JP3864202B2 - 接合電極及び耐高エネルギー密度利用機器用部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高エネルギー密度利用発電機器などの高温負荷で使用される電極及び部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大電流プラズマ電極,大パワー固定X線陽極、MHD発電(magneto hydrodynamic generation),核融合炉あるいは高エネルギー密度のビーム利用機器等の電極および部材に,その過酷な放電負荷や熱負荷に耐える材料が要求されている。
【0003】
それに対し,高融点で耐熱性が高く,放電消耗の少ないタングステン(W)およびW合金の使用が望まれているが,その難加工性,高比重や機械的脆さ,あるいは組立て時の部材間の結合の困難さから,他材質基材,特にその加工性や熱伝導性に優れた銅(Cu)およびCu合金との接合体の検討がなされている。
【0004】
例えば,大電流プラズマ電極,大パワー固定X線陽極において,プラズマ放電や電子線照射による損耗に耐える必要が有るため,損耗の少ないWと熱伝導率が高く水冷効果の大きいCuとの接合体を用いることにより,W単体のアノードに比べ表面温度を低くでき放電消耗も減少し長寿命化が図られる。また,核融合炉あるいは高エネルギー密度のビーム利用機器においても,大きな熱負荷を受けるとともに,高エネルギーの荷電粒子ビームによるエロージョン損耗の少ないWと水冷効果の大きいCuの接合体の使用が検討されている。
【0005】
これらの接合体では接合部にボイド等の空間が存在すると熱伝導性が低下するのみならず,ヒートスポットと呼ばれる熱の集中部となり、局部溶融等による剥離の恐れがある。そのため、熱伝導性の低下のない密着性の良好な接合体が必要となる。また、いずれも外部からの機械的な力がかからないため極端に大きな接合強度は要求されていないが,高温で使用される際の分離しない接合強度は必要である。
【0006】
ところで、WとCuは相互に固溶しない組合わせであり,非常に接合の難しい組み合わせである。通常、異種材料の接合に使用される接合方法としては、アーク、TIG,レーザ、電子ビーム等を用いた融接接合(溶接)、ろう接接合、摩擦圧接法、及び鋳ぐるみ法などがある。
【0007】
融接は一般に「溶接」と称され、母材の溶接しようとする部位を加熱し、母材のみか、又は母材と溶加材とを融合させて溶融金属を作り、これを凝固させ接合する方法で、鉄系金属を中心に広く構造物の製作に使用されている。しかし、融接法では母材を溶融する必要があるため、母材の融点以上の温度に加熱することが必須である。また母材の溶融、凝固を伴うため組織変化、すなわち再結晶およびその粗大化が避けえないため残留応力変形および組織変化により融接継手部近傍の脆化、強度低下等の特性変化が生じる。そのため、特に溶融、凝固にともなう結晶粒粗大化による脆化が顕著なWなどの難溶融性金属に対して適用が困難である。
【0008】
また、WとCuの接合の場合、その融点の大きな差および非固溶性のためほとんど実用レベルの接合は不可能である。
【0009】
ろう接は、ろう付けとも称され、母材を溶融することなく、母材よりも低い融点をもつ金属の溶加材(ろう材)を溶融させ、毛細管現象を利用し接合面の隙間に行き渡らせて接合を行う方法である。そのため、母材の溶融、凝固にともなう結晶粒粗大化や金属間化合物の生成による脆化が生じないほか、施工温度が低いため熱応力を抑えることができるとともに、母材の組織変化がない等の利点がある。さらに、ろう接は難溶融性金属のように、母材溶融に対して高エネルギーが必要な場合、あるいは凝固時に割れが生じやすい材料に適している。また、異種材料の接合にも適している。しかしながら、ろう接は接合強度が融接法に比し低いだけでなく,ばらつきが大きいため信頼性が低いことが問題である。また,ボイド等のヒートスポットが生じやすい。しかも使用ろう材の融点により使用温度が制限されるとともに,ろう材の組成によっては熱伝導性が低い欠点がある。
【0010】
その他に、WとCuの接合法として、摩擦圧接接合法も提案されている。例えば、特開平8−323485号公報において、インサート材を用いたW基金属材とCu基金属材の摩擦圧接方法に関する接合法が提案されている。この方法においては、インサート材の使用によりWとCuの間に熱伝導率がCuより低いNb等の中間層が存在し熱伝導性が低下することが問題となる。また、一般に円形断面材の接合に用いられる方法であり、一部接合する一方の素材を角断面とした例もある。いずれにせよ、丸棒状素材が必要である等の形状的制約もある。さらに、接合する部材同士の回転中心同士が一致している必要があり、一つの基材に多数本の電極を設置する電極体には適用できない。
【0011】
鋳ぐるみ法は、しばしばWとCuの接合に用いられている。すなわち、鋳型内に高融点のW基材をセットし、低融点のCuを溶かした溶湯を流し込み凝固させW基材を固定する方法である。この場合、ガスの巻き込みや凝固の際の引け巣の制御が難しいため,ボイド等のヒートスポットが生じやすい欠点がある。
【0012】
また,高温使用時の熱膨張係数の差による接合強度の低下が生じる。さらに少なくともW基材の周囲の一部を抱きかかえるようにCuが回り込む必要がある。即ち、一面同士の接合は不可能であり、適用できる接合体の形状が制限される。
【0013】
さらに、他の接合法としてPVD成膜法がある。しかしながら、電極体等ではW電極がCu冷却部より突き出た形状の要求も多い。また,平面形状の電極体においても寿命や冷却能力の負荷軽減から厚肉化の要求が高まっている。比較的厚膜成膜が可能な溶射法においても、1mm程度が限界であり、その密着強度や信頼性の低さ、さらに最大の問題は緻密化が事実上不可能であること、すなわちポアの存在が避けられないことである。さらに突出形状品の製作は不可能である。
【0014】
以上のように、WとCuの接合に対して熱伝導性に有害な欠陥のない良好な密着性および実用十分な強度が得られ、かつ適用形状に制限を受けない接合法が現状では存在しないため、その開発が要求されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、WとCuの接合体の製作にはろう接や鋳ぐるみ法が用いられるが、ボイド等の欠陥による熱伝導性の低下やヒートスポットの発生,および熱膨張係数の差が大きな問題となり、この問題をなくすことができれば、WとCuの組合せ以外の熱膨張係数の差が大きい異種材料接合体にも適用可能である。例えば、Cu以外でも大きな熱膨張係数を持つNi及びNi合金,ステンレス合金等がヒートシンクやバッキングプレートとして使用される。
【0016】
ここで,熱膨張係数は金属データブック(日本金属学会編、改訂3版)によれば,20〜500℃においてW:4.6,Cu:18.3,Ni:15.2,18−8ステンレス:17.5である。
【0017】
そこで、本発明の技術的課題は、上述の事情を考慮して、WとCuのように熱膨張係数の差が大きい異種材料の接合体からなる接合電極と耐高エネルギー密度利用機器用部材とを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明では、WとCuやNiのように熱膨張係数の差が大きい異種材料において密着性に優れた接合体を提供することにあり、具体的には予め所定の径、深さの穴を開けたCu基材に対し、W部材の一部を圧入加工し接合体を得ることを目的としている。
【0019】
しかしながら、ただCu基材に対しW部材を圧入しても高温使用時にCu基材の方が大きな熱膨張を生じるため、Cu基材とW部材が分離してしまう。そのため、Cu基材にW部材を圧入する際Cu基材の厚入部近傍に塑性変形を生じさせることにより目的を達成し得ることを見いだし、本発明を為すに至ったものである。
【0020】
即ち、本発明によれば、円筒状で且つ底部が平面に形成された孔を有するタングステンよりも熱膨張係数の大きい基材に、前記基材に形成された円筒状の孔の直径よりも基部の直径が大きく形成されたテーパー部を備えているタングステン棒を圧入接合してなる電極であって、前記タングステン棒は基材の圧入される平面よりも長さ方向に突出していることを特徴とする接合電極が得られる。
【0021】
また、本発明によれば、前記接合電極において、前記基材が銅、銅合金、Ni(ニッケル)、Ni合金、及びステンレス合金の内の少なくとも一種からなることを特徴とする接合電極が得られる。
【0022】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの接合電極において、前記タングステン棒は、前記基材の軟化点以上の高温で圧入接合されていることを特徴とする接合電極が得られる。
【0025】
また、本発明によれば、円筒状で且つ底部が平面に形成された孔を有するタングステンよりも熱膨張係数の大きい基材に、前記基材に形成された円筒状の孔の直径よりも基部の直径が大きく形成されたテーパー部を備えているタングステン棒を圧入接合してなる電極であって、前記タングステン棒は基材の圧入される平面よりも長さ方向に突出していることを特徴とする耐高エネルギー密度利用機器用部材が得られる。
【0026】
また、本発明によれば、前記耐高エネルギー密度利用機器用部材において、前記基材が銅または銅合金、またはNi(ニッケル)及びNi合金、ステンレス合金からなることを特徴とする耐高エネルギー密度利用機器用部材が得られる。
【0027】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの耐高エネルギー密度利用機器用部材において、前記圧入接合は、前記基材の軟化点以上の高温で圧入接合してなることを特徴とする耐高エネルギー密度利用機器用部材が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1は本発明の第1の実施の形態による接合体の断面図である。図2は図1の接合体のW丸棒を示す図である。図3は図1の接合体のCu基材を示す断面図である。図1を参照すると、接合体1は、Cu基材2の上端面から設けられた穴部2aにW丸棒3の先端部3aを圧入することによって、形成されている。
【0032】
図2を参照すると、W丸棒3は、その先端部3aの外周面にテーパ面3bが形成されている。
【0033】
また、図3を参照すると、Cu基材2の上端面には、円筒内周面を有する穴部2aが設けられている。
【0034】
図4は本発明の第2の実施の形態による接合体の断面図である。図5は、図4の接合体の断面図である。
【0035】
図4に示すように、接合体1は、Cu基材2の上端面から設けられた穴部2aにW丸棒3の先端部3aを圧入することによって、形成されている。
【0036】
図5を参照すると、W丸棒7は、一端に長さ方向に突出した先端部7aを備えている。この先端部7aは、径が基部よりも小さく、この先端部7aの周面にテーパ面7bが形成されている。また、Cu基材6は、図3に示すものと同様の形状を有している。
【0037】
この接合体5は、WとCuやNiのように熱膨張係数の差が大きい異種材料において密着性に優れている。
【0038】
次に上記接合体を製造する方法について説明する。この接合体の製造方法は、Cu基材2,6とW部材3,7の接合部にボイドなどの欠陥による熱伝導性の低下やヒートスポットの発生がなくかつ実用十分な強度を持つ接合体を得る方法である。
【0039】
具体的には,図2及び図5に示すように、W丸棒2,7の一端にテーパ加工を施し,予め機械加工により円筒穴2a,6aを施した無酸素銅基材からなるCu基材2,6にCu基材2,6の軟化点以上の温度で圧入し接合体1,5を得る。その結果、良好な密着性をもつ接合体1,5が得られる。この接合体1,5が良好な密着性を生じる理由としては,(イ)塑性変形により生じる基材内に内在する反力により大きな摩擦力が生じる、(ロ)成膜後の冷却時の熱収縮が生じた際、熱膨張係数の差から無酸素銅基材の穴部2a,6aの収縮が溝内部に圧入されたWの収縮量より大きいため、テーパ部3b,7b全体においてCu部がW部を抱え込み締めつけ効果を発揮する、(ハ)Cu基材2,6の軟化点以上の温度で圧入するため,Cu基材2,6がW部表面に沿って流動,塑性変形するため,Cu基材2,6とW部に隙間などが生じにくい、等が考えられる。
【0040】
そのため,接合部にボイドなどの欠陥による熱伝導性の低下やヒートスポットの発生がなくかつ実用十分な強度を持つ接合体1,5を得ることが出来,過酷な放電負荷や熱負荷にさらされる高エネルギー密度のビーム利用機器等の電極および部材に使用することが出来る。
【0041】
一般に、高エネルギー密度のビーム利用機器等の電極および部材に使用する接合体では、接合部にボイド等の空間が存在すると熱伝導性が低下するのみならず,熱の集中部(ヒートスポット)となり局部溶融等による剥離の恐れがある。そのため,熱伝導性の低下のない密着性の良好な接合体が必要となる。またいずれも外部からの機械的な力がかからないため極端に大きな接合強度は要求されていないが,高温で使用される際の分離しない接合強度は必要である。このような要求に対して、本発明の第1及び第2の実施の形態による接合体は、十分に満足できるものである。
【0042】
また、上記の説明において、基材材質としてCuについて述べたが、純Cuである必要はなく、Cu合金やNiおよびその合金あるいはステンレス鋼等の高合金鋼などWよりも熱膨張係数が大きく、かつある程度の剛性を有する金属および合金などにも適応できる。さらに、基材形状も平面だけではなく曲面に対しても孔加工が可能であれば問題なく接合可能である。
【0043】
一方、テーパ寸法、形状はWの必要長さあるいは基材の接合部面積や形状により決定すればよいが,Cu基材2,6の接合用の穴2a,6aとW丸棒3,7中心のセンター合せを容易にするため,W丸棒3,7のテーパ先端径は、Cu基材2,6の穴径よりも若干細径とする事が好ましい。
【0044】
なお、W棒材3,7の形状は丸棒である必要はなく、角棒状でもよい。また,Cu基材2,6の接合用の穴部の周辺に塑性変形を生じさせるためテーパの付け根部の大径部3c、7cはCu基材2,6の穴径よりも太径とする必要がある。
【0045】
また、テーパの太径側と素材丸棒の外径が同径である必要はない。テーパの太径側の径は素材丸棒の外径より小径でもよい。
【0046】
基材の穴部2a,6aの深さは基材の周辺部及び穴底部に塑性変形を生じさせるためテーパ長さと同じもしくは短くする必要がある。
【0047】
また、一個の基材に多数本の電極を設置することも可能である。圧入温度は圧入荷重とトレードオフの関係にあり,可能であればより高温圧入の方が圧入荷重を小さくすることが出来,小さなマシン能力のホットプレス機で製作可能となる,あるいは同能力で多数個を同時に製作することが可能になるなどの点から有利となるが,高温にすることにより基材の蒸発等の損傷などが考えられる場合もあり,荷重との関係から任意に決定すればよい。勿論、基材の融点以下に抑えることは当然である。また,低温過ぎる場合は大きな圧入荷重が必要となり,基材あるいはW部材そのものの損傷やCu部がW部を抱え込み締めつける効果が低下するため,基材の軟化点以上が望ましい。
【0048】
それでは、本発明の接合体の製造の具体例について説明する。
【0049】
(例1)
全長40mm、直径φ4mmのW丸棒の一端に先端径φ3.5mm,テーパ呼び1:10,長さ5mmのテーパ加工を施した。一方,無酸素銅製の基材(φ20mm×長さ40mm)に深さ5mm直径3.7mmの穴加工を施した。図2にテーパ加工後のW丸棒3の形状を,図3に無酸素銅製の基材断面図を示す。基材2およびテーパ付きW丸棒3を洗浄,乾燥後,中心軸がずれないように治具により円周方向を固定し,ホットプレスに装填した。充分真空引き後,炉内温度400,500,600℃にそれぞれ加熱し,荷重500kgをテーパ付きW丸棒3にかけることにより圧入作業を実施した。その結果,温度400,500,600℃で圧入した3種共良好な外観を持つ図1に示すような接合体1が得られた。得られた接合体断面を観察した結果、ボイドなどの密着強度や熱伝導性を低下させる欠陥は認められず良好な密着性を有する界面部であることが確認された。図1は得られた接合体1と同様の断面模式図を示すものである。尚、治具は外径を基材外径と同じくφ20mmとし,中心にW丸棒の外径と同じφ6mmとした。治具および基材外径はホットプレスのモールド内径に合わせてあるため,円周方向に固定される。治具長さを、テーパ付きW丸棒3のテーパ部3bを除いた長さ35mmと無酸素銅製の基材2の長さ40mmの和、すなわち75mmとすることにより,圧入深さを調整した。
【0050】
(例2)
前記例1の接合体1の場合と異なり,テーパの太径側と素材丸棒の外径が同径であるがより大径の部材の場合も同様に圧入出来る。その場合、テーパ付きW丸棒7のテーパは、部材外径と同一である必要はなく,外径より小径でもよい。ただし,テーパ付きW丸棒7のテーパ部7bの付け根部に平面部が生じるが,テーパおよび基材穴部の機械加工時の誤差などによりテーパ付きW丸棒7の平面部がCu基材6の上面に密着しない可能性がある。そのため,テーパ付きW丸棒7のテーパ長さをCu基材6の穴部6aの深さよりも長くし,圧入によりテーパ部先端をCu基材6内に食い込ませることにより,密着させることを考えた。全長40mm、直径φ10mmのW丸棒7の一端に例1と同様先端径φ3.5mm,テーパ呼び1:10,長さ5mmのテーパ加工を施した。一方,無酸素銅製の基材(φ20mm×長さ40mm)に深さ4mm、直径3.7mmの穴加工を施した。
【0051】
図5はテーパ加工後のW丸棒7の形状を,図3は無酸素銅製の基材断面図を示す。その後,治具内径のみを変更し他は,前記例1と同様に圧入を実施した。その結果,温度400,500,600℃で圧入した3種共良好な外観を持つ接合体が得られた。得られた接合体断面を観察した結果、ボイドなどの密着強度や熱伝導性を低下させる欠陥は認められず良好な密着性を有する界面部であることが確認された。得られた接合体は、図4の断面模式図と同様のものである。また,500℃において引張試験を実施した。
【0052】
その結果を下記表1に各条件3本の平均値で示す。なお,本発明のようなテーパ部で接合強度が評価される場合,接合断面積をどの部分で評価するか一般的な指標がないため,ここでは引抜き荷重で示した。電極として使用する場合,機械的な外力は一般に電極部にかかることはなく,下記表1に示す引き抜き荷重は充分実用に耐える接合強度である。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、WとCuやNiのように、熱膨張係数の差が大きい異種材料において接合部で熱伝導性有害な欠陥のない密着性に優れ,実用十分な接合強度を有する接合体からなる接合電極及び耐高エネルギー密度利用機器用部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による接合体の断面図である。
【図2】図1の接合体のW丸棒を示す正面図である。
【図3】図1の接合体のCu基材を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による接合体の断面図である。
【図5】図4の接合体のW丸棒を示す正面図である。
【符号の説明】
1,5 接合体
2,6 Cu基材
2a,6a 孔部
3 W丸棒
3a,7a 先端部
3b,7b テーパ部
3c,7c 大径部
Claims (6)
- 円筒状で且つ底部が平面に形成された孔を有するタングステンよりも熱膨張係数の大きい基材に、前記基材に形成された円筒状の孔の直径よりも基部の直径が大きく形成されたテーパー部を備えているタングステン棒を圧入接合してなる電極であって、前記タングステン棒は基材の圧入される平面よりも長さ方向に突出していることを特徴とする接合電極。
- 請求項1に記載の接合電極において、前記基材が銅、銅合金、Ni(ニッケル)、Ni合金、及びステンレス合金の内の少なくとも一種からなることを特徴とする接合電極。
- 請求項1または2に記載の接合電極において、前記タングステン棒は、前記基材の軟化点以上の高温で圧入接合されていることを特徴とする接合電極。
- 円筒状で且つ底部が平面に形成された孔を有するタングステンよりも熱膨張係数の大きい基材に、前記基材に形成された円筒状の孔の直径よりも基部の直径が大きく形成されたテーパー部を備えているタングステン棒を圧入接合してなる電極であって、前記タングステン棒は基材の圧入される平面よりも長さ方向に突出していることを特徴とする耐高エネルギー密度利用機器用部材。
- 請求項4に記載の耐高エネルギー密度利用機器用部材において、前記基材が銅または銅合金、またはNi(ニッケル)及びNi合金、ステンレス合金からなることを特徴とする耐高エネルギー密度利用機器用部材。
- 請求項4又は5に記載の耐高エネルギー密度利用機器用部材において、前記圧入接合は、前記基材の軟化点以上の高温で圧入接合してなることを特徴とする耐高エネルギー密度利用機器用部材。
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