JP3861000B2 - 走査型レーザー顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料に対してレーザー光を走査しながら照射し、試料からの反射または蛍光を検出する走査型レーザー顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、走査型レーザー顕微鏡は、レーザー光などの点光源を対物レンズを介して試料に対しX、Y軸方向に走査しながら照射し、試料からの蛍光または反射光の観察光を再び対物レンズ、光学系を介して光検出器で検出し、2次元の情報を得るとともに、その結果をCRTなどのモニタ画面に表示することにより画像情報として観察できるようにしたものである。
【0003】
この場合、通常、試料の画像を取得するための条件設定として、対物レンズの選択、表示画像サイズ(画面に表示する縦横のピクセル数)の設定、モニタに表示する際の走査速度の設定、レーザー光の強度の設定(レーザー光源から出射するレーザー光の強度に対する相対値)などを行うようにしている。つまり、試料の画像を取得するにあたって、これらの条件設定を行うことによって、XY軸方向にレーザー光を走査するガルバノスキャナの走査速度・振れ角、試料から発せられた蛍光、反射光を検出するサンプリング周波数などが決定され、その結果として得られた画像信号を、例えばCRTなどのモニタに表示するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これまでの走査型レーザー顕微鏡では、試料から発せられる観察光を測定することにより、試料の蛍光(または反射)画像を共焦点光学系で観察することが主目的になっており、これら試料から発せられる観察光を検出する際に、試料上の1点に対してレーザー光を照射する時間、試料上でサンプリングする点と点との距離あるいは試料に与える刺激(励起)の大きさなどを積極的に設定して各種のデータを取得するようになっていない。このため、所望する分解能でのデータ取得、定量的なデータ取得、再現性のあるデータ取得などができないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、所望する分解能でのデータ取得、定量的なデータ取得、再現性のあるデータ取得などを積極的に可能にした走査型レーザー顕微鏡を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、倍率の異なる複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズの一つを選択的に観察光軸に挿入する対物レンズ切換手段と、レーザー光源と、前記レーザー光源から発せられるレーザー光の強度を調整する強度調整手段と、前記レーザー光を試料上で2次元走査する走査手段と、前記観察光軸に挿入された対物レンズの焦点面と共役な位置に配置されたピンホールと、前記ピンホールを通過した前記試料からの観察光を光電変換するフォトディテクタと、前記フォトディテクタから出力される電気信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、前記試料の画像取得の条件が入力される操作手段と、前記操作手段に入力された前記画像取得条件に基づいて前記対物レンズ切換手段、前記強度調整手段、走査手段および前記A/Dコンバータを制御するとともに、前記デジタル信号から前記試料の観察画像を構築する顕微鏡制御装置と、前記顕微鏡制御装置によって構築された画像を表示するモニタと、を備えた走査型レーザー顕微鏡において、前記操作手段に入力される前記画像取得条件は、前記試料に照射される前記レーザー光の照射スポット径および照射強度であることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記操作手段に入力される前記画像取得条件は、さらに前記レーザー光の走査範囲、前記レーザー光が前記試料の一点に照射される時間、ならびに前記観察光のサンプリング間隔の少なくとも一つであることを特徴としている。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記対物レンズに入射する前記レーザー光のビーム径を調整するズーム光学系をさらに備え、前記顕微鏡制御装置は、前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射スポット径の条件を満たすように前記ズーム光学系を制御することを特徴としている。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記レーザー光の強度を検出するレーザーパワーモニタ手段をさらに備え、前記顕微鏡制御装置は、前記レーザーパワーモニタ手段の検出結果に基づいて前記操作手段に入カされた前記レーザー光の照射強度の条件を満たすように前記強度調整手段を制御することを特徴としている。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記顕微鏡制御装置は、前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射スポット径の条件を満たすように前記対物レンズ切換手段を制御し、前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射強度の条件を満たすように前記強度調整手段を制御し、前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射スポットの走査範囲の条件を満たすように前記走査手段の走査幅を制御し、前記操作手段に入力された前記レーザー光の試料上の一点の照射時間の条件を満たすように前記走査手段の走査速度を制御し、前記操作手段に入力された前記画像の解像度の条件を満たすように前記A/Dコンバータのサンプリング間隔を制御することを特徴としている。
【0011】
この結果、本発明によれば、試料上でのレーザー光のスポット径、レーザー光の照射強度、1点あたりのレーザー光の照射時間、光データ取得ピッチ、光データ取得範囲などを任意に設定することで、これら条件設定に応じた分解能の各種のデータを取得できるので、試料へ与える刺激(励起)の制御、試料から発せられた蛍光または反射光の観察光の検出を定量的に行うことができ、定量的な測定、再現性のある測定が可能になる。
【0012】
また、本発明によれば、ズーム光学系を設けて対物レンズの開口数(NA)を微小段階的または無段階に制御することによって試料上のレーザー光のスポット径を細かく制御することができる。
【0013】
さらに本発明によれば、レーザーパワーモニタを設けることによって試料上に照射するレーザー光の強度をより正確に制御することができ、精度の高い定量的な測定、再現性のある測定を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明が適用される走査型レーザー顕微鏡の概略構成を示している。
【0016】
1はレーザー光源で、このレーザー光源1から発せられたレーザー光は、強度調整手段としてのレーザーパワー制御手段2、ダイクロイックミラー3、対物レンズ4を介して試料5上にスポット状に照射される。この場合、レーザーパワー制御手段2は、レーザー光源1から発せられるレーザー光の照射強度を調整するもので、具体的には、図示しないNDフィルタの光路への挿脱またはAOTF(音響光学可変波長フィルタ)によりレーザー光の照射強度を調整するようにしている。対物レンズ4は、倍率の異なるものが複数個、対物レンズ切換手段としてのレボルバ4aに設けられており、このレボルバ4aにより複数の対物レンズ4のうちの一つが選択的に観察光軸に挿入されるようになっている。
【0017】
スポット状のレーザー光は、走査手段6により試料5上を走査される。この場合、走査手段6は、顕微鏡制御装置7からの操作制御信号に応じて、レーザー光を試料5上でXY軸方向に2次元走査するようになっており、このとき、レーザー光を試料5上のある1点で停止させたり、所望の速度で移動させることができるようにもなっている。
【0018】
レーザー光が照射された試料5上から発せられた蛍光または反射光の観察光は、対物レンズ4、走査手段6、ダイクロイックミラー3、対物レンズ4の焦点面と共役の位置に配置された共焦点ピンホール8を介してフォトディテクタ9に投影される。
【0019】
フォトディテクタ9は、共焦点ピンホール8を通過した試料5からの観察光を光電変換するもので、このフォトディテクタ9で光電変換された電気信号は、顕微鏡制御装置7から発せられるサンプリングパルスに同期してA/Dコンバータ10でデジタル信号に変換され、顕微鏡制御装置7に与えられる。
【0020】
顕微鏡制御装置7は、受け取った信号から試料5の観察画像を構築してモニタ11に表示するとともに、光量データを生成してグラフや表としてモニタ11に表示するようにしている。
【0021】
一方、操作手段12は、顕微鏡観察者が画像(光強度データ)取得のための条件設定を行うためのもので、ここでは、
(a)試料5に照射するレーザー波長、
(b)試料5上に形成するレーザー光のスポット径、
(c)試料5に照射するレーザー光の照度強度
(d)試料5上の1点に照射する時間、または、試料5上を走査するレーザー光のスポット移動速度
(e)試料5から発せられた蛍光または反射光の信号をサンプリングする間隔
(f)試料5上の画像(光強度データ)を取得する走査範囲、
などの条件を設定できるようになっている。
【0022】
次に、このような条件設定に対しての処理について説明する。
【0023】
まず、試料5に照射するレーザー波長および試料5上に形成するレーザー光のスポット径を設定すると、ここでの試料5上のレーザー光のスポット径は、対物レンズ4の開口数(NA)と使用するレーザー波長で決定されるので、これらレーザー波長とスポット径から、使用すべき対物レンズ4が決定される。つまり、操作手段12において、試料5に照射するレーザー波長および試料5上に形成するレーザー光のスポット径を設定することで、顕微鏡制御装置7によりレーザー波長に適した対物レンズ4が決定される。この場合、決定された対物レンズ4は、レボルバ4aにより自動的に観察光軸上に挿入されるか、または、光路上に切換えるべき対物レンズ4の種別をモニタ11上に表示して観察者に知らせ、レボルバ4aの手動操作により観察光軸上に挿入されるようになる。
【0024】
次に、試料5に照射するレーザー光の照射強度を設定すると、この設定に基づいて、顕微鏡制御装置7により、レーザーパワー制御手段2の図示しないNDフィルタの光路への挿脱またはAOTF(音響光学可変波長フィルタ)によりレーザー光の照射強度の調整が可能となる。
【0025】
ここまでで、試料5上に形成されるレーザー光のスポット径とレーザー光の照射強度が決定され、試料5上の1点に照射されるレーザー光の照射強度が設定できる。
【0026】
次に、試料上の1点に照射するレーザー光の時間を設定すると、試料5上のレーザー光のスポットの移動速度が決定される。この場合、試料5上の1点にレーザー光が照射される時間は、レーザー光のスポットがスポットの直径分だけ移動する時間に相当するので、スポット径の値とレーザー光を照射する時間とから求めることができる。試料5上の1点に照射する時間を設定する代わりに、直接レーザー光のスポットの移動速度を設定して、試料5上の1点に照射する時間を求めるようにしてもよい。そして、レーザー光のスポットが試料5上を移動する移動速度が決定されると、顕微鏡制御装置7より、例えば、ガルバノメータなどの走査手段6に対し制御信号が出力され、レーザー光のスポットを試料5上のある1点で停止させたり、ある速度で移動させる制御が可能となる。
【0027】
次に、試料5から発せられた蛍光または反射光をサンプリングする間隔を設定すると、このサンプリング間隔により、試料5から発せられた蛍光または反射光をどのくらいの密度(解像度)で検出するかの程度が決定される。例えば、試料5上でサンプリングする点と点との距離を設定すると、この設定された距離と、レーザー光のスポットが移動する移動速度からサンプリングする時間間隔が決まるので、この時間間隔に基づいて顕微鏡制御装置7よりA/Dコンバータ10ヘ発するサンプリシグパルスの周波数を制御することにより、取得画像の解像度を決定する。この場合、直接、蛍光または反射光を検出する時間間隔を設定することで、顕微鏡制御装置7よりA/Dコンバータ10ヘ発するサンプリングパルスの周波数を制御するようにしてもよい。
【0028】
そして、試料5上の画像(光強度データ)を取得する範囲を設定すると、この設定に応じて顕微鏡制御装置7により走査手段6へ発せられる走査制御信号との位相関係を制御しつつ設定されたサンプリング数だけA/Dコンバータ10ヘサンプリングパルスが出力されるようになり、設定された走査範囲の光強度データのみが取得されるようになる。
【0029】
その後、このように設定された画像取得条件の下で、上述したようにレーザー光源1からのレーザー光を対物レンズ4を介して試料5に対し走査手段6によりX、Y軸方向に走査しながら照射し、試料5からの観察光を、対物レンズ4を介してフォトディテクタ9で検出する。この場合、フォトディテクタ9より取得される情報は、試料5上でのレーザー光のスポット径、レーザー光の照射強度、1点あたりのレーザー光の照射時間、光データ取得ピッチ、光データ取得範囲などを任意に設定することで、それぞれの条件設定に応じた分解能の各種データが取得できる。これにより、試料5へ与える刺激(励起)の制御、試料5から発せられた蛍光または反射光などの観察光の検出を定量的に行うことができ、定量的な測定、再現性のある測定が可能になる。
【0030】
なお、上述では、試料5上でのレーザー光のスポット径、レーザー光の照射強度、1点あたりのレーザー光の照射時間、光データ取得ピッチ、光データ取得範囲などの画像取得条件を全て設定する例を述べたが、少なくとも試料5上でのレーザー光のスポット径、レーザー光の照射強度を設定すれば、定量的な測定、再現性のある測定は可能である。
【0031】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
【0032】
この場合、レーザーパワー制御手段2とダイクロイックミラー3との間の光路中にズーム光学系13が設けられている。このズーム光学系13は、そのズーム動作により対物レンズ4ヘ入射するレーザー光のビーム径を微小段階または無段階に制御し、対物レンズ4の開口数(NA)に対する照射光の有効開口数(NA)を制御するようにしている。
【0033】
このようにすれば、ズーム光学系13を設けたことによって、対物レンズ4の開口数(NA)を微小段階的または無段階に絞り込むことができる。
【0034】
通常、対物レンズ4の開口数(NA)は、対物レンズ4の種別(倍率も含む)によって決まっており、例えば、第1の実施の形態の構成により、試料5上にレーザー光のスポット径を設定したとしても、必ずしも所望するレーザー光のスポット径が実現できるとは限らない。そこで、この第2の実施の形態では、ズーム光学系13を設けて、対物レンズ4ヘ入射するレーザー光のビーム径を微小段階または無段階に制御し、対物レンズ4の開口数(NA)に対する照射光の有効開口数(NA)を制御することによって、試料5上のレーザー光のスポット径を細かに制御できるようにしている。これにより、試料5上でのレーザー光の照射設定に、より自由度を増すことができる。
【0035】
なお、第2の実施の形態の変形例として、ズーム光学系13の代わりに、開口部を可変可能にした絞りを設けることによっても、同様の制御で同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
【0037】
この場合、走査手段6と対物レンズ4との間の光路中にレーザーパワーモニタ手段14が設けられている。このレーザーパワーモニタ手段14は、ビームスプリッタ141、絞り142およびフォトディテクタ143から構成され、このうちのビームスプリッタ141は、レーザー光源1から対物レンズ4に入射されるレーザー光の光路中に挿入され、このビームスプリッタ141により対物レンズ4ヘ導入されるレーザー光の一部を折り返し、絞り142を介してフォトディテクタ143で受光するようになっている。また、フォトディテクタ143で検出した光強度は、電気信号に変換され顕微鏡制御装置7に伝えられる。絞り142は、その開口径を顕微鏡制御装置7により制御可能になっていている。この場合、絞り142の開口径は、対物レンズ4から出射するレーザー光の照射強度をより正確にモニタするため、対物レンズ4の瞳径に合わせて制御されるようになっている。つまり、対物レンズ4の瞳径よりレーザー光のビーム径が大きいと、レーザー光は対物レンズ4の瞳径より大きい部分の光がカットされてしまうが、対物レンズ4の瞳径の大きさに相当する絞り142を設げることにより、対物レンズ4が切換られても試料5に照射される光量を正確にモニタすることができる。
【0038】
このようにすれば、レーザーパワーモニタ手段14を設け、実際に対物レンズ4から出射しているレーザー光の照射強度をモニタするとともに、このモニタ結果をフィードバックすることができるので、観察者が設定したレーザー光の強度の値と比較し、この比較結果に応じてレーザーパワー制御手段2を制御すれば、例え、レーザー光源1から出射されるレーザー光の照射強度が変動したとしても、試料5へ照射するレーザー光の強度を、常に設定値に一致させることができる。これにより、試料5上に照射するレーザー光の照射強度を、より正確に制御できるので、さらに精度の高い定量的な測定、再現性のある測定を行うことができる。
【0039】
なお、このレーザーパワーモニタ手段14は、走査手段6と対物レンズ4との間の光路中に常時挿入されていても、出し入れ可能になっていてもよく、例えば、レーザー光源1から出射されるレーザー光の照射強度が小さいような場合や試料5から発せられる蛍光または反射光の強度が弱いような場合は、その減衰を防ぐため、レーザー光の強度のモニタを必要とするとき以外は、光路から外すようにすればよい。
【0040】
また、このような第3の実施の形態の構成に、上述の第2の実施の形態で説明したズーム光学系を追加することも可能で、こうすれば、上述した第2の実施の形態の効果も期待できる。
【0041】
(第4の実施の形態)
ところで、走査型レーザー顕微鏡は、その利用方法として、目視で試料の蛍光画像を観察するのと同様に、主に試料の形態を画像として観察する方法と、試料にある刺激を与えて、それによる変化、例えば蛍光強度の時間的変化を測定するなどの方法がある。
【0042】
そこで、この第4の実施の形態では、各種の利用方法を考慮して、条件設定方法に、2つの設定モードを用意し、これらの設定モードを選択的に切り換え可能にしている。ここでは、第1の設定モードとして、従来の条件設定方法による画像観察モードと、第2の設定モードとして、上述した各実施の形態で説明した条件設定方法による測定モードが用いられている。
【0043】
なお、この第4の実施の形態は、上述した第1乃至第3の実施の形態のいずれかの構成を採用したもので、ここでは、これら第1乃至第3の実施の形態の図面を援用するものとする。
【0044】
まず、第1の設定モードの試料5の形態を画像として観察する画像観察モードの場合は、従来の条件設定、すなわち、画像を取得するための条件設定として、対物レンズ4の選択、表示画像サイズ(ピクセル数)の設定、モニタ表示する際の走査速度の設定(数段階)、レーザー光の照射強度の設定(相対値)などを設定する。すると、これらの条件設定に基づいて、XY軸方向にレーザー光を走査するガルバノスキャナの走査速度・振れ角、試料5から発せられた蛍光、反射光を検出するサンプリング周波数などが決定され、この結果として得られた試料5の観察画像がモニタ11に表示される。
【0045】
一方、試料5にある刺激を与えて、それによる変化を測定する測定モードの場合は、第1乃至第3の実施の形態で説明した条件設定、すなわち、試料5に照射されるレーザー光の照射強度の設定、試料5上に形成するレーザー光のスポット径の設定、試料5上を走査するレーザー光のスポットの移動連度の設定、試料5から発せられた蛍光または反射光の信号をサンプリングする問隔の設定、試料5上の画像(光強度データ)を取得する範囲の設定などを設定する。すると、これら条件設定に基づいた分解能の各種データが取得され、定量的な測定、再現性のある測定を行うことができる。
【0046】
したがって、このようにすれば、設定モードを2つ用意することにより、様々な用途に適した条件設定を行うことができ、所望する画像観察、光強度測定を実現することができる。
【0047】
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
【0048】
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0049】
本発明の実施の形態には、以下の発明も含まれる。
【0050】
(1)倍率の異なる複数の対物レンズと、前記複数の対物レンズの一つを選択的に観察光軸に挿入する対物レンズ切換手段と、レーザー光源と、前記レーザー光源から発せられるレーザー光の強度を調整する強度調整手段と、前記レーザー光を試料上で2次元走査する走査手段と、前記観察光軸に挿入された対物レンズの焦点面と共役な位置に配置されたピンホールと、前記ピンホールを通過した前記試料からの観察光を光電変換するフォトディテクタと、前記フォトディテクタから出力される電気信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、前記試料の画像取得の条件が入力される操作手段と、前記操作手段に入力された前記画像取得条件に基づいて前記対物レンズ切換手段、前記強度調整手段、走査手段および前記A/Dコンバータを制御するとともに、前記デジタル信号から前記試料の観察画像を構築する顕微鏡制御装置と、前記顕微鏡制御装置によって構築された画像を表示するモニタと、を備えた走査型レーザー顕微鏡において、
前記操作手段に入力される前記画像取得条件は、表示画像サイズおよびモニタ表示の際の走査速度を設定する画像観察モードと、前記試料に照射される前記レーザー光の照射スポット径、照射強度および走査範囲、前記レーザー光が前記試料の一点に照射される時間、ならびに前記観察光のサンプリング間隔を設定する測定モードを切換えて設定可能にしたことを特徴とする走査型レーザー顕微鏡。
【0051】
このようにすれば、設定モードを2つ用意し、これらを選択的に適用することで、様々な用途に適した条件設定ができ、結果として所望の画像観察、光強度測定を行うことができる。
【0052】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、所望する分解能でのデータ取得、定量的なデータ取得、再現性のあるデータ取得などを積極的に可能にした走査型レーザー顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…レーザー光源
2…レーザーパワー制御手段
3…ダイクロイックミラー
4…対物レンズ
4a…レボルバ
5…試料
6…走査手段
7…顕微鏡制御装置
8…共焦点ピンホール
9…フォトディテクタ
10…A/Dコンバータ
11…モニタ
12…操作手段
13…ズーム光学系
14…レーザーパワーモニタ手段
141…ビームスプリッタ
142…絞り
143…フォトディテクタ

Claims (5)

  1. 倍率の異なる複数の対物レンズと、
    前記複数の対物レンズの一つを選択的に観察光軸に挿入する対物レンズ切換手段と、
    レーザー光源と、
    前記レーザー光源から発せられるレーザー光の強度を調整する強度調整手段と、
    前記レーザー光を試料上で2次元走査する走査手段と、
    前記観察光軸に挿入された対物レンズの焦点面と共役な位置に配置されたピンホールと、
    前記ピンホールを通過した前記試料からの観察光を光電変換するフォトディテクタと、
    前記フォトディテクタから出力される電気信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、
    前記試料の画像取得の条件が入力される操作手段と、
    前記操作手段に入力された前記画像取得条件に基づいて前記対物レンズ切換手段、前記強度調整手段、走査手段および前記A/Dコンバータを制御するとともに、前記デジタル信号から前記試料の観察画像を構築する顕微鏡制御装置と、
    前記顕微鏡制御装置によって構築された画像を表示するモニタと、
    を備えた走査型レーザー顕微鏡において、
    前記操作手段に入力される前記画像取得条件は、前記試料に照射される前記レーザー光の照射スポット径および照射強度であることを特徴とする走査型レーザー顕微鏡。
  2. 前記操作手段に入力される前記画像取得条件は、さらに前記レーザー光の走査範囲、前記レーザー光が前記試料の一点に照射される時間、ならびに前記観察光のサンプリング間隔の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の走査型レーザー顕微鏡。
  3. 前記対物レンズに入射する前記レーザー光のビーム径を調整するズーム光学系をさらに備え、
    前記顕微鏡制御装置は、前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射スポット径の条件を満たすように前記ズーム光学系を制御することを特徴とする請求項1または2記載の走査型レーザー顕微鏡。
  4. 前記レーザー光の強度を検出するレーザーパワーモニタ手段をさらに備え、
    前記顕微鏡制御装置は、前記レーザーパワーモニタ手段の検出結果に基づいて前記操作手段に入カされた前記レーザー光の照射強度の条件を満たすように前記強度調整手段を制御することを特徴とする請求項1または2記載の走査型レーザー顕微鏡。
  5. 前記顕微鏡制御装置は、
    前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射スポット径の条件を満たすように前記対物レンズ切換手段を制御し、
    前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射強度の条件を満たすように前記強度調整手段を制御し、
    前記操作手段に入力された前記レーザー光の照射スポットの走査範囲の条件を満たすように前記走査手段の走査幅を制御し、
    前記操作手段に入力された前記レーザー光の試料上の一点の照射時間の条件を満たすように前記走査手段の走査速度を制御し、
    前記操作手段に入力された前記画像の解像度の条件を満たすように前記A/Dコンバータのサンプリング間隔を制御する
    ことを特徴とする請求項2記載の走査型レーザー顕微鏡。
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