JP3859738B2 - キナゾリノン誘導体 - Google Patents

キナゾリノン誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP3859738B2
JP3859738B2 JP13358394A JP13358394A JP3859738B2 JP 3859738 B2 JP3859738 B2 JP 3859738B2 JP 13358394 A JP13358394 A JP 13358394A JP 13358394 A JP13358394 A JP 13358394A JP 3859738 B2 JP3859738 B2 JP 3859738B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
quinazolinone
phenyl
ring
production example
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13358394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0741465A (ja
Inventor
正実 村岡
和貴 松井
浩彦 長谷川
淳之 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharma Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd filed Critical Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd
Priority to JP13358394A priority Critical patent/JP3859738B2/ja
Publication of JPH0741465A publication Critical patent/JPH0741465A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3859738B2 publication Critical patent/JP3859738B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、細胞内カルシウムイオン(Ca2+)の過剰蓄積を抑制する作用を有するキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩及びそれらの用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
細胞内のカルシウムイオン(Ca2+)の過剰蓄積(カルシウムオーバーロード)は虚血あるいは血流再開通後の細胞障害機構として重要視されている(アニュアル・レビュー・オブ・フィジオロジー、Annu. Rev. Physiol., 1990, 52, 543 - 559)。虚血による細胞障害は日常よく遭遇する疾患に認められ、中でも虚血による心臓、脳あるいは腎臓の細胞障害は臨床上しばしば経験する重要な問題である。従って、カルシウムイオンの過剰蓄積を抑制する薬剤は、虚血性心疾患、虚血性脳疾患あるいは虚血性腎疾患に対して有用な予防および治療薬となりうる。
従来、心筋あるいは血管平滑筋細胞内へのカルシウムイオンの流入を抑制する薬剤としてカルシウム拮抗剤が用いられているが、虚血あるいは血流再開通後の心筋細胞内カルシウムイオンの過剰蓄積に対する効果は十分とは言えず、カルシウムイオンの過剰蓄積を抑制する薬剤は切望されている。
カルシウムイオンの過剰蓄積は、心筋あるいは血管平滑筋細胞においては虚血時以外にも収縮・弛緩機能障害、エネルギー代謝障害、形態学的障害あるいは電気生理学的異常を招き、循環器系疾患の原因となる(カルディオバスキュラー
リサーチ、Cardiovasc. Res., 1986, 20, 645 - 651 )。従って、カルシウムイオンの過剰蓄積を抑制する薬剤は、心不全、高血圧あるいは不整脈等の循環器系疾患に対しても有用な予防および治療薬となりうる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、細胞内のカルシウムイオン過剰蓄積を抑制する化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
今回本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ね、下記一般式(1)で表される化合物が細胞内へのカルシウムイオン過剰蓄積の発生を抑制することを見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は一般式(1)
【化6】
Figure 0003859738
[式中、Tは酸素原子または硫黄原子を表し、Yはアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、フェニル基、置換フェニル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリール基または置換ヘテロアリール基を表す。環Wはベンゼン環、5〜6員環のヘテロ芳香環または5〜10員環のシクロアルケン環もしくはシクロアルカン環を表す。R1 及びR2 は互いに独立して、水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基または低級アルキルスルホニル基を表す。Zは式
【化7】
Figure 0003859738
{式中、A1 及びA2 は互いに独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、飽和ヘテロ環基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、置換ヘテロアリールアルキル基または基−CH2 3 (式中、R3 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)を表すか、またはA1 とA2 は互いに結合してヘテロ環を形成してもよい。Gは炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキレンもしくは炭素原子数1〜8の分岐したアルキレンを表すか、または基
【化8】
Figure 0003859738
(式中、p及びmは互いに独立して0、1又は2を表し、Dはシクロアルカン環を表す。)を表す}または式
【化9】
Figure 0003859738
{式中、nは0、1または2を表し、環Eは窒素原子を含む4〜8員環の飽和ヘテロ環を表し、A3 は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、飽和ヘテロ環基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、置換ヘテロアリールアルキル基または基−CH2 3 (式中、R3 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)を表すか、または環Eと共にビシクロ環を形成する。}で表される基を表す。]で表されるキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩を有効成分として含有するカルシウムイオン過剰蓄積阻害剤に関し、さらに本発明は、環Wが5〜6員環のヘテロ芳香環または5〜10員環のシクロアルケン環もしくはシクロアルカン環である一般式(1)のキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩、または環Wがベンゼン環であり、Zが式
【化10】
Figure 0003859738
(式中、n、環EおよびA3 は前記と同じ意味を表す。)で表される基である一般式(1)のキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩に関する。
【0005】
本発明で使用できる化合物のうち環Wがベンゼン環であり、Zが式
【化11】
Figure 0003859738
(式中、G、A1 及びA2 は前記と同じ意味を表す。)
で表される基である一部の化合物は中枢神経作用、抗炎症作用、鎮痛作用を有する化合物として公開特許公報昭和47年第14183号に、中枢神経系抑制作用を有する化合物として仏国特許第2027023号により既知である。本発明で使用できる一部の化合物はHIV逆転写酵素阻害剤としてWO93/04047号に開示されている。しかしながら、該特許の実施例には本特許の請求範囲の化合物はない。本発明で使用できる一部の化合物の類似化合物は、解熱作用を有する化合物として仏国特許第2012062号に、降圧作用、抗潰瘍作用、抗血小板凝集作用を有する化合物として公開特許公報昭和56年第92884号に、鎮痛作用、抗炎症作用及び中枢神経抑制作用を有する化合物として公開特許公報昭和51年第13794号に、抗炎症作用を有する化合物としてジャーナル・オブ・メディシナルケミストリー(J. Med. Chem., 1974, 17, 636 - 639)に記載されている。
【0006】
本発明における各種の基を詳細に説明すると次の通りである。
環Wに於ける5〜6員環のヘテロ芳香環として具体的には、窒素原子を0、1もしくは2個、硫黄原子を0もしくは1個、および酸素原子を0もしくは1個含有するヘテロ芳香族環があげられ、さらに具体的には以下の基が挙げられる。
【化12】
Figure 0003859738
好ましくは、以下の基が挙げられる。
【化13】
Figure 0003859738
環Wに於ける5〜10員環のシクロアルケン環もしくはシクロアルカン環としては、具体的には以下の基が挙げられる。
【化14】
Figure 0003859738
(式中、u及びvは互いに独立して0または1〜5の整数を表し、且つ、u+vは1〜6の整数を表す。また、式中、太い実線と点線は隣接する橋頭位の炭素原子同士の相対的な立体配置を表すものであって、特定の光学異性体のみを意味するものではない。以後の構造式も同じ。)
好ましくは、以下の基が挙げられる。
【化15】
Figure 0003859738
Gに於ける炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキレンとしては具体的には例えばメチレン、ジメチレン、トリメチレンおよびテトラメチレンが挙げられ、炭素原子数1〜8の分岐したアルキレンとしては、具体的には例えば以下の基が挙げられる。
【化16】
Figure 0003859738
Dに於けるシクロアルカン環としては、炭素原子数3〜8個のシクロアルカンが挙げられ、具体的には、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
Gに於ける好ましい基としては、例えばジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン及び以下の基が挙げられる。
【化17】
Figure 0003859738
【0007】
アルキル基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数1〜8個のアルキル基が挙げられ、具体的には例えばメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、3−ペンチル、3−ヘキシル、4−ヘプチル、4−オクチル等が挙げられる。好ましい基としては、Yに於ては2−プロピル、ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、3−ペンチル、3−ヘキシルが挙げられ、A1 、A2 及びA3 に於いてはメチル、エチル、プロピルまたは2−プロピルなどの直鎖または分枝した炭素原子数1〜4個のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば炭素原子数3〜7個のシクロアルキル基が挙げられ、具体的には例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
シクロアルキルアルキル基としては、例えば炭素原子数10個以下のシクロアルキルアルキル基が挙げられ具体的には例えばシクロプロピルメチル、2−シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、3−シクロヘキシルプロピル、4−シクロヘキシルブチル等が挙げられる。
シクロアルケニルアルキル基としては、例えば炭素原子数10個以下のシクロアルケニルアルキル基が挙げられ、具体的には例えば4−シクロヘキセニルメチル、4−シクロペンテニルメチル、4−(4−シクロヘキセニル)ブチル等が挙げられる
アルケニル基としては、例えば炭素原子数2〜6個のアルケニル基が挙げられ、具体的には例えばビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、2−ペンテニル、5−ヘキセニル等が挙げられる。好ましい基としては、ビニルまたはアリルが挙げられる。
アルキニル基としては、例えば炭素原子数2〜6個のアルキニル基が挙げられ、具体的には例えばエチニル、プロパルギル、2−ブチニル、3−ペンチニルなどが挙げられる。好ましい基としては、エチニル、プロパルギルが挙げられる。アラルキル基としては、例えば炭素原子数12個以下の基が挙げられ、具体的には例えばベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、2−ナフチルメチル等が挙げられる。好ましい基としては、A3 に於てはベンジル基が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば窒素原子を1〜2個含む5〜6員環の基、窒素原子を1〜2個と酸素原子を1個もしくは硫黄原子を1個を含む5〜6員環の基、酸素原子を1個もしくは硫黄原子を1個を含む5〜6員環の基等が挙げられ、具体的には、例えば2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−チエニル、3−オキサジアゾリル、2−イミダゾリル、2−チアゾリル、3−イソチアゾリル、2−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、2−フリル、3−ピロリル等が挙げられる。
ヘテロアリールアルキル基に於けるヘテロアリール基としては、例えば窒素原子を1〜4個含む5〜6員環の基、窒素原子を1〜2個と酸素原子を1個もしくは硫黄原子を1個を含む5〜6員環の基等が挙げられ、具体的なヘテロアリールアルキル基としては、例えば2−ピリジルメチル、3−ピリジルメチル、4−ピリジルメチル、1−(2−ピリジル)エチル、2−(2−ピリジル)エチル、2−チエニルメチル、3−チエニルメチル、3−オキサジアゾリルメチル、2−イミダゾリルメチル、2−チアゾリルメチル、3−イソチアゾリルメチル、2−オキサゾリルメチル、3−イソオキサゾリルメチル、2−フリルメチル、3−フリルメチル、2−ピロリルメチル等が挙げられる。
飽和ヘテロ環基としては、例えば酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子1個と炭素原子3〜5個からなる飽和ヘテロ環基が挙げられ、具体的には例えばテトラヒヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチオフェン−3−イル等が挙げられる。
1 とA2 が互いに結合して形成するヘテロ環としては、例えば窒素原子を1〜2個含む5〜7員環または窒素原子1個および酸素原子1個を含む飽和の5〜7員環が挙げられ、具体的にはピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン等が挙げられる。
環Eに於ける、窒素原子を含む4〜8員環の飽和ヘテロ環としては、例えば窒素原子を1または2個、および酸素原子を0または1個を含む環が挙げられ、具体的にはピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ホモピペリジン−2−イル、ホモピペリジン−3−イル、ホモピペリジン−4−イル、モルホリン−2−イル等が挙げられる。好ましい基としてはnが0のときは、ピペリジン−4−イルが挙げられ、nが1または2のときは、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、モルホリン−2−イルが挙げられる。
環EとA3 とで形成するビシクロ環としては、例えばキヌクリジン−3−イル、キヌクリジン−4−イルが挙げらる。
低級アルキル基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数4個以下のアルキル基が挙げられ、具体的には例えばメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル等が挙げられる。
ハロゲン原子としては例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
低級アルコキシ基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数4個以下のアルコキシ基が挙げられ、具体的には例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、1,1−ジメチルエトキシ等が挙げられる。
低級アルキルチオ基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数4個以下のアルキルチオ基が挙げられ、具体的には例えばメチルチオ、エチルチオ、2−プロピルチオ、ブチルチオ等が挙げられる。
低級アルキルスルフィニル基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数4個以下のアルキルスルフィニル基が挙げられ、具体的には、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、2−プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル等が挙げられる。
低級アルキルスルホニル基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数4個以下のアルキルスルホニル基が挙げられ、具体的には例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、2−プロピルスルホニル、ブチルスルホニル等が挙げられる。
【0008】
置換アミノ基の置換基としては、アルキル基または基−CH2 6 (式中、R6 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)が挙げられ、置換基は一個または同一もしくは異なって2個あってもよい。好ましい置換アミノ基としては例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、アリルアミノ、プロパルギルアミノ、プロピルアミノ、2−プロピルアミノ、ブチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノ、N,N−ジアリルアミノ等が挙げられる。
置換フェニル基、置換アラルキル基、置換ヘテロアリール基及び置換ヘテロアリールアルキル基の置換基としては、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、メチレンジオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、水酸基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、低級アルキルアミノカルボニル基、ジ低級アルキルアミノカルボニル基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルフォニル基、低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルスルフォンアミド基等が挙げられる。ここで言う低級とは当該基のアルキル部分が低級アルキルであることを意味し、そのような低級アルキルとしてはメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル等の炭素原子数が1〜4個のアルキルを挙げることができ、またジ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノカルボニル基の2個の低級アルキル基は同一でも異なっていてもよい。置換基は一個または同一もしくは異なって複数個あってもよい。
置換アルキル基の置換基としては、水酸基、低級アルコキシ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、低級アルコキシカルボニル基等が挙げられる。ここで言う低級とは当該基のアルキル部分が低級アルキルであることを意味し、そのような低級アルキルとしてはメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル等の炭素原子数が1〜4個のアルキルを挙げることができる。
【0009】
酸付加塩を形成する酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸などの無機酸または、例えば酢酸、シュウ酸、くえん酸、りんご酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、メタンスルホン酸などの有機酸が挙げられる。
4級アンモニウム塩としては、式R4 −L1 (式中R4 は低級アルキル基を表し、L1 は脱離基を表す)で表されるアルキル化剤と反応させ、必要に応じて陰イオンを生理学的に許容可能な他の陰イオンに交換することにより生成できる4級アンモニウム塩が挙げられる。好ましい低級アルキル基としては、メチル基及びエチル基が挙げられる。生理学的に許容可能な陰イオンとしては、ハロゲンイオン、サルフェート、ホスフェート、ナイトレート、アセテート、サイトレート、フマレート、サクシネート等が挙げられる。好ましい脱離基としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
【0010】
本発明化合物は1個若しくは複数個の不斉炭素原子を含んでおり、立体異性体が存在する。本発明化合物には各異性体の混合物や単離されたものを含む。
【0011】
前記一般式(1)で表される化合物またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩は、これを虚血性心疾患、虚血性脳疾患、虚血性腎疾患等を治療または予防する薬剤として用いるにあたり、非経口的または経口的に投与することができる。すなわち溶液、乳剤、懸濁液等の液剤の型にしたものを注射剤として投与することができ、必要に応じて緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することもできる。坐剤の型で直腸投与することもできる。このような投与剤型は通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤などと有効成分を配合することにより、一般的方法に従って製造することができる。また通常用いられる投与形態、例えば錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の型で経口的に投与することができる。投与量、投与回数は症状、年令、体重、投与形態等によって異なるが、注射剤として投与する場合には、通常は成人に対し0.1〜100mgを1回または数回に分けて投与することができ、場合によっては点滴静注することもできる。経口投与する場合は、1日0.1〜1000mg(好ましくは0.1〜100mg)を1日1回または数回に分けて投与することができる。
【0012】
一般式(1)において環Wがベンゼン環または5〜6員環のヘテロ芳香環である本発明化合物は、文献記載の方法を参考にして合成することができる(例えばケミカル・ファーマシューティカル・ブレティン、Chem. Pharm. Bull., 1981,
29, 2135 - 2156)。
【化18】
Figure 0003859738
(式中、環W1 はベンゼン環または5〜6員環のヘテロ芳香環を表す。X1 は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、X2 はフッソ原子、塩素原子または臭素原子を表す。Y1 はYと同様な基を表すが、その置換基としてアミノ基、アルキルアミノ基または水酸基などの反応性基を有する場合はこれらは保護基で保護されているものとする。R11はR1 と同様な基を表すが、R1 がアミノ基、アルキルアミノ基または水酸基などの反応性基である場合、これらが保護基で保護されているものを表す。R21はR2 と同様な基を表すが、R2 がアミノ基、アルキルアミノ基または水酸基などの反応性基である場合、これらが保護基で保護されているものを表す。Z1 はZと同様な基を表すが、A1 とA2 とも水素原子である基を除き、且つA1 、A2 またはA3 が置換基としてアミノ基、アルキルアミノ基または水酸基などの反応性基を有する場合はこれらは保護基で保護されているものとする。)
【0013】
一般式(2)で表される原料化合物は市販されているか、若しくは文献記載の方法で合成することができる(例えばジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、J. Org. Chem., 1991, 56, 3750 - 3752 :ジャーナル・ヘテロサイクリック・ケミストリー、J. Heterocyclic Chem., 1989, 26, 105:ケミカル・ファーマシューティカル・ブレティン、Chem. Pharm. Bull., 1978, 26, 1633 - 1651:ジャーナル・オブ・メディシナルケミストリー、J. Med. Chem., 1974, 17, 624 - 630)。アミノ基、アルキルアミノ基または水酸基等の保護基としては、有機合成化学の分野で使われる通常の一般的保護基(例えば水酸基の保護基としてはベンジル基、アセチル基等;アミノ基の保護基としてはベンジル基等)を挙げることができ、これらは通常の方法に従って導入、除去することができる(例えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス、protective groups in organic synthesis, 2nd ed., John Wily & Sons, Inc.:New Yorkに記載)。
一般式(2)で表されるケトン誘導体を公知の方法に従って、トリハロ酢酸あるいはその酸ハライドでアシル化して、一般式(3)で表されるアミド体とする。
一般式(3)で表されるケトン誘導体と一般式(4)で表される一級アミンとを、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトロヒドロフラン等の非プロトン性極性溶媒中、0℃〜50℃程度にて反応させると一般式(5)で表されるキナゾリノン誘導体もしくは一般式(6)で表されるイミン誘導体または両者の混合物を得ることができる。一般式(5)で表されるキナゾリノン誘導体と一般式(6)で表されるイミン誘導体の生成比は、一般式(3)で表されるケトン誘導体の構造、一般式(4)で表される一級アミンの構造及び反応条件によって変化する。イミン誘導体(6)は、塩基の存在下上記溶媒中、50〜100℃または溶媒の沸点までの間で加熱することにより、一般式(5)で表されるキナゾリノン誘導体に変換できる。塩基としては、トリエチルアミンやピリジン等の三級アミンまたは芳香族アミンが適当である。
一般式(5)で表されるキナゾリノン誘導体を、ジメチルホルムアミド、テトロヒドロフラン等の非プロトン性極性溶媒中、0℃〜室温程度にて、水素化ほう素ナトリウム(NaBH4 )で処理することにより、トリハロメチル基を水素原子に置換した一般式(7)で表されるキナゾリノン誘導体を得ることができる。このとき、ボラン(BH3 )が基Z1 中の窒素原子に配位することがある。この場合、通常エタノール、メタノール等のアルコール系溶媒中、必要に応じて塩酸水溶液を加えて加熱還流することによりボランを取り除くことができる。ボランが配位していない場合はこの操作は必要ない。
【0014】
一般式(6)で表されるイミン誘導体からは、下記ルートにても一般式(7)で表されるキナゾリノン誘導体へ導くことができる。
【化19】
Figure 0003859738
(式中、環W1 、Z1 、R11、R21、Y1 、及びX2 は前記と同じ意味を表す。)
イミン誘導体(6)をジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトロヒドロフラン等の非プロトン性極性溶媒中、0℃〜50℃程度にて水素化ほう素ナトリウムにて還元することにより、一般式(8)で表されるアミン誘導体に導くことができる。次いで、トリハロゲノアセチル基を除去して、一般式(9)で表されるジアミン誘導体を得ることができる。トリハロゲノアセチル基の除去は例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール中、0℃〜50℃程度にて水素化ほう素ナトリウムにて処理することにより好適に行なうことができる。また、一般式(9)で表されるジアミン誘導体は、一般式(6)で表されるイミン誘導体をメタノール、エタノール等の低級アルコール中、0℃〜50℃程度にて水素化ほう素ナトリウムにて処理することにより一段階で得ることもできる。この時、一般式(10)で表されるイミン誘導体が生成することがある。イミン誘導体(10)はジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒中室温から溶媒の沸点までの間で、水素化リチウムアルミニウム(LiAlH4 )にて還元してジアミン誘導体(9)に導くこともできる。
一般式(9)で表されるジアミン誘導体と1.0〜5倍当量の1,1′−カルボニルジイミダゾールとを、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒中で室温から溶媒の沸点の範囲で反応させることにより、一般式(7)で表されるキナゾリノン誘導体を合成することができる。また一般式(7)で表されるキナゾリノン誘導体は、炭酸ハロゲン化物(例えばホスゲン、クロロ炭酸アルキル等)と一般式(9)で表されるジアミン誘導体を公知の手法に従って反応させることにより合成することもできる。
【0015】
一般式(7)で表されるキナゾリノン誘導体から必要に応じて以下の操作を行なうことにより、一般式(11)で表されるキナゾリノン誘導体を得ることができる。
【化20】
Figure 0003859738
(式中、環W1 、Z、R1 、R2 、Y及びTは前記と同じ意味を表す。)
a)一般式(11)においてTが硫黄原子である化合物を得るためには、ウレアからチオウレアへの変換。
b)Z1 の変換。
c)一般式(7)においてR11もしくはR21が保護されている場合、またはY1 、もしくはZ1 が保護された置換基を有している場合には、保護基の除去。d)R1 、R2 、Y1 が有している置換基、またはZ1 が有している置換基の変換。
ウレアからチオウレアへの変換は、二硫化炭素、トルエン、キシレン等の不活性溶媒中、室温〜溶媒の沸点までの温度で五硫化リンと反応させることにより行なうことができる。
【0016】
1 の変換は、例えば化合物(7)が一般式(12)で表されるキナゾリノン誘導体である場合、公知の方法に従って脱ベンジル化を行なった後、還元アミノ化反応またはアルキル化反応を行なうことにより、一般式(15)または一般式(17)で表されるキナゾリノン誘導体に変換することができる。
【化21】
Figure 0003859738
{式中、環W1 、環E、R11、R21、Y1 、X1 及びnは前記の意味を表す。A31は、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。A32はアルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、置換アリール基、ヘテロアリール基、置換ヘテロアリール基または基−CH2 3 (式中、R3 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)を表すか、またはA31とA32は互いに結合してシクロペンタン環、シクロヘキサン環もしくはシクロヘプタン環を形成する。A33はアルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、飽和ヘテロ環基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、置換ヘテロアリールアルキル基または基−CH2 3 (式中、R3 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)を表す}。
還元アミノ化反応は、一般式(13)で表される化合物と1〜5当量の一般式(14)で表されるカルボニル化合物をメタノール、エタノール等の低級アルコール中、0〜50℃にて1〜5当量の還元剤で処理することにより行なうことができる。還元剤としては、水素化ほう素ナトリウム(NaBH4 )、シアノ水素化ほう素ナトリウム(NaBH3 CN)を用いることで好適に行なうことができる。
アルキル化反応は公知の方法に従って行なうことができる。例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、メタノール、エタノール等の溶媒中、一般式(13)で表される化合物と1〜5当量の一般式(16)で表されるハロゲン化物を必要に応じて炭酸カリウム、トリエチルアミン等の塩基の存在下、0℃から溶媒の沸点までの温度にて行なうことができる。
【0017】
また化合物(11)が一般式(18)で表されるキナゾリノン誘導体である場合も同様にして、還元アミノ化反応またはアルキル化反応を行なうことができる。一般式(18)で表されるキナゾリノン誘導体はそれ自体(18)に含まれる一般式(20)で表されるキナゾリノン誘導体から前記方法により合成でき、一般式(20)で表されるキナゾリノン誘導体は、一般式(19)で表されるキナゾリノン誘導体を公知の方法に従って脱ベンジル化することにより好適に得ることができる。
【化22】
Figure 0003859738
(式中、環W1 、R11、R21、Y1 、及びGは前記の意味を表す。A21はA2 と同様な基を表すが、その置換基としてアミノ基、アルキルアミノ基または水酸基などの反応性基を有する場合はこれらは保護基で保護されているものとする。)一般式(7)においてR11もしくはR21が保護されている場合、またはY1 、もしくはZ1 が保護された置換基を有している場合における保護基の除去方法としては、有機合成化学の分野で使われる通常の一般的脱保護方法により行うことができる(例えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス、protective groups in organic synthesis, 2nd ed., John Wily & Sons, Inc.:New Yorkに記載)。
1 、R2 、Y1 が有している置換基、またはZ1 が有している置換基の変換としては例えば、低級アルキルチオ基を酸化することにより低級アルキルスルフィニル基もしくは低級アルキルスルホニル基へ変換することができ、ニトロ基を還元してアミノ基へ変換することができ、アミノ基をアルキル化することによりモノまたはジアルキル体を得ることもでき、あるいはアミノ基をアシル化することもできる。このような置換基の変換反応は、有機合成化学の分野で通常行なわれる一般的技術により実施することができる。
【0018】
一般式(11)で表されるキナゾリノン誘導体において、Tが硫黄原子である化合物(22)は、一般式(9)で表されるジアミン誘導体から下記の方法で合成することもできる。
【化23】
Figure 0003859738
(式中、環W1 、R11、R21、Y1 、Z1 、R1 、R2 、Z及びYは前記の意味を表す。)
一般式(9)で表されるジアミン誘導体と1.0〜5倍当量の1,1′−チオカルボニルジイミダゾールとを、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒中で室温から溶媒の沸点の範囲で反応させることにより、一般式(21)で表されるキナゾリノン誘導体を合成することができる。ついで、必要に応じて化合物(7)における場合と同様にして置換基の変換、脱保護等をおこなって一般式(22)で表されるキナゾリノン誘導体に導くことができる。
【0019】
前記一般式(1)において、環Wが5〜10員環のシクロアルケン環またはシクロアルカン環である化合物は以下の方法で合成できる。
【化24】
Figure 0003859738
(式中、Y1 、Z1 、X1 、Y、R1 、R2 、Z及びTは前記の意味を表す。環W2 は5〜10員環のシクロアルケン環またはシクロアルカン環を表す。R12はR11の定義からハロゲン原子を除いたものを表し、R22はR21の定義からハロゲン原子を除いたものを表す。R5 は低級アルキル基を表す。また、式中、太い実線と点線は隣接する橋頭位の炭素原子同士の相対的な立体配置を表すものであって、特定の光学異性体のみを意味するものではない。以後の構造式も同じ。)
一般式(23)で表される原料化合物は文献記載の方法に従って合成できる(例えばジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、J. Org. Chem., 1992, 57, 7285 - 7295:ケミストリー・レターズ、Chem. Lett. 1990, 1817 - 1820 )。また必要に応じて、シス体の化合物(23)を一般式(24)で表されるトランス体に異性化して用いることもできる。異性化は溶媒中、室温から溶媒の沸点までの温度で、塩基で処理することにより行なうことができる。好ましくは、メタノール、エタノールまたはtert−ブタノール等のアルコール系溶媒中、ナトリウムもしくはカリウムのアルコキシドで処理することにより好適に行なうことができる。
一般式(23)もしくは一般式(24)で表されるケトン誘導体を、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒中、0℃〜室温程度にて水素化ほう素ナトリウム等の還元剤で処理して一般式(25)で表されるアルコール誘導体とした後、水酸基をハロゲン原子で置換して一般式(26)で表されるハロゲン化物とする。ハロゲン原子への置換は、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒中、室温から溶媒の沸点までの間でトリフェニルホスフィン存在下四塩化炭素、四臭化炭素、N−クロロこはく酸イミドまたはN−ブロモこはく酸イミドと反応させることにより好適に行なうことができる。またヨウ素体は、クロル体もしくはブロモ体をアセトン、ジメチルホルムアミド等の溶媒中室温〜60℃程度にて、よう化ナトリウムで処理することにより得ることができる。
一般式(26)で表されるハロゲン化物と一般式(4)で表される一級アミンを溶媒中、室温から溶媒の沸点までの間にて塩基の存在下反応させることにより、一般式(27)で表されるキナゾリノン誘導体へ導くことができる。溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を用いることができ、塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩及びトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミンを用いることができる。好ましくは、ジメチルホルムアミド中トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の三級アミン存在下、50〜100℃にて反応させることにより好適に得ることができる。
化合物(27)において必要に応じて化合物(7)において行なったa)、b)、c)もしくはd)の操作またはこれらを組み合わせた操作を行なうことにより一般式(28)で表されるキナゾリノン誘導体を得ることができる。この時、R1 もしくはR2 がハロゲン原子である場合はR12もしくはR22が水酸基である化合物から合成できる。このような置換基の変換反応は、有機合成化学の分野で通常行なわれる一般的技術により実施することができる。
【0020】
4級アンモニウム塩は、例えば以下の方法により合成することができる。
【化25】
Figure 0003859738
(式中、環W、環E、R1 、R2 、Y、G及びTは前記の意味を表す。A11はA1 の定義から水素原子を除いたものを表し、A22はA2 の定義から水素原子を除いたものを表し、A34はA3 の定義から水素原子を除いたものを表す。R4 は低級アルキル基を表し、L1 は脱離基を表し、L- は生理学的に許容可能な陰イオンを表す。)
4級アンモニウム塩は、一般式(29)または一般式(32)で表されるキナゾリノン誘導体と一般式(30)で表されるアルキル化剤を溶媒中、室温から溶媒の沸点までの間で混合することにより得ることができる。反応の進行が遅い時はオートクレーブ中120℃位まで加熱すると好適に進行することがある。
好ましい脱離基としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。好ましい溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。陰イオンの交換は、所望の陰イオンを含むアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩と反応させることによって行なうことができる。
【0021】
【実施例】
以下に製造例、製剤例及び試験例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。化合物の命名は下記構造式を基本骨格として行なった。
【化26】
Figure 0003859738
【0022】
各製造例の化合物の構造式を以下に示す。
【化27】
Figure 0003859738
【化28】
Figure 0003859738
【化29】
Figure 0003859738
【化30】
Figure 0003859738
【化31】
Figure 0003859738
【化32】
Figure 0003859738
【化33】
Figure 0003859738
【化34】
Figure 0003859738
【化35】
Figure 0003859738
【化36】
Figure 0003859738
【化37】
Figure 0003859738
【化38】
Figure 0003859738
【0023】
製造例1
6−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
本化合物は、ケミカル・ファーマシューティカル・ブレティン(Chem. Pharm. Bull., 1981, 29, 2135-2156 )に記載されている方法に従って合成した。
a)5−クロロ−2−トリクロロアセチルアミノベンゾフェノンの合成
2−アミノ−5−クロロベンゾフェノン 23.2 g (100 mmol)及びトリエチルアミン 11 g (110 mmol) のテトラヒドロフラン 200 mL 溶液に、5〜15℃にてトリクロロアセチルクロライド 20 g (110 mmol)を滴下した。室温にて3時間攪拌した後反応液を水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。得られた粗結晶をエチルアルコールで再結晶化して 33.8 g (89.9 mmol) の標題化合物を得た。
b)6−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フェニル−4−(トリクロロメチル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
5−クロロ−2−トリクロロアセチルアミノベンゾフェノン 3.77 g (10 mmol) のジメチルスルホキシド 50 mL溶液に、3−ジメチルアミノプロピルアミン 1.23 g (12 mmol) を加え室温にて24時間攪拌した。反応液を氷水 200 mL に空け、析出した結晶を濾取した。得られた粗結晶をクロロホルムとジメチルホルムアミドの混合溶媒で再結晶化して 3.97 g (8.6 mmol)の標題化合物を得た。
c)6−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
6−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フェニル−4−(トリクロロメチル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 3.69 g (8 mmol)のジメチルホルムアミド 80 mL溶液に、5〜15℃にて水素化ほう素ナトリウム 605 mg (16 mmol) を加えた。室温にて3時間攪拌した後氷水 300 mL に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをエチルアルコールで結晶化して標題化合物を 2.23 g (6.5 mmol)得た。
上記フリー塩基 1.72 g (5.0 mmol)のエタノール溶液に、室温にてくえん酸一水和物 1.05 g (5 mmol)のエタノール溶液を加えた。1時間攪拌した後、溶媒を減圧下に留去し、残さをエタノールで結晶化して標題化合物のくえん酸塩を 2.55 g (4.6 mmol)得た。
融点 ; 157 - 159℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0024】
製造例2
3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、(2−アミノベンゾイル)シクロヘキサンと3−ジメチルアミノプロピルアミンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.65 (1H, brs), 7.17 (1H, m), 6.94 (2H, m), 6.73 (1H, m), 4.16 (1H, d, J=5.0 Hz), 4.04 (1H, m), 3.02 (1H, m), 2.28 (2H, m), 2.17 (6H, s), 1.72 (7H, m), 1.04 (5H, m), 0.80 (1H, m).
融点 ; 124 - 125℃(再結晶溶媒:エタノール)
塩酸塩
融点 ; 183 - 184℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例3
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
a)3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノ−3′−ベンジルオキシベンゾフェノンと2−(ジエチルアミノ)エチルアミンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.29 〜7.43 (5H, m), 7.22 (1H, m), 7.12 (1H, m), 6.83〜6.97 (6H, m), 6.66 (1H, dd, J=7.9, 1.0 Hz), 5.63 (1H, s), 5.01 (2H, s), 3.77〜3.87 (1H, m), 2.93〜3.03 (1H, m), 2.54〜2.71 (1H, m), 2.39〜2.52 (5H, m), 0.97 (6H, t, J=7.3Hz).
融点 ; 128 - 129℃(再結晶溶媒:エタノール)
b)3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 2.0 g (4.66 mmol)のメタノール 100 mL 溶液に5%パラジウム−炭素 200 mg を加え、水素雰囲気下、室温にて5時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。析出した結晶をメタノールで再結晶化して標題化合物を 1.30 g (3.83 mmol) 得た。 1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.45 (1H, s, D2 O交換消失), 9.33 (1H, s), 7.04 〜7.15 (3H, m), 6.62〜6.83 (5H, m), 5.62 (1H, s), 3.68 (1H, m), 2.77 (1H, m), 2.34〜2.56 (6H, m), 0.89 (6H, t, J=7.3Hz).
融点 ; 208 - 210℃(再結晶溶媒:メタノール)
塩酸塩
融点 ; 247 - 249℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0025】
製造例4
3−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エチル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジンから標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.23 〜7.34 (5H, m), 7.13 (1H, m), 7.00 (1H, m), 6.87 (1H, m), 6.71 (1H, m), 5.51 (0.5H, s), 5.49 (0.5H, s), 3.89〜4.00 (0.5H, m), 3.73〜3.84 (0.5H, m), 2.96〜3.07 (1H, m), 2.75〜2.86 (1H, m), 2.25 (1.5H, s), 2.23 (1.5H, s), 1.84〜2.14 (4H, m), 1.36〜1.78 (4H, m). 融点 ; 154 - 157℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例5
3−(ピペリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと2−アミノメチルピペリジンから標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.93 (1H, m), 6.74 〜7.49 (9H, m), 5.56 (0.5H, s), 5.52 (0.5H, s), 3.79〜4.00 (1H, m), 2.52〜3.09 (4H, m), 1.10〜1.80 (6H, m).
融点 ; 193 - 195℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例6
3−(1−エチルピペリジン−3−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと3 −(アミノメチル)−1−エチルピペリジンから標題化合物を約2:3のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.04 (1H, brs), 7.22 〜7.35 (5H, m), 6.74〜7.16 (4H, m), 5.52 (0.4H, s), 5.47 (0.6H, s), 3.94 (1H, m), 2.59〜3.01 (3H, m), 2.44 (2H, m), 1.55〜2.19 (7H, m), 1.05 (3H, m).
塩酸塩
融点 ;約 250℃(分解、再結晶溶媒:エタノール).
【0026】
製造例7
3−(モルホリン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと2−アミノメチルモルホリンから標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.80 (0.5H, brs), 7.71 (0.5H, brs), 6.68 〜7.40 (9H, m), 5.74 (0.5H, s), 5.69 (0.5H, s), 3.35〜3.96 (4H, m), 2.43〜3.03 (5H, m).
製造例8
3−(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと2−(アミノメチル)−1−エチルピロリジンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として 1.02 g 合成した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)でジアステレオマーの混合物を分離して、ジアステレオマーAを589 mg、ジアステレオマーBを 254 mg 、両者の混合物を 150 mg 得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム1:9)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 9.59 (1H, brs), 6.80 〜7.35 (9H, m), 5.81 (1H, s), 4.04 (1H, dd, J=14, 3Hz), 3.18 (1H, m), 2.71〜3.02 (3H, m), 1.61〜2.39 (6H, m), 1.17 (3H, t, J=7Hz).
塩酸塩
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
ジアステレオマーB
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 9.02 (1H, brs), 6.81 〜7.39 (9H, m), 5.83 (1H, s), 3.94 (1H, dd, J=14, 6Hz), 3.29 (1H, m), 2.83〜3.11 (3H, m), 2.27〜2.46 (2H, m), 1.62〜1.93 (4H, m), 1.06 (3H, t, J=7Hz).
融点 ; 151 - 153℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0027】
製造例9
3−[(2S)−1−エチルピロリジン−2−イル]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
(S)−2−アミノメチル−1−エチルピロリジンを用い、製造例8と同様にして標題化合物をジアステレオマーの混合物として合成した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)でジアステレオマーの混合物を分離して、ジアステレオマーA1を 11.8 g 、ジアステレオマーB1を 4.62 g 得た。ジアステレオマーA1は、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム 1:9)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーB1はよりRf値の小さいジアステレオマーである。ジアステレオマーA1は製造例8で合成したジアステレオマーAの光学活性体であり、ジアステレオマーB1はジアステレオマーBの光学活性体である。
ジアステレオマーA1:塩酸塩
融点 ; 299.5 - 302℃(再結晶溶媒:エタノール)
[α] D 24 +177.3 °(c 1.07,メタノール)
ジアステレオマーB1:塩酸塩
融点 ; 302.5 - 304℃(再結晶溶媒:エタノール)
[α] D 24 −204.9 °(c 0.943, メタノール)
製造例10
3−[(2R)−1−エチルピロリジン−2−イル]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
(R)−2−アミノメチル−1−エチルピロリジンを用い、製造例8と同様にして標題化合物をジアステレオマーの混合物として合成した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)でジアステレオマーの混合物を分離して、ジアステレオマーA2を 9.89 g 、ジアステレオマーB2を 4.12 g 得た。ジアステレオマーA2は、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム 1:9)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーB2はよりRf値の小さいジアステレオマーである。ジアステレオマーA2は製造例8で合成したジアステレオマーAの光学活性体であり、製造例9で合成したジアステレオマーA1の光学異性体である。同様にジアステレオマーB2はジアステレオマーBの光学活性体であり、ジアステレオマーB1の光学異性体である。
ジアステレオマーA2:塩酸塩
融点 ; 305 - 306.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
[α] D 24 −178.2 °(c 0.995, メタノール)
ジアステレオマーB2:塩酸塩
融点 ; 305 - 307.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
[α] D 24 +203.6 °(c 0.978, メタノール)
【0028】
製造例11
3−(1−ベンジルピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと2−(アミノメチル)−1−ベンジルピロリジンから標題化合物を約2:3のジアステレオマーの混合物として合成した。
塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 6.82 〜7.90 (14H, m), 5.66 (0.4H, s), 5.45 (0.6H, s), 3.78 〜4.87 (4H, m), 2.86〜3.63 (3H, m), 1.67〜2.69 (4H, m).
製造例12
3−(キヌクリジン−3−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと3−アミノメチルキヌキリジンから標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として合成した。但し、キヌクリジンの窒素原子に配位したボラン(BH3 )は、2N塩酸/テトラヒドロフラン中加熱還流することにより取り除いた。
塩酸塩
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.96 (0.5H, brs), 8.87 (0.5H, brs), 7.22 〜7.36 (5H, m), 7.01〜7.16 (2H, m), 6.79〜6.90 (2H, m), 5.47 (0.5H, s), 5.42 (0.5H, s), 3.88〜4.19 (1H, m), 2.65〜3.66 (6H,m), 2.34 〜2.48 (1H, m), 2.01〜2.16 (1H, m), 1.40〜1.99 (5H, m).
製造例13
3−(キヌクリジン−4−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと4−アミノメチルキヌキリジンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.10 〜7.47 (7H, m), 6.88〜7.00 (1H, m), 6.68〜6.77 (1H, m), 5.39 (2H, s), 3.93 (2H, d, J=14Hz), 2.89 (6H, brt, J=8Hz), 2.44 (2H, d, J=14Hz), 1.36 〜1.65 (6H, m).
【0029】
製造例14
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと4−(アミノメチル)−1−ベンジルピペリジンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.48 (1H, s), 7.20 〜7.31 (10H, m), 7.02 〜7.15 (2H, m), 6.85〜6.91 (1H, m), 6.71 (1H, d, J=7.9Hz), 5.41 (1H, s), 3.90 (1H, dd, J=14, 7.3Hz), 3.47 (2H, s), 2.85 (2H, brd, J=11Hz), 2.56 (1H, dd, J=14, 6.9Hz), 1.87 〜1.95 (2H, m), 1.66〜1.8 (3H, m), 1.24 〜1.42 (2H, m).
融点 ; 163 - 165℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例15
3−(ピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(1−ベンジルピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 15.98 g (40.2 mmol)のエタノール溶液 300 mL に、ぎ酸アンモニウム 13.61 g (216 mmol) 、10%パラジウム−炭素 1.64 g を加え、5時間加熱還流した。冷却後反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残さに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 5:100:900)で精製して、標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として 9.32 g (30.3 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.32 (1H, m), 7.21 〜7.37 (5H, m), 6.99〜7.14 (2H, m), 6.74〜6.89 (2H, m), 5.81 (0.5H, s), 5.64 (0.5H, s), 3.89〜4.03 (1H, m), 3.41〜3.51 (1H, m), 2.67〜3.07 (3H, m), 2.02 (1H, brs), 1.64〜1.89 (3H, m), 1.31 (1H, m).
融点 ; 163 - 164℃(再結晶溶媒:酢酸エチル)
【0030】
製造例16
3−[1−(2−プロピル)ピロリジン−2−イル]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(ピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 554 mg (1.80 mmol) のメタノール溶液 30 mL溶液に、氷冷下10%塩酸/エタノール溶液 660 mg 、アセトン 523 mg (9.00 mmol) 、シアノ水素化ほう素ナトリウム 566 mg (9.00 mmol) を加えた。室温にて10時間攪拌した後、反応液を減圧下にて濃縮した。残さに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)にて分離精製して、ジアステレオマーAを 279 mg 、ジアステレオマーBを 71 mg得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム 1:9)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 9.80 (1H, brs), 7.19 〜7.36 (5H, m), 7.00〜7.13 (2H, m), 6.82〜6.87 (2H, m), 5.72 (1H, s), 3.86 (1H, dd, J=14, 3Hz), 3.18 (1H, m), 2.90〜2.97 (2H, m), 2.76 (1H, dd, J=14, 9Hz), 2.46〜2.52 (1H, m), 1.65〜1.82 (4H, m), 1.20 (3H, d, J=7Hz), 1.06 (3H, d, J=7Hz).
ジアステレオマーB:塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 7.29 〜7.40 (5H, m), 6.89〜7.23 (4H, m), 5.70 (1H, s), 3.81〜3.89 (1H, m), 3.38〜3.61 (3H, m), 3.18〜3.27 (1H, m), 1.88〜2.13 (5H, m), 1.31 (3H, d, J=7Hz), 1.14 (3H, d, J=7Hz).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
【0031】
製造例17
3−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)ピロリジン−2−イル]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例16と同様にして、3−(ピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム1:9)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA:塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 7.28 〜7.40 (5H, m), 7.06〜7.21 (2H, m), 6.87〜6.96 (2H, m), 5.77 (1H, s), 3.86〜4.12 (3H, m), 3.22〜3.64 (7H, m), 1.62〜2.15 (8H, m).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
ジアステレオマーB:塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 6.87 〜7.53 (9H, m), 5.80 (1H, s), 3.74〜3.96 (3H, m), 3.26〜3.71 (6H, m), 1.61〜2.15 (9H, m).
製造例18
3−(1−シクロヘキシルピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例16と同様にして、3−(ピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとシクロヘキサノンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム 1:9)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA:塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 6.84 〜7.37 (9H, m), 5.77 (1H, s), 3.84〜4.04 (2H, m), 3.40〜3.52 (1H, m), 3.15〜3.33 (2H, m), 1.47〜2.24 (9H, m), 1.14〜1.43 (6H, m).
ジアステレオマーB:塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 7.30 〜7.43 (5H, m), 7.18〜7.24 (1H, m), 7.06〜7.09 (1H, m), 6.90〜6.99 (2H, m), 5.75 (1H, s), 3.87〜3.92 (1H, m), 3.58〜3.82 (2H, m), 3.42〜3.51 (1H, m), 3.24〜3.34 (1H, m), 3.03〜3.13 (1H, m), 1.81〜2.17 (8H, m), 1.64 (1H, m), 1.13〜1.45 (5H, m).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:イソプロピルアルコール)
【0032】
製造例19
3−[1−(テトラヒドロチオフェン−3−イル)ピロリジン−2−イル]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例16と同様にして、3−(ピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとテトラヒドロチオフェン−3−オンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として得た。本化合物には4種類のジアステレオマーが存在するが、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム 1:9)でよりRf値の大きい物から順に、ジアステレオマーA、B、C、Dと命名した。カラムクロマトグラフィー(展開溶媒;メタノール:クロロホルム 1:9)でジアステレオマーの混合物を分離して、ジアステレオマーAとジアステレオマーBの混合物、及びジアステレオマーCとジアステレオマーDの混合物として単離した。
ジアステレオマーAとジアステレオマーBの混合物
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.05 〜8.12 (1H, m), 6.73〜7.32 (9H, m), 5.70 (0.4H, s), 5.68 (0.6H, s), 3.68〜3.86 (2H, m), 2.45〜3.20 (10H, m), 1.74 〜2.20 (4H, m).
融点 ; 123 - 126℃(再結晶溶媒:エタノール)
ジアステレオマーCとジアステレオマーDの混合物:塩酸塩
1H NMR(CD3 OD) δ ; 7.29 〜7.39 (5H, m), 7.18〜7.24 (1H, m), 6.90〜7.09 (3H, m), 5.76 (1H, s), 3.79〜3.91 (3H, m), 3.58〜3.64 (2H, m), 3.29〜3.40 (1H, m), 2.70〜3.08 (4H, m), 1.93〜2.36 (6H, m).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:イソプロピルアルコール)
製造例20
3−(1−シアノメチルピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(ピロリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 203 mg (0.66 mmol) 、ブロモアセトニトリル 95 mg (0.79 mmol)、トリエチルアミン 283 mg (2.8 mmol)のジメチルホルムアミド 5mL溶液を70℃にて6時間攪拌した。冷却後反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水で洗浄し、炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を約1:2のジアステレオマーの混合物として 226 mg (0.65 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.02 (0.4H, brs), 7.90 (0.6H, brs), 7.23 〜7.36 (5H, m), 6.75〜7.18 (4H, m), 5.70 (0.7H, s), 5.62 (0.3H, s), 3.91〜4.09 (1H, m), 3.57〜3.75 (2H, m), 2.54〜3.09 (5H, m), 1.62〜2.03 (3H, m).
【0033】
製造例21
3−(1−エチルピペリジン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例20と同様にして、4−フェニル−3−(ピペリジン−2−イル)メチル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとヨウ化エチルから標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.05 (1H, brs), 7.24 〜7.36 (5H, m), 6.74〜7.16 (4H, m), 5.48 (1H, m), 4.16 (1H, m), 2.35〜2.96 (8H, m), 1.30〜1.77 (4H, m), 0.99 (3H, t , J=7Hz).
製造例22
3−(4−エチルモルホリン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例20と同様にして、3−(モルホリン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとヨウ化エチルから標題化合物を約2:3のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.08 〜7.38 (6H, m), 6.99〜7.06 (1H, m), 6.83〜6.92 (1H, m), 6.65〜6.73 (1H, m), 5.75 (0.4H, s), 5.71 (0.6H, s), 4.22 (0.4H, dt, J=2, 11Hz), 4.17 (0.6H, dt, J=2, 11Hz), 4.12 (0.6H, dd, J=15, 2Hz), 3.94 (0.4H, dd, J=14, 4Hz), 3.70〜3.90 (2H, m), 2.96 (0.6H, dd, J=15, 3Hz), 2.60〜2.86 (2.2H, m), 2.37 (2H, q, J=7.2Hz), 2.06 (1.2H, J=12, 3Hz), 1.94 (0.6H, dd, J=12, 11Hz), 1.74 (0.4H, dd, J=12, 11Hz), 1.06 (1.8H, t, J=7.2Hz), 1.05 (1.2H, t, J=7.2Hz).
製造例23
3−(4−ベンジルモルホリン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例20と同様にして、3−(モルホリン−2−イル)メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとベンジルブロマイドから標題化合物を約2:3のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.64 (0.6H, brs), 7.57 (0.4H, brs), 7.17〜7.43 (9H, m), 7.12 (0.6H, dt, J=8, 1Hz), 7.11 (0.4H, dt, J=8, 1Hz), 7.02 (0.4H, s), 7.00 (0.6H, s), 6.88 (0.6H, dt, J=7, 1Hz), 6.87 (0.4H, dt, J=7, 1Hz), 6.72 (0.6H, dd, J=8, 1Hz), 6.70 (0.4H, dd, J=8, 1Hz), 5.77 (0.4H, s), 5.68 (0.6H, s), 4.11 (0.6H, dd, J=15, 6Hz), 3.70〜3.95 (2.4H, m), 3.30〜3.67 (3H, m), 2.95 (0.6H, dd, J=15, 4Hz), 2.48〜2.85 (2.2H, m), 2.00〜2.19 (1.6H, m), 1.83 (0.6H, dd, J=11, 10Hz).
【0034】
製造例24
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
a)N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−(トリクロロアセチルアミノ)ベンゾフェノンイミン
製造例1の方法と同様にして2−アミノベンゾフェノンより得た2−トリクロロアセチルアミノベンゾフェノン 40.8 g (119 mmol)、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン 25.0 g (131 mmol)をジメチルスルホキシド 300 mL に溶解し、約40℃にて15時間攪拌した。反応液を水に空け、析出した結晶を濾取した。得られた粗結晶を酢酸エチルで再結晶化して標題化合物を 44.8 g (86.9 mmol) 得た。 1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.73 (1H, m), 7.22 〜7.54 (9H, m), 7.12〜7.16 (2H, m), 6.88〜6.99 (2H, m), 3.44 (2H, s), 3.06〜3.17 (1H, m), 2.82〜2.86 (2H, m), 1.96〜2.11 (2H,m), 1.72 〜1.82 (2H, m), 1.50〜1.58 (2H, m).
融点 ; 151 - 152℃(再結晶溶媒:酢酸エチル)
b)α−(2−アミノフェニル)−N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)ベンジルアミンの合成
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−(トリクロロアセチルアミノ)ベンゾフェノンイミン 44.7 g (86.8 mmol) のエタノール 150 mL 溶液に、5〜15℃にて水素化ほう素ナトリウム 3.28 g (86.8 mmol) を加え2時間攪拌した。更に5〜15℃にて水素化ほう素ナトリウム 3.28 g (86.8 mmol) を加え、室温にて10時間攪拌した。反応液に水を加え、エタノールを減圧下に留去した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製して標題化合物を 27.7 g (74.5 mmol) 得た。 1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.21 〜7.35 (10H, m), 7.01 〜7.07 (1H, m), 6.84〜6.88 (1H, m), 6.60〜6.65 (2H, m), 5.08 (1H, s), 4.74 (1H, br), 3.46 (2H, s), 2.79 (2H, brd, J=11Hz), 2.44 〜2.52 (1H, m), 1.86〜2.00 (4H, m), 1.65 (2H, brs), 1.46〜1.60 (2H, m).
c)3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
α−(2−アミノフェニル)−N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)ベンジルアミン 27.6 g (74.4 mmol) のテトラヒドロフラン 300 mL 溶液に1,1′−カルボニルジイミダゾール 12.1 g (74.5 mmol) を加え、8時間加熱還流した。放冷後反応液を減圧下にて濃縮し、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製した。得られた粗結晶をエタノールで再結晶化して標題化合物を 24.0 g (60.3 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.11 〜7.40 (12H, m), 6.91 (1H, dd, J=7.6, 1.0 Hz), 6.83 (1H, s), 6.66 (1H, d, J=7.6Hz), 5.56 (1H, s), 4.33〜4.45 (1H, m), 3.45 (1H, s), 2.90〜2.97 (1H, m), 2.74〜2.81 (1H, m), 1.91〜2.14 (2H, m), 1.42〜1.65 (2H, m).
融点 ; 199 - 200℃(再結晶溶媒:エタノール)
くえん酸塩
融点 ; 159 - 161.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0035】
製造例25
3−(キヌクリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例24と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと3−アミノキヌクリジンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として合成した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:9:90)で分離して、ジアステレオマーAを 258 mg 、ジアステレオマーBを 330 mg 、両者の混合物を 480 mg 得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:9:90)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.41 (1H, brs), 7.12 〜7.36 (8H, m), 6.96 (1H, m), 6.77 (1H, m), 5.75 (1H, s), 4.62 (1H, m), 2.77〜3.05 (5H, m), 2.50 (1H, m), 1.36〜1.98 (5H, m).
塩酸塩
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
ジアステレオマーB
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.59 (1H, m), 6.76 〜7.30 (9H, m), 5.59 (1H, s), 3.87 (1H, m), 3.67 (1H, m), 2.72〜3.04 (5H, m), 1.40〜2.06 (5H, m).
製造例26
3−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例24と同様にして2−アミノベンゾフェノンと4−アミノ−1−メチルピペリリジンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.54 (1H, brs), 7.08 〜7.43 (7H, m), 6.90 (1H, m), 6.72 (1H, m), 5.55 (1H, s), 4.40 (1H, m), 2.91 (1H, m), 2.73 (1H, m), 3.23 (3H, s), 1.93〜2.12 (3H, m), 1.46〜1.69 (3H, m).
融点 ; 252 - 253℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0036】
製造例27
3−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例24と同様にして、2−アミノベンゾフェノンと3−アミノ−1−ベンジルピロリジンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として合成した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:クロロホルム 1:2)で分離して、ジアステレオマーAを 520 mg (1.36 mmol) 、ジアステレオマーBとジアステレオマーAの混合物を 1.08 g (2.82 mmol) 得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:クロロホルム 1:2)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.50 (1H, m), 7.08 〜7.35 (12H, m), 6.69 〜6.93 (2H, m), 5.77 (1H, s), 4.83 (1H, m), 3.57 (1H, d, J=13Hz), 3.40 (1H, d, J=13Hz), 2.90 (1H, m), 2.68 (1H, m), 2.20〜2.34 (3H, m)2.16 (1H, m).
融点 ;約250 ℃(分解、再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例28
3−(ピロリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例15と同様にして、3−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンのジアステレオマー混合物から、標題化合物をジアステレオマー混合物として合成した。
1H NMR(CD3 OD) δ ; 7.29 〜7.41 (5H, m), 6.79〜7.15 (4H, m), 5.67 (1H, m), 4.20 (1H, m), 3.62 (1H, m), 2.88〜3.18 (3H, m), 2.14〜2.53 (2H, m).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
製造例29
3−(1−エチルピロリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例20と同様にして、3−(ピロリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとヨウ化エチルから標題化合物を約1:2のジアステレオマーの混合物として得た。 1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.52 〜7.58 (1H, m), 7.08〜7.41 (7H, m), 6.90 (1H, m), 6.73 (1H, m), 5.76 (0.7H, s), 5.72 (0.3H, s), 4.72〜4.91 (1H, m), 1.70〜2.88 (9H, m), 1.07 (0.9H, t, J=7Hz), 0.97 (2.1H, t, J=7Hz).
【0037】
製造例30
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例15と同様にして、3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 〜7.41 (2H, m), 7.09〜7.31 (5H, m), 6.90 (1H, dt, J=1, 7Hz), 6.71 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.36 (1H, m), 3.13 (1H, m), 2.99 (1H, m), 2.55〜2.73 (2H, m), 1.87〜2.02 (1H, m), 1.56〜1.76 (2H, m), 1.29〜1.45 (1H, m).
融点 ; 213 - 215℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
塩酸塩
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
製造例31
3−(1−アリルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 300 mg (0.976 mmol)のエタノール 20 mL溶液に、炭酸カリウム 202 mg (1.46 mmol) 、臭化アリル 142 mg (1.17 mmol) を順次加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮した後、残さに水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:9:90)で精製して標題化合物を 262 mg (0.67 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.06 〜7.45 (7H, m), 6.90 (1H, brt, J=7.8Hz), 6.69 (1H, brd, J=8Hz), 5.73〜5.92 (1H, m), 5.58 (1H, s), 5.05〜5.22 (2H, m), 5.33〜5.52 (1H, m), 2.78〜3.10 (4H, m), 1.87〜2.24 (3H, m), 1.36〜1.80 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 190 - 195℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0038】
製造例32
3−[1−(2−プロピニル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例31と同様にして、3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとプロパルギルブロマイドから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 6.85 〜7.52 (6H, m), 6.68 (1H, brd, J=8Hz), 5.55 (1H, s), 4.32 〜4.50 (1H, m), 3.25 (2H, d, J=2Hz), 2.71 〜3.40 (2H, m), 1.95〜2.43 (3H, m), 2.21 (1H, t, J=2Hz), 1.40 〜1.90 (3H, m).
融点 ; 198 - 201℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例33
3−(1−エチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例31と同様にして、3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとヨウ化エチルから標題化合物を合成した。
塩酸塩
1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.58 〜9.76 (1H, brs), 9.54 (1H, s), 7.18〜7.45 (6H, m), 7.09 (1H, dd, J=8, 1.5Hz), 6.77 〜6.89 (2H, m), 5.64 (1H, s), 4.13〜4.30 (1H, m), 3.21〜3.50 (2H, m), 2.72〜3.09 (4H, m), 2.30〜2.59 (1H, m), 1.75〜1.99 (1H, m), 1.50〜1.72 (2H, m), 1.16 (3H, t, J=7Hz).
融点 ; 295 - 296℃(分解、再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例34
3−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例31と同様にして、3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンとエチレンブロモヒドリンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.04 〜7.50 (7H, m), 6.90 (1H, dt, J=1, 7.6Hz), 6.69 (1H, d, J=8Hz), 5.53 (1H, s), 4.27〜4.45 (1H, m), 3.76〜3.89 (1H, m), 3.55 (2H, m), 2.91〜3.05 (2H, m), 2.49 (2H, m), 1.93〜2.28 (3H, m), 1.35〜1.72 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 261 - 265℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0039】
製造例35
3−(1−エトキシカルボニルメチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 1.5 g (4.88 mmol)のイソプロパノール溶液 30 mLに、ブロモ酢酸エチル 896 mg (5.37 mmol) 、炭酸カリウム 853 mg 96.18 mmol) 、ヨウ化カリウム 20 mgを加え、3時間加熱還流した。熱溶液を濾過し、固形物を熱イソプロパノール 200 mL で洗った。濾液を減圧下にて濃縮し、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:9:90)で精製して標題化合物を 1.88 g (4.37 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.71 〜7.83 (1H, brs), 7.05〜7.43 (1H, m), 6.90 (1H, dt, J=1, 7Hz), 6.73 (1H, d, J=8Hz), 5.57 (1H, s), 4.36〜4.54 (1H, m), 4.17 (2H, q, J=7Hz), 3.16 (2H, s), 2.95 〜3.07 (1H, m), 2.79〜2.90 (1H, m), 2.00〜2.39 (3H, m), 1.45〜1.82 (2H, m), 1.25 (3H, t, J=7Hz), 1.17 〜1.30 (1H, m).
塩酸塩
融点 ; 195 - 198℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例36
3−[1−(2−フリルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン塩酸塩 344 mg (1.0 mmol)、フルフラール 384 mg (4.0 mmL) のメタノール 40 mL溶液に、氷冷下シアノ水素化ほう素ナトリウム 123 mg (2.0 mmol)を加えた。室温にて12時間攪拌した後、反応液を減圧下にて濃縮した。残さに水を加え、アンモニア水にてpH10とした後、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 329 mg (0.85 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.31 〜7.37 (3H, m), 7.08〜7.28 (5H, m), 6.88〜6.94 (1H, m), 6.60〜6.73 (2H, m), 6.29 (1H, dd, J=3, 2Hz), 6.16 (1H, d, J=3Hz), 5.56 (1H, s), 4.42 (1H, m), 3.49 (2H, s), 2.95 (1H, d, J=10Hz), 2.79 (1H, d, J=12Hz), 1.96〜2.17 (3H, m), 1.45〜1.69 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 205 - 206℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0040】
製造例36と同様にして、製造例37〜製造例69の化合物を合成した。
製造例37
3−[1−(3−フリルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.35 〜7.39 (3H, m), 7.08〜7.29 (7H, m), 6.87〜6.93 (1H, m), 6.68 (1H, d, J=8Hz), 6.34 (1H, d, J=1.6Hz), 5.56 (1H, s), 4.34〜4.43 (1H, m), 3.33 (2H, s), 2.96 (1H, d, J=8Hz), 2.81 (1H, d, J=11Hz), 1.91 〜2.12 (3H, m), 1.41〜1.65 (3H, m).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
製造例38
3−[1−(2−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.61 (1H, s), 7.38 (2H, m), 7.08 〜7.29 (6H, m), 6.86〜6.93 (3H, m), 6.72 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.33 〜4.45 (1H, m), 3.68 (2H, s), 2.98 (1H, d, J=10Hz), 2.83 (1H, dd, J=11, 2.3Hz), 1.95〜2.18 (3H, m), 1.39〜1.67 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 213 - 214.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例39
3−[1−(3−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.66 (1H, s), 7.35 〜7.40 (2H, m), 7.07〜7.29 (7H, m), 7.02 (1H, m), 6.86〜6.92 (1H, m), 6.72 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.34 〜4.42 (1H, m), 3.49 (2H, s), 2.95 (1H, brd, J=7Hz), 2.08 (1H, brd, J=11Hz), 1.93 〜2.17 (3H, m), 1.47〜1.65 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 240 - 242℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例40
3−[1−(2−ピリジルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.55 (1H, m), 7.69 (1H, s), 7.59 〜7.65 (1H, m), 7.08〜7.40 (9H, m), 6.87〜6.93 (1H, m), 6.73 (1H, d, J=8Hz), 5.57 (1H, s), 4.37 〜4.47 (1H, m), 3.61 (2H, s), 2.96 (1H, d, J=8.5Hz), 2.80 (1H, d, J=11Hz), 2.02 〜2.25 (3H, m), 1.51〜1.65 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 253 - 255℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0041】
製造例41
3−[1−(3−ピリジルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.47 〜8.51 (2H, m), 7.53〜7.63 (2H, m), 7.37〜7.41 (2H, m), 7.08〜7.30 (6H, m), 6.87〜6.93 ( 1H, m), 6.71 (1H, d, J=8Hz), 5.55 (1H, s), 4.32〜4.44 (1H, m), 3.46 (2H, s), 2.90 (1H, brd, J=10Hz), 2.76 (1H, brd, J=11Hz), 1.95〜2.17 (3H, m), 1.38〜1.65 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 252 - 254℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例42
3−[1−(4−ピリジルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.52 (2H, dd, J=4.6, 1.6Hz), 7.37〜7.41 (2H, m), 7.07〜7.31 (8H, m), 6.88〜6.94 (1H, m), 6.69 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.30 〜4.42 (1H, m), 3.44 (2H, s), 2.89 (1H, dd, J=10, 2Hz), 2.75 (1H, brd, J=11Hz), 1.97〜2.17 (3H, m), 1.45〜1.64 (3H, m).
融点 ; 241.5 - 243℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例43
3−[1−(2−イミダゾリルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 9.38 (1H, s), 8.31 (1H, s), 7.18 〜7.41 (6H, m), 7.03〜7.17 (1H, m), 6.76〜6.87 (2H, m), 5.69 (1H, s), 4.09 (1H, m), 3.41 (2H, s), 2.83 (1H, m), 2.65 (1H, m), 1.97〜2.00 (3H, m), 1.37 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 303 - 305℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例44
3−[1−(2−ピロリルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 10.59 (1H, brs), 9.38 (1H, brs), 7.15〜7.48 (6H, m), 7.05 (1H, m), 6.76〜6.83 (2H, m), 6.59 (1H, m), 5.88 (1H, m), 5.81 (1H, brs), 5.70 (1H, s), 4.06 (1H, m), 3.33 (2H, s), 2.82 (1H, m), 2.62〜2.71 (1H, m), 1.83〜2.10 (3H, m), 1.28〜1.43 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 201 - 204℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0042】
製造例45
3−[1−(1−メチル−2−ピロリルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.08 〜7.58 (7H, m), 6.90 (2H, m), 6.72 (2H, m), 5.54 (1H, s), 4.33〜4.57 (2H, m), 3.46〜3.73 (1H, m), 2.95 (1H, m), 2.79 (1H, m), 2.59 (3H, s), 1.88〜2.10 (3H, m), 1.20〜1.75 (3H, m).
製造例46
3−[1−(2−フェニルエチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.62 (1H, s), 7.37 〜7.41 (2H, m), 7.09〜7.30 (10H, m), 6.88 〜6.93 (1H, m), 6.73 (1H, d, J=7.6Hz), 5.59 (1H, s), 4.40 〜4.50 (1H, m), 3.06 (1H, d, J=10Hz), 2.93 (1H, d, J=11Hz), 2.73〜2.79 (2H, m), 2.53〜2.58 (2H, m), 1.97〜2.20 (3H, m), 1.43〜1.72 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 284 - 285.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例47
3−[1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.67 (1H, s), 7.36 〜7.41 (2H, m), 7.08〜7.29 (5H, m), 6.87〜6.93 (1H, m), 6.72 (1H, d, J=8Hz), 5.57 (1H, s), 4.34 〜4.44 (1H, m), 2.90 (1H, d, J=7Hz), 2.77 (1H, d, J=11Hz), 1.62 〜2.12 (11H, m), 1.35 〜1.51 (3H, m), 1.05〜1.25 (3H, m), 0.75〜0.88 (2H, m).
塩酸塩
融点 ; 194 - 197.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例48
3−[1−(4−シクロヘキセニルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
塩酸塩
1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.53 (1H, s), 9.35 〜9.53 (1H, m), 7.18〜7.45 (6H, m), 7.09 (1H, dt, J=1, 8Hz), 6.76 〜6.89 (2H, m), 5.55〜5.72 (3H, m), 4.12〜4.38 (1H, m), 3.20〜3.55 (2H, m), 2.80〜3.07 (4H, m), 2.39〜2.63 (1H, m), 1.47〜2.26 (9H, m), 1.10〜1.30 (1H, m).
融点 ; 160℃(分解、再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0043】
製造例49
3−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.39 (2H, d, J=7Hz), 7.05〜7.29 (5H, m), 6.88〜6.94 (1H, m), 6.67 (1H, d, J=8Hz), 5.61 ( 1H, s), 4.45 (1H, m), 3.02 (1H, d, J=10Hz), 2.87 (1H, d, J=11Hz), 1.50〜2.46 (12H, m), 1.04 〜1.20 (5H, m).
融点 ; 213 - 215.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例50
3−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.36 〜7.40 (2H, m), 7.08〜7.30 (5H, m), 6.88〜6.94 (1H, m), 6.68 (1H, dd, J=8, 1Hz), 5.58 (1H, s), 4.35 〜4.47 (1H, m), 3.97〜4.02 (2H, m), 3.36 (1H, d, J=11Hz), 3.32 (1H, d, J=12Hz), 3.01 (1H, brd, J=12Hz), 2.87 (1H, brd, J=11Hz), 2.10〜2.45 (3H, m), 1.89〜2.04 (1H, m), 1.37〜1.72 (7H, m).
融点 ; 282 - 284℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例51
3−[1−(1−フェニルエチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
約1:1のジアステレオマーの混合物として得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.53 (1H, s), 7.06 〜7.49 (10H, m), 6.75 〜6.90 (4H, m), 5.56 (0.5H, s), 5.55 (0.5H, s), 4.34 (1H, m), 3.38 (1H, m), 2.70〜3.09 (2H, m), 1.86〜2.08 (4H, m), 1.43〜1.67 (2H, m), 1.34 (1.5H, d, J=6Hz), 1.32 (1.5H, d, J=6Hz).
塩酸塩
融点 ; 282 - 285℃(再結晶溶媒:酢酸エチル/エタノール)
製造例52
3−[1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.08 〜7.39 (8H, m), 6.81〜6.94 (4H, m), 6.65 (1H, d, J=8Hz), 5.58 (1H, s), 4.39 (1H, m), 3.79 (3H, s), 3.52 (2H, s), 2.97 (1H, m), 2.83 (1H, m), 1.95 〜2.17 (3H, m), 1.49〜1.65 (3H, m).
融点 ; 197 - 198.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0044】
製造例53
3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 〜7.40 (2H, m), 7.08〜7.29 (6H, m), 6.76〜6.94 (5H, m), 6.66 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.38 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.43 (2H, s), 2.93 (1H, m), 2.78 (1H, m), 1.93 〜2.09 (3H, m), 1.46〜1.65 (3H, m).
融点 ; 187 - 188.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
メソ酒石酸塩
融点 ; 122 - 140℃(再結晶溶媒:イソプロパノール)
製造例54
3−[1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.35 〜7.39 (2H, m), 7.08〜7.29 (6H, m), 6.77〜6.93 (4H, m), 6.65 (1H, dd, J=8, 1Hz), 5.56 (1H, s), 4.37 (1H, m), 3.79 (3H, s), 3.39 (2H, s), 2.92 (1H, m), 2.77 (1H, m), 1.90 〜2.10 (3H, m), 1.46〜1.64 (3H, m).
融点 ; 218 - 219.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例55
3−[1−(2−クロロベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.08 〜7.42 (11H, m), 6.88 〜6.94 (1H, m), 6.83 (1H, brs), 6.66 (1H, d, J=8Hz), 5.57 (1H, s), 4.33 〜4.45 (1H, m), 3.56 (2H, s), 2.95 (1H, m), 2.81 (1H, m), 1.95〜2.26 (3H, m), 1.45〜1.65 (3H, m).
融点 ; 206 - 207.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例56
3−[1−(3−クロロベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 〜7.41 (2H, m), 7.08〜7.29 (9H, m), 6.88〜6.94 (1H, m), 6.74 (1H, brs), 6.65 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.33 〜4.43 (1H, m), 3.41 (2H, s), 2.88〜2.92 (1H, m), 2.72〜2.77 (1H, m), 1.94〜2.13 (3H, m), 1.46〜1.65 (3H, m).
融点 ; 204 - 205.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0045】
製造例57
3−[1−(4−クロロベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.36 〜7.40 (2H, m), 7.08〜7.27 (9H, m), 6.91 (1H, m), 6.78 (1H, brs), 6.66 (1H, d, J=8Hz), 5.55 (1H, s), 3.42 〜4.42 (1H, m), 3.40 (2H, s), 2.88 (1H, m), 2.74 (1H, m), 1.92〜2.12 (3H, m), 1.38〜1.64 (3H, m).
融点 ; 233 - 234℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例58
3−[1−(3−ニトロベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.19 (1H, d, J=2Hz), 8.08 (1H, m), 7.61 (1H, d, J=8Hz), 7.39 〜7.48 (3H, m), 7.09〜7.31 (5H, m), 6.88〜6.94 (1H, m), 6.68 (1H, m), 5.57 (1H, s), 4.34〜4.45 (1H, m), 3.53 (2H, s), 2.89 (1H, m), 2.75 (1H, m), 1.96〜2.19 (3H, m), 1.44 (3H, m).
融点 ; 213 - 214.5℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例59
3−[1−(3−メチルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 (2H, m), 7.04 〜7.28 (8H, m), 6.87〜6.96 (2H, m), 6.66 (1H, d, J = 8Hz), 5.56 (1H, s), 4.37 (1H, m), 3.41 (2H, s), 2.93 (1H, m), 2.77 (1H, m), 2.32 (3H, s), 1.92〜2.08 (3H, m), 1.39〜1.61 (3H, m).
融点 ; 190 - 191℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例60
3−[1−(3−ヒドロキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
塩酸塩
1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.37 (1H, brs), 9.25 (1H, brs), 7.39 〜7.43 (2H, m), 7.26〜7.31 (3H, m), 7.15〜7.21 (1H, m), 7.02〜7.09 (2H, m), 6.76〜6.84 (2H, m), 6.59〜6.66 (3H, m), 5.76 (1H, s), 4.12 (1H, m), 3.29 (2H, s), 2.82 (1H, m), 2.69 (1H, m), 1.86〜2.04 (3H, m), 1.35〜1.43 (3H, m).
融点 ; 222.5 - 224℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0046】
製造例61
3−[1−(3−シアノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.96 (1H, s), 7.63 (1H, s), 7.48 〜7.54 (2H, m), 7.35〜7.43 (3H, m), 7.09〜7.30 (5H, m), 6.87〜6.93 (1H, m), 6.75 (1H, d, J=8Hz), 5.57 (1H, s), 4.35 〜4.45 (1H, m), 3.46 (2H, s), 2.87 (1H, m), 2.73 (1H, m), 1.96〜2.17 (3H, m), 1.41〜1.65 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 226 - 227.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例62
3−[1−(3−エチルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.36 〜7.39 (2H, m), 7.06〜7.29 (9H, m), 6.88〜6.94(1H, m), 6.75 (1H, s), 6.65 (1H, d, J=8Hz), 5.57 (1H, s), 4.40 (1H, m), 3.49 (2H, s), 2.94 (1H, m), 2.78 (1H, m), 2.62 (2H, q, J=7.6Hz), 1.93 〜2.08 (3H, m), 1.42〜1.64 (3H, m), 1.22 (3H, t, J=7.6Hz).
塩酸塩
融点 ; 175 - 179℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例63
3−[1−(3−メチルチオベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.39 (2H, d, J=7Hz), 7.02〜7.28 (9H, m), 6.87〜6.92 (1H, m), 6.69〜6.90 (1H, m), 5.56 (1H, s), 4.39 (1H, m), 3.42 (2H, s), 2.91 (1H, m), 2.78 (1H, m), 2.47 (3H, s), 1.95〜2.03 (3H, m), 1.51〜1.64 (3H, m).
融点 ; 188 - 189℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例64
3−[1−(3−ヒドロキシメチルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.08 〜7.40 (11H, m), 6.91 (1H, m), 6.81 (1H, s), 6.65 (1H, d, J=7Hz), 5.56 (1H, s), 4.68 (2H, s), 4.38 (1H, m), 3.45 (2H, s), 2.92 (1H, m), 2.77 (1H, m), 1.93〜2.09 (3H, m), 1.46〜1.68 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 174 - 177℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0047】
製造例65
3−[1−(3−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.58 (1H, brs), 7.38 〜7.41 (2H, m), 7.01〜7.30 (8H, m), 6.87〜6.95 (2H, m), 6.72 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.40 (1H, m), 3.44 (2H, s), 2.91 (1H, d, J=8Hz), 2.77 (1H, m), 1.95〜2.14 (3H, m), 1.43〜1.65 (3H, m).
融点 ; 202 - 203℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例66
3−[1−(3,4−メチレンジオキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.36 〜7.40 (2H, m), 7.08〜7.29 (4H, m), 6.87〜6.93 (2H, m), 6.80 (1H, s), 6.65〜6.73 (3H, m), 5.93 (2H, s), 5.56 (1H, s), 4.38 (1H, m), 3.35 (2H, s), 2.91 (1H, m), 2.78 (1H, m), 1.91〜2.06 (3H, m), 1.39〜1.64 (3H, m).
融点 ; 209 - 210℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例67
3−[1−(3−エトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.15 (1H, brs), 7.37 〜7.41 (2H, m), 7.07〜7.28 (6H, m), 6.73〜6.92 (5H, m), 5.56 (1H, s), 4.40 (1H, m), 4.01 (2H, q, J=7Hz), 3.42 (2H, s), 2.93 (1H, m), 2.79 (1H, m), 1.94 〜2.09 (3H, m), 1.48〜1.63 (3H, m), 1.40 (3H, t, J=7Hz).
塩酸塩
融点 ; 170 - 173℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例68
3−[1−(3−イソプロポキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 〜7.40 (2H, m), 7.08〜7.29 (6H, m), 6.64〜6.94 (6H, m), 5.56 (1H, s), 4.54 (1H, m), 4.38 (1H, m), 3.41 (2H, s), 2.93 (1H, m), 2.74 (1H, m), 1.94〜2.12 (3H, m), 1.49〜1.64 (3H, m), 1.33 (3H, d, J=6.3Hz), 1.32 (3H, d, J=6.3Hz). 塩酸塩
融点 ; 204 - 206℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例69
3−[1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.53 (1H, brs), 7.36 〜7.39 (2H, m), 7.08〜7.29 (5H, m), 6.90 (1H, m), 6.71 (1H, m), 5.57 (1H, s), 4.39〜4.50 (1H, m), 3.40〜3.55 (4H, m), 3.32 (3H, s), 3.00〜3.06 (1H, m), 2.85〜2.90 (1H, m), 2.53 (2H, m), 1.95〜2.17 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 102 - 104℃(再結晶溶媒:アセトン)
【0048】
製造例70
3−[1−(3−アミノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−ニトロベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 540 mg (1.22 mmol) のエタノール 50 mL溶液に、塩化第一すず二水和物 826 mg (3.66 mmol) を加え、60℃にて12時間攪拌した。冷却後セライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:19)で精製して標題化合物を 210 mg (0.51 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.36 〜7.40 (2H, m), 7.04〜7.29 (6H, m), 6.88〜6.94 (2H, m), 6.63〜6.67 (2H, m), 6.54〜6.58 (1H, m), 5.56 (1H, s), 4.40 (1H, m), 3.62 (2H, br), 3.37 (2H, s), 2.95 (1H, m), 2.81 (1H, m), 1.95 〜2.13 (3H, m), 1.50〜1.63 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 247 - 249℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例71
3−[1−(3−メタンスルホンアミドベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−アミノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 200 mg (0.48 mmol) のアセトニトリル 20 mL溶液に無水メタンスルホン酸 93 mg (0.53 mmol)を加え、室温にて10時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮した後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 180 mg (0.37 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.57 (1H, s), 7.08 〜7.38 (11H, m), 6.86 〜6.92 (1H, m), 6.72 (1H, dd, J=8, 1Hz), 5.53 (1H, s), 4.31 (1H, m), 3.47 (1H, d, J=13Hz), 3.40 (1H, d, J=13Hz), 3.03 (3H, s), 2.93 (1H, m), 2.82 (1H, m), 1.98 〜2.08 (3H, m), 1.46〜1.57 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 219.5 - 222.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0049】
製造例72
3−[1−(3−アセチルアミノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−アミノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 200 mg (0.48 mmol) のテトラヒドロフラン 20 mL溶液に、塩化アセチル 42 mg (0.53 mmol)、トリエチルアミン 1 mL を加え、室温にて10時間攪拌した。反応液を水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 170 mg (0.37 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.45 (1H, m), 7.36 〜7.40 (3H, m), 6.87〜7.29 (10H, m), 6.66 (1H, d, J=8Hz), 5.55 (1H, s), 4.31 (1H, s), 3.43 (2H, s), 2.91 (1H, m), 2.78 (1H, m), 2.17 (3H, s), 1.93〜2.11 (3H, m), 1.45〜1.61 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 192 - 195℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例73
3−[1−(3−ジメチルアミノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−アミノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 200 mg (0.48 mmol) のメタノール溶液 20 mLに、5〜10℃にてホルマリン415 mg (4.85 mmol)、シアノ水素化ほう素ナトリウム 243 mg (3.88 mmol) を加えた。室温にて12時間攪拌した後、反応液を減圧下にて濃縮した。残さに水を加え、アンモニア水にてpH10とし、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:9:90)で精製して標題化合物を 210 mg (0.47 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 〜7.40 (2H, m), 7.07〜7.29 (7H, m), 6.87〜6.93 (3H, m), 6.60〜6.69 (4H, m), 5.57 (1H, s), 4.39 (1H, m), 3.42 (2H, s), 2.90 (1H, m), 2.93 (6H, s), 2.80 (1H, m), 1.94〜2.13 (3H, m), 1.43〜1.60 (3H, m).
しゅう酸塩
融点 ; 264.5 - 266℃(再結晶溶媒:エタノール)
【0050】
製造例74
3−[1−(3−メトキシカルボニルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
(a)3−[1−(3−ベンジルオキシカルボニルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例36と同様にして、3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン塩酸塩 700 (2.03 mmol)と3−ベンジルオキシカルボニルベンズアルデヒドから標題化合物を 1012 mg (1.90 mmol)得た
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.93 〜7.96 (2H, m), 7.08〜7.50 (14H, m), 6.87 〜6.93 (1H, m), 6.67 (1H, d, J=8Hz), 5.55 (1H, s), 5.36 (2H, s), 4.39 (1H, m), 3.48 (2H, s), 2.90 (1H, m), 2.83 (1H, m), 2.01 〜2.13 (3H, m), 1.41〜1.61 (3H, m).
(b)3−[1−(3−メトキシカルボニルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−ベンジルオキシカルボニルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 300 mg (0.56 mmol) のメタノール 20 mL溶液に、炭酸カリウム 8 mg (0.06 mmol) を加え、室温にて12時間攪拌した。反応液を水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 179 mg (0.39 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.89 〜7.94 (3H, m), 7.08〜7.50 (8H, m), 6.88〜6.93 (1H, m), 6.77 (1H, m), 5.56 (1H, s), 4.40 (1H, m), 3.91 (3H, s), 3.49 (2H, s), 2.92 (1H, m), 2.78 (1H, m), 2.01〜2.12 (3H, m), 1.52〜1.65 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 190 - 191℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0051】
製造例75
3−[1−(3−カルボキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−ベンジルオキシカルボニルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 700 mg (1.32 mmol) の酢酸溶液に、10%パラジウム−炭素 50 mgを加え、水素雰囲気下、室温にて5時間攪拌した。セライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。得られた粗結晶をエタノールで再結晶化して標題化合物を 450 mg (1.02 mmol) 得た。 1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.37 (1H, s), 7.79 〜7.83 (2H, m), 7.15〜7.50 (8H, m), 7.02〜7.08 (1H, m), 6.75〜6.84 (2H, m), 5.80 (1H, s), 4.15 (1H, m), 3.46 (2H, s), 2.68〜2.84 (2H, m), 1.91〜2.09 (3H, m), 1.35〜1.43 (3H, m).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
製造例76
3−[1−(3−カルバモイルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−カルボキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 220 mg (0.50 mmol) 、トリエチルアミン 111 mg (1.1 mmol)の塩化メチレン 50 mL溶液に、塩化チオニル 65 mg (0.55 mmol)の塩化メチレン 5 mL 溶液を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液にアンモニアガスを5分間通じた後、室温にて1時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残さを酢酸エチルに溶解した。水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下に溶媒を留去して標題化合物を 210 mg (0.48 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.77 (1H, s), 7.66 〜7.70 (1H, m), 7.09〜7.46 (10H, m), 6.88 〜6.94 (1H, m), 6.69 (1H, d, J=8Hz), 6.15 (1H, br), 5.80 (1H, br), 5.56 (1H, s), 4.33 (1H, m), 3.49 (2H, s), 2.90 (1H, m), 2.77 (1H, m), 1.96 〜2.14 (3H, m), 1.52〜1.62 (3H, m)
塩酸塩.
融点 ; 202 - 205℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0052】
製造例77
3−[1−(3−アセトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−ヒドロキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 207 mg (0.5 mmol)のピリジン 3 mL 溶液に、無水酢酸 61 mg (0.6 mmol) を加え、室温にて12時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 187 mg (0.41 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 7.37 〜7.39 (3H, m), 6.83〜7.32 (10H, m), 6.66 (1H, d, J=8Hz), 5.55 (1H, s), 4.36 (1H, m), 3.44 (2H, m), 2.88 (1H, m), 2.78 (1H, m), 2.29 (3H, s), 1.90〜2.08 (3H, m), 1.41〜1.58 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 171 - 173℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例78
3−[1−(3−メチルスルフィニルベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−メチルチオベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの塩酸塩 480 mg (1 mmol)を塩化メチレン 10 mLに溶解し、0〜10℃にてm−クロロ過安息香酸 190 mg (1.1 mmol)を加えた。室温にて10時間攪拌した後水を加え、アンモニア水でpH10とした後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を約1:1のジアステレオマーの混合物として 440 mg (0.96 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 8.41 (1H, s), 7.61 (1H, s), 7.39 〜7.50 (5H, m), 7.08〜7.28 (5H, m), 6.86〜6.91 (1H, m), 6.78 (1H, d, J=8Hz), 5.56 (1H, s), 4.39 (1H, m), 3.51 (2H, s), 2.88 (1H, m), 2.73 (1H, m), 2.71 (1.5H, s), 2.72 (1.5H, s), 2.03 〜2.12 (3H, m), 1.51〜1.64 (3H, m).
塩酸塩
融点 ; 198 - 202℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0053】
製造例79
3−(1−カルボキシメチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(1−エトキシカルボニルメチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの塩酸塩 191 mg (0.445 mmol)を4N塩酸 30 mLに溶解し、4時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧下にて濃縮し、残さにトルエン 30 mLを加え、再度減圧下にて濃縮して黄色結晶を得た。これをジエチルエーテル/エタノールで再結晶化して標題化合物の塩酸塩を 56 mg (0.14 mmol)得た。
塩酸塩
1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.83 〜10.13 (1H, brs), 9.55 (1H, s), 7.18 〜7.48 (6H, m), 7.03〜7.15 (1H, m), 6.75〜6.90 (2H, m), 5.67 (1H, s), 4.17〜4.35 (1H, m), 3.93〜4.13 (2H, brs), 2.87〜3.90 (5H, m), 1.49〜1.99 (3H, m).
融点 ; 230 - 236℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例80
3−(1−カルバモイルメチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(1−エトキシカルボニルメチルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 200 mg (0.508 mmol)をアンモニア/メタノール (6.09 M, 30 mL)に溶解し、オートクレーブ中にて、約150℃で6時間攪拌した。放冷後反応液を減圧下にて濃縮し、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)にて精製して標題化合物を 167 mg (0.45 mmol) 得た。
塩酸塩
1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.40 (1H, s), 6.95 〜7.50 (7H, m), 6.73〜6.90 (2H, m), 5.74 (1H, s), 4.00〜4.20 (1H, m), 2.60〜2.90 (2H, m), 2.78 (2H, s), 1.92〜2.18 (3H, m), 1.20〜1.55 (3H, m).
融点 ; 208 - 220℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0054】
製造例81
3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
(a)3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例24と同様にして、2−アミノ−3′−ベンジルオキシベンゾフェノンと4−アミノ−1−(3−メトキシベンジル)ピペリジンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ ; 6.60 〜7.41 (17H, m), 5.50 (1H, s), 5.01 (2H, s), 4.38 (1H, m), 3.79 (3H, s), 3.43 (2H, s), 2.92 (1H, m), 2.78 (1H, m), 1.77 〜2.12 (3H, m), 1.47〜1.63 (3H, m).
(b)3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(3−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 1.3 g (2.44 mmol)のメタノール 100 mL 溶液に、ぎ酸アンモニウム 504 mg (8 mmol)、10%パラジウム−炭素 50 mgを加え8時間加熱還流した。放冷後セライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残さをメタノール 50 mLに溶解し、5〜10℃にてm−アニスアルデヒド 1.33 g (9.76 mmol) 、シアノ水素化ほう素ナトリウム 613 mg (9.76 mmol) を加え、室温にて12時間攪拌した。減圧下にて濃縮した後水を加え、アンモニア水にてpH10とし、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 810 mg (1.83 mmol) 得た。 1H NMR (DMSO- d6 ) δ ; 9.39 (1H, s), 9.33 (1H,s), 7.23〜7.26 (2H, m), 7.03〜7.08 (2H, m), 6.75〜6.86 (7H, m), 6.55 (1H, m), 5.65 (1H, s), 4.09 (1H, m), 3.72 (3H, s), 3.36 (2H, s), 2.83 (1H, m), 2.71 (1H, m), 1.88〜2.09 (3H, m), 1.39 (3H, br).
融点 ; 250℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
くえん酸塩
融点 ; 130 - 132℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0055】
製造例82
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−6−クロロ−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例24と同様にして5−クロロ−2−トリクロロアセチルアミノベンゾフェノンと4−アミノ−1−ベンジルピペリジンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.19〜7.38 (10H, m), 7.13 (1H, s), 7.11 (1H, d, J=8.3Hz), 6.62 (1H, d, J=8.3Hz), 5.50 (1H, s), 4.35 (1H, m), 3.45 (2H, s), 2.93 (1H, d, J=10.6Hz), 2.78 (1H, d, J=11.6Hz), 1.93 〜2.09 (3H, m), 1.40〜1.63 (3H, m).
融点 ; 230℃以上(再結晶溶媒:エタノール)
塩酸塩
融点 ; 162 - 165℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例83
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−6−ニトロ−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例1と同様にして5−ニトロ−2−トリクロロアセチルアミノベンゾフェノンと2−(ジエチルアミノ)エチルアミンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.85 (1H, brs), 8.04 (1H, dd, J=8.9, 2.3Hz), 7.90 (1H, d, J=2.3Hz), 7.34〜7.38 (5H, m), 6.85 (1H, d, J=8.9Hz), 5.85 (1H, s), 3.80 〜3.90 (5H, m), 2.96〜3.07 (1H, m), 2.68〜2.78 (1H, m), 2.44〜2.60 (5H, m), 0.99 (6H, t, J=7.3Hz).
融点 ; 161 - 163℃(再結晶溶媒:エタノール)
製造例84
6−アミノ−3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例70と同様にして3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−6−ニトロ−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.24〜7.34 (5H, m), 6.54 (1H, d, J=8.3Hz), 6.48 (1H, dd, J=8.3, 2.3Hz), 6.31 (1H, d, J=2.3), 5.54 (1H, s), 3.74 〜3.84 (1H, m), 3.38 (2H, brs), 2.95〜3.05 (1H, m), 2.65〜2.75 (1H, m), 2.36〜2.58 (5H, m), 0.99 (6H, t, J=7.3Hz).
塩酸塩
融点 ; 242 - 244℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0056】
製造例85
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成
(a)3−ベンゾイル−2−トリクロロアセチルアミノピリジンの合成
2−アミノ−3−ベンゾイルピリジン 11.0 g (55 mmol) 及びトリエチルアミン 6.1 g (60 mmol)のテトラヒドロフラン 200 mL 溶液に、5〜15℃にてトリクロロアセチルクロライド 10.0 g (55 mmol) を滴下した。室温にて3時間攪拌した後、反応液を水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。得られた粗結晶をエチルアルコールで再結晶化して 14 .0 g (40 mmol)の標題化合物を得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.73〜8.75 (1H, m), 7.99〜8.02 (1H, m), 7.71〜7.77 (2H, m), 7.62〜7.68 (1H, m), 7.42〜7.56 (2H, m), 7.23〜7.28 (1H, m).
(b)3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−4−トリクロロメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成
3−ベンゾイル−2−トリクロロアセチルアミノピリジン 1.4 g (4.07 mmol)のジメチルスルホキシド 50 mL溶液に、2−(ジエチルアミノ)エチルアミン 0.52 g (4.5 mmol)を加えて室温にて24時間攪拌した。反応液を水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で分離精製して標題化合物を 240 mg (0.54 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 9.42 (1H, brd), 8.33〜8.38 (2H, m), 7.31〜7.46 (3H, m), 7.13〜7.19 (2H, m), 6.83 (1H, dd, J=7.9, 4.9Hz), 3.89 〜4.00 (1H, m), 3.15〜3.26 (1H, m), 2.75〜2.85 (1H, m), 2.20〜2.34 (4H, m), 1.92〜2.02 (1H, m), 0.79 (6H, t, J=7.3Hz).
(c)3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−4−トリクロロメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン 240 mg (0.54 mmol) のジメチルホルムアミド 10 mL溶液に、5〜15℃にて水素化ほう素ナトリウム 82 mg (2.16 mmol)を加えた。室温にて3時間攪拌した後、反応液を氷水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 110 mg (0.34 mmol) 得た。
融点; 160-162.5 ℃
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.14 (1H, dd, J=5.0, 1.7Hz), 7.78 (1H, brs), 7.31 〜7.39 (5H, m), 7.25〜7.28 (1H, m), 6.82 (1H, dd, J=7.6, 5.0Hz), 5.75 (1H, s), 3.77 〜3.87 (1H, m), 2.99〜3.03 (1H, m), 2.69〜2.79 (1H, m), 2.42〜2.60 (5H, m), 0.99 (6H, t, J=7.3Hz).
【0057】
製造例86
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[3,4−d]ピリミジンの合成
製造例85と同様にして、3−アミノ−4−ベンゾイルピリジンと2−(ジエチルアミノ)エチルアミンから標題化合物を合成した。
融点; 138-140.5 ℃(再結晶溶媒:酢酸エチル)
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.11 (1H, s), 8.11 (1H, d, J=5.0Hz), 7.68 (1H, brds), 7.30〜7.36 (5H, m), 6.86 (1H, d, J=5.0Hz), 5.76 (1H, s), 3.77 〜3.87(1H, m), 2.97 〜3.08 (1H, m), 2.66〜2.78 (1H, m), 2.41〜2.59 (5H, m), 0.99 (6H, t, J=7.3Hz).
製造例87
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
製造例85と同様にして、4−アミノ−3−ベンゾイルピリジンと2−(ジエチルアミノ)エチルアミンから標題化合物を合成した。
融点; 132.5-134 ℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.26 (1H, d, J=5.3Hz), 8.16 (1H, s), 7.30 〜7.36 (5H, m), 6.63 (1H, d, J=5.3Hz), 5.80 (1H, s), 3.81 〜3.89 (1H, m), 2.97〜3.09 (1H, m), 2.73〜2.76 (1H ,m), 2.44〜2.60 (5H, m), 0.99 (6H, t, J=7.3Hz).
塩酸塩:融点; 230 ℃以上(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例88
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−4−(3−メトキシ)フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成
製造例85と同様にして、2−アミノ−3−(3−メトキシベンゾイル)ピリジンと2−(ジエチルアミノ)エチルアミンから標題化合物を合成した。
融点; 162.5-164 ℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル)
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.15 (1H, dd, J=4.9 and 1.6Hz), 7.88 (1H, brs), 7.23〜7.29 (2H, m), 6.92 (1H, dd, J=8.9, 1.0Hz), 6.80 〜6.86 (3H, m), 5.72 (1H, s), 3.78〜3.87(1H, m), 3.78 (3H, s), 2.91 〜3.02 (1H, m), 2.67〜2.77(1H, m), 2.38 〜2.60 (5H, m), 0.97 (6H, t, J=7.3Hz).
【0058】
製造例89
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
(a)3−[α−{(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イミノ}ベンジル]−4−トリクロロアセチルアミノピリジンの合成
3−ベンゾイル−4−トリクロロアセチルアミノピリジン 19.6 g (57 mmol) のジメチルスルホキシド 100 mL 溶液に、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン 13.0 g (68 mmol) を加え、室温にて48時間攪拌した。反応液を水に空け、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン 1:1)にて精製し、酢酸エチルで再結晶化を行ない標題化合物を 18.5 g (35.9 mmol) 得た。
融点; 152-154 ℃(分解)
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.60 (1H, d, J=5.9Hz), 8.52 (1H, d, J=5.9Hz), 8.07 (1H, s), 7.51〜7.53 (3H, m), 7.27〜7.32 (5H, m), 7.14〜7.18 (2H, m), 3.44 (2H, s), 3.14〜3.22 (1H, m), 2.87 (2H, m), 1.96〜2.08 (2H, m), 1.52〜1.83 (4H, m).
(b)3−[α−{(1−ベンジルピペリジン−4−イル)アミノ}ベンジル]−4−アミノピリジンの合成
3−[α−{(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イミノ}ベンジル]−4−トリクロロアセチルアミノピリジン 18.0 g (34.9 mol)のエタノール 150 mL 溶液に氷冷下、水素化ほう素ナトリウム 2.65 g (70 mmol) を加え、室温にて5時間攪拌した。反応液を水に空け、エタノールを減圧下に留去後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)にて精製して標題化合物を 4.82 g (12.9 mmol) 得、3−[α−[(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イミノ]ベンジル]−4−アミノピリジンを 6.65 g (17.9 mmol) 得た。
水素化リチウムアルミニウム 0.68 g (17.9 mmol) のテトラヒドロフラン 100 mL の縣濁液に、加熱還流下3−[α−{(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イミノ」ベンジル]−4−アミノピリジン 6.65 g (17.9 mmol) のテトラヒドロフラン 30 mL溶液を滴下し、1時間加熱還流した。放冷後、氷冷下、水 0.7 mL 、15%水酸化ナトリウム水溶液 0.7 mL 、水 2 mL を順次加え、室温にて1時間攪拌した後セライト濾過した。濾液を濃縮し、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)にて精製して標題化合物を 4.2 g (11.3 mmol)得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.06 (1H, d, J=5.6Hz), 7.98 (1H, s), 7.24 〜7.35 (10H, m), 6.42 (1H, d, J=5.6Hz), 5.59 (2H, brs), 5.08 (1H, s), 3.48 (2H, s), 2.82 (1H, m), 2.45 (1H, m), 1.86〜2.00 (4H, m), 1.36〜1.54 (2H, m).
3−[α−{(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イミノ}ベンジル]−4−アミノピリジン
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.80 (1H, d, J=5.6Hz), 7.74 (1H, s), 7.43 〜7.46 (3H, m), 7.22〜7.33 (5H, m), 7.11〜7.14 (2H, m), 6.49 (1H, d, J=5.6Hz), 3.47 (2H, s), 3.15 〜3.22 (1H, m), 2.77〜2.81 (2H, m), 1.95〜2.02 (2H, m), 1.73〜1.87 (2H, m), 1.63〜1.67 (2H, m).
(c)3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
3−[α−{(1−ベンジルピペリジン−4−イル)アミノ}ベンジル]−4−アミノピリジン 8.0 g (21.5 mmol)のテトラヒドロフラン 100 mL 溶液に1,1′−カルボニルジイミダゾール 5.0 g (3.1 mmol) を加え、8時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧下にて濃縮し、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製した。得られた粗結晶をジエチルエーテル/エタノールで再結晶化して標題化合物を 4.2 g (10.5 mmol)得た。
融点; 209-210 ℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.35 (1H, s), 8.26 (1H, d, J=5.6Hz), 8.09 (1H, brs), 7.20 〜7.38 (10H, m), 6.65 (1H, d, J=5.6Hz), 5.64 (1H, s), 4.36 (1H, m), 2.96 (1H, m), 2.80 (1H, m), 2.00〜2.10 (3H, m), 1.50〜1.65 (3H, m).
塩酸塩:融点; 230 ℃以上(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0059】
製造例90
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成
製造例89と同様にして、3−ベンゾイル−2−トリクロロアセチルアミノピリジンと4−アミノ−1−ベンジルピペリジンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.74 (1H, s), 8.19 (1H, dd, J=5.0, 1.7Hz), 7.19 〜7.46 (11H, m), 6.85 (1H, dd, J=7.6, 5.0Hz), 5.55 (1H, s), 4.40 (1H, m), 3.44 (2H, s), 2.93 (1H, d, J=8.3Hz), 2.78 (1H, d, J=11.6Hz), 1.94 〜2.08 (3H, m), 1.39〜1.75 (3H, m).
塩酸塩:融点; 186-189 ℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例91
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン 4.13 g (10.4 mmol) のメタノール 250 mL 溶液に、ぎ酸アンモニウム 1.89 g (30 mmol) 、10%パラジウム−炭素 0.3 gを加え、5時間加熱還流した。冷却後、反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。残さに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 10:100:900)で精製して標題化合物を 2.67 g (8.66 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 9.53 (1H, brs), 8.31 (1H, s), 8.26 (1H, d, J=5.3Hz), 7.22 〜7.41 (5H, m), 6.76 (1H, d, J=5.3Hz), 5.65 (1H, s), 4.33 (1H, m), 3.17 (1H, d, J=12.2Hz), 3.03 (1H, d, J=12.5Hz), 2.58 〜2.74 (2H, m), 1.95〜2.04 (1H, m), 1.64 (2H, d, J=10.6Hz), 1.38〜1.54 (1H, m).
製造例92
3−(1−アリルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン 500 mg (1.62 mmol) のエタノール 20 mL溶液に、炭酸カリウム 336 mg (2.43 mmol) 、臭化アリル 235 mg (1.94 mmol) を順次加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残さに水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)で精製して標題化合物を 385 mg (1.10 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.44 (1H, s), 8.32 (1H, s), 8.24 (1H, d, J=5.3Hz), 7.21 〜7.38 (5H, m), 6.69 (1H, d, J=5.3Hz), 5.77 〜5.87 (1H, m), 5.64 (1H, s), 5.16 (1H, d, J=7.9Hz), 5.11 (1H, d, J=1.0Hz), 4.38 (1H, m), 2.80〜3.02 (3H, m), 1.91〜2.08 (3H, m), 1.52〜1.70 (3H, m).
塩酸塩:融点; 155-158 ℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0060】
製造例93
3−[1−(3−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン 500 mg (1.62 mmol) のメタノール 30 mL溶液に、氷冷下10%塩酸/エタノール溶液 1200 mg、3−チオフェンカルボキサアルデヒド 727 mg (6.48 mmol) 、シアノ水素化ほう素ナトリウム 407 mg (6.48 mmol) を加えた。室温にて10時間攪拌した後、反応液を減圧下にて濃縮した。残さに水を加え、アンモニア水にてpH10とした後、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:クロロホルム 1:9)にて精製して標題化合物を 550 mg (1.36 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.93 (1H, s), 8.34 (1H, s), 8.27 (1H, d, J=5.3Hz), 7.20 〜7.39 (6H, m), 7.07 (1H, m), 7.01 (1H, dd, J=5.0 and 1.3Hz), 6.70 (1H, d, J=5.3Hz), 5.64 (1H, s), 4.35 (1H, m), 3.50 (2H, s), 2.97 (1H, d, J=6.9Hz), 2.82 (1H, d, J=10.9Hz), 1.93〜2.14 (3H, m), 1.47〜1.66 (3H, m).
塩酸塩:融点; 230 ℃以上(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
製造例94
3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンの合成
製造例93と同様にして、3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジンと3−メトキシベンズアルデヒドから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.40 (1H, brs), 8.35 (1H, s), 8.24 (1H, d, J=5.3Hz), 7.18 〜7.39 (6H, m), 6.76〜6.84 (3H, m), 6.67 (1H, d, J=5.3Hz), 5.64 (1H, s), 4.35 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.53 (2H, s), 2.96 (1H, m), 2.81 (1H, m).
塩酸塩:融点; 230 ℃以上(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
【0061】
製造例95
3−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−5−メチル−4−フェニル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジンの合成
製造例85と同様にして、2−アミノ−3−ベンゾイル−4−メチルチオフェンと2−(ジエチルアミノ)エチルアミンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.56 (1H, brs),7.28 〜7.34 (5H, m), 6.18 (1H, d, J=1.0Hz), 5.49 (1H, s), 3.56 〜3.66 (1H, m), 3.05〜3.15 (1H, m), 2.64〜2.74 (1H, m), 2.46〜2.60 (4H, m), 2.31〜2.41 (2H, m), 1.83 (3H, d, J=1.0Hz),
1.00 (6H, t, J=7.3Hz) .
製造例96
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
(a)4,5−シス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−ヒドロキシベンジル)シクロヘキセンの合成
4,5−シス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−ベンゾイルシクロヘキセン 500 mg (1.93 mmol) のメタノール 10 mL溶液に、氷冷下水素化ほう素ナトリウム 162 mg (4.28 mmol) を加えた。室温にて3時間攪拌した後、反応液を水に空け、減圧下メタノールを留去し、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮し、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル 1:1)で精製して 487 mg (1.87 mmol) の標題化合物をジアステレオマーの混合物として得た。上記混合物 35 mgを更にカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル 1:1)で分離精製して、ジアステレオマーAを 10 mg、ジアステレオマーBを 25 mg得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル 1:1)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.18〜7.36 (5H, m), 5.48〜5.62 (2H, m), 5.03 (1H, dd, J=3, 3Hz), 4.73 (1H, d, J=9Hz), 4.28 (1H, d, J=3Hz), 3.91 (1H, m), 3.73 (3H, m), 2.39 〜2.50 (1H, m), 2.19〜2.32 (1H, m), 1.94〜2.07 (1H, m), 1.71〜1.82 (1H, m), 1.52〜1.60 (1H, m).
ジアステレオマーB
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.23〜7.36 (5H, m), 5.59 (2H, m), 5.10 (1H, d, J=9Hz), 4.48 〜4.55 (2H, m), 4.21(1H, dd, J=10, 4Hz), 3.74 (3H, s), 2.46 〜2.53 (1H, m), 2.13〜2.20 (1H, m), 1.44〜2.05 (1H, m), 1.50〜1.73 (2H, m).
(b)4,5−シス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−クロロベンジル)シクロヘキセンの合成
4,5−シス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−ヒドロキシベンジル)シクロヘキセンのジアステレオマーの混合物 415 mg (1.59 mmol) の1,2−ジクロロエタン 10 mL溶液に、室温にて四塩化炭素 0.17 mL (1.76 mmol)、トリフェニルフォスフィン512 mg (1.95 mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した後、2時間加熱還流した。減圧下1,2−ジクロロエタンを留去し、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製して 219 mg (0.78 mmol) の標題化合物をジアステレオマーの混合物として得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.20〜7.41 (5H, m), 5.76〜5.81 (1H, m), 5.58〜5.67 (2H, m), 4.61〜5.05 (2H, m), 3.60〜3.71 (3H, m), 1.81〜2.82 (5H, m).
(c)3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
4,5−シス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−クロロベンジル)シクロヘキセン 200 mg (0.72 mmol) のジメチルホルムアミド 10 mL溶液に、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン 1.08 g (9.43 mmol) 、トリエチルアミン 1 mL を加え、約80℃にて20時間攪拌した。減圧下ジメチルホルムアミドを留去した後、水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮し、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:10:90)で分離精製して、ジアステレオマーAを 64 mg (0.16 mmol)、ジアステレオマーBを 112 mg (0.28 mmol) 得た。ジアステレオマーAは、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:10:90)においてよりRf値の大きいジアステレオマーであり、ジアステレオマーBはよりRf値の小さいジアステレオマーである。
ジアステレオマーA
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.21〜7.36 (10H, m), 5.70 (1H, m), 5.56 (1H, m), 4.85 (1H, d, J=5Hz), 4.64 (1H, d, J=9Hz), 4.34 (1H, d, J=8Hz), 3.99 (1H, m), 3.52 (1H, m), 3.47 (2H, s), 2.78 (2H, m), 2.24〜2.34 (1H, m), 1.99〜2.12 (6H, m), 1.89 (2H, m), 1.40 (2H, m).
くえん酸塩
融点 ; 120 - 122℃(再結晶溶媒:イソプロパノール/酢酸エチル)
ジアステレオマーB
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.20〜7.37 (10H, m), 5.52 〜5.77 (2H, m), 4.84 (1H, d, J=5Hz), 4.76 (1H, d, J=9Hz), 4.50 (1H, d, J=8Hz), 3.81 〜4.01 (2H, m), 3.53 (1H, m), 3.48 (2H, s), 2.76〜2.87 (2H, m), 1.87〜2.33 (9H, m), 1.45 (2H, m).
【0062】
製造例97
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例15と同様にして、3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.23〜7.34 (5H, m), 5.69 (1H, m), 5.56 (1H, m), 4.94 (1H, d, J=9Hz), 4.80 (2H, m), 3.94 (1H, m), 3.61 (1H, m), 2.99 (2H, m), 2.62 (2H, m), 1.88 〜2.32 (6H, m), 1.20〜1.33 (2H, m).
製造例98
3−(1−アリルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例31と同様にして3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.14〜7.29 (5H, m), 5.63〜5.81 (2H, m), 5.49 (1H, m), 5.03〜5.11 (3H, m), 4.65〜4.79 (2H, m), 4.45 (1H, d, J=8Hz), 3.93 (1H, m), 3.49 (2H, m), 2.85 (2H, d, J=7Hz), 2.72 (2H, m), 1.65〜2.27 (6H, m), 1.31 (2H, m).
製造例99
3−[1−(3−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例36と同様にして3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンと3−チオフェンカルボキサアルデヒドから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.25〜7.35 (6H, m), 7.12 (1H, s), 7.05 (1H, dd, J=5, 1Hz), 5.71 (1H, m), 5.57 (1H, m), 4.86 (1H, d, J=5Hz), 4.56 (1H, d, J=8.6Hz), 4.26 (1H, d, J=7.6Hz), 4.02 (1H, m), 3.54 (2H, s), 2.83 (2H, d, J=11.9Hz), 1.90〜2.36 (8H, m), 1.37〜1.50 (2H, m).
【0063】
製造例100
3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例36と同様にして3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンと3−メトキシベンズアルデヒドから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.19〜7.35 (6H, m), 6.88 (1H, m), 6.78〜6.82 (1H, m), 5.74 (1H, m), 5.57 (1H, m), 4.86 (1H, d, J=5Hz), 4.61 (1H, d, J=8.9Hz), 4.33 (1H, d, J=7.3Hz), 4.02 (1H, m), 3.81 (3H, s), 3.57 (1H, m), 3.45 (2H, s), 2.80 〜2.88 (2H, m), 1.89〜2.35 (8H, m), 1.37〜1.48 (2H, m).
製造例101
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンのジアステレオマーA 391 mg (0.97 mmol) のメタノール 15 mL溶液に30%酸化白金 90 mgを加え、水素雰囲気下室温にて6時間攪拌した。セライト濾過後減圧下メタノールを留去し、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:10:90)で分離精製して標題化合物を 352 mg (0.87 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.25〜7.36 (10H, m), 4.93 (1H, d, J=7.6Hz), 4.73 (1H, d, J=5.3Hz), 4.21 (1H, d, J=8.3Hz), 3.54〜3.62 (2H, m), 3.48 (2H, s), 2.76 (2H, m), 2.09 (2H, m), 1.74〜1.91 (8H, m), 1.15〜1.48 (9H, m).
製造例102
3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例15と同様にして、3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.28〜7.36 (5H, m), 5.14 (1H, d, J=7.6Hz), 4.73 (1H, d, J=5Hz), 4.37 (1H, d, J=8.3Hz), 3.56 〜3.70 (3H, m), 2.93〜3.02 (2H, m), 2.60 (2H, m), 1.73〜2.08 (5H, m), 1.18〜1.48 (6H, m).
【0064】
製造例103
3−(1−アリルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例31と同様にして3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.22〜7.36 (5H, m), 5.73〜5.88 (1H, m), 5.06〜5.19 (3H, m), 4.74 (1H, d, J=5.3Hz), 4.35 (1H, d, J=7.9Hz), 3.51〜3.67 (2H, m), 2.80〜2.96 (5H, m), 1.73〜2.21 (7H, m), 1.15〜1.48 (6H, m).
製造例104
3−[1−(3−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例36と同様にして3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンと3−チオフェンカルボキサアルデヒドから標題化合物を合成した。 1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.20〜7.34 (6H, m), 7.11 (1H, m), 7.02 (1H, m), 5.29 (1H, d, J=7.9Hz), 4.73 (2H, d, J=5Hz), 3.51 (2H, s), 3.45〜3.68 (3H, m), 2.80 (2H, m), 1.70〜1.85 (5H, m), 1.12〜1.44 (6H, m).
製造例105
3−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例36と同様にして3−(ピペリジン−4−イル)−4−フェニル−シス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンと3−メトキシベンズアルデヒドから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.18〜7.34 (5H, m), 6.78〜6.89 (3H, m), 5.25 (1H, d, J=7.9Hz), 4.72 (1H, d, J=5Hz), 4.67 (1H, d, J=7.6 Hz), 3.79 (3H, s), 3.46 (2H, s), 3.52〜3.74 (3H, m), 2.77 (2H, m), 2.10 (2H, m), 1.70〜1.85 (5H, m), 1.13〜1.46 (6H, m).
【0065】
製造例106
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−トランス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
(a)4,5−トランス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−ベンゾイルシクロヘキセンの合成
4,5−シス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−ベンゾイルシクロヘキセン 13.74 g (53.0 mmol)のメタノール 400 mL 溶液にナトリウムメトキシド 3.31 g (61.27 mmol)を加え、20時間加熱還流した。減圧下メタノールを留去した後、水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮し、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム:酢酸エチル 1:1)で精製した。得られた粗結晶を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶化して標題化合物を 6.94 g (29.7 mmol) 得た。
融点 ; 122 - 124℃
1H NMR(CDCl3 ) δ; 8.07 (2H, m), 7.46〜7.60 (3H, m), 5.76 (1H, m), 5.65 (1H, m), 4.90 (1H, m), 4.20 (1H, m), 4.02 (1H, m), 3.63 (3H, s), 2.36 (3H, m), 2.17 (1H, m).
(b)4,5−トランス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−ヒドロキシベンジル)シクロヘキセンの合成
製造例96(a)と同様にして、4,5−トランス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−ベンゾイルシクロヘキセンから標題化合物を約2:3のジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.17〜7.40 (5H, m), 5.49〜5.65 (2.6H, m), 5.24 (0.4H, m), 5.03 (0.6H, m), 4.94 (0.6H, d, J=10.2Hz), 4.59 (0.4H, m), 4.34 (0.4H, d, J=4Hz), 3.81 〜4.08 (1H, m), 3.71 (1.8H, s), 3.59 (1.2H, s), 1.57〜2.61 (5H, m).
(c)4,5−トランス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−クロロベンジル)シクロヘキセンの合成
製造例96(b)と同様にして、4,5−トランス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−ヒドロキシベンジル)シクロヘキセンから標題化合物をジアステレオマーの混合物として合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.20〜7.44 (5H, m), 5.56〜5.71 (2H, m), 5.02 (1H, d, J=6.9Hz), 4.76 (1H, m), 3.57 〜3.76 (4H, m), 2.49〜2.56 (2H, m), 1.93〜2.33 (3H, m).
(d)3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−トランス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成4,5−トランス−4−メトキシカルボニルアミノ−5−(α−クロロベンジル)シクロヘキセン 202 mg (0.72mmol)のアセトニトリル 10 mL溶液に、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン 205 mg (1.08 mmol) 、ヨウ化ナトリウム 163 mg (1.09 mmol) 、炭酸カリウム 300 mg (2.17 mmol) を加え、オートクレーブ中約120℃にて10時間攪拌した。放冷後セライト濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残さに水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、炭酸カリウムで乾燥した後減圧下にて濃縮した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、アンモニア水:メタノール:クロロホルム 1:10:90)で精製して、標題化合物を 119 mg (0.30 mmol) 得た。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.34 (3H, m), 7.20〜7.32 (7H, m), 5.53〜5.63 (2H, m), 5.01 (1H, d, J=10.2Hz), 3.45〜3.58 (2H, m), 3.45 (2H, m), 2.60〜2.78 (3H, m), 1.63〜2.17 (11H, m).
【0066】
製造例107
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−トランス−オクタヒドロ−2(1H)−キナゾリノンの合成
製造例101と同様にして3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−トランス−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−2(1H)−キナゾリノンから標題化合物を合成した。
1H NMR(CDCl3 ) δ; 7.40〜7.47 (3H, m), 7.19〜7.33 (7H, m), 5.05 (1H, d, J=10.6Hz), 3.51 (1H, m), 3.46 (2H, m), 3.28 (1H, m), 2.76 (2H, m), 2.26 (1H, m), 2.09 (2H, m), 1.61〜1.86 (7H, m), 0.94〜1.49 (5H, m).
製造例108
3−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリンチオンの合成
α−(2−アミノフェニル)−N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)ベンジルアミン 503 mg (1.35 mmol) のテトラヒドロフラン 10 mL溶液に1,1′−チオカルボニルジイミダゾール 300 mg (1.68 mmol) を加え、3時間加熱還流した。放冷後反応液を減圧下にて濃縮し、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:クロロホルム 1:4)で精製して標題化合物を 540 mg (1.30 mmol) 得た。
塩酸塩
融点 ; 212 - 214℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル/エタノール)
1H NMR(CD3 OD) δ; 7.13〜7.57 (12H, m), 6.88 〜7.03 (2H, m), 5.70〜5.84 (2H, m), 4.85 (2H, s), 3.02〜3.59 (4H, m), 2.43 (1H, m), 1.74〜2.04 (3H, m).
製造例109
6−クロロ−3−[3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン イオダイドの合成
6−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン 418 mg (1.22 mmol) のエタノール 30 mL溶液にヨウ化メチル 176 mg (1.24 mmol) を加え、室温にて4日間攪拌した。析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄して標題化合物を 374 mg (0.77 mmol) 得た。
融点 ; 164 - 166℃
1H NMR(CD3 OD) δ; 7.28〜7.45 (5H, m), 7.09〜7.15 (2H, m), 6.83 (1H, m), 5.77 (1H, s), 3.61 (1H, m), 3.30 (2H, m), 3.15 (1H, m), 3.06 (9H, s), 2.00 (2H, m).
【0067】
製造例110
3−(1−メチル−3−キヌクリジニオ)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン イオダイドの合成
製造例109と同様にして3−(キヌクリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンのジアステレオマーBから標題化合物を合成した。
融点 ; 230℃以上(再結晶溶媒:エタノール/アセトン)
1H NMR (DMSO- d6 ) δ; 9.89 (1H, s), 7.11〜7.48 (7H, m), 6.80〜6.95 (2H, m), 5.76 (1H, s), 3.80〜4.01 (2H, m), 3.27〜3.59 (5H, m), 2.92 (3H, s), 2.28〜2.33 (1H, m), 1.70〜2.08 (4H, m).
製造例111
3−[(2S)−1,1−ジエチル−2−ピロリジニオ]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノン イオダイドの合成
3−[(2S)−1−エチルピロリジン−2−イル]メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キナゾリノンのジアステレオマーA1 156 mg (0.46 mmol)のクロロホルム 10 mL溶液に、ヨウ化エチル 819 mg (5.25 mmol) を加え、4日間加熱還流した。放冷後セライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。得られた固形物をジエチルエーテル/エタノールで洗浄してアモルファス状の標題化合物を 63 mg (0.13 mmol)得た。
1H NMR(CD3 OD) δ; 7.25〜7.43 (5H, m), 7.13〜7.19 (2H, m), 6.84〜6.96 (2H, m), 5.79 (1H, s), 4.18〜4.35 (2H, m), 3.28〜3.60 (6H, m), 3.04〜3.12 (1H, m), 2.40 (1H, m), 2.08〜2.20 (3H, m).
【0068】
製剤例1
錠剤は例えば次のようにして製造できる。
【表1】
Figure 0003859738
各成分を混合し、打錠して120mgの錠剤に成形することができる。
【0069】
製剤例2
注射剤は例えば次のようにして製造できる。
【表2】
Figure 0003859738
上記成分の溶液を濾過滅菌し、洗浄、滅菌したバイアルビンに充填し、洗浄、滅菌したゴム栓で密封し、フリップオフキャップで巻締して注射剤を製造することができる。
【0070】
試験例1
本発明の使用目的の1つである心筋細胞内Ca2+の過剰蓄積に対する抑制の程度を評価するために、本発明の化合物を用いてウアバイン中毒抑制作用を測定した。ウアバイン中毒は心筋細胞内にCa2+が流入し、Ca2+の過剰蓄積が起こることにより引き起こされるので(アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー、Am. J. Physiol., 1989, 256, C1273-C1276 :ベーシック・リサーチ・オブ・カルディオロジー、Basic Res. Cardiol., 1989, 84, 553-563)、ウアバインの作用を抑制する化合物は心筋細胞内のCa2+過剰蓄積を抑制すると言える。
試験方法
1)標本の作製
雄性モルモット(日本チャールズリバー)の頭部を殴打、頸椎脱臼して屠殺した後、直ちに心臓を摘出し、予め冷却したタイロード液中にて拍動を速やかに停止せしめ、左心房筋を分離した。95%O2 +5%CO2 ガスを通気し、32±0.3℃に維持したタイロード液25mLを満たしたマグヌス管内に左心房標本を懸垂し、0.45〜0.55gの負荷をかけた。標本は電気刺激装置(ダイヤメディカル DPS−160B)を用い、双極銀電極を介して矩形波刺激(刺激頻度;2Hz、持続時間;3msec、域値の50%増しの電圧)により電気的に駆動させた。張力はFDトランスデューサー(Toyo Baldwin T7−30−240)及び変換増幅ユニット(日本電気三栄 1829型)を介して等尺性に(isometorically)リニアコーダー(グラフテックWR−3101)上に記録した。標本を懸垂後1時間放置し、発生張力が充分に安定したことを確認した後実験を開始した。
2)本発明化合物のウアバイン誘発心筋障害改善作用の評価
本発明の化合物を3×10−6Mとなるように添加し、10分間放置した後、ウアバイン(メルク)を10−6Mとなるように適用した。各々、ウアバイン適用40分後に発生張力を記録し、60分後に発生張力、静止張力を記録した。発生張力および静止張力はウアバイン適用直前の値を100%として各時点での変化量(%発生張力および%静止張力)で表し、薬物無処理群との間で Studentのt検定で、危険率5%以下の差を有意差有りと判断した。なお、試験化合物は3×10-4Mになるように精製水で溶解して原液とした。
3)試験化合物
化合物 1:製造例1;くえん酸塩
化合物 2:製造例2;塩酸塩
化合物 3:製造例3;塩酸塩
化合物 4:製造例8;ジアステレオマーAの塩酸塩
化合物 5:製造例15;塩酸塩
化合物 6:製造例24;くえん酸塩
化合物 7:製造例25;ジアステレオマーAの塩酸塩
化合物 8:製造例53;メソ酒石酸塩
化合物 9:製造例84;塩酸塩
化合物10:製造例109
化合物11:製造例110
化合物12:製造例111
【0071】
試験結果
各化合物の試験結果を表3に示す。
【表3】
表3 ウアバイン(10-6M)により誘発した収縮不全、静止張力の増大に対する効果
Figure 0003859738
成績は平均値±標準誤差で示す。
* 非処置群との間に5%の危険率で有意差あり。
** 非処置群との間に1%の危険率で有意差あり。
【0072】
試験例2
本発明の使用目的の1つである心筋細胞内Ca2+の過剰蓄積に対する抑制の程度を評価するために、本発明化合物の心筋細胞内へのCa2+の流入を抑制する効果を培養心筋細胞を用いて調べた。評価は文献記載の方法(モレキュラー・ファーマコロジー、Mol. Pharmacol., 1986, 30, 164-170:サーキュレイション・リサーチ、Circ. Res., 1992, 70, 804-811 )に従い、Na+ 非含有液置換による細胞質Ca2+濃度増大に対する抑制作用を指標に行なった。
試験方法
1)心筋細胞の培養
文献記載の方法(サーキュレイション・リサーチ、Circ. Res., 1993, 73, 758-770)に従って妊娠14〜15日目のICR系マウス胎児(日本チャールズリバー)より心筋細胞を単離培養した。すなわち、胎児心筋より心室筋を採取しミンス(mince)後、0.25%トリプシン(GIBCO)にて心室筋細胞を分離した。得られた心筋細胞を予めフィブロネクチン(高研)をコートしたカバーガラスに付着させ10%ウシ胎児血清(GIBCO)含有EagleMEM倍地(阪大微生物研究所)中でCO2 インキュベーター(アステック BL−160:37℃,5%CO2 +95%空気)にて培養した。
2)Na+ 非含有液置換による細胞質Ca2+濃度変化の測定
培養4〜6日目の細胞を117.4mM NaCl,5.4mM KCl,0.8mM MgCl2 ,1.8mM CaCl2 ,0.1%グルコース,5mMHEPES(ナカライテスク), pH7.4(正常HEPES液)で洗浄後、20μM Fura2−AM(同仁化学研究所),0.4%ウシ血清アルブミン(Sigma)含有正常HEPES液に(遮光下、37℃)にて20分間インキュベートすることにより、Fura2−AM を細胞内に負荷させた。正常HEPES液2mLにて2回洗浄後、37℃保温可能灌流用チャンバーに細胞の付着したカバーガラスを設置し高純度酸素ガスを通気した正常HEPES液を2mL/分の流速で灌流させた。次に、文献記載の方法(ビョーシニカ・エ・ビョウーフィジカ・アクタ、Biochimica et Biophysica Acta, 1981, 642, 158-172 )に従い 28mM NaCl,108mM choline−Cl(和光純薬),0.1mM EGTA(和光純薬), 0.1%グルコース,5mM HEPES,pH7.4(28mM Na負荷HEPES液)にて5分間灌流することによりNa+ を細胞に負荷した後、135mM choline−Cl,1.8mMCaCl2 ,0.1%グルコース,5mM HEPES,pH7.4(Na非含有HEPES液)で灌流し、細胞質Ca2+濃度を増加させた。細胞質Ca2+濃度は340nm及び380nm励起時の500nmの蛍光強度を2波長分光蛍光測定装置(日本分光CAM−230)にて測定し、その蛍光強度比(340nm/380nm)より算出した。薬物は1mMになるよう精製水で調製した後、灌流液に所定の濃度になるよう適宜希釈して用いた。
3)本発明化合物のCa2+濃度増大に対する抑制作用の評価
本発明化合物を28mM Na負荷HEPES液灌流時とNa非含有HEPES液灌流時の両方に処置し、Na非含有HEPES液灌流時のFura2−AM蛍光強度比変化(細胞内Ca2+濃度変化)を観察した。試験化合物による抑制作用は、処置群と非処置群におけるNa非含有HEPES 液灌流時のFura2−AM蛍光強度比変化を比較することにより評価した。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物 6(製造例24;くえん酸塩)のNa+ 非含有液置換による細胞質Ca2+濃度増大に対する抑制作用試験結果を示すグラフである。横軸は試験化合物処置後の時間を表し、縦軸はNa非含有HEPES液灌流時のFura2−AM蛍光強度比変化を示す。
【0074】
【図2】化合物13(製造例89;塩酸塩)のNa+ 非含有液置換による細胞質Ca2+濃度増大に対する抑制作用試験結果を示すグラフである。横軸は試験化合物処置後の時間を表し、縦軸はNa非含有HEPES液灌流時のFura2−AM蛍光強度比変化を示す。

Claims (5)

  1. 一般式(1)
    Figure 0003859738
    [式中、Tは酸素原子または硫黄原子を表し、Yはアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、フェニル基、置換フェニル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリール基または置換へテロアリール基を表す。R 1 及びR 2 は互いに独立して、水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基または低級アルキルスルホニル基を表す。
    環W及びZは、
    (a)環W5〜6員環のヘテロ芳香環または5〜10員環のシクロアルケン環もしくはシクロアルカン環であり、Zは
    (a−1)式
    Figure 0003859738
    {式中、A 1 及びA 2 は互いに独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、飽和ヘテロ環基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、置換へテロアリールアルキル基または基−CH 2 3 (式中、R 3 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)を表すか、またはA 1 とA 2 は互いに結合してヘテロ環を形成してもよい。Gは炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキレンもしくは炭素原子数1〜8の分岐したアルキレンを表すか、または基
    Figure 0003859738
    (式中、p及びmは互いに独立して0、1又は2を表し、Dはシクロアルカン環を表す。)を表す}または
    (a−2)式
    Figure 0003859738
    {式中、nは0、1または2を表し、環Eは窒素原子を含む4〜8員環の飽和ヘテロ環を表し、A 3 は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル基、飽和ヘテロ環 基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、置換へテロアリールアルキル基または基−CH 2 3 (式中、R 3 はアルケニル基またはアルキニル基を表す)を表すか、または環Eと共にビシクロ環を形成する。}で表される基を表す。
    または
    (b)環Wベンゼン環であり、Zが式
    Figure 0003859738
    (式中、n、環EおよびA3前記と同じ意味を表す。)で表される基を表す。]
    で表されるキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩。
  2. 環Wがベンゼンまたはピリジン環である請求項記載のキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩。
  3. Yがフェニル基もしくは置換フェニル基である請求項または記載のキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩。
  4. 1が水素原子である請求項または記載のキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩。
  5. 環Wがピリジン環である請求項または記載のキナゾリノン誘導体またはその酸付加塩もしくは4級アンモニウム塩。
JP13358394A 1993-05-26 1994-05-23 キナゾリノン誘導体 Expired - Fee Related JP3859738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13358394A JP3859738B2 (ja) 1993-05-26 1994-05-23 キナゾリノン誘導体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-148495 1993-05-26
JP14849593 1993-05-26
JP13358394A JP3859738B2 (ja) 1993-05-26 1994-05-23 キナゾリノン誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0741465A JPH0741465A (ja) 1995-02-10
JP3859738B2 true JP3859738B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=26467906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13358394A Expired - Fee Related JP3859738B2 (ja) 1993-05-26 1994-05-23 キナゾリノン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3859738B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6156801A (en) * 1997-03-27 2000-12-05 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. 2-phenoxyaniline derivatives
DE69810960T2 (de) * 1997-10-20 2003-09-11 Taisho Pharmaceutical Co Ltd 2-phenoxyanilin-derivate
ES2244243T3 (es) * 1998-10-16 2005-12-01 Sumitomo Pharmaceuticals Company, Limited Deerivados de quinazolinona.
MY132566A (en) * 2002-04-18 2007-10-31 Schering Corp Benzimidazolone histamine h3 antagonists
KR100703278B1 (ko) * 2003-07-07 2007-04-03 삼성전자주식회사 이동통신 시스템에서 기지국의 stc 검증을 위한 장치 및 방법
JP4554906B2 (ja) * 2003-10-01 2010-09-29 大日本住友製薬株式会社 キナゾリノン化合物の製造方法
JP4549649B2 (ja) * 2003-10-01 2010-09-22 大日本住友製薬株式会社 キナゾリノン化合物の製造法
JP4667789B2 (ja) * 2004-08-23 2011-04-13 大日本住友製薬株式会社 キナゾリノン化合物の酸付加塩の製造方法
JP5727167B2 (ja) * 2010-07-20 2015-06-03 学校法人福岡大学 Ncxを標的とした単離膵島ならびに移植膵島障害の新規制御法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0741465A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5072827B2 (ja) ヒスタミンh3受容体薬剤、製剤及び治療的使用
KR0183374B1 (ko) 혈관평활근 이완작용을 가진 화합물과 그의 제조방법
JP5607046B2 (ja) Trpv4拮抗薬
SK2242004A3 (en) Quinoline compound
SK12052003A3 (sk) N-(2-aryletyl)benzylamíny ako antagonisty receptora 5-HT6
CZ20011760A3 (cs) Pyrrolidinové deriváty jako antagonisty CCR-3 receptorů
PL180150B1 (pl) Nowi niepeptydowi antagonisci receptorów tachykinin, sposób ich wytwarzania i srodek farmaceutyczny PL PL PL PL PL PL PL PL
PT1499589E (pt) Derivados de n- fenil ( piperidin-2-il ) metilbenzamida, sua preparação e sua aplicação em terapêutica
JP2019517475A (ja) Rock阻害剤としてのトリアゾロンおよびテトラゾロン
CA2937147A1 (en) Substituted amino triazoles, and methods using same
JP2006505533A (ja) 1−ピリジン−4−イル−尿素誘導体
IL171500A (en) Triaza-and tetraaza-anthracenedione derivatives, their preparation and pharmaceutical compositions comprising them
JP2002508780A (ja) 新規な化合物
JP3859738B2 (ja) キナゾリノン誘導体
AU703701B2 (en) Substituted 4-(1H-benzimidazol-2-YL-amino)piperidines useful for the treatment of allergic diseases
EP0626373B1 (en) Quinazolinone derivatives
JP2023052610A (ja) タウオリゴマーの形成を阻害する新規ベンゾフラン、ベンゾチオフェン及びインドール類似体並びにそれらの使用方法
TW438777B (en) Compounds useful as NK1 and/or NK2 anagonists and the pharmaceutical composition and preparation process thereof
JP4717815B2 (ja) イソキノリノンカリウムチャネル阻害剤
JP2007506692A (ja) 新規なピリジン誘導体
JP2007506692A6 (ja) 新規なピリジン誘導体
TWI651317B (zh) 新穎3,4-二氫-2h-異喹啉-1-酮及2,3-二氫異吲哚-1-酮化合物
US20110009379A1 (en) Indolinone compound
WO1994018172A1 (en) Imidazolylbenzene compound and use thereof as medicine
EA015974B1 (ru) Производные пирролизина, индолизина и хинолизина, их получение и их применение в терапии

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040422

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040521

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20051026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees