JP3871299B2 - 魚釣用片軸受リール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リール本体の支軸にスプールが回転自在に支持されている魚釣用片軸受リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、片軸受リールの操作法として、片方の手で釣竿と共にリール本体の脚部近傍をホールドしたり、或いは、釣竿と共にホールドした手の指でスプールの周縁部をサミング操作して魚のファイティング状況に応じて釣糸の繰り出し状態を調節すること等が行なわれている。
【0003】
そして、このような操作法に適した構成例として、実開平2−105357号には、釣竿を握持した際、手の指が挿入自在となるように、リール本体の脚部近傍の外側面にホールド用の凹部を形成した片軸受リールが開示されており、実開平5−55875号には、スプール周縁部にサミングリングを接着剤で装着固定した片軸受リールが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した実開平2−105357号に開示されている構成は、凹部を形成したことにより、実釣時に強い負荷が加わるリール本体の脚部近傍の強度が低下すると共に、ゴミやヌメリ等が溜まりやすくなってしまう。また、スプール周縁の側面が平面状に構成されているため、握持保持した手の指でのサミング操作性(指の位置や、制動力の調節等)が劣ってしまう。
【0005】
また、上記した実開平5−55875号に開示されている構成は、リール本体に凹部を形成しないため、上記のような問題は生じないものの、スプール周縁部へのサミングリングの装着、固定に手間、コストがかかると共に、外力、衝撃等でサミングリングが外れてしまう可能性がある。また、サミングリングの側面が平面状であるため、上記同様、握持保持した手の指でのサミング操作性が劣ってしまう。さらに、リール本体の側部近傍が、握持保持した際に滑りやすく、実釣時のホールド性に、改良すべき課題が残されている。
【0006】
本発明は、上記した問題点に基づいて成されたものであり、釣竿と共に握持保持した際、手の指によるスプールへのサミング操作性及びホールド性を向上した魚釣用片軸受リールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の魚釣用片軸受リールは、竿取付け用の脚部を有するリール本体に設けた支軸にスプールを回転自在に支持しており、前記リール本体の反スプール側の略円形状を成した側部の脚部側に、径方向外方に向けて幅広となるような傾斜面からなるホールド部を形成すると共に、前記スプールの側部周縁側に、前記リール本体の脚部側に向けて傾斜する傾斜面からなるサミング部を形成し、前記サミング部とホールド部の傾斜面を、夫々同方向に形成したことを特徴としている。
【0008】
上記した構成において、ホールド部は、握持保持した際の指が上方に抜け難くなるように構成されて、握持保持性の安定化を図っている。また、スプールの側部領域に傾斜面からなるサミング部を形成することで、スプールが回転した際、指で押圧操作(サミング操作)が行ない易くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態を示す図であり、図1は、釣竿に装着した状態の中央断面図(竿先側から見た状態)、図2は、その要部の拡大図である。なお、この実施形態における片軸受リールは、右手でハンドル操作を行なうよう構成されたものであり、図1は、右手で釣竿及びリール本体を握持保持した状態を示している。
【0010】
本実施形態の片軸受リールのリール本体1は、略円形状を成した側部1aと、側部1aと一体的に形成され、釣竿Rに装着される脚部2を設けた脚部用の基部1bを備えている。前記側部1aの中央には、支軸3が圧入等によって取り付けられており、ここにスプール5が回転可能に支持されている。なお、スプール5は、カバー部材7が螺入されることによって、支軸3から図中左側に抜けないように抜け止めされている。
【0011】
スプール5は、略円筒形に形成されており、釣糸が巻回される巻回胴部5aと巻回される釣糸の両側を規制するフランジ5b,5cを備えている。この場合、前記側部1aの反対側のフランジ5cは、スプール側部5dの周縁側に形成されており、両者は一体成形されている。また、スプール側部5dには、ハンドルツマミ10が回転可能に支持されている。
【0012】
上記した構成において、リール本体の側部1a(反スプール側の側部)には、釣竿と共に握持保持される領域に、その握持保持性の安定化を図るべく、ホールド部が形成されている。ホールド部は、握持保持した指の保持性の向上が図れるような構成であれば良く、この実施形態では、図に示すように、径方向外方に向けて次第に幅広となる傾斜面(支軸3から脚部2の方向へ上昇するに従い、次第に脚部2から離反するような傾斜面)1cによって形成されている。
【0013】
また、スプール5の側部5dには、スプールが回転した際、指を当接させて制動力を付与しやすいようにサミング部が形成されている。サミング部は、図に示すように、傾斜面5eによって形成されており、この実施形態では、支軸3から脚部2の方向へ上昇するに従い、次第に脚部2に向けて傾斜するように形成されている。
【0014】
上記のように、傾斜面によるホールド部1c、及びサミング部5eを形成したことによって、以下のような作用効果が得られる。
【0015】
図1に示すように、釣竿Rを跨いで握持保持を行なう際、ホールド部1cによってホールド性の安定化を図りつつ、スプールの周縁部に形成されているサミング部5eを指で無理なく押圧操作できるので、魚との対応を確実かつ容易に行なえるようになる。すなわち、従来のように、サミング部をフラット面で形成した場合と比べて傾斜面にしたことにより、握持する手の自然な位置で挟持、押圧できると共に、制動面が広くなってサミング性の向上が図れる。
【0016】
また、サミング部である傾斜面5eを脚部側に向けて傾斜させたことにより、図1に示すように、釣竿と共に握持する手の指の挟持方向と同方向になり、スプールに対するサミング操作がより向上すると共に、スプールと一体成形されるため(別体として構成しないため)、部品が外れる等の問題が発生せず、コストも安くなる。
【0017】
また、ホールド部を、径方向外方に向けて次第に幅広となるような傾斜面1cとしたことによって、握持保持した手の指が上方に抜け難くなり、そのホールド性がより向上する。
【0018】
そして、上記した構成によれば、ホールド部を構成する傾斜面1c、及びサミング部を構成する傾斜面5eを、基部1bの表面に対して同方向に傾斜させているので、図1に示すように、握持保持した手の指によるホールド性及びサミング性が一段と向上する。この場合、各傾斜面1c,5eの側部平面に対しての傾斜角度θ1、θ2は、図に示した構成の場合、θ1、θ2共に、1°〜20°の範囲で形成されるが、リール全体の幅、握持保持性、サミング操作性等を考慮した場合、θ1(リール本体側)は、2°〜8°、θ2(スプール側)は10°〜18°に形成するのが望ましい。
【0019】
図3は、上記した実施形態におけるホールド部を構成する傾斜面の変形例を示す図である。
この変形例では、ホールド部を構成する傾斜面1eを、図に示すように曲率を付けたR形状としており、このように湾曲させることにより、上記した実施形態の傾斜面1cよりも引っ掛かりが大きくなって、ホールド性の向上が図れるようになる。
【0020】
図4は、ホールド部を構成する傾斜面の更に別の変形例を示す図である。
この変形例では、ホールド部を構成する傾斜面1fを、図に示すように階段状にしており、このような傾斜した段部を形成しておくことによって、指が引っ掛かり易くなって握持保持した際の指の位置変化に充分対応できるようになる。また、外部にこのような傾斜した段部を形成することで、特徴ある外観性が得られるようになる。
【0021】
図5は、本発明の第2の実施形態を示す図である。
この実施形態では、リール本体1の側部1aの脚部側に形成されるホールド部を、平坦状(傾斜させない)にすると共に、その部分に摩擦係数の大きい滑止め部材1g、例えば、皮、コルク、ゴム、樹脂等によって構成されている滑止め部材を貼着して構成している。このように、ホールド部に摩擦係数の大きい部材を貼着しておくことで、握持保持した指を上方に抜け難くすることができ、そのホールド性の向上が図れる。
【0022】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、例えば、以下のように構成しても良い。図5に示す摩擦係数の大きい部材1gは、上述した第1の実施形態や変形例のホールド部1c,1e,1fに貼着しても良い。また、サミング部の傾斜面5eについても、サミング性の向上が図れるように、曲率を付けたR形状にしたり段部を付けたり、あるいは摩擦係数の大きい部材を貼着しても良い。さらに、サミング部の傾斜面5eは、径方向外方に向けて幅広となるように構成しても良い。
【0023】
【発明の効果】
以上、本発明の構成によれば、釣竿を跨いで握持保持を行なう際に、握持保持した手の指が上方に抜け難く、安定したホールド性の維持を図りながら、スプールに対するサミング操作がより向上した魚釣用片軸受リールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用片軸受リールの第1の実施形態を示す図であり、釣竿に装着した状態の中央断面図(竿先側から見た状態)。
【図2】図1の要部の拡大図。
【図3】上記した実施形態におけるホールド部を構成する傾斜面の変形例を示す図。
【図4】ホールド部を構成する傾斜面の別の変形例を示す図。
【図5】本発明に係る魚釣用片軸受リールの第2の実施形態を示す図。
【符号の説明】
1 リール本体
1a リール本体の側部
1c,1e,1f 傾斜面(ホールド部)
1g 滑止め部材(ホールド部)
2 脚部
3 支軸
5 スプール
5d スプールの側部
5e 傾斜面(サミング部)
Claims (1)
- 竿取付け用の脚部を有するリール本体に設けた支軸にスプールを回転自在に支持してなる魚釣用片軸受リールにおいて、
前記リール本体の反スプール側の略円形状を成した側部の脚部側に、径方向外方に向けて幅広となるような傾斜面からなるホールド部を形成すると共に、前記スプールの側部周縁側に、前記リール本体の脚部側に向けて傾斜する傾斜面からなるサミング部を形成し、前記サミング部とホールド部の傾斜面を、夫々同方向に形成したことを特徴とする魚釣用片軸受リール。
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2000
- 2000-12-11 JP JP2000375967A patent/JP3871299B2/ja not_active Expired - Fee Related
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