JP3868861B2 - 器具の安全装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温風暖房機等の器具の安全装置に関し、より詳しくは、器具のチャイルドロックモードの機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
温風暖房機等の器具では、子供や幼児が不用意に器具の運転操作を行ってしまうことを防止するために、チャイルドロックモードといわれる機能を備えたものが知られている。このチャイルドロックモードは、器具の各操作スイッチを操作することにより該器具にて本来実行される所定の機能、例えば運転モードの切換や、運転条件の設定・変更、表示器の表示モードの設定・変更等の機能を制限し、それらの機能に基づく器具の本来の状態変更を不能とするモードである。例えば、温風暖房機等の燃焼器具では、器具のチャイルドロックモードがONにされている状態では、器具の運転スイッチのOFF操作による器具の運転停止(燃焼運転の停止)しか行うことができないようにして、運転停止状態からの器具の運転開始、あるいは、運転モードや目標室温の設定・変更等、器具の状態変更を行うことを禁止することが一般的に行われている。
【0003】
このようなチャイルドロックモードの機能を備えた器具では、そのチャイルドロックモードをON/OFFするための専用の操作スイッチを器具に備えたものが知られている。しかし、その専用の操作スイッチを子供や幼児が操作すれば、チャイルドロックモードを解除したりすることが可能であるため、子供や幼児による器具の運転操作を確実に防止する上では不十分である。また、チャイルドロックモード用の専用のスイッチを設けたり、それを隠すための蓋を備えたりすることはコスト的にも不利である。
【0004】
このため、例えば特開平2−230018号公報や特開平6−213434号公報に見られるように、器具にあらかじめ備えられた各種の機能に係わる複数の操作スイッチのうち、あらかじめ定めた2つ以上の複数の特定操作スイッチを同時に操作(具体的には押し操作)することで、チャイルドロックモードのON/OFFを行うようにしたものが知られている。尚、特開平6−213434号公報のものでは、チャイルドロックモードに器具の状態を移行させる場合(チャイルドロックモードをONにする場合)、2つの特定操作スイッチの操作開始タイミングの時間差が所定時間(例えば0.5秒)以内となるようにそれらの特定操作スイッチを同時に操作することがチャイルドロックモードへの移行条件となっている。
【0005】
これらの器具では、既存の操作スイッチを前記特定操作スイッチとして用いるため、チャイルドロックモードに専用の操作スイッチが不要となる。また、チャイルドロックモードのON/OFFが2つ以上の特定操作スイッチの複合操作によって行われるため、該チャイルドロックモードのON/OFFを子供や幼児が簡単には行うことができなくなり、これらの点で利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報に見られるような従来の技術では、次のような不都合を生じる虞れもあった。すなわち、例えば手指の大きい使用者が、器具の状態をチャイルドロックモードにするために、複数の特定操作スイッチ、例えば2つの特定操作スイッチを同時に操作(押し操作)しようとしたとき、それらの2つの特定操作スイッチだけでなく、いずれか一方の特定操作スイッチに隣接する他の操作スイッチ(特定操作スイッチ以外の操作スイッチ)にも指が当接し、当該他の操作スイッチをも意図せずに操作してしまう場合が多々ある。そして、このような場合に、2つの特定操作スイッチの実際の操作開始時点に多少の時間差があり、且つ、それらの操作開始時点の間の時間内で前記他の操作スイッチが操作されていると、当該他の操作スイッチの操作に基づいて器具の状態が変化した直後にチャイルドロックモードに移行してしまうことがある。また、2つの特定操作スイッチだけが同時操作された場合であっても、例えば2つの特定操作スイッチの実際の操作開始時点の間の時間内で器具の自動運転機能(器具のタイマ運転等)によって器具の運転状態が変化してしまう場合がある。また、器具の仕様によっては、特定の条件下で特定操作スイッチのうちの所定の特定操作スイッチを操作すると通常の場合と異なる機能を発揮させるようにする場合がある。そして、このような場合には、上記特定の条件下で、チャイルドロックモードをONにするために全ての特定操作スイッチを操作状態にすると、その特定操作スイッチのうちの所定の特定操作スイッチの操作によって器具の状態が変化してしまう場合がある。
【0007】
そして、上記のように特定操作スイッチの全てを操作状態にする際に、器具の自動運転機能や仕様によって器具の状態が変化するような場合には、その変化した直後にチャイルドロックモードに移行してしまう。従って、このような場合におけるチャイルドロックモードへの移行(チャイルドロックモードのON)は、本来、使用者が意図している器具の状態(特定操作スイッチの同時操作を開始する直前の器具の状態)とは異なる状態で行われることとなる。このため、使用者は、器具の所望の状態でチャイルドロックモードをONにするためには、チャイルドロックモードを一旦、解除して、器具の状態を戻した後に、改めてチャイルドロックモードをONにする操作を行わなければならない。
【0008】
さらに、前記特開平6−213434号公報のものでは、2つの特定操作スイッチを、所定時間内(同公報のものでは例えば0.5秒)で操作することをチャイルドロックモードへの移行条件としているため、人によっては、チャイルドロックモードへの移行操作を行いづらいものとなるという不都合があった。
【0009】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、使用者が意図しないような器具の状態でチャイルドロックモードに移行してしまうような事態を防止し、チャイルドロックモードの機能の操作性を向上することができる器具の安全装置を提供することを目的とするものである。さらにはチャイルドロックモードへの移行操作を不具合なく行うことができる器具の安全装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の器具の安全装置は、かかる目的を達成するために、器具の複数の操作スイッチのうちのあらかじめ定められた2つ以上の特定操作スイッチの全てが操作された状態が同時に成立したとき、チャイルドロックモードへの移行の指示と判断して、該器具の状態を該チャイルドロックモードにする安全装置において、前記特定操作スイッチの全ての非操作状態から該特定操作スイッチのうちの一つの特定操作スイッチの操作が開始された直前の器具の状態のうち、前記チャイルドロックモードで状態変更が禁止されるロック対象状態に対して、該特定操作スイッチの全てが操作された状態になった時の器具のロック対象状態が異なるか否かを判断する手段を備え、その器具の両ロック対象状態が異なるとき、チャイルドロックモードへの移行を禁止することを特徴とする。
【0014】
かかる本発明によれば、器具の状態をチャイルドロックモードにするために使用者が前記特定操作スイッチの全てを操作する際に、該特定操作スイッチのうちの一つを最初に操作し始めた直前から該特定操作スイッチの全てを操作し終えるまでに、器具の自動運転機能(例えばタイマ運転等)や、特定の条件下における該特定操作スイッチのいずれかの操作による所定の機能等によって、器具のロック対象状態(例えば運転状態や器具に備えた表示器の状態、あるいは操作スイッチの操作によって設定可能な器具の運転条件の設定データ等のうち、チャイルドロックモードで状態変更が禁止される器具の状態)が変更されたときには、その変更の前後にわたる前記特定操作スイッチの一連の操作によって最終的に該特定操作スイッチの全てが操作された状態が同時に成立するようになってもチャイルドロックモードへの移行が禁止される。このため、変更後の器具の状態でチャイルドロックモードに移行する(チャイルドロックモードがONになる)ことがない。
【0015】
この結果、使用者が意図しない状態、すなわち、使用者が前記特定操作スイッチの全てを操作する際における上記他の操作スイッチの誤操作や器具の自動運転によって器具の状態が、特定操作スイッチの全ての操作を開始し始める直前の状態から変更された状態でチャイルドロックモードに移行してしまうような事態を防止できる。従って、本発明によれば、使用者が意図しないような器具の状態でチャイルドロックモードがONになるような事態を防止することができ、チャイルドロックモードの機能の操作性を向上することができる。
【0017】
前記本発明では、前記特定操作スイッチの全ての非操作状態から該特定操作スイッチのうちの一つの特定操作スイッチの操作が開始された直前の器具のロック対象状態と該特定操作スイッチの全てが操作された状態になった時の器具のロック対象状態とが同一であると判断したときには、該特定操作スイッチのうちの最初に操作が開始された特定操作スイッチの操作開始時点と最後に操作が開始された特定操作スイッチの操作開始時点との間の時間差によらずに器具の状態をチャイルドロックモードに移行させることが好適である。
【0018】
これによれば、特定操作スイッチの全ての同時操作の際に、特定操作スイッチ以外の他の操作スイッチが誤操作されたり、器具の状態が変更されたりしない場合には、特定操作スイッチの相互の操作開始時点に時間差があっても、最終的に特定操作スイッチの全てが同時に操作された状態になれば、器具の状態はチャイルドロックモードに移行する。従って、使用者は、器具の状態をチャイルドロックモードにするとき、特定操作スイッチの相互の操作開始時点を揃える必要はなく、例えばそれらの特定操作スイッチを順番にゆっくり操作していくようにしてもよい。この結果、チャイルドロックモードへの移行操作を不具合なく容易に行うことができ、チャイルドロックモードの機能の操作性を向上することができる。さらには、チャイルドロックモードへの移行操作が容易になることから、該移行操作を行う際に、特定操作スイッチ以外の他の操作スイッチを誤って操作してしまうような事態が発生するのを低減することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に関連する参考例を図1〜図3を参照して説明する。本参考例は例えば燃焼器具としての温風暖房機の安全装置に関する参考例である。
【0020】
図1を参照して、1は温風暖房機Aのコントローラ(電子制御ユニット)、2は温風暖房機Aの操作パネル(操作器)である。尚、温風暖房機Aは例えばガス温風暖房機である。
【0021】
コントローラ1は、本発明における安全装置としての機能を有するものであり、図示を省略するマイクロコンピュータ等を含む電子回路により構成されている。このコントローラ1には、操作パネル2の後述する操作スイッチやランプ、表示器等が電気的に接続されていると共に、室温センサ等のセンサ類3と、図示を省略するバーナへの燃料供給路の開閉電磁弁や燃料供給量調整弁(ガス比例弁)、ファンモータ(温風送風用のファンモータやバーナの燃焼用のファンモータ)、イグナイタ等のアクチュエータ類4とが電気的に接続されている。そして、コントローラ1は、操作パネル2の後述する操作スイッチの操作による指示信号や、センサ類3による検出信号、あらかじめ定められたプログラム、設定データ等に基づいてアクチュエータ類4の動作を制御し、温風暖房機Aの所要の暖房運転(温調運転等)を行わしめる。
【0022】
尚、温風暖房機Aのバーナの燃焼や温風の送風に係わる機構的構成、及びそれらの作動は公知のものであると共に、本発明の本質をなすものではないので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0023】
前記操作パネル2の構成を図2を参照して説明する。操作パネル2には、操作スイッチとして、運転入/切スイッチ5、アップスイッチ6、ダウンスイッチ7、おはようスイッチ8、おやすみスイッチ9、時刻合わせスイッチ10が備えられている。また、操作パネル2には、時刻情報(現在時刻もしくは後述のおはよう運転モードに係わる予約時刻)や設定室温(目標室温)、現在室温(現在室温の検出値)をデジタル表示するための一対の表示器11a,11bが備えられている。さらに、操作パネル2には、温風暖房機Aの動作状態(温風暖房機Aの運転モードや表示器11a,11bの表示モード等)を報知するための報知ランプとして、午前ランプ12、午後ランプ13、時計ランプ14、おはようランプ15、チャイルドロックランプ16が備えられている。
【0024】
前記各スイッチ5〜10は非ロック式押しボタンタイプの操作スイッチであり、それらが押し操作されているときに、その旨を示す信号がコントローラ1に入力されるようになっている。各スイッチ5〜10の機能を説明すると、運転入/切スイッチ5は、温風暖房機Aの運転の開始あるいは停止をコントローラ1に指示するためのスイッチ、アップスイッチ6は、前記表示器11a,11bにより表示される時刻を進ませたり、設定室温を増加させるためのスイッチ、ダウンスイッチ7は、表示器11a,11bにより表示される時刻を遅らせたり、設定室温を減少させるためのスイッチである。尚、アップスイッチ6及びダウンスイッチ7は、その両者を合わせて、後述するチャイルドロックモードのON/OFFをコントローラ1に指示するための特定操作スイッチとしての機能をも併せもつものである。つまり、本参考例では、特定操作スイッチは、アップスイッチ6及びダウンスイッチ7の2つである。
【0025】
また、おはようスイッチは8は、使用者が設定した予約時刻で温風暖房機Aの暖房運転を自動的に開始する運転モード(おはよう運転モード)のON/OFFをコントローラ1に指示するためのスイッチ、おやすみスイッチ9は、温風暖房機Aの運転を現在時刻からあらかじめ決められた所定時間後(例えば1時間後)に自動的に停止する運転モード(おやすみ運転モード)のON/OFFをコントローラ1に指示するためのスイッチ、時刻合わせスイッチ10は、表示器11a,11bに表示される現在時刻、及びおはよう運転モードの予約時刻(暖房運転を自動的に開始する時刻)を調整する時刻調整モードをON/OFFするためのスイッチである。
【0026】
尚、前記午前ランプ12及び午後ランプ13は、表示器11a,11bの表示時刻が午前であるか午後であるかを報知するためのランプ、時計ランプ14は、表示器11a,11bの表示モードが時刻表示モードであるか否かを報知するためのランプ、おはようランプ15は、おはよう運転モードがONになっているか否かを報知するためのランプ、チャイルドロックランプ16はチャイルドロックモードがONになっているか否かを報知するためのランプである。
【0027】
ここで、前記操作パネル2の操作による温風暖房機Aの基本的作動を説明しておく。温風暖房機Aの運転停止状態(待機状態)においては、コントローラ1は、表示器11a,11bに現在時刻を表示させている。このとき、コントローラ1は、現在時刻が午前であるか午後であるかによって、それぞれ午前ランプ12、午後ランプ13を点灯させる。
【0028】
この状態で運転入/切スイッチ5が押し操作されると、コントローラ1は、温風暖房機Aの暖房運転(より詳しくは、図示しないバーナの燃焼運転及びファンモータの作動)を開始させる。尚、温風暖房機Aの暖房運転中においては、コントローラ1は、基本的には表示器11a,11bにそれぞれ設定室温と現在室温(現在室温の検出値)とを表示させ、その設定室温に現在室温がほぼ一致するようにバーナ(図示しない)の燃焼量や、温風送風量を前記アクチュエータ類4を介して制御する。尚、暖房運転中に運転入/切スイッチ5が押し操作されると、コントローラ1は、温風暖房機Aの暖房運転を停止させる。
【0029】
表示器11a,11bに設定室温及び現在室温が表示されている暖房運転中に、アップスイッチ6あるいはダウンスイッチ7が単独で押し操作されると、その押し操作の度に、コントローラ1は、表示器11aに表示される設定室温を増加あるいは減少すると共に、該設定室温を図示しないEEPROM等のメモリに記憶保持し、その設定室温に基づいてバーナの燃焼量等を上述のように制御する。
【0030】
また、暖房運転中におやすみスイッチ9が押し操作されると、コントローラ1は温風暖房機Aの運転モードをおやすみ運転モードに設定し、現在時刻(より詳しくはおやすみスイッチ9が押し操作された時刻)から所定時間後に、温風暖房機Aの暖房運転を自動的に停止させる。尚、おやすみ運転モードがONになっているときに、おやすみスイッチ9が押し操作されると、おやすみ運転モードが解除される。
【0031】
また、暖房運転中及び運転停止中のいずれであっても、おはようスイッチ8が押し操作されると、コントローラ1はおはよう運転モードをONにしておはようランプ15を点灯させると共に、表示部11a,11bに暖房運転を開始する時刻として現在設定されている予約時刻を所定時間、表示させる。そして、おはよう運転モードがONになると、コントローラ1は、現在設定されている予約時刻で、自動的に暖房運転を開始させる。尚、おはよう運転モードのONに応じて予約時刻が所定時間表示された後には、あるいは、該所定時間内に、アップスイッチ6あるいはダウンスイッチ7が押し操作されたときには、コントローラ1は、表示器11a,11bの表示を、暖房運転中であれば設定室温及び現在室温の表示に切替え、運転停止中であれば現在時刻の表示に切替える。この場合、設定室温は現状に維持される(アップスイッチ6あるいはダウンスイッチ7の押し操作に応じた設定室温の増減は、暖房運転中に設定室温及び現在室温が表示部11a,11bに表示されている状態でのみ行われる)。また、おはよう運転モードがONになっているときに、おはようスイッチ8を押し操作すると、おはよう運転モードが解除される。
【0032】
また、暖房運転中及び運転停止中のいずれであっても、時刻合わせスイッチ10が押し操作されると、コントローラ1は現在時刻調整モードを開始する。この現在時刻調整モードでは、コントローラ1は、現在時刻を表示器11a,11bに表示させ、アップスイッチ6あるいはダウンスイッチ7の押し操作に応じてそれぞれ現在時刻を進ませたり、遅らせたりする。そして、時刻合わせスイッチ10が再度押し操作されると、コントローラ1は、現在時刻調整モードを終了して、最終的に設定された時刻からの計時を開始すると共に、前記おはよう運転モードに係わる予約時刻調整モードを開始する。この予約時刻調整モードでは、コントロータ1は、現在設定されている予約時刻を表示器11a,11bに表示させ、アップスイッチ6あるいはダウンスイッチ7の押し操作に応じてそれぞれ予約時刻を進ませたり、遅らせたりする。そして、時刻合わせスイッチ10が再度押し操作されると、コントローラ1は、予約時刻調整モードを終了して、最終的に設定された予約時刻をEEP ROM等のメモリに記憶保持する。尚、予約時刻調整モードが終了すると、コントローラ1は、表示器11a,11bの表示を、暖房運転中であれば設定室温及び現在室温の表示に切替え、運転停止中であれば現在時刻の表示に切替える。
【0033】
また、暖房運転中及び運転停止中のいずれであっても、アップスイッチ6及びダウンスイッチ7の両者が同時に押し操作されたとき(より詳しくは、両者が押されている状態が同時に成立したとき。以下、このようなアップスイッチ6及びダウンスイッチ7の操作をロック操作という)には、コントローラ1はチャイルドロックモードをONにすると共に、前記チャイルドロックランプ16を点灯させる。このチャイルドロックモードでは、コントローラ1は、暖房運転を停止させるための操作パネル2の操作(暖房運転中における運転入/切スイッチ5の押し操作)、並びに、チャイルドロックモードを解除(OFF)するための操作パネル2の操作(これは本参考例では上記ロック操作と同じ操作である)以外の操作がなされても、それらの操作を受付けず、温風暖房機Aの動作状態を維持する。より具体的には、チャイルドロックモードがONになっているときには、おやすみスイッチ9の押し操作による前述のおやすみモードのON/OFF、おはようスイッチ8の押し操作による前述のおはようモードのON/OFF、時刻合わせスイッチ10の操作による前述の時刻調整モードのON/OFF、暖房運転中におけるアップスイッチ6あるいはダウンスイッチ7の押し操作による前述の設定温度の増減、運転停止中における運転入/切スイッチ5の押し操作による暖房運転の開始、というような作動がコントローラ1によって禁止される。これにより、温風暖房機Aの運転モードの状態、表示器11a,11bの表示モードの状態、設定温度の状態がロック対象状態として変更が禁止される。尚、時刻調整モードのON/OFFが禁止されることで、結果的には表示器11a,11bの表示モードの変更が禁止される。また、チャイルドロックモードのON状態において、運転入/切スイッチ5の押し操作による暖房運転の停止を禁止するようにして、チャイルドロックモードの解除操作しか受付けないようにしてもよい。
【0034】
上記チャイルドロックモードをONにする場合(温風暖房機Aの動作状態をチャイルドロックモードに移行させる場合)におけるコントローラ1の処理を以下にさらに説明する。コントローラ1は、温風暖房機Aの暖房運転中及び運転停止中のいずれにおいても、図3のフローチャートに示すルーチン処理を実行する。尚、以下の説明ではアップスイッチ6及びダウンスイッチ7を特に区別する必要がないときは、それらを総称的にアップ/ダウンスイッチ6,7と称する
コントローラ1は、スイッチ操作の受付の有無を判断する(STEP1)。ここで、STEP1の判断では、コントローラ1は、操作パネル2の各操作スイッチ5〜10について、該操作スイッチが非操作状態から押し操作されたとき(該操作スイッチが押し操作されたときにコントローラ1に入力される信号が立ち上がったとき)に、スイッチ操作の受付有りと判断する。尚、操作スイッチ5〜10のいずれかのスイッチ操作の受付が有った後、該操作スイッチが継続的に押し操作されている状態では、該操作スイッチに関するSTEP1の判断結果はNOになる。
【0035】
このとき、STEP1の判断結果がNOである場合には、コントローラ1は、後述するSTEP10〜13の処理を経て、再び、STEP1の判断処理を実行する。そして、これらの処理の合間に、いずれかの操作スイッチが非操作状態から押し操作されて、STEP1の判断結果がYESになると、コントローラ1は、STEP1で受付けたスイッチ操作がアップスイッチ6の押し操作であるか否かを判断し(STEP2)、アップスイッチ6の押し操作でない場合には、さらにダウンスイッチ7の押し操作であるか否かを判断する(STEP3)。そして、このとき、コントローラ1は、アップスイッチ6の押し操作である場合には、ロック受付アップ待ち状態であるか否かを判断し(STEP4)、ダウンスイッチ7の押し操作である場合には、ロック受付ダウン待ち状態であるか否かを判断する(STEP5)。ここで、ロック受付アップ待ち状態は、ダウンスイッチ7の押し操作が行われている状態(ダウンスイッチ7の押し操作の受付が既にあって、且つ、該ダウンスイッチ7の押し操作が継続している状態)で、チャイルドロックモードへの移行のためにアップスイッチ6の押し操作の受付を待っている状態である。また、ロック受付ダウン待ち状態は、アップスイッチ6の押し操作が行われている状態(アップスイッチ6の押し操作の受付が既にあって、且つ、該アップスイッチ6の押し操作が継続している状態)、チャイルドロックモードへの移行のためにダウンスイッチ7の押し操作の受付を待っている状態である。
【0036】
STEP4でロック受付アップ待ち状態である場合、あるいは、STEP5でロック受付ダウン待ち状態である場合には、コントローラ1は、STEP6において、アップ/ダウンスイッチ6,7が同時に押し操作状態にされるロック操作を有効とし、チャイルドロックモードをONにする(温風暖房機Aの状態がチャイルドロックモードに移行する)。
【0037】
また、STEP4で、ロック受付アップ待ち状態でない場合には、コントローラ1は、ロック受付ダウン待ち状態となり(STEP7)、後述するSTEP10からの処理を実行する。同様に、STEP5で、ロック受付ダウン待ち状態でない場合には、コントローラ1はロック受付ダウン待ち状態となり(STEP8)、後述するSTEP10からの処理を実行する。
【0038】
また、STEP1で受け付けたスイッチ操作が、アップ/ダウンスイッチ6,7のいずれの押し操作でもなく、STEP4及び5の判断結果がNOとなった場合、すなわち、STEP1で受け付けたスイッチ操作が、アップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチ(これは本参考例では、前記運転入/切スイッチ5、おはようスイッチ8、おやすみスイッチ9、及び時刻合わせスイッチ10のいずれかである)である場合には、コントローラ1は、STEP9において、ロック受付アップ待ち状態及びロック受付ダウン待ち状態を無効として、これらの待ち状態を解除した後、後述するSTEP10からの処理を実行する。尚、STEP9の処理の際に、ロック受付アップ待ち状態及びロック受付ダウン待ち状態のいずれでもない場合には、該STEP9の処理は実質的には実行されずに、STEP10からの処理が実行されることとなる。また、ロック受付アップ待ち状態及びロック受付ダウン待ち状態は、いずれか一方の状態しか採れないので、STEP9の処理は、実際には、ロック受付アップ待ち状態である場合にその待ち状態が無効にされ、ロック受付ダウン待ち状態である場合にその待ち状態が無効にされるという処理になる。
【0039】
STEP10では、コントローラ1は、ロック受付ダウン待ち状態であるか否かを判断し、この判断結果がNOである場合には、さらに、ロック受付アップ待ち状態であるか否かを判断する(STEP11)。そして、STEP10で、ロック受付ダウン待ち状態である場合には、コントローラ1はさらにアップスイッチ6の押し操作が、STEP1で受け付けてから現在まで継続しているか否かを判断し(STEP12)、この判断結果がNOである場合には、前記STEP9の処理を実行し、ロック受付ダウン待ち状態を無効にする(解除する)。同様に、STEP11で、ロック受付アップ待ち状態である場合には、コントローラ1はさらにダウンスイッチ7の押し操作が、STEP1で受け付けてから現在まで継続しているか否かを判断し(STEP13)、この判断結果がNOである場合には、前記STEP9の処理を実行し、ロック受付アップ待ち状態を無効にする(解除する)。
【0040】
そして、STEP13の判断結果がYESである場合には、STEP1の判断処理が再び実行される(この場合、ロック受付アップ待ち状態は継続する)。同様に、STEP12の判断結果がYESである場合には、STEP11の判断処理を経て(このときのSTEP11の判断結果はNOになる)、STEP1の判断処理が再び実行される(この場合、ロック受付ダウン待ち状態は継続する)。尚、STEP12の判断結果がYESである場合には、STEP11の判断結果はNOになるので、該STEP11の判断処理を省略して、直ちにSTEP1の判断処理を実行するようにしてもよい。
【0041】
以上説明したコントローラ1の処理によって、基本的には、アップ/ダウンスイッチ6,7の押し操作を開始したタイミングの前後関係によらずに両スイッチ6,7が同時に押し操作されている状態になると、チャイルドロックモードがONになる。より具体的には、例えばアップスイッチ6を先行して押し操作するとロック受付ダウン待ち状態になり(STEP7を参照)、さらに、該アップスイッチ7を押し操作したまま、ダウンスイッチ7を押し操作すると、STEP3,5の判断結果が両者ともYESになって、チャイルドロックモードがONになる。同様に、ダウンスイッチ7を先行して押し操作するとロック受付アップ待ち状態になり(STEP8を参照)、さらに、該ダウンスイッチ7を押し操作したまま、アップスイッチ6を押し操作すると、STEP2,4の判断結果が両者ともYESになって、チャイルドロックモードがONになる。
【0042】
尚、暖房運転中で且つ表示器11a,11bに設定室温及び現在室温が表示されている状態において、アップスイッチ6及びダウンスイッチ7のいずれか一方のスイッチを先行して押し操作した時に、設定温度が増加又は減少するが、その後に他方のスイッチを押し操作することで、設定温度は元に戻る。従って、設定温度は、ロック操作をする直前の温度に維持され、該ロック操作によって変更されることはない。また、図3のフローチャートでは明記していないが、例えば設定温度があらかじめ定められた上限温度になっている状態でアップスイッチ6及びダウンスイッチ7を順次押し操作して、ロック操作を行ったときには、アップスイッチ6を押し操作したときに設定温度は増加しないので、続いてダウンスイッチ7を押し操作しても、設定温度は減少しないようになっている。このことは、設定温度があらかじめ定められた下限温度になっている状態でダウンスイッチ7及びアップスイッチ6を順次押し操作して、ロック操作を行った場合についても同様である。このように本参考例では、ロック操作におけるアップ/ダウンスイッチ6,7の操作によっては、設定温度は変化しないようになっている。
【0043】
一方、アップスイッチ6の押し操作の開始時点とダウンスイッチ7の押し操作の開始時点との間の時間内で、これらのアップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチが押し操作されると、STEP3の判断結果がNOとなって、ロック受付アップ待ち状態及びロック受付ダウン待ち状態が無効になるため、最終的にアップ/ダウンスイッチ6,7の両者が押し操作された状態が同時に成立するようになっても、チャイルドロックモードはONにならない。このため、次にような効果を奏する。例えば手指の大きい使用者がチャイルドロックモードをONにするためにロック操作を行うとき、アップスイッチ6を押し操作した後、ダウンスイッチ7を押し操作する際におはようスイッチ8にも指が当接して該おはようスイッチ8がダウンスイッチ7よりも先に押し操作されてしまうことがある。このとき、おはようスイッチ8の押し操作に応じておはよう運転モードのONあるいはOFFが行われた後に、ダウンスイッチ7が押し操作されることとなる。このため、仮にダウンスイッチ7の押し操作によって、最終的にアップ/ダウンスイッチ6,7の両者が同時に押し操作された状態になったときにチャイルドロックモードをONにすると、ロック操作の開始直前(ここではアップスイッチ6の押し操作の開始直前)における運転モードのON/OFF状態と異なる状態でチャイルドロックモードがONになってしまう。つまり、使用者の意図しない状態でチャイルドロックモードがONになってしまう。
【0044】
しかるに、本参考例では、上記のようにアップスイッチ6の押し操作の開始時点とダウンスイッチ7の押し操作の開始時点との間の時間内で、おはようスイッチ8等、アップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチが押し操作されると、前記STEP3の判断結果がNOとなり、ロック受付ダウン待ち状態及びロック受付アップ待ち状態が無効になる(STEP9を参照)。従って、上記のようにアップスイッチ6の押し操作開始後、ダウンスイッチ7の押し操作開始前におはようスイッチ8が誤って押し操作されても、チャイルドロックモードはONにならない。このことは、ロック操作におけるアップ/ダウンスイッチ6,7の操作順序によらず、それらの押し操作の開始タイミングの間で誤って該アップ/ダウンスイッチ6,7以外の他の操作スイッチが操作された場合でも同様である。
【0045】
このため、本参考例の装置では、ロック操作の際に使用者が誤ってアップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチに触れて該操作スイッチを押し操作してしまった場合に、温風暖房機Aが使用者が意図しない運転モードや表示モード、設定温度の状態でチャイルドロックモードがONになってしまうような事態を防止できる。
【0046】
また、本参考例の装置では、ロック操作におけるアップ/ダウンスイッチ6,7の押し操作の合間に他の操作スイッチが操作されない限り、アップスイッチ6の押し操作の開始時点とダウンスイッチ7の押し操作の開始時点との間の時間差によらずに、チャイルドロックモードをONにすることができる。このため、使用者は、ロック操作のためのアップ/ダウンスイッチ6,7とを順番にゆっくり操作すればよい。従って、使用者はロック操作に際して、アップ/ダウンスイッチ6,7の押し操作を行うタイミングを気にする必要がなく、ロック操作の操作性を高めることができる。その結果、ロック操作に際しての誤操作も低減することができ、ひいては、使用者が意図しない状態でチャイルドロックモードがONになってしまうような事態の発生を低減することができる。
【0047】
尚、前記図3のフローチャートでは、チャイルドロックモードをONする場合について説明したが、チャイルドロックモードをOFFにする場合におけるコントローラ1の処理は、例えばチャイルドロックモードをONにする場合と同様に行われる。この場合には、図3のSTEP6でチャイルドロックモードがOFFにされる(解除される)こととなる。但し、チャイルドロックモードをOFFにする場合の操作に関しては、必ずしもONにする場合と同じにする必要はなく、例えば、アップ/ダウンスイッチ6,7のそれぞれの押し操作の開始時点の間の時間内に、該アップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチが操作された場合でも、最終的にアップ/ダウンスイッチ6,7の両者が同時に押し操作された状態になったときに常にチャイルドロックモードをOFFにするようにしてもよい。
【0048】
次に本発明の実施形態を図4を参照して説明する。尚、本実施形態は、チャイルドロックモードに係わるコントローラ1の処理のみが前記参考例と相違するものであるので、該参考例と同一構成あるいは同一機能の部分については説明を省略する。
【0049】
前記参考例は、ロック操作におけるアップスイッチ6の操作開始時点と、ダウンスイッチ7の操作開始時点との間の時間内で、該アップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチが誤って押し操作された場合を考慮したものであるが、アップ/ダウンスイッチ6,7のそれぞれの操作開始時点の間の時間内でおはようスイッチ8等の他の操作スイッチが押し操作されていない場合であっても、例えば以下に説明するような状況でロック操作を行った場合に、温風暖房機Aの運転モードや設定温度の状態が、使用者の意図しない状態に変化して、チャイルドロックモードがONになってしまう場合がある。
【0050】
例えば、おやすみ運転モードでの暖房運転中に、アップ/ダウンスイッチ6,7のそれぞれの操作開始時点の間の時間内でコントローラ1が自動的に暖房運転を停止すると、アップ/ダウンスイッチ6,7のうちの先行側のスイッチの押し操作による設定温度の増加又は減少後に温風暖房機Aの運転停止状態となる。そして、このような場合には、アップ/ダウンスイッチ6,7のうちの後行側のスイッチが押し操作されたときには、設定温度が変更できない状態(本実施形態の温風暖房機Aでは運転停止状態ではアップ/ダウンスイッチ6,7を押し操作しても設定温度は変化しない)となっている。従って、このような場合にアップ/ダウンスイッチ6,7のうちの後行側のスイッチの押し操作に応じて、チャイルドロックモードがONになると、ロック操作の開始前とロック操作の終了後とでは、設定温度や温風暖房機Aの運転状態が異なるものとなる。
【0051】
また、例えばおはようスイッチ8の押し操作によって、表示器11a,11bにおはよう運転モードの開始時刻(予約時刻)が表示されている状態において、ロック操作が行われたときには、前述したようにアップ/ダウンスイッチ6,7のいずれか一方の押し操作が行われた時に、表示器11a,11bの表示モードが時刻表示モードから、設定室温及び現在室温の表示モードに切替り、設定温度は変更されない。つまり、おはよう運転モードの開始時刻が表示器11a,11bに表示されている条件下では、アップ/ダウンスイッチ6,7の機能は、単に表示モードを切換える切換える機能となっている。従って、チャイルドロックモードをONにするために最終的にアップ/ダウンスイッチ6,7の他方の押し操作が行われると設定温度が、ロック操作の開始直前における設定温度から増加又は減少する。このため、このような状況下で、チャイルドロックモードをONにすると、ロック操作の開始前とロック操作の終了後とでは、設定温度が異なるものとなってしまう。
【0052】
本実施形態は、上記のような不都合を解消するようにしたものであり、チャイルドロックモードをONにする場合におけるコントローラ1の処理を以下に説明するように実行される。
【0053】
コントローラ1は、図4のフローチャートに示すルーチン処理を実行する。コントローラ1はSTEP21において、まず、後述する器具状態の記憶のホールド中か否かを判断する。このときホールド中でなければ、コントローラ1は温風暖房機Aの現在状態(以下、器具状態という)を図示しないメモリに記憶する(STEP22)。ここで、記憶する器具状態は、例えば温風暖房機Aの運転停止中であるか否かの状態、おはやよう運転モードのON/OFF状態、おやすみ運転モードのON/OFF状態、設定温度の状態、表示器11a,11bの表示モードの状態であり、チャイルドロックモードがONになったときに、変更が禁止される状態、すなわち、ロック対象状態である。尚、STEP21において、器具状態記憶のホールド中である場合には、STEP22の処理は省略される。
【0054】
次いで、コントローラ1は、前記図3のSTEP1〜5と同様の判断処理をSTEP23〜27で実行する。すなわち、STEP23において、スイッチ操作の受付の有無が判断され、スイッチ操作の受付有りの場合には、さらに、受付けたスイッチ操作がアップスイッチ6の押し操作及びダウンスイッチ7の押し操作のいずれであるかの判断がSTEP24,25において実行される。そして、受付けたスイッチ操作がアップスイッチ6の押し操作である場合(STEP24でYES)には、ロック受付アップ待ち状態であるか否かがSTEP26で判断され、受付けたスイッチ操作がダウンスイッチ7の押し操作である場合(STEP25でYES)には、ロック受付ダウン待ち状態であるか否かがSTEP27で判断される。尚、STEP23の判断結果がNOである場合(スイッチの受付けがない場合)、あるいは、STEP25の判断結果がNOである場合(受付けたスイッチ操作がアップ/ダウンスイッチ6,7の押し操作でない場合)には、後述するSTEP33からの処理が実行される。
【0055】
STEP26の判断結果がNOである場合(ロック受付アップ待ち状態でない場合)には、コントローラ1はSTEP28において、ロック受付ダウン待ち状態となると共に、STEP22で取得した器具状態の記憶をホールドする(器具状態の記憶内容の更新を禁止する)。同様に、STEP27の判断結果がNOである場合(ロック受付ダウン待ち状態でない場合)には、コントローラ1はSTEP29において、ロック受付アップ待ち状態となると共に、STEP22で取得した器具状態の記憶をホールドする(器具状態の記憶内容の更新を禁止する)。尚、ロック受付ダウン待ち状態及びロック受付アップ待ち状態の意味は前記参考例の場合と同じである。上記のようにSTEP22で取得した器具状態の記憶をホールドすることにより、ロック操作のためにアップスイッチ6及びダウンスイッチ7のいずれか一方を最初に押し操作した時、その押し操作の直前における温風暖房機Aの状態が記憶保持されることとなる。
【0056】
一方、STEP26又はSTEP27の判断結果がYESである場合、すなわち、ロック受付アップ待ち状態でアップスイッチ6が押し操作され、あるいは、ダウン受付アップ待ち状態でダウンスイッチ7が押し操作された場合には、コントローラ1は、ホールド中の器具状態が、現在の器具状態と一致するか否かをSTEP30で判断する。このとき、ホールド中の器具状態が、現在の器具状態と一致する場合には、STEP31において、アップ/ダウンスイッチ6,7が同時に押し操作状態にされるロック操作を有効として、チャイルドロックモードをONにする(この処理は前記図3のSTEP6の処理と同じである)と共に、器具状態の記憶のホールドを解除する。
【0057】
また、STEP30で、ホールド中の器具状態と現在の器具状態とが異なる場合には、コントローラ1は、STEP32において、ロック受付アップ待ち状態及びロック受付ダウン待ち状態を無効とする(この処理は前記図3のSTEP9の処理と同じである)と共に、器具状態の記憶のホールドを解除する。
【0058】
STEP28〜32の処理の後には、コントローラ1は、STEP33〜36の処理を図3のSTEP10〜13と同様に実行する。すなわち、STEP33及びSTEP34において、ロック受付ダウン待ち状態もしくはロック受付アップ待ち状態であるかが判断され、ロック受け付けダウン待ち状態でアップスイッチ6の押し操作が継続している場合(STEP35でYES)、あるいは、ロック受付アップ待ち状態でダウンスイッチ7の押し操作が継続している場合(STEP36でYES)には、この前記STEP21からの処理が再び行われる。また、ロック受け付けダウン待ち状態でアップスイッチ6の押し操作が継続していない場合(STEP35でNO)、あるいは、ロック受付アップ待ち状態でダウンスイッチ7の押し操作が継続していない場合(STEP36でNO)には、前記STEP32の処理が実行され、ロック受付アップ待ち状態及びロック受付ダウン待ち状態が無効にされると共に、器具状態の記憶のホールドが解除される。
【0059】
以上説明したコントローラ1の処理によって、前記参考例のものと同様に、基本的には、アップ/ダウンスイッチ6,7の押し操作を開始したタイミングの前後関係によらずに両スイッチ6,7が同時に押し操作されている状態になると、チャイルドロックモードがONになる。
【0060】
但し、アップ/ダウンスイッチ6,7のいずれもが押し操作が行われていない状態(非操作状態)からいずれか一方のスイッチの押し操作を開始した直前における温風暖房機Aの動作状態(STEP28あるいはSTEP29でホールドされる器具状態)と、他方のスイッチの押し操作を行ってロック操作を完了した時の温風暖房機Aの器具状態とが異なる場合(STEP30でNO)の場合には、ロック操作が完了しても、チャイルドロックモードはONにならない(STEP32を参照)。
【0061】
このため、前述したように、アップ/ダウンスイッチ6,7のいずれか一方の押し操作を開始してから他方の押し操作を行ってロック操作を完了するまでに、例えばおやすみ運転モードにおける自動運転によって温風暖房機Aの運転状態が変化したときには、ロック操作を完了してもチャイルドロックモードはONにならない。これは、上記のような状況下でロック操作を行ったとき、ロック操作の開始直前における器具状態(具体的にはロック対象状態としての温風暖房機Aの運転状態と設定温度の状態)と、ロック操作の完了時の器具状態とが前述したように異なるものとなるからである。
【0062】
また、例えばおはようスイッチ8の押し操作によって表示器11a,11bにおはよう運転モードの開始時刻が表示されている条件下でアップ/ダウンスイッチ6,7の一方の押し操作が開始され、それによって設定温度が変化せずに表示器11a,11bの表示モードが変化したときには、ロック操作を完了してもチャイルドロックモードはONにならない。これは、上記のような条件下でロック操作を行ったとき、ロック操作の開始直前における器具状態(具体的にはロック対象状態としての表示器11a,11bの表示モードと設定温度の状態)と、ロック操作の完了時における器具状態とが前述したように異なるものとなるからである。
【0063】
さらに、アップ/ダウンスイッチ6,7のいずれか一方の押し操作を開始してから他方の押し操作を行ってロック操作を完了するまでに、該アップ/ダウンスイッチ6,7以外の操作スイッチ(おやすみスイッチ9等)が操作され、ロック操作の開始直前と、該ロック操作の完了時とで器具状態が変化した場合においても、前記参考例と同様にチャイルドロックモードはONにならない。
【0064】
従って、本実施形態によれば、使用者が意図しない温風暖房機Aの器具状態でチャイルドロックモードになるような事態を確実に防止できる。
【0065】
また、本実施形態の装置においては、ロック操作におけるアップ/ダウンスイッチ6,7の押し操作の合間に器具状態が変化しない限り、アップスイッチ6の押し操作の開始タイミングとダウンスイッチ7の押し操作の開始タイミングとの間の時間差によらずに、チャイルドロックモードをONにすることができる。従って、前記参考例のものと同様に、ロック操作の操作性を高めて、ロック操作に際しての誤操作も低減することができ、ひいては、使用者が意図しない状態でチャイルドロックモードがONになってしまうような事態の発生を低減することができる。
【0066】
尚、前記図4のフローチャートでは、チャイルドロックモードをONする場合について説明したが、チャイルドロックモードをOFFにする場合におけるコントローラ1の処理は、チャイルドロックモードをONにする場合と同様でもよいが、例えば前記参考例のものと同様に行うようにしてもよい。
【0067】
また、以上説明した実施形態では、アップ/ダウンスイッチ6,7を特定操作スイッチとしてチャイルドロックモードのON/OFFを行うものを示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、コントローラ1による各操作スイッチ5〜10の押し操作の受付(認識)を、操作スイッチが押し操作された後、その押し操作が解除された時に行うようにした場合にはおはようスイッチ8及びおやすみスイッチ9の組等、2つ以上の操作スイッチを特定操作スイッチとして用いるようにしてもよい。
【0068】
また、前記実施形態では、ロック操作の開始直前の器具状態を記憶し、それをロック操作の完了時の器具状態と比較することで、チャイルドロックモードをONにするか否かを決定するようにしたが、このような器具状態の記憶を必ずしも行う必要はない。すなわち、操作スイッチ5〜10の操作に対する温風暖房機A(器具)の動作はあらかじめ設計的に決められる仕様である。従って、アップ/ダウンスイッチ6,7(特定操作スイッチ)の操作時の条件(他の操作スイッチの操作状態や、表示器11a,11bの表示モードの状態、運転モードの状態等の条件)をあらかじめ場合分けしておき、両スイッチ6,7によるロック操作を行ったときに、その前後のタイミングで器具状態が変化するような条件下では、チャイルドロックモードをONにしないようにし、それ以外の条件下でチャイルドロックモードがONになるように、コントローラ1の処理のアルゴリズムを構築しておくようにしてもよい。
【0069】
また、前記実施形態では、温風暖房機Aの安全装置を例にとって説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば給湯装置、風呂装置、炊飯器等の器具についても本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における器具(温風暖房機)の全体構成の概要を示すブロック図。
【図2】図1の器具に備えた操作パネルの平面図。
【図3】 本発明に関連する参考例におけるコントローラの処理を示すフローチャート。
【図4】 本発明の実施形態におけるコントローラの処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…コントローラ(安全装置)、2…操作パネル、5〜10…操作スイッチ、6,7…特定操作スイッチ。
Claims (2)
- 器具の複数の操作スイッチのうちのあらかじめ定められた2つ以上の特定操作スイッチの全てが操作された状態が同時に成立したとき、チャイルドロックモードへの移行の指示と判断して、該器具の状態を該チャイルドロックモードにする安全装置において、
前記特定操作スイッチの全ての非操作状態から該特定操作スイッチのうちの一つの特定操作スイッチの操作が開始された直前の器具の状態のうち、前記チャイルドロックモードで状態変更が禁止されるロック対象状態に対して、該特定操作スイッチの全てが操作された状態になった時の器具のロック対象状態が異なるか否かを判断する手段を備え、その器具の両ロック対象状態が異なるとき、前記特定操作スイッチの操作により該特定操作スイッチの全てが操作された状態が同時に成立してもチャイルドロックモードへの移行を禁止することを特徴とする器具の安全装置。 - 前記特定操作スイッチの全ての非操作状態から該特定操作スイッチのうちの一つの特定操作スイッチの操作が開始された直前の器具のロック対象状態と該特定操作スイッチの全てが操作された状態になった時の器具のロック対象状態とが同一であると判断したときには、該特定操作スイッチのうちの最初に操作が開始された特定操作スイッチの操作開始時点と最後に操作が開始された特定操作スイッチの操作開始時点との間の時間差によらずに器具の状態をチャイルドロックモードに移行させることを特徴とする請求項1記載の器具の安全装置。
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