JP3865412B2 - 複合成形用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複合成形用樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは本発明は、実用上十分な物性を有しながら、様々な樹脂と熱融着することができ、さらに柔軟性のコントロールが容易な複合成形用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から自動車部材、建築部材、弱電製品において異なる樹脂を複合成形(例えば2色成形)することが行われている。例えば自動車部材では、自動車の窓枠、ランプパッキング、建材部材では、サッシの枠、弱電製品では、電話、無線機、TVリモコン、VTRリモコンのプッシュボタン等にこのような2色成形が行われている。
異なる樹脂の複合成形品を得る場合、樹脂ごとに別々に成形した各成形品を接着剤を用いて結合したり、両樹脂に凹凸をもたせて成形し、嵌合させることが行われている。
【0003】
しかしながら、上記の接着剤を用いる方法は、接着剤の塗布工程の複雑さによりコストが高くなったり、接着剤を効果的に塗布するための熟練を要したりしていた。また、嵌合部分を設ける場合は、金型が複雑になるためコストも高くなり、さらに嵌合工程が作業性を悪化させる等の欠点を有している。
【0004】
そこで最近、特開昭61−213145号、特開昭63−115711号、特開平1−139240号、特開平1−139241号および特開平2−139232号公報において、特定の樹脂を用い、熱融着することにより成形品を複合化することが提案されているが、これらの方法に記載されている組成物ではいずれも、柔軟性をコントロールすることが困難である。
【0005】
なお、組成物の柔軟性をコントロールし易くすることを目的として、オイルを添加することが通常行われているが、上記の従来の組成物にオイルを添加すると、得られる成形品の表面または個々の樹脂の界面からオイルがブリードする現象が見られる。したがって、両樹脂間での接着強度が低くなり、そのため成形品を長期間使用しているうちに剥離する問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような従来の課題を解決し、実用上十分な物性を有しながら、様々な樹脂と熱融着することができ、さらに柔軟性のコントロールが容易な複合成形用樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討の結果、上記のような従来の課題を解決することができた。
すなわち本発明は、
(a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体50〜100重量部(但し、該イソプレン化合物の70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添加され、該重合体ブロックAは、(a)成分中、5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子量と、2以下の分子量分布を有する)、
(b)ポリオレフィン樹脂0〜50重量部および
(c)オイル1〜200重量部を含有してなる、複合成形用樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
また本発明は、(b)成分として、ポリオレフィン樹脂が、1〜50重量部配合されている、前記の組成物を提供するものである。
【0009】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は上述のように、実用上満足な物性を有しながら、様々な樹脂と熱融着することのできる複合成形用樹脂組成物(以下、単に組成物ということがある)を提供するものである。ここで本発明の組成物と熱融着可能な樹脂は、とくにポリオレフィン系樹脂(例えば低密度ポリエチレン樹脂、リニア低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(ブロック、ランダムおよびホモポリマーのいずれであってもよい)、アイオノマー樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂が含まれる)、スチレン系樹脂(例えば一般ポリスチレン樹脂、耐衝撃ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体、変性ポリフェニレンエーテル樹脂が含まれる)が挙げられ、とくにポリオレフィン系樹脂にその効果が高い。
【0010】
本発明は、上記の(a)成分および(c)成分を必須成分として用い、これに必要に応じて(b)成分を配合することにより構成されている。以下、各成分について詳述する。
【0011】
(a)成分
本発明の組成物の一成分として用い得る(a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られるものであり、例えばA−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−A等の構造を有するビニル芳香族化合物−イソプレン化合物ブロック共重合体の水素添加されたものである。
【0012】
さらにブロック構造について言及すると、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAは、▲1▼ビニル芳香族化合物のホモ重合体、あるいは、▲2▼ビニル芳香族化合物を50重量%超、好ましくは70重量%以上含有する共重合体により構成されているものである。また、少なくとも1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBは、▲1▼イソプレン化合物のホモ重合体、あるいは、▲2▼イソプレン化合物を50重量%超、好ましくは70重量%以上含有する共重合体により構成されているものである。
また、これらの少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAおよび少なくとも1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロック中の分子鎖の分布については、とくに制限されるものではなく、例えばランダム、テーパード(分子鎖中に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせでなっていてもよい。
【0013】
重合体ブロックAに含まれるビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第三ブチルスチレン等のうちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンがもっとも好ましい。
【0014】
この(a)成分における重合体ブロックAの含有量は、例えば5〜70重量%であり、好ましくは10〜60重量%、さらに好ましくは15〜40重量%である。重合体ブロックAの含有量が5重量%未満であると、必要なゴム弾性が得られない。逆に70重量%を超えると、硬くなりすぎる傾向がある。
【0015】
ここで、重合体ブロックBに含まれるイソプレン化合物は、1,4−ミクロ構造が70〜100重量%でなければならない。1,4−ミクロ構造が70重量%未満の場合には、オイルがブリードするので好ましくない。好ましくは90〜100重量%である。
【0016】
なお、イソプレンの1,4−ミクロ構造とは、具体的に次の構造を意味するものとする。
【0017】
【化1】
【0018】
ここで、イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添加されていなければならない。このように水素添加することにより、イソプレン化合物を主体とする重合体ブロックを形態的にオレフィン性化合物重合体ブロックに変換させることができる。また、この値を規定した理由は、90%未満では、エチレン・プロピレンの交互共重合性が失われ、オレフィン性が損なわれて熱可塑性樹脂への熱融着性が劣るので好ましくない。また耐候性が劣るので好ましくない。
【0019】
本発明の組成物の一成分である上記の(a)成分は、重量平均分子量が50,000〜550,000、好ましくは50,000〜400,000の範囲がよい。重量平均分子量が50,000未満であると、樹脂組成物の機械的強度が劣るため好ましくない。また、逆に550,000を超えると、成形加工性が劣るため好ましくない。(a)成分の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、10以下がよく、好ましくは5以下、さらに好ましくは2以下である。
【0020】
(b)成分
本発明の組成物において、必要に応じて配合される(b)成分は、ポリオレフィン樹脂である。具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、リニア低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(ブロック、ランダムおよびホモポリマーのいずれであってもよい)、エチレン−酢酸ビニル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリ4−メチルペンテン−1樹脂が挙げられる。中でも好ましくはポリプロピレン樹脂である。
この(b)成分は、本発明の組成物において、加工性向上の役割をはたすため、添加したほうが好適である。
【0021】
(c)成分
本発明の組成物における(c)成分は、オイルである。具体的には、芳香族系ゴム軟化剤、非芳香族系ゴム軟化剤が挙げられ、プロセスオイル、鉱物油系ゴム用軟化剤、アロマ系オイル、流動パラフィン、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が包含される。
中でも好ましくは、非芳香族系ゴム軟化剤であり、さらに好ましくは流動パラフィン、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルである。オイルの重量平均分子量は、100〜2,000が好ましい。
このオイル成分は、組成物の柔軟性をコントロールし易くすることに寄与し、また従来のように、成形品にオイルがブリードすることがない。
【0022】
配合割合
上記のように、本発明の組成物は、(a)および(c)成分を必須成分として用い、これに必要に応じて(b)成分が配合される。
ここで各成分の配合割合を明確に示す。
[(a)および(c)成分の2成分系の場合]
(a)成分50〜100重量部、(c)成分1〜200重量部、好ましくは50〜180重量部である。
(c)成分が1重量部未満であると、柔軟性が得られないので好ましくない。また、逆に200重量部を超えるとオイルのブリード抑制効果を損なうので好ましくない。
[(a)および(b)および(c)成分の3成分系の場合]
(a)成分50〜100重量部、好ましくは60〜100重量部、(b)成分1〜50重量部、好ましくは5〜50重量部、(c)成分1〜200重量部、好ましくは50〜180重量部である。
(b)成分を50重量部超えて配合してもゴム的性質が損なわれるので好ましくない。
【0023】
また本発明において、上記の成分の他に、必要に応じて無機充填剤や安定剤を添加し配合することができる。この無機充填剤は、増量剤としてのコスト低下だけではなく、成形品の外観(艶)の改良にも効果がある。ここで添加される無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。
安定剤としては、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系安定剤、酸化防止剤等が挙げられる。
また、ガラス繊維、カーボン繊維、ナイロン繊維、着色剤等も配合することができる。
本発明においては、これらの無機充填剤、安定剤等の量はとくに規定するものではなく、目的(樹脂に対する熱融着力、機械的強度等)により任意に添加することができるが、通常、得られる組成物に対して0〜50重量%である。
【0024】
本発明の組成物の製造方法は、通常の樹脂組成物の製造あるいはゴム組成物の製造に際して用いられる方法が採用でき、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加熱ロール、各種ニーダー等の溶融混練機を用いて各成分を均一に複合化することにより製造できる。加工機器の設定温度は120℃〜300℃の中から任意に選ぶことができる。
従って、樹脂に対して熱融着するという本発明の組成物の効果が発現するならば、その製造方法になんら制限はない。
【0025】
また本発明の組成物は、一般に使用される熱可塑性樹脂成形機を用いて成形することが可能であり、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレンダー成形等各種成形方法が可能である。
例示として詳しく述べると、射出成形を行う場合は、第1の金型内において、適当な樹脂を所望の形状のコアを射出成形し、冷却後このコアを取り出し、第2の金型に入れ、続いてこの樹脂上に本発明の組成物を射出し、複合成形品を得ることができる。この場合、第1のコアの射出成形と第2の射出成形の樹脂の種類を逆にすることも可能である。また、2台の異なる射出成形機に適当な樹脂および本発明の組成物をそれぞれ挿入し、一つの金型内に同時あるいは時間差をつけて射出成形して複合成形品を得ることもできる。
また、押出成形を行う場合は、内側と外側、あるいは上側と下側の2層に分割された金型に、適当な樹脂および本発明の組成物をそれぞれ挿入し、押出して、複合成形品を得ることができる。さらに、第1の金型に適当な樹脂を入れ、所望の形状に押出成形した後、この全部または一部を覆うような構造の金型に本発明の組成物を挿入し、押出成形し、複合成形品を得ることもできる。
本発明の組成物は、射出成形にとくに適している。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制限されるものではない。
【0027】
実施例 1
本発明の組成物を以下のようにして製造した。
最初に各成分について記す。
(1)(a)成分スチレン−イソプレンブロック共重合体の水添物
セプトン4055(クラレ社製)
スチレンの含有量:30重量%
イソプレンの含有量:70重量%
重量平均分子量:260,000
分子量分布:1.3
水素添加率:90%以上
(2)(b)成分ポリオレフィン樹脂
MS670(徳山曹達社製)
種類:ポリプロピレン(ブロック)
メルトフローレイト:23g/10分(JIS K6758,230℃,2160g)
(3)(c)成分オイル
PW−90(出光興産社製)
種類:パラフィン系オイル
重量平均分子量:540
【0028】
上記(a)成分60重量部、(b)成分40重量部、(c)成分80重量部、安定剤として抗酸化剤(イルガノックス1010、チバガイギー社製)0.2重量部および無機充填材としてタルク(JA−13R、浅田製粉社製)10重量部を、混練機において200℃で混練し、ペレットを得た。得られたペレットを射出成形機に入れ、200℃で成形し、以下に示す各試験条件に適合するような各種成形品を得た。得られた成形品を用いて、硬さ、引張強さ、伸び、圧縮永久歪、ブリード性を測定した。その結果を表1に示す。
なお、各種の評価に用いられた試験方法は以下のとおりである。
(1)硬さ
JIS K6301に記載のJIS Aタイプ法で測定した。
(2)引張強さ
JIS K6301に記載の方法で測定した。試料は1mm厚のプレス成形シートを用い、試験片は3号ダンベルとした。
(3)伸び
JIS K6301に記載の方法で測定した。
(4)圧縮永久歪み
JIS K6301に記載の方法で測定した。
条件は70℃×22時間とした。
(5)ブリード性
縦25mm×横25mm×厚さ4mmの試験片を70℃の恒温槽に1時間、さらに−20℃の恒温槽に1時間浸漬することを10回行った後に表面状態を観察した。
ブリード無し:○、ややブリードあり:△、ブリード有り:×とした。
【0029】
次に、長さ150mm、巾25mm、厚さ4mmの樹脂板を射出成形にて作成した。樹脂板作成に使用した樹脂は次のとおりである。
ポリプロピレン(徳山曹達社製RB110)。
射出条件は、
射出成形機:日精樹脂工業社製FS−120
成形温度:200℃または250℃
射出速度:55mm/秒
射出圧力:1400kg/cm2
保圧圧力:400kg/cm2
射出時間:6秒
冷却時間:45秒
【0030】
このようにして作成した樹脂板を金型内にインサートし(なお、このとき図2もに示されているように、樹脂板の一部に紙を両面テープで貼り付けておく)上記のようにして得られた本発明の組成物を射出成形し、図1および図2に示すような試験片を作成した。
【0031】
続いて、得られた試験片について180度剥離強さを測定した。なお、測定は、図3のように本発明の組成物を折り曲げて樹脂板と組成物の両端をそれぞれ矢印の方向に引張ることにより行った。さらに、180度剥離強さは、試験片のヒートサイクル試験の前後においてそれぞれ測定された。このヒートサイクル試験は、試験片を70℃の恒温槽に1時間、さらに−20℃の恒温槽に1時間浸漬することを10回繰り返すというものである。
【0032】
実施例 2
(a)成分を次のものに変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。
(a)成分スチレン−イソプレンブロック共重合体の水添物
セプトン4033(クラレ社製)
スチレンの含有量:30重量%
イソプレンの含有量:70重量%
重量平均分子量:130,000
分子量分布:1.3
水素添加率:90%以上
結果を表1に示す。
【0033】
実施例 3
オイルを160重量部配合したこと以外は、実施例1を繰り返した。
結果を表1に示す。
【0034】
実施例 4
安定剤および無機充填材を配合しなかったこと以外は、実施例1を繰り返した。
結果を表1に示す。
【0035】
比較例 1
(a)成分のスチレン−イソプレンブロック共重合体を、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水添物(クレイトンG1650、シェル社製、重量平均分子量130,000)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。
結果を表1に示す。
【0036】
比較例 2
本発明の組成物をスチレン−ブタジエンブロック共重合体(タフプレン315、旭化成工業社製)単体[(b)および(c)成分を加えていない]に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。
【0037】
比較例 3
(a)成分のスチレン−イソプレンブロック共重合体を、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(アサプレンT−420、旭化成工業社製、重量平均分子量120,000)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。
180度剥離試験において、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリオレフィン樹脂およびオイルが相溶せず、試験片に表面層剥離が生じ、測定に良好な試験片を得ることができなかった。
【0038】
なお、本明細書において、分子量および分子量分布は次の装置および条件において測定したものである。
測定装置:東ソー社製、HLC−8020/LS−8000
溶媒:クロロホルム
カラム:TSKgel GMHXL
測定温度:40℃
流量:1.0ml/分
検出器:紫外部検出器(UV)、示差屈折計(RI)、低角度光散乱光度計(LALLS)
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明によって得られる複合成形用樹脂組成物は、各種樹脂と熱融着し、実用上充分な物性(例えば柔軟性、耐候性、耐傷性)を有し、しかも柔軟性を容易にコントロールすることのできる画期的な組成物である。従って、従来の製造工程で必須とされていた接着剤を使用することや、嵌合部分を設ける必要がないので、大幅なコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組成物と樹脂板からなる試験片の平面図である。
【図2】本発明の組成物と樹脂板からなる試験片の断面図である。
【図3】180度剥離強さの測定方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 試験片
2 本発明の組成物
3 樹脂板
4 紙
A 熱融着部分
Claims (7)
- (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個のイソプレン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体50〜100重量部(但し、該イソプレン化合物の70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、該イソプレン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添加され、該重合体ブロックAは、(a)成分中、5〜70重量%の割合で存在し、且つ該ブロック共重合体は、50,000〜550,000の重量平均分子量と、2以下の分子量分布を有する)、
(b)ポリオレフィン樹脂0〜50重量部および
(c)オイル1〜200重量部を含有してなる、複合成形用樹脂組成物。 - (b)成分として、ポリオレフィン樹脂が、1〜50重量部配合されている、請求項1に記載の組成物。
- イソプレン化合物の90〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有する、請求項1または2に記載の組成物。
- (a)成分のブロック共重合体が、50,000〜400,000の重量平均分子量を有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物。
- オイルが、プロセスオイル、鉱物油系ゴム用軟化剤、アロマ系オイル、流動パラフィン、パラフィン系オイルおよびナフテン系オイルからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組成物。
- オイルの重量平均分子量が、100〜2,000である、請求項5に記載の組成物。
- 熱可塑性樹脂に熱接着可能な請求項1ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
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