することができる。
【0010】
【化4】
Figure 0003874096
ここで、構造式(7)の2価のフェノールとは、R1,R2,R3,R7,R8は、同一で、炭素数6以下のアルキル基である。R4,R5,R6は、同一または異なってもよく、水素原子または炭素数6以下のアルキル基である。Aは、炭素数20以下の直鎖状あるいは、分岐状の炭化水素あるいは、環状の炭化水素を有する有機基である。具体的には、4,4’-メチレンビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4’-(フェニルメチレン)ビス-2,3,6-トリメチルフェノール、4,4’-(4-メチルフェニルエチリデン)ビス[2,3,6-トリメチルフェノール]、4,4’-[1,4-フェニレンビスメチレン]ビス[2,3,6-トリメチルフェノール]、4,4’-(4-メトキシフェニルメチレン)ビス[2,3,6-トリメチルフェノール]、4,4’-[4-(1-メチルエチル)フェニルメチレン]ビス[2,3,6-トリメチルフェノール]、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビス[2,3,6-トリメチルフェノール]などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
次に、構造式(8)の1価のフェノールとは、R9,R10は同一で、炭素数6以下のアルキル基である。R11,R12は同一または異なってもよく、水素原子または炭素数6以下のアルキル基である。特に、2,6位に置換基を有するもの単独、またはこれと3位あるいは3,5位に置換基を有するものが併用されることが好ましい。さらに好ましくは、単独では2,6-ジメチルフェノールがよく、併用では2,6-ジメチルフェノールと2,3,6-トリメチルフェノールがよい。
【0012】
酸化の方法については直接酸素ガスあるいは空気を使用する方法がある。また、電極酸化の方法もある。いずれの方法でも良く、特に限定されない。安全性および設備投資が安価であることから空気酸化が好ましい。
【0013】
酸素ガスあるいは、空気を用いて酸化重合をする場合の触媒としては、CuCl、CuBr、Cu2SO4、CuCl2、CuBr2、CuSO4、CuI等の銅塩等の一種または二種以上が用いられ、上記触媒に加えて、モノ-及びジメチルアミン、モノ-及びジエチルアミン、モノ-及びジプロピルアミン、モノ-及びジ-n-ブチルアミン、モノ-及びジ-sec-ジプロピルアミン、モノ-及びジベンジルアミン、モノ-及びジシクロヘキシルアミン、モノ-及びジエタノールアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルジメチルアミン、アリルエチルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、モルホリン、メチル-n-ブチルアミン、エチルイソプロピルアミン、ベンジルメチルアミン、オクチルベンジルアミン、オクチル−クロロベンジルアミン、メチル(フェニルエチル)アミン、ベンジルエチルアミン、N-n-ブチルジメチルアミン、N,N'-ジ-tert-ブチルエチレンジアミン、ジ(クロロフェニルエチル)アミン、1-メチルアミノ‐4‐ペンテン、ピリジン、メチルピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等を一種または二種以上のアミンが併用される。銅塩及びアミンであれば、特にこれらに限定されるものではない。
【0014】
反応溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、エチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶剤等に加えて、アルコール系溶剤あるいはケトン系溶剤あるいはエーテル系溶剤などと併用することができる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール、メチルプロピレンジグリコール、ジエチレングリコールエチルエーテル、ブチルプロピレングリコール、プロピルプロピレングリコール等が挙げられ、ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、その他にはテトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
反応温度については、特には限定されないが、25〜60℃が好ましい。酸化重合が発熱反応のため、60℃以上では温度制御が困難で分子量制御が困難となる。25℃以下では反応速度が極端に遅くなるために、効率的な製造ができなくなる。
【0018】
以下の説明は、便宜上、最も単純構造である構造式(6)で示される中間体からの誘導体について、説明する。熱硬化性PPEのオリゴマー体を製造するための中間体には、上述の構造式(6)で示される2官能PPEのオリゴマーを用いるが、反応液から分離した粉末または反応液に溶解した形のどちらでも用いることができる。
【0019】
本発明のシアネート体の製造方法について例示する。中間体として上述の構造式(6)で示される2官能型で末端にフェノール性水酸基を有する化合物をクロロシアン、ブロモシアン等のハロゲン化シアンと、塩基の存在下、脱ハロゲン化水素反応させて合成することができる。
【0020】
塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンなどの三級アミンおよび、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムなどが代表的なものであり、これらに限定されるものではない。
【0021】
反応溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランおよびジオキサン、水などが代表的なものであり、これらに限定されるものではない。
【0022】
反応温度は、クロロシアンを用いる場合は-30℃と+13℃(沸点)の間で行うことが好ましい。また、ブロモシアンを用いる場合は-30℃と+65℃の間で行うことが好ましい。
【0023】
本発明の熱硬化性PPEのオリゴマー体は、単独あるいは他のシアネート化合物、エポキシ化合物、他の重合可能な化合物もしくは触媒を混合した樹脂組成物として硬化することができる。
【0024】
硬化の方法は、公知の方法がすべて適用可能である。上記の他のシアネート化合物を例示すると、m-あるいはp-フェニレンビスシアネート、1,3,5-トリシアネートベンゼン、4,4'-ジシアネートビフェニル、3,3',5,5'-テトラメチル-4,4'-ジシアネートビフェニル、2,3,3',5,5'-ペンタメチル-4,4'-ジシアネートビフェニル、2,2'3,3',5,5'-ヘキサメチル-4,4'-ジシアネートビフェニル、ビス(4-シアネートフェニル)メタン、1-(2,3,5-トリメチル-4-シアネートフェニル)-1-(3,5-ジメチル-4-シアネートフェニル)メタン、ビス(2,3,5-トリメチル-4-ジシアネートフェニル)メタン、1,1-ビス(4-シアネートフェニル)エタン、1-(2,3,5-トリメチル-4-シアネートフェニル)-1-(3,5-ジメチル-4-シアネートフェニル)エタン、1,1-ビス(2,3,5-トリメチル-4-ジシアネートフェニル)エタン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン、2-(2,3,5-トリメチル-4-シアネートフェニル)-2-(3,5-ジメチル-4-シアネートフェニル)プロパン、2,2-ビス(2,3,5-トリメチル-4-ジシアネートフェニル)プロパン、ビス(4-シアネートフェニル)エーテル、ビス(4-シアネートフェニル)スルホン、ビス(4-シアネートフェニル)スルフィド、4,4'-ジシアネートベンゾフェノン、トリス(4-シアネートフェニル)メタンの様な、シアネート基を持つ芳香環が直接結合しているビフェノールあるいは橋状部によって結合しているビスあるいはポリシアネート化合物、およびこれらシアネート化合物のプレポリマー、これらシアネート化合物とジアミン類とのプレポリマー、およびフェノール、o-クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるシアネート基含有ノボラック型フェノール系樹脂等の一種または二種以上を挙げることができる。
【0025】
他の重合可能な化合物としては、ビスマレイミドやエポキシ樹脂などがあり、それらを混合系として用いることも可能である。
【0026】
上記のビスマレイミドを例示すると、N,N'-ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N'-フェニレンビスマレイミド、N,N'-ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N'-ジシクロヘキシルメタンビスマレイミド、N,N'-キシレンビスマレイミド、N,N'-ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N'-トリレンビマレイミド、N,N'-キシリレンビスマレイミド、N,N'-ジフェニルシクロヘキサンビスマレイミド、N,N'-ジクロロ-ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N'-ジフェニルシクロヘキサンビスマレイミド、N,N'-ジフェニルメタンビスメチルマレイミド、N,N'-ジフェニルエーテルビスメチルマレイミド、N,N'-ジフェニルスルホンビスメチルマレイミド、N,N'-エチレンビスマレイミド、N,N'-ヘキサメチレンビスメチルマレイミド、およびこれらN,N'-ビスマレイミド化合物のプレポリマー、これらビスマレイミド化合物とジアミン類とのプレポリマーおよびアニリン・ホルマリン重縮合物のマレイミド化物またはメチルマレイミド化物を挙げることができる。
【0027】
また、上記のエポキシ樹脂を例示すると、ビフェノールおよびその2,2',3,3',5,5'位のいずれか一つ以上をハロゲン原子あるいは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基に置換してあるもの、ビスフェノールAおよびその2,3,5位のいずれか一つ以上をハロゲン原子あるいは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基に置換してあるもの、ビスフェノールFおよびその2,3,5位のいずれか一つ以上をハロゲン原子あるいは炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基に置換してあるもの、ハイドロキノン、レゾルシン、トリス-4-(ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2-テロラキス(4-ヒドロキシフェニル)エタン等の2価あるいは3価以上のフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル化合物、フェノール、o-クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボラック型エポキシ樹脂、アニリン、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、4-アミノ-m-クレゾール、6-アミノ-m-クレゾール、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,4-トルエンジアミン、2,6-トルエンジアミン、p-キシリレンジアミン、m-キシリレンジアミン、1,4-シクロヘキサン-ビス(メチルアミン)、5-アミノ-1-(4'-アミノフェニル)-1,3,3-トリメチルインダン、6-アミノ-1-(4'-アミノフェニル)-1,3,3-トリメチルインダン等から誘導されるアミン系エポキシ樹脂、p-オキシ安息香酸、m-オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエステル系化合物、5,5-ジメチル・ヒダントイン等から誘導されるヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス[4-(2,3-エポキシプロピル)シクロヘキシル]プロパン、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、その他、トリグリシジルイソシアヌレート、2,4,6-トリグリシドキシ-S-トリアジン等の一種または二種以上を挙げることができる。
【0028】
また、上記の樹脂組成物に、それぞれの成分に対応する硬化剤を組み合わせることもできる。本発明のエポキシ体あるいは組成中にエポキシ樹脂を含む場合の硬化剤としては、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、芳香族アミン、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、酸無水物、その他脂肪族、脂環族の各種アミン等の一種または二種以上が用いられる。芳香族アミンとしては前記の芳香族ジアミンが代表的なものである。組成物中にシアネート化合物、ビスマレイミドを含む場合の硬化剤としては、上記芳香族ジアミンおよび脂環族ジアミンが代表的である。これらの硬化剤は単独に樹脂組成物中に配合しても、あるいはそれぞれ対応する成分のプレポリマーの形で組成物中に配合させることもできる。
【0029】
上記の樹脂組成物は、触媒を含まなくても比較的短時間で熱硬化することができるが、触媒を使用することにより、成形温度を下げられ、また時間をより短縮させることができる。このような触媒として、N,N-ジメチルアニリン、トリエチレンジアミン、トリ-n-ブチルアミン等のアミン類、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール類、フェノール、レゾルシン等のフェノール類、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸鉛、オレイン酸錫、オクチル酸錫、オクチル酸亜鉛、チタンブチレート等の有機金属塩、塩化アルミニウム、塩化錫、塩化亜鉛等の塩化物、金属キレート類などを挙げることができ、これらの触媒は、単独もしくは二種以上の組み合わせでも使用することができる。
【0030】
上記の組成物は、必要に応じて増量剤、充填剤(有機・無機フィラーを含む)、補強剤あるいは顔料などが併用される。例示すると、シリカ、炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、カオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、雲母、バライト、カーボンブラック、ポリエチレン粉、ポリプロピレン粉、ガラス粉、アルミニウム粉、鉄粉、銅粉、ガラス繊維、炭酸繊維、アルミナ繊維、アスベスト繊維、アラミド繊維、ガラス織布、ガラス不織布、アラミド不織布、液晶ポリエステル不織布等の一種または二種以上が挙げられる。
【0031】
さらに、これらを用いた組成物は、成形、積層、接着剤、銅張積層板等の複合材料等の用途に用いられる。シアネート体を単独もしくは組み合わせ用いた場合、樹脂を半硬化させたプリプレグ、このプリプレグを硬化させた積層板の利用例が代表的に挙げられる。
【0032】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特に限定されるものではない。なお、数平均分子量および重量平均分子量はゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により求めた。誘電率および誘電正接は、空洞共振摂動法により求めた。
【0033】
(実施例1)
(2官能PPEオリゴマー体の製法)
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl 1.3g(0.013 mol)、ジ-n-ブチルアミン79.5g(0.62 mol)、トルエン 400gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ400gのメチルエチルケトンと400gのテトラヒドロフランに溶解させた2価のフェノール4,4’-メチレンビス[2,3,6-トリメチルフェノール]42.6g(0.15mol)と2,6-ジメチルフェノール73.3g(0.60 mol)の混合溶液(構造式(7)で示される2価のフェノールと構造式(8)で示される1価のフェノールのモル比率1:4)を2 L/minの空気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間、2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、113.2gを得た。このものの数平均分子量は1050、重量平均分子量1490、水酸基当量が550であった。(以下この樹脂を「イ」と記す)
【0034】
(シアネート体の製法)
撹拌装置、温度計、滴下漏斗のついた反応器を-10℃まで冷却し、クロロシアン(0.144mol)の塩化メチレン溶液を200ml仕込んだ。その後、あらかじめメチルエチルケトン250gに「イ」52.8g(水酸基0.096mol)とトリエチルアミン14.6g(0.144mol)を溶解した溶液を滴下漏斗から、反応液の温度が10℃以下になるように60分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間撹拌を行った。その後、0.1Mの塩酸水溶液で3回洗浄とイオン交換水での水洗さらにはろ過を行い、生成塩と不純物を除去した。得られた溶液から塩化メチレンおよびメチルエチルケトンを留去し、さらに減圧乾燥を行い、シアネート体53.0gを得た。得られたものは、IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)が消滅し、シアネート基由来の吸収ピーク(2250cm-1)が発現していることから、100%の官能基変換を確認した。このように得られたシアネート体100部に対し、オクチル酸錫0.1部を加えて、160℃で溶融・脱気・成形し、230℃で3時間硬化を行い、硬化物を得た。この硬化物は、動的粘弾性の測定(DMA)より、ガラス転移温度が235℃であった。また、1GHzでの誘電率は2.72、誘電正接は0.0063が得られた。
【0035】
(実施例2)
(2官能PPEオリゴマー体の製法)
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl 1.3g(0.013 mol)、ジ-n-ブチルアミン79.5g(0.62 mol)、トルエン 400gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ400gのメチルエチルケトンと400gのテトラヒドロフランに溶解させた2価のフェノール4,4’-メチレンビス[2,3,6-トリメチルフェノール]42.6g(0.15mol)と2,6-ジメチルフェノール55.0g(0.45 mol)と2,3,6-トリメチルフェノール20.4g(0.15 mol)の混合溶液(構造式(7)で示される2価のフェノールと構造式(8)で示される1価のフェノールのモル比率1:4)を2 L/minの空気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間、2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、116.5gを得た。このものの数平均分子量は1020、重量平均分子量1450、水酸基当量が540であった。(以下この樹脂を「ロ」と記す)
【0036】
(シアネート体の製法)
撹拌装置、温度計、滴下漏斗のついた反応器を-10℃まで冷却し、クロロシアン(0.144mol)の塩化メチレン溶液を200ml仕込んだ。その後、あらかじめメチルエチルケトン250gに「ロ」51.8g(水酸基0.096mol)とトリエチルアミン14.6g(0.144mol)を溶解した溶液を滴下漏斗から、反応液の温度が10℃以下になるように60分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間撹拌を行った。その後、0.1Mの塩酸水溶液で3回洗浄とイオン交換水での水洗さらにはろ過を行い、生成塩と不純物を除去した。得られた溶液から塩化メチレンおよびメチルエチルケトンを留去し、さらに減圧乾燥を行い、シアネート体53.3gを得た。得られたものは、IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)が消滅し、シアネート基由来の吸収ピーク(2250cm-1)が発現していることから、100%の官能基変換を確認した。このように得られたシアネート体100部に対し、オクチル酸錫0.1部を加えて、160℃で溶融・脱気・成形し、230℃で3時間硬化を行い、硬化物を得た。この硬化物は、動的粘弾性の測定(DMA)より、ガラス転移温度が245℃であった。また、1GHzでの誘電率は2.70、誘電正接は0.0055が得られた。
【0037】
(実施例3)
2官能PPEオリゴマー体の製法
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl 1.3g(0.013 mol)、ジ-n-ブチルアミン79.5g(0.62 mol)、トルエン 400gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ400gのメチルエチルケトンに溶解させた2価のフェノール4,4’-(1,4-フェニレンビスメチレン)ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)56.1g(0.15mol)と2,6-ジメチルフェノール73.3g(0.60 mol)の混合溶液(構造式(7)で示される2価のフェノールと構造式(8)で示される1価のフェノールのモル比率1:4)を2 L/minの空気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間、2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、128.2gを得た。このものの数平均分子量は1120、重量平均分子量1580、水酸基当量が560であった。(以下この樹脂を「ト」と記す)
【0038】
(シアネート体の製法)
撹拌装置、温度計、滴下漏斗のついた反応器を-10℃まで冷却し、クロロシアン(0.144mol)の塩化メチレン溶液を200ml仕込んだ。その後、あらかじめメチルエチルケトン250gに「ト」53.8g(水酸基0.096mol)とトリエチルアミン14.6g(0.144mol)を溶解した溶液を滴下漏斗から、反応液の温度が10℃以下になるように60分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間撹拌を行った。その後、0.1Mの塩酸水溶液で3回洗浄とイオン交換水での水洗さらにはろ過を行い、生成塩と不純物を除去した。得られた溶液から塩化メチレンおよびメチルエチルケトンを留去し、さらに減圧乾燥を行い、シアネート体54.2gを得た。得られたものは、IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)が消滅し、シアネート基由来の吸収ピーク(2250cm-1)が発現していることから、100%の官能基変換を確認した。このように得られたシアネート体100部に対し、オクチル酸錫0.1部を加えて、160℃で溶融・脱気・成形し、230℃で3時間硬化を行い、硬化物を得た。この硬化物は、動的粘弾性の測定(DMA)より、ガラス転移温度が241℃であった。また、1GHzでの誘電率は2.72、誘電正接は0.0065が得られた。
【0039】
(実施例4)
2官能PPEオリゴマー体の製法
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl 1.1g(0.011mol)、ジ-n-ブチルアミン66.3g(0.51mol)、トルエン 500gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ600gのメタノールに溶解させた2価のフェノール4,4’‐[1,4‐フェニレンビス(1‐メチルエチリデン)]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)33.1g(0.077mol)と2,6-ジメチルフェノール75.6g(0.62mol)の混合溶液(構造式(7)で示される2価のフェノールと構造式(8)で示される1価のフェノールのモル比率1:8)を2 L/minの空気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さらに滴下終了後30分間、2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、114.8gを得た。(以下この溶液を「リ」と記す。)このものの数平均分子量は1600、重量平均分子量2280、水酸基当量が780であった。
【0040】
(シアネート体の製法)
撹拌装置、温度計、滴下漏斗のついた反応器を-10℃まで冷却し、クロロシアン(0.144mol)の塩化メチレン溶液を200ml仕込んだ。その後、あらかじめメチルエチルケトン250gに「リ」74.9g(水酸基0.096mol)とトリエチルアミン14.6g(0.144mol)を溶解した溶液を滴下漏斗から、反応液の温度が10℃以下になるように60分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間撹拌を行った。その後、0.1Mの塩酸水溶液で3回洗浄とイオン交換水での水洗さらにはろ過を行い、生成塩と不純物を除去した。得られた溶液から塩化メチレンおよびメチルエチルケトンを留去し、さらに減圧乾燥を行い、シアネート体75.3gを得た。得られたものは、IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)が消滅し、シアネート基由来の吸収ピーク(2250cm-1)が発現していることから、100%の官能基変換を確認した。このように得られたシアネート体100部に対し、オクチル酸錫0.1部を加えて、160℃で溶融・脱気・成形し、230℃で3時間硬化を行い、硬化物を得た。この硬化物は、動的粘弾性の測定(DMA)より、ガラス転移温度が234℃であった。また、1GHzでの誘電率は2.74、誘電正接は0.0055が得られた。
【0041】
(比較例1)
(比較例1)
2官能PPEオリゴマー体の製法
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl 1.3g(0.013 mol)、ジ-n-ブチルアミン79.5g(0.62 mol)、トルエン 400gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ400gのメチルエチルケトンに溶解させた2価のフェノール4,4’-(1-メチルエチリデン)ビス(2,6-ジメチルフェノール)42.6g(0.15mol)と2,6-ジメチルフェノール73.3g(0.60 mol)の混合溶液(構造式(7)で示される2価のフェノールと構造式(8)で示される1価のフェノールのモル比率1:4)を2 L/minの空気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間、2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、113.1gを得た。このものの数平均分子量は1030、重量平均分子量1460、水酸基当量が540であった。(以下この樹脂を「ヌ」と記す)
【0042】
(シアネート体の製法)
撹拌装置、温度計、滴下漏斗のついた反応器を-10℃まで冷却し、クロロシアン(0.144mol)の塩化メチレン溶液を200ml仕込んだ。その後、あらかじめメチルエチルケトン250gに「ヌ」51.8g(水酸基0.096mol)とトリエチルアミン14.6g(0.144mol)を溶解した溶液を滴下漏斗から、反応液の温度が10℃以下になるように60分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間撹拌を行った。その後、0.1Mの塩酸水溶液で3回洗浄とイオン交換水での水洗さらにはろ過を行い、生成塩と不純物を除去した。得られた溶液から塩化メチレンおよびメチルエチルケトンを留去し、さらに減圧乾燥を行い、シアネート体53.2gを得た。得られたものは、IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)が消滅し、シアネート基由来の吸収ピーク(2250cm-1)が発現していることから、100%の官能基変換を確認した。このように得られたシアネート体100部に対し、オクチル酸錫0.1部を加えて、160℃で溶融・脱気・成形し、230℃で3時間硬化を行い、硬化物を得た。この硬化物は、動的粘弾性の測定(DMA)より、ガラス転移温度が228℃であった。また、1GHzでの誘電率は2.83、誘電正接は0.0079が得られた。
【0043】
【表1】
Figure 0003874096
以上の結果を表1にまとめた。
【0044】
【発明の効果】
本発明の熱硬化型PPEのオリゴマー体は、PPEの優れた特性(低誘電特性、強靭性)を引継ぎつつ、他の熱硬化性樹脂との相溶性がよく、樹脂組成中のネットワークに組み込まれることが確認された。そのため、例えば、積層板のワニスが容易に調整でき、成形加工性に優れる積層材料を製造する事ができる。また、単独もしくは他樹脂と混合した硬化物においても、低誘電特性が達成され、PPEポリマーの優れた特性を引継いだ電気・電子材料となる。また、熱硬化型PPEのオリゴマー体の原料に4,4’-(1-メチルエチリデン)ビス(2,6-ジメチルフェノール) に2,6-ジメチルフェノールからなるフェニレンエーテル構造を付加した化合物を用いた場合よりも、構造式(2)で示されるR1,R2,R3,R7,R8がメチル基を有する2価のフェノールに2,6-ジメチルフェノールあるいは2,3,6-トリメチルフェノールからなるフェニレンエーテル構造を付加した本発明化合物を用いた方が誘電特性の向上に有用であることを見出した。

Claims (2)

  1. 以下の構造式(1)で示される熱硬化性樹脂
    Figure 0003874096
    (式中、-X-は構造式(2)で示され、R1,R2,R3,R7,R8は、同一で、炭素数6以下のアルキル基である。R4,R5,R6は、同一または異なってもよく、水素原子または炭素数6以下のアルキル基である。Aは、炭素数20以下の直鎖状あるいは、分岐状の炭化水素あるいは、環状の炭化水素を有する有機基である。-(Y-O)-は構造式(3)で示され、R9,R10は、同一で炭素数6以下のアルキル基である。R11,R12は、同一または異なってもよく、水素原子または炭素数6以下のアルキル基である。-(Y-O)-は、構造式(3)で定義される1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。)
  2. -X-の構造式(2)において、少なくともR1,R2,R7,R8のメチル基が必須であり、さらにR3,R4,R5,R6のうち1つ以上がメチル基に置換され、-(Y-O)-が構造式(5)あるいは、構造式(4)と構造式(5)がランダムに配列した構造を有することを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂。
    Figure 0003874096
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