JP3865045B2 - 定着ロール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンター、FAX等に使用する定着ロールに関するものである。特に、ロール軸の外周にフェニル系シリコーンゴム層を有し、このフェニル系シリコーンゴム層を覆って形成されるジメチルシリコーンゴム層等のジアルキルシリコーンゴム層を有する定着ロールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、複写機、レーザービームプリンター、FAXなどに使用する定着ロールには、シリコーンゴムが使用されている。これはシリコーンゴムのトナーに対する離型性、耐熱性、圧縮永久歪などが他のゴム材料と比較して優れているためである。
【0003】
また、最近この種の機器の高速化、カラー化に伴い、カラートナー離型性を向上させるためにシリコーンオイルをロール表面に供給するオイルフューズが行われ、更に、高速になった際に定着に要する時間を増加させるため、定着幅(ニップ幅)を確保する目的でゴム材料の低硬度化が進んでいる。
【0004】
カラートナー離型性を向上させるためにシリコーンオイルをロール表面に供給するオイルフューズは、通常ジメチルシリコーンオイルを使用する。しかしながら、ロール表面層として液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の硬化物を用い、その下層に液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物を用いたロールを使用した場合、ロール表面層のジメチルシリコーンゴム層がオイル膨潤し、下層のフェニル系シリコーンゴム層と容易に剥離現象を起こすため、このロールの実用は困難とされてきた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ジメチルシリコーンゴム層等のジアルキルシリコーンゴム層とフェニル系シリコーンゴム層の組み合わせにおいて、接着耐久性に優れた定着ロールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、定着ロールとして、液状付加硬化型フェニル基含有シリコーンゴム組成物の硬化物による第1のシリコーンゴム層と、これを被覆する液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の硬化物による第2のシリコーンゴム層とを備え、更に、この第2のシリコーンゴム層を覆って最外層にジメチルシリコーンゴム層が形成されたものが有効であること、そして、上記第1のシリコーンゴム層を形成する液状付加硬化型フェニル基含有シリコーンゴム組成物として、(a)下記平均組成式(I)で示され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機基中5〜30モル%有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び(c)白金族金属触媒を主成分とする液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物が好適に用いられ、また上記第2のシリコーンゴム層を形成する液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物として、(d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン、(e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(f)白金属金属触媒、(g)充填剤及び(h)接着性付与成分を主成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物が好適に用いられることを知見した。
【0007】
即ち、ロール表面層となる液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の硬化物による第2のシリコーンゴム層とその下層の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物による第1のシリコーンゴム層とは、元来、接着しにくい組み合わせであり、ロール接着耐久性においても容易に剥離現象を起こし、実用上困難とされていたが、上記液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第1のシリコーンゴム層を介して、上記液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の硬化物からなる第2のシリコーンゴム層を設け、更に、この第2のシリコーンゴム層を覆って最外層にジメチルシリコーンゴム層が形成された定着ロールを用いることにより、接着耐久性に優れた定着ロールを得ることができることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は、ロール軸の外周に厚さ0.1〜80mmの第1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って厚さ1〜1,000μmの第2のシリコーンゴム層が形成され、更に、この第2のシリコーンゴム層を覆って最外層にジメチルシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにおいて、上記第1のシリコーンゴム層が、
(a)下記平均組成式(I)
1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (I)
(式中、R1はアルケニル基を表し、R2は互いに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは0.0001〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a+bは1.9〜2.1の正数である。)
で示され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機基中5〜30モル%有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン 100重量部
(b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(a)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基に対する(b)成 分中の珪素原子結合水素原子がモル比で0.1〜3.0となる量(c)触媒量の白金族金属触媒
を主成分とする液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなり、また、上記第2のシリコーンゴム層が、
(d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン 100重量部
(e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(d)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基1個に対して珪素
原子結合水素原子が0.4〜5.0当量となる量
(f)白金族金属触媒 白金量で0.1〜1,000ppm
(g)充填剤 5〜300重量部
(h)接着性付与成分 0.5〜50重量部
を主成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とする定着ロールを提供する。
【0009】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の定着ロールは、ロール軸の外周に後述する液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って後述する液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の硬化物からなる第2のシリコーンゴム層が形成されてなるものである。
【0010】
本発明のロール軸の外周に形成される第1のシリコーンゴム層となる液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物は、下記(a)〜(c)成分を主成分とするものである。
(a)上記平均組成式(I)で示され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機基中5〜30モル%有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン
(b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(c)白金族金属触媒
【0011】
本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物に使用される(a)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、通常、付加硬化型シリコーンゴム組成物のベースポリマーとして使用されている公知のオルガノポリシロキサンであり、アルケニル基を2個以上、通常2〜300個、好ましくは2〜100個程度有するものであればその分子構造に特に制限はなく、直鎖状、分岐状、環状のシロキサン骨格を有するものが使用される。
【0012】
本発明に用いられる(a)成分のオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(I)で示されるものが用いられる。
1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (I)
(式中、R1はアルケニル基を表し、R2は互いに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは0.0001〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a+bは1.9〜2.1の正数である。)
【0013】
式中、R1は、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等の好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜6であるアルケニル基が例示され、これらの中でも合成が容易なことからビニル基が好ましい。なお、このアルケニル基は、分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖途中の珪素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
【0014】
2は、互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
【0015】
aは0.0001〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a+bは1.9〜2.1の正数であり、好ましくは、aは0.001〜0.1の正数、bは1.9〜2.0の正数、a+bは1.95〜2.05の正数である。
【0016】
本発明においては、アルケニル基含有オルガノポリシロキサンの珪素原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機基(即ち、上記平均組成式におけるR1とR2との合計)中5〜30モル%であることが必要である。珪素原子に結合したフェニル基の珪素原子に結合した全有機基(平均組成式におけるR1とR2との合計)中のモル%が上がることにより、硬化したゴムの耐熱性は向上するが、ロール表面層の液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム層等のジアルキルシリコーンゴム層との接着性が乏しくなる。よって、珪素原子に結合したフェニル基は、珪素原子に結合した全有機基(平均組成式におけるR1とR2との合計)中5〜30モル%であり、好ましくは10〜30モル%である。
【0017】
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンの重合度は、特に限定されないが、10〜3000が好ましく、特に50〜2000が好ましい。重合度が10未満では、硬化して得られたシリコーンゴムの物理的強度が不十分となるおそれがあり、また3000を超えると、未硬化状態における取り扱いが困難となる場合がある。
【0018】
本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物に使用される(b)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(a)成分と反応し、架橋剤として作用するものであり、その分子構造に特に制限はなく、従来製造されている、例えば線状、環状、分岐状、三次元網状構造等各種のものが使用可能であるが、1分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜200個、より好ましくは3〜100個の珪素原子に直接結合した水素原子(即ち、SiH基)を含むものとする必要がある。
【0019】
本発明のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(II)で示されるものが好ましい。
3 cdSiO(4-c-d)/2 (II)
上記式(II)中、R3は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、このR3としては、上記式(I)中のR2と同様の基を挙げることができる。また、cは0.7〜2.1、dは0.001〜1.0で、かつc+dは0.8〜3.0を満足する正数であり、好ましくはcは1.0〜2.0、dは0.01〜1.0、c+dは1.5〜2.5である。
【0020】
1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上含有されるSiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置していてもよく、またこの両方に位置するものであってもよい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、1分子中の珪素原子の数(又は重合度)は、通常2〜300個、好ましくは4〜150個程度の室温(25℃)で液状のものが望ましい。
【0021】
式(II)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
【0022】
本発明に用いられるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、公知の製造方法によって得ることが可能である。一般的な製造方法を挙げると、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はテトラメチルシクロテトラシロキサンと末端基となりうるヘキサメチルジシロキサン或いは1,1’−ジハイドロ−2,2’,3,3’−テトラメチルジシロキサン単位を含む化合物とを硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に−10〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。
【0023】
上記(b)成分の配合量は、(a)成分に含まれる珪素原子に結合したアルケニル基に対して珪素原子結合水素原子(即ち、SiH基)がモル比で0.1〜3.0当量(即ち、mol/mol)となる量であり、好ましくは0.5〜2.0の範囲とされる。0.1当量より少ない場合は、架橋密度が低くなりすぎ硬化したシリコーンゴムの耐熱性に悪影響を与える。また、3.0当量より多い場合には脱水素反応による発泡の問題が生じ、更に耐熱性に悪影響を与える。
【0024】
本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物に使用される(c)成分の白金族金属触媒は、前記した(a)成分と(b)成分との硬化付加反応(ハイドロサイレーション)を促進させるための触媒として使用されるものであり、公知のものを用いることができるが、白金もしくは白金化合物を用いることが好ましい。白金化合物としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類との錯体、白金ビスアセトアセテート等が挙げられる。
【0025】
なお、この白金族金属触媒の配合量は、希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常は(a)成分100重量部に対して白金量で0.1〜1000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲とすればよい。
【0026】
本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物は、必要に応じて上記以外の成分を配合することができる。他の任意成分としては、充填剤、耐熱性向上剤、反応制御剤等が挙げられる。
【0027】
ここで、充填剤は、液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物に所定の硬度及び引張強さなどの物理的強度を付与するものである。充填剤としては、シリコーンゴム組成物に通常使用されるものでよい。具体的には、例えばヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、疎水化処理したシリカなどが挙げられ、これらは1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。このような材料の例示として、親水性のシリカとしては、Aerosil130,200,300(日本アエロジル社、Degussa社製)、CabosilMS−5,MS−7(Cabot社製)、RheorosilQS−102,103(徳山曹達社製)、NipsilLP(日本シリカ製)等が挙げられる。また疎水性シリカとしては、AerosilR−812,R−812S,R−972,R−974(Degussa社製)、RheorosilMT−10(徳山曹達社製)、NipsilSSシリーズ(日本シリカ製)等が挙げられ、結晶性シリカとしては、クリスタライト、Minusil、Imisil等が挙げられる。充填剤の配合量は、(a)成分100重量部に対して通常、300重量部以下(0〜300重量部)であればよく、5〜300重量部が好ましく、より好ましくは20〜200重量部である。
【0028】
また、硬化物に物理的強度を付与するために、R3SiO0.5単位とSiO2単位とを必須に含有し、場合によりR2SiO単位、RSiO1.5単位(Rは前記したR1又はR2と同じ意味)を含んでもよい、三次元網状構造のいわゆるシリコーンレジンを、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0029】
また、耐熱性向上剤としては、カーボンブラック、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化鉄(ベンガラ)などを使用することができる。
【0030】
カーボンブラックとしては、通常その製造方法によって、ファーネスブラック、チャネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等に類別し得るが、硫黄、アミン含量が多いと組成物の付加硬化型反応に硬化阻害が生じるため、特に、アセチレンブラックが好適に使用される。カーボンブラックの使用量は、(a)成分100重量部に対して通常、15重量部以下(0〜15重量部)であればよいが、0.2〜15重量部であることが好ましく、より好ましくは2〜10重量部であり、0.2重量部に満たないと硬度変化に効果が見られない場合があり、15重量部を超えると材料の流動性が損なわれる場合がある。
【0031】
ベンガラとしては、黒色ベンガラ(Fe34)、赤色ベンガラ(Fe23)が好適に使用される。ベンガラの使用量は、(a)成分100重量部に対して通常、30重量部以下(0〜30重量部)とすることができるが、0.2〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは2〜20重量部であり、0.2重量部に満たないと硬度変化に効果が見られない場合があり、30重量部を超えると材料の流動性が損なわれる場合がある。
【0032】
酸化セリウム又は水酸化セリウムは、上記カーボンと酸化鉄と共に添加することで相乗的に作用し、硬度変化を押さえることができる。酸化セリウム又は水酸化セリウムの使用量は、(a)成分100重量部に対して通常、5重量部以下(0〜5重量部)であればよいが、0.1〜5重量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜2重量部であり、0.1重量部に満たないと硬度変化に効果が見られない場合があり、5重量部を超えると組成物の硬化反応に異常をきたす場合があり、硬化が阻害されるおそれがある。
【0033】
これら成分は、1種単独で又は2種以上の併用にて各成分を使用することができる。
【0034】
更に、これらの材料を実用に供するため、硬化時間の調整を行う必要がある場合には、反応制御剤としてビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類及びそのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びそれらの混合物からなる群から選ばれる化合物などを使用しても差し支えない。
【0035】
本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の製造方法は、特に制限されず、公知の方法により製造することができる。上記組成物を実際に使用する際には、2成分系として用いることが通常であり、使用前に混合撹拌して使用に供される。なお、この際の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の粘度は、1〜10,000Pa・s(パスカル・秒)、特に5〜5,000Pa・sであることが好ましい。
【0036】
本発明の上記液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物は、ロール軸の外周に液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の硬化物からなる第2のシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにおいて、第1のシリコーンゴム層を形成するものであり、この場合、かかる第1のシリコーンゴム層を形成するために、上記液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物を硬化する必要があるが、その硬化条件は特に制限されない。一般的には、100〜200℃で10分〜1時間加熱硬化させ、更に180〜220℃で2〜12時間ポストキュアすることが好ましい。
【0037】
ここで、本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物は、その硬化物(シリコーンゴム)のゴム物性が、引張り強度1MPa以上、切断時伸び150%以上であるものが、成型時の脱型によるゴム破壊を回避できる点や、定着ロールに適用した場合のロール耐久試験時のゴム破壊を防止できる点から好ましい。
【0038】
なお、本発明の定着ロールにおいて、ロール軸の外周面に形成されるフェニル系シリコーンゴム層の厚さは特に制限されないが、0.1〜80mm、特に0.2〜50mmとすることが好ましい。
【0039】
本発明の定着ロールのロール軸となる金属芯金は、鉄、アルミニウム、ステンレスなどのいずれの材質のものでもよい。また、シリコーンゴム層との接着耐久性を向上させるためにプライマー処理をした金属芯金を使用してもよい。
【0040】
上記定着ロールの表面層となる第2のシリコーンゴム層を形成する液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物は、下記(d)〜(h)成分を主成分とするものである。
(d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン
(e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(f)白金族金属触媒
(g)充填剤
(h)接着性付与成分
【0041】
本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物に用いられる(d)成分のアルケニル基含有ジアルキルポリシロキサンは、通常付加硬化型シリコーンゴムの主成分として使用されている公知のオルガノポリシロキサンであり、1分子中にアルケニル基を2個以上、通常、2〜300個、好ましくは2〜100個程度有するものが使用される。
【0042】
本発明に用いられる(d)成分のジアルキルポリシロキサンとしては、下記平均組成式(III)で示されるものを用いることができる。
4 eSiO(4-e)/2 (III)
上記式(III)中、R4は、互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。この場合、R4のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6である)であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、R4中0.0001〜10モル%、特に0.001〜5モル%とすることが好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖途中の珪素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。本発明において、アルケニル基としては、ビニル基が好ましい。また、アルケニル基以外の珪素原子の置換基としては、基本的には上記のいずれであってもよいが、メチル基等のアルキル基の導入が好ましく、アルケニル基を除いたR4全体に対して90モル%以上(90〜100モル%)、好ましくは95モル%以上(95〜100モル%)、より好ましくは98モル%以上(98〜100モル%)がメチル基であることが望ましい。
【0043】
eは1.9〜2.4の正数であり、好ましくは1.95〜2.05の正数である。なお、このオルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、R4SiO3/2単位(R4は上記と同様)或いはSiO4/2単位を含んだ分岐状であってもよい。
【0044】
式(III)で示されるオルガノポリシロキサンの例示としては、下記式で示されるものが挙げられる。
【0045】
【化1】
Figure 0003865045
【0046】
ここで、Rは上記置換基R4と同じであり、好ましくはメチル基である。nは2以上の整数、mは1以上の整数であり、n又はm+nは、それぞれ下記粘度を満足する値である。
【0047】
上記オルガノポリシロキサンは、公知の方法によって製造することができる。具体的な製造方法としては、例えばオルガノシクロポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡化反応を行うことによって得ることができる。
【0048】
なお、本発明のオルガノポリシロキサンは、常温(23℃)で100〜100,000cp(センチポイズ)の粘度を有するものであることが好ましい。
【0049】
本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物に使用される(e)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(a)成分と反応し、架橋剤として作用するものであり、その分子構造に特に制限はなく、従来製造されている、例えば線状、環状、分岐状構造等各種のものが使用可能であるが、1分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜200個、より好ましくは3〜100個の珪素原子に直接結合した水素原子(即ち、SiH基)を含むものとする必要がある。
【0050】
本発明のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(IV)で示されるものが好ましい。
5 fgSiO(4-c-d)/2 (IV)
上記式(IV)中、R5は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、このR5としては、上記式(I)中のR2と同様の基を挙げることができるが、これらの中でもメチル基が好ましい。また、fは0.7〜2.1、gは0.001〜1.0で、かつf+gは0.8〜3.0を満足する正数であり、好ましくは、fは1.0〜2.0、gは0.01〜1.0、f+gは1.5〜2.5である。
【0051】
1分子中に少なくとも2個含有されるSiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置していてもよく、またこの両方に位置するものであってもよい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、1分子中の珪素原子の数(又は重合度)は、通常2〜300個、好ましくは4〜150個程度の室温(25℃)で液状のものが望ましい。
【0052】
式(IV)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
【0053】
本発明に用いられるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、公知の製造方法によって得ることが可能である。一般的な製造方法を挙げると、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はテトラメチルシクロテトラシロキサンと末端基となりうるヘキサメチルジシロキサン或いは1,1’−ジハイドロ−2,2’,3,3’−テトラメチルジシロキサン単位を含む化合物とを硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に−10〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。
【0054】
上記(e)成分の配合量は、(d)成分に含まれるアルケニル基1個に対して珪素原子結合水素原子(即ち、SiH基)が0.4〜5.0当量となる量であることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.0当量の範囲とされる。0.4当量より少ない場合は、架橋密度が低くなりすぎ硬化したシリコーンゴムの耐熱性に悪影響を与えるおそれがある。また、5.0当量より多い場合には脱水素反応による発泡の問題が生じ、更に耐熱性に悪影響を与えるおそれがある。
【0055】
本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物に使用される(f)成分の白金族金属触媒は、前記した(d)成分と(e)成分との硬化付加反応(ハイドロサイレーション)を促進させるための触媒として使用されるものであり、公知のものを用いることができるが、白金もしくは白金化合物を用いることが好ましい。白金化合物としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類との錯体、白金ビスアセトアセテート等が挙げられる。
【0056】
なお、この白金族金属触媒の配合量は、希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常は(d)成分100重量部に対して白金量で0.1〜1000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲とすればよい。
【0057】
本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物に使用される(g)充填剤は、液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物に所定の硬度及び引張強さなどの物理的強度を付与するものであり、ジメチルシリコーンオイルによるゴム膨潤を抑え、フェニル系シリコーンゴムとの接着性を保持するために必須の成分である。このような充填剤としては、シリコーンゴム組成物に通常使用されるものでよく、具体的には、例えばヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、疎水化処理したシリカなどが挙げられ、これらは1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。このような材料の例示として、親水性のシリカとしては、Aerosil130,200,300(日本アエロジル社、Degussa社製)、CabosilMS−5,MS−7(Cabot社製)、RheorosilQS−102,103(徳山曹達社製)、NipsilLP(日本シリカ製)等が挙げられる。また疎水性シリカとしては、AerosilR−812,R−812S,R−972,R−974(Degussa社製)、RheorosilMT−10(徳山曹達社製)、NipsilSSシリーズ(日本シリカ製)等が挙げられ、結晶性シリカとしては、クリスタライト、Minusil、Imisil等が挙げられる。
【0058】
上記充填剤において結晶性シリカの平均粒径は、0.05〜100μm、望ましくは0.1〜30μm、特に0.5〜10μmであることが下層(第1層)のフェニル系シリコーンゴム層との接着耐久性等の点から好ましい。また、表面が未処理或いは疎水化処理されたヒュームドシリカ、沈降性シリカ等の親水性シリカ或いは疎水性シリカのBET比表面積は、80〜500m2/g、特に100〜400m2/gであることが好ましい。なお、本発明において、平均粒径は、例えばレーザー光回折法等の分析手段を使用した粒度分布計により重量平均値(又はメジアン径)等として求めることができる。
【0059】
充填剤の配合量は、(d)成分100重量部に対して5〜300重量部であることが好ましく、より好ましくは20〜200重量部である。配合量が少なすぎると下層(即ち、第1層)のフェニル系シリコーンゴムとの初期接着性に劣ったものとなる場合があり、配合量が多すぎるとゴム硬化物の物理的強度が低下し、やはり下層のフェニル系シリコーンゴムとの初期接着性に劣ったものとなる場合がある。
【0060】
本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の(h)成分である接着性付与成分は、フェニル系シリコーンゴムとの接着性を保持するために必須の成分である。接着性付与成分としては、従来公知の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物に通常使用されるものでよい。
【0061】
この場合、(h)成分の接着性付与成分としては、例えば、分子中にSi−H基、アルケニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基、エステル基、無水カルボキシ基、アミノ基及びアミド基の1種又は2種以上を含有する有機化合物又は有機珪素化合物、或いはこれらの混合物などが挙げられるが、好ましくは1分子中に少なくとも1個、通常1〜10個、特には2〜6個程度のSi−H基(即ち、珪素原子に結合した水素原子)及び/又はアルケニル基を有しかつグリシドキシ基等のエポキシ基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基などのアルコキシシリル基、アクリル基、メタクリル基、エステル基、無水カルボキシ基、アミノ基、アミド基などの1種又は2種以上を含有する珪素原子数1〜30、好ましくは2〜20、特には4〜10程度の直鎖状又は環状のオルガノシロキサンオリゴマーやオルガノアルコキシシランなどの有機珪素化合物を使用することができる。
【0062】
具体的には、エポキシ基、アルコキシシリル基、エステル基、アルケニル基、アミノ基、無水カルボキシ基、アクリル基、メタクリル基を含むものとして、例えば、アリルグリシジルエーテル等のアルケニル基とエポキシ基を有する非珪素系の有機化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性基含有アルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン等のアルケニル基含有アルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル基又はメタクリル基含有アルコキシシランなどのオルガノアルコキシシラン等が挙げられる他、オルガノシロキサンオリゴマーとして下記のような化合物が挙げられる。
【0063】
【化2】
Figure 0003865045
【0064】
【化3】
Figure 0003865045
【0065】
また、(h)成分の接着性付与成分として下記に示すような分子中にフェニレン骨格を含有し、エポキシ基、アルケニル基、水酸基から選ばれる少なくとも2個の官能性基を有する非珪素系の有機化合物を例示することもできる。
【0066】
【化4】
Figure 0003865045
(Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、nは0又は1〜16の整数である。)
【0067】
本発明に使用される(h)成分としては上記化合物が有効であるが、このような化合物を(h)成分として用いた場合には十分な接着力が得られるものの、金型等の金属成形治具を用いた場合には、この成形治具に接着してしまうおそれがある。最も成形治具にテフロン樹脂コート等を施すなど、接着性に乏しい素材を表面に使用するという方法も問題解決の一つの手段であるが、使用寿命の点から信頼性に劣る場合がある。このような場合には、エポキシ基、アルコキシ基、無水カルボキシ基を含有しない珪素化合物が有用である。具体的には、下層(第1層)のフェニル系シリコーンゴム層と良好に接着しながら金属に対して接着し難い化合物として、1分子中に少なくとも1個、通常1〜20個、特には3〜10個程度のSi−H基を有しかつ通常珪素原子には直接結合していない1〜3価のフェニル骨格又はフェニレン骨格等を有する珪素原子数1〜30、好ましくは2〜20、特には4〜12程度の直鎖状、分岐状、環状のオルガノシロキサンオリゴマーなどの有機珪素化合物を使用することができる。このようなものとして下記のような化合物を例示することができる。これらのうち特にフェニル骨格或いはフェニレン骨格を2個以上含む化合物が好適である。
【0068】
【化5】
Figure 0003865045
【0069】
【化6】
Figure 0003865045
【0070】
また、アミノ基、アミド基を有する接着性付与成分としては、通常使用されるものでよいが、その他に下記のものが例示される。
X−C36−NH−Ph−NH−C36−X
X−C36−NH−Ph−Ph−NH−C36−X
X−C36−NH−Ph−CH2−Ph−NH−C36−X
X−C24−CO−NH−Ph−NH−CO−C24−X
X−C24−CO−NH−Ph−CH2−Ph−NH−CO−C24−X
X−C36−CO−NH−Ph−CH2−Ph−NH−CO−C36−X
X−C24−CO−NH−Ph−O−Ph−NH−CO−C24−X
X−C36−NH−CO−Ph−CO−NH−C36−X
X−C36−NH−CO−Ph−CO−Ph−CO−NH−C36−X
X−C36−O−CO−NH−Ph−NH−CO−O−C36−X
X−C36−O−CO−NH−CH2−Ph−CH2−NH−CO−O−C36−X
X−C36−O−CO−NH−Ph−CH2−Ph−NH−CO−O−C36−X
X−C36−NH−CO−NH−Ph−NH−CO−NH−C36−X
X−C36−NH−CO−NH−Ph−CH2−Ph−NH−CO−NH−C36−X
但し、Xは、1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリヒドロシクロテトラシロキサン基を示す。また、Phはフェニル基又はフェニレン基を示す。
【0071】
(h)成分である接着性付与成分の配合量は、(d)成分100重量部に対して0.5〜50重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜15重量部である。配合量が少なすぎると下層(第1層)のフェニル系シリコーンゴムとの接着耐久性に劣ったものとなる場合があり、配合量が多すぎるとゴムの粘着性が強くなり、下層のフェニル系シリコーンゴムとの接着耐久性に劣ったものとなる場合がある。
【0072】
しかしながら、このような接着性付与成分を用いた場合には、ロールを成形加工する際に金型等の成形治具を用いると、この成形治具に接着してしまう場合がある。このような場合には、成形治具にチタン合金やテフロン樹脂コート等の接着性に乏しい素材を表面に使用するという方法を用いることが好ましい。
【0073】
更に、液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物には、珪藻土、炭酸カルシウム等の非補強性の充填剤、RSiO0.5単位とSiO2単位とを必須に含有し、場合によりR2SiO単位、RSiO1.5単位(Rは前記したR1又はR2と同じ意味)を含有してもよい、三次元網状構造のいわゆるシリコーンレジン、コバルトブルー等の無機顔料、有機染料などの着色剤、酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化チタン、カーボンブラック等の耐熱性、難燃性向上剤等の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加配合することも可能である。
【0074】
液状付加硬化型ジアルキルポリシロキサン組成物の製造方法においては、特に制限はなく、常法により製造し得る。上記組成物を実際に使用する際には、2成分系として用いることが通常であり、使用前に混合撹拌して使用に供される。なお、液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の粘度は、1〜10,000Pa・s(パスカル・秒)、特に5〜5,000Pa・sであることが好ましい。
【0075】
本発明の上記液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物は、ロール軸の外周に液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の硬化物からなる第2のシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにおいて、第2のシリコーンゴム層を形成するものであり、この場合、かかる第2のシリコーンゴム層を形成するために、上記液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物を硬化する必要があるが、その硬化条件は特に制限されない。一般的には、100〜200℃で10分〜1時間加熱硬化させ、更に180〜220℃で2〜12時間ポストキュアすることが好ましい。
【0076】
このロール表面層の厚さも特に制限されず、適宜選定されるが、1〜1,000μm、特に10〜500μmとすることが好ましい。
【0077】
なお、液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴムと液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴムとの接着を有利にするために、フェニル系シリコーンゴム層上にプライマー処理を施してもよい。
【0078】
また、上記フェニル系シリコーンゴム層の上に更にフッ素系コーティング層を形成し、その上にジアルキルシリコーンゴム層を形成することも可能である。この際、フッ素系コーティング材料とシリコーンゴムとの接着を有利にするために、フッ素系コーティング層上にプライマー処理を施してもよい。
【0079】
更に、トナーの離型耐久性がより一層要求される場合には、ロール最外層に接着性付与成分を含有しないジメチルシリコーンゴム層を設けてもよい。この場合のシリコーンゴムの硬化機構は、付加硬化型、縮合硬化型、パーオキサイド硬化型等の何れを用いてもよい。
【0080】
本発明の定着ロールは、以下の工程により製造することができる。液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の2成分をスタティックミキサーで分割混合又はダイナミックミキサーでスクリュー回転によって混合し、プライマー処理を施した金属芯金が静置されたロール成形金型にその混合物を注入し、加熱硬化させ、金属芯金外周に液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴムの層を形成し、そのゴム層の上に接着性付与成分含有液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物を塗布し、高温にて硬化させ皮膜層を形成させる。
【0081】
また、別の製造方法として、液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の2成分をスタティックミキサーで分割混合又はダイナミックミキサーでスクリュー回転によって混合し、プライマー処理をした金属芯金が静置されたロール成形金型にその混合物を注入し、加熱硬化させ、金属芯金外周に液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴムの層を形成し、ロールを脱型する。更に、ロールの表面を研磨し、フッ素系コーティング材料をロール表面に塗布し、そのコーティング層の上に接着性付与成分含有液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物を塗布し、高温にて硬化させ皮膜層を形成させる方法がある。
【0082】
更に別の方法として、プライマー処理をした金属芯金が静置されたロール成形金型に、混合された液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物を注入し、圧縮プレス装置にロール成形金型をセットし、加熱硬化させ、金属芯金外周に液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴムの層を形成し、ロールを脱型する。更に、ロールの表面を研磨し、フッ素系コーティング材料をロール表面に塗布し、そのコーティング層の上に接着性付与成分含有液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物を塗布し、高温にて硬化させ皮膜層を形成させる方法がある。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、ジメチルシリコーンゴム層等のジアルキルシリコーンゴム層とフェニル系シリコーンゴム層との組み合わせにおいても、接着耐久性に優れた定着ロールが得られる。
【0084】
【実施例】
以下、調製例及び実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例でPhはフェニル基を示す。
【0085】
[調製例1]
液状付加硬化型フェニル基含有シリコーンゴム組成物の調製
下記式(1)で表されるα,ω−ビニルジメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有量(珪素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の含有量):9.9モル%)100重量部、結晶性シリカ(平均粒径5μm)35重量部、アエロジルR−972 2重量部、下記式(2)で表される環状メチルビニルポリシロキサン0.1重量部、下記式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン3.1重量部、白金触媒(Pt濃度1%)0.2重量部、反応制御剤として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1重量部を混合し、これを液状組成物1とした。
【0086】
【化7】
Figure 0003865045
【0087】
[調製例2]
液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の調製
分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された25℃での粘度が10,000センチポイズであるジメチルシロキサンポリマー100重量部、比表面積が300cm2/gである煙霧質シリカ40重量部、ヘキサメチルジシラザン8重量部、水1重量部をニーダーに仕込み、常温で1時間撹拌混合を行った後、150℃に昇温し、2時間保温混合を行った。その後、混合物を常温まで冷却し、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された25℃での粘度が10,000センチポイズであるジメチルシロキサンポリマーを更に20重量部及び下記式(4)で表される常温での粘度が約10センチポイズであるハイドロジェンメチルポリシロキサン3重量部、下記式(5)で表される接着性付与成分2重量部、珪素原子に直結したビニル基[−Si(CH3)(CH=CH2)O−]を5モル%含有する常温での粘度が1,000センチポイズであるビニルメチルポリシロキサンを4重量部、反応制御剤として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1重量部、白金ビニルシロキサン錯体を白金原子として50ppm添加し、均一になるまでよく混合した。これを液状組成物2とした。
【0088】
【化8】
Figure 0003865045
【0089】
[調製例3]
液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の調製
粘度10,000センチポイズの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン共重合体100重量部、結晶性シリカ(平均粒径5μm)35重量部、上記式(4)で表されるハイドロジェンメチルポリシロキサン3.1重量部、上記式(5)で示される接着性付与成分2重量部、白金触媒(Pt濃度1%)0.2重量部、反応制御剤として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1重量部を混合し、これを液状組成物3とした。
【0090】
[実施例1]
直径24mm×長さ300mmのアルミニウムシャフト上に付加反応型液状シリコーンゴム用プライマーX−33−173A/B(信越化学工業製)をスプレー塗布した。このアルミニウムシャフトをロール成形金型に静置し、そこに液状組成物1を注入し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。この硬化物表面に液状組成物2を50μmの厚みにて塗布し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。更に、液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴムKE1353A/B(信越化学工業製)を50μmの厚みにて塗布し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーし、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴムロールを作製した。
【0091】
作製したロールをカラー複写機の定着ロールとして組み込み、10万枚複写したところ、良好な複写物が得られ、またフェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムは強固に接着していた。
【0092】
[実施例2]
実施例1と同様に、アルミニウムシャフト上に液状組成物1を充填し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。この硬化物表面に液状組成物3を50μmの厚みにて塗布した以外の条件は、実施例1と同じにして、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴムロールを作製した。
【0093】
作製したロールをカラー複写機の定着ロールとして組み込み、10万枚複写したところ、良好な複写物が得られ、またフェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムは強固に接着していた。
【0094】
[比較例1]
液状組成物2の接着性付与成分を除いた以外の条件は、調製例2及び実施例1と同様にして、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴムロールを作製した。作製したロールをカラー複写機の定着ロールとして組み込み、5000枚複写したところで、フェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムが剥離した。
【0095】
[比較例2]
液状組成物3の結晶性シリカを除いた以外の条件は、調製例3及び実施例2と同様にして、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴムロールを作製した。作製したロールをカラー複写機の定着ロールとして組み込み、1万枚複写したところで、フェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムが剥離した。
【0096】
[実施例3]
直径24mm×長さ300mmのアルミニウムシャフト上に付加反応型液状シリコーンゴム用プライマーX−33−173A/B(信越化学工業製)をスプレー塗布した。このアルミニウムシャフトをロール成形金型に静置し、そこに液状組成物1を注入し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。この硬化物表面に付加反応型液状シリコーンゴム用プライマーNo.101A/Bを刷毛塗りし、120℃/10分加熱し、その上に液状組成物2を50μmの厚みにて塗布して、その上に接着性付与成分を含有しない液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物を50μmの厚みにて塗布し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーし、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴムロールを作製した。
【0097】
作製したロールをカラー複写機の定着ロールとして組み込み、10万枚複写したところ、良好な複写物が得られ、またフェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムは強固に接着していた。

Claims (4)

  1. ロール軸の外周に厚さ0.1〜80mmの第1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って厚さ1〜1,000μmの第2のシリコーンゴム層が形成され、更に、この第2のシリコーンゴム層を覆って最外層にジメチルシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにおいて、上記第1のシリコーンゴム層が、
    (a)下記平均組成式(I)
    1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (I)
    (式中、R1はアルケニル基を表し、R2は互いに同一でも相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは0.0001〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a+bは1.9〜2.1の正数である。)
    で示され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機基中5〜30モル%有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン 100重量部
    (b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    (a)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基に対する(b)成 分中の珪素原子結合水素原子がモル比で0.1〜3.0となる量(c)触媒量の白金族金属触媒
    を主成分とする液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなり、また、上記第2のシリコーンゴム層が、
    (d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン 100重量部
    (e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロ
    ジェンポリシロキサン
    (d)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基1個に対して珪素
    原子結合水素原子が0.4〜5.0当量となる量
    (f)白金族金属触媒 白金量で0.1〜1,000ppm
    (g)充填剤 5〜300重量部
    (h)接着性付与成分 0.5〜50重量部
    を主成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の硬化物からなることを特徴とする定着ロール。
  2. 最外層のジメチルシリコーンゴム層が接着性付与成分を含有しないものである請求項1記載の定着ロール。
  3. 第2のシリコーンゴム層を形成する液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物が、液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物である請求項1又は2記載の定着ロール。
  4. 液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物の(h)接着性付与成分が、分子中にSi−H基、アルケニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基、エステル基、無水カルボキシ基、アミノ基及びアミド基の1種又は2種以上を含有する有機化合物又は有機珪素化合物、あるいはこれらの混合物である請求項1,2又は3記載の定着ロール。
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