JP3867466B2 - 押出成形品の切断機構及び押出成形装置 - Google Patents

押出成形品の切断機構及び押出成形装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は押出成形品の切断機構及び押出成形装置に係り、特に、連続的に成形品を押し出しながら成形する押出成形装置において、押出成形品を切断するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、押出成形装置においては、成形材料を所定形状のダイスを通して押し出すことによって連続的に成形する。この押出成形装置を用いて製造する成形品としては、例えば、磁性粉をナイロン(商標)等の樹脂バインダと混練したものを押出成形し、樹脂バインダを硬化させることによって形成した磁石がある。押出成形装置には、通常、ダイスを通して押し出される押出成形品を所定の長さに切断するための切断機構が設けられる。
【0003】
従来の押出成形装置の切断機構としては、押出成形機本体の出口において、押出成形品の押出方向に配列された複数の円盤状のダイヤモンドブレードを搭載し、全体が押出成形品の押出方向に往復動作可能に構成されたものがある。この切断機構は、押出成形品がある程度押し出されると、全体が押出方向に押出成形品の押出速度と同じ速度で移動しながらダイヤモンドブレードによって複数箇所で同時に切断を行い、切断が完了すると、最初の位置に復帰するという動作を繰り返すように構成されている。
【0004】
また、一般に用いられている切断方法としては、振動、熱(レーザー光による切断等)、水流等を用いた種々の方法があり、切断ではなく、押出成形品を折り割りによって分離する方法もある。さらに、押出成形品の切断時において、押出成形機の押出を一時的に停止させ、その停止期間中に押出成形品を切断する機構も用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の押出成形装置の切断機構においては、複数枚のダイヤモンドブレードを同時に用いることによって作業効率を高めているものの、ダイヤモンドブレードの磨耗状態や寸法ばらつきによって各ブレード間に厚さのばらつきが生じるとともに、各ダイヤモンドブレードの取り付け精度等によってブレード間隔にもばらつきが生ずるので、切断によって分離された各成形品の長さに寸法のばらつきが発生しやすい。したがって、各成形品の寸法誤差を低減するためにダイヤモンドブレードの取り付け位置をスペーサ等により調整する必要があり、さらに、機構が複雑で、しかも全体を押出成形品の進行方向に往復移動させる必要があるので、動作精度に限界があるなど、成形品の形状精度を高めにくいとともに機構の管理が困難且つ煩雑であって、しかも、或る程度長い切断時間が必要となるので、生産性が低いという問題点がある。
【0006】
また、振動、熱、水流を用いた切断方法ではいずれも装置構造が大掛かりになりコストが高くつくとともに、切断精度の面でも問題がある。また、折り割り(破断)による分離方法では、分離可能な成形品の長さに制約が生じたり、破断面形状にばらつきが存在したりするという問題点がある。
【0007】
さらに、切断時に一時的に押出成形機の押出動作を停止する場合には、押出成形品の停止期間に対応する部位に節が形成されてしまうという問題点がある。
【0008】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、連続的に押し出される押出成形品を切断する切断機構において、成形品の連続的な押出動作中においても切断が可能であって、簡単な構造で成形品の寸法精度を確保することができ、しかも押出成形品を迅速に切断することの可能な機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の押出成形品の切断機構は、押出成形によって押出される押出成形品を切断するための押出成形品の切断機構において、前記押出成形品の押出方向に伸びる成形品案内路と、前記成形品案内路に沿って進行する前記押出成形品に対して出没可能に配置された切断刃を備えた成形品切断手段とを有し、前記成形品切断手段には、前記押出成形品を前記成形品案内路に向けて押える第1の押圧部材と、前記押出成形品を前記成形品案内路に向けて押える第2の押圧部材が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、第1の押圧部材と第2の押圧部材とによって押出成形品が2箇所にて成形品案内路に押圧されているので、押圧成形品が連続的に押出されているときに、切断刃によって押圧成形品を切断する際に押出成形品の移動が切断部位において抑止されても、2箇所の押圧部位の間において押出成形品が撓むことによって押圧成形品の連続押出量を吸収することができる。その結果、押出成形品における押出成形部位(ダイスから成形材料が押出されている部位)に大きな押出抵抗を与えずに済み、押出成形品の形状不良の発生を抑制することができる。したがって、切断機構を固定した場合であっても押出成形を中断することなく、切断位置のずれや押出成形品の損傷などを低減することができる。また、切断刃の上流側に第1の押圧部材を設けているので、切断刃が押出成形品を切断した後に押出成形品の切断部位から離れるとき、切断刃の離反動作とともに押出成形品の上流側部分(この部分は連続的に押出成形がなされている場合には切断刃に対して押し付けられた状態となっている。)が切断刃の離反方向に大きく捲くれ上がることを防止することができる。
【0011】
なお、上記第1の押圧部材と第2の押圧部材とは押出方向に離隔して配置されていることが好ましい。また、第1の押圧部材を前記切断刃に隣接した上流側位置に配置し、第2の押圧部材を第1の押圧部材からさらに上流側に離れた位置に配置することが好ましい。
【0012】
本発明において、前記押出成形品の押出速度を検出する押出速度検出手段を有し、前記第2の押圧部材は、前記成形品案内路に沿って進行する前記押出成形品に接触して前記押出成形品の移動に従って回転する検出ローラであり、前記押出速度検出手段は、前記検出ローラの回転に基づいて前記押出成形品の押出速度を検出するように構成されていることが好ましい。この手段によれば、第2の押圧部材は、押出成形品に接触してその移動に従って回転するので押出成形品に大きな負荷を与えずに押圧することができ、また、押出速度検出手段の検出ローラとしても機能するので、部品数を低減し、装置構造をさらに簡易に構成することができる。
【0013】
本発明において、前記第1の押圧部材は、前記成形品案内路に沿って進行する前記押出成形品に接触して前記押出成形品の移動に従って回転する押圧ローラであることが好ましい。この手段によれば、第1の押圧部材は押出成形品に大きな負荷を与えずに押圧することができる。
【0014】
本発明において、前記成形品切断手段には、前記切断刃を駆動する駆動手段が設けられ、前記駆動手段には、前記切断刃を前記押出成形品に向けて押し出すように構成されているとともに、前記切断刃を押し出す期間以外には前記切断刃に対して実質的に干渉しないように構成された押出部材と、前記切断刃を前記押出成形品側から退避させる方向に付勢する退避手段とが設けられていることが好ましい。この場合には、押出部材によって切断刃を押出成形品に向けて押し出し、その後は退避手段の付勢力によって切断刃を復帰させるようにしているので、切断刃の動作速度を高速化することができるとともに、切断刃の繰り出し動作の終了時点と、復帰動作の開始時点との時間間隔を短縮できるので、切断機構を固定した場合であっても押出成形を中断することなく、切断位置のずれ、切断面の傾斜、押出成形品の損傷などを低減することができる。
【0015】
本発明において、前記押出部材は前記切断刃が駆動する方向と交差する方向に往復動作するように構成され、前記押出部材の往路動作と復路動作のいずれか一方の動作途中において前記押出部材により前記切断刃が前記押出成形品に向けて押し出されるように構成されていることが好ましい。この場合、押出部材における動作途中において切断刃を押出成形品に向けて押し出すように構成されているので、押出部材の加減速特性に影響されることなく、切断刃を高速に動作させることができる。
【0016】
本発明において、前記切断刃と前記押出部材の少なくとも一方には、前記往路動作と前記復路動作のいずれか一方の動作途中において相手方に当接して前記切断刃を前記押出成形品に向けて押し出すための、前記押出部材の往復動作方向と前記切断刃が駆動する方向との間の中間方向に向いた傾斜面を備え、前記押出部材は、前記往路動作と前記復路動作のいずれか他方において前記切断刃に対する回避動作を行うように構成されていることが好ましい。
【0017】
本発明において、前記押出部材は、前記往路動作と前記復路動作のいずれか他方の動作途中において前記切断刃に当接したときに前記切断刃を回避する向きに回動するように構成され、この回動の向きとは逆向きに、前記押出部材を付勢する姿勢復帰手段を備えていることが好ましい。
【0018】
本発明において、前記押出部材と前記切断刃は、前記往路動作と前記復路動作のいずれか他方の動作途中において、前記切断刃が駆動する方向に対してほぼ直交する方向に相互に当接する当接面を備えていることが好ましい。
【0019】
また、本発明の押出成形装置は、上記いずれかの押出成形品の切断機構を備えたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る押出成形品の切断機構及び押出成形装置の実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態の切断機構の全体構成を示す概略側面図である。本実施形態の押出成形装置においては、押出成形機10の出口に配置された切断機構20を備えている。この切断機構20には、押出成形品3の押し出し方向に沿って伸びるように形成された成形品案内路21と、成形品案内路21の途中の上流側に配置された成形速度検出部22と、成形速度検出部22の下流側に配置された成形品切断部23とを備えている。
【0021】
成形品案内路21は、押出成形機10の内部に設けられた内部案内路11に対して案内経路が連続するように接続されており、押出成形品3を案内する案内面を備え、上記の成形速度検出部22及び成形品切断部23を通過した先において終端を有する。成形品案内路21の終端部の下方には分割された成形品を受け取り、図示しない収容部に成形品を排出するための排出シュート24が配置されている。
【0022】
成形速度検出部22は、上記成形品案内路21上を進む長尺の押出成形品3に上方から当接する、回転自在に取り付けられた検出ローラ22aと、この検出ローラ22aを所定の圧力で押出成形品3に対して押し付けるためのコイルバネなどの弾性体22bとを有する。そして、押出成形品3に押し付けられた検出ローラ22aが押出成形品3の進行とともに回転するとき、検出ローラ22aの回転量をエンコーダ等の検出器により検出することによって、押出成形品3の進行速度(押出速度)を測定するように構成されている。
【0023】
また、成形品切断部23は、成形品案内路21上を進む押出成形品3を上方から押さえ付ける押圧ローラ231と、この押圧ローラ231の下流側に隣接した位置において押出成形品3を上方から切断する切断刃(カッタ)232とを備えている。切断刃232の下流側斜め上方には吸引ノズル25が配置され、この吸引ノズル25は図示しない排気装置に接続されており、切断刃232によって押出成形品3を切断する際に発生する切り屑を吸引するようになっている。切断刃232によって所定長さに切断された成形品3aは、押出成形品3の進行によってやがて成形品案内路21上から上記の排出シュート上へ落下し、排出される。
【0024】
図2は、上記成形品切断部23の側面図であり、図3は成形品切断部23の正面図(成形品案内路21の下流側から見える面を正面とする。)である。成形品切断部23には、成形品案内路21の上方に固定された板状の固定部材233が成形品案内路21を跨ぐように設けられている。この固定部材233には、板状の支持部材234が固定部材233の板面に沿って昇降可能に取り付けられている。支持部材234にはネジ軸235の下端が固定され、このネジ軸235は固定部材233に対して間接的に螺合し、このネジ軸235を回転させることによって、支持部材234を固定部材233に対して上下に移動させることができるようになっている。
【0025】
支持部材234には、プランジャー型の電磁ソレノイドなどからなる駆動源2381が固定され、この駆動源2381の駆動軸2382は、接続部材2383を介して従動部材2384に固定されている。従動部材2384は、支持部材234に対してリニアガイド234aによって水平方向に案内されている。従動部材2384には、押出部材2385が回動可能に取り付けられている。押出部材2385は、従動部材2384に設けられたストッパ2384aによって、図3における反時計周りには図示の状態から回動することのないように回動範囲が制限されている。ただし、押出部材2385は図示の状態から図示時計周りには回動可能に構成されている。また、押出部材2385の図示上端寄りの部位には、従動部材2384に一端が固定されたコイルバネ等の弾性部材2386の他端が接続されている。この弾性部材2386によって、押出部材2385は常に図示反時計周りの回転方向に付勢されている。
【0026】
上記押出部材2385の下端部には、図3における図示左側斜め下方に向いた傾斜面2385aが形成されているとともに、図示右側に向いた垂直面2385bが形成されている。
【0027】
従動部材2384の下方には、支持部材234に対して昇降可能に取り付けられた切断支持体2388が配置され、この切断支持体2388の上部には上記押出部材2385の下方に突出する被動部材2387が固定されている。また、切断支持体2388には上記の切断刃232が固定されている。切断支持体2388には、支持部材234に一端が取り付けられたコイルバネ等からなる弾性部材2389の他端が接続され、弾性部材2389によって切断支持体2388は常に上方に付勢されている。
【0028】
被動部材2387の上端部には、図3における図示右側斜め上方に向いた傾斜面2387aが形成されているとともに、図示左側に向いた垂直面2387bが形成されている。
【0029】
切断刃232の刃先232aは、押出成形品3の断面形状、すなわち、円弧状断面に対応した凸の円弧状に形成されている。また、切断刃232の刃先232aは、成形品案内路21の下流側に傾斜刃面232bが形成されていることによって先端に向けて徐々に薄肉化されている。
【0030】
一方、成形品案内路21は、図3に示すように、フレーム210上に防振ゴム等の振動吸収体215を介して固定された基体211の上面に断面V字状のV溝が形成され、このV溝内に嵌合するように支持案内部材212が収容されている。この支持案内部材212は基体211に取り付けられた保持枠213によって基体上に保持されている。支持案内部材212には、上記切断刃232の刃先232aが損傷しない程度の軟質材からなる案内部材214が固定されている。本実施形態では押出成形品3が円弧状断面を有する樋形状に形成されているので、案内部材214の表面には、押出成形品3の形状である樋形状に対応した円弧状断面を備えた案内溝214aが形成されている。そして、上記押出成形品3は、この案内溝214a内に押し出されてくるようになっている。
【0031】
また、上記基体211の両側部には取付支持部材216が取付固定され、この取付支持部材216の上端部に対してアーム部材236が回動自在に取り付けられている。さらに、このアーム部材236の先端には上記押圧ローラ231が回転自在に軸支されている。アーム部材236の上流側の端部には、コイルバネ等の弾性部材を含む弾性支持部237が接続されている。ここで、アーム部材236に軸材が固定され、この軸材は弾性部材によって常に上方へ付勢されているので、アーム部材236は常に押圧ローラ231を所定の圧力で下方へ押し付けるように作用する。
【0032】
本実施形態においては、上記の成形速度検出部22において検出ローラ22aの回転によって押出成形品3の押出速度が検出され、この押出速度に応じて、図示しない制御装置(例えばプログラマブルコントローラやマイクロプロセッサユニットなど)が成形品切断部23を動作させ、押出成形品3を切断する。すなわち、押出速度が増大すれば成形品切断部23による切断動作の間隔を短くし、押出速度が小さくなれば切断動作の間隔を長くする。例えば、押出成形品3を一定長さに切断する場合には、押出速度が一定であれば、一定の時間間隔で切断動作を実施し、押出速度が増大若しくは減少すれば切断動作の時間間隔を短縮若しくは延長する。
【0033】
また、上記の成形品切断部23による切断動作を制御する方法としては、図1に示すように成形品案内路21の終端部近傍に光センサ等からなる検出装置26を配置し、この検出装置26によって押出成形品3の先端部が検出されたときに上記制御装置によって成形品切断部23を動作させ、切断するようにしてもよい。この場合、上記成形速度検出部22は押出成形品3の押出速度の監視のために用いられる。
【0034】
成形品切断部23においては、上記の制御装置からの制御信号に基づき、まず図3に示す駆動源2381が稼動して駆動軸2382が引き込まれ、これに従って接続部材2383を介して従動部材2384が図示左側に移動する。従動部材2384の移動に伴って押出部材2385も図示左側へ移動し、押出部材2385の傾斜面2385aが被動部材2387の傾斜面2387aに衝突する。このとき、押出部材2385はストッパ2386によって図示反時計周りの回動が妨げられているので、傾斜面2385aはそのまま傾斜面2387aを押しのけるため、被動部材2387は切断支持体2388とともに下降する。そして、切断支持体2388に取り付けられた切断刃232もまた下降するので、切断刃232は下方の押出成形品3を切断する。
【0035】
押出部材2385が被動部材2387を下方へ押しやって、被動部材2387の上方を通過し、図示左側へ移動する(図示一点鎖線で示す。)と、切断支持体2388及び切断刃232は押出部材2385からの応力から解放され、弾性部材2389の弾性力によって上方へ復帰し始める。
【0036】
次に、駆動源2381は、上記動作とは逆に駆動軸2382を突出させ、これに伴って従動部材2384とともに押出部材2385も図示右側に戻り始める。このとき、被動部材2387は既に上昇しているか、或いは、上昇途上にあるので、戻り始めた押出部材2385の先端の垂直面2385bは被動部材2387の先端の垂直面2387bに衝突する。このとき、押出部材2385から被動部材2387に及ぼされる衝撃は水平方向に加わるので、被動部材2387並びにこれと一体化されている切断支持体2388及び切断刃232の上昇動作、或いは、上下位置には影響をほとんど与えないようになっている。また、押出部材2385は従動部材2384に対して図示時計方向には回動可能に取り付けられているので、垂直面2385bが垂直面2387bに衝突すると、その反動で押出部材2385は図示二点鎖線に示すように時計周りに回動し、被動部材2387を回避するようにして被動部材2387の上方を通過する。そして、最終的に押出部材2385は図示右側の初期位置に戻るとともに、弾性部材2386の弾性力によって上記の回動方向とは逆方向に回動して初期姿勢に復帰し、図示実線で示すようになる。
【0037】
ここで、上記駆動源2381には、例えば、通電期間において駆動軸2382が引き込まれ、通電が解除されると駆動軸2382が弾性力等によって復帰するように構成された電磁ソレノイドを用いることができる。この場合、その通電時間は約1秒程度である。このように通電時間(或いは通電サイクル)が長くても、或いは、駆動軸2382の動作の応答速度(動作開始時点)が遅くても、上記のような機構によって、切断刃232の降下速度及び上昇速度は駆動軸2382の引き込み速度及び弾性部材2389の弾性力で決定されるので、切断刃の動作を駆動源2381の動作特性にあまり影響されることなく高速化することができる。
【0038】
本実施形態では、例えば図1の右側から図示左側へ所定速度で押出成形品3が進んでいるとき、切断刃232が上方から降下し、刃先232aが押出成形品3の表面に接触してから、さらに降下して押出成形品3の厚さ分だけ下降すると、押出成形品3は完全に切断される。そして、その後、切断刃232は再び上昇し、押出成形品3から離反する。
【0039】
このとき、切断刃232が押出成形品3を切断している間にも、押出成形品3は図示左側へ向けて移動しているので、切断期間(切断刃3が実際に押出成形品3を切り進んでいる期間)においても徐々に図示左側へ移動する。したがって、厳密には、切断刃232は上流側の押出成形品3によって図示左側へ僅かではあっても押し曲げられ、同時に、上流側の押出成形品3は切断刃232によって図示右側へ押し戻される。このとき、切断刃232は下流側、すなわち図2に示す左側の刃面にのみ、刃先232aを形成するための傾斜刃面232bが形成されており、上流側、すなわち図示右側の刃面はほぼ垂直に形成されているので、傾斜面が上流側の刃面にも形成されている場合や、上流側の刃面にのみ形成されている場合に比べて、切断刃232が下流側へ押し曲げられる量、及び、上流側の押出成形品3が上流側へ押し戻される量を共に低減することができるから、押出成形品3の切断位置をより正確にすることができ、また、切断面をより垂直に形成することができ、しかも、押出成形品3に与える損傷をより低減することができる。
【0040】
上述のように、切断刃232による押出成形品3の切断動作中においては、押出成形品3の押出方向への移動が切断刃232によって妨げられ、切断部位よりも上流側にある押出成形品3には圧縮応力が加わる。この圧縮応力は、押出成形品3の撓みによって或る程度は吸収される。一方、本実施形態では、押出成形品3は押出成形機10の出口に配置された検出ローラ22aと、切断刃232に隣接された押圧ローラ231とによって成形品案内路21に押し付けられているので、上記圧縮応力は、検出ローラ22aによる押圧部位と、押圧ローラ231による押圧部位との間において成形品案内路21から離反するようにして撓み、図4に一点鎖線で示すように両押圧部位間において弓形に湾曲する。
【0041】
このとき、押出成形機10は検出ローラ22aのさらに上流側に配置されているので、上記の検出ローラ22aと押圧ローラ231との間に発生する押出成形品3の撓みは押出成形機10の図示しない出口まではほとんど影響せず、押出成形の成形状態への影響もほとんど現れない。
【0042】
次に、切断刃232が下降して押出成形品3を完全に切断した後、切断刃232は上昇を始める。この切断刃232の上昇期間においても、切断刃232が上流側の押出成形品3から完全に離反するまでの間は、上流側の押出成形品3の移動を妨げ続ける。したがって、この間においても上記のように図4に一点鎖線で示す押出成形品3の湾曲度合は増大する。
【0043】
また、切断刃232の上昇期間においては、図5に点線で示すように、切断刃232の上昇とともに押出成形品3の上流側の切断端部が上方へ捲くれ上がろうとする。このとき、切断刃232の上流側に隣接する押圧ローラ231は押出成形品3の切断端部の捲くれ上がりを妨げるので、押出成形品3が大きな損傷を受けることを防止することができる。
【0044】
上記の効果をさらに高めるためには、図2に示す切断刃232自体を押出成形品3に向けて下流側へやや傾斜させて設置し、その傾斜方向に降下させることが好ましい。このようにすると、図示左側へ進む押出成形品3に対して上流側から切り込み、斜め下流側へ切り進むことになるので、上記の切断期間において、押出成形品3の移動量を切断刃232の斜めに切り進む量によって減殺することができ、その結果、押出成形品3の切断面を垂直面にさらに近い面に形成することができる。また、上記と同様に、押出成形品3に与える損傷をさらに低減することができる。
【0045】
ここで、切断刃232の垂線に対する傾斜角度は、本実施形態の切断機構の構成においては、1〜5度の範囲内であることが好ましく、特に、2〜3度であることが望ましい。これらの範囲を下回ると上記の効果を得ることができず、これらの範囲を上回ると切断不良を生ずる恐れがある。
【0046】
本実施形態では、駆動源2381の動作によって押出部材2385を水平方向に移動させ、その往路動作の途中において押出部材2385を被動部材2387に衝突させて切断刃232を下降させ、その後、切断刃232が弾性部材2389の弾性力によって上昇するとともに、押出部材2385の復路動作は切断刃232の上昇を妨げないようになっているので、押出部材2385の往復動作における加減速特性の影響を受けることなく、切断刃232をきわめて迅速に昇降させることができるとともに、切断刃232の下降動作の終了時点と、上昇動作の開始時点との間のタイムラグを低減することができる。
【0047】
図6(a)には本実施形態の切断刃232の昇降動作を示すグラフを示し、図6(b)には電磁ソレノイド(駆動源2381と同じもの)の垂直姿勢に設置された上下駆動軸に切断刃を固定して構成した切断機構を設けた場合の切断刃の昇降動作を示すグラフを示す。これらのグラフからわかるように、本実施形態では、特に、切断刃の下降動作の終了時点と、上昇動作の開始時点との間の時間がきわめて小さくなっているので、切断動作期間(切断刃が押出成形品に接触している期間)S1は従来の切断動作期間S2より大幅に短縮されている。また、切断刃の昇降動作期間(切断刃が下降を開始した時点から上昇が完了した時点までの期間)T1もまた、従来の昇降動作期間T2よりも短縮されている。本実施形態では、切断刃の昇降速度自体も、駆動源に直接接続された切断刃の動作速度よりも高速化されるため、通常の切断機構の場合よりも大幅に切断動作期間S1を短縮することが可能となっている。
【0048】
尚、本発明の押出成形品の切断機構及び押出成形装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、第1の押圧部材と第2の押圧部材とによって押出成形品が2箇所にて成形品案内路に押圧されているので、押圧成形品が連続的に押出されているときに、切断刃によって押圧成形品を切断する際に押出成形品の移動が切断部位において抑止されても、2箇所の押圧部位の間において押出成形品が撓むことによって押圧成形品の連続押出量を吸収することができる。その結果、押出成形品における押出成形部位(ダイスから成形材料が押出されている部位)に大きな押出抵抗を与えずに済み、押出成形品の形状不良の発生を抑制することができる。したがって、切断機構を固定した場合であっても押出成形を中断することなく、切断位置のずれや押出成形品の損傷などを低減することができる。また、切断刃の上流側に第1の押圧部材を設けているので、切断刃が押出成形品を切断した後に押出成形品の切断部位から離れるとき、切断刃の離反動作とともに押出成形品の上流側部分(この部分は連続的に押出成形がなされている場合には切断刃に対して押し付けられた状態となっている。)が切断刃の離反方向に大きく捲くれ上がることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る押出成形品の切断機構及び押出成形装置の実施形態の全体構成を示す概略構成図である。
【図2】同実施形態における成形品切断部の側面図である。
【図3】同実施形態における成形品切断部の正面図である。
【図4】同実施形態における切断中の押出成形品3の湾曲形状を一点鎖線で示す概略構成図である。
【図5】同実施形態における切断中の押出成形品3の湾曲形状(一点鎖線)及び切断刃の上昇による押出成形品3の捲くれ上がり状態(点線)を示すグラフ拡大側面図である。
【図6】同実施形態における切断刃の昇降動作を示すグラフ(a)及び電磁ソレノイドによってダイレクトに駆動する場合の切断刃の昇降動作を示すグラフ(b)である。
【符号の説明】
10 押出成形機
20 切断機構
21 成形品案内路
22 成形速度検出部
23 成形品切断部
231 押圧ローラ
232 切断刃
232a 刃先
232b 傾斜刃面
2381 駆動源
2385 押出部材
2385a 傾斜面
2385b 垂直面
2386,2389 弾性部材
2387 被動部材
2387a 傾斜面
2387b 垂直面
2388 切断支持体

Claims (4)

  1. 押出成形によって押出される押出成形品を切断するための押出成形品の切断機構において、
    前記押出成形品の押出方向に伸びる成形品案内路と、前記成形品案内路に沿って進行する前記押出成形品を切断するための切断刃を備えた成形品切断手段とを有し、
    前記成形品切断手段には、前記押出成形品を前記成形品案内路に向けて押える第1の押圧部材と、前記押出成形品を前記成形品案内路に向けて押える第2の押圧部材が設けられ
    前記成形品切断手段には、前記切断刃を駆動する駆動手段が設けられ、
    前記駆動手段には、前記切断刃を前記押出成形品に向けて押し出すように構成されているとともに、前記切断刃を押し出す期間以外には前記切断刃に対して実質的に干渉しないように構成された押出部材と、前記切断刃を前記押出成形品側から退避させる方向に付勢する退避手段とが設けられ、
    前記押出部材は前記切断刃が駆動する方向と交差する方向に往復動作するように構成され、前記押出部材の往路動作と復路動作のいずれか一方の動作途中において前記押出部材により前記切断刃が前記押出成形品に向けて押し出されるように構成され、
    前記切断刃と前記押出部材の少なくとも一方には、前記往路動作と前記復路動作のいずれか一方の動作途中において相手方に当接して前記切断刃を前記押出成形品に向けて押し出すための、前記押出部材の往復動作方向と前記切断刃が駆動する方向との間の中間方向に向いた傾斜面を備え、前記押出部材は、前記往路動作と前記復路動作のいずれか他方において前記切断刃に対する回避動作を行うように構成され、
    前記押出部材は、前記往路動作と前記復路動作のいずれか他方の動作途中において前記切断刃に当接したときに前記切断刃を回避する向きに回動するように構成され、この回動の向きとは逆向きに、前記押出部材を付勢する姿勢復帰手段を備え、
    前記押出部材と前記切断刃は、前記往路動作と前記復路動作のいずれか他方の動作途中において、前記切断刃が駆動する方向に対してほぼ直交する方向に相互に当接する当接面を備えていることを特徴とする押出成形品の切断機構。
  2. 請求項1において、前記押出成形品の押出速度を検出する押出速度検出手段を有し、前記第2の押圧部材は、前記成形品案内路に沿って進行する前記押出成形品に接触して前記押出成形品の移動に従って回転する検出ローラであり、前記押出速度検出手段は、前記検出ローラの回転に基づいて前記押出成形品の押出速度を検出するように構成されていることを特徴とする押出成形品の切断機構。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記第1の押圧部材は、前記成形品案内路に沿って進行する前記押出成形品に接触して前記押出成形品の移動に従って回転する押圧ローラであることを特徴とする押出成形品の切断機構。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の押出成形品の切断機構を備えた押出成形装置。
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