JP3863932B2 - 分割ターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング方法 - Google Patents

分割ターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスパッタリング法により薄膜形成する方法に関し、特に二以上に分割された小片を接合してなる大面積のターゲットを用い、マグネトロンスパッタリング装置により薄膜形成を行なう方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
スパッタリング法による薄膜の製造は電子産業等を中心として現在、広く行なわれている。例えば、液晶表示デバイス等に用いられる透明導電膜材料であるITO(Indium Tin Oxide)はITO焼結体をターゲットとして、スパッタリング法による薄膜形成が行なわれ、特に工業的には成膜速度が大きいマグネトロンスパッタリング法が多用されている。しかし、このマグネトロンスパッタリング法は成膜速度は速いという利点を有するものの、ターゲットの片減りが生じてその利用効率が悪く、全ターゲット重量の10〜20%程度しかスパッタリングできないという問題点を有するものであった。
【0003】
そこで、近年、このマグネトロンスパッタリング法のターゲット利用効率を改善するため、ターゲット裏面の磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なう機構を有するマグネトロンスパッタリング装置が用いられるようになっている。このような装置では、従来の固定磁石型の装置に比べてターゲットの消耗がより均一となるため、ターゲット利用効率が著しく改善される。このようなターゲット裏面の磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なう機構を有するマグネトロンスパッタリング装置において用いるターゲットは、近年ますます大型化してきており、ITOを始めとする各種ターゲットにおいて大型一体品の製造が求められているが、現実には困難が多く、二つ以上の分割された小片を並べてバッキングプレート上に接合して大型ターゲットを得ているのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、スパッタリング等の薄膜形成法を用いて成膜する場合、ピンホールと呼ばれる膜の欠陥が生じることが知られており、このピンホールとはパーティクルと呼ばれる粗大粒子が膜面に堆積することに起因するものであり、種々の要因が挙げられる。特に、上記したようなターゲット裏面の磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なう機構を有するマグネトロンスパッタリング装置を用い、かつ分割ターゲットを用いてスパッタリングを行なう場合、一体品ターゲットを用いた場合に比べてパーティクルの発生が著しく多くなってしまい、膜の欠陥が増大するという問題点がある。従来の固定磁石型のマグネトロンスパッタリング装置でも分割ターゲットが使用されているが、パーティクルの発生はそれ程問題にはなっておらず、磁石移動型の装置に特有の現象と言える。
【0005】
しかして本発明はターゲット裏面の磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なう機構を有するマグネトロンスパッタリング装置を用い、かつ分割ターゲットを用いてスパッタリングを行なう場合に、パーティクルの発生を効果的に抑制し、もって大型の一体型ターゲットが得られにくかったITO等においての大型分割ターゲットを用いても良好な成膜が達成できるスパッタリング法による薄膜形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、スパッタリングターゲットが二以上の分割された小片をバッキングプレート上に接合してなり、該ターゲット裏面に配置された磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なう機構を有するマグネトロンスパッタリング装置を用いて薄膜形成するに際し、前記各ターゲット小片同士の接合境界線がスパッタリングターゲット裏面の磁石の移動方向と実質的に直交するように配置して成膜する薄膜形成方法により達成され、特に前記スパッタリングターゲットの材質がITOである場合に効果的である。
【0007】
【作用】
本発明において、効果的にパーティクルの発生が抑制される機構は明らかではないが、次のように推定される。すなわち、マグネトロンスパッタリング装置を用い、ターゲット裏面に配置された磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なうに際し、各ターゲット小片同士の接合境界線がスパッタリングターゲット裏面の磁石の移動方向と実質的に直交するように配置されているので、ターゲット小片同士の接合境界線の継ぎ目部分がエロージョンを受ける領域にかかる時間が短時間であり、従ってエロージョンを受ける領域とスパッタ粒子が再付着する領域が常に入れ替わりながらスパッタリングが行なわれることによるターゲット小片同士の継ぎ目部に捕捉されたパーティクル粒子が再び舞い上がることが抑制され、その結果としてパーティクルの発生が減少するものと思われる。従って、本発明において、ターゲットの継ぎ目部分がマグネットの移動方向と実質的に直交するとは、上記作用が効果的に行なわれれば足り、90°の前後に数度の許容範囲を有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る薄膜形成方法につき詳細に説明する。図1は本発明に用いたマグネトロンスパッタリング装置のターゲット裏面のマグネットの移動方向を説明するものであり、この図1において、ターゲット1の裏面にはマグネット2が配置され、このマグネット2は図1の左端(2の位置)から右端(2’の位置)へと矢印方向に移動し得る機構を備えている。また、図2はターゲット1の分割接合状態を示すもので、(a)は本発明実施例のもの、(b)および(c)は比較例のものをそれぞれ示している。すなわち、本発明で用いるターゲットはその継ぎ目部分3が図1のマグネット2の移動方向と実質的に直交するよう配置されているのに対し、比較例のものではそれら継ぎ目部分3’がマグネット2の移動方向と平行する部分を有するものである。これらターゲット1の継ぎ目部分3、3’は図3に示される(a)の90°カット継ぎあわせ、図3(b)の斜め接合(45〜60°程度)、および図3(c)の階段状等公知の継ぎ目状態とすることができる。
【0009】
【実施例】
図2の(a)〜(c)に示されるターゲット、寸法は500mm×600mm厚さ6mmを用い、枚葉式のDCマグネトロンスパッタリング装置を用い、スパッタ雰囲気 O2/O2+Ar=0.5%,3×(1/103)Torrの真空下で前記ターゲットのエロージョン領域において5w/cm2の電力でスパッタリングを行なった。基板としては360mm×465mm,厚さ1mmのガラス基板を用い、膜厚1200ÅのITO膜を形成した。なお、ターゲット1の継ぎ目部分は図3の(a)の90°カット継ぎあわせでその隙間間隔は0.3〜0.5mmとした。スパッタリング終了後、薄膜表面を目視観察し、ピンホールの有無をもってパーティクル発生の評価とした。
【0010】
その結果、本発明に従って三片の小片をマグネットの移動方向と直交するようその継ぎ目部分を配置した図2の(a)に示されるような分割ターゲットを用いた場合はパーティクルの発生は少なく、実用上問題ないレベルであったのに反し、図2の(b)に示されるようにマグネットの移動方向と平行する継ぎ目部分を有する比較例1の場合にはパーティクルの発生が著しく、実用に耐え得るものではなかった。同様に、図2の(c)に示されるように継ぎ目の一部がマグネットの移動方向を平行するよう配置された分割ターゲットを用いた場合はパーティクルの発生が著しく多かった。さらに、図2の(a)に示されるものではあるが、継ぎ目部分の境界線が磁石の移動方向とほぼ直交するが若干傾斜させたターゲットを用いてスパッタリングを同様にして行なったところ、その傾斜角度が1〜2°程度までのものでは直交させた場合と実質的な差異はないものであった。
【0011】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、分割ターゲットの継ぎ目部分がターゲット裏面のマグネットの移動方向と実質的に直交するように配置することにより、大型一体品を得にくいターゲット、例えばITOでも分割ターゲットとして用いてパーティクルの発生を効果的に抑制しながら、成膜することが可能となり、実用上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】マグネトロンスパッタリング装置におけるターゲット裏面のマグネットの移動方向を示す説明図である。
【図2】本発明実施例および比較例に用いた分割ターゲットの分割状態を示す説明図である。
【図3】図2に示した分割ターゲットの継ぎ目部分の説明図である。
【符号の説明】
1 ターゲット
2 マグネット
3 継ぎ目部分

Claims (2)

  1. スパッタリングターゲットが二以上の分割された小片をバッキングプレート上に接合してなり、該ターゲット裏面に配置された磁石を往復移動させながらスパッタリングを行なう機構を有するマグネトロンスパッタリング装置を用いて薄膜形成するに際し、前記各ターゲット小片同士の接合境界線がスパッタリングターゲット裏面の磁石の移動方向と実質的に直交するように配置して成膜することを特徴とする分割ターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング方法。
  2. スパッタリングターゲットの材質がITOである請求項1記載の分割ターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング方法。
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