JP3866133B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、その他電子写真方式出力機である画像形成装置において、画像品質の低下を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、同一の用紙に順次転写し定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置、例えばタンデム型のフルカラー画像形成装置では、複数の感光体ドラム(以下単にドラムともいう)上で現像された画像を、複数の転写部で用紙に転写している。転写部では、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルト(以下単にベルトともいう)と用紙とが同速度で移動している。このベルトと用紙とを、上からはドラムが、下からは転写ローラが挟み込み、それぞれベルトを送る方向に回転している。
【0003】
ところで、従来は、上記ドラムとベルトの速度には、所定の速度差(0.5%乃至1.5%程度)が設けられることが通常であった。その主な狙いは、一般に中抜けと呼ばれる不具合の防止である。中抜けとは、記録された線等の画像の中央部にトナーが転写されない部分が生じる現象である。(図7参照。詳細は後述する)。ドラムとベルトとの間に速度差を設け、ドラムと用紙との間に若干の滑りを生じさせることにより、上記中抜け現象を防止していた。なお、本明細書中において、ドラムの速度とはドラムが用紙に接する位置における接線速度であるとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の画像形成装置では、ベルトと用紙とのスリップによる画像のズレ、上記タンデム型のフルカラー画像形成装置の例では、色ズレが生じることがあるという問題があった。その原因は、上記ドラムと用紙との速度差に起因する摩擦力、及び周囲の環境条件変化に伴うベルトと用紙との吸着力の低下である。ドラムと用紙との間に速度差があると、その摩擦力により用紙を搬送前後方向にずらそうとする力(以下剪断力という)が生じる。通常の環境下では、ベルトと用紙との吸着力がその剪断力に打ち勝ち、用紙がベルト上をスリップすることはない。しかし、高温高湿の環境下では用紙が水分を含んだり、ベルトと用紙との摩擦力が低下したりして吸着力が低下するので、上記の剪断力に抗し切れず用紙がベルト上をスリップすることがある。各ドラムの転写部では、用紙がベルトと同速度で搬送されてくることを前提として、ベルト速度を基準に同期を取っているので、上記のようなベルトと用紙とのスリップが生じると、以降の転写部ではその同期が崩れ、色ズレの発生につながる。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑み、上記中抜け現象を防止しつつ、上記ベルトと用紙とのスリップによる画像のズレも防止し得る画像形成装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、上記速度差制御手段は、周囲の温度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであるすることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、上記速度差制御手段は、周囲の湿度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、上記速度差制御手段は、周囲の温度または湿度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであることを特徴とする。
【0009】
請求項1〜3の発明によれば、周囲の温度或いは湿度といった環境条件によって、上記ドラムとベルトとの速度差を調整することが可能となる。上記中抜け現象が発生し易い環境条件と、上記ベルトと用紙とのスリップが発生し易い環境条件とは、概ね相反する関係にある。そこで、中抜け現象が発生し易い環境条件下ではドラムとベルトとの速度差を比較的大きくすることにより中抜けを防止し、ベルトと用紙とのスリップが発生し易い環境条件下ではドラムとベルトとの速度差を比較的小さく、或いは等速とすることにより色ズレを防止することができる。
【0010】
特に請求項1の発明によれば、高温環境下におけるベルトと用紙とのスリップを防止することができる。高温になる程ベルトと用紙との摩擦力が小さくなるので、吸着力が低下し、スリップが発生し易くなる。そこで、高温環境下ではドラムとベルトとの速度差を小さく、或いは等速とすることにより、ドラムによる剪断力を削減する。こうする事により、たとえ吸着力が低下しても剪断力が吸着力を上回る事がなく、ベルトと用紙とのスリップを防止することができる。一方、高温環境下では、中抜け現象は発生しにくい。従って、ドラムとベルトとの速度差を小さくしても、中抜け現象が発生する可能性は小さい。なお、中間的な温度域においては、各不具合の発生頻度とのバランスをとりながらドラムとベルトとの速度差を段階的または連続的に変化させることができる。
【0011】
また特に請求項2の発明によれば、高湿度環境下におけるベルトと用紙とのスリップを防止することができる。高湿度になる程用紙に含まれる水分が増加するので、ベルトと用紙との静電吸着力が低下し、スリップが発生し易くなる。そこで、高湿度環境下ではドラムとベルトとの速度差を小さく、或いは等速とすることにより、ドラムによる剪断力を削減する。こうする事により、たとえ吸着力が低下しても剪断力が吸着力を上回る事がなく、ベルトと用紙とのスリップを防止することができる。一方、高湿度環境下では、中抜け現象は発生しにくい。従って、ドラムとベルトとの速度差を小さくしても、中抜け現象が発生する可能性は小さい。なお、中間的な湿度域においては、各不具合の発生頻度とのバランスをとりながらドラムとベルトとの速度差を段階的または連続的に変化させることができる。
【0012】
また特に請求項3の発明によれば、高温高湿環境下におけるベルトと用紙とのスリップを防止することができる。高温高湿になる程ベルトと用紙との摩擦力が小さくなるうえ、ベルトと用紙との静電吸着力が低下するので、スリップが発生し易くなる。そこで、高温高湿環境下ではドラムとベルトとの速度差を小さく、或いは等速とすることにより、ドラムによる剪断力を削減する。こうする事により、たとえ吸着力が低下しても剪断力が吸着力を上回る事がなく、ベルトと用紙とのスリップを防止することができる。一方、高温高湿環境下では、中抜け現象は発生しにくい。従って、ドラムとベルトとの速度差を小さくしても、中抜け現象が発生する可能性は小さい。なお、中間的な温度域及び湿度域においては、各不具合の発生頻度とのバランスをとりながらドラムとベルトとの速度差を段階的または連続的に変化させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態として、例えばタンデム型のフルカラー画像形成装置の構成を示す図である。図1に示すように、プリンタ1(画像形成装置の一例)では、プリンタ本体2内にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)の各色用にそれぞれ画像形成手段3が備えられている。それぞれの画像形成手段3においては、a−Si(アモルファスシリコン)等からなる感光体ドラム4が備えられ、図中の矢印方向に回転するようになっている。この感光体ドラム4が帯電部5によって一様に帯電され、外部PC等から入力された原稿画像データに基づくLED光が露光部6のLPH(LEDプリントヘッド)ユニットからドラム表面上に照射されて静電潜像が形成される。
【0014】
現像ローラ31によって感光体ドラム4上に形成された静電潜像にトナーが付着され、トナー像が形成される。このトナーの供給はトナー供給容器7C、7M、7Y、7Bからそれぞれ行われる。これら各色用に4つの感光体ドラム4が並設されている下方には、用紙搬送ベルト8が配設されている。用紙搬送ベルト8はローラ10,11によって感光体ドラム4の回転方向の順方向に回転する。なお、感光体ドラム4の速度(用紙上の速度に換算した接線速度)は変化させることができ、周囲の温度や湿度などの環境条件に応じて用紙搬送ベルト8との速度差が最適値となるよう制御されている。(詳細は後述する)。転写ローラ9には、用紙搬送ベルト8を押圧した状態でトナーと逆極性の電圧が印加されており、静電力によって、搬送された用紙にトナーが転写される。こうして、給紙機構12から用紙搬送路13を経由して用紙が各感光体ドラム4と用紙搬送ベルト8との間を搬送されていく間に、各感光体ドラム4表面の各色のトナー像が次々に用紙に転写される。
【0015】
この間、用紙は用紙搬送ベルト8に静電吸着されており、用紙搬送ベルト8と同速度で搬送される。各感光体ドラム4は、用紙搬送ベルト8の速度を基準として同期を取っているが、用紙搬送ベルト8と用紙との相対速度が零であるため、色ズレすることなく画像が転写される。転写を終えた感光体ドラム4は、クリーニング装置20で残留トナー等が除去され、次の帯電に備える。全ての感光体ドラム4によってトナー像が転写された用紙は定着ローラ対14に搬送され、用紙上にトナー像が定着され、カラー画像が形成される。定着ローラ対14を通過した用紙は、用紙搬送路15に送られ、排出部16から排出される。
【0016】
なお、図1には示されていないが、プリンタ1内の適所には、周囲の温度および湿度を測定する環境条件測定手段として温湿度センサ105(図3参照)が設けられている。また、感光体ドラム4の駆動手段としてドラムモータ115が、用紙搬送ベルト8の駆動手段としてローラ10を駆動するベルト駆動モータ116が、それぞれ適所に設けられている。(図3参照)。
【0017】
図2は、各感光体ドラム4の転写部付近の拡大図である。感光体ドラム4と転写ローラ9は、用紙搬送ベルト8と用紙17とを挟み込み、感光体ドラム4は図に示すように時計回り方向に、転写ローラ9は同様に反時計回り方向に回転している。転写ローラ9には、トナーと逆極性の電圧が印加されており、用紙搬送ベルト8と用紙17は静電誘導によって帯電し、静電吸着している。また、用紙搬送ベルト8と用紙17との摩擦力によっても吸着力が得られている。用紙搬送ベルト8は、ローラ10、11により、吸着する用紙17とともに図の右から左方向に移動している。図2には、現像により感光体ドラム4上に付着したトナー18を拡大して示している。図に示すトナー18は、用紙17に転写される直前の状態であり、帯電している。トナー18は、感光体ドラム4の回転によって感光体ドラム4とトナーと逆極性に帯電している用紙17との接点Aに達した時、用紙17に転写される。接点Aは、感光体ドラム4と転写ローラ9に挟まれ、高圧の状態にある。
【0018】
感光体ドラム4と用紙搬送ベルト8とが等速であると、接点Aでは用紙搬送ベルト8と用紙17との相対速度は零となる。このとき、トナー18の両端部は、図中矢印で示す方向に僅かに流動しながら圧力を逃がすため、良好に転写される。しかし、比較的低温、低湿の環境下ではトナー18の中央部は流動し難く、高圧で用紙17に押し付けられるため、帯電させているにもかかわらず転写不良となり、感光体ドラム4に残留してしまう。その結果、線等の画像中央部が抜けた、いわゆる中抜け(図7参照)が発生してしまう。本実施形態では、比較的低温、低湿の環境下において、感光体ドラム4の速度を用紙搬送ベルト8よりも若干大きくしている。こうして接点Aにおける感光体ドラム4と用紙17との間に僅かな滑りを発生させることにより、トナー18の流動性を高め、中抜けの防止をはかっている。また、感光体ドラム4が用紙17上を滑るため、その摩擦力により、用紙を搬送方向にずらそうとする剪断力が生じる。しかし、比較的低温、低湿の環境下では用紙搬送ベルト8と用紙17との間には十分な吸着力が得られるため、その剪断力に打ち勝ち、用紙搬送ベルト8と用紙17とがスリップすることはない。
【0019】
一方、比較的高温高湿の環境下にあっては、用紙搬送ベルト8と用紙17との摩擦力が小さくなるうえ、用紙搬送ベルト8と用紙17との静電吸着力が低下するので、スリップが発生し易くなる。そこで、感光体ドラム4と用紙17との速度差を小さく、或いは等速とすることにより、用紙搬送ベルト8による剪断力を削減する。こうする事により、たとえ吸着力が低下しても剪断力が吸着力を上回る事がなく、用紙搬送ベルト8と用紙17とのスリップを防止することができる。一方、高温高湿環境下では、トナー18の流動性が比較的高く、中抜け現象は発生し難い。従って、感光体ドラム4と用紙搬送ベルト8との速度差を小さくしても、中抜け現象が発生する可能性は小さい。
【0020】
また、本実施形態では、中間的な温度域において、各不具合の発生頻度とのバランスをとりながらドラムとベルトとの速度差を連続的に変化させている。(図6参照。詳細は後述する)。
【0021】
図3は上記プリンタ1の概略構成を示すブロック図であり、本発明にかかる部分を中心に示したものである。プリンタ1には、プリンタ1全体の制御を司る制御部110が備えられている。制御部110には、周囲の温度及び湿度を測定する温湿度センサ105、装置全体の動作プログラム等を記憶したROM107および記録に用いる画像データ等を格納しておくためのRAM109が接続されている。制御部110は、帯電部5、露光部6、現像部35、転写バイアス部114、ドラムモータ115及びベルト駆動モータ116等を制御する。転写バイアス部114は、転写ローラ9にバイアス電圧を印加するものである。なお、図3では特に図示していないが、帯電部5、露光部6、現像部35、転写バイアス部114、及びドラムモータ115は各色用にそれぞれ設けられている。
【0022】
制御部110には、ユーザからの印刷指示等が入力される操作パネル117が接続されるとともに、I/F(インタフェイス)118を介してPC(パソコン)119と接続され、プリンタ1はこのPC119から入力される画像データに基づいて露光部6のLPHユニットを駆動制御する。
【0023】
図4は、本実施形態にかかる制御の主要フローチャートである。S1でスタートし、S2では温湿度センサ105により測定された温度、湿度の読み取りがなされる。次のS3では、湿度判定が行われる。湿度が70%以上であると、S8へ移行し、感光体ドラム4の速度が用紙搬送ベルト8の速度と等しくなるように設定される。S3で湿度が70%未満であると判定されると、S4へ移行する。S4では、第一段階の温度判定がなされる。温度が35℃以上であると判定されると、S8へ移行し、感光体ドラム4の速度が用紙搬送ベルト8の速度と等しくなるように設定される。S4で温度が35℃未満であると判定されると、S5へ移行する。S5では第二段階の温度判定がなされる。温度が10℃を超えていると判定されると、S7へ移行する。S7では、温度が10℃を超え、35℃未満であり、感光体ドラム4の速度は、その温度に応じた最適値が設定される。即ち、10℃付近では感光体ドラム4の速度は用紙搬送ベルト8の速度よりも約1%大きく、35℃付近では感光体ドラム4の速度が用紙搬送ベルト8の速度と略等しくなるように設定され、更にその中間の温度では、感光体ドラム4の用紙搬送ベルト8に対する増速分が、0%乃至1%の範囲内で、温度変化量に対してリニアに変化するように設定される。S5で温度が10℃以下であると判定されると、S6に移行し、感光体ドラム4の速度は用紙搬送ベルト8の速度よりも1%大きくなるように設定される。
【0024】
S6、S7或いはS8で所定のドラム速度を設定した後、S9に移行する。S9では、ドラム速度の変更に伴うID補正、色ずれ補正を行う。これらは、ドラム速度の僅かなばらつき等に起因するズレを補正するための従来技術である。次にS10に移行し、機械を安定状態(ready)とした後、S11にてリターンする。
【0025】
図5は、本実施形態における、感光体ドラム4の速度領域を示すグラフである。領域(イ)、即ち温度10℃以下、湿度70%未満の環境条件下では、感光体ドラム4の速度は用紙搬送ベルト8の速度よりも1%大きくなるように制御される。領域(ロ)、即ち温度が10℃を超え35℃未満、湿度70%未満の環境条件下では、感光体ドラム4の速度は、その温度に応じて変化する。即ち、感光体ドラム4の用紙搬送ベルト8に対する増速分が、0%乃至1%の範囲内で、温度が高くなるほどその増速分がリニアに小さくなるように制御される。領域(ハ)、即ち温度35℃以上または湿度70%以上(図中斜線で示す)の環境条件下では、感光体ドラム4の速度が用紙搬送ベルト8の速度と等しくなるように制御される。
【0026】
図6は、本実施形態の、湿度70%未満の条件下での感光体ドラム4及び用紙搬送ベルト8と温度との関係を示すグラフである。破線で示す用紙搬送ベルト8の速度は温度に依存せず、常に116mm/sである。それに対し実線で示す感光体ドラム4の速度は、10℃以下では用紙搬送ベルト8の速度よりも1%大きい117.2mm/sとなっている。また、35℃以上では、用紙搬送ベルト8と等速の116mm/sとなっている。10℃を超え、35℃未満では、117.2mm/sから116mm/sまで、温度変化に対しリニアに変化している。
【0027】
なお、湿度70%以上の条件下では、感光体ドラム4、用紙搬送ベルト8ともに温度に依存せず、常に同速度の116mm/sである。
【0028】
図7は、従来技術において発生する不具合形態である、中抜け現象を示す説明図である。画像201は、幅0.5mm程度の縦線(用紙の搬送方向に平行な線)を拡大して転写したものである。一般的に、このような画像に中抜け現象が発生し易い。図では、2ヶ所の中抜け202が発生している。中抜け202の発生した箇所ではトナーが用紙に転写されず、色落ちした状態となるので、画像品質が低下している。
【0029】
なお、上記本発明の実施形態では、感光体ドラム4の速度を二水準とし、温度、湿度によって切り換わるように制御したが、例えば0%、0.5%、1%の増速とする等、三以上の水準を設けて段階的に変化させても良い。
【0030】
また、中間的な温度に対しては感光体ドラム4の速度が連続的に変化するように設定したが、このような領域はなくても良い。例えば、30℃以上では感光体ドラム4の速度と用紙搬送ベルト8の速度とが等しくなるように制御し、30℃未満では感光体ドラム4の速度が用紙搬送ベルト8の速度より1%大きくなるように制御しても良い。また、中間的な湿度に対し、感光体ドラム4の速度が連続的に変化するように設定しても良い。
【0031】
連続的な速度変化の設定にあたっては、リニア特性に限定するものではなく、任意の曲線による特性を設定しても良い。
【0032】
本実施形態では、感光体ドラム4と用紙17との速度差を設ける手段として、感光体ドラム4の速度を用紙搬送ベルト8の速度よりも若干大きくするように設定したが、逆に若干小さくするように設定しても良い。
【0033】
本実施形態では、感光体ドラム4と用紙17との速度差を変化させる手段として、用紙搬送ベルト8の速度を固定し、感光体ドラム4の速度を変化させているが、感光体ドラム4の速度を固定し、用紙搬送ベルト8の速度を変化させてもよく、両方の速度を変化させても良い。但し、本実施形態の装置では、用紙搬送ベルト8の速度を固定し、感光体ドラム4の速度を変化させる上記制御を行う方法が、最も装置制御全体に及ぼす影響を小さくできる。
【0034】
本実施形態に示した温度条件、湿度条件及び感光体ドラム4や用紙搬送ベルト8の速度は、その値に限定するものではなく、装置の特性に応じて、適宜設定すべき最適値とすれば良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明の画像形成装置は、複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、上記速度差制御手段は、周囲の温度または湿度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであることを特徴とするので、中抜け現象が発生し易い環境条件下(低温・低湿)ではドラムとベルトとの速度差を比較的大きくすることにより中抜けを防止し、ベルトと用紙とのスリップが発生し易い環境条件下(高温・高湿)ではドラムとベルトとの速度差を比較的小さく、或いは等速とすることにより色ズレを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である、タンデム型のフルカラー画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】 本実施形態の各感光体ドラムの転写部付近を示す拡大図である。
【図3】 本実施形態にかかるタンデム型のフルカラー画像形成装置の制御構成概略を示すブロック図である。
【図4】 本実施形態の制御を示す主要フローチャートである。
【図5】 本実施形態における、感光体ドラムの速度領域を示すグラフである。
【図6】 本実施形態における、所定湿度での感光体ドラム及び用紙搬送ベルトと温度との関係を示すグラフである。
【図7】 従来技術において発生する不具合形態である、中抜け現象を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プリンタ(画像形成装置)
2 プリンタ本体
3 画像形成手段
4 感光体ドラム
5 帯電部
6 露光部
8 用紙搬送ベルト
9 転写ローラ
17 用紙
18 トナー
35 現像部
105 温湿度センサ(環境条件測定手段)
110 制御部(速度差制御手段)
114 転写バイアス部
115 ドラムモータ(感光体ドラムの駆動手段)
116 ベルト駆動モータ(用紙搬送ベルトの駆動手段)

Claims (3)

  1. 複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、
    上記速度差制御手段は、周囲の温度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、
    上記速度差制御手段は、周囲の湿度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 複数の感光体ドラム上の静電潜像をそれぞれ異なるトナーで現像し、上記各感光体ドラム間を搬送される同一の用紙に順次直接転写し、定着させることによって一の画像を形成する画像形成装置であって、用紙を静電吸着して搬送する用紙搬送ベルトと、上記用紙搬送ベルトの駆動手段と、上記感光体ドラムの駆動手段と、周囲の温度または湿度を検出する環境条件測定手段と、上記環境条件測定手段による測定結果に基き、上記感光体ドラムの速度と上記用紙搬送ベルトの速度との速度差を変化させ得る速度差制御手段とを有し、
    上記速度差制御手段は、周囲の温度または湿度が高くなるに従い、上記速度差を段階的または連続的に小さくするものであることを特徴とする画像形成装置。
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