JP2004520997A6 - 2チャンバー式インフレータ - Google Patents
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Abstract
2チャンバー式インフレータ10は、ベース14およびキャップ16を備えるハウジング10を含む。仕切り円盤18は、前記インフレータ10を第一チャンバー20と第二チャンバー22に分割する。仕切り装置18は、チャンバー20および22の同時動作のためそれらの間の液体連通を促進するところの、少なくとも1つの開口部60を含む。
Description
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2001年1月26日に出願された仮出願第60/264,548号の利益を主張する。
【0002】
発明の背景
本発明は、例えば車両乗員用保護システムのエアバッグを膨張させるのに用いられるガス発生器に関する。本発明は、特に、前記エアバッグが適切に展開されることを保証するために、2チャンバー式インフレータの推進剤チャンバーの分離のための改良された構造を含む改良型2チャンバー式ガス発生器に関する。
【0003】
自動車内でエアバッグを展開するための膨張システム(inflation system)は、一般的に、膨張していないエアバッグと液体連通している単一のガス発生器を採用している。点火回路は通常、感知された車両加速度が所定のしきい値を超える場合に、加速度反応慣性スイッチを用いて、前記ガス発生器を作動する。
【0004】
しかしながら、単一のガス発生器を利用するエアバッグ膨張装置は、乗員位置に関連した特定の膨張時間を達成するために、開始時の加圧/膨張速度が、一般に強い初期の膨張をもたらすように設定されるという欠点を有している。強い加圧開始速度は、乗員が正常な位置にいない状況において問題となる。さらに具体的には、エアバッグの開始時の急速な加圧により、乗員に損傷を与えるのに十分な力でエアバッグが乗員に衝撃を与える場合がある。エアバッグ体積および膨張容量は、体の大きな乗員および体の小さな乗員のどちらも保護するように設計されており、通常、単一のガス発生器内では調節可能ではない。これまで、時として、単一のガス発生器を利用するエアバッグが展開する場合、体の小さな乗員、すなわち一般には子供や小柄な女性が重度の損傷を被ることがあった。
【0005】
共有されている米国特許第5,400,487号は、複数のガス発生器を利用することにより前記の問題を克服する膨張装置を開示しており、前記複数のガス発生器は、制御可能に点火されて、いずれの所与の乗員の体重および/または位置に対して、ならびにいずれの衝突タイプに対しても対処できるような可変膨張プロファイルを提供する。この構成は乗員を保護する膨張装置の性能を劇的に改善するが、それにはかなりの費用および複雑性が必要となる。複数のガス発生器およびスクイブ(squibs)は、装置にかなりの費用を付加し、点火制御回路は、種々の点火プロファイルを正確に調節することのできる洗練されたプロセッサを必要とする。
【0006】
共有されている米国特許第5,934,705号に教示される別の提案は、単一のハウジングの両端間の機械的保持壁により画定される2チャンバー(dual chamber)を前記単一のハウジング内に有するガス発生器である。各ハウジングは、推進剤容量および、それにしたがって各チャンバーの膨張能力を決定する所定のサイズを持つ。車両衝突が発生した際に、乗員の体重に応じて片方のチャンバーまたは両方のチャンバーが選択的に点火され、それによって保護エアバッグが膨張される。しかしながら、このような周知の2チャンバー式インフレータの構造の一体性(integrity)は、一方のチャンバーしか点火されない場合に壁が2つのチャンバーの分離に失敗することにより、危険にさらされる場合がある。
【0007】
上記のように、通常の2チャンバー式インフレータにはより堅固な設計が必要であり、そのため単一チャンバー式インフレータと比較してコストが高く、より複雑な製造方法が要求される。
【0008】
したがって、簡単な設計を持ちそのために低い材料費と製作費が実現でき、しかもガス発生器の危険な構造的失敗を起こすことなく選択的なエアバッグの膨張加圧が可能であるような、2チャンバー式インフレータが必要とされている。
【0009】
発明の概要
2チャンバー式インフレータにおける2つのチャンバーの完全な分離は、エアバッグの柔軟な展開には必要不可欠である。そこで本発明は、エアバッグの適切な展開を保証するよう、2チャンバー式インフレータの2つの推進剤チャンバーの分離のために改善された構造に関する。分離された2つの点火剤の集合(igniter assemblies)は、その中での選択的なガス発生のために第一および第二推進剤チャンバーを通って広がる。仕切り円盤(divider disk)は、前記第一および第二チャンバーを、各チャンバーの独立した動作が保証されるように分離する。本発明は、インフレータの安全を確保し製造コストを下げつつ、これら2つのチャンバーの連続的(sequential)または同時の始動を可能にする。
【0010】
本発明の好ましい態様の詳細な説明
図に示すように、インフレータ10は、本発明の好ましい態様においては、キャップ16に溶接または他の方法で固定されているベース14によって形成されたハウジング12を含む。仕切り円盤18は該ハウジング12を第一チャンバー20と第二チャンバー22に分割し、それにより前記第一チャンバー20は前記ベース14の中に、前記第二チャンバー22は前記キャップ16の中に形成される。
【0011】
前記ベース14、キャップ16、および仕切り円盤18は好ましくは型打ちしたスチール、または既知で受け入れられている他の方法と材料を用いて形成される。前記ベース14は第一環(annulus)24と第二環26を含む。前記仕切り円盤18は第三環28と第四環30を含み、該第三環と第四環はそれぞれ第一環24と第二環26に対応する軸配置を取る。
【0012】
図に示すように、第一点火チャンバー32は、第一点火チューブ34が前記第一環24に挿入され第三環28に溶接されて形成され、チューブ34および環24と28の周長(circumference)は実質的に等しい。同様に、第二点火チャンバー36は、第二点火チューブ38が前記第二環26に挿入され第四環30に溶接されて形成され、チューブ38および環26と30の周長は実質的に等しい。
【0013】
チャンバー32は隣接端40と遠心端42とを含む。第一点火装置44は該隣接端40から挿入されて点火チャンバー32内に配置される。点火装置44は好ましくはチューブ34にクリンプ(crimp)される。少なくとも一つのガス排出孔46は遠心端42を通って伸びており、前記第一ガス発生チャンバー20の内部における、チャンバー32と第一ガス発生推進剤48の間の液体連通を促進している。
【0014】
チャンバー36は隣接端50と遠心端52とを含む。第二点火装置54は該隣接端50から挿入されて点火チャンバー36内に配置される。点火装置54は好ましくは第二チューブ38にクリンプ(crimp)される。少なくとも一つのガス排出孔56は隣接端50を通って伸びており、前記第二ガス発生チャンバー22の内部における、点火チャンバー36と第二ガス発生推進剤58の間の液体連通を促進している。
【0015】
環状フィルター64はチャンバー22と22を通る軸の周囲に放射状に配置される。第二複数ガス排出孔66は、前記ハウジング12の内部および、前記第一ガス発生チャンバー20のほぼ内部に、周上かつ側面に均一に配置され、それによって該チャンバー20とエアバッグ(図示されていない)の間の液体連通を提供する。好ましい態様においては、フォイル(foil)が第三複数ガス排出孔66の各排出孔を覆い、それによってチャンバー20を密封している。
【0016】
図に示すように、前記円盤18はチューブ34と38およびキャップ16に溶接されている。該チューブ34と38自体はさらにキャップ16に溶接されており、それによって構造の一体性を高めている。
【0017】
第一開始剤組成物68は前記第一点火チャンバー32の内部に備えられる。第二開始剤配合70は配合68と同じかまたは異なるが、前記第二点火チャンバー36の内部に備えられる。
【0018】
動作に際しては、車両乗員用保護システムは急激な減速または衝突の発生を示す信号を発生し、信号は点火装置44に感知され、前記第一開始推進剤68の点火を引き起こす。開始剤配合68の点火により発生した熱、炎、および燃焼ガスが前期第一ガス発生チャンバー20に流入し、前記第一ガス発生推進剤48を点火する。それにより発生したガスはさらにチャンバー20から流出してフィルター64を通り、複数排出孔66からエアバッグ(図示されていない)に流入する。
【0019】
前記第二チャンバー22は、衝突の激しさの度合い、乗員位置の感知、乗員の体重および/または身長などの要因に基づき選択的に作動される。前記仕切り円盤18は、少なくとも1つの開口部および、チャンバー22からチャンバー20へ二次的ガスを移すために、好ましくは第一複数ガス排出孔60を含む。第一バーストシム(burst shim)(例えばスチールまたはアルミニウム)62は上部または第一円盤表面57の上の複数ガス排出孔60を覆い、それによってチャンバー22を密封し、前記第二チャンバー22が作動されたときに燃焼圧力が十分に増加するのを促進する。シール61は密封テープなどで、好ましくは下部または第二円盤表面59に固定され、それによって炎の前線や熱いガスが下部チャンバー20から上部チャンバー22へ移動するのを防止する。このように、乗員の体重が軽い場合には、チャンバー20が選択され、チャンバー22が同時に作動されることなくチャンバー20のみが作動されることになる。
【0020】
一方、乗員の体重が重い場合には、座席体重センサーおよび/または当該技術分野において知られている乗員位置検知アルゴリズムに基づきチャンバー20と22が選択され、同時に作動される。該チャンバー20と22の同時作動時には、ガスが前記排出孔60を通過するにしたがってシール61の一体性を破り、推進剤58の燃焼により生成されるガス圧力がバーストシム62を上回る。このようにして、チャンバー20と22で生成されたガスは、ガス排出孔66から排出される際にチャンバー20で混ざり合う。
【0021】
前記ワイヤメッシュフィルタ64は、たとえば金属スクリーンの複数の層またはラップから形成することができる。それのみに限定されるものではないが、本願に参照のために組み込まれている米国特許第6,032,979号および第5,727,813号には典型的な金属フィルターが記載されている。
【0022】
当該技術分野において知られている他のインフレータと比較して、本発明のインフレータは、乗員の体重に基づくチャンバー20と22の個別の動作を保証することにより乗員の安全性を高める。さらに、図に示された設計は本質的に保持器(retainers)または位置感知器(locators)を必要としない。したがって、本発明のインフレータは全体でより少ない数の部品を含み、そのため製造を簡便化しより低い製造コストを可能にする。最後に、チャンバー20のみが選択された場合、本設計は約15〜20秒後にチャンバー22の始動を促進する。しかし、これによってエアバッグを再度展開し適切な位置にいない乗員に損傷を与えることはない。なぜならば、チャンバー20は2つのチャンバーの全ガス発生チャージの少なくとも70〜80%にあたる一次チャージを含んでおり、そのため、チャンバー22が付随的に(conductively)または能動的に始動された場合、チャンバー22にはエアバッグに使用される全推進剤チャージの僅か20〜30%しか残っていないからである。別の言い方をすれば、チャンバー22はその始動により、チャンバー20が提供する一次ガスの力を補強するのみである。チャンバー22はそれのみでは、乗員を適切に保護するためのエアバッグを展開するのに十分なガス発生を提供できず、そのため、チャンバー22はチャンバー20と共同してのみ働くように作動される。
【0023】
本発明の好ましい態様についての上の記述は例示目的のみであることが理解されよう。したがって、本明細書に開示される種々の構造的かつ動作的特徴は、添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲からは逸脱しない、当業者の能力に相応した多数の改変を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に基づいた2チャンバー式インフレータの上面断面図である。
【図2】図1の2−2の線に沿って作成した断面図である。
関連出願の相互参照
本出願は2001年1月26日に出願された仮出願第60/264,548号の利益を主張する。
【0002】
発明の背景
本発明は、例えば車両乗員用保護システムのエアバッグを膨張させるのに用いられるガス発生器に関する。本発明は、特に、前記エアバッグが適切に展開されることを保証するために、2チャンバー式インフレータの推進剤チャンバーの分離のための改良された構造を含む改良型2チャンバー式ガス発生器に関する。
【0003】
自動車内でエアバッグを展開するための膨張システム(inflation system)は、一般的に、膨張していないエアバッグと液体連通している単一のガス発生器を採用している。点火回路は通常、感知された車両加速度が所定のしきい値を超える場合に、加速度反応慣性スイッチを用いて、前記ガス発生器を作動する。
【0004】
しかしながら、単一のガス発生器を利用するエアバッグ膨張装置は、乗員位置に関連した特定の膨張時間を達成するために、開始時の加圧/膨張速度が、一般に強い初期の膨張をもたらすように設定されるという欠点を有している。強い加圧開始速度は、乗員が正常な位置にいない状況において問題となる。さらに具体的には、エアバッグの開始時の急速な加圧により、乗員に損傷を与えるのに十分な力でエアバッグが乗員に衝撃を与える場合がある。エアバッグ体積および膨張容量は、体の大きな乗員および体の小さな乗員のどちらも保護するように設計されており、通常、単一のガス発生器内では調節可能ではない。これまで、時として、単一のガス発生器を利用するエアバッグが展開する場合、体の小さな乗員、すなわち一般には子供や小柄な女性が重度の損傷を被ることがあった。
【0005】
共有されている米国特許第5,400,487号は、複数のガス発生器を利用することにより前記の問題を克服する膨張装置を開示しており、前記複数のガス発生器は、制御可能に点火されて、いずれの所与の乗員の体重および/または位置に対して、ならびにいずれの衝突タイプに対しても対処できるような可変膨張プロファイルを提供する。この構成は乗員を保護する膨張装置の性能を劇的に改善するが、それにはかなりの費用および複雑性が必要となる。複数のガス発生器およびスクイブ(squibs)は、装置にかなりの費用を付加し、点火制御回路は、種々の点火プロファイルを正確に調節することのできる洗練されたプロセッサを必要とする。
【0006】
共有されている米国特許第5,934,705号に教示される別の提案は、単一のハウジングの両端間の機械的保持壁により画定される2チャンバー(dual chamber)を前記単一のハウジング内に有するガス発生器である。各ハウジングは、推進剤容量および、それにしたがって各チャンバーの膨張能力を決定する所定のサイズを持つ。車両衝突が発生した際に、乗員の体重に応じて片方のチャンバーまたは両方のチャンバーが選択的に点火され、それによって保護エアバッグが膨張される。しかしながら、このような周知の2チャンバー式インフレータの構造の一体性(integrity)は、一方のチャンバーしか点火されない場合に壁が2つのチャンバーの分離に失敗することにより、危険にさらされる場合がある。
【0007】
上記のように、通常の2チャンバー式インフレータにはより堅固な設計が必要であり、そのため単一チャンバー式インフレータと比較してコストが高く、より複雑な製造方法が要求される。
【0008】
したがって、簡単な設計を持ちそのために低い材料費と製作費が実現でき、しかもガス発生器の危険な構造的失敗を起こすことなく選択的なエアバッグの膨張加圧が可能であるような、2チャンバー式インフレータが必要とされている。
【0009】
発明の概要
2チャンバー式インフレータにおける2つのチャンバーの完全な分離は、エアバッグの柔軟な展開には必要不可欠である。そこで本発明は、エアバッグの適切な展開を保証するよう、2チャンバー式インフレータの2つの推進剤チャンバーの分離のために改善された構造に関する。分離された2つの点火剤の集合(igniter assemblies)は、その中での選択的なガス発生のために第一および第二推進剤チャンバーを通って広がる。仕切り円盤(divider disk)は、前記第一および第二チャンバーを、各チャンバーの独立した動作が保証されるように分離する。本発明は、インフレータの安全を確保し製造コストを下げつつ、これら2つのチャンバーの連続的(sequential)または同時の始動を可能にする。
【0010】
本発明の好ましい態様の詳細な説明
図に示すように、インフレータ10は、本発明の好ましい態様においては、キャップ16に溶接または他の方法で固定されているベース14によって形成されたハウジング12を含む。仕切り円盤18は該ハウジング12を第一チャンバー20と第二チャンバー22に分割し、それにより前記第一チャンバー20は前記ベース14の中に、前記第二チャンバー22は前記キャップ16の中に形成される。
【0011】
前記ベース14、キャップ16、および仕切り円盤18は好ましくは型打ちしたスチール、または既知で受け入れられている他の方法と材料を用いて形成される。前記ベース14は第一環(annulus)24と第二環26を含む。前記仕切り円盤18は第三環28と第四環30を含み、該第三環と第四環はそれぞれ第一環24と第二環26に対応する軸配置を取る。
【0012】
図に示すように、第一点火チャンバー32は、第一点火チューブ34が前記第一環24に挿入され第三環28に溶接されて形成され、チューブ34および環24と28の周長(circumference)は実質的に等しい。同様に、第二点火チャンバー36は、第二点火チューブ38が前記第二環26に挿入され第四環30に溶接されて形成され、チューブ38および環26と30の周長は実質的に等しい。
【0013】
チャンバー32は隣接端40と遠心端42とを含む。第一点火装置44は該隣接端40から挿入されて点火チャンバー32内に配置される。点火装置44は好ましくはチューブ34にクリンプ(crimp)される。少なくとも一つのガス排出孔46は遠心端42を通って伸びており、前記第一ガス発生チャンバー20の内部における、チャンバー32と第一ガス発生推進剤48の間の液体連通を促進している。
【0014】
チャンバー36は隣接端50と遠心端52とを含む。第二点火装置54は該隣接端50から挿入されて点火チャンバー36内に配置される。点火装置54は好ましくは第二チューブ38にクリンプ(crimp)される。少なくとも一つのガス排出孔56は隣接端50を通って伸びており、前記第二ガス発生チャンバー22の内部における、点火チャンバー36と第二ガス発生推進剤58の間の液体連通を促進している。
【0015】
環状フィルター64はチャンバー22と22を通る軸の周囲に放射状に配置される。第二複数ガス排出孔66は、前記ハウジング12の内部および、前記第一ガス発生チャンバー20のほぼ内部に、周上かつ側面に均一に配置され、それによって該チャンバー20とエアバッグ(図示されていない)の間の液体連通を提供する。好ましい態様においては、フォイル(foil)が第三複数ガス排出孔66の各排出孔を覆い、それによってチャンバー20を密封している。
【0016】
図に示すように、前記円盤18はチューブ34と38およびキャップ16に溶接されている。該チューブ34と38自体はさらにキャップ16に溶接されており、それによって構造の一体性を高めている。
【0017】
第一開始剤組成物68は前記第一点火チャンバー32の内部に備えられる。第二開始剤配合70は配合68と同じかまたは異なるが、前記第二点火チャンバー36の内部に備えられる。
【0018】
動作に際しては、車両乗員用保護システムは急激な減速または衝突の発生を示す信号を発生し、信号は点火装置44に感知され、前記第一開始推進剤68の点火を引き起こす。開始剤配合68の点火により発生した熱、炎、および燃焼ガスが前期第一ガス発生チャンバー20に流入し、前記第一ガス発生推進剤48を点火する。それにより発生したガスはさらにチャンバー20から流出してフィルター64を通り、複数排出孔66からエアバッグ(図示されていない)に流入する。
【0019】
前記第二チャンバー22は、衝突の激しさの度合い、乗員位置の感知、乗員の体重および/または身長などの要因に基づき選択的に作動される。前記仕切り円盤18は、少なくとも1つの開口部および、チャンバー22からチャンバー20へ二次的ガスを移すために、好ましくは第一複数ガス排出孔60を含む。第一バーストシム(burst shim)(例えばスチールまたはアルミニウム)62は上部または第一円盤表面57の上の複数ガス排出孔60を覆い、それによってチャンバー22を密封し、前記第二チャンバー22が作動されたときに燃焼圧力が十分に増加するのを促進する。シール61は密封テープなどで、好ましくは下部または第二円盤表面59に固定され、それによって炎の前線や熱いガスが下部チャンバー20から上部チャンバー22へ移動するのを防止する。このように、乗員の体重が軽い場合には、チャンバー20が選択され、チャンバー22が同時に作動されることなくチャンバー20のみが作動されることになる。
【0020】
一方、乗員の体重が重い場合には、座席体重センサーおよび/または当該技術分野において知られている乗員位置検知アルゴリズムに基づきチャンバー20と22が選択され、同時に作動される。該チャンバー20と22の同時作動時には、ガスが前記排出孔60を通過するにしたがってシール61の一体性を破り、推進剤58の燃焼により生成されるガス圧力がバーストシム62を上回る。このようにして、チャンバー20と22で生成されたガスは、ガス排出孔66から排出される際にチャンバー20で混ざり合う。
【0021】
前記ワイヤメッシュフィルタ64は、たとえば金属スクリーンの複数の層またはラップから形成することができる。それのみに限定されるものではないが、本願に参照のために組み込まれている米国特許第6,032,979号および第5,727,813号には典型的な金属フィルターが記載されている。
【0022】
当該技術分野において知られている他のインフレータと比較して、本発明のインフレータは、乗員の体重に基づくチャンバー20と22の個別の動作を保証することにより乗員の安全性を高める。さらに、図に示された設計は本質的に保持器(retainers)または位置感知器(locators)を必要としない。したがって、本発明のインフレータは全体でより少ない数の部品を含み、そのため製造を簡便化しより低い製造コストを可能にする。最後に、チャンバー20のみが選択された場合、本設計は約15〜20秒後にチャンバー22の始動を促進する。しかし、これによってエアバッグを再度展開し適切な位置にいない乗員に損傷を与えることはない。なぜならば、チャンバー20は2つのチャンバーの全ガス発生チャージの少なくとも70〜80%にあたる一次チャージを含んでおり、そのため、チャンバー22が付随的に(conductively)または能動的に始動された場合、チャンバー22にはエアバッグに使用される全推進剤チャージの僅か20〜30%しか残っていないからである。別の言い方をすれば、チャンバー22はその始動により、チャンバー20が提供する一次ガスの力を補強するのみである。チャンバー22はそれのみでは、乗員を適切に保護するためのエアバッグを展開するのに十分なガス発生を提供できず、そのため、チャンバー22はチャンバー20と共同してのみ働くように作動される。
【0023】
本発明の好ましい態様についての上の記述は例示目的のみであることが理解されよう。したがって、本明細書に開示される種々の構造的かつ動作的特徴は、添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲からは逸脱しない、当業者の能力に相応した多数の改変を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に基づいた2チャンバー式インフレータの上面断面図である。
【図2】図1の2−2の線に沿って作成した断面図である。
Claims (1)
- 車両乗員用保護システム用の2チャンバー式インフレータであって、
ベースおよびキャップを含み、さらに該ベースはその周囲に配置された第一複数ガス排出孔を含むハウジング;
前記ベースおよび前記キャップの内部に第一推進剤チャンバーおよび第二推進剤チャンバーをそれぞれ形成するための、前記ベースと前記キャップとの中間にある仕切り装置であって、前記2つのチャンバーを互いに動作的に分離し、そして上端面、下端面、および前記第二チャンバーから前記第一チャンバーへの液体連通を提供する少なくとも一つの開口部を含む、前記仕切り装置;
前記第一チャンバー内に含まれる第一推進剤であって、前記ガス発生装置の始動により燃焼される前記第一推進剤;
前記第二チャンバー内に含まれる第二推進剤であって、状況に応じて前記第一推進剤と同時に燃焼される前記第二推進剤;および
前記下端面上の前記少なくとも一つの開口部を覆って固定され、それにより、衝突時に前記第一チャンバーのみが始動された場合に前記第一チャンバーと前記第二チャンバーの同時の作動を防ぐシール
を含む、前記2チャンバー式インフレータ。
Applications Claiming Priority (3)
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