JP3873625B2 - 血圧測定装置 - Google Patents
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Description
本発明は、血圧測定装置および脈波検出装置に関する。
[背景技術]
血圧測定は、上腕や手首などを全周にわたって圧迫することによって動脈を最高血圧以上の押圧力で圧迫し、その押圧力を徐々に緩めながら、押圧した動脈の振動をその押圧部より末梢側において検出して行われる、いわゆる聴診法により実施されることが一般的である。
例えば、日本国特許第2804484号公報に開示された技術は、このような血圧測定の技術において、手首の全周を圧迫するカフ帯の位置ずれを検知する手段を備えることを特徴とするものである。
また、特開平5−300885号公報には、同公報の図2に示すように腕の周囲に巻かれる帯状体の一部をなす空気袋7の膨張状態を制御して変化させる押圧力によって動脈の血流制限を行い、その押圧力を第3の圧力センサ1でモニタしながら、第1の圧力センサ2が最大レベルの動脈脈波を検出した時点と、第2の圧力センサ3が所定レベル以上の動脈脈波を検出した時点とで、第3圧力センサ1から得られた押圧力をラッチして得られた圧力情報をもとに、末梢血圧を計測するものである。
しかしながら、このような血圧測定においては、上腕や手首などのほぼ全周を圧迫することになるため、例えば手首の場合は尺骨付近の領域に多く分布する、神経組織も圧迫することになり、不快感や違和感を被験者に与えていた。このように、四肢および指などの測定部位の全周を圧迫することによる不快感や違和感は、上腕や指など他の部位においてその全周を圧迫して血圧を測定する場合にも、経験されていた。
[発明の開示]
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであって、その目的は、測定において、被験者が不快感や違和感を受けることが少ない血圧測定装置および脈波検出装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る血圧測定装置は、
四肢および指のいずれかの動脈を任意に可変な押圧力で局所的に押圧する動脈押圧部と、
前記動脈押圧部が押圧する押圧力を制御する制御部と、
前記動脈押圧部の位置またはその末梢側における前記動脈の振動を検出する振動センサと、
前記動脈押圧部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力における前記振動センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
を有することを特徴とする。
この血圧測定装置は、四肢および指のいずれかの動脈を局所的に押圧する動脈押圧部が印加するさまざまな押圧力と、各押圧力において振動センサが検出した信号とに基づいて、血圧決定部が最高血圧および最低血圧を決定する。したがって、動脈押圧部などによって四肢または指のいずれかの周囲全体が押圧されることがなく、周囲全体が押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼすことがない。
また、動脈押圧部が動脈を局所的に押圧するため、腱や骨などが動脈付近にある部位においても、それらによって動脈押圧部による押圧が妨げられる可能性が小さい。したがって、四肢および指のいずれかの周囲をカフなどで全体的に押圧する場合に比べて確実に動脈に押圧力を加えることができ、正確な血圧測定を行うことができる。
本発明の他の態様に係る血圧測定装置は、
第1動脈および第2動脈を有する四肢および指のいずれかにおける、前記第1動脈を任意に可変な押圧力で局所的に押圧する第1動脈押圧部と、
前記第1動脈押圧部が押圧する押圧力を制御する制御部と、
前記第2動脈を局所的に押圧する第2動脈押圧部と、
前記第1動脈押圧部の位置またはその末梢側における前記第1動脈の振動を検出する振動センサと、
前記第1動脈押圧部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力における前記振動センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
を有することを特徴とする。
この血圧測定装置は、四肢および指のいずれかの第1動脈を局所的に押圧する動脈押圧部が印加するさまざまな押圧力と、各押圧力において振動センサが検出した信号とに基づいて、血圧決定部が最高血圧および最低血圧を決定する。したがって、動脈押圧部などによって四肢または指のいずれかの周囲全体が押圧されることがなく、周囲全体が押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼすことがない。
また、この血圧測定装置は、第2動脈を局所的に押圧する第2動脈押圧部を備えているため、その押圧箇所から末梢側への血流をほぼ遮断することができる。したがって、第2動脈と第1動脈とを結ぶ動脈などを介した第2動脈からの血流による脈動が、振動センサが第1動脈から検出する振動に影響を与えることを防ぐことができ、より正確な血圧測定を行うことができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記第1押圧部および前記振動センサを前記動脈上に位置決めする位置決め機構をさらに有することができる。
このように位置決め機構を備えることによって、動脈押圧部および振動センサを動脈上に容易に位置決めすることができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記振動センサの両側に設けられ、前記動脈の両側部に位置させることによって、前記振動センサを動脈上にガイドするガイド部をさらに有することができる。
これによれば、振動センサを動脈上にガイドするガイド部を動脈の両側部に位置させることによって、容易かつ確実に振動センサを動脈上に位置させることができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記振動センサより末梢側において前記動脈を押圧し、前記振動センサより末梢側から伝わる前記動脈の振動をほぼ遮断する、末梢側押圧部をさらに有することができる。
これによれば、末梢側押圧部が動脈押圧部およ振動センサより末梢側において動脈を押圧することによって、動脈の分流路などから伝わる脈動を遮断することができるため、さらに正確な血圧測定を行うことができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記振動センサが、前記動脈押圧部に伝わる振動を検出することが好ましい。
それによって、振動センサが直に皮膚に接触することなく血圧を測定することができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記振動センサを前記動脈に対して押圧するセンサ押圧部をさらに有することができる。
これによれば、センサ押圧部によって振動センサを動脈に対して押圧することができるため、振動センサが適切な押圧力で動脈を押圧する状態にすることによって、確実に動脈からの振動を検出することができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記振動センサが、脈波波形を検出する脈波センサであり、
前記最高血圧および最低血圧に基づいて、前記脈波波形を血圧波形に変換する変換部をさらに有してもよい。
この血圧測定装置は、当該装置が測定した最高血圧および最低血圧に基づいて、変換部が、動脈上に位置する脈波検出部からの脈波波形を変換して血圧波形を得ることができる。したがって、非侵襲的に血圧波形を得ることができる。
前述した血圧測定装置は、
前記変換部によって得られた血圧波形に基づいて、平均血圧、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧、切痕と前記最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧、前記切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高、前記駆出後期圧を前記脈圧で正規化した駆出後期圧比、前記切痕波高を前記脈圧で正規化した切痕波高比、および、前記切痕波高と前記駆出後期圧との比である切痕波高駆出後期圧比、の少なくとも一つを算出する血圧波形処理部をさらに有することができる。
それによって、平均血圧、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧、切痕と最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧、切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高、駆出後期圧を脈圧で正規化した駆出後期圧比、切痕波高を脈圧で正規化した切痕波高比、および、切痕波高と駆出後期圧との比である切痕波高駆出後期圧比、の少なくともいずれかを、血圧波形処理部によって算出することができる。
前述した各血圧測定装置は、
前記動脈押圧部が押圧し、前記振動センサが振動を検出する、前記動脈は、橈骨動脈であることが好ましい。
これによれば、手首において尺骨付近の神経組織が多い部分を押圧することなく血圧を測定することができるため、被験者に不快感や違和感を与えることなく手首における血圧測定が可能となる。
本発明のさらに他の態様に係る脈波検出装置は、
四肢および指のいずれかの動脈を任意に可変な押圧力で局所的に押圧する動脈押圧部と、
前記動脈押圧部が押圧する押圧力を制御する制御部と、
前記動脈押圧部の位置またはその末梢側における前記動脈の脈波を検出する脈波センサと、
を有することを特徴とする。
この脈波検出装置は、四肢および指のいずれかの動脈を局所的に押圧する動脈押圧部が印加する可変な押圧力のもとで、前記動脈における動脈押圧部の位置またはその末梢側で脈波検出部が脈波を検出する。したがって、動脈押圧部が及ぼすさまざまな押圧力における脈波を検出することができる。
前述の脈波検出装置は、
前記動脈押圧部および前記脈波センサを前記動脈上に位置決めする位置決め機構をさらに有することができる。
このように、位置決め機構を備えることによって、動脈押圧部および振動センサを動脈上に容易に位置決めすることができる。
前述した各脈波検出装置は、
前記脈波センサの両側に設けられ、前記動脈の両側部に位置させることによって、前記脈波センサを動脈上にガイドするガイド部をさらに有することができる。
これによれば、脈波検出部を動脈上にガイドするガイド部を動脈の両側部に位置させることによって、容易かつ確実に脈波検出部を動脈上に位置させることができる。
前述した各脈波検出装置は、
前記脈波センサが、前記動脈押圧部に伝わる振動を検出してもよい。
これによれば、脈波検出部が外皮上から動脈を押圧することなく脈波を検出することができる。
前述した各脈波検出装置は、
前記脈波センサを前記動脈に対して押圧するセンサ押圧部をさらに有することができる。
これによれば、センサ押圧部によって脈波検出部を動脈に対して押圧することができるため、脈波検出部が適切な押圧力で動脈を押圧する状態にすることによって確実に動脈からの脈波を検出することができる。
前述した各脈波検出装置は、
前記動脈押圧部が押圧し、前記脈波センサが脈波を検出する、前記動脈は、橈骨動脈であることが好ましい。
これによって、動脈押圧部が及ぼすさまざまな押圧力における、橈骨動脈からの脈波を検出することができる。
前述した各脈波検出装置は、
前記脈波センサによって得られた脈波波形に基づいて、切痕の血圧と最高血圧との差圧である駆出後期圧を前記最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧で正規化した駆出後期圧比、前記切痕の血圧と前記最低血圧との差圧である切痕差圧を前記脈圧で正規化した切痕差圧比、平均血圧と前記脈圧との比である平均血圧脈圧比、切痕波高を前記脈圧で正規化した切痕波高比、および、前記切痕波高と前記駆出後期圧との比である切痕波高駆出後期圧比、の少なくとも一つを算出する波形処理部をさらに有することができる。
本発明のさらに他の態様に係る血圧測定装置は、
四肢および指のいずれかの周囲に配置される帯状体と、
前記帯状体の内面側に取り付けられ、包み込んだ流体の容積を変化させることにより前記四肢および指のいずれかの周囲に可変な圧力を加える圧力付加部と、
前記圧力付加部に取り付けられ、前記四肢および指のいずれかにおいて動脈を局所的に押圧する動脈押圧部と、
前記圧力付加部が印加する圧力を変化させて前記動脈押圧部が前記動脈を押圧する押圧力を制御する制御部と、
前記動脈押圧部および前記圧力付加部を介して前記流体の圧力変化として伝わる前記動脈の振動を検出する圧力センサと、
前記動脈押圧部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力において前記圧力センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
を有することを特徴とする。
この血圧測定装置は、帯状体の内面側に位置する圧力付加部に取り付けられた動脈押圧部が動脈を局所的にさまざまな押圧力で押圧する。そして、そのさまざまな押圧力と、各押圧力において圧力センサが検出する信号とに基づいて、血圧決定部が最高血圧および最低血圧を決定する。したがって、動脈は動脈押圧部によって十分大きな押圧力で押圧され、圧力付加部または帯状体が接する領域はそれ程大きな押圧力とはならない。その結果、強く押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
また、動脈押圧部が動脈を局所的に押圧するため、腱や骨などが動脈付近にある部位においても、それらによって動脈押圧部による押圧が妨げられる可能性が小さい。したがって、四肢および指のいずれかの周囲に配置されたカフなどで動脈を直に押圧する場合に比べて確実に動脈に押圧力を加えることができ、正確な血圧測定を行うことができる。
本発明のさらに他の態様に係る血圧測定装置は、
第1動脈および第2動脈を有する、四肢および指のいずれかの周囲に配置される帯状体と、
前記帯状体の内面側に取り付けられ、包み込んだ流体の容積を変化させることにより、前記第1動脈に可変な押圧力を加える圧力付加部と、
前記圧力付加部に取り付けられ、前記第2動脈を局所的に押圧する第2動脈押圧部と、
前記圧力付加部が加える圧力を制御する制御部と、
前記圧力付加部を介して前記流体の圧力変化として伝わる前記動脈の振動を検出する圧力センサと、
前記圧力付加部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力において前記圧力センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
を有することを特徴とする。
この血圧測定装置は、第2動脈を局所的に押圧する第2動脈押圧部を備えているため、その押圧箇所から末梢側への血流をほぼ遮断することができる。したがって、第2動脈と第1動脈とを結ぶ動脈などを介した第2動脈からの血流による脈動が、圧力センサが第1動脈から検出する信号に影響を与えることを防ぐことができ、より正確な血圧測定を行うことができる。
また、第2動脈押圧部は第2動脈を局所的に押圧するため、第2動脈周辺の神経などが強く押圧されることがなく、違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
本発明のさらに他の態様に係る血圧測定装置は、
第1動脈および第2動脈を有する、四肢および指のいずれかの周囲に配置される帯状体と、
前記帯状体の内面側に取り付けられ、包み込んだ流体の容積を変化させることにより、前記第1動脈を可変な押圧力で局所的に押圧する第1動脈押圧部と、
前記帯状体の内面側に取り付けられ、包み込んだ流体の容積を変化させることにより、前記第2動脈を可変な押圧力で局所的に押圧する第2動脈押圧部と、
前記第1動脈押圧部が加える押圧力を制御する制御部と、
前記第1動脈押圧部を介して前記流体の圧力変化として伝わる前記動脈の振動を検出する圧力センサと、
前記第1動脈押圧部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力において前記圧力センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
を有することを特徴とする。
この血圧測定装置は、帯状体の内面側に取り付けられた第1動脈押圧部が第1動脈を局所的にさまざまな押圧力で押圧する。そして、そのさまざまな押圧力と、各押圧力において圧力センサが検出する信号とに基づいて、血圧決定部が最高血圧および最低血圧を決定する。したがって、第1動脈押圧部などによって四肢または指のいずれかの周囲全体が押圧されることがなく、周囲全体が押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼすことがない。
また、本発明の血圧測定装置は、第2動脈を局所的に押圧する第2動脈押圧部を備えているため、その押圧箇所から末梢側への血流をほぼ遮断することができる。したがって、第2動脈と第1動脈とを結ぶ動脈などを介した第2動脈からの血流による脈動が、圧力センサが第1動脈から検出する振動に影響を与えることを防ぐことができ、より正確な血圧測定を行うことができる。
本発明のさらに他の態様に係る血圧測定装置は、
四肢および指のいずれかの動脈を任意に可変な押圧力で押圧する動脈押圧部と、
前記動脈押圧部が動脈を押圧する押圧力を所定の最低値から徐々に増加させるように制御する制御部と、
前記動脈押圧部の位置またはその末梢側における前記動脈の振動を検出する圧力センサと、
前記動脈押圧部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力における前記圧力センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
を有することを特徴とする。
この血圧測定装置によれば、動脈押圧部が動脈を押圧する押圧力を所定の最低値から徐々に増加させるように制御部が制御し、圧力センサが検出する信号と、その際の押圧力とに基づいて血圧が測定される。ここで、本発明に係る血圧測定装置による血圧測定は、動脈を押圧する押圧力を変化させながら、押圧される動脈の末梢側において押圧により狭められた血管を流れる血流に伴う血管壁の振動をモニタし、圧力センサが狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を検出する最も低い動脈押圧部の押圧力を最低血圧とし、圧力センサが狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を検出する最も高い動脈押圧部の押圧力を最高血圧として、血圧を決定する血圧測定法、いわゆる聴診法と同様の原理で行われる。そして、本発明の血圧測定装置による血圧測定は、考えられる最低血圧より低いの血圧に対応する動脈押圧部の押圧力(所定の最低値)から出発して徐々にその押圧力を上げていくため、ほぼ最高血圧に対応する動脈押圧部の押圧力となった時点で血圧測定を完了させることができる。したがって、本発明に係る血圧測定装置によれば、考えられる最高血圧よりも高い押圧力を最初に加え、その後、徐々に押圧力を低下させていく血圧測定装置に比べて、押圧部が加える最大の押圧力を小さくすることができる。その結果、強く押圧されることに伴う違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
前述した各血圧測定装置は、
前記最高血圧および最低血圧に基づいて、前記圧力センサが検出した信号を血圧波形に変換する変換部をさらに有することができる。
これによれば、当該装置が測定した最高血圧および最低血圧に基づいて、圧力センサによって検出された信号を変換部が変換することによって血圧波形が得られる。したがって、非侵襲的に血圧波形を得ることができる。
前述した血圧測定装置は、
前記変換部によって得られた血圧波形に基づいて、平均血圧、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧、切痕と前記最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧、前記切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高、前記駆出後期圧を前記脈圧で正規化した駆出後期圧比、前記切痕波高を前記脈圧で正規化した切痕波高比、および、前記切痕波高と前記駆出後期圧との比である切痕波高駆出後期圧比、の少なくとも一つを算出する血圧波形処理部をさらに有することができる。
これによって、平均血圧、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧、切痕と最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧、切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高、駆出後期圧を脈圧で正規化した駆出後期圧比、切痕波高を脈圧で正規化した切痕波高比、および、切痕波高と駆出後期圧との比である切痕波高駆出後期圧比、の少なくともいずれかを、血圧波形処理部によって算出することができる。
[発明を実施するための最良の形態]
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。
1. 第1実施形態
1.1 血圧測定装置の構成
図1は、本実施形態の血圧測定装置10を用いて血圧測定を行っている様子を示す斜視図である。図2は、図1に描いた面Bに対応した位置における横断面図である。また、図3は、図2に描いた線C−Cに沿った位置における縦断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態の血圧測定装置10は、手首の橈骨動脈94からの脈動を音または振動として検出する振動センサ22などを、橈骨動脈94上に位置決めする位置決め機構としてのマウント機構26を備えて形成されている。マウント機構26は、例えばコの字型形状を有しており、その上辺部27が図示しない駆動機構により駆動されて上下にスライド可能に形成されている。また、上辺部27の下面には図示しない駆動機構により駆動されて上辺部27の長さ方向に移動可能に固定されたスライドブロック28を備えている。マウント機構26は、手首全周を押圧することのないように、特に、神経組織等が集中し圧迫されると不快感を与えやすい尺骨動脈96周辺上に接触しないように形成されている。
スライドブロック28の下面には、図2および図3に示すように、動脈押圧部14、ガイド部34、およびセンサ押圧部42上に取り付けられた振動センサ22が設けられている。
動脈押圧部14は、図3に示すように振動センサ22より中枢側における橈骨動脈94の上方部分から、橈骨動脈94を局所的に押圧する。また、動脈押圧部14が押圧する押圧力は、任意に可変となっている。動脈押圧部14の押圧力は、動脈押圧部の一部として組み込まれている圧力センサを用いたフィードバックによって確実に設定された値とされる。動脈押圧部14の押圧力の調節によって橈骨動脈94の末梢への血流を遮断したり制限したりすることができる。
振動センサ22は、橈骨動脈94上における動脈押圧部14の末梢側において振動すなわち機械的振動あるいは音を検出する。振動センサ22としては、例えば、圧力センサ、加速度センサ、歪みセンサ、またはマイクロフォンを用いることができる。なお、本実施形態における振動センサ22は、脈動に伴う振動の有無を検出できればよい。
センサ押圧部42は、スライドブロック28の下面に取り付けられており、センサ押圧部42に取り付けられた振動センサ22を橈骨動脈94に対して押圧する。この押圧力は制御部18の制御によって調節することができ、振動センサ22が最適な状態で橈骨動脈94から伝わる振動を検出できる押圧力とされる。
ガイド部34は、図2に示すように振動センサ22の両側に設けられている。ガイド部34を橈骨動脈94の両側部に位置させることによって、振動センサ22は橈骨動脈94上にガイドされる。
図4は、本実施形態に係る血圧測定装置10の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、血圧測定装置10は、前述した各部に加えて、制御部18、血圧決定部30、および告知部62を備えて構成される。なお、これらの各部は、例えば、マウント機構26に組み込まれていてもよいし、別体として形成して、マウント機構26、振動センサ22、各押圧部14,42などに電気的に接続されていてもよい。
制御部18は、動脈押圧部14が橈骨動脈94を押圧する押圧力を制御し、所定範囲のさまざまな押圧力で動脈押圧部14が橈骨動脈94を押圧するよう制御する。また、制御部18は、センサ押圧部42が振動センサ22を押圧する押圧力も制御する。さらに、制御部18はマウント機構26による位置決めの制御も行う。制御部18は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリとを含んで構成される。
血圧決定部30は、動脈押圧部14が加えているさまざまな押圧力の情報を制御部18から取り込み、それら各押圧力における振動センサ22による振動検出の有無または検出信号をもとに、最高血圧および最低血圧を決定する。血圧決定部30は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリを含んで構成される。
告知部62は、血圧決定部30が決定した血圧値を、例えば文字やグラフなどとして表示する表示部、例えばLCD、CRT、プロッタ、またはプリンタなどを含んで構成されてもよいし、音声として告知する発生部、例えば音声合成装置とスピーカなどを含んで構成されてもよい。
1.2 血圧測定装置の動作
血圧測定装置10は、例えば、次のように動作して血圧測定を行う。
まず、測定部位例えば手首を、手首の橈骨動脈94がマウント機構の振動センサ22の付近に位置するように、手首の掌側がマウント機構26の上辺部27に向く状態で、所定位置に位置させる。
次に、マウント機構26の上辺部27を下降させ、振動センサ22が手首に接する状態とする。
次いで、スライドブロック28を移動させて、振動センサ22および動脈押圧部14が橈骨動脈94上に位置する状態とする。この場合、下方に橈骨動脈94が存在することに起因する引掛りを利用して、ガイド部34が橈骨動脈94の両側部に位置するようにすることによって、容易に位置決めできる。
そして、振動センサ22が橈骨動脈94からの振動を検出するために最適状態で橈骨動脈94上に押圧されるように、制御部18の制御によりセンサ押圧部42の押圧力を調節する。
次に、橈骨動脈94上に位置する動脈押圧部14の押圧力を、血圧値として一般的に遭遇しうる範囲を幾分超える範囲、例えば250〜20mmHgの範囲で、制御部18の制御によってさまざまな値に変化させる。
それらの動脈押圧部14の各押圧力において、橈骨動脈94上において動脈押圧部14の末梢側に位置する振動センサ22が、動脈押圧部14によって狭窄状態とされた血管を流れる血流による振動を検出した信号がモニタされる。その結果は、動脈押圧部14の各押圧力に対応させて、血圧決定部30に記憶される。なお、動脈押圧部14が印加する各押圧力値は、その押圧力を制御する制御部18から血圧決定部30に伝達される。
そして、動脈押圧部14の前述した押圧力の設定範囲に分布して、十分なサンプル数が得られた時点で、血圧決定部30は、血圧の決定を行う。すなわち、振動センサ22が狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を検出する最も高い動脈押圧部14の押圧力を最高血圧とし、振動センサ22が狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を検出する最も低い動脈押圧部14の押圧力を最低血圧として、決定する。なお、この血圧決定の原理は、腕帯に加える圧力を変化させながら、腕帯により押圧される動脈の末梢側において押圧により狭められた血管を流れる血流に伴う血管壁の振動をモニタして血圧を決定する血圧測定法、いわゆる聴診法と同様である。
次いで、決定された最高血圧および最低血圧の情報は、告知部62に伝達され、数値あるいはグラフ等の表示あるいは印字、または音声として、告知部62により告知される。
1.3 第1実施形態の変形例
1.3.1 前述した図3に対応する図面であり、本変形例を示す縦断面図である図5に示すように、本実施形態の血圧測定装置10は、橈骨動脈94上において振動センサ22より中枢側に位置させる動脈押圧部14の他に、橈骨動脈94上において振動センサ22より末梢側に位置させる末梢側押圧部38を設けて形成してもよい。この末梢側押圧部38は、血圧測定の開始と同時にあるいは血圧測定に先立って橈骨動脈94を押圧し、振動センサ22より末梢側の橈骨動脈94から逆に伝わる脈動を遮断する。したがって、動脈の分流路などから伝わる脈動を遮断し、そのような脈動の血圧測定に対する影響を防ぐことができる。その結果、さらに正確な血圧測定を行うことができる。
1.3.2 前述した図3に対応する図面であり、本変形例を示す縦断面図である図6に示すように、本実施形態の血圧測定装置10は、振動センサ22に動脈押圧部14が取り付けられ、動脈押圧部14が橈骨動脈94上を押圧し、動脈押圧部14を介して伝わる振動を振動センサ22が検出するように構成してもよい。この場合、振動センサ22とスライドブロック28との間に位置するセンサ押圧部42は不要である。また、ガイド部34は、振動センサ22の高さとセンサ押圧部42の高さとを加えたものとほぼ同様な高さとして形成され、振動センサ22および動脈押圧部14の両側部に位置する。したがって、この変形例によれば、振動センサ22が橈骨動脈上の皮膚を直に押圧することなく血圧を測定することができる。
1.3.3 また、位置決め機構としてのマウント機構は、必ずしも前述の構造のものでなくともよく、例えば、図7に横断面図として示した構造であってもよい。このマウント機構64は、2本のフレーム部材65と、間隔を調節自在にそれらを結ぶ紐状部材66と、一方のフレーム部材65上を図示しない駆動機構により駆動されて摺動可能に設けられたスライドブロック68とを備えて形成されている。なお、紐状部材66は、例えば、フレーム部材65に螺合される係止ビス67によって適切な長さに固定できるようになっている。マウント機構64は、手首全周を押圧することのないように、特に、神経組織等が集中し圧迫されると不快感を与えやすい尺骨動脈96周辺上に接触しないように形成されている。また、スライドブロック68上には前述した例と同様に、振動センサ22、動脈押圧部14(図示せず)、ガイド部34、センサ押圧部42などが設けられている。この構造のマウント機構64は手首などに取り付けて携帯可能なため、移動時なども連続して血圧測定を行うことが可能となる。
1.3.4 さらに、位置決め機構としてのマウント機構は、図8に横断面図として示し、図9に斜視図として示した構造とすることもできる。このマウント機構110は、接続部115において屈曲可能に互いに接続された2本のフレーム部材112,113と、屈曲状態を調節しその状態を維持するようにフレーム部材112,113を結ぶ布状部材117と、一方のフレーム部材112上を図示しない駆動機構により駆動されて摺動可能に設けられたスライドブロック119を備えて形成されている。図8に示すように、マウント機構110は、手首全周を押圧することのないように、そして特に、神経組織等が集中し圧迫されると不快感を与えやすい尺骨動脈96周辺上に接触しないように形成されている。また、スライドブロック119上には前述した各例と同様に、振動センサ22、動脈押圧部14(図示せず)、ガイド部34、センサ押圧部42などが設けられている。この構造のマウント機構110も手首などに取り付けて携帯可能なため、移動時なども連続して血圧測定を行うことが可能となる。
1.3.5 また、位置決め機構としてのマウント機構は、図10に横断面図として示した構造とすることもできる。このマウント機構140のフレーム部材112,113は、それらを互いに結ぶ布状部材117が用いられていない点を除いて、図8および図9に示した構造とほぼ同様に形成されている。さらに、このこのマウント機構140は、フレーム部材112,113の外周に配置され空気などの気体の圧入により膨張可能な空気袋142と、空気袋142の周囲を包む帯状部材144とを備えている。帯状部材144によって包まれた空気袋142は、空気が圧入されると、フレーム部材112,113に対してそれらを屈曲させる押圧力を及ぼすことができる。このマウント機構140の場合も、一方のフレーム部材112上を図示しない駆動機構により駆動されて摺動可能に設けられたスライドブロック119を備えて形成されている。そして、マウント機構140は、手首全周を押圧することのないように、特に、神経組織等が集中し圧迫されると不快感を与えやすい尺骨動脈96周辺上に接触しないように形成されている。また、スライドブロック119上には、前述した各例と同様に、振動センサ22、動脈押圧部14(図示せず)、ガイド部34、センサ押圧部42などが設けられている。この構造のマウント機構140も手首などに取り付けて携帯可能なため、移動時なども連続して血圧測定を行うことが可能となる。
1.3.6 さらに、位置決め機構としてのマウント機構は、図11に横断面図として示した構造とすることもできる。このマウンド機構170のフレーム部材112,113は、それらを互いに結ぶ布状部材117が用いられていない点を除いて、図8および図9に示した構造とほぼ同様に形成されている。さらに、このこのマウント機構170は、フレーム部材112,113の外周に配置された時計状部材172を備えている。時計状部材172は、本体部174、ベルト部176、および締結部178を備え、本体部174はフレーム部材113に固定されている。時計状部材172は、ベルト部176を締め付けた状態で、ベルト部176を締結部178で締結することによって、フレーム部材112,113に対してそれらを屈曲させる押圧力を及ぼすことができる。本体部174には、前述した制御部18、血圧決定部30、告知部62などを収納することができる。なお、図11においてはスライドブロック119上に設けられた振動センサ22、動脈押圧部14、センサ押圧部42などと、本体部174とを結ぶ電気配線の図示を省略している。このマウント機構170の場合も、一方のフレーム部材112上を図示しない駆動機構により駆動されて摺動可能に設けられたスライドブロック119を備えて形成されている。そして、図11に示したように、マウント機構170は、手首全周を押圧することがないように、特に、神経組織等が集中し圧迫されると不快感を与えやすい尺骨動脈96周辺上に接触しないように形成されている。また、スライドブロック119上には前述した各例と同様に、振動センサ22、動脈押圧部14(図示せず)、ガイド部34、センサ押圧部42などが設けられている。この構造のマウント機構170も手首などに取り付けて携帯可能なため、移動時なども連続して血圧測定を行うことが可能となる。
1.3.7 以上においては、動脈押圧部14が押圧し、振動センサ22が振動を検出する動脈は、橈骨動脈94である場合を示した。しかしながら、動脈押圧部14が押圧し、振動センサ22が振動を検出する動脈は、四肢および指のいずれかの動脈、例えば、手首の尺骨動脈、手指の動脈である掌側指動脈、上腕部の上腕動脈、または下肢の膝窩動脈であってもよい。
1.4 第1実施形態の作用効果
以上説明したように、本実施形態の血圧測定装置10は、四肢および指のいずれかの動脈を局所的に押圧する動脈押圧部14が印加するさまざまな押圧力と、各押圧力において動脈押圧部14により狭窄状態とされた血管を流れる血流に伴う振動を振動センサが検出した信号とに基づいて、血圧決定部30が最高血圧および最低血圧を決定する。したがって、動脈押圧部14などによって四肢または指のいずれかの周囲全体が押圧されることがなく、周囲全体が押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼすことがない。
また、本実施形態の血圧測定装置10は、位置決め機構としてのマウント機構26,64,110,140,170を備えているため、動脈押圧部14および振動センサ22を動脈上に容易に位置決めすることができる。しかも、マウント機構26,64,110,140,170は、四肢または指のいずれかの周囲全体を押圧しないように形成されているため、周囲全体が押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼすことがない。
さらに、本実施形態の血圧測定装置10は、動脈の両側部に位置させることによって振動センサ22を動脈上にガイドするガイド部34を備えているため、容易かつ確実に振動センサ22を動脈上に位置させることができる。
そして、本実施形態の血圧測定装置10は、センサ押圧部42によって振動センサ22を動脈に対して押圧することができるため、振動センサ22が適切な押圧力で動脈を押圧する状態にすることによって、確実に動脈からの振動を検出することができる。
2. 第2実施形態
第2実施形態は、第1実施形態における振動センサに代えて脈波センサが用いられている点、脈波波形を血圧波形に変換する変換部と、血圧波形に基づいて様々な指標を導出する血圧波形処理部とを備えている点、そして告知部は最高血圧および最低血圧の情報のみではなく、変換部が変換した血圧波形の情報や、血圧波形処理部が導出した様々な指標なども告知する点が、第1実施形態と異なる。それ以外の点については、第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図面において、対応する部分には同一の符号を付す。
2.1 血圧測定装置の構成
本実施形態の血圧測定装置は、第1実施形態と同様に、位置決め機構としてのマウント機構26、ガイド部34、動脈押圧部14、末梢側押圧部38、センサ押圧部42、制御部18、血圧決定部30、および告知部62を備えている。
図12は、本実施形態に係る血圧測定装置70の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、血圧測定装置70は、第1実施形態における振動センサ22に代えて脈波センサ46を備え、さらに、変換部50と、血圧波形処理部54とを備えている。
脈波センサ22は、血流に伴う脈動の有無ばかりではなく、脈動に伴う脈波波形を検出する。脈波センサ22としては、例えば、圧力センサ、加速度センサ、または歪みセンサを用いることができる。
変換部50は、血圧決定部30が決定した最高血圧および最低血圧の情報を用いて、脈波センサ46が検出した脈波波形を血圧波形に変換する。変換部50は、例えば、CPUとそのCPUを動作させるプログラムを格納するメモリを含んで構成される。このように、本装置70が非侵襲的に測定した最高血圧および最低血圧に基づいて、変換部50が、動脈上に位置する脈波センサ46が検出した脈波波形を変換して血圧波形を得ているため、非侵襲的に血圧波形を得ることができる。
図13は、このようにして得られた典型的な血圧波形を示すグラフである。この図に示したように動脈における血圧波形は、通常、最も高いピークを持つ駆出波(ejection wave)、次に高いピークを持つ退潮波(tidal wave)、3つ目のピークである切痕波(dicrotic wave)および退潮波(tidal wave)と切痕波(dicrotic wave)との間の谷底部である切痕(dicrotic notch)とを備えている。そして、駆出波のピークは、収縮期血圧(最高血圧)BPsysに対応している。また拡張期血圧(最低血圧)BPdiaは、血圧波形において最も低い血圧に対応している。そして、収縮期血圧BPsysと拡張期血圧BPdiaとの差圧は、脈圧ΔBPと呼ばれる。なお、平均血圧BPmeanは、血圧の時間平均である。
血圧波形処理部54は、変換部50によって得られた血圧波形から、平均血圧BPmean、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧ΔBP、切痕と最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧ΔBPP、切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高ΔBPD、駆出後期圧ΔBPPを脈圧ΔBPで正規化した駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕波高ΔBPDを脈圧ΔBPで正規化した切痕波高比ΔBPD/ΔBP、および、切痕波高ΔBPDと駆出後期圧ΔBPPとの比である切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPの、少なくともいずれかを算出する。
なお、変換部50および血圧波形処理部54は、例えば、マウント機構26に組み込まれていてもよいし、別体として形成してマウント機構26、脈波センサ46、各押圧部14,42などに電気的に接続されていてもよい。
また、告知部62は、最高血圧BPsysおよび最低血圧BPdiaの情報のみではなく、変換部50が変換した血圧波形の情報や、血圧波形処理部54が導出した様々な指標、例えば平均血圧BPmean、脈圧ΔBP、駆出後期圧ΔBPP、切痕波高ΔBPD、駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕波高比ΔBPD/ΔBP、または、切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPなどの情報も告知する。
2.2 血圧測定装置の動作
本実施形態に係る血圧測定装置70の動作は、血圧決定部30による血圧の決定までは、第1実施形態の血圧測定装置10の動作と同様である。本実施形態の血圧測定装置70は、第1実施形態における振動センサ22に代えて脈波センサ46を備えており、血圧決定部30による血圧決定の後、以下のように動作する。
血圧決定部30が決定した最高血圧と最低血圧の情報と、脈波センサ46によって得られた脈波波形の情報は、変換部50に入力される。
次に、変換部50においては、血圧決定部30が決定した最高血圧および最低血圧の情報を用いて、脈波センサ46が検出した脈波波形を血圧波形に変換する。(図13参照)
次いで、変換部50によって得られた血圧波形の情報は、血圧波形処理部54に入力される。血圧波形処理部54は、変換部50によって得られた血圧波形から、平均血圧BPmean、最高血圧BPsysと最低血圧BPdiaとの差圧である脈圧ΔBP、切痕と最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧ΔBPP、切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高ΔBPD、駆出後期圧ΔBPPを脈圧ΔBPで正規化した駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕波高ΔBPDを脈圧ΔBPで正規化した切痕波高比ΔBPD/ΔBP、および、切痕波高ΔBPDと駆出後期圧ΔBPPとの比である切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPの少なくともいずれかを算出する。
そして、血圧決定部30が決定した血圧の情報、変換部50が変換した血圧波形の情報、および血圧波形処理部54が導出した前述の様々な指標などの情報は、告知部62に入力される。告知部62は、これらの情報を、数値あるいはグラフ等の表示あるいは印字、または音声として、告知する。
2.3 第2実施形態の変形例
第2実施形態においても、第1実施形態で示した変形例が同様に可能である。
2.4 第2実施形態の作用効果
以上のように、本実施形態の血圧測定装置70は、当該装置70が非侵襲的に測定した最高血圧および最低血圧に基づいて、変換部50が、動脈上に位置する脈波センサ46からの脈波波形を血圧波形に変換する。したがって、非侵襲的に血圧波形を得ることができる。
また、本実施形態の血圧測定装置70は、平均血圧BPmean、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧ΔBP、切痕と最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧ΔBPP、切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高ΔBPD、駆出後期圧ΔBPPを脈圧ΔBPで正規化した駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕波高ΔBPDを脈圧ΔBPで正規化した切痕波高比ΔBPD/ΔBP、および、切痕波高ΔBPDと駆出後期圧ΔBPPとの比である切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPの、少なくともいずれかを、血圧波形処理部54によって導出することができる。
3. 第3実施形態
第3実施形態は、血圧測定装置が第2動脈押圧部を備える点が第1実施形態とは異なる。それ以外の点については、第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図面において、対応する部分には同一の符号を付す。
3.1 血圧測定装置の構成
本実施形態の血圧測定装置76は、第1実施形態の血圧測定装置10と同様に、位置決め機構としてのマウント機構26、ガイド部34、第1動脈押圧部としての動脈押圧部14、センサ押圧部42、制御部18、血圧決定部30、および告知部62を備えている。
図14は、第1実施形態における図2に対応し、本実施形態の血圧測定装置76を用いて血圧測定を行っている状態を示す横断面図である。また、図15は本実施形態の血圧測定装置76の電気的構成を示すブロック図である。これらの図に示すように、本実施形態の血圧測定装置76は、第2動脈としての尺骨動脈96を押圧する第2動脈押圧部80を備えている。
第2動脈押圧部80は、マウント機構26の上辺部27の下面を摺動可能な第2のスライドブロック78上に形成されている。そして、第2動脈押圧部80は、血圧測定時に、制御部18の制御により、手首における第2動脈である尺骨動脈96をその上方から押圧し、末梢側への血流を遮断する。
3.2 血圧測定装置の動作
本実施形態の血圧測定装置76は、血圧測定時に尺骨動脈96を押圧する第2動脈押圧部80を備えており、それに関連した動作が加わる点が、第1実施形態の血圧測定装置の動作と異なる。
すなわち、振動センサ22、動脈押圧部14、およびガイド部34が設けられたスライドブロック28を橈骨動脈94上に位置させる第1実施形態で説明した動作と、ほぼ同様のタイミングで、第2動脈押圧部80が設けられたスライドブロック78が移動され第2動脈押圧部80を尺骨動脈上94に位置させる。そして、制御部18の制御によって第2動脈押圧部80によって尺骨動脈96を押圧して、尺骨動脈96の末梢側への血流を遮断する。この第2動脈押圧部80の押圧による尺骨動脈96の末梢側への血流の遮断と同時、あるいはこの遮断の後に、血圧測定が行われる。
本実施形態の血圧測定装置76の動作は、上記以外については、第1実施形態の血圧測定装置10の動作と同様である。
3.3 第3実施形態の変形例
第3実施形態においても、第1実施形態で示した変形例が同様に可能である。本実施形態においては、それらに加えて次のような変形実施も可能である。
3.3.1 第1実施形態と第2実施形態との違いと同様に、本実施形態においても、振動センサ22に代えて脈波センサ46が用いられている点、脈波波形を血圧波形に変換する変換部50と、血圧波形に基づいて第2実施形態で示した様々な指標を導出する血圧波形処理部54とを備えている点、および、告知部62が最高血圧および最低血圧の情報のみではなく、変換部50が変換した血圧波形の情報や、血圧波形処理部54が導出した様々な指標なども告知する点が、前述の実施形態とは異なる血圧測定装置82として構成することもできる。図16は、そのような血圧測定装置82の電気的構成を示すブロックダイアグラムである。この血圧測定装置82の動作は、前述した第2動脈押圧部80の動作が加わる点を除いて第2実施形態において説明した血圧測定装置70の動作と同様である。したがって、血圧測定装置82は、当該装置82が非侵襲的に測定した最高血圧および最低血圧に基づいて、変換部50が、動脈上に位置する脈波センサ46からの脈波波形を血圧波形に変換する。そのため、血圧測定装置82は、非侵襲的に血圧波形を得ることができる。
3.3.2 上記においては、第1動脈が橈骨動脈94であり、第2動脈が尺骨動脈96であるとした手首の例を示したが、振動センサが振動を検出する第1動脈が尺骨動脈94であり、第2動脈押圧部80が押圧して血流を遮断する第2動脈が橈骨動脈であってもよい。
また、例えば、第1動脈が一方の掌側指動脈であり、第2動脈が他方の掌側指動脈であるとして、本実施形態を指に適用し、一方の掌側指動脈から振動センサ22で振動を検出し、他方の掌側指動脈を第2動脈押圧部80で押圧して血流を遮断するようにしてもよい。なお、その場合、指の両側から振動センサ22および第2動脈押圧部80が接触できるように、マウント機構26の上辺部の形状を例えば円弧状の形状とする必要がある。
3.4 第3実施形態の作用効果
以上のように、本実施形態の血圧測定装置76,82は、尺骨動脈96を局所的に押圧する第2動脈押圧部80を備えているため、尺骨動脈からの血流による脈動が、振動センサ22または脈波センサ46による検出に影響を与えることを防ぐことができる。したがって、より正確な血圧測定を行うことができる。
4. 第4実施形態
第4実施形態に係る脈波検出装置は、振動センサに代えて脈波センサを備えている点、血圧決定部を備えていない点、および波形処理部を備えている点が第1実施形態に係る血圧測定装置とは異なる。それ以外の点については、第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図面において、対応する部分には同一の符号を付す。
4.1 脈波検出装置の構成
本実施形態の脈波検出装置84は、第1実施形態と同様に、位置決め機構としてのマウント機構26、ガイド部34、動脈押圧部14、センサ押圧部42、制御部18、および告知部62を備えており、外観は第1実施形態で示したものと同様に形成することができる。
図17は本実施形態の脈波検出装置84の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、本実施形態の脈波検出装置84は、振動センサ22に代えて脈波センサ46を備えている点、血圧決定部30を備えていない点、および波形処理部86を備えている点が、図4に示した第1実施形態に係る血圧測定装置10の電気的構成とは異なる。
脈波センサ46は、血流に伴う脈動の有無ばかりではなく、脈動に伴う脈波波形を検出する。脈波センサ46としては、例えば、圧力センサ、加速度センサ、または歪みセンサを用いることができる。
波形処理部86は、脈波検出部46によって検出された脈波波形から、脈波波形の特徴を示す指標、例えば、切痕(dicrotic notch)の血圧と最高血圧との差圧である駆出後期圧ΔBPPと、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧ΔBPとの比である駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕(dicrotic notch)の血圧と最低血圧との差圧である切痕差圧BPDdと、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧ΔBPとの比である切痕差圧比BPDd/ΔBP、平均血圧BPmeanと、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧ΔBPとの比である平均血圧脈圧比BPmean/ΔBP、切痕波高ΔBPDを脈圧ΔBPで正規化した切痕波高比ΔBPD/ΔBP、および、切痕波高ΔBPDと駆出後期圧ΔBPPとの比である切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPP、の少なくともいずれかを導出する。(図13参照)
告知部62は、脈波センサ46が検出した脈波波形の情報や、波形処理部86が導出した様々な指標、例えば、脈拍、駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕差圧比BPDd/ΔBP、平均血圧脈圧比BPmean/ΔBP、切痕波高比ΔBPD/ΔBP、切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPなどの情報を告知する。
4.2 脈波検出装置の動作
脈波検出装置84は、例えば、次のように動作して脈波検出を行う。
まず、測定部位例えば手首を、手首の橈骨動脈94がマウント機構26の脈波センサ46の付近に位置するように、手首の掌側がマウント機構26の上辺部に向く状態で、所定位置に位置させる。
次に、マウント機構26の上辺部27を下降させ、脈波センサ46が手首に接する状態とする。
次いで、スライドブロック28を移動させて、脈波センサ46および動脈押圧部14が橈骨動脈94上に位置する状態とする。この場合、ガイド部34が橈骨動脈94の両側部に位置するようにすることによって、容易に位置決めできる。
そして、脈波センサ46が橈骨動脈94からの脈波を検出するために最適な状態で橈骨動脈94上に押圧されるように、制御部18の制御によりセンサ押圧部42の押圧力を調節する。
次に、橈骨動脈94上に位置する動脈押圧部14の押圧力を、血圧値として一般的に遭遇しうる範囲、例えば200〜30mmHgの範囲で、制御部18の制御によってさまざまな値に変化させた後、脈波センサ46から最も適切な脈波波形が検出できる押圧力を選択する。
次いで、検出された脈波波形の情報は、波形処理部86に入力され、脈波波形の特徴を示す指標、例えば、脈拍、駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕差圧比BPDd/ΔBP、平均血圧脈圧比BPmean/ΔBP、切痕波高比ΔBPD/ΔBP、切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPを導出する。
そして、告知部62には、脈波センサ46が検出した脈波波形の情報や、波形処理部86が導出した様々な指標の情報が入力される。告知部62は、それらの情報、例えば、脈波波形、脈拍、切痕差圧比、平均血圧脈圧比などを、数値あるいはグラフ等の表示あるいは印字、または音声として、告知する。
4.3 第4実施形態の変形例
第4実施形態においても、第1実施形態で示した変形例が同様に可能である。
4.4 第4実施形態の作用効果
本実施形態の脈波検出装置84は、四肢および指のいずれかの動脈を局所的に抑圧する動脈押圧部14が印加する可変な押圧力のもとで、動脈における動脈押圧部14の位置またはその末梢側で脈波センサ46が脈波を検出する。したがって、動脈押圧部14が及ぼすさまざまな押圧力における脈波を検出することができる。
また、本実施形態の脈波検出装置84は、位置決め機構としてのマウント機構26を備えているため、動脈押圧部14および脈波センサ46を動脈上に容易に位置決めすることができる。
さらに、本実施形態の脈波検出装置84は、動脈の両側部に位置させることによって脈波センサを動脈上にガイドするガイド部を備えているため、容易かつ確実に脈波センサ46を動脈上に位置させることができる。
また、本実施形態の脈波検出装置84は、センサ押圧部42によって脈波センサ46を動脈に対して押圧することができるため、脈波センサ46が適切な押圧力で動脈を押圧する状態にすることによって確実に動脈からの脈波を検出することができる。
5. 第5実施形態
5.1 血圧測定装置の構成
図18は、本実施形態に係る血圧測定装置120を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態の血圧測定装置120は、カフ状の帯状体122が手首に巻きつけられた状態で血圧が測定できるように形成されている。帯状体122は、その内面側に、袋状の圧力付加部124と、圧力付加部124に突出して取り付けられた動脈押圧部126とを備えており、動脈押圧部126が橈骨動脈94に対応する位置となるようにして手首に巻き付けられる。動脈押圧部126は、橈骨動脈94を局所的に押圧して、その血流をほぼ遮断したり制限したりできる形状に形成されている。
圧力付加部124は、袋状に形成されており、管路132を介してポンプ133および排気バルブ134が接続されている。圧力付加部124に充填される流体例えば空気の量をポンプ133や排気バルブ134などで調節することによって、圧力付加部124の体積が制御され、それによって動脈押圧部126が橈骨動脈94を押圧する押圧力が調節される。なお、圧力付加部124は、橈骨動脈94および尺骨動脈96の上方に同時に位置できる大きさを備えている。
また、前述した管路132には、流体の圧力変化を検出する圧力センサ130が取り付けられている。圧力センサ130は、動脈押圧部126および圧力付加部124を介して流体の圧力変化として伝わる橈骨動脈94の振動を検出するように形成されている。すなわち、橈骨動脈94上に位置する動脈押圧部126は橈骨動脈94の振動に対応して変位し、その変位によって圧力付加部124が押圧されるため、圧力付加部124内の流体の圧力が橈骨動脈94の振動によって変化することになる。したがって、そのような圧力変化を検出する圧力センサ130は、橈骨動脈94の振動に対応する信号を出力することができる。
図19は、本実施形態に係る血圧測定装置120の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、血圧測定装置120は、前述した各部に加えて、制御部128、血圧決定部136、および告知部62を備えて構成されている。
制御部128は、ポンプ133や排気バルブ132の動作を制御して圧力付加部124内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部124が印加する圧力を変化させて、動脈押圧部126が橈骨動脈94を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。制御部128は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリを含んで構成される。
血圧決定部136は、動脈押圧部126が加えているさまざまな押圧力の情報を制御部128から取り込み、それら各押圧力における圧力センサ130からの検出信号を取り込んで、それらをもとに、最高血圧および最低血圧を決定する。血圧決定部136は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリを含んで構成されている。
告知部62は、血圧決定部136が決定した血圧値を、例えば文字やグラフなどとして表示する表示部、例えばLCD、CRT、プロッタ、またはプリンタなどを含んで構成されてもよいし、さらには、音声として告知する発声部、例えば音声合成装置およびスピーカなどを含んで構成されてもよい。
5.2 血圧測定装置の動作
血圧測定装置120は、例えば、次のように動作して血圧測定を行う。
まず、動脈押圧部126が橈骨動脈94に対応する位置となるようにして、カフ状の帯状体122が手首に巻き付けられる。
次に、制御部128によってポンプ133および排気バルブ134を制御して、圧力付加部124内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部124が印加する圧力を変化させて、動脈押圧部126が橈骨動脈94を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。すなわち、動脈押圧部126の押圧力は、血圧値として一般的に遭遇しうる範囲を幾分超える範囲、例えば250〜20mmHgの範囲となるように制御部128によって制御される。
それらの動脈押圧部126の各押圧力において、橈骨動脈94の振動を検出する圧力センサ130が、動脈押圧部126によって狭窄状態とされた血管を流れる血流による血管壁の振動に対応する信号を検出する。その結果は、動脈押圧部126の各押圧力に対応させて、血圧決定部136に記憶される。なお、動脈押圧部126が印加する各押圧力値は、その押圧力を制御する制御部128から血圧決定部136に伝達される。
次いで、動脈押圧部126の前述した押圧力の設定範囲に分布して、十分なサンプル数が得られた時点で、血圧決定部136は、第1実施形態と同様にして血圧の決定を行う。
そして、決定された最高血圧および最低血圧の情報は、告知部62に伝達され、数値あるいはグラフ等の表示あるいは印字、または音声として、告知部62により告知される。
5.3 第5実施形態の変形例
5.3.1 前記においては、圧力付加部124に充填される流体が空気である例を示した。しかしながら、圧力付加部124に充填される流体は、酸素、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの他の気体であってもよいし、水、水銀、アルコール、オイルなどの液体であってもよい。なお、流体として空気以外を用いた場合は、それらの流体を貯める貯留部が必要となる。
5.3.2 前記においては、動脈押圧部126が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈は、橈骨動脈94である場合を示した。しかしながら、動脈押圧部126が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈は、例えば、手首の尺骨動脈、手指の動脈である掌側指動脈、上腕部の上腕動脈、または下肢の膝窩動脈など、四肢および指の他の動脈であってもよい。
5.3.3 血圧測定装置120は、図19において破線で示したように、さらに、変換部50および血圧波形処理部54を含んで構成することができる。
変換部50は、血圧決定部136が決定した最高血圧および最低血圧の情報を用いて、圧力センサ130が検出した信号を血圧波形に変換する。なお、この変換に用いられる信号の圧力センサ130による信号検出においては、圧力センサ130から血圧波形の形状に近い信号波形を得るのに適した、動脈押圧部126および圧力付加部124による押圧力が印加されることが好ましい。すなわち、制御部128は、そのような動脈押圧部126および圧力付加部124による押圧力となるように、ポンプ133および排気バルブ134を制御することが好ましい。血圧測定装置120は、このようにして非侵襲的に血圧波形を得ることができる。変換部50は、例えばCPUとそのCPUを動作させるプログラムを格納するメモリを含んで構成される。このような変換部50によって、血圧測定装置120は、例えば、図13に示したような動脈における血圧波形を得ることができる。動脈における血圧波形に関する一般的な事項については、図13を示して第2実施形態において説明した。
血圧波形処理部54は、変換部50によって得られた血圧波形から、平均血圧BPmean、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧ΔBP、切痕と最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧ΔBPP、切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高ΔBPD、駆出後期圧ΔBPPを脈圧ΔBPで正規化した駆出後期圧比ΔBPP/ΔBP、切痕波高ΔBPDを脈圧ΔBPで正規化した切痕波高比ΔBPD/ΔBP、および、切痕波高ΔBPDと駆出後期圧ΔBPPとの比である切痕波高駆出後期圧比ΔBPD/ΔBPPの、少なくともいずれかを算出する。
変換部50によって得られた動脈における血圧波形のデータ、および、血圧波形処理部54によって得られた血圧波形についての前記さまざまな指標は、告知部62に伝達され、数値あるいはグラフ等の表示あるいは印字、または音声として、告知部62により告知される。
5.4 第5実施形態の作用効果
本実施形態に係る血圧測定装置120は、帯状体122の内面側に位置する圧力付加部124に取り付けられた動脈押圧部126が動脈を局所的にさまざまな押圧力で押圧する。そして、そのさまざまな押圧力と、各押圧力において圧力センサ130が検出する信号とに基づいて、血圧決定部136が最高血圧および最低血圧を決定する。したがって、動脈は動脈押圧部126によって十分大きな押圧力で押圧され、圧力付加部124または帯状体122が接する領域はそれ程大きな押圧力とはならない。その結果、強く押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
また、動脈押圧部126が動脈を局所的に押圧するため、腱や骨などが動脈付近にある部位においても、それらによって動脈押圧部126による押圧が妨げられる可能性が小さい。したがって、四肢および指のいずれかの周囲に配置されたカフなどで動脈を直に押圧する場合に比べて確実に動脈に押圧力を加えることができ、正確な血圧測定を行うことができる。
そして、本実施形態の血圧測定装置120は、一般的な血圧測定に用いられるカフに類似した帯状体122および圧力付加部124を用いているため、比較的小型の装置として形成することができる。
6. 第6実施形態
第6実施形態に係る血圧測定装置は、第5実施形態とほぼ同様であるが、第1および第2動脈としての2つの主要な動脈が皮膚から比較的近い位置にある部位に用いられる血圧測定装置であって、圧力付加部が直に第1動脈を押圧し、圧力付加部を介して圧力変化として伝わる第1動脈の振動を圧力センサが検出する点と、第2動脈を押圧してその血流をほぼ遮断できる第2動脈押圧部が圧力付加部に取り付けられている点が、第5実施形態とは異なる。それ以外の点については、第5実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図面において、対応する部分には同一の符号を付す。
6.1 血圧測定装置の構成
図20は、本実施形態に係る血圧測定装置150を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態の血圧測定装置150は、圧力付加部124に突出して取り付けられた第2動脈押圧部152を備えており、第2動脈押圧部152が第2動脈としての尺骨動脈96に対応する位置となるようにして手首に巻き付けられる。第2動脈押圧部152は、尺骨動脈96を局所的に押圧して、その血流をほぼ遮断できる形状に形成されている。また、圧力付加部124は、第1動脈としての橈骨動脈94上に位置する皮膚に直に接して押圧力を及ぼすように形成されている。
また、圧力センサ130は、圧力付加部124を介して流体の圧力変化として伝わる橈骨動脈94の振動を検出するように形成されている。すなわち、橈骨動脈94上に位置する圧力付加部124は橈骨動脈94の振動に対応して押圧されるため、圧力付加部124内の流体の圧力が橈骨動脈94の振動によって変化することになる。したがって、そのような圧力変化を検出する圧力センサ130は、橈骨動脈94の振動に対応する信号を出力することができる。なお、圧力センサ130が橈骨動脈94からの振動を検出する際には、第2動脈押圧部152が尺骨動脈96を押圧してその血流をほぼ遮断した状態とされている。
本実施形態に係る血圧測定装置120の電気的構成は、図19に示した第5実施形態のブロック図と同様である。なお、制御部128は、ポンプ133や排気バルブ132の動作を制御して圧力付加部124内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部124が橈骨動脈94を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。
6.2 血圧測定装置の動作
血圧測定装置120は、例えば、次のように動作して血圧測定を行う。
まず、第2動脈押圧部152が尺骨動脈96に対応する位置となるようにして、カフ状の帯状体122が手首に巻き付けられる。
次に、制御部128によってポンプ133および排気バルブ134を制御して、圧力付加部124内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部124が印加する圧力を変化させて、圧力付加部124が橈骨動脈94を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。すなわち、圧力付加部124の押圧力は、血圧値として一般的に遭遇しうる範囲を幾分超える範囲、例えば250〜20mmHgの範囲となるように制御部128によって制御される。なお、この範囲においては、圧力付加部124に取り付けられている第2動脈押圧部152は、尺骨動脈96を押圧してその血流をほぼ遮断した状態となるように形成されている。
それらの圧力付加部124の各押圧力において、橈骨動脈94の振動を検出する圧力センサ130が、圧力付加部124の押圧力によって狭窄状態とされた血管を流れる血流に伴う血管壁の振動に対応する信号を検出する。その結果は、圧力付加部124の各押圧力に対応させて、血圧決定部136に記憶される。なお、圧力付加部124が印加する各押圧力値は、その押圧力を制御する制御部128から血圧決定部136に伝達される。
そして、圧力付加部124の前述した押圧力の設定範囲に分布して、十分なサンプル数が得られた時点で、血圧決定部136は、第1実施形態と同様にして血圧の決定を行い、その結果を告知部62が告知する。
6.3 第6実施形態の変形例
6.3.1 前記においては、圧力付加部124が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈すなわち第1動脈は橈骨動脈94であり、第2動脈押圧部152が押圧する動脈すなわち第2動脈は尺骨動脈96である例を示した。しかしながら、圧力付加部124が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈すなわち第1動脈が尺骨動脈96であり、第2動脈押圧部152が押圧する動脈すなわち第1動脈が橈骨動脈94であってもよい。さらには、皮膚から比較的近い位置において2本の動脈が流れる、四肢および指その他の部位において、いずれか一方を第1動脈として圧力付加部124が押圧し、圧力センサ130が振動を検出するようにし、他方を第2動脈として第2動脈押圧部152が押圧するように、血圧測定装置150を変形することもできる。
6.3.2 本実施形態においても、第5実施形態で示した変形例5.3.1を適用できる。
6.3.3 本実施形態においても、第5実施形態において変形例5.3.3として示したように、変換部50および血圧波形処理部54をさらに含んで血圧測定装置150を構成することができる。
6.4 第6実施形態の作用効果
本実施形態に係る血圧測定装置150は、第2動脈を局所的に押圧する第2動脈押圧部152を備えているため、その押圧箇所から末梢側への血流をほぼ遮断することができる。したがって、第2動脈と第1動脈とを結ぶ動脈などを介した第2動脈からの血流による脈動が、圧力センサ130が第1動脈から検出する信号に影響を与えることを防ぐことができ、より正確な血圧測定を行うことができる。
また、本実施形態に係る血圧測定装置150は、第2動脈押圧部152が第2動脈を局所的に押圧するため、第2動脈周辺の神経などが強く押圧されることがなく、違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
そして、本実施形態の血圧測定装置150は、一般的な血圧測定に用いられるカフに類似した帯状体122および圧力付加部124を用いているため、比較的小型の装置として形成することができる。
7. 第7実施形態
第7実施形態に係る血圧測定装置は、第5実施形態とほぼ同様であるが、第1および第2動脈としての2つの主要な動脈が皮膚から比較的近い位置にある部位に用いられる血圧測定装置であって、第1動脈および第2動脈にまたがる大きさを持つ圧力付加部が用いられない点と、包み込んだ流体の容積を変化させることにより動脈の押圧を行う、第1および第2動脈押圧部が用いられる点と、第2押圧部のみにつながる管路を備え、その管路にバルブが設けられている点とが、第5実施形態とは異なる。それ以外の点については、第5実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図面において、対応する部分には同一の符号を付す。
7.1 血圧測定装置の構成
図21は、本実施形態に係る血圧測定装置160を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態の血圧測定装置160は、第1動脈としての橈骨動脈94を局部的に押圧するように配置された第1動脈押圧部162と、第2動脈としての尺骨動脈96を局部的に押圧するように配置された第2動脈押圧部164とが、帯状体122に直接取り付けられている。そして、第1動脈押圧部162および第2動脈押圧部164は、それぞれ、管路132に接続されている。また、第2動脈押圧部のみにつながる管路132には、流体の流通および遮断を行うバルブ165が設けられている。
また、圧力センサ130は、バルブ165が閉じた状体においては、第1動脈押圧部162を介して流体の圧力変化として伝わる橈骨動脈94の振動を検出するように形成されている。
本実施形態に係る血圧測定装置160の電気的構成は、図22としてブロック図に示したとおりであり、制御部168が、第2動脈押圧部164のみに通ずる管路132に設けられたバルブ165も制御する点が第5実施形態とは異なる。なお、制御部168は、ポンプ133、排気バルブ132、およびバルブ165の動作を制御して第1動脈押圧部162内に充填された流体の量を調節して、第1動脈押圧部162が橈骨動脈94を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。
7.2 血圧測定装置の動作
血圧測定装置160は、例えば、次のように動作して血圧測定を行う。
まず、第1動脈押圧部162が橈骨動脈94に対応する位置となり、第2動脈押圧部164が尺骨動脈96に対応する位置となるようにして、カフ状の帯状体122が手首に巻き付けられる。
次に、制御部168によってポンプ133および排気バルブ134を制御して、第2動脈押圧部164内に充填された流体の量を調節して、第2動脈押圧部164が尺骨動脈96の血流をほぼ遮断する押圧力で押圧するように制御する。その後、制御部168がバルブ165を閉じる制御を行うことによって、尺骨動脈96の血流をほぼ遮断する第2動脈押圧部164の押圧力が保たれる。
そして、制御部168によってポンプ133および排気バルブ134を制御して、第1動脈押圧部162内に充填された流体の量を調節して、第1動脈押圧部162が橈骨動脈94を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。すなわち、第1動脈押圧部162の押圧力は、血圧値として一般的に遭遇しうる範囲を幾分超える範囲、例えば250〜20mmHgの範囲となるように制御部168によって制御される。
第1動脈押圧部162の各押圧力において、橈骨動脈94の振動を検出する圧力センサ130が、第1動脈押圧部162の押圧力によって狭窄状態とされた血管を流れる血流による振動に対応する信号を検出する。その結果は、第1動脈押圧部162の各押圧力に対応させて、血圧決定部136に記憶される。なお、第1動脈押圧部162が印加する各押圧力値は、その押圧力を制御する制御部168から血圧決定部136に伝達される。
そして、第1動脈押圧部162の前述した押圧力の設定範囲に分布して、十分なサンプル数が得られた時点で、血圧決定部136は、第1実施形態と同様にして血圧の決定を行い、その結果を告知部62が告知する。
7.3 第7実施形態の変形例
7.3.1 前記においては、第1動脈押圧部162が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈すなわち第1動脈は橈骨動脈94であり、第2動脈押圧部164が押圧する動脈すなわち第2動脈は尺骨動脈96である例を示した。しかしながら、第1動脈押圧部162が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈すなわち第1動脈が尺骨動脈96であり、第2動脈押圧部が押圧する動脈すなわち第1動脈が橈骨動脈94であってもよい。さらには、皮膚から比較的近い位置において2本の動脈が流れる、四肢および指その他の部位において、いずれか一方を第1動脈として第1動脈押圧部162が押圧し、圧力センサ130が振動を検出するようにし、他方を第2動脈として第2動脈押圧部164が押圧するように、血圧測定装置160を変形することもできる。
7.3.2 本実施形態においても、第5実施形態で示した変形例5.3.1を適用できる。
7.3.3 本実施形態においても、第5実施形態において変形例5.3.3として示したように変換部50および血圧波形処理部54をさらに含んで、血圧測定装置160を構成することができる。なお、変換部50および血圧波形処理部54を含んで構成した血圧測定装置160は、図22に示したブロック図において破線で示した部分も含む構成となる。
7.4 第7実施形態の作用効果
本実施形態に係る血圧測定装置160は、帯状体122の内面側に位置する第1動脈押圧部162および第2動脈押圧部164が動脈94,96を局所的に押圧する。したがって、動脈94,96は第1および第2動脈押圧部162,164によって十分大きな押圧力で押圧され、帯状体122に対向する領域はそれ程大きな押圧力とはならない。その結果、強く押圧されることによる違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
また、第1動脈押圧部162および第2動脈押圧部164が動脈94,96を局所的に押圧するため、腱や骨などが動脈94,96付近にある部位においても、それらによって第1動脈押圧部94または第2動脈押圧部96による押圧が妨げられる可能性は小さい。したがって、四肢および指のいずれかの周囲に配置されたカフなどで動脈を直に押圧する場合に比べて確実に動脈に押圧力を加えることができ、正確な血圧測定を行うことができる。
そして、本実施形態の血圧測定装置160は、一般的な血圧測定に用いられるカフに類似した帯状体122を用いているため、比較的小型の装置として形成することができる。
さらに、本実施形態に係る血圧測定装置160は、尺骨動脈96を局所的に押圧する第2動脈押圧部164を備えているため、その押圧箇所から末梢側への血流をほぼ遮断することができる。したがって、尺骨動脈96と橈骨動脈と94を結ぶ動脈などを介した尺骨動脈お96からの血流による脈動が、圧力センサ130が橈骨動脈94から検出する信号に影響を与えることを防ぐことができ、より正確な血圧測定を行うことができる。
8. 第8実施形態
第8実施形態に係る血圧測定装置は、第5実施形態とほぼ同様であるが、動脈押圧部126が設けられていない点、および制御部の制御が異なる点が、第5実施形態とは異なる。それ以外の点については、第5実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図面において、対応する部分には同一の符号を付す。
8.1 血圧測定装置の構成
図23は、本実施形態に係る血圧測定装置180を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態の血圧測定装置180は、動脈押圧部としての圧力付加部124が直に橈骨動脈94および尺骨動脈96を押圧するように形成されている。
また、圧力センサ130は、動脈押圧部である圧力付加部124を介して流体の圧力変化として伝わる橈骨動脈94および尺骨動脈96の振動を検出するように形成されている。すなわち、橈骨動脈94および尺骨動脈96上に位置する圧力付加部124は、橈骨動脈94および尺骨動脈96の振動に対応して押圧されるため、圧力付加部124内の流体の圧力が橈骨動脈94および尺骨動脈96の振動によって変化することになる。したがって、そのような圧力変化を検出する圧力センサ130は、橈骨動脈94および尺骨動脈96の振動に対応する信号を出力することができる。
本実施形態に係る血圧測定装置180の電気的構成は、図19に示した第5実施形態のブロック図と同様である。なお、制御部128は、ポンプ133や排気バルブ132の動作を制御して圧力付加部124内に充填された流体の量を調節して、動脈押圧部としての圧力付加部124が橈骨動脈94および尺骨動脈96を押圧する押圧力を所定の最低値から徐々に増加させる。
8.2 血圧測定装置の動作
血圧測定装置120は、例えば、次のように動作して血圧測定を行う。
まず、動脈押圧部としての圧力付加部124が橈骨動脈94および尺骨動脈96に対応する位置となるようにして、カフ状の帯状体122が手首に巻き付けられる。
次に、制御部128によってポンプ133および排気バルブ134を制御して、圧力付加部124内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部124が橈骨動脈94および尺骨動脈96を通常の最低血圧より遥かに低い血圧、例えば20mmHgに対応する押圧力から徐々に増加する押圧力で押圧するように制御する。
そして、圧力付加部124の各押圧力において、橈骨動脈94および尺骨動脈96の振動を検出する圧力センサ130が、血管を流れる血流による振動に対応する信号を検出する。圧力付加部124の各押圧力において圧力センサ130が検出する信号は、そのときの圧力付加部124による押圧力とともに血圧決定部136に随時読み込まれる。なお、圧力センサ130が検出する信号は、圧力付加部124による押圧力が前述したように制御されると、圧力付加部124が印加する圧力に対応する静的な圧力(直流成分)と、血流に伴う血管壁の振動に対応する動的な圧力(交流成分)とが加わった信号となる。図24は、圧力付加部124による押圧力が前述したように制御された場合において、血流に伴う血管壁の振動に対応する動的な圧力(交流成分)を、圧力付加部124により印加される押圧力に対する振幅特性として示す模式的なグラフである。すなわち、ノイズその他の影響によって振幅は完全にはゼロにはならないものの、圧力付加部124の押圧力が最低血圧に対応する押圧力以下の場合、および、圧力付加部124の押圧力が最高血圧に対応する押圧力以上の場合は、血管の振動に伴って圧力センサが検出する圧力変動波の振幅は殆どなくなってしまう。
このような性質を利用して、血圧測定装置180は、圧力付加部124の押圧力によって狭窄状態とされた血管を流れる血流に伴う血管壁の振動を圧力センサ130が検出し始めた時点における圧力付加部124による押圧力が最低血圧として、圧力付加部124に記憶される。
次に、圧力付加部124の押圧力によって狭窄状態とされた狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を圧力センサ130が検出しなくなる直前における圧力付加部124による押圧力が最高血圧として、圧力付加部124に記憶され、血圧測定動作が終了される。
8.3 第8実施形態の変形例
8.3.1 前記においては、動脈押圧部としての圧力付加部124が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈は橈骨動脈94および尺骨動脈96であったが、動脈押圧部としての圧力付加部124が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈は橈骨動脈94または尺骨動脈96の一方であってもよい。さらには、動脈押圧部としての圧力付加部124が押圧し、圧力センサ130が振動を検出する動脈が、四肢および指その他の部位における他の動脈となるように血圧測定装置180を変形することもできる。
8.3.2 本実施形態の血圧測定装置180における、制御部128による圧力付加部124(動脈押圧部)の動脈に対する押圧力の制御、すなわち、最低血圧より低い血圧に対応する押圧力からほぼ最高血圧に対応する押圧力まで漸増させる制御は、前述した各実施形態に係る血圧測定装置にも適用することができる。それによって、考えられる最高血圧よりも高い押圧力を最初に加え、その後、徐々に押圧力を低下させていく血圧測定装置に比べて、動脈押圧部が加える最大の押圧力を小さくすることができる。その結果、強く押圧されることに伴う違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性を低下させることができる。
8.3.3 本実施形態においても、第5実施形態で示した変形例5.3.1を適用できる。
8.3.4 本実施形態においても、第5実施形態において変形例5.3.3として示したように、変換部50および血圧波形処理部54をさらに含んで血圧測定装置180を構成することができる。
8.4 第8実施形態の作用効果
本実施形態に係る血圧測定装置180によれば、動脈押圧部としての圧力付加部124が動脈を押圧する押圧力を所定の最低値から徐々に増加させるように制御部128が制御する。そして、その各増加ステップにおいて、圧力センサ130が検出する信号と、その際の押圧力のデータを随時取り込んでいる血圧決定部136が血圧を決定する。すなわち、血圧測定装置180による血圧測定においては、考えられる最低血圧より低いの血圧に対応する動脈押圧部の押圧力から出発して徐々にその押圧力を上げていき、圧力付加部124の押圧力によって狭窄状態とされた血管を流れる血流に伴う振動を圧力センサ130が検出し始めた時点における圧力付加部124による押圧力が最低血圧として圧力付加部124に記憶される。そして、圧力付加部124の押圧力によって狭窄状態とされた狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を圧力センサ130が検出しなくなる直前における圧力付加部124による押圧力が最高血圧として、圧力付加部124に記憶され、血圧測定動作が終了される。
このように、本実施形態の血圧測定装置180によれば、ほぼ最高血圧に対応する圧力付加部124の押圧力となった時点で血圧測定を完了させることができる。したがって、考えられる最高血圧よりも高い押圧力を最初に加え、その後、徐々に押圧力を低下させていく血圧測定装置に比べて、圧力付加部124が加える最大の押圧力を小さくすることができる。その結果、強く押圧されることに伴う違和感や不快感を被験者に及ぼす可能性が小さい。
また、一般的に遭遇しうる最高血圧よりも高い押圧力を最初に加え、その後、徐々に押圧力を低下させていく血圧測定装置の場合は、圧力付加部の押圧力を高い値まで上昇させるプロセスの後に、圧力付加部の押圧力を低い値まで下降させるプロセスが必要となる。しかしながら、本実施形態の血圧測定装置180においては、圧力付加部124の押圧力を高い値まで上昇させる一回のプロセスにおいて血圧測定が行われるため、高い押圧力を最初に加え、その後、徐々に押圧力を低下させていく血圧測定装置に比べて測定時間を短縮することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内、または、特許請求の範囲の均等範囲内で各種の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、第1実施形態の血圧測定装置を用いて血圧を測定する状態を示す斜視図である。
図2は、図1に描いた面Bに対応する位置における横断面図である。
図3は、図2に描いた線C−Cに対応する位置における縦断面図である。
図4は、第1実施形態の血圧測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
図5は、第1実施形態の変形例を示す縦断面図である。
図6は、第1実施形態の他の変形例を示す縦断面図である。
図7は、第1実施形態のさらに他の変形例を示す横断面図である。
図8は、第1実施形態のさらに他の変形例を示す横断面図である。
図9は、図8に示した変形例の斜視図である。
図10は、第1実施形態のさらに他の変形例を示す横断面図である。
図11は、第1実施形態のさらに他の変形例を示す横断面図である。
図12は、第2実施形態に係る血圧測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
図13は、典型的な血圧波形を示すグラフである。
図14は、第3実施形態に係る血圧測定装置を用いて血圧を測定している状態を示す横断面図である。
図15は、第3実施形態に係る血圧測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
図16は、第3実施形態に係る血圧測定装置の変形例の電気的構成を示すブロック図である。
図17は、第4実施形態に係る脈波検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
図18は、第5実施形態に係る血圧測定装置を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。
図19は、第5実施形態に係る血圧測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
図20は、第6実施形態に係る血圧測定装置を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。
図21は、第7実施形態に係る血圧測定装置を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。
図22は、第7実施形態に係る血圧測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
図23は、第8実施形態に係る血圧測定装置を手首に装着して血圧測定を行っている様子を示す模式図である。
図24は、圧力付加部による押圧力と圧力センサが検出する信号との関係を示す模式的なグラフである。
Claims (7)
- 四肢および指のいずれかの動脈を任意に可変な押圧力で局所的に押圧する動脈押圧部と、
前記動脈押圧部が押圧する押圧力を制御する制御部と、
前記動脈押圧部の位置またはその末梢側における前記動脈の振動を検出する振動センサと、
前記動脈押圧部により加えられるさまざまな押圧力と、各前記押圧力における前記振動センサが検出する信号とに基づいて、最高血圧および最低血圧を決定する血圧決定部と、
前記振動センサより末梢側において前記動脈を押圧し、前記振動センサより末梢側から伝わる前記動脈の振動を遮断する末梢側押圧部と、
を有する血圧測定装置。 - 請求項1において、
前記動脈押圧部および前記振動センサを前記動脈上に位置決めする位置決め機構をさらに有する血圧測定装置。 - 請求項1または2において、
前記振動センサは、前記動脈押圧部に伝わる振動を検出する血圧測定装置。 - 請求項1または2において、
前記振動センサを前記動脈に対して押圧するセンサ押圧部をさらに有する血圧測定装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
前記振動センサは、脈波波形を検出する脈波センサであり、
前記最高血圧および最低血圧に基づいて、前記脈波波形を血圧波形に変換する変換部をさらに有する血圧測定装置。 - 請求項5において、
前記変換部によって得られた血圧波形に基づいて、平均血圧、最高血圧と最低血圧との差圧である脈圧、切痕と前記最高血圧との間の血圧差である駆出後期圧、前記切痕と切痕波ピークとの間の血圧差である切痕波高、前記駆出後期圧を前記脈圧で正規化した駆出後期圧比、前記切痕波高を前記脈圧で正規化した切痕波高比、および、前記切痕波高と前記駆出後期圧との比である切痕波高駆出後期圧比、の少なくとも一つを算出する血圧波形処理部をさらに有する血圧測定装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、
前記動脈押圧部が押圧し、前記振動センサが振動を検出する、前記動脈は、橈骨動脈である血圧測定装置。
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