JP3870093B2 - 露光方法及び装置 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、露光に関し、特に、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子といった各種デバイスの製造や、マイクロメカニクスで用いる広域なパターンの製造に用いられる露光装置及び方法、デバイス製造方法、及び、前記被処理体から製造されるデバイスに関する。ここで、マイクロメカニクスは半導体集積回路製造技術を微細構造体の製作に応用し、ミクロン単位の高度な機能を持った機械システムを作る技術をいう。
【0002】
【従来の技術】
フォトリソグラフィ工程は、マスクパターンをシリコンウェハ、ガラスプレート等(以下、単に「ウェハ」という。)に塗布した感光性物質(レジスト)に露光装置を使用して転写する工程であり、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト除去の工程を含む。このうち露光では、解像度、重ね合わせ精度、スループットの3つのパラメータが重要である。解像度は正確に転写できる最小寸法、重ね合わせ精度はウェハにパターンを幾つか重ね合わせる際の精度、スループットは単位時間当たり処理される枚数である。
【0003】
フォトリソグラフィ技術を用いてデバイスを製造する際に、マスク又はレチクル(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する)に描画されたパターンを投影光学系によってウェハに投影してパターンを転写する投影露光装置が従来から使用されている。
【0004】
マスクパターンは、近接した周期的なラインアンドスペース(L&S)パターン、近接及び周期的な(即ち、ホール径と同レベルの間隔で並べた)コンタクトホール列、近接せずに孤立した孤立コンタクトホールその他の孤立パターン等を含むが、高解像度でパターンを転写するためには、パターンの種類に応じて最適な露光条件(照明条件や露光量など)を選択する必要がある。
【0005】
投影露光装置の解像度Rは、光源の波長λと投影光学系の開口数(NA)を用いて以下のレーリーの式で与えられる。
【0006】
【数1】
Figure 0003870093
【0007】
ここで、kは現像プロセスなどによって定まる定数であり、通常露光の場合にはkは約0.5〜0.7である。
【0008】
近年のデバイスの高集積化に対応して、転写されるパターンの微細化、即ち、高解像度化が益々要求されている。高解像力を得るには、上式から開口数NAを大きくすること、及び、波長λを小さくすることが有効であるが、これらの改善は現段階では限界に達しており、通常露光の場合にウェハに0.15μm以下のパターンを形成することは困難である。そこで、パターンを経た回折光の中で二光束を干渉及び結像させる位相シフトマスク技術が従来から提案されている。位相シフトマスクは、マスクの隣接する光透過部分の位相を180°反転することによって0次回折光を相殺し、2つの±1次回折光を干渉させて結像するものである。かかる技術によれば、上式のkを実質的に0.25にするできるので、解像度Rを改善してウェハに0.15μm以下のパターンを形成することができる。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、従来の位相シフトマスク技術は、周期的なL&Sパターンのような単純なパターンには効果的であるが、コンタクトホールパターン、孤立パターン、その他任意の複雑なパターンを露光性能(即ち、解像度、重ね合わせ精度及びスループット)良く露光することは困難であった。特に、近年の半導体産業は、より高付加価値な、多種多様なパターンが混在するシステムチップに生産が移行しつつあり、マスクにも複数種類のパターンを混在させる必要が生じてきている。
【0010】
これに対して、公開特許平成11年第143085号公報にあるように、2枚のマスクを用いて異なる種類のパターンを別々に露光する二重露光(又は多重露光)を使用することが考えられるが、従来の二重露光は、2枚のマスクを必要とするのでコストアップを招き、2回の露光のためにスループットが低下するなどの実用上解決すべき問題が多い。
【0011】
そこで、微細な(例えば、0.15μm以下の)線幅を持ち、多種多様なパターンが混在するマスクパターンを、マスクを交換せずに、解像度良く露光可能な露光方法及び装置を提供することを本発明の例示的目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面としての露光方法は、コンタクト部とゲート部を持つ所望のパターンと、前記ゲート部の両側に前記コンタクト部と重なるよう配置された周期性のあるダミーのパターンと、を有する位相シフトマスクを形成し、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを持つ光と前記瞳面で軸外に強度分布のピークを持つ光で前記位相シフトマスクを照明し、前記マスクからの光を投影光学系を介してレジストに投影することによって、前記所望のパターンが結像される部分が閾値を超え、前記ダミーのパターンが結像される部分が閾値を超えないように前記レジストを露光することを特徴とする。
【0020】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の例示的な露光装置について説明する。
ここで、図1は、本発明の露光装置1の概略ブロック図である。図1に示すように、露光装置1は、照明装置100と、マスク200と、投影光学系300と、ウェハプレート(以下、単にプレートと言う)400と、ステージ450と、結像位置調節装置500とを有する。
【0022】
本実施形態の露光装置1は、ステップアンドスキャン方式でマスク200に形成された回路パターンをウェハ(プレート)400に露光する投影露光装置であるが、本発明はステップアンドリピート方式その他の露光方式を適用することができる。ここで、ステップアンドスキャン方式は、マスクに対してウェハを連続的にスキャンしてマスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次のショットの露光領域に移動する露光法である。また、ステップアンドリピート方式は、ウェハのショットの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットを露光領域に移動する露光法である。
【0023】
照明装置100は転写用の回路パターンが形成されたマスク200を照明し、光源部110と照明光学系120とを有する。
【0024】
光源部110は、光源としてのレーザー112と、ビーム整形系114とを含む。
【0025】
レーザー112は、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのFエキシマレーザーなどのパルスレーザーからの光を使用することができる。レーザーの種類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、YAGレーザーを使用してもよいし、そのレーザーの個数も限定されない。例えば、独立に動作する2個の固体レーザーを使用すれば固体レーザー相互間のコヒーレンスはなく、コヒーレンスに起因するスペックルはかなり低減する。さらにスペックルを低減するために光学系を直線的又は回転的に揺動させてもよい。また、光源部110に使用可能な光源はレーザー112に限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
【0026】
ビーム整形系114は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等を使用することができ、レーザー112からの平行光の断面形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にするなど)ことによりビーム形状を所望のものに成形する。ビーム成形系114は、後述するオプティカルインテグレータ140を照明するのに必要な大きさと発散角を持つ光束を形成する。
【0027】
また、図1には示されていないが、光源部110は、コヒーレントなレーザー光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。インコヒーレント化光学系は、例えば、公開特許平成3年第215930号公報の図1に開示されているような、入射光束を光分割面で少なくとも2つの光束(例えば、p偏光とs偏光)に分岐した後で一方の光束を光学部材を介して他方の光束に対してレーザー光のコヒーレンス長以上の光路長差を与えてから分割面に再誘導して他方の光束と重ね合わせて射出されるようにした折り返し系を少なくとも一つ備える光学系を用いることができる。
【0028】
照明光学系120は、マスク200を照明する光学系であり、本実施形態では、集光光学系130と、オプティカルインテグレータ140と、開口絞り150と、コンデンサーレンズ160とを含む。照明光学系120は、軸上光、軸外光を問わず使用することができる。なお、本実施形態の照明光学系120は、プレート400上の転写領域の寸法を変更するためのマスキングブレードや転写領域以外の領域を遮光するスキャンブレードを有してもよい。本実施形態の照明光学系120は、複数のレンズ及び必要なミラーを有し、射出側でテレセントリックとなるアフォーカル系を構成している。
【0029】
集光光学系130は、まず、必要な折り曲げミラーやレンズ等を含み、それを通過した光束をオプティカルインテグレータ140に効率よく導入する。例えば、集光光学系130は、ビーム成形系114の出射面と後述するハエの目レンズとして構成されたオプティカルインテグレータ140の入射面とが光学的に物体面と瞳面(又は瞳面と像面)の関係(かかる関係を本出願ではフーリエ変換の関係と呼ぶ場合がある)になるように配置されたコンデンサーレンズを含み、それを通過した光束の主光線をオプティカルインテグレータ140の中心及び周辺のどのレンズ素子142に対しても平行に維持する。
【0030】
集光光学系130は、マスク200への照明光の露光量分布を照明毎に変更可能な露光量調整部132を更に含む。露光量調整部132は、アフォーカル系の角倍率を変えることにより入射光束のビーム断面形状を変化させることができる。代替的に、露光量調整部132はズームレンズ等からなり、レンズを光軸方向に移動させ角倍率を変えられるようにしてもよい。必要があれば、露光量調整部132は、入射光束をハーフミラーにより分割してセンサにより光量を検出してかかる検出結果に基づいてレーザー112の出力及び/又は光学系の一部を調整することができる。露光量調整部132は、光学素子(例えば、光量調整(ND)フィルター)を入れ替えたり、及び/又は、ズームレンズにより結像倍率を変えたりすることにより、後述する開口絞り150の中央部と周辺部との光量比を調整することもできる。後述するように、露光量調節部132は、後述するように、前記所望のパターン及び/又は前記ウェハ400において求められるコントラストに基づいて、露光量を調節することができる。本実施形態の露光量調整部132は、軸外のピーク位置を調節する機能も有する。
【0031】
オプティカルインテグレータ140はマスク200に照明される照明光を均一化する。但し、後述するように、本発明が使用可能なオプティカルインテグレータ140はハエの目レンズに限定されるものではない。
【0032】
ハエの目レンズは互いの焦点位置がそれと異なるもう一方の面にあるレンズ(レンズ素子)を複数個並べたものである。また、ハエの目レンズを構成する各レンズ素子の断面形状は、各レンズ素子のレンズ面が球面である場合、照明装置の照明領域と略相似である方が照明光の利用効率が高い。これは、ハエの目レンズの入射面と照明領域が物体と像の関係(共役関係)であるからである。
【0033】
ハエの目レンズは、本実施形態では正方形断面のレンズ素子を多数組み合わせて構成されているが、断面は正方形である必要はなく、また上から見たレンズ素子の形状は円形、正方形、長方形、六角形その他のものがある。ハエの目レンズの出射面140b又はその近傍に形成された複数の点光源(有効光源)からの各光束をコンデンサーレンズ160によりマスク200に重畳している。これにより、多数の点光源(有効光源)によりマスク200全体が均一に照明される。
【0034】
ハエの目レンズは光学ロッドに置換される場合もある。光学ロッドは、入射面で不均一であった照度分布を出射面で均一にし、ロッド軸と垂直な断面形状が照明領域とほぼ同一な縦横比を有する矩形断面を有する。なお、光学ロッドはロッド軸と垂直な断面形状にパワーがあると出射面での照度が均一にならないので、そのロッド軸に垂直な断面形状は直線のみで形成される多角形である。その他、ハエの目レンズ130は、拡散作用をもった回折素子に置換されてもよい。
【0035】
オプティカルインテグレータ140の出射面140bの直後には、絞り150が設けられ2次光源を形成する。本実施形態の絞り150は、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光を利用して(即ち、これらを順次投射するか合成した状態で投射することによって)マスク200を照明するための開口形状を有する。このように、本発明は、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光をもたらす絞りと、瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光をもたらす絞りを用意して、そのうちの一方を先にマスク200に投射して、その後、他方をマスク200に投射する場合も含む。本発明の特徴の一つはマスク200の交換に伴う諸問題を解決することであり、マスク200が交換されない限り、絞り150の交換は問題ではないからである。絞り150は投影光学系300の瞳面320と共役な位置に設けられており、絞りの150の開口形状は投影光学系300の瞳面320における有効光源形状に相当する。
【0036】
複数種類の絞り150の中から所望の開口絞り150を選択するためには、開口絞り150A乃至150Jを、例えば、図示しない円盤状ターレットに配置して切り替えの際にターレットを回転させればよい。これにより、照明装置120は、まず、光軸にピークを有する照明光及び軸外に強度分布のピークを有する照明光のうちの一方によりマスク200を照明し、その後、他方によりマスク200を照明することができる。また、光軸にピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光とが合成された照明光において、上述の露光量調整部132は、それぞれの露光量比を変化させることができる。
【0037】
光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光はσが0.3以下であり、0次回折光と±1次回折光の干渉をもたらす。また、軸外に強度分布のピークを有する照明光はσが0.6以上であり、0次回折光と+1次又は−1次回折光からなる二光束の干渉をもたらす。ここで、σは投影光学系300のマスク200側の開口数(NA)に対する照明光学系120のマスク200側のNAの比である。光軸近傍に強度分布のピークを有する照明は、小σ照明などと呼ばれる場合もある。軸外に強度分布のピークを有する照明は、斜入射照明、変形照明などと呼ばれる場合もある。
【0038】
図2乃至図4を参照して、絞り150に適用可能な例示的な形状(即ち有効光源形状)を説明する。ここで、図2乃至図4は、絞り150の開口の例示的形状の概略平面図である。図2(A)は、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光をもたらすための、比較的半径の小さな円形開口151を有する絞り150Aの概略平面図である。絞り150Aは、円151から構成される透過率1の光透過部と遮光部152Aとを有する。
【0039】
図2(B)は、瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光をもたらすための、四重極の円153からなる透過率1の光透過部と遮光部152Bとを有する絞り150Bの概略平面図である。円形開口153は、中心位置のσが1以下の照明光をもたらし、それぞれ、±45度と±135度に配置されている。好ましくは、各円153がもたらす照明光のσは等しい。
【0040】
図2(C)は、瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光をもたらすための、輪帯開口154からなる透過率1の光透過部と遮光部152Cとを有する絞り150Cの概略平面図である。
【0041】
図2(D)は、図2(A)に示す円形開口151と図2(B)に示す円形開口153とを有する5重極照明用絞りとして構成された絞り150Dの概略平面図である。絞り150Dは、従って、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光とが合成された照明光をもたらす。絞り150Dの円153は同一の大きさを有する。円151と円153は必ずしも同一の大きさでなくてもよい。絞り150Dは、円151及び153からなる透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Dとを有する。
【0042】
図2(E)は、図2(A)に示す円形開口151と図2(C)に示す輪帯開口153とを有する絞り150Eの概略平面図である。従って、絞り150Eも、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光とが合成された照明光をもたらす。絞り150Eは、円151及び154からなる透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Dとを有する。
【0043】
図2(F)は、矩形環状の一対の開口155A及び155Bを有する絞り150Fを開示している。開口155Aは矩形環状の縦辺に、開口155Bは横辺に相当する。本発明者による公開特許2000年第310843号に開示されているように、矩形環状照明は、最小ピッチがk=0.25×2、線幅と間隔が等しければ最小線幅がk=0.25の縦横に周期的なパターン(例えば、コンタクトホール列)を解像することができる。矩形環状照明は、斜入射照明光を利用して微細パターンを解像する方法に適用可能であり、微細パターンを解像する照明(マスク200に垂直入射する小σ照明に相当)と大きなパターンを解像する照明(マスク200に斜めに入射する大σ照明に相当)が同時になされることになる。絞り150Fは、微細パターンを解像するための図17に示すような照明(有効光源形状)と、大パターンを解像する照明するための図18に示すような照明による多重的な照明を行うことができる。なお、開口155A及び155Bは部分的にσが1を超えているが、1以下であってもよい。または、照明光学系のNAによってきまる最大σに含まれる部分だけでもよい。(即ち、最大σをこえる照明光の分布は消失してもよい。)
また、開口151及び153の形状は、四角形その他の多角形、扇形の一部など種々の変更が可能である。また、上述したようにσが1を超えてもよい。かかる変形例を図3及び図4を参照して説明する。ここで、図3(A)及び(B)は図2(D)に示す絞り150Dの変形例である絞り150G及び150Hの概略平面図である。図3(C)は図2(F)に示す絞り150Fの変形例である絞り150Iの概略平面図である。
【0044】
絞り150Gは、円形開口151Aとσが1を部分的に超えた矩形開口153Aからなる透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Gとを有する。本発明者はσが1を部分的に超えた照明光を利用するとウェハ400に形成されるパターン像が明確になることを発見した。絞り150Hは、σが1以下の円形開口151と扇形開口153Bからなる透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Hとを有する。扇形開口153Bの寸法は任意に調節することができる。開口絞り150Iは、円形開口151とσ=1を部分的に超えた矩形環状開口155A及びBからなる透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Iとを有する。開口絞り150G乃至Hの機能は上述の絞り150D等と同一であるので、ここでは詳しい説明は省略する。また、絞り150Iの中の155A及びBは絞り150Fの155A及びBと同じ機能をもち、形状の詳細な説明は省略する。
【0045】
図4に、絞り150に適用可能な別の変形例としての九重極照明用絞りとして構成された絞り150Jの概略平面図を示す。絞り150Jは、円形開口151Bと、開口の位置のσが1以下の円形開口153Cと、σが1を部分的に超えて円形開口151Bと同一の大きさを有する円形開口153Dからなる透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Jとを有する。円形開口151Bはバイナリマスクの場合にはなくてもよい。円形開口153Cは、0度、90度、180度及び270度の位置に、円形開口153Dは、±45度及び±135度の位置に設けられている。絞り150Jの機能も上述の絞り150D等と同一であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0046】
以上の開口絞り150D、150E(150G、H)、150I、150Jは本発明の位相シフトマスクに最適なものであり、開口絞り150Fは、本発明のバイナリマスクに最適なものである。また開口絞り150Jにおいて、Ф15の分布151Bのないものは本発明のバイナリマスクに最適なものである。
【0047】
以上の開口絞りは有効光源の形状の例示的なものであって、図1の照明光学系100の露光量分布を調節する露光量調節部132で、有効光源の分布を変更することによってこのような形状と実現させてもよい。
【0048】
コンデンサーレンズ160はオプティカルインテグレータ140から出た光をできるだけ多く集めて主光線が平行、すなわちテレセントリックになるようにマスク200をケーラー照明する。マスク200とオプティカルインテグレータ140の出射面140bとはフーリエ変換の関係に配置されている。
【0049】
露光装置1は、必要があれば、照度ムラ制御用の幅可変スリットや走査中の露光領域制限用のマスキングブレード(絞り又はスリット)等を有する。マスキングブレードが設けられる場合には、マスキングブレードとオプティカルインテグレータ140の出射面140bとはフーリエ変換の関係に配置され、マスク200面と光学的に略共役な位置に設けられる。マスキングブレードの開口部を透過した光束をマスク200の照明光として使用する。マスキングブレードは開口幅を自動可変できる絞りであり、後述するプレート400の(開口スリットの)転写領域を縦方向で変更可能にする。また、露光装置は、プレート400の(1ショットのスキャン露光領域としての)転写領域の横方向を変更可能にする、上述のマスキングブレードと類似した構造のスキャンブレードを更に有してもよい。スキャンブレードも開口幅が自動可変できる絞りであり、マスク200面と光学的にほぼ共役な位置に設けられる。これにより露光装置1は、これら二つの可変ブレードを用いることによって露光を行うショットの寸法に合わせて転写領域の寸法を設定することができる。
【0050】
マスク200は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。マスク200から発せられた回折光は投影光学系300を通りプレート400上に投影される。プレート400は、被処理体でありレジストが塗布されている。マスク200とプレート400とは光学的に共役の関係に配置される。本実施形態の露光装置1はステップアンドスキャン方式の露光装置(即ち、スキャナー)であるため、マスク200とプレート400を走査することによりマスク200のパターンをプレート400上に転写する。なお、ステップアンドリピート方式の露光装置(即ち、「ステッパー」)であれば、マスク200とプレート400とを静止させた状態で露光を行う。
【0051】
マスクステージは、マスク200を支持して図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ及び投影光学系300は、例えば、床等に載置されたベースフレームにダンパ等を介して支持されるステージ鏡筒定盤上に設けられる。マスクステージは、当業界周知のいかなる構成をも適用できる。図示しない移動機構はリニアモータなどで構成され、XY方向にマスクステージを駆動することでマスク200を移動することができる。露光装置1は、マスク200とプレート400を図示しない制御機構によって同期した状態で走査する。
【0052】
本発明の一側面としてのマスク200は、所望のパターンと、当該パターンに重ねられた周期性のあるダミーのパターンが形成されて三種類以上の透過率を有するマスクとして形成されている。当該マスクは、位相シフトマスク或いは非位相シフトマスクであり、例えば、所望のパターンを形成し、当該パターンに周期性のあるダミーのパターンを重ね合わせ、所望のパターンとダミーのパターンの透過率又は反射率を三種類以上に設定することによって製造される。透過率又は反射率を三種類以上にするのは所望のパターンとダミーのパターンとの露光量に差を設けるためである。なお、三種のうちの一つの値はゼロでよく、また、反射率が三種は、例えばEUV光で露光を行うときの反射型マスクを対象としている。
【0053】
本発明のマスク200のパターン構成を説明するために、まず、所望のパターンの一例を説明する。ここで、所望のパターンを、例えば、図5に示すようなゲートパターン20とする。ここで、図5は、所望のパターン20の概略平面図である。
【0054】
ゲートパターン20は、溝26を介して平行に整列している一対のパターン部21a及び21b(特に断らない限り、参照番号21は両者を総括する。)から構成され、各パターン部21は、B断面を通る微細なゲート部22と、A断面を通る2つのコンタクト部(コンタクトホールの穴に供給された多層との電気的接合部分)24とから構成される。ゲートパターン20は、例えば、クロムなどによって構成される。
【0055】
図5に示すように、両ゲート部22は、それぞれ微細な線幅Lを有する長方形であり、微細な間隔Lで平行に整列している。換言すれば、ゲート部22はL&Sパターンを部分的に構成している。本実施形態ではLプレート400面上換算で0.12μmである。
【0056】
コンタクト部24は、それぞれ例示的に線幅3Lを有する長方形であり、二対のコンタクト部24は微細な間隔Lを介して平行に整列している。また、各パターン部21には2つのコンタクト部24がゲート部22の両端に設けられている。本発明は、このように微細な線幅と間隔がLに等しいゲート部22と微細な間隔Lを隔てて(ゲート部22の)最小線幅Lに比べて大きい線幅(即ち、3L)が並んだコンタクト部24を同時に解像することを目的としている。
【0057】
まず2つのゲート部22を解像するために、ゲート部22と同一ピッチ2Lを有する微細線と微細間隔の周期的なダミーのパターンを2つのゲート部22の両側に複数形成して周期的な構造を有するパターンを形成する。ダミーのパターンを付加して周期的な構造を形成することによって、解像性能の向上と線幅の精度良い制御が可能になる。この周期的なパターンは位相シフトマスクによって極限の解像力を得る。この場合、(図2(A)に示す絞り150A(有効光源)がもたらす照明光のように)照明光として瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光を使用し、或いは、位相が全て同じのバイナリマスクでも良く、Sの場合照明条件を図2(F)に示す有効光源とすれば同様の効果が得られる。ダミーパターンの透過率を変化させるなどすれば、ゲート部22をダミーパターンから区別するようにレジストの閾値を選択することが可能である。
【0058】
かかる露光方法はダミーパターンをコンタクト部24の両側に延長することを必要とし、プレート400に線幅Lの微細パターンを転写する。従って、かかる露光方法はゲート部22を解像できるものの、ゲート部及びコンタクト部の両側には重ねられたダミーパターンが転写時に残ってしまう。この結果、コンタクト部24は線幅3Lのパターンとしてプレート400に転写されずに線幅Lの周期パターンとしてプレート400に転写されてしまう。
【0059】
そこで、本実施形態は、マスクの透過率又は反射率を三種類以上に設定することによって所望のパターン20とダミーパターンとの露光量に差をつけて、所望のパターン20がプレート400に解像されるようにした。このときの位相シフトマスクが本発明の一側面としてのマスク200である。この照明条件では、ゲート部とダミーパターンの周期構造には解像性が良く,高コントラストな像を得ることがきるが、近接効果が強く出るので、コンタクト部周辺の形状が複雑で周期構造がなくなっている部分では、像質が変化する。そのため、第2の露光を例えば図2(B)又は(C)の絞り(有効光源)を使う軸外照明(斜入射照明)に基いて行なう。この軸外照明は細かなパターンは解像性が悪く、コンタクト部周辺の大きなパターンの形状の再現性がよい。これらを合わせて重ね露光すると、微細なゲート部とそれより大きいコンタクト部が同時に形状再現性良く解像できる。このときの重ね露光の有効光源は例えば図2(D)又は図2(E)である。
【0060】
以下、図6を参照して、本発明の一実施形態である位相シフトマスク200を説明する。ここで、図6(A)は、位相シフトマスク200Aの透過率分布を表す概略平面図である。図6(B)は位相シフトマスク200Aの位相分布を表す概略平面図である。特徴的に、本発明の位相シフトマスク200は、図6(A)に示すように、三種類以上の透過率(本実施形態では透過率0%、50%及び100%)を有する。図6に示すように、位相シフトマスク200は、所望のパターン210と、ダミーパターン240とから構成されるマスクパターン260を有する。
【0061】
所望のパターン210はゲートパターン20に対応し、図6(A)に示すように、透過率が100%に設定されている。所望のパターン210は、溝(光透過部)214を介して平行に整列された一対のパターン部212a及び212b(特に断らない限り、参照番号212は両者を総括する。)から構成され、各パターン部212は、B断面を通る微細なゲート部220と、A断面を通る2つのコンタクト部230とから構成される。光透過部214は位相0度、透過率0%に設定されている。図6(B)に示すように、パターン212aは位相0に設定され、パターン212bは位相π(又は180度)に設定されている。
【0062】
両ゲート部220は、それぞれ微細な線幅Lを有する長方形であり、微細な間隔Lで平行に整列している。本実施形態ではLは0.12μmである。一方、コンタクト部230は、それぞれ例示的に線幅3Lを有する長方形であり、二対のコンタクト部が微細な間隔Lを介して平行に整列している。各パターン部212には2つのコンタクト部230がゲート部220の両端に設けられている。本発明は、微細な線幅と間隔がLに等しいゲート部220と微細な間隔Lを隔てて(ゲート部220の)最小線幅Lに比べて大きい線幅(即ち、3L)が並んだコンタクト部230とを同時に解像することを目的とする。
【0063】
ダミーパターン240は、2つのゲート部220を解像するために、2つのゲート部220の両側に複数形成され、同一ピッチ2Lを有する微細線幅Lと微細間隔Lの周期的な構造を有する。ダミーパターン240を所望のパターン210に付加して周期的な構造を形成することによって、解像性能の向上と線幅の精度良い制御が可能になる。この周期的なパターンは位相シフトマスクによって極限の解像力を得る。
【0064】
ダミーパターン240は、縁(遮光部)241と、互いに平行な光透過部242と遮光部244とを有する。遮光部241は、位相0、透過率0%に設定されている。光透過部242及び遮光部244のそれぞれのY方向の幅はL(本実施形態では0.12μm)に等しい。光透過部242と遮光部244はY方向に交互に整列し、それぞれの透過率は50%と0%である。透過率50%の光透過部242は、例えば、MoSi系の半透明な薄膜から構成される。
【0065】
光透過部242と遮光部244は、図6(B)に示す位相に設定されている。より具体的には、光透過部242a、242c、242eが位相0に設定され、光透過部242b、242d、242fが位相πに設定されている。位相の設定は、例えば、MoSi系半透膜の厚さと濃度を設定したり、ガラス等のマスクを構成する基板の厚さを変化させたりすることにより行われる。位相差は一周期分変化しても同じであるので、本実施形態の位相は、整数n×360度がプラスされたものであってもよい。
【0066】
次に、(例えば、図2(A)に示す開口絞り150Aがもたらす照明光のような)光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光(又は小σ照明)と、(例えば、図2(B)に示す開口絞り150Bがもたらす照明光のような)軸外に強度分布のピークを有する照明光(又は大σ照明)との和として生じる多重照明光(例えば、図2(D)に示す開口絞り150Dがもたらす照明光)を利用して位相シフトマスク200を露光した。このとき、後述するプレート400上に生じる光強度分布の結果を図7に示す。プレート400上の強度分布はプレート400のレジストの露光量分布と解釈できる。
【0067】
図7(A)の上図は光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光(又は略垂直に入射する小σ照明)でマスク200を照明した場合のプレート400上に形成される、A断面に関する光強度分布である。A断面においては、遮光部214の微細な間隔Lを隔ててゲート部220の最小線幅Lに比べて大きい線幅3Lのコンタクト部230が並んでいる。
【0068】
コンタクト部230は部分Pに対応し、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光によって最小線幅Lよりも大きな線幅3Lと間隔Lのパターンが形成される。部分Pの強度はI3で、部分Pに挟まれた部分Pは遮光部214に対応して周辺強度に近い強度I1を有する。この照明条件では、周期構造には解像性が良く高コントラストな像を得やすいが、近接効果が強いためにコンタクと部の複雑な形状なものには、形状再現性が悪くなる。従って、P1は正確に線幅3Lで再現されない。また、図6のA断面を切る位置を上下でずらして強度分布をみると、P1の線幅が変化して、形状再現性が悪い。ダミーパターン240は、コンタクト部230の両側に中間強度I2と周辺強度に近い強度I1を有するピッチ2Lの周期的な分布となる。部分Pに対応する光透過部242は透過率50%を有するので部分Pにおいて中間強度I2を有し、部分Pに対応する遮光部244は透過率0%を有するので部分Pにおいて周辺強度に近いI1を有する。
【0069】
図7(A)の中図は、軸外に強度分布のピークを有する照明光(又は斜入射する大σ照明)でマスク200を照明した場合のプレート400上に形成される、A断面に関する光強度分布である。軸外に強度分布のピークを有する照明光でマスク200を照明すると微細なパターンは解像せず(即ち、図6に示すパターン244は解像せずに)、ダミーパターン240に相当する部分P及びPは強度I2’として結像し、2つのコンタクト部230は互いに長さ3Lで間隔Lだけ離間しているのでピッチが4Lとなり、強度ピーク値(強度I3’)と中間強度(強度I2’)して解像する。この照明条件では微細なパターンは解像しないが形状再現性がよく、コンタクト部の線幅は3Lとして再現性よく解像する。A断面近傍で断面位置をずらしても線幅変化は少ない。
【0070】
図7(A)の下図は、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光とが足し合わされた多重照明光によってマスク200を照明した場合にプレート400上に形成される、A断面に関する光強度分布である。即ち、図7(A)の下図は同図の上図と中図の足し合わせである。このように、2種類の照明光によりマスク200を照明するとプレート400上には3値の光強度分布がコンタクト部230が強調された状態で形成される。コンタクト部230を解像するためには、強度T2=I3’から強度T1=I3’+I3の間の強度値をレジストの閾値に設定すればよいことが理解される。
【0071】
図7(B)の上図は光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光でマスク200を照明した場合のプレート400上に形成される、B断面に関する光強度分布である。光透過部242は透過率100%を有するから光強度I3を有する。光透過部242は透過率50%を有して光強度I2を有する。ダミーパターン240は、中間強度I2と周辺強度I1でゲート部220と同一のピッチ2Lで繰り返す周期パターンとなる。
【0072】
図7(B)の中図は、軸外に強度分布のピークを有する照明光でマスク200を照明した場合のプレート400上に形成される、B断面の光強度分布である。軸外に強度分布のピークを有する照明光でマスク200を照明すると微細なパターンは解像せず(即ち、図6に示すパターン244は解像せずに)、ダミーパターン240は強度I2’として結像し、2つのゲート部220は強度ピーク値(強度I3’)として解像する。
【0073】
図7(B)の下図は、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光とが足し合わされた照明光によってマスク200を照明した場合にプレート400上に形成される光強度分布である。即ち、図7(B)の下図は同図の上図と中図の足し合わせである。このように、2種類の照明光によりマスク200を照明するとプレート400上には5値の光強度分布が、ゲート部220が強調された状態で形成される。ゲート部220を解像するためには、強度T2=I3’から強度T1=I3’+I3の間の強度値をレジストの閾値に設定すればよいことが理解される。
【0074】
この結果、所望のパターン210をプレート400にマスク200を交換せずに解像するためには、プレート400のレジストの閾値をT2とT1の間に設定すればよい。そうすることによって、微細なパターンを解像すると同時にコンタクト部の大きなパターンも線幅3Lとして形状再現性良く解像する。
【0075】
マスク200は3つの透過率値が2つの位相値からなるピッチ2Lの周期構造を有するため、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光によってプレート400上の光強度分布は3値の周期構造になる。即ち、光強度は、位相差がπの境界では強度がゼロとなり、透過率が50%の境界では中間強度I2とゼロの周期的分布 となり、透過率が100%の領域では最大値である強度I3とゼロの周期的分布となり、全体的には強度3値をもつピッチ2Lの周期的な分布となる。
【0076】
微細な部分を解像しないで擬似的な周期構造を持たないようにするために、本実施形態はマスク200を軸外に強度分布のピークを有する照明光で照明する。軸外に強度分布のピークを有する照明光は、限界解像以下のピッチ2Lの周期的位相シフトパターンは解像せずに平坦な光強度分布を形成するが、透過率分布によって3値の光強度分布をプレート400上に形成する。透過率分布はピッチ2Lの限界解像以下の周期的分布を形成することによって、軸外に強度分布のピークを有する照明光に対しては周期パターンが解像されないようにし、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光に対しては周期パターンが解像されるようにする。即ち、透過率100%のクロム膜等に覆われない部分は強度ピーク値I3’となるが、線幅Lは解像しないのでぼけて間隔Lを隔てた隣の線とは分離せず、図7(A)及び(B)の中図に示すように、線幅3Lの線となる。
【0077】
透過率50%の半透膜に覆われた部分は中間強度値I2’ となるが、線幅Lは解像しないのでぼけて間隔Lを隔てた隣の線とは分離せず平坦な強度分布、ごく緩やかな周期的分布となる。
【0078】
以上より、周期構造をもつ強度3値の強度分布と、大きな部分のみを解像する強度分布の足し合わせは、図6のような透過率分布と位相分布を持つマスク200を、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光を(順次又は同時に)両方含む多重照明によって実現される。
【0079】
投影光学系300は、マスク200に形成されたマスクパターン260を経た回折光をプレート400上に結像するための開口絞り320を有する。投影光学系300は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。上述したように、投影光学系300の瞳面320に形成される有効光源の形状は図2乃至図4に示す形状と同様である。
【0080】
プレート400は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。プレート400にはフォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークはベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
【0081】
プレート400はウェハステージ450に支持される。ステージ450は、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及び動作の説明は省略する。例えば、ステージ450はリニアモータを利用してXY方向にプレート400を移動する。マスク200とプレート400は、例えば、同期して走査され、図示しないマスクステージとウェハステージ450の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ステージ450は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、マスクステージ及び投影光学系300は、例えば、鏡筒定盤は床等に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
【0082】
結像位置調節装置500は、ステージ450に接続されてステージ450と共にプレート400を焦点深度の範囲内で図1に示すZ方向に移動させ、プレート400の結像位置を調節する。露光装置1は、必要があれば、Z方向において異なる位置に配置されたプレート400に対して露光を複数回行うことにより、焦点深度内における結像性能のばらつきをなくすこともできる。結像位置調節装置500は、Z方向に伸びる図示しないラックと、ステージ450に接続されてラック上を移動可能な図示しないピニオンと、ピニオンを回転させる手段など、当業界で周知のいかなる技術をも適用することができるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0083】
露光において、レーザー112から発せられた光束は、ビーム成形系114によりそのビーム形状が所望のものに成形された後で、照明光学系120に入射する。集光光学系130は、それを通過した光束をオプティカルインテグレータ140に効率よく導入する。その際、露光量調節部132が照明光の露光量分布を調節する。オプティカルインテグレータ140は照明光を均一化し、開口絞り150は、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光とが合成された照明光を形成する。かかる照明光はコンデンサーレンズ160を介して位相シフトマスク200を最適な照明条件で照明する。
【0084】
マスク200には、所望のパターン210と、パターン210に重ねられたダミーパターン240とから構成されて、三種類以上の透過率を有するマスクパターン260が形成されている。ゲート部220は、ダミーパターン240に重ねられてL&Sパターンをダミーパターン240と共に形成し、位相シフトマスクにより解像性能が高められている。
【0085】
マスク200を通過した光束は投影光学系300の結像作用によって、プレート400上に所定倍率で縮小投影される。ステップアンドスキャン方式の露光装置1であれば、光源部110と投影光学系300は固定して、マスク200とプレート400の同期走査してショット全体を露光する。更に、プレート400のステージ450をステップして、次のショットに移り、プレート400上に多数のショットを露光転写する。なお、露光装置1がステップアンドリピート方式であれば、マスク200とプレート400を静止させた状態で露光を行う。
【0086】
光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光は位相シフトマスク200を照明して微細な周期パターンの強度分布をプレート400上に形成する。軸外に強度分布のピークを有する照明光はマスク200を照明して粗く露光する。位相シフトマスクに割り当てられた三種類以上の透過率はプレート400上に、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光のそれぞれが3値の光強度分布を形成することを可能にし、それらの足し合わせの照明光は所望のパターン210が強調された光強度分布を形成することを可能にする。この結果、プレート400のレジストの閾値を適当に選択することによって所望のパターン210をプレート400上に形成することができる。これにより、露光装置1はレジストへのパターン転写を高精度に行って高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【0087】
次に、図12及び図13を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図12は、デバイス(ICやL&SIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明のリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0088】
図13は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0089】
【実施例1】
実施例1では図6に示す位相シフトマスク200と、レーザー112にKrFエキシマレーザー(波長248nm)と、図3(E)に示す絞り150E(有効光源)と、NA0.60の投影光学系300とを露光装置1に使用した。光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光のσを0.2に、輪帯照明光の外側σを0.8、内側σを0.6とする。また、露光量調整部132によって光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光との強度比は1対1に設定した(照明条件1)。
【0090】
照明条件1における露光結果を図8に示す。図8(A)を参照するに、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光を使用した場合には微小周期構造が解像しているが、大きなパターン部分周辺は形状が歪んでいる。特にゲート部とコンタクト部の接している部分は線がくびれており、断線の原因となるため好ましくない。図8(B)を参照するに、軸外(例えば、四重極)照明光を使用した場合には、大きなパターン部のみが露光されて微細周期パターンは解像されていない。図8(C)を参照するに、これらを重ねた照明光を使用した場合には所望のゲートパターン210全体が解像されていることが理解される。
【0091】
また、プレート400上の光強度分布をA断面に関して図9に、B断面に関して図10に示す。限界解像では近接効果が強いために図7に示す光強度分布とは多少異なるものの、ほぼ同様の特徴を有することが理解される。多重照明の結果、図8(C)に示すように微細なパターンの解像性が非常によく、歪の無い0.12μmのパターンが形成された。数式1における線幅Rを(λ/NA)で割ってkで規格化すると、k=0.29のパターンが解像されたことになる。また、軸上の照明光の半径(σ)を大きくすると共に軸外の照明光の内側半径(σ)を小さくしていくと、強度分布が連続した有効光源による大σ照明となるが、この場合も同様に解像性能が良く、多重照明の効果が得られる。
【0092】
【実施例2】
次に、照明条件を変更して同様の実験を行った。ここでは、図6に示す位相シフトマスク200と、レーザー112にKrFエキシマレーザーと、NA0.60の投影光学系300とを露光装置1に使用した。
【0093】
かかる露光装置1を、(図3(A)に示す絞り150A(有効光源)が与える照明光のような)瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光、(図3(B)に示す絞り150Bが与える照明光のような)瞳面で軸外にピークを有する四重極照明光(図3(D)において各円形開口の中心位置のσを0.5、各辺の大きさのσを0.3とする。)、及び、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光が合成された、(図3(D)に示す絞り150Dが与える照明光のような)五重極照明光(中心部のσは0.3、他は四重極照明光と同じ)でそれぞれ露光した。また、露光量調整部132によって五重極照明光の光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光との強度比は1対1に設定した(照明条件2)。かかる照明条件2でも、図11(A)に示すように良好な結果が得られた。
【0094】
また、マスクとして図6(A)に示す透過率分布を有し且つ位相シフトをさせないバイナリマスクを、図2(F)に示すような絞り150F(有効光源)により得た照明光で照明してNA0.60の投影光学系300により投影露光を行ったところ、図11(B)に示すような良好な結果が得られた。
【0095】
【実施例3】
次に、マスクパターンを変更して同様の実験を行った場合について説明する。図14に示すような線幅と間隔が等しく5個並んだコンタクトホールパターンを所望のパターン210Aに選択した。ホール径と間隔は共に0.15μm(k=0.363)とした。ここで、図14は所望のパターンの概略平面図である。
【0096】
また、本実施例で使用したマスク200Aを図15に示す。図15(A)は、マスク200Aの透過率分布を表す概略平面図である。図15(B)は、マスク200Aの位相分布を表す概略平面図である。図15(B)に示すように、マスク200Aにおいては、コンタクトホールパターンが市松状に位相が0度と180度に設定されている。
【0097】
マスク200Aは、図15(A)に示すように、透過率100%に設定された所望のコンタクトホールパターン210Aと、透過率50%に設定されたダミーコンタクトホールパターン220Aとが2次元的に配列されたコンタクトホールパターン230Aが形成されており、透過率0%の遮光部240Aを有する。このように、本実施例では、所望の位置のコンタクトホールの透過率をダミーコンタクトホールのそれよりも大きくして、露光量に差を設けている。図19のマスクを用いても本実施例とほぼ同じ結果が得られるが、図19のマスクの本実施例との違いは19(B)に示す位相分布に対しマスク200の位相分布が同じ位相からなる点である。
【0098】
位相分布200Aのマスクは位相シフトマスクであり、位相分布200Bのマスクはバイナリマスクである。図15(B)に示すように、隣接するコンタクトホール250A及び260Aが市松状に位相が0度とπ(180度)に設定されている。位相シフトマスクに照明光を垂直に入射させると、隣接する光透過部を通過する0次回折光が打ち消されるので、±1次回折光が結像に使用される。±1次回折光は光強度が等しいので、0次回折光と+1次又は−1次回折光を使用する場合に比べて、干渉縞として得られるパターンのコントラストは大きくなり、プレート400上に良好なパターンが得られることになる。
【0099】
実施例2の照明条件2に対する露光結果を図16に示す。同図に示すように、ホールの中央と両端の大きさが均一で形状のひずみがなく、所望のコンタクトホールパターンが良好にプレート400に解像されているのが理解される。
【0100】
位相シフトマスク200Aを垂直照明によって得られる解像度は最小ピッチがk=(0.25×√2)×2、線幅と間隔が等しければ最小線幅がk=0.25×√2=0.35355までとなる。従って、0.15μm(k=0.363)より微細な0.14μm以下のコンタクトホールは解像されないことになる。0.14μm以下のコンタクトホールを解像するためには、例えば、公開特許2000年第40656号公報の方法を用いて解像すればよい。同公報は二光束干渉の重ね合わせによって二次元格子を作成する方法を提案しており、縦横に周期的なコンタクトホール列の解像が可能である。
【0101】
レーザー112にKrFエキシマレーザーと、図2(F)に示す絞り150F(有効光源)と、NA0.60の投影光学系300とを露光装置1を使用してホール径と間隔が0.12μm(k0.29)に設定されたパターンを解像する。そのために図19に示す位相シフト分布200Bのバイナリマスクで露光した。マスク200Bは、図14に示す所望のコンタクトホールパターンと類似するがために使用されるマスクである。ここで、図19(A)は、マスク200Bの透過率分布を表す概略平面図である。図19(B)は、マスク200Bの位相分布を表す概略平面図である。マスク200Bは、200Aと同様に、透過率100%で所望のパターン210Aに相当する所望のパターン210Bと、透過率50%のダミーのパターン220Bとからなるコンタクトホールパターン230Bと、透過率0%の遮光部240Bとを有する。従って、本実施例でも、所望の位置のコンタクトホールの透過率をダミーコンタクトホールのそれよりも大きくして、露光量に差を設けている。但し、マスク200Bは、図19(B)に示すように、各ホール250Bの位相は0に設定されているバイナリマスクである。
【0102】
本実施例の露光結果を図20に示す。同図に示すように、ホールの中央と両端の大きさが均一で形状のひずみがなく、所望のコンタクトホールパターンが良好にプレート400に解像されているのが理解される。
【0103】
より詳しいプレート400に転写される像を図21及び図22に示す。図21(A)は、図17に示す照明によってマスク200Bが照明された場合にプレート400に転写される像を示し、図22(A)はその場合のプレート400上の光強度分布を示す。図21(B)は図18に示す照明によってマスク200Bが照明された場合にプレート400に転写される像を示し、図22(B)はその場合のプレート400上の光強度分布を示す。図21(C)は、図17に示す照明と図18に示す照明が多重された場合に(即ち、絞り150F(有効光源)を使用した場合に)プレート400に転写される像を示し、図22(C)はその場合のプレート400上の光強度分布を示す。これらは図7(B)の下図に示す合成された結果に相当することが理解される。
【0104】
もちろん、位相分布200Bの代わりに位相分布200Aを使用しても図20に示すのと同様に良好な解像を得ることができる。また、前述したように位相分布図200Bを斜入射照明して得られる像は位相分布図200Bを垂直照明して得られる像よりも若干性能は劣るが、それでも非常に良く解像される。必要があれば、露光量調整部132を介して図17に示す照明光と図18に示す照明光の露光量の比を制御することもできる。
【0105】
【実施例5】
4光束干渉と2光束干渉の重ね合わせによって形状が非常によく再現されている実施例を説明する。4光束干渉を用いると解像度Rは最小ピッチがk=(0.25×√2)×2、線幅と間隔が等しければ最小線幅がk=0.25×√2=0.35355までしか得られない。従って、0.15μm(k=0.363)のパターンを解像した結果である。
【0106】
本実施例では、レーザー112にKrFエキシマレーザーと、図3(C)に示す絞り150Iと、NA0.60の投影光学系300とを露光装置1に使用して図15に示す位相シフトマスクを露光した。この位相シフトマスクと軸上の照明光によって4光束干渉し、軸外の照明光で2光束干渉が得られる。
【0107】
本実施例の露光結果を図23に示す。同図に示すように、孤立のパターンと密集したパターンの大きさが均一で、非常に形状再現性よく解像されていることが理解される。
【0108】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずにその趣旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本実施例では、図7のようなパターンの最小ピッチの強度3値からなる周期的強度分布と、大きな線幅で分布する強度多値の強度分布を、位相分布2値、透過率分布3値のマスクを垂直入射(または斜入射の微細パターンを解像する方向)と斜入射(または斜入射の微細パターンを解像しない方向)の多重照明の露光方法によって実現しているものであるが、これに限定するものでなく、図7のような強度分布の重ねあわせを実現するものであればどのような露光方法であってもよい。
【0109】
【発明の効果】
本発明のマスク、露光方法及び装置によれば、微細な(例えば、0.15μm以下の)線幅を持ち、マスクを交換せずに、解像度良く露光可能な露光することができる。また、かかる露光方法及び装置を使用したデバイス製造方法は高品位なデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の露光装置の概略ブロック図である。
【図2】 図1に示す露光装置の開口絞りの例示的形状の概略平面図である。
【図3】 図1に示す開口絞りの別の例示的形状の概略平面図である。
【図4】 図1に示す開口絞りの更に別の例示的形状の概略平面図である。
【図5】 所望のパターンの概略平面図である。
【図6】 本発明の位相シフトマスクの一例の概略平面図である。
【図7】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利用して図6に示す位相シフトマスクを照明した場合に図1に示す露光装置のプレートに現れる光強度分布である。
【図8】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利用して図6に示すマスクを照明した場合にプレートに転写されるパターンを示す平面図である。
【図9】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利用して図6に示すマスクを照明した場合にプレートに現れる、A断面に関する光強度分布である。
【図10】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利用して図6に示すマスクを照明した場合にプレートに現れる、B断面に関する光強度分布である。
【図11】 図6に示す位相シフトマスクを絞り150Dの有効光源の照明条件で照明した場合と、バイナリマスクを150Fの有効光源の照明条件で照明した場合のプレートに転写されたパターンを示す平面図である。
【図12】 本発明の露光装置を有するデバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図13】 図12に示すステップ4の詳細なフローチャートである。
【図14】 別の所望のパターンの概略平面図である。
【図15】 図14に示す所望のパターンにダミーのパターンを重ねることによって形成された位相シフトマスクの一例の概略平面図である。
【図16】 図15に示す位相シフトマスクを照明した場合にプレートに転写される露光パターンの結果である。
【図17】 図2(F)に示す開口絞りのある一部の開口がもたらす照明光の有効光源形状を示す平面図である。
【図18】 図2(F)に示す開口絞りの残りの開口がもたらす照明光の有効光源形状を示す平面図である。
【図19】 図14に示す所望のパターンであって、よりホール径及び間隔が小さいものを露光するために私用される位相シフトマスクの概略平面図である。
【図20】 図19に示す位相シフトマスクを照明した場合にプレートに転写された露光パターンの結果である。
【図21】 図17に示す照明光及び/又は図18に示す照明光により図19に示すマスクを照明した場合にプレートに転写されるパターンの結果である。
【図22】 図17に示す照明光及び/又は図18に示す照明光により図19に示すマスクを照明した場合にプレート上に現れる光強度分布である。
【図23】 本発明の実施例の露光結果である。
【符号の説明】
1 露光装置
100 照明装置
120 照明光学系
132 露光量調整部
150 開口絞り
200 マスク
210 所望のパターン
240 ダミーのパターン
260 マスクパターン
300 投影光学系
320 瞳
400 プレート

Claims (6)

  1. コンタクト部とゲート部を持つ所望のパターンと、前記ゲート部の両側に前記コンタクト部と重なるよう配置された周期性のあるダミーのパターンとを有する位相シフトマスクを
    瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを持つ第1の光前記瞳面で軸外に強度分布のピークを持つ第2の光で照明し、
    前記位相シフトマスクからの光を投影光学系を介してレジストに投影することによって、前記所望のパターンが結像される部分が閾値を超え、前記ダミーのパターンが結像される部分が閾値を超えないように前記レジストを露光することを特徴とする露光方法。
  2. 前記ダミーのパターンと前記所望のパターンとのピッチのハーフピッチは、当該ハーフピッチをP、前記投影光学系の前記レジスト側の開口数をNA、前記第1及び第2の光の波長をλ、プロセス定数をk1とすると、
    P=k1(λ/NA)
    k1=P/(λ/NA)>0.25
    を満足し、
    前記ハーフピッチは前記所望のパターン間の最小ピッチと同じであることを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  3. 前記ダミーのパターンの周期の方向と直交する方向の長さは前記所望のパターンの対応する方向の長さよりも長く、
    前記ダミーのパターンの透過率は、前記所望のパターンの透過率よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  4. 前記ダミーのパターンの周期の方向と直交する方向の長さは前記所望のパターンの対応する方向の長さよりも長く、
    前記ダミーのパターンの反射率は、前記所望のパターンの反射率よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  5. 前記第1の光が前記ダミーのパターンと周期性のない前記所望のパターンを露光した像面上の強度ピーク値をI1、前記第2の光が前記ダミーのパターンと周期性のない前記所望のパターンを露光した前記像面上の強度ピーク値をI1’とすると、強度I1’からI1’+I1の間に前記レジストの閾値があり、かつ、前記第1の光が前記ダミーのパターンと周期をなす前記所望のパターンを露光した前記像面上の強度ピーク値をI2、前記第2の光が前記ダミーのパターンと周期をなす前記所望のパターンを露光した前記像面上の強度ピーク値をI2’とすると、強度I2’からI2’+I2の間に前記レジストの閾値があるように、前記第1及び第2の光の照度を設定することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  6. 前記第1の光は、前記所望のパターンと前記ダミーのパターンからなる周期的なパターンを解像させ、
    前記第2の光は、前記所望のパターンと前記ダミーのパターンからなる周期的なパターンを解像させず、前記ダミーのパターンと周期性のない前記所望のパターンを解像させることを特徴とする請求項5記載の露光方法。
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