JP3868260B2 - 三酸化硫黄濃度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排ガス内に含まれる三酸化硫黄濃度を測定する三酸化硫黄濃度測定装置に関し、特に、排ガス内の三酸化硫黄濃度を連続かつ容易に測定することのできる三酸化硫黄濃度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
化石燃料、例えば石油を燃料とするボイラの排ガス内には三酸化硫黄(=無水硫酸、以下SOと記す)が含まれているが、SOは水と激しく反応して硫酸となり鉄製品、例えば煙道を侵食するため、排ガスに含まれるSO量を正確に把握することが必要となる。
【0003】
図5は従来技術の三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。煙道101内においてはSOを含む排ガスが矢印Fの方向に流れている。排ガス内においてはガス化したSOとミスト化したSOとが混在している。煙道101の排ガス流路101には、先端にダストフィルタ111が設置された採取管110が押設されている。このフィルタ111は煙道101内の排ガスに含まれる固形分、例えば重油燃焼灰を除去する役目を果たす。なお、採取管110は支持部材112によって煙道101に固定される。採取管110は、排ガスを温めるためのヒータ120、SOを捕獲するための石英製のスパイラル管130、水分を除去するための上流側ドレン瓶140を介して吸引ポンプ150に、ガラスもしくはポリフッ化エチレン系繊維製の管180によって接続されている。吸引ポンプ150の後段には、さらに下流側ドレン瓶160およびガスメータ170が、同じくガラスもしくはポリフッ化エチレン系繊維製の管180によって接続されている。なお、ガスメータ170には温度計171および圧力計172が取り付けられている。
【0004】
なお、スパイラル管130は湯浴131中に入れられ、吸引ポンプ150にはバイパス151が設けられる。図6はスパイラル管130の詳細図である。スパイラル管130の下流側にはすり合わせ部132が設けられるが、すり合わせ部132内には石英ウール133が充填されている。
【0005】
SO量の測定に先立って、ヒータ120によって採取管110を摂氏200度以上に、湯浴131によってスパイラル管130を摂氏90度以上に予熱しておく。予熱が完了したならば、吸引ポンプ150を作動させて排ガスを予め定められた量吸引し、SOをスパイラル管130中で凝縮させて捕獲する。なお、吸引した排ガス量はガスメータ170によって測定する。
【0006】
所定量のガスの吸引が終了したならば、スパイラル管130を取り外し、スパイラル管130内部を純水で洗浄する。この洗浄液に対して、例えばJIS K0103の規定に基づく沈殿滴定法によってSO量を定量し、ガスメータ170によって測定された排ガス量を使用して排ガス内のSO濃度を決定することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術の三酸化硫黄濃度測定装置においては、SOをスパイラル管130内にサンプリングするのに一定の時間、例えば20分から30分程度の時間が必要である。さらに、スパイラル管130を洗浄した後に化学分析を行うので、SO濃度を一回測定するのに比較的長時間を要する。従って、従来技術の三酸化硫黄濃度測定装置においてはSO濃度を連続的に測定するのは不可能である。また測定精度を高めるためには、複数回にわたってこのようなサンプリングおよび化学分析を行うことが必要であるが、これにより測定時間全体はさらに延びる。
【0008】
さらに、従来技術の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する際の作業、例えばスパイラル管130の洗浄および化学分析には或る程度の習熟が必要であり、複数の操作者がSO濃度を測定する場合にはデータのばらつきが生ずる場合がある。
【0009】
また、現在では煙道101内に脱硫剤、例えば重曹粒子などのアルカリ性薬品を噴霧して煙道101内のSOを除去するようにしたシステムが存在している。このようなシステムの場合には、排ガス内の脱硫剤がフィルタ111に捕獲され、脱硫剤からなる層がフィルタ内に形成される。この脱硫剤からなる層によって排ガス内のSOまたはSOの少なくとも一部分は、スパイラル管130に捕獲される前に除去されうる。従って、煙道101内の排ガスに含まれるSOの濃度を正確に連続して測定するのが困難である。
【0010】
それゆえ、本発明は排ガス内のSO濃度を連続的かつ容易に測定できると共に、煙道内に脱硫剤を噴霧するシステムの場合にも三酸化硫黄の濃度を連続して正確に測定できる三酸化硫黄濃度測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために請求項1に記載の発明によれば、煙道からの排ガスを導くための入口部を備えた流路と、前記流路内の前記排ガスを三酸化硫黄の露点よりも高い温度まで加熱するためのヒータと、前記排ガス内の固形分を除去するためのフィルタと、前記煙道内の前記排ガスを前記流路に導くための吸引手段と、前記ヒータおよび前記フィルタを通過した排ガスを三酸化硫黄の露点よりも低い温度まで冷却して三酸化硫黄をミスト化するための冷却室と、前記冷却室における排ガス内のミスト化した三酸化硫黄の濃度を測定するための光学式粒子濃度計とを含む三酸化硫黄濃度測定装置が提供される。
すなわち請求項1に記載の発明によって、操作者が習熟することなしにSO濃度を連続的かつ容易に測定することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、煙道からの排ガスを導くための入口部を備えた流路と、前記流路内の前記排ガスを三酸化硫黄の露点よりも高い温度まで加熱するためのヒータと、前記排ガス内の固形分を除去するためのフィルタと、前記煙道内の前記排ガスを前記流路に導くための吸引手段と、前記ヒータおよび前記フィルタを通過した前記排ガスを別個の乾燥気体ラインの乾燥気体により三酸化硫黄の露点よりも低い温度まで冷却かつ希釈して三酸化硫黄をミスト化するための冷却室と、前記冷却室における排ガス内のミスト化した三酸化硫黄の濃度を測定するための光学式粒子濃度計とを含む三酸化硫黄濃度測定装置が提供される。
すなわち請求項2に記載の発明によって、追加の乾燥気体、例えば乾燥空気によって比較的容易に排ガス内のSOを冷却することができる。さらに、光学式粒子濃度計により測定するのに適するようにするために、この排ガスを希釈することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、前記煙道内に位置する前記流路の前記入口部が前記煙道内の排ガスの流れに対して下流側に位置している。
すなわち請求項3に記載の発明によって、排ガス内の固形分、例えば重油燃焼灰が流路の入口部に進入する可能性が減るので、三酸化硫黄濃度測定装置のフィルタが目詰まりするのを軽減することができ、従って、フィルタを交換する頻度を少なくすることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、前記冷却室内の排ガスを前記煙道に戻すための戻り用流路をさらに含む。
すなわち請求項4に記載の発明によって、三酸化硫黄濃度測定装置付近の操作者が排ガス内のSOを吸引するのを妨げることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、煙道からの排ガスを導くための入口部を備えた流路と、前記流路内の前記排ガスを三酸化硫黄の露点よりも高い温度まで加熱するためのヒータと、前記排ガス内の固形分を除去するための電気集塵機と、前記煙道内の前記排ガスを前記流路に導くための吸引手段と、前記ヒータおよび前記フィルタを通過した前記排ガスを別個の乾燥気体ラインの乾燥気体により三酸化硫黄の露点よりも低い温度まで冷却かつ希釈して三酸化硫黄をミスト化するための冷却室と、前記冷却室における排ガス内のミスト化した三酸化硫黄の濃度を測定するための光学式粒子濃度計とを含む三酸化硫黄濃度測定装置が提供される。
すなわち請求項5に記載の発明によって、煙道に脱硫剤、例えば重曹を供給してSOを除去するシステムの場合にも、排ガス内のSO濃度を正確に連続して測定することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、前記煙道内に位置する前記流路の前記入口部が前記煙道内の排ガスの流れに対して下流側に位置している。
すなわち請求項6に記載の発明によって、煙道内の排ガスに脱硫剤が噴霧される場合であっても、排ガス内の固形分、例えば重油燃焼灰が流路の入口部に進入する可能性が減るので、三酸化硫黄濃度測定装置の電気集塵機の掃除の頻度を少なくすることができる。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、前記冷却室内の排ガスを前記煙道に戻すための戻り用流路をさらに含む。
すなわち請求項7に記載の発明によって、三酸化硫黄濃度測定装置付近の操作者が排ガス内のSOを吸引するのを妨げることができる。
【0018】
請求項8に記載の発明によれば、前記煙道からの排ガスを導くための追加の流路と該追加の流路内の前記排ガスを加熱するための追加のヒータと前記追加の流路内の前記排ガス内の固形分を除去するための追加のフィルタと前記流路内の排ガスの流れに対して前記追加のヒータおよび前記追加のフィルタの下流に設けられたスパイラル管とをさらに含み、該スパイラル管が高温漕内に配置されている。
すなわち請求項8に記載の発明によって、本発明の連続式の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する前に煙道内のSOに対する校正作用を容易に行うことができる。
【0019】
請求項9に記載の発明によれば、前記フィルタの下流から分岐する分岐流路に設けられたスパイラル管をさらに含み、該スパイラル管が高温漕内に配置されている。
すなわち請求項9に記載の発明によって、追加のヒータおよび追加のフィルタ等を必要とすることなしに、本発明の連続式の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する前に煙道内のSOに対する校正作用を容易に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同一の部材には同一の参照符号が付けられている。
図1は本発明の第一の実施形態に基づく三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。図1においては、前述した従来技術と同様に煙道11内の排ガス流路から延びる採取管20が設けられている。採取管20の入口部21は煙道11内の排ガス流路における排ガスの流れに対して上流を向いている。図1から分かるように、採取管20周りにはヒータ31が配置されている。なお、採取管20は支持部材112によって煙道に固定される。採取管20内における排ガスの流れに対してヒータ31の下流にはフィルタ32が配置されている。さらにフィルタ32の下流には流量計33が設けられている。排ガスを煙道11から採取管20内に吸い込むために、流量計33の下流には吸引手段、例えばエゼクタまたはポンプ34が配置されている。吸引手段34の下流には冷却室または希釈室35が設けられている。希釈室35から延びる流路25は煙道11内に戻っている。
【0021】
図1に示されるように、本発明の三酸化硫黄濃度測定装置は乾燥気体ラインを含んでいる。乾燥気体ラインにおいて、乾燥気体、例えば圧縮空気はポンプ41により乾燥気体源(図示しない)から弁43および流量計44を通って吸引手段34まで供給されるようになっている。さらに、希釈室35から延びる配管61は光学式粒子濃度計測装置63に通じており、次いで光学式粒子濃度計測装置63から延びる配管62が希釈室35内の排ガスを煙道11に戻すための流路25に連通している。光学式粒子濃度計測装置、例えばデジタル粉塵計63により計測されたデータは演算装置、例えばコンピュータ64により計算され、次いで出力装置、例えばモニタまたはプリンタ65により出力される。
【0022】
動作時、吸引手段34により煙道11内の排ガスが入口部21を通って採取管20内に導入される。前述したように煙道11内においては大部分のSOはガス化しているが一部のSOはミスト化しており、ガス化したSOとミスト化したSOとが混在している。採取管20に流入した排ガスはヒータ31を通る際にこのヒータ31より加熱される。ヒータ31はSOの酸露点よりも高い温度、例えば200℃程度に設定されており、排ガスがヒータ31内の採取管を通過するときに、この排ガス内に含まれるSOの全てはガス化される。
【0023】
次いで、全てのSOがガス化されている排ガスがフィルタ32を通過する。これにより、排ガス内の固形分、例えば重油燃焼灰または未燃カーボンが除去される。次いで、固形分が除去された排ガスはオリフィスまたは流量計33および吸引手段34を通って希釈室35内に流入する。前述したように、乾燥気体源(図示しない)からの乾燥気体、例えば乾燥空気が弁43、流量計44および吸引手段34を通過して希釈室35内に同時に流入する。
【0024】
希釈室35内においては排ガスが乾燥気体によって希釈される。これにより、排ガスは光学式粒子濃度計測装置63によってSO濃度を測定するのに適した濃度まで希釈される。本発明において使用される乾燥気体は常温であるので、この乾燥気体によって排ガスは冷却もされる。この乾燥気体により、希釈室35内の排ガスの温度をSOの酸露点よりも低い温度、例えば40℃にする。その結果、排ガス内のSOの全てが希釈室35内においてミスト化する。すなわち排ガス内の全てのSOは直径が0.1マイクロメートルから0.3マイクロメートル程度の粒子となる。
【0025】
次いで、このようなミスト化されたSOを含む排ガスを希釈室35から配管61に通して光学式粒子濃度計測装置63まで供給し、この光学式粒子濃度計測装置63内において排ガス内のSO濃度を連続的にモニタリングする。次いで、演算装置64によりSO濃度を算出する。最終的に出力装置65からSO濃度結果を出力する。演算装置64においては、別個のSO濃度測定手段、例えば従来技術で使用したスパイラル管を含むSO濃度測定手段によって予め取得したSO濃度と光学式粒子濃度計測装置63の指示値との間の校正用関係式を使用してSO濃度を算出している。図4は校正試験結果を示す図である。図4においては模擬排ガスを使用しており、横軸は光学式粒子濃度計測装置(デジタル粉塵計)63の指示値であり、縦軸はSO濃度(実測値)である。図4から明らかであるように、SO濃度はデジタル粉塵計の指示値に比例するので、本発明の三酸化硫黄濃度測定装置によってSO濃度を測定するのが可能であることが分かる。
【0026】
本発明においては、図1に示されるように希釈室35内の排ガスおよび光学式粒子濃度計測装置63において計測した排ガスは流路25を通って再び煙道11に戻される。これにより、本発明の三酸化硫黄濃度測定装置の操作者が排ガス内のSOを吸引するのを妨げることができる。図1においては排ガスを煙道11内に再び戻すための流路25の出口は煙道11内における排ガスの流れに対して上流に位置しているが、この出口を採取管20の入口部21の下流に配置するのが好ましく、これによりSO濃度をさらに正確に連続して測定することができる。
【0027】
図2は本発明の第二の実施形態に基づく三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。本実施形態においては、煙道11内の排ガスを採取するための採取管20の入口部21が、煙道11内の排ガスの流れFに対して下流側に位置している。前述したように煙道11内の排ガスは固形分、例えば重油燃焼灰を含んでいるが、本実施形態においては排ガス内の固形分は、慣性力のために入口部21内に吸引されることなしに、入口部21の下流に向かって流れる。従って、フィルタ32により捕獲される固形分を少なくすることができるので、フィルタ32の目詰まりが軽減されると共に、フィルタの交換頻度を少なくすることができる。なお、煙道11内の排ガスに含まれるミスト化したSOの直径は0.1マイクロメートルから0.3マイクロメートルであり慣性力を考慮する必要がないので、ミスト化したSOは入口部21から吸引される。
【0028】
図3は本発明の第三の実施形態に基づく三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。本実施形態における三酸化硫黄濃度測定装置は、煙道11内に脱硫剤、例えば重曹粒子などのアルカリ性薬品を噴霧して煙道内のSOを除去するようにしたシステムの場合に使用される。本実施形態においては、フィルタの代わりに、電気集塵機36が配置されている。
【0029】
動作時に採取管20の入口部21から吸引される煙道11内の排ガスは電気集塵機36に流入する。電気集塵機36に含まれる電気集塵極は、排ガスに対する接触面積が小さいためにSOをほとんど捕獲しない。従って、電気集塵機36の電気集塵極は、SOをほとんど捕獲することなしに、脱硫剤を含む固形分を捕獲する。SOは電気集塵機を通過して希釈室まで流れるので、煙道内に脱硫剤が噴霧されている場合であっても、排ガス内のSO濃度を正確に連続して測定することができる。
【0030】
本発明の別の実施形態(図示しない)においては、三酸化硫黄濃度測定装置10は演算装置64においてSO濃度を算出するのに使用する校正用関係式を予め取得するためのSO濃度測定手段を含んでいる。このSO濃度測定手段は前述した従来技術に示すような湯浴およびこの湯浴内に含まれるスパイラル管を含んでいる。すなわちこのSO濃度測定手段は、煙道からの排ガスを導くための追加の流路と排ガスを加熱するために追加の流路周りに配置された追加のヒータと追加の流路内の排ガス内の固形分を除去するための追加のフィルタと追加のヒータおよび追加のフィルタの下流に設けられたスパイラル管とこのスパイラル管を内部に含む湯浴とを含んでいる。湯浴の温度は90℃以上である。このようなSO濃度測定手段によって、予め取得したSO濃度と光学式粒子濃度計測装置63の指示値との間の関係式を求め、モニタリング結果に対してこの関係式を使用することによりSO濃度を連続的に求めることができる。すなわち、本発明の連続式の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する前に煙道内のSOに対する校正作用を容易に行うことができる。
【0031】
また、このようなSO濃度測定手段はフィルタ32の下流から分岐して延びる流路とこの流路に通ずるスパイラル管およびこのスパイラル管を内部に含む湯浴を備えていてもよい。この場合には、追加のヒータおよび追加のフィルタ等を必要とすることなしに、本発明の連続式の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する前に煙道内のSOに対する校正作用を容易に行うことができる。
【0032】
煙道11内の排ガスに含まれるSOの濃度が高い場合には、図1に示すように弁53および流量計54を含む追加の乾燥気体ラインから乾燥気体を希釈室35に供給することにより、希釈室35内の排ガスを適切に冷却して希釈することができる。さらに、前述した実施形態においては動作時に採取管20内の排ガスの流れに対してヒータ31の下流における煙道11の外方にフィルタ32を設置している。これにより、フィルタ32を容易に交換することができる。当然のことながら、乾燥気体を希釈室まで供給する供給用流路にフィルタおよび/または吸湿剤を設けて乾燥気体内の固形分および/または水分を予め除去することは本発明の範囲に含まれる。
【0033】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明によれば、操作者が習熟することなしにSO濃度を連続的かつ容易に測定することができるという共通の効果を奏しうる。
【0034】
さらに、請求項2に記載の発明によれば、追加の乾燥気体によって比較的容易に排ガス内のSOを冷却することができると共に光学式粒子濃度計により測定するのに適するようにするためにこの排ガスを希釈することができるという効果を奏しうる。
【0035】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、排ガス内の固形分が流路の入口部に進入する可能性が減るので、三酸化硫黄濃度測定装置のフィルタが詰まりするのを軽減することができ、フィルタを交換する頻度を少なくすることができるという効果を奏しうる。
【0036】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、三酸化硫黄濃度測定装置付近の操作者が排ガス内のSOを吸引するのを妨げることができるという効果を奏しうる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、煙道に脱硫剤を供給してSOを除去するシステムの場合にも、排ガス内のSO濃度を正確に連続して測定することができるという効果を奏しうる。
【0037】
さらに、請求項6に記載の発明によれば、煙道内の排ガスに脱硫剤が噴霧される場合であっても、排ガス内の固形分が流路の入口部に進入する可能性が減るので、三酸化硫黄濃度測定装置の電気集塵機の掃除の頻度を少なくすることができるという効果を奏しうる。
【0038】
さらに、請求項7に記載の発明によれば、三酸化硫黄濃度測定装置付近の操作者が排ガス内のSOを吸引するのを妨げることができるという効果を奏しうる。
さらに、請求項8に記載の発明によれば、本発明の連続式の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する前に煙道内のSOに対する校正作用を容易に行うことができるという効果を奏しうる。
【0039】
さらに、請求項9に記載の発明によれば、追加のヒータおよび追加のフィルタ等を必要とすることなしに、本発明の連続式の三酸化硫黄濃度測定装置を使用する前に煙道内のSOに対する校正作用を容易に行うことができることができるという効果を奏しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に基づく三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。
【図2】本発明の第二の実施形態に基づく三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。
【図3】本発明の第三の実施形態に基づく三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。
【図4】校正試験結果を示す図である。
【図5】従来技術の三酸化硫黄濃度測定装置の概略図である。
【図6】スパイラル管の詳細図である。
【符号の説明】
10…三酸化硫黄濃度測定装置
11…煙道
20…採取管
21…入口部
31…ヒータ
32…フィルタ
33…流量計
34…吸引手段
35…希釈室
36…電気集塵機
41…ポンプ
43…弁
44…流量計
53…弁
54…流量計
61…配管
62…配管
63…光学式粒子濃度計測装置
64…演算装置
65…出力装置

Claims (9)

  1. 煙道からの排ガスを導くための入口部を備えた流路と、
    前記流路内の前記排ガスを三酸化硫黄の露点よりも高い温度まで加熱するためのヒータと、
    前記排ガス内の固形分を除去するためのフィルタと、
    前記煙道内の前記排ガスを前記流路に導くための吸引手段と、
    前記ヒータおよび前記フィルタを通過した排ガスを三酸化硫黄の露点よりも低い温度まで冷却して三酸化硫黄をミスト化するための冷却室と、
    前記冷却室における排ガス内のミスト化した三酸化硫黄の濃度を測定するための光学式粒子濃度計とを含む三酸化硫黄濃度測定装置。
  2. 煙道からの排ガスを導くための入口部を備えた流路と、
    前記流路内の前記排ガスを三酸化硫黄の露点よりも高い温度まで加熱するためのヒータと、
    前記排ガス内の固形分を除去するためのフィルタと、
    前記煙道内の前記排ガスを前記流路に導くための吸引手段と、
    前記ヒータおよび前記フィルタを通過した前記排ガスを別個の乾燥気体ラインの乾燥気体により三酸化硫黄の露点よりも低い温度まで冷却かつ希釈して三酸化硫黄をミスト化するための冷却室と、
    前記冷却室における排ガス内のミスト化した三酸化硫黄の濃度を測定するための光学式粒子濃度計とを含む三酸化硫黄濃度測定装置。
  3. 前記煙道内に位置する前記流路の前記入口部が前記煙道内の排ガスの流れに対して下流側に位置している請求項1または2に記載の三酸化硫黄濃度測定装置。
  4. 前記冷却室内の排ガスを前記煙道に戻すための戻り用流路をさらに含む請求項1から3のいずれか一項に記載の三酸化硫黄濃度測定装置。
  5. 煙道からの排ガスを導くための入口部を備えた流路と、
    前記流路内の前記排ガスを三酸化硫黄の露点よりも高い温度まで加熱するためのヒータと、
    前記排ガス内の固形分を除去するための電気集塵機と、
    前記煙道内の前記排ガスを前記流路に導くための吸引手段と、
    前記ヒータおよび前記フィルタを通過した前記排ガスを別個の乾燥気体ラインの乾燥気体により三酸化硫黄の露点よりも低い温度まで冷却かつ希釈して三酸化硫黄をミスト化するための冷却室と、
    前記冷却室における排ガス内のミスト化した三酸化硫黄の濃度を測定するための光学式粒子濃度計とを含む三酸化硫黄濃度測定装置。
  6. 前記煙道内に位置する前記流路の前記入口部が前記煙道内の排ガスの流れに対して下流側に位置している請求項5に記載の三酸化硫黄濃度測定装置。
  7. 前記冷却室内の排ガスを前記煙道に戻すための戻り用流路をさらに含む請求項5または6に記載の三酸化硫黄濃度測定装置。
  8. 前記煙道からの排ガスを導くための追加の流路と該追加の流路内の前記排ガスを加熱するための追加のヒータと前記追加の流路内の前記排ガス内の固形分を除去するための追加のフィルタと前記流路内の排ガスの流れに対して前記追加のヒータおよび前記追加のフィルタの下流に設けられたスパイラル管とをさらに含み、該スパイラル管が高温漕内に配置されている請求項1から7のいずれか一項に記載の三酸化硫黄濃度測定装置。
  9. 前記フィルタの下流から分岐する分岐流路に設けられたスパイラル管をさらに含み、該スパイラル管が高温漕内に配置されている請求項1から7のいずれか一項に記載の三酸化硫黄濃度測定装置。
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