JP3866620B2 - 減圧蒸留方法および減圧蒸留装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、油脂系の汚れや固形物系の汚れ等、各種汚れ成分を含む被処理液の再生に好適な減圧蒸留方法および減圧蒸留装置に係り、特に蒸留残留物の排出に要する時間や手間を削減した減圧蒸留方法および減圧蒸留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属部品、メッキ部品、塗装部品、電子部品、半導体部品等の各種の部品には、その製造工程や組立工程等において、切削油等の工作油脂、フラックス、塵埃等をはじめとして様々な汚れが付着する。このような汚れを有する各種部品の洗浄は、従来、CFCに代表されるハロゲン化炭化水素系溶剤により行うことが一般的であった。しかし、ハロゲン化炭化水素系溶剤は、有機溶剤中毒予防規則等の法的規制により明らかなように、以前から肝臓障害や発癌性等のように人体に悪影響を及ぼすことが知られており、また最近では人体だけでなく、地下水汚染やオゾン層の破壊等、環境への影響も問題視されるに至っている。このため、ハロゲン化炭化水素系溶剤に代替可能で、人体や環境に悪影響を及さない洗浄溶剤が強く求められている。
【0003】
そこで、ハロゲン化炭化水素系溶剤の代替溶剤として、シリコーン系溶剤、炭化水素系溶剤、ペルフルオロカーボン系溶剤、テルペン系溶剤等の各種非水系溶剤が提案されており、それぞれを用いた洗浄方法が検討されている。このような非水系溶剤を用いた洗浄プロセスを実現する上で、使用した非水系溶剤の再生方法を確立することが重要である。すなわち、非水系溶剤を使用して機械部品や電子部品等を洗浄すると、部品等の被洗浄物に付着していた各種汚れが洗浄用の非水系溶剤に混入し、洗浄装置に設けてあるフィルタ等を通しただけでは除去し切れない。また、上述したような非水系溶剤は、一般に高価な溶剤であり、さらには省資源の見地からも再生使用を可能にすることが必要とされている。
【0004】
非水系溶剤の最も簡単な処理・再生方法としては、大気圧下で加熱・凝縮を行う、いわゆる単蒸留法が挙げられるが、引火性を有する非水系溶剤を沸点まで加熱することは危険極まりない。そこで、上述したような非水系溶剤の処理・再生方法として、減圧蒸留を適用することが検討されている。減圧蒸留によれば、加熱温度を低下させることができると共に、高負荷、高濃度の溶剤も効率よく処理することができる可能性が高い。非水系溶剤の減圧蒸留による処理・再生は、用途分野は異なるが、例えば衣類等の被洗浄物を洗浄したドライクリーニング用石油系溶剤の再生等で実用化されている。
【0005】
しかしながら、ハロゲン化炭化水素系溶剤の代替溶剤として、上述したような非水系溶剤を用いて、各種工業部品等の洗浄を行う場合には、その使用量はドライクリーニング用石油系溶剤に比べて極めて多量となる。このように、多量の非水系溶剤等を再生する場合、従来の減圧蒸留方法や減圧蒸留装置では効率よく再生することができないという問題が生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の減圧蒸留方法および減圧蒸留装置では、比較的多量の非水系溶剤等の被処理液を効率よく再生することができないという問題が生じている。各種工業部品の洗浄に非水系溶剤を用いる場合には、洗浄品質の向上や洗浄コストの低減を図る上で、用いた溶剤を高精度にかつ効率よく再生することを可能にすることが重要である。
【0007】
本発明は、上述したような問題が真空発生装置や加熱源等の付帯設備や蒸留残留物の廃棄に伴うアイドルタイムに起因すること、さらには共沸現象等で混入する水分または硫黄や塩素等の不純物に起因することを見出したことにより成されたものである。
【0008】
本発明の主とする目的は、各種の汚れ成分を含む非水系溶剤等の被処理液を効率よく再生することを可能にした減圧蒸留方法および減圧蒸留装置を提供することにある。具体的には、真空発生装置に起因する精留度の低下を防止することによって、汚れ成分を含む非水系溶剤等の被処理液を効率よくかつ高精度に再生することを可能にすると共に、共沸現象等による再生品質の低下を防止した減圧蒸留方法および減圧蒸留装置、また加熱源に起因する精留度の低下を防止することによって、汚れ成分を含む非水系溶剤等の被処理液を効率よくかつ高精度に再生することを可能にすると共に、付帯設備に要するコストや装置管理に要する手間の低減を図った減圧蒸留方法および減圧蒸留装置、さらに蒸留残留物の排出に要する時間や手間を削減することによって、汚れ成分を含む非水系溶剤等の被処理液を効率よくかつ安全に再生することを可能にした減圧蒸留方法および減圧蒸留装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明において、請求項1記載の減圧蒸留方法は、蒸留釜内で被処理液を減圧下で加熱蒸発させ、この蒸気を凝縮液化すると共に、前記蒸留釜内に前記加熱蒸発による残留物を残留させて、前記被処理液を再生する減圧蒸留工程と、前記蒸留釜内に残留した残留物を、前記蒸留釜と同程度の減圧度とされた貯液タンク内に排出する残留物排出工程とを有し、前記残留物排出工程後直に前記減圧蒸留工程を実施するとともに、前記蒸留釜と前記貯液タンクとを接続する導通管に介挿された外気導入可能な切替機構により、前記貯液タンク内を前記蒸留釜側または外気側に選択的に導通させるように構成したことを特徴としている。
【0011】
本発明の減圧蒸留方法は、汚れ成分を含む非水系溶剤の減圧蒸留による処理・再生に好適である。
【0012】
また、本発明の減圧蒸留装置において、請求項3記載の減圧蒸留装置は、加熱機構を有し、前記加熱機構により被処理液を減圧下で加熱蒸発させる蒸留釜と、前記蒸留釜に連通接続され、前記被処理液の蒸気を凝縮液化する冷却器と、前記冷却器を介して前記蒸留釜に連通接続された真空発生手段と、前記蒸留釜に、開閉機構が介挿された残留物排出管を介して接続されていると共に、前記蒸留釜内と同程度の減圧度となるように導通管を介して接続され、前記残留物排出管を介して前記被処理液の加熱蒸発による残留物を収容する貯液タンクとを具備し、前記導通管には、前記貯液タンク内を前記蒸留釜側または外気側に選択的に導通させる外気導入可能な切替機構が介挿されていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項5記載の減圧蒸留装置は、請求項3記載の減圧蒸留装置において、前記貯液タンクは、さらに前記残留物を冷却する冷却手段を有し、前記残留物を冷却した後に前記貯液タンクから排出するよう構成したことを特徴としている。
【0017】
本発明の減圧蒸留装置は、被処理液として汚れ成分を含む非水系溶剤を減圧蒸留する際に好適である。
【0018】
【作用】
従来、減圧蒸留の際の真空発生装置としては、ギヤポンプ、往復ピストンポンプ、回転式ポンプ等の真空ポンプを用いることが一般的であった。真空ポンプは、ギア、ピストン、ロータ等の機械的可動部品を備えており、これら可動部品には潤滑オイルやグリス等の油脂が不可欠である。減圧蒸留の際に真空ポンプを使用すると、真空ポンプに使用されている油脂が再生液に混入してしまい、精留度が低下してしまうことを、本発明者らは見出した。このように精留度が低下すると、再処理が必要となったり、また減圧蒸留装置の点検、整備等が余儀無くされるため、被処理液の再生効率を低下させることになる。
【0019】
さらに、真空ポンプは可動部品を有するため、メンテナンスが面倒であるばかりでなく、長時間使用すると摩耗により機能が低下してしまい、耐久性も十分とはいえない。また、真空ポンプを減圧蒸留装置に使用すると、閉止バルブを入口と出口にそれぞれ設けたタンクを 2つ連結して設け、減圧蒸留中は真空状態になったタンクに再生液を貯留し、その後複数の閉止バルブを何回か操作してタンク中を大気圧に戻してから再生溶剤を取り出すことが必要である。これらの操作は、面倒であるばかりでなく、上記精留度の低下と同様に、被処理液の再生効率の低下要因となることを、本発明者らは見出した。
【0020】
また、減圧蒸留装置の加熱源としては、従来、ボイラ等からの蒸気を用いることが一般的であった。しかし、蒸気を用いて被処理液を加熱蒸発させる場合には、蒸発温度の管理、すなわち被処理液の揮発特性に適合した温度域を正確に維持することが極めて困難であり、これにより精留度が低下しやすいことを、本発明者らは見出した。この熱源の種類に伴う精留度の低下も、当然ながら被処理液の再生効率の低下要因となる。また、既に蒸気ラインが敷設されている工場以外では、新に蒸気発生ボイラを設置すると共に、蒸気ラインを敷設しなければならない。従って、従来の減圧蒸留装置を導入する場合には、付帯設備の設置に多大な経費と労力を要し、減圧蒸留による再生装置を導入しても、再生のメリットを減殺する要素が少なからず存在していることを見出した。
【0021】
さらに、被処理液を減圧蒸留した後には、蒸留釜内に蒸留残留物として油脂等からなる廃液(スラッジ)が残留するため、これを蒸留釜の底部から定期的に排出しなければならない。この際、まず取扱時における火傷や引火による火災等の誘発を防止するために、蒸留釜内の残留物の温度が室温程度まで低下した後に排出しなければならない。また、残留物の排出により、蒸留釜内の減圧状態は破られることになるため、残留物の排出後に新に蒸留釜内を所定の減圧度まで減圧しなければならない。これらに起因して、運転終了から再び運転を開始するまでに相当のアイドルタイムが必要とされる。このことも、被処理液の処理・再生効率の低下要因となることを、本発明者らは見出した。
【0022】
本発明は、上述したような各種の知見に基いて成されたものである。例えば、請求項1記載の減圧蒸留方法においては、蒸留釜と同程度の減圧度とされた貯液タンクに、蒸留釜内に残留した残留物を排出する工程を設けているため、蒸留釜を含む真空系を破ることなく、蒸留釜から残留物を排出することができる。これにより、残留物の排出に要する時間や手間を大幅に削減することができ、効率よくかつ安全に減圧蒸留を実施することが可能となる。
【0025】
請求項3記載の減圧蒸留装置においては、蒸留釜と残留物排出管により接続され、かつ蒸留釜と同程度の減圧度となるように導通管で接続された貯液タンクを設けている。従って、蒸留釜を含む真空系を破ることなく、蒸留釜から残留物を貯液タンクに排出することができる。これにより、残留物の排出に要する時間や手間を大幅に削減することができ、効率よくかつ安全に減圧蒸留を実施することが可能となる。また、請求項5記載の減圧蒸留装置においては、上記貯液タンクに冷却機構を設けているため、さらに貯液タンクに収容した残留物を冷却後安全に取出すことができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した一実施例の減圧蒸留再生装置の構成を示す図である。同図において、1は耐圧性を有する概略円筒形状の蒸留釜である。蒸留釜1には、図2に拡大して示すように、内部にコイル状あるいは蛇行状の第1の熱交換流路2が配設されていると共に、蒸留釜1の底部外側を覆うように、ジャケット状の第2の熱交換流路3が設けられている。第1および第2の熱交換流路2、3に、加熱媒体として加熱された耐熱オイルを流通させることによって、蒸留釜1に供給された被処理液、例えば汚れ成分を含む非水系溶剤(以下、被処理溶剤と記す)が所定の減圧下で加熱される。
【0028】
ここで、上記被処理溶剤としては、例えば洗浄溶剤として用いた各種汚れ成分を含む非水系溶剤が挙げられる。対象となる洗浄溶剤としては、シリコーン系溶剤、石油系溶剤等を含む炭化水素系溶剤、ペルフルオロカーボン系溶剤、テルペン系溶剤等、もしくはこれらに界面活性剤やアルコール等の洗浄有効成分や各種添加剤を加えたものが例示される。また、減圧蒸留により除去する汚れ成分は特に限定されるものではなく、油脂系汚れのような有機系汚れから固形物系汚れのような無機系汚れまで、種々の汚れ成分を除去することができる。また、洗浄溶剤中に界面活性剤やアルコール等を含む場合、これらが非水系溶剤より高沸点であれば、汚れ成分と同様に除去することができる。
【0029】
蒸留釜1内の減圧度は、処理対象の非水系溶剤の蒸気圧曲線に基いて、適宜設定するものとする。図10に、シリコーン系溶剤の一例としてオクタメチルシクロテトラシロキサンと、炭化水素系溶剤の一例としてナフテン系炭化水素と、特殊アルコールの蒸気圧曲線を示す。このような蒸気圧曲線に基いて、蒸留釜1内の減圧度を設定すればよい。
【0030】
また、この実施例の減圧蒸留再生装置は、非水系洗浄剤等の非水系溶剤の蒸留再生に限らず、水系洗浄剤の蒸留再生に適用することも可能である。このような場合、例えば図10に示すように、大気圧下では 100℃まで加熱する必要がある水系洗浄剤をそれ以下の温度、例えば90Torrまで減圧することにより、50℃で沸騰、蒸発させることができる。
【0031】
第1および第2の熱交換流路2、3には、加熱媒体としての耐熱オイルがオイル加熱器4から加熱された状態で供給される。ここで、加熱媒体として用いる耐熱オイルとしては、高沸点(例えば沸点 250℃以上)を有し、かつ難燃性もしくは高引火点(例えば引火点 230℃以上)で、さらに低粘度で熱伝導性に優れる鉱物系油や合成油が例示される。特に、この実施例においては、後述するようにオイル槽6を大気開放しているため、酸化安定性に優れる合成系熱媒体油、例えばダフニーアルファサーモ22A(商品名、出光興産社製)、ハイテクサーム32(商品名、日本石油社製)等が好適である。
【0032】
オイル加熱器4は、加熱媒体としての耐熱オイル(加熱用オイル)5が収容されたオイル槽6内の下部に加熱器、例えば電気ヒータ7を備えている。オイル槽6には、フロートの上下動によりオイルの量を電気的に検出するオイルレベル検出器8が設けられている。また、オイル槽6の上部には、一端が大気中に開口された外気連通管9が連通接続されている。
【0033】
オイル槽6の出口側には、オイル供給管10が接続されており、オイル供給管10の途中にはオイル循環ポンプ11とオイル温度検出器12が介挿されている。オイル槽6の入口側には、蒸留釜1からオイルを戻すオイル還流管13が接続されている。オイル供給管10は、第1の熱交換流路2の下部に位置する入口側に接続されている。また、蒸留釜1の側面に開口した第1の熱交換流路2の出口と、底面に開口した第2の熱交換流路3の入口とは、連通管14により接続されており、側面に開口した第2の熱交換流路3の出口には、上記したオイル還流管13が連通接続されている。すなわち、第1の熱交換流路2の上部に位置する出口側を、第2の熱交換流路3の下部に位置する入口側に連通すると共に、第2の熱交換流路3の上部に位置する出口側をオイル加熱器の入口側に連通接続している。
【0034】
なお、第2の熱交換流路3は、全体の形状としては蒸留釜1の下部を収納したジャケット状であるが、内部を仕切り板により仕切ることによって、長尺な流路が形成されており、入口から流入した加熱用オイルが長尺な流路を通る過程で、蒸留釜1の下部を効率よく加熱できるように構成されている。
【0035】
この実施例においては、オイル加熱器4に別個に通電可能な電気ヒータ7を2本(7a、7b)設けている。これら電気ヒータ7a、7bは、後述する電気的制御手段15(図3に示す)により制御され、一方の電気ヒータ7aは蒸留工程および煮詰め工程中常時通電してオイルを加熱・保温し、他方の電気ヒータ7bはオイル温度検出器12からの信号に基いてオン・オフを繰り返してオイルを加熱する。
【0036】
すなわち、オイル温度検出器12からの信号に基いて、オイルの温度が予め設定した上限温度に到達したことを電気的制御手段15が検知すると、電気的制御手段15は一方の電気ヒータ7aには継続して通電することによりオイルを保温し、他方の電気ヒータ7bの通電は停止する。そして、オイルの温度が次第に低下し、オイル温度検出器12からの信号に基いて、オイルの温度が予め設定した下限温度まで下降したことを検知すると、電気的制御手段14は 2本の電気ヒータ7a、7bに通電してオイルを加熱する。
【0037】
従って、オイル加熱器4により加熱されるオイルの温度は、上限温度と下限温度との間の適正温度を正確に維持することができ、しかも常に作動している一方の電気ヒータ7aの保温作用により急激に低下することもない。このため、蒸留釜1に加熱用オイルを供給すると、加熱用オイルの温度が安定しているので、溶剤の揮発特性に適合した温度(予め設定した上限温度と下限温度との間の適正温度域)により、被処理溶剤を安定した状態で加熱蒸発させることができ、これにより精留度を高めることができる。また、従来の加熱源として蒸気を用いていた場合に比べて、付帯設備の設置や装置管理に要する手間やコストを大幅に削減することができる。
【0038】
なお、オイル循環ポンプ11の故障等のトラブルによって、加熱用オイルが送出されない事態が生じても、外気連通管9からオイル槽6内のガスが大気中に放出されるので、オイル槽6が破裂する等のトラブルを防止することができる。また、オイル槽6内のオイルが異常に減少した場合には、オイルレベル検出器8からの信号に基いて電気的制御手段15が全ての電気ヒータ7の通電を停止するので、空炊きするおそれもない。オイル温度検出器12は、オイル加熱器4内から蒸留釜1の熱交換流路2、3の間に配設されていればその位置は限定されない。上述したオイル加熱器4により適正温度に加熱された加熱用オイルは、オイル循環ポンプ11の作動により、オイル供給管10を通って蒸留釜1側に圧送される。蒸留釜1において、加熱用オイルが第1の熱交換流路2の入口から加圧供給されると、この加熱用オイルが第1の熱交換流路2内を流れる過程で熱が蒸留釜1内の被処理溶剤に伝達され、これにより被処理溶剤が加熱される。そして、第1の熱交換流路2の出口から流出した加熱用オイルは、連通管14を介して第2の熱交換流路3の入口に供給され、第2の熱交換流路3内を流れる過程で熱が蒸留釜1の外側から内部の被処理溶剤に伝達される。従って、蒸留釜1内に収容された被処理溶剤は、浸漬されている第1の熱交換流路2により内部から直接加熱され、また第2の熱交換流路3により外側から蒸留釜1の板厚を通して間接的に再度加熱されることになる。
【0039】
なお、第1の熱交換流路2では、下部に位置する入口側から加熱用オイルが流入して上部に位置する出口側から出て、第2の熱交換流路3においても下部に位置する入口側から加熱用オイルが流入して上部に位置する出口側から出てオイル加熱器4に戻るため、万一加熱用オイル内に気泡が混入したり、熱交換流路2、3内に気泡が存在していたとしても、加熱用オイルが各熱交換流路2、3内に流入し易く、気泡により流入を阻止されることがない。従って、各熱交換流路2、3では、気泡による熱伝達の障害はなく、効率のよい加熱が確実に行われる。
【0040】
第1の熱交換流路2と第2の熱交換流路3とを通って熱を奪われた加熱用オイル、即ち温度が低下した加熱用オイルは、オイル還流管13を介してオイル加熱器4に戻され、再度加熱される。換言すれば、加熱媒体として機能する耐熱オイルは、オイル加熱器4、第1の熱交換流路2および第2の熱交換流路3を循環して電気ヒータ7の熱を蒸留釜1内の被処理溶剤に伝達し、これにより効率よく被処理溶剤を加熱する。また、加熱用オイルの流通経路を蒸留釜1内に配設された第1の熱交換流路2から蒸留釜1の外周側に設置された第2の熱交換流路3の順に流通させるようにしているため、被処理液との熱交換以外による加熱用オイルの温度低下を抑制することができ、効率よく被処理溶剤を加熱することが可能となる。
【0041】
上述した蒸留釜1の下方側部には、溶剤注入口16が形成されており、また上部には蒸気導出口17が形成されている。この蒸気導出口17は、蒸気パイプ18を介して蒸気凝縮用の冷却器、例えばコンデンサ19に連通接続されている。また、蒸留釜1の下部には、廃液排出口20が形成され、この廃液排出口20は廃液パイプ21を介して、汚れ成分等からなる蒸留残留物である廃液を一時的に貯蔵する貯液タンク22に接続されている。この貯液タンク22およびそれに付随する設備については後に詳述する。
【0042】
溶剤注入口16には、溶剤注入バルブ23が介挿された溶剤パイプ24が接続されている。この溶剤パイプ24の途中には、例えばフロートの上下動で弁を開閉する液位調整器25が設けてあり、液位調整器25の上部を蒸留釜1の上部と連通接続して、蒸留釜1内の被処理溶剤の液位を調整している。液位調整器25は、図2に示したように、第1の熱交換流路2が蒸留釜1内の被処理溶剤中に浸漬し、かつ被処理溶剤の液面が第2の熱交換流路3の上端よりも上方、例えば20〜30mm上方の所定レベルまで上昇すると閉じて被処理溶剤の注入を停止し、また所定レベルよりも低下すると開いて被処理溶剤を蒸留釜1内に注入するように、開閉切換レベルが設定されている。従って、溶剤注入バルブ23が開いていれば、液位調整器25により蒸留釜1内の被処理溶剤の液面は常に第1および第2の熱交換流路2、3より上方に位置される。
【0043】
このように、蒸留釜1内の被処理溶剤の液面を常に第1および第2の熱交換流路2、3より上方に位置させているため、被処理溶剤の蒸気中に含まれる酸、アルカリ等の反応物質と直接接触することがない。従って、反応物質による熱交換流路2、3の腐食を防止することができ、装置寿命を延ばすことが可能となる。また、蒸留釜1の腐食に関しては、後述する精留網50等により抑制しており、また反応棒51により腐食状態の検査を実施可能としている。
【0044】
液位調整器25の上流側には、熱交換用のエコノマイザ26が設けてあり、蒸留釜1に供給する被処理溶剤を蒸留釜1から導出された蒸気により予熱するように構成されている。エコノマイザ26の上流側には、被処理溶剤に含まれる塵芥等を吸着する第1のフィルタ27と、被処理溶剤中に含まれる酸、アルカリ等の反応物質を吸着除去する第2のフィルタ28とが設けられている。第1のフィルタ27は、濾紙等により塵芥等を吸着除去するものであり、第2のフィルタ28はゼオライト等の吸着剤により硫黄や塩素等の反応物質を吸着除去するものである。第1および第2のフィルタ27、28を、カートリッジタイプとして着脱可能とすれば、フィルタの交換が容易となる。第1および第2のフィルタ27、28の設置位置は逆にしてもよい。
【0045】
また、蒸気導出口17に接続した蒸気パイプ18は、上記エコノマイザ26を経由し、コンデンサ19の内部を蛇行あるいは螺旋状に通過し、さらにチャッキバルブ29を経由して、真空発生装置30に接続されている。真空発生装置30は、再生した非水系溶剤を水分分離器31を介して循環させる溶剤循環路32に設けた溶剤循環ポンプ33と、エゼクタ34とから構成されている。
【0046】
すなわち、水分分離器31の下部から導かれた再生溶剤は、溶剤循環ポンプ33により溶剤循環路32を経て再び水分分離器31の上部へと循環し、この溶剤循環路32の途中にエゼクタ34が設けられており、チャッキバルブ29の下流側がエゼクタ34の吸引口35に接続されている。エゼクタ34は、流路の断面積が次第に小さくなったノズル部36を有し、このノズル部36の途中に上記吸引口35が開口している。従って、溶剤循環ポンプ33から圧送された溶剤がエゼクタ34を通過すると、ノズル部36を通過する際に流速が急激に増加すると共に圧力が低下し、これによりノズル部36に負圧が発生する。ノズル部36の吸引口35は、チャッキバルブ29、コンデンサ19等を経由し、さらに蒸気パイプ18を介して蒸留釜1の上部に接続連通されているので、エゼクタ34内に生じた負圧により蒸留釜1の内部が減圧されて所定の減圧状態となる。
【0047】
ここで言うエゼクタ34とは、上記したように流路断面積が次第に小さくなるように設定したノズル部36と、流路断面積が次第に大きくなるように設定したディフューザと、ノズル部36の途中に開口された吸引口35とから主として構成されるものであり、駆動流がノズル部36を通過する際に発生する負圧により、 2次流を吸引口35から引き込むものである。エゼクタ34は、駆動流の圧力よりも低い圧力にある多量の気体または液体を輸送するものである。この実施例では、 2次流すなわち蒸留釜1内の気体を吸引口35から引き込むことにより、蒸留釜1の内部を所定の減圧状態としている。
【0048】
このように、エゼクタ34は、従来の真空発生装置のように可動部分を必要としないため、このようなエゼクタ34を用いて蒸留釜1内を所定の減圧状態とすることによって、従来の真空発生装置のように油脂等が再生溶剤中に混入することがない。従って、精留度の向上を図ることができ、結果的に処理効率を高めることが可能となる。また、エゼクタ34は水分分離器31の溶剤循環路32中に設置しているため、別途エゼクタ34を作動させるための循環系等を設置する必要もなく、装置の簡略化および装置コストの削減等を図ることができる。さらに、エゼクタ34は機械的な可動部分がないので、メンテナンスが簡単であり、摩耗等により吸引力が低下するおそれもなく、優れた耐久性が得られる。
【0049】
上述したような減圧状態の蒸留釜1内で、被処理溶剤は加熱される。被処理溶剤である汚れ成分を含んだ非水系溶剤は、汚れ成分を蒸留釜1内に残して、容易に蒸気化する。蒸留釜1内で加熱されて蒸気化した非水系溶剤、すなわち溶剤ガスは、蒸気パイプ18を通って吸引され、コンデンサ19で凝縮液化される。凝縮液化された留出液、すなわち再生溶剤は、エゼクタ34の吸引作用により吸引され、チャッキバルブ29を通過して、エゼクタ34の吸引口35から溶剤循環路32内の循環溶剤流に合流する。合流した再生溶剤は、エゼクタ34の下流側に配設された水分分離器31に流入する。
【0050】
水分分離器31は、上室31aと下室31bとに分かれている。上室31a内のほぼ中央には、上部に開口部37を有するエレメント支持棒38が立設され、このエレメント支持棒38にエレメント39が被せてある。また、下室31bと上室31aとは、エレメント支持棒38に開設した開口部37により内部で連通接続されていると共に、上記したように溶剤循環路32により外部でも連通接続されている。また、下室31bの上部には、再生した非水系溶剤を排出するための排出口40が設けてあり、水分等の不純物が除去された非水系溶剤は排出口40を通って再生溶剤タンク(図示せず)に導かれる。
【0051】
この水分分離器31では、上室31aの上部から、循環してきた非水系溶剤および新に凝縮液化された非水系溶剤が供給され、エレメント39を通過することにより、共沸現象等で再生溶剤に混入した水分または硫黄や塩素等の不純物が除去される。エレメント指示棒38の開口部37から下室31bに導かれた非水系溶剤の一部は、溶剤循環ポンプ33を経て再び上室31aに循環されると共に、残りの非水系溶剤は排出口40から再生溶剤タンクに排出される。従って、エゼクタ34から合流した新な再生溶剤は、その全部が直接排出口41から取り出される訳ではなく、通常は溶剤循環流により水分分離器31内を何度か通って不純物が十分に除去された状態で、排出口40から取り出される。このため、排出口40から取り出された再生溶剤の精留度は高く、洗浄力等の機能も新規の溶剤に劣ることがない。
【0052】
上記水分分離器31内に挿入されるエレメント39は、図4に示すように、中央部にエレメント支持棒38が挿入される挿入孔39aを設けた円筒形状をしており、外周に濾紙部39bを設け、濾紙部39bの内周に不織布からなる吸水部39cが設けられている。
【0053】
上述したように、水分分離器31は、再生された非水系溶剤を一時的に貯蔵する貯液タンクの役割も有しており、上記エゼクタ34は貯液タンクを介した循環系に介挿されていると言い換えることもできる。また、水分分離器31を必要としない場合には、貯液タンクを介して循環系を形成し、この循環系にエゼクタを介挿してもよい。特に、水系洗浄剤等を被処理液とする場合には、貯液タンクを介した循環系にエゼクタを介挿すればよい。
【0054】
なお、蒸気パイプ18の蒸留釜1側には、蒸気温度を測定する温度計41が配設されている。また、蒸留釜1の上部に接続した管42には、減圧度検出器43が取り付けられており、蒸留釜1内の減圧状態を電気的制御手段15で検知できるように構成されている。また、蒸留釜1の下方側部には覗視窓1aが形成され、この覗視窓から蒸留釜1の内部を覗けるようになっている。
【0055】
前述したコンデンサ19の内部には、冷却水が下部の冷却水入口44から上部の冷却水出口45に向かって流れており、冷却水入口44に冷却水を供給する冷却水パイプ46の途中には、冷却水バルブ47、冷却水ストレーナ48が設けられている。また、冷却水出口45から排出された冷却水は、後述する貯液タンク22の冷却器49に送られる。
【0056】
また、この実施例では精留度を高めるために、蒸留釜1の上方の供給された被処理溶剤の液面よりも高い位置に、蒸留釜1の内周形状とほぼ同様の外周形状を有する金網50を着脱可能に配置している。この金網50は、例えば線径が 0.2mm以上で、10〜60メッシュであって、 2から 3枚の金網50を重ねて設置している。また、金網50の表面を波形にすると、間に多くの空間が形成されるので有効である。この金網50は、非水系溶剤が沸騰した場合に、溶剤と一緒に共沸した油脂等からなる汚れ成分が蒸留釜1上部まで上昇し、溶剤ガス中に混入することを防止すると共に、汚れ成分の物質を付着して除去し、これらの作用により精留度を高めるものである。
【0057】
さらに、蒸留釜1内には、その天井面の孔から反応棒51が挿入されている。この反応棒51は、蒸留釜1内に挿入した際に底部近くまで達する長さを有し、その材質は、蒸留釜1を構成する材料よりも酸等の反応物質に対して反応しやすい材質からなる。例えば、硫黄や塩素に反応しやすいアルミニウムや銅により構成する。このような反応棒51を挿入しておき、時々引き抜いて反応棒51の腐食程度、特に液面近傍の腐食度合を検査すると、蒸留釜1の腐食具合を知ることができ、蒸留釜1の破損等の不慮の事故を未然に防止することができる。
【0058】
前述した蒸留釜1の下方に配設された貯液タンク22は、蒸留釜1に残留する油脂等の汚れ成分からなる廃液(スラッジ)を一時的に収容するものである。この廃液は、いわゆる蒸留による残留物である。貯液タンク22の上部には、廃液流入口52が形成されており、この廃液流入口52は開閉バルブ53が介挿された廃液パイプ21を介して、蒸留釜1の廃液排出口20に接続されている。廃液パイプ21の開閉バルブ53より下側、すなわち廃液流入口52側は、途中から分岐されて導通パイプ54に接続されており、この導通パイプ54は外気の導入可能な三方切替バルブ55を介して蒸留釜1の側部に連通接続されている。そして、この三方切替バルブ55の切替えで、貯液タンク22を蒸留釜1側または外気側に選択的に導通できるように構成されている。
【0059】
すなわち、三方切替バルブ55を蒸留釜1側に導通させると、貯液タンク22内は蒸留釜1と同程度の減圧状態となる。この状態で開閉バルブ53を開くと、蒸留釜1の真空系を破ることなく、廃液排出口20から蒸留釜1内の廃液を貯液タンク22に流下させることができる。また、三方切替バルブ55を大気側に導通させると、貯液タンク22内に収容された廃液を廃液流出口56から容易に流出させることができる。
【0060】
このように、蒸留釜1と同程度の減圧状態とし得る貯液タンク22に、蒸留釜1から廃液(残留物)を排出するように構成しているため、蒸留釜1を含む真空系を破ることなく、かつ良好に廃液を排出することが可能となる。これにより、廃液の排出後に、再度被処理溶剤の蒸留を行う際に、蒸留釜1の真空排気に伴う手間や時間を大幅に削減することができる。また、貯液タンク22は三方切替バルブ55により大気開放可能としているため、後述する廃液タンク62へも良好に流出させることができる。
【0061】
貯液タンク22の外周には、冷却器49が配設されており、この冷却器49には冷却水が下部の冷却水入口57から上部の冷却水出口58に向かって流れている。この冷却水は、コンデンサ19の冷却水出口45から送出されたものである。また、この貯液タンク22の下部には、廃液流出口56が形成されており、この廃液流出口56は廃液バルブ59を介挿した廃液パイプ60に接続され、この廃液パイプ60の先端部は廃液出口61となっている。従って、廃液バルブ59を開くと、貯液タンク22に一時的に貯留されて冷却された廃液が廃液流出パイプ60を介して廃液出口61から排出される。従って、蒸留釜1から排出された廃液は、冷却した後に下記の廃液タンク62に流出させることができ、よって廃液の排出を安全に実施することが可能となる。
【0062】
次に、図5および図6を参照して、貯液タンク22の下方に設けた廃液タンク62および廃液タンク62を載置する載置台63について述べる。
上記した貯液タンク22の下方には、廃液を受け止めるための廃液タンク62を載置するための載置台63が設けられている。この載置台63は、減圧蒸留再生装置を支持する架台64上に設けたスライド装置65により、貯液タンク22下方から減圧蒸留再生装置の前方向(図5、図6では左方向)に移動可能とされている。
【0063】
載置台63を再生装置の外に移動するには、再生装置の前面に設けた扉66を開き、スライド装置65により支持された載置台63を手前(図5、図6では左側)に引き出せばよい。載置台63を引き出すことにより、載置台63に載置した廃液タンク62も引き出すことができる。この廃液タンク取出し位置に廃液タンク62を引き出すことで、廃液タンク62内の廃液をすてることができる(図6)。また、載置台63を減圧蒸留再生装置の内部に収容すると(廃液(残留物)収容位置)、載置台63に載置した廃液タンク62により貯液タンク22内の廃液を受け止めることができる(図5)。
【0064】
また、上記した減圧蒸留再生装置の架台64には、廃液タンク62を載置した載置台63が、貯液タンク22内の廃液を受け止めることができる所定位置(廃液収容位置)にスライドした場合に、載置台63を検出するための載置台検出センサ67が設けられていると共に、載置台63上に廃液タンク62が載置されていることを検出するための廃液タンク検出センサ68が設けられている。
【0065】
そして、載置台検出センサ67が載置台63を検出すると共に、廃液タンク検出センサ68が載置台63上に廃液タンク62が載置されていることを検出した場合にのみ、電気的制御手段15の制御により廃液流出パイプ60に設けた廃液バルブ59を開いて、貯液タンク22内の廃液を流出させるように構成されている。さらに、廃液タンク62内には、廃液タンク62内の廃液量が所定量になったことを検出する廃液量検出センサ69が設けられている。そして、この廃液量検出センサ69が、所定量の廃液を検出した場合には、電気的制御手段15の制御により廃液流出パイプ60に設けた廃液バルブ59を閉じて、貯液タンク22内の廃液の排出を停止する。
【0066】
これら廃液タンク62に付随する設備によって、廃液タンク62が所定位置に位置していないにもかかわらず、あるいは廃液タンク62内が満杯になっているにもかかわらず、貯液タンク22内の廃液を流出させるような事故を未然に防ぐことができる。よって、廃液排出の安全性を大幅に高めることが可能となる。
【0067】
次に、上記した構成からなる減圧蒸留再生装置の動作および各部材の制御を、図3に示す電気的制御手段15の概略ブロック図および図7に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、初期状態では蒸留釜1、貯液タンク22内は空であり、オイル加熱器4および熱交換流路2、3を含む加熱用オイルの循環系にはオイルが充填されており、また水分分離器31を含む溶剤循環系には先に再生した溶剤が充満している。
【0068】
また、電気的制御手段15は、この実施例ではマイクロコンピュータ構成であり、操作の手順をプログラミングして予め記憶した中央処理演算回路(CPU)101、ROM102、RAM103等からなり、加熱用オイルの温度を溶剤の種類に応じて設定記憶可能な加熱用オイル温度設定記憶部104、予め減圧度を設定記憶しておく減圧度設定記憶部105、蒸留時間を設定する蒸留タイマ106、煮詰め時間を設定する煮詰めタイマ107、蒸留釜1のスラッジバルブ53を開放する時間を設定するスラッジタイマ108、貯液タンク22の廃液バルブ59の開放時間を設定する廃液タイマ109等を有している。
【0069】
まず、操作盤の運転ボタンを押すと、電気的制御手段15からの信号に基いて運転ランプが点灯すると共に、オイル循環ポンプ11、溶剤循環ポンプ33、オイル加熱器4の 2つの電気ヒータ7a、7bがそれぞれ作動を開始する。なお、この時点では溶剤注入バルブ23は閉じたままである。
【0070】
オイル循環ポンプ11が作動すると、加熱用オイル循環系のオイルが循環してオイル加熱器4からオイル供給管10、蒸留釜1の第1の熱交換流路2、第2の熱交換流路3、オイル還流管13の順に流れてオイル加熱器4に戻る。そして、このオイル循環系のオイルは、電気ヒータ7の作動により次第に温度が上昇する。また、溶剤循環ポンプ33が作動すると、溶剤循環系の溶剤が循環するので、エゼクタ34に吸引作用が生じ、蒸留釜1内の圧力が次第に低下する。
【0071】
そして、オイル温度検出器12からの信号に基いて、加熱用オイルの温度が溶剤の種類に応じて予め設定した上限の所定温度(例えば第3石油類であれば 170〜 180℃)に到達したこと、および減圧度検出器43からの信号に基いて蒸留釜1内の減圧度が予め設定した所定の減圧度に到達したことを電気的制御手段15が検知すると、蒸留タイマ106をスタートさせると共に、冷却水バルブ47および溶剤注入バルブ23を開き、またオイル加熱器4の一方の電気ヒータ7aは継続してオンのままで、他方の電気ヒータ7bはオフにする。
【0072】
溶剤注入バルブ23が開くと、蒸留釜1の内部に汚れ成分を含む非水系溶剤 (被処理溶剤)が注入されはじめる。蒸留釜1内に導かれる被処理溶剤の分量は、液位調整器25により調整され、被処理溶剤の液面が第2の熱交換流路3の上部よりも上方に位置すると共に、第1の熱交換流路2が常に被処理溶剤中に浸漬する所定レベルに達するまで注入される。
【0073】
また、冷却水バルブ47が開くと、コンデンサ19内に冷却水が供給されてコンデンサ19が冷却、すなわち凝縮液化を開始し、コンデンサ19から出た冷却水は貯液タンク22の冷却器49を通って貯液タンク22を冷却する。
【0074】
このように、加熱用オイルの温度が所定温度に到達した後に溶剤を注入するようにすると、冷えた溶剤を注入してから加熱用オイルを次第に加熱する場合に比較して、加熱の立上り時間を短縮することができ、効率的である。また、蒸留釜1の内部が所定の減圧度に到達した後に溶剤を注入するようにすると、引火、爆発等を防止することができ、安全である。
【0075】
オイル加熱器4により所定温度まで加熱された加熱用オイルが蒸留釜1の第1熱交換流路2から第2熱交換流路3内を通ると、蒸留釜1内の被処理溶剤が加熱されて減圧蒸留される。そして、気化した溶剤ガスは、エゼクタ34の吸引力によって吸引され、コンデンサ19に送り込まれて凝縮液化され、液化した溶剤はエゼクタ34に吸引されて溶剤循環流に合流し、水分分離器31を繰り返し通過することにより水分が除去された状態で溶剤取出口40から純粋な再生溶剤として取り出される。
【0076】
このようにして、蒸留釜1内の被処理溶剤が減圧蒸留され続けると、蒸留釜1内の溶剤液面が低下するが、ある程度低下すると液位調整器25が開いて溶剤を流し込む。従って、蒸留釜1内では引き続き減圧蒸留が行われる。
【0077】
蒸留釜1内で継続して減圧蒸留が行われると、この減圧蒸留では加熱用オイルの熱を熱源としているので、一方の電気ヒータ7aの熱で保温していてもオイルの温度が緩やかに低下していく。このオイルの温度は、オイル温度検出器12からの信号により電気的制御手段15が常に監視し続けている。そして、オイルの温度が下限の所定温度(溶剤の種類により異なるが、例えば上限温度 170℃の場合には 165℃)まで低下すると、電気的制御手段15がオイル加熱器4の他方の電気ヒータ7bもオンにして加熱用オイルの加熱を再開する。
【0078】
他方の電気ヒータ7bもオンになると、循環する加熱用オイルの温度が短時間で上限温度まで上昇し、この上限温度に到達すると、オイル温度検出器12からの信号に基いて電気的制御手段15が他方の電気ヒータ7bをオフにして、再び一方の電気ヒータ7aの加熱のみによる保温状態に移行する。従って、蒸留釜1の熱交換流路2、3に供給される加熱用オイルの温度は、当該溶剤の種類に応じて設定した最適温度域を確実に維持することができる。よって、減圧蒸留により再生する目的物質、すなわち当該非水系溶剤の純度を高くすることができ、不純物が共に減圧蒸留される事態を減らすことができる。
【0079】
このような操作を繰り返して行うと、油脂等の汚れを含んだ非水系溶剤を大量に減圧蒸留して再生することができるが、その一方で蒸留釜1内では減圧蒸留で残された汚れ成分の割合が次第に高まる。そこで、上記した蒸留工程は蒸留タイマ106に予め設定した所定の時間(例えば 10%程度の汚れであれば30分)が経過した時点で煮詰め工程に移行する。
【0080】
蒸留タイマ106から所定時間経過信号が送出されると、電気的制御手段15は、煮詰めタイマ107をスタートさせると共に、溶剤注入バルブ23を閉じる。なお、オイル加熱器4の電気ヒータ7の制御は蒸留工程と同じであり、また冷却水バルブ47も開いた状態を継続させる。従って、蒸留釜1内の溶剤は引き続いて減圧蒸留され、次第にその量が減少する。すなわち、蒸留釜1内の溶剤は減圧蒸留により減少しても注ぎ足されないので煮詰められていき、汚れ成分の割合が極めて高いスラッジ液となる。
【0081】
そして、煮詰めタイマ107に設定した所定時間(例えば 5分)が経過して煮詰め終了信号が送出されると、電気的制御手段15がスラッジタイマ108をスタートさせる。この際、オイル加熱器4の電気ヒータ7を全てオフにしてオイルの加熱を停止する。また、電気的制御手段15は、煮詰め工程が終了してスラッジ排出工程に移行すると、スラッジバルブ53を開放する。
【0082】
この際、貯液タンク22は導通パイプ54を介して蒸留釜1に連通されているので、貯液タンク22内は蒸留釜1内と同程度の減圧状態となっている。この状態で、スラッジバルブ54を開くと、蒸留釜1内に残留した油脂等の汚れからなる高温のスラッジ液が蒸留釜1から貯液タンク22に流下し、スラッジ液は貯液タンク22内に一時的に収容される。このとき、蒸留釜1内と貯液タンク22内は共に減圧状態になっているので、スラッジ液は容易に蒸留釜1の下方に位置する貯液タンク22に流下する。スラッジ排出工程に移行しても冷却水バルブ47は開いたままなので、貯液タンク22の冷却器47には冷却水が供給され続ける。このため、貯液タンク22内に流下したスラッジは、冷却水により急速に冷却される。なお、貯液タンク22は、スラッジ排出工程のみ減圧状態とするようにしてもよい。
【0083】
次に、スラッジタイマ108に設定した所定時間が経過してスラッジ排出工程が終了すると、電気的制御手段15が廃液タイマ109をスタートさせ、三方切替バルブ55を外気側と貯液タンク22側とに開き、蒸留釜1側に閉じて、貯液タンク22内に外気を導入して常圧にしてから、廃液バルブ59を開く。このとき、載置台検出センサ67により載置台63が所定位置に設置されていることを検出すると共に、廃液タンク検出センサ68により廃液タンク62が載置台63上に載置されていることを検出した場合にのみ、電気的制御手段15の制御により廃液バルブ52を開き、冷却されたスラッジを廃液タンク62に収容する。さらに、廃液タンク62内に設けた廃液量検出センサ69が、所定量の廃液を検出すると、電気的制御手段15の制御により廃液バルブ59が閉じて、貯液タンク22内からのスラッジ排出を停止する。
【0084】
そして、廃液タイマ109に設定した所定時間が経過して廃液工程が終了すると、電気的制御手段15が廃液バルブ59を閉じ、 1サイクルが終了する。これら一連の作業工程が終了すると、三方切替バルブ55を再び外気側に閉じて、蒸留釜1側と貯液タンク22側とに開き、貯液タンク22内を減圧状態として、上記した被処理溶剤の再生作業を繰り返し実施する。これによって、廃液の排出に伴う手間や時間は大幅に削減される。また、蒸留釜1内の減圧状態は、スラッジ排出工程以降は貯液タンク22とは別途維持できるため、スラッジ排出工程後直に被処理溶剤の再生作業を実施することができる。
【0085】
なお、廃液工程において、ブザー等の警報装置を作動させて、廃液が行われることを作業員に了知させるようにしてもよい。また、廃液工程が終了すると、一旦減圧蒸留再生装置を停止して再生作業を停止してもよいが、廃液タンク62が満杯にならず再生作業を続行できる状態であれば、一旦停止することなく、次の作業に移ることができる。
【0086】
上述したように、蒸留釜1内の廃液は、蒸留釜1から貯液タンク22に移送され、貯液タンク22の冷却器49を流れる冷却水にて冷却された後、廃液流出口56から排出されるので、従来の再生装置で問題となっていた取扱時における火傷や引火による火災等の危険性が全くなく、安全に運転することができる。
【0087】
また、スラッジバルブ(開閉バルブ)53および三方切替バルブ55を連繋して切替え、蒸留釜1内や貯液タンク22内の圧力を適切に調整することにより、蒸留工程およびスラッジ排出工程では、蒸留釜1内と貯液タンク22内は共に減圧状態になっているため、蒸留工程を円滑に進行させることができると共に、廃液の移送操作を容易に行うことができる。さらに、スラッジの冷却および廃液工程(廃液タンク62への流出工程)においては、貯液タンク22内に外気が導入されて常圧となっているため、廃液の排出操作を容易に行うことができる。またこの際、蒸留釜1内は減圧状態が保たれているため、蒸留工程をそのまま継続して行うことができる。
【0088】
従って、上記スラッジの冷却および廃液工程は、蒸留工程と無関係にいつでも任意に行うことができ、スラッジ排出工程で高温の廃液を貯液タンク22に移送した後、直ちに蒸留工程を再スタートさせることができる。このように、アイドルタイムなしに蒸留工程が継続でき、汚れ成分を含む非水系溶剤を効率よく再生することが可能となる。
【0089】
例えば、被処理溶剤としてオクタメチルシクロテトラシロキサンを用いた場合、上記実施例の真空蒸留再生装置ではスラッジの煮詰め工程が終了した後、60秒程度のスラッジ排出工程(高温のスラッジ液を蒸留釜1から貯液タンク22に流下させる工程)の間だけ、蒸留工程を停止すればよい。すなわち、蒸留工程間のアイドルタイムは約60秒となる。これは、上述したように蒸留釜1の減圧度の維持、スラッジの排出の容易さ、スラッジ冷却の別工程化等に基くものである。
【0090】
一方、従来の真空蒸留装置では、スラッジの煮詰め工程が終了した後、手動で蒸留釜を大気開放しなければならない。この際、煮詰められたスラッジの温度は100 〜 120℃程度となっているため、そのままの状態で大気開放することはできない。被処理溶剤としてオクタメチルシクロテトラシロキサンを用いた場合、スラッジの冷却に約 4時間程度要する。この冷却に要する時間と、再度蒸留釜1内を所定の減圧度まで真空排気するまでの時間がアイドルタイムとなる。このように、上記実施例の真空蒸留再生装置によれば、スラッジの排出に伴うアイドルタイムを大幅に削減することができる。
【0091】
次に、本発明の他の実施例について、図8の要部断面図を参照して説明する。なお、前述した実施例と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。耐圧性を有する略円筒状の蒸留釜1には、図8に示すように、その低部外周を覆うように加熱タンク71が設けられている。この加熱タンク71は、内部に上方から蒸留釜1の底部が没入し、加熱媒体となる耐熱オイルが充填してある。また、内部底面には、蒸留釜1の下部外周を囲うようにオイル循環用整流板72が立設されている。
【0092】
このオイル循環用整流板72は、加熱タンク71の上面との間に空間を有するような高さを有すると共に、下部周面には複数のオイル通過流路73が開設されている。なお、上記した耐熱オイルは、オイル循環用整流板72が完全に浸る位置にまで充填してある。また、オイル循環用整流板72は、加熱タンク71の内部を内側と外側に区画し、上下にオイルが行き来する空部があればよい。
【0093】
また、加熱タンク71内には、オイル循環用整流板72の内側であって、蒸留釜1の底部下方に位置するように、加熱媒体中に浸漬された 2本の電気ヒータ7a、7bが設けられていると共に、オイルの温度を計測するためのオイル温度検出器12が設けられている。さらに、加熱タンク71の上部には、一端部が大気中に開放された外気連通管9が連通接続されており、加熱タンク71内が大気と連通している。 2本の電気ヒータ7a、7bは、前述した実施例と同様に、電気的制御手段によって、そのオン・オフが制御されており、常にオイル温度が被処理溶剤の揮発特性に最適な温度範囲内となるようにされている。
【0094】
上記以外の構成については、前述した実施例と同一構成とされており、また蒸留工程、廃液排出工程等も前述した実施例と同様に実施されるものである。
【0095】
上記実施例の減圧蒸留再生装置においては、ヒータ7により加熱されたオイルはオイル循環用整流板72の内側を上昇し、蒸留釜1の下方側部および底部を加熱した後、オイル循環用整流板72の上方を越えて、加熱タンク71の側面とオイル循環用整流板72との間を下降する。そして、オイル循環用整流板72の下部に形成した複数のオイル通過流路73を通過して、再びオイル循環用整流板72の内側に戻る。従って、ヒータ7により加熱されたオイルは、オイル循環用整流板72により対流が整流されるため、蒸留釜1の下方側部および底部を効率よく加熱することができる。また、蒸留釜1の下部にヒータ7を有する加熱タンク71を一体に設けているため、装置全体をコンパクト化できると共に、設置や移設も容易となる。
【0096】
次に、図9に蒸留釜部分を示す実施例について説明する。この蒸留釜1は、加熱タンク72の上部側面に開設した上循環口74と、オイル循環用整流板72の内側の底部に開設した下循環口75とを循環パイプ76により連通接続されていると共に、循環パイプ76の途中に小さな循環ポンプ77が設けられたものである。なお、その他の構成は先に説明した蒸留釜(図8)と同様であり、また蒸留釜以外の構成についても同様である。
【0097】
上記した構成からなる蒸留釜1においては、ヒータ7a、7bが加熱タンク71内のオイルを加熱すると、高温になったオイルがオイル循環用整流板72の内側を上昇して蒸留槽1内の溶剤を加熱する。この溶剤加熱により温度が低下したオイルは、その一部が上循環口74から循環パイプ76内を通って、底部の下循環口75から加熱タンク71内部に戻され、その他のオイルは先の実施例と同様にオイル循環用整流板72の外側を流下して底部側に戻る。このように、この実施例では、自然発生するオイル循環用整流板72により整流された自然対流と、循環ポンプ77の作用による強制循環とによって、オイルがオイル循環用整流板72により区画された加熱タンク71内および循環パイプ76を介して活発に流動する。なお、下循環口75から加熱タンク71内に循環するオイルは、自然対流により流動するオイルの流れる方向と同じく上向きなので、自然対流を促進する働きも有する。
【0098】
従って、この実施例の蒸留釜1においては、加熱ヒータ7a、7bが発生する熱を、オイルを媒体として蒸留釜1内の溶剤に効率よく伝達して、効率のよい減圧蒸留を行うことができる。また、オイルの流動性を高めると、加熱ヒータ7a、7bに接触するオイルの流動性も高められるので、加熱ヒータ7a、7bに接触したオイルが局部的に不用意に高温になることを回避することができる。このため、オイルが過熱して酸化したり、オイルの酸化物が加熱ヒータ7a、7bに付着固化して放熱を妨げたり、加熱ヒータ7a、7bの電熱線が加熱して断線する等のトラブルを未然に防止できる。なお、循環ポンプ77は、自然対流によるオイルの流動を補助するだけなので、小型ポンプで十分である。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の減圧蒸留方法および請求項3記載の減圧蒸留装置によれば、真空発生装置に起因する精留度の低下を防止することができるため、例えば汚れ蒸留残留物の排出に要する時間や手間を大幅に削減することができるため、例えば汚れ成分を含む非水系溶剤等の被処理液を効率よくかつ安全に再生することが可能となる。また、請求項5記載の減圧蒸留装置によれば、蒸留残留物排出工程の安全性をさらに高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による減圧蒸留再生装置の構成を示す図である。
【図2】 図1に示す減圧蒸留再生装置の蒸留釜部分を拡大して示す断面図である。
【図3】 図1に示す減圧蒸留再生装置の電気的制御手段を示す概略ブロック図である。
【図4】 図1に示す減圧蒸留再生装置に用いた水分分離器のフィルタを示す図であって、(a)はその上面図、(b)は一部切り欠き断面で示す正面図である。
【図5】 図1に示す減圧蒸留再生装置の廃液タンク部分を示す図である。
【図6】 図5に示す廃液タンクの移動状態を示す図である。
【図7】 図1に示す減圧蒸留再生装置のタイミングチャートの一例を示す図である。
【図8】 本発明の他の実施例による減圧蒸留再生装置の要部構成を示す断面図である。
【図9】 本発明のさらに他の実施例による減圧蒸留再生装置の要部構成を示す断面図である。
【図10】 被処理液の蒸気圧曲線の一例を示す図である。
【符号の説明】
1……蒸留釜
2、3……熱交換流路
4……オイル加熱器
19……コンデンサ
22……貯液タンク
25……液位調整器
31……水分分離器
32……溶剤循環路
34……エゼクタ
49……冷却器
53……スラッジバルブ(開閉バルブ)
55……三方切替バルブ
62……廃液タンク
Claims (8)
- 蒸留釜内で被処理液を減圧下で加熱蒸発させ、この蒸気を凝縮液化すると共に、前記蒸留釜内に前記加熱蒸発による残留物を残留させて、前記被処理液を再生する減圧蒸留工程と、前記蒸留釜内に残留した残留物を、前記蒸留釜と同程度の減圧度とされた貯液タンク内に排出する残留物排出工程とを有し、
前記残留物排出工程後直に前記減圧蒸留工程を実施するとともに、
前記蒸留釜と前記貯液タンクとを接続する導通管に介挿された外気導入可能な切替機構により、前記貯液タンク内を前記蒸留釜側または外気側に選択的に導通させるように構成したことを特徴とする減圧蒸留方法。 - 請求項1記載の減圧蒸留方法において、前記被処理液は、汚れ成分を含む非水系溶剤であり、前記減圧下での加熱蒸発および凝縮液化により、前記非水系溶剤を再生することを特徴とする減圧蒸留方法。
- 加熱機構を有し、前記加熱機構により被処理液を減圧下で加熱蒸発させる蒸留釜と、前記蒸留釜に連通接続され、前記被処理液の蒸気を凝縮液化する冷却器と、前記冷却器を介して前記蒸留釜に連通接続された真空発生手段と、前記蒸留釜に、開閉機構が介挿された残留物排出管を介して接続されていると共に、前記蒸留釜内と同程度の減圧度となるように導通管を介して接続され、前記残留物排出管を介して前記被処理液の加熱蒸発による残留物を収容する貯液タンクとを具備し、
前記導通管には、前記貯液タンク内を前記蒸留釜側または外気側に選択的に導通させる外気導入可能な切替機構が介挿されていることを特徴とする減圧蒸留装置。 - 請求項3記載の減圧蒸留装置において、前記真空発生手段は、エゼクタを有することを特徴とする減圧蒸留装置。
- 請求項3記載の減圧蒸留装置において、前記貯液タンクは、さらに前記残留物を冷却する冷却手段を有し、前記残留物を冷却した後に前記貯液タンクから排出するよう構成したことを特徴とする減圧蒸留装置。
- 請求項3記載の減圧蒸留装置において、さらに、前記貯液タンクに開閉機構を有する残留物排出部が設けられ、かつ、前記貯液タンクで冷却された残留物を収容する廃液タンクと、前記廃液タンクが載置されると共に、前記貯液タンク下方の残留物収容位置と廃液タンク取出し位置との間で移動可能な載置台と、前記載置台上に前記廃液タンクが載置されていることを検出する廃液タンク検出センサと、前記載置台が前記残留物収容位置に位置していることを検出する載置台検出センサと、前記廃液タンク検出センサが前記廃液タンクを検出すると共に、前記載置台検出センサが前記残留物収容位置に前記載置台が位置していることを検出したとき、前記残留物排出部の開閉機構を開いて前記冷却された残留物を前記廃液タンク内に排出させる制御手段とを具備することを特徴とする減圧蒸留装置。
- 請求項3記載の減圧蒸留装置において、さらに、前記廃液タンクに設けられた、前記廃液タンク内の残留物量を検出する残留物検出センサと、前記残留物検出センサが所定量の残留物を検出したとき、前記残留物排出部の開閉機構を閉じて前記残留物の排出を停止させる制御手段とを具備することを特徴とする減圧蒸留装置。
- 請求項3記載の減圧蒸留装置において、前記被処理液は、汚れ成分を含む非水系溶剤であり、前記減圧下での加熱蒸発および凝縮液化により、前記非水系溶剤を再生することを特徴とする減圧蒸留装置。
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