JP3861065B2 - 敷物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、籐、竹、ココヤシ、サイザル麻、マニラ麻の等の敷物用木材、又は無垢材で形成した敷物に係り、詳しくは、その構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
籐、竹、ココヤシ、サイザル麻等の木材は、広く家具や敷物に用いられている。天然の肌触りとともに、軽量で、しかも強いからである。その利点の内、肌触りの良さという点では、特に、敷物としての需要が多い。その敷物の素材として、我が国で最も広く普及しているのが籐であり、5mm〜16mmの径のセガ籐やロンティ籐が用いられている。
【0003】
図3(a)に示す籐の敷物10は、素材の籐から切り出した複数本のビラ1を幅方向に並置して、糸2で結合して形成している。各ビラ1は、図3(b)に示すような断面形状を成し、それは、図3(c)に示すように、断面が円形の「丸籐」の素材3から、「割り付け」、「巾取り」、「裏挽き」の工程を経て切り出したものである。このビラ1の断面の下側の部分は、素材3の時の中心部に対応し、多数の導管4が長さ方向に走っている。そして、このビラ1の下側が、敷物10にした場合の裏面10bとなるので、籐の敷物10は、その裏面10bの方が水分を良く吸収し、水分を吸収した場合、表面に対して裏面10bの方が伸びる。従って、図3(d)に示すように、敷物10全体では表面が凹となる向きの「反り」Hを生じる。
【0004】
このような反りHが生じると、一枚の単独の敷物10の場合には見栄えが悪く、複数の敷物10を床の表面に敷きつめた場合には、各単位の敷物10同士の境界で床に隙間を生じるようになり、敷物10が剥がれ易くなる。このようなことは、籐以外にも、竹、ココヤシ、サイザル麻、マニラ麻のビラを用いて形成した敷物の場合にも起こる。但し、この内、後者の麻類のビラは水分の吸収により縮むので、反りの向きは前記した籐の場合とは反対(敷物10の表面が凸)となる。
【0005】
そこで、従来は、このように湿気が原因で伸縮する敷物10の裏面10bにコ−ティング材を塗布し、湿気を遮断するようにしている。
【0006】
また、敷物10の裏面10bに合板、ハードボード、パーチクルボード等の剛性板を貼り合わせ、敷物10を長さ方向に拘束して、「反り」を機械的に押さえつけて抑制しようとしているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−045289号公報(段落〔0006〕)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような方法では、先ず、前者の方法については、コーティング材が経年変化によってひび割れたり朽ちたりするので、実効が上がっていない。また、空気中の湿気を調整する天然素材本来の特性を殺すことになる。
【0009】
さらに、後者の方法についても、敷物と剛性板とを貼り合わせる接着材が、コーティング材の場合と同様、経年変化によってひび割れたり朽ちたりして、実効が上がっていない。
【0010】
そこで、この発明の課題は、籐、竹、ココヤシ、サイザル麻等、敷物用木材で形成した敷物が、湿度により「反り」を生ずることを、その本来の特性を損なわない形で、確実に防ぐようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は、籐、竹、ココヤシ、サイザル麻、マニラ麻等の敷物用木材のビラ、あるいは無垢材から切り出した帯状の板を、多数、幅方向に並置して結合した敷物において、前記ビラ、あるいは帯板の厚み方向における湿気の吸収による伸縮の度合いの大きい面を裏面とし、その裏面に、その長さ方向に直交する溝を、長さ方向に所定間隔で複数設けたのである。
【0012】
このようにしたことにより、その敷物は、湿度の高い環境下で、各ビラの裏面が湿気(水分)を吸収して伸びても、その長さ方向に交差して形成された前記溝が、ビラの伸びた分を吸収する緩衝地帯の役割を果たすので、伸びの影響が殆ど現れず、敷物全体として「反り」を生ずることがない。
【0013】
また、上記溝は、後の実施形態の説明においても示すように、それを深くすれば、ビラの「伸び」の吸収が敷物の厚み方向(溝の深さ方向)に沿って均一に吸収できるので有利となるが、他方、溝を深くしすぎると、その部分が折れ目となって敷物の強度が低下する。その欠点を補うために、溝内に、弾性を有する充填材を充填することにより、ビラ又は帯板の強度の低下を補いつつ、その「伸び」を吸収することができる。
【0014】
以上のことは上記敷物用木材で形成した敷物に限らず、無垢材から切り出した帯状の板を、多数、幅方向に並置して結合した敷物においても、その帯板の厚み方向において、湿気の吸収による伸縮の度合いの大きい面を裏面とし、その裏面に、その長さ方向に直交する溝を、長さ方向に所定間隔で複数設けた場合、上記と同じ原理で伸びの影響が殆ど現れず、敷物全体として「反り」を生ずることがない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、この発明の実施の形態を説明する。この発明では、上記したように、敷物用の木材で形成した敷物の裏面に、ビラ又は帯板の長さ方向に直交する向きに溝を形成して、その溝で、ビラ又は帯板の伸びた分を吸収して、「反り」を抑制するのであるが、この実施形態では、そのことを検証するため、敷物用木材の一つの籐を用いて実験を行った。
【0016】
先ず、素材の丸籐から、図1(a)に示したような断面形状で、長さ500mmのビラ1を切り出した。ビラ1の幅は6mm、厚みは3.8mmである。そして、図1(b)に示すように、その裏面1bに、ビラ1の長さ方向に直交する向きの溝5を形成した。
【0017】
溝5は、図2(a)に一本のビラ1を抜き出して示したように、ビラ1の端部から100mmの等間隔で四つ設けた場合と、図2(b)に示したように、ビラ1の中央と、中央から両側に200mm離れた位置とに三つ設けた場合の二種類にした。さらに、それぞれのビラ1について、溝幅wが1、2mmの二種類、および、溝の深さdが1、2、3mmの三種類のものを作製した。
【0018】
そして、これらのビラ1の裏面1bを、水を含ませたタオルで覆って加湿した。タオルの含水量は50g、100g、150gの三通りにして実験した。いずれの場合も、4時間以内に「伸び」が最大値に達した。以上のような実験方法で行ったビラ1の裏面1bの「伸び」のデータを表に示す。
【0019】
表1には、溝5を形成しなかったビラ1について、表2には、溝5が四つのビラ1について、表3には、溝5が三つのビラ1について、それぞれ、溝の形状(溝幅w、溝の深さd)を変えた場合の伸びのデータを示している。
【0020】
【表1】
Figure 0003861065
【0021】
【表2】
Figure 0003861065
【0022】
【表3】
Figure 0003861065
【0023】
表から読み取れることは、先ず、溝5を形成したビラ1(表1参照)と形成していないもの(表2、表3参照)とを比べると、溝5を形成したものの方が、溝5を形成していないものよりも、伸びの値が格段に小さくなっており、溝5を形成したものは、その部分がビラ1の伸びた分を吸収する緩衝地帯の役割を果たしていることが確認できる。
【0024】
また、溝5を形成したもの同士では、その溝5の個数(配設間隔)、溝幅w、深さdの異なるものについて比較すると、溝5の個数や幅は、伸びには殆ど影響せず、伸びは、溝5が深い程小さくなっていることが判る。これは、溝5が深いと、厚み方向(溝5の深さ方向)に沿って、伸びが均等に吸収できるからである。ただし、溝5を深くし過ぎると、その溝5が折れ目となってビラ1の強度が低下するので、溝5の深さdの設定には注意が必要である。
【0025】
この溝5を深くした際のビラ1の強度の低下を補うには、溝5内に充填材を充填する方法があるが、その充填材の、固まった際の固さがビラ1の伸びに抗するようなものであれば、ビラ1の伸びの緩衝地帯としての溝5の役割が相殺されるので、充填材としては、それが固まった際、ビラ1の強度を補なうとともに、ビラ1の伸びを吸収できるような弾性を有するものを選定する必要がある。固まった際、そのような弾性を有した充填材として、この実施形態では、シリコーン変性ポリマー系の弾性接着材を用いた。
【0026】
以上、この発明の実施形態を示したが、このような実験結果は、籐と同じく、湿気を吸収して大きな反りを生じる他の敷物用木材、すなわち、竹、ココヤシ、サイザル麻、マニラ麻の場合にも得られることを確認しており、裏面に溝を設けることにより、反りを抑制することができる。
【0027】
また、無垢材から切り出した帯板を多数、幅方向に並置して結合した敷物においても、その帯板の厚み方向において、湿気の吸収による伸縮の度合いの大きい面を裏面とし、その裏面に、その長さ方向に直交する溝を、長さ方向に所定間隔で複数設けた場合のものも同じ効果を得ることができる。
【0028】
なお、この実施形態では、上記各ビラや帯板を結合して敷物を形成した後、さらに、それを完成品とするのに、その溝を設けた裏面に、バックアップ材として、EVAのクッション材を張り合わせている。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、籐、竹、ココヤシ、サイザル麻、マニラ麻のビラ、あるいは、無垢材から切り出した帯板の湿気の吸収による伸縮の度合いの大きい面を裏面として形成した敷物において、そのビラや帯板の長さ方向に沿って、その方向に直交する方向に複数の溝を形成したので、ビラや帯板が湿気を吸収してその長さ方向に伸びても、その溝が、ビラや帯板の伸びた分について、寸法上の緩衝地帯の役割を果たすので、裏面の伸びが格段に抑制され、敷物全体としても殆ど「反り」を生じない、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)に、実施形態の敷物を構成する単位のビラの断面の寸法形状を示し、(b)に溝が形成された裏面を示したものである。
【図2】(a)、(b)それぞれに、敷物の裏面に形成する溝の形態を、単位のビラの裏面で示したものである。
【図3】(a)に、籐の敷物を全体斜視図で示し、(b)に、その一部を拡大図で示し、(c)に、丸籐からの単位のビラの成り立ちと、その断面形状を示し、(d)に、「反り」の定義を示したものである。
【符号の説明】
1 ビラ
1b ビラの裏面
2 糸
3 丸籐の素材
4 導管
5 溝
10 敷物
10b 敷物の裏面
w 溝幅
d 溝の深さ
H 反り

Claims (1)

  1. 籐、竹、ココヤシ、サイザル麻、マニラ麻等の敷物用木材のビラ、あるいは無垢材から切り出した帯状の板を、多数、幅方向に並置して結合した敷物において、前記ビラ、あるいは帯板の厚み方向における湿気の吸収による伸縮の度合いの大きい面を裏面とし、その裏面に、その長さ方向に直交する溝を、長さ方向に所定間隔で複数設けたことを特徴とする敷物。
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