JP3866412B2 - 半導体製造排ガスの除害方法及び除害装置 - Google Patents

半導体製造排ガスの除害方法及び除害装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体,液晶等の電子回路素子の製造において生じる排ガスを除害する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体,液晶等の電子回路素子製造に使用する原料はプロセスガスと呼称され、大別してデポジット用ガスとエッチング用ガスに分類される。前者は代表例としてSiH4,Si26,SiH2Cl2,TEOS,PH3,B26,NH3,WF6,N2O,H2等があり、後者にはNF3,C26,CHF3,CF4,SF6等があり、いずれも有毒,可燃性(爆発性),腐食性のいずれか又は全てを有する危険性ガスである。
【0003】
これらのガスは人体に対して直接の危険性は勿論の事、地球規模的にも放出できないガスのため、いずれかの手段によって除害が必要であり、種々の除害方法が実用化されている。その代表例として、乾式吸着,湿式スクラバ,電熱酸化分解,火炎燃焼除害があり、各々長所と問題点を有している。例えば乾式吸着は取り扱いが簡便でエネルギー消費が少ないが、ユニットあたりの処理容量が限られており、使用済みの吸着材の廃棄にも問題を残し、かなりの費用を必要とする。湿式スクラバは目標とするガス濃度にまで除害することが必ずしも容易ではない。
【0004】
火炎燃焼除害は処理対象ガスの適用分野が広いが、稼働に当たっての安全性に不安を残しており、除害において副生する粉塵及び腐食性ガスの処理にも課題を残している。すなわち、石油系液体又は気体燃料を使用した火炎燃焼方式除害においては、基本的に燃焼にバーナーを使用し、その燃焼雰囲気に排ガスを導入して酸化分解する方式であるので、(1)バーナーの先端詰まり,(2)何らかの原因により火炎消滅した場合の不安全事態,(3)処理後のガスを集中スクラバで除塵,洗浄,冷却するための装置全体の複雑化,巨大化、等の問題点がある。
【0005】
電熱酸化分解法は現在最も普及している除害法であり、半導体を代表とする電子回路素子製造に使用するプロセスガスの排ガスを除害するにあたり、処理工程を制御しやすく、コンパクトな装置に組み立てることができ、安全に処理しやすい方法として電熱ヒータを使用した酸化加熱分解方式の除害装置及び方法が提案されている(特開平7-323211号)。
【0006】
しかしながら、電熱ヒータはクリーンではあるが、エネルギーコストが高くつくという問題がある。又、1000℃以上の高温発生には発熱体及び保護管の材料面から限界があり、更に大風量処理にも制限があった。特に分解温度の高温化が必要とされるPFCの除害に用いるのにはあまり適していないと思われる。
【0007】
今日エッチング(クリーニング)用に使用されるPFCにおいて代表例としてC26,CHF3,CF4等があるが、これらを単純にO2共存下で熱分解しようとすると、それら化合物中の結合エネルギーの弱い箇所から切断分解するため、必要な温度序列はその結合エネルギーの序列にしたがうことになる。
【0008】
すなわち、C26<CHF3<CF4(結合エネルギーは各々98,106,130(各kcal/mol))の順序で切断分解されることになる。又、C26,CHF3はそれの熱分解過程においてCF4の副生をもたらし、結局PFCの熱分解除害においてはCF4の除害達成技術が要求される。
【0009】
かかる結合エネルギーを有するPFCを上記の特開平7-323211号の装置を用いて単純熱分解させるにはC26,CHF3,CF4各々において少なくとも1000,1200,1400℃以上の温度を必要とする。ところが、電熱ヒータ単独ではこのような高温雰囲気を形成することが必ずしも容易ではなく、且つ、エネルギーコストが高価になり現実に実施するには問題がある。
【0010】
したがって、上記した従来の除害法はいずれも、(1)安全性,(2)作業安定性,(3)ランニングコスト,(4)除害性能(処理風量を含む)のいずれかの性能が不十分であるといえる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような現状に鑑み、除害処理を安全かつ安定して実施でき、最小限のエネルギー使用によりランニングコストを抑え込みながら排ガスをそのTLV(許容濃度)以下に消減せしめることが可能な除害手段が求められている。
【0012】
そこで本発明は、電熱ヒータを用いる除害方法において、少ないエネルギーコストで、十分な高温状態を達成する手段を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は熱源を電熱ヒータとH2,COを含む炭化水素系燃料の2本立とすることにより対処している。
【0014】
請求項1の半導体製造排ガスの除害方法は、電熱ヒータ (5) を備える反応筒 (4a) と、その上端開口部分が電熱ヒータ (5) の設置場所の中心部分に開口された熱交換器本体 (3b) とを備えており、熱交換器本体 (3b) の上端開口部分から排出される半導体製造排ガスを反応筒 (4a) にて高温酸化分解する除害方法であって熱交換器本体 (3b) には燃料ガス供給管 (2) が挿入されており、予熱された空気とH 2 ,COを含む炭化水素系燃料とが混合されてなる燃料ガスを該燃料ガス供給管 (2) に供給することを特徴とする。
【0015】
請求項2の半導体製造排ガスの除害方法は、水溶性成分ガス又は加水分解成分ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む半導体製造排ガス中の水溶性成分ガス又は/及び加水分解成分ガスを水洗除去するスクラバ(1)と、電熱ヒータ (5) を備える反応筒 (4a) と、その上端開口部分が電熱ヒータ (5) の設置場所の中心部分に開口された熱交換器本体 (3b) と、熱交換器本体 (3b) の上端開口部分から排出される水洗排ガスを反応筒 (4a) にて高温酸化分解する除害方法であって、熱交換器本体 (3b) には燃料ガス供給管 (2) が挿入されており、予熱された空気とH 2 ,COを含む炭化水素系燃料とが混合されてなる燃料ガスを該燃料ガス供給管 (2) に供給することを特徴とする。
【0016】
請求項3の半導体製造排ガスの除害方法は、請求項1又は請求項2記載の半導体製造排ガスの除害方法において、反応筒(4a)内の電熱ヒータ(5)は燃料ガス(F5)の着火用として用い、燃料ガス着火後に電熱ヒータ(5)の通電を停止することを特徴とする。
【0017】
請求項4の半導体製造排ガス除害装置は、水溶性成分ガス又は加水分解成分ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む半導体製造排ガス中の水溶性成分ガス又は/及び加水分解成分ガスを水洗除去するスクラバ(1)と、電熱ヒータ (5) を備える反応筒 (4a) と、その上端開口部分が電熱ヒータ (5) の設置場所の中心部分に開口され、水洗排ガスを反応筒 (4a) に排出する熱交換器本体 (3b) と、熱交換器本体 (3b) に挿入され、予熱された空気とH 2 ,COを含む炭化水素系燃料とが混合されてなる燃料ガスを熱交換器本体 (3b) に供給する燃料ガス供給管 (2) を有していることを特徴とする。
【0018】
本発明においては常時電熱ヒータを加熱した状態(例えばヒータ表面温度700℃)に保持し、その雰囲気下の反応筒に被処理排ガスを導入すると共に外部空気をキャリヤーガスとして、その中にH2,COを含む所定濃度の炭化水素系燃料を混合した燃料ガスを導入する。
【0019】
この場合、燃料ガスは通常使用されるバーナー構造の装置を使用することなく、単に排ガス導入と混合されて反応筒に供給され、反応筒内に備えられた電熱ヒータの加熱により着火される。したがって、バーナーは不要であり、バーナー先端詰まりの問題は生じない。
【0020】
反応筒の中では炭化水素系燃料が直ちに熱分解すると共にキャリヤーガスとして共存する外部空気により酸化分解すると共にその過程で燃焼熱を発生して電熱ヒータの発熱量と共に希望雰囲気温度を形成することができる。
【0021】
すなわち、熱源として電気エネルギーと燃料ガスの両方を利用することにより課題を解決している。これにより、電気エネルギー単独使用の場合と比べてエネルギーコストの上昇が大幅に抑えられ、1000℃以上の高温域形成も容易となり、処理可能な排ガスの範囲も広くなる。
【0022】
更に、異種エネルギー源を使用しているので、除害装置の稼働中に停電等で電気ヒータが発熱停止したような場合でも、燃料ガスの燃焼により処理温度を保持することができるので、安全性が高い。
【0023】
電熱ヒータは燃料ガスの着火源として用い、そのガス着火後は電流を遮断して燃料ガスの燃焼のみで加熱するようにしても良い。
【0024】
電熱ヒータを固定してその周囲に被処理ガスを流し、熱エネルギーを付与する場合、分解に対して滞留時間が必要となるため処理ガス風量に比例して処理温度が左右される。しかしながら、本発明のように被処理ガスと発熱燃料ガスを同時導入する場合は、両者ガスの攪拌効果が加味されるので風量による滞留時間の影響が少なく、処理ガス風量が多い場合でも十分な分解を行うことができる。
【0025】
本発明で使用するH2,COを含む炭化水素系燃料としては石油系が代表例であるが、炭化水素を主体とするガス等でも良い。例えば、LPG(液化天然ガス),都市ガス,灯油,軽油,重油等があるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
電気発熱体及びその保護筒、反応筒を構成する材料は少なくとも1000℃以上の耐熱性を必要とする。よって、構成成分としてはセラミックが好適であり、発熱体もSiCを代表として非金属系耐熱素材が好適であるが、耐熱性を有する限り金属製素材も使用できる。
【0027】
尚、上記特開平7-323211号で提案されている装置と同様に、装置の下部に貯水槽を置き、反応筒を中央に設けて、その前後に各々スクラバ装置を設けると、排ガスとして持ち込まれる水溶性乃至加水分解性成分、例えばF2,SiF4のような成分は前段のスクラバ装置により大部分が除害され、反応筒内に導かれる量を大幅に削減させることができる。よって、その分だけ反応筒内における除害の負荷を軽減することができる。又、分解処理後の排ガスを後段のスクラバで洗浄すると共に冷却することで大気放出ガスを浄化することができる。これによりコンパクトな装置でも加熱酸化分解しにくいPFCの除害が可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
【0029】
図1は本実施例の除害装置の概要を示した図である。図1において、(1)は入口側に設けられたスクラバであり、半導体製造装置とはダクト(14)にて連結しており、半導体製造排ガス(F1)がここに導入される。
【0030】
この入口側のスクラバ(1)は、水タンク(12)上に立設されており、スプレーノズル(1a)と筒状部(1b)とを有している。筒状部(1b)の下部は前記水タンク(12)の貯留水(12a)に浸漬されている。スプレーノズル(1a)は天井部分に設置されており、下方に向かって水を噴射するようになっている。
【0031】
スプレーノズル(1a)と水タンク(12)との間には循環水ポンプ(10)が設置されており、水タンク(12)内の貯留水(12a)をスプレーノズル(1a)に揚水するようになっている。また、前記循環水ポンプ(10)には市水が供給されるようになっていて、水タンク(12)の貯留水(12a)と前記市水とを混合して揚水する。
【0032】
加熱分解装置(4)は熱交換器(3)の上に一体的に設置されており、両者(3)(4)は入口側のスクラバ(1)に隣接し且つ水タンク(12)上に設置されている。
【0033】
熱交換器(3)は、円筒状ケーシング(3a)と円筒状ケーシング(3a)内部に収納される熱交換本体(3b)並びに円筒状ケーシング(3a)の外周に巻設された断熱材(13)とで構成されており、熱交換器具本体(3b)が連通管(15)でスクラバ(1)の筒状部(1b)と連通している。
【0034】
加熱分解装置(4)は、反応筒(4a)と、反応筒(4a)内に設置されている電熱ヒータ(5)並びに反応筒(4a)の外周に巻設された断熱材(13)とで構成されており、前記熱交換器本体(3b)の上端開口部分が電熱ヒータ(5)の設置場所の中心部分に開口しており、予熱された水洗排ガス(F2)が電熱ヒータ(5)設置部分の加熱分解ゾーンに排出されるようになっている。反応筒(4a)の内部空間容積は約30リットルであり、その内部はアルミナ系耐火材料で覆われている。電熱ヒータ(5)としては、アルミナ系セラミックチューブに例えばSiCの如き非金属系(又は金属系)発熱体を装填した電気ヒータを、例えば6本使用する。
【0035】
粉塵排出装置(6)は、高圧ガス源(又は高圧水源)に接続されたノズル状のもので、その開口部から高圧噴出ガス(又は高圧水)(16)が噴出するようになっている。粉塵排出装置(6)の設置場所は、本実施例では加熱分解装置(4)の天井部分、中間部分と熱交換器(3)の底面開口部分並びにスクラバ(7)の入り口であり、下向きに圧縮噴出ガス(16)を噴出するようになっている。粉塵排出装置(6)の設置場所は、前記の位置に限られず、必要箇所に必要な数だけ設置出来るようになっている。
【0036】
出口側のスクラバ(7)は、水タンク(12)の天井部分に設置されており、熱交換器(3)の底面開口から水タンク(12)内に流入した加熱分解排ガス(F3)が水タンク(12)の天井部分と水面との間の空間を通って流入するようになっている。スクラバ(7)は、例えば多数の邪魔板(7b)とスプレーノズル(7a)とが内蔵された構造となっている。
【0037】
出口側スクラバ(7)の出口には排気ダクト(9)が設置されており、その途中に排気ファン(8)が設置されている。
【0038】
しかして、半導体製造設備から排出された半導体製造排ガス(F1)をダクト(14)を介して導入部に導入し、スプレーノズル(1a)から噴出された霧状の高圧水にて洗浄する。スプレーノズル(1a)から噴出された高圧水は、半導体製造排ガス(F1)と効果的に気液接触がなされ、半導体製造排ガス(F1)内の水溶性成分或いは加水分解成分はスプレー水に接して分解され或いは溶解して除去される。
【0039】
水タンク(12)に対しては、常に新しい水(市水)を循環水ポンプ(10)に供給しつつ、排水ダクト(11)から同量の処理水を水タンク(12)からオーバーフロー又は底部から排除する。
【0040】
スクラバ(1)の筒状部(1b)に形成した保守扉(18)から連通管(15)を通して熱交換器(3)の熱交換器本体(3b)に燃料ガス供給管(2)を挿入し、空気供給ポンプ(22)にて酸化加熱分解に必要な空気を洗浄排ガスに供給して混合する。(21)は外部空気を少なくとも200〜300℃に予熱する予熱部であり、予熱された空気に燃料供給部(20)から供給される炭化水素系燃料が混合され、燃料ガス(F5)が形成される。燃料ガス(F5)の混合により洗浄排ガス(F2)の濃度は爆発の許容濃度以下に薄められる。
【0041】
前記燃料ガス供給管(2)は、実線で示すように熱交換器本体(3b)の入り口部分迄挿入してもよいし、仮想線で示すように熱交換器本体(3b)を貫通して配設してもよいし、逆に連通管(15)乃至筒状部(1b)の部分で空気を混入するようにしてもよい。洗浄排ガス(F2)と空気の混合を十分に行わせるためには、筒状部(1b)側で混合するのがよいが、安全性の面から考えれば熱交換器本体(3b)を貫通して配設するのが望ましい。
【0042】
入口側のスクラバ(1)で洗浄された水洗排ガス(F2)は連通管(15)を経由して、熱交換器(3)の熱交換器本体(3b)内に入る。ここで、前述のように燃料ガスと混合されると共に装置上部にある加熱分解装置(4)で高温加熱により酸化分解された高温分解ガス(F3)と熱交換器本体(3b)の器壁を介して熱エネルギーの授受が行われ、予熱昇温した状態で熱交換器本体(3b)の上端開口から排出されて加熱分解装置(4)の酸化加熱分解ゾーンに入る。
【0043】
処理される洗浄排ガス(F2)は電熱ヒータ(5)の表面に沿って降下して熱分解される。
【0044】
酸化処理された高温分解排ガス(F3)は大量の粉塵(17)を発生させ、これが電熱ヒータ(5)の外周や電熱ヒータ(5)の下方に設置されている熱交換器本体(3b)の外周に堆積する事になるので、粉塵排出装置(6)で堆積粉塵(17)を除去する。
【0045】
水洗排ガス(F2)は、酸化処理の進行と共に大量の粉塵(17)を発生させながら加熱分解装置(4)から熱交換器(3)に向かって降下し、熱交換器本体(3b)の器壁を通して外周から熱交換器本体(3b)内を上昇している水洗排ガス(F2)を加熱する。このようにして熱交換を終えた加熱分解排ガス(F3)は、熱交換器(3)の下面開口部から水タンク(12)内に入り、水タンク(12)の天井面と水面との間の空間を通って出口側のスクラバ(7)内に導入される。このスクラバ(7)への分解排ガス(F3)の導入は、排気ファン(8)の吸引作用によって行われる。
【0046】
前記粉塵(17)の一部は、電熱ヒータ(5)や熱交換器(3)内に付着堆積するが、大部分は高温分解排ガス(F3)と共に降下し、その大部分は水タンク(12)内の貯留水(12a)上に降り注ぎ沈んで行く。
【0047】
出口側のスクラバ(7)に導入された粉塵(17)を含む分解排ガス(F3)は、スプレーノズル(7a)からの散水と邪魔板(7b)によって効果的に水洗され且つ熱を奪われて低温となり、清浄低温排ガス(F4)となって排気ダクト(9)から大気放出される事になる。
【0048】
水タンク(12)内の貯留水(12a)の一部は排水ダクト(11)を通して水タンク(12)外に排出される。この場合、必要に応じて排水ダクト(11)の前にフィルタ(図示せず)を設置し、粉塵を固形物として除去するようにしてもよい。
【0049】
また、本発明装置では、熱交換器(3)の設置により水洗排ガス(F2)を予熱する事ができて熱回収が可能となり、電熱ヒータ(5)にかかる熱エネルギ負担を更に低減させることができる。
[実施例1]
CF4ガスを濃度2000ppmでN2ガスキャリヤーにより50リットル/minで除害装置に導入した。
【0050】
SiC発熱体電熱ヒータ(5)は表面温度700℃に保持し、その雰囲気下の反応筒(4a)にLPG(プロパン10%,ブタン90%)を15.6リットル/minと300℃に予熱した外部空気500リットル/minを混合せしめて導入した。
【0051】
LPGは反応筒(4a)内で熱分解発熱し、空間温度は徐々に昇温し、30分後1400℃に到達した。その温度に到達した時点で排ガス中のCF4濃度は30ppmであった。つまり、導入ガス濃度を基にして98.5%の除害率で処理することができた。
[実施例2]
実施例1と同様の除害機構において、C26ガスを濃度4000ppmでN2キャリヤーのもと100リットル/minで導入した。
【0052】
そして、SiCヒータは表面温度700℃に保持して、その雰囲気下の反応塔に13A都市ガス(メタン88%含有)を3.7リットル/minと250℃に予熱した外部空気420リットル/minを混合せしめて導入した。
【0053】
都市ガスは反応塔内で熱分解,発熱し、空間温度は徐々に昇温し30分後1200℃に到達した。その温度に達した時点で排ガス中のC26の濃度を測定したところ40ppmであった。これは、導入ガス濃度を基にして99%の除害率となる。又、処理後のガス中にCF4は存在しなかった。
[比較例1]
実施例と同じ700℃に保持した電熱ヒータのみでLPGと外部空気を導入せず、酸化用外部空気を4リットル/minと2000ppm濃度CF450リットル/minのガスを反応筒に導入して排出ガス中のCF4濃度を測定したところ、1900ppmの残留を示し、殆ど除害されていないことが明らかとなった。
[比較例2]
比較例1において、SiC発熱体を昇温せしめ、ヒータチューブの表面温度を1350℃迄加熱した。CF4ガス及び酸化用外部空気を比較例1と同じ条件とし、排出ガス中のCF4濃度を測定したところ、550ppmの残留を示し、導入ガス濃度を基にして72.5%の除害率であった。しかしながら、SiCヒータの温度保持が不安定となり、3日間の継続使用が不可となった。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように本発明により、電熱ヒータを用いる除害方法において、少ないエネルギーコストで、十分な高温状態を達成することができるようになるので、除害処理を安全かつ安定して実施でき、最小限のエネルギー使用によりランニングコストを抑え込みながら排ガスをそのTLV以下に消減せしめることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の除害装置の概要を示した図。
【符号の説明】
(F1) 半導体製造排ガス
(F2) 水洗排ガス
(F3) 熱分解排ガス
(F4) 清浄排ガス
(F5) 燃料ガス
(1) スクラバ(入口側)
(2) 燃料ガス供給管
(3) 熱交換器
(4) 加熱分解装置
(4a) 反応筒
(5) 電熱ヒータ
(6) 粉塵排出装置
(7) スクラバ(出口側)
(8) 排気ファン
(9) 排気ダクト
(10) 循環水ポンプ
(11) 排水ダクト
(12) 水タンク
(14) ダクト
(15) 連通管
(16) 高圧噴出ガス
(17) 粉塵
(20) 燃料供給部
(21) 外部空気予熱部
(22) 外部空気供給ポンプ

Claims (4)

  1. 電熱ヒータを備える反応筒と、その上端開口部分が前記電熱ヒータの設置場所の中心部分に開口された熱交換器本体とを備えており、前記熱交換器本体の上端開口部分から排出される半導体製造排ガスを前記反応筒にて高温酸化分解する除害方法であって、
    前記熱交換器本体には燃料ガス供給管が挿入されており、予熱された空気とH 2 ,COを含む炭化水素系燃料とが混合されてなる燃料ガスを該燃料ガス供給管に供給することを特徴とする半導体製造排ガス除害方法。
  2. 水溶性成分ガス又は加水分解成分ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む半導体製造排ガス中の水溶性成分ガス又は/及び加水分解成分ガスを水洗除去するスクラバと、電熱ヒータを備える反応筒と、その上端開口部分が前記電熱ヒータの設置場所の中心部分に開口された熱交換器本体と、前記熱交換器本体の上端開口部分から排出される水洗排ガスを前記反応筒にて高温酸化分解する除害方法であって、
    前記熱交換器本体には燃料ガス供給管が挿入されており、予熱された空気とH 2 ,COを含む炭化水素系燃料とが混合されてなる燃料ガスを該燃料ガス供給管に供給することを特徴とする半導体製造排ガス除害方法。
  3. 反応筒内の電熱ヒータは燃料ガスの着火用として用い、燃料ガス着火後に電熱ヒータの通電を停止することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導体製造排ガスの除害方法。
  4. 水溶性成分ガス又は加水分解成分ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む半導体製造排ガス中の水溶性成分ガス又は/及び加水分解成分ガスを水洗除去するスクラバと、
    電熱ヒータを備える反応筒と、
    その上端開口部分が前記電熱ヒータの設置場所の中心部分に開口され、水洗排ガスを前記反応筒に排出する熱交換器本体と、
    前記熱交換器本体に挿入され、予熱された空気とH 2 ,COを含む炭化水素系燃料とが混合されてなる燃料ガスを前記熱交換器本体に供給する燃料ガス供給管とを有していることを特徴とする半導体製造排ガス除害装置。
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