JP3857389B2 - タイヤの騒音評価方法 - Google Patents

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    • B60C11/0318Tread patterns irregular patterns with particular pitch sequence

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤの騒音評価方法にかかり、特に、タイヤが有するタイヤ騒音性能を、例えばタイヤトレッド等のパターンピッチ配列に起因する騒音により評価するタイヤの騒音評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
乾燥、湿潤及び氷雪を含む路面状態において走行中、安全でかつ比較的静寂な自動車用タイヤの設計について、近年着実に認識が高まっており、最近では、静寂なタイヤを設計するためのアプローチも理論的になってきている。タイヤのトレッドに形成する溝等は、数学的に算出した基準に従い、複数の可変ピッチ反復設計サイクルによって設計されている。
【0003】
タイヤには、上記の設計値に基づいて手作業でトレッドに刻んだり、タイヤ型によって形成したりして、タイヤ円周上のピッチ及びピッチ配列を規定する横方向溝及び円周方向溝に分けられた陸部(以下、設計要素という。)を有するトレッドが形成されている。ここで、このピッチとは設計要素の相対長さを指し、ピッチ配列とはタイヤ円周上に使われるピッチの順序をいう。
【0004】
タイヤの騒音評価は、評価するトレッド設計に見合う寸法のタイヤを物理的に形成しそのタイヤを試験することによって評価する。このタイヤ試験は、自動車のホイールリムに4個(またはそれ以下)の試験タイヤを取り付けて運動や走行させたときに感度の高い訓練された耳を有する熟練者の感覚により特定するのが一般的である。
【0005】
このようなタイヤの騒音評価を容易にするため、トレッドによる騒音発生特性について、路面を走行する際のタイヤのノイズをコンピュータによってシミュレーションする技術がある(アメリカ合衆国特許第4727501号)。また、任意のタイヤトレッドのパターンに起因する騒音(以下、パターンノイズという。)を評価するため、タイヤのパターンノイズをシミュレートする技術が提案されている(特開平1−250831号公報、特開平4−148840号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、タイヤ騒音の特定をタイヤのトレッドパターンで生じる音圧レベルの大小により得られた騒音波形を用いているので、タイヤのパターンによる騒音の特徴をシミュレートすることは可能であるものの、タイヤのピッチ配列と、パターン固有の特徴とが重なり合って得られる。このため、パターンデザイン(ピッチ配列が盛り込まれたパターン展開図)を予め用意しなければ評価をすることができなかった。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮して、タイヤ騒音性能のうち、ピッチ配列に起因する騒音のみを評価することが可能なタイヤの騒音評価方法を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明者等は種々検討を加えた結果、タイヤ騒音を考察するとき音圧のみでとらえるものでは不十分と考え、さらに音質を考慮すべきであるという知見を得て、本発明に到達したものである。すなわち、本発明者等は種々検討を加え、音響心理学的に利用されている感覚尺度をタイヤと言う特殊分野に応用することに着目し、あらゆる検討を試み、それをタイヤの騒音評価方法として確立した。
【0009】
まず、タイヤのピッチ配列に起因する騒音の特徴は、それをピッチ配列に対応するパルス列で近似しても時間的な変動の形態等は略維持される。ところが、矩形波のパルス列のままでは、一般的に周波数成分上、高周波が強調され過ぎて、自動車の車室内等の移動体内部で聴取される内部音の周波数特性とかけ離れてしまう。また、本発明者は、構成が既知の複数のタイヤについてタイヤ騒音の聴取実験を行い、パターンノイズの音質を支配するのは主にピッチ1次成分近傍であるという結果を得た。これによって、上記矩形波のパルス列波形にピッチ1次成分を強調する帯域フィルタを施せば、音質上に問題となる成分を十分に抽出することができるという知見を得た。
【0010】
そこで、請求項1に記載の発明のタイヤの騒音評価方法は、タイヤのピッチ配列を、該ピッチ配列の各ピッチの長さに比例した時間間隔毎に予め定めた一定パルス幅を有する矩形波を並べた時系列波形でパターンノイズを近似し、前記波形に、平均ピッチ長さに対応するピッチ1次周波数を中心とする帯域通過フィルタ処理を施して、得られた波形をタイヤピッチ騒音波形とし、前記タイヤピッチ騒音波形を用いて、音質に対応するタイヤ騒音性能評価用物理量を演算し、前記タイヤ騒音性能評価用物理量を用いてタイヤの騒音を評価する。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明のタイヤの騒音評価方法であって、前記音質に対応するタイヤ騒音性能評価用物理量として、音響心理学的な目立ち易さを表す予め定めた所定帯域の音成分物理量、及び音響心理学的なうなり感を表す予め定めた低周波数の変動量の少なくとも一方を定めることを特徴としている。請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明のタイヤの騒音評価方法であって、前記予め定めた一定パルス幅は、0.5ミリ秒近傍であることを特徴としている。請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の発明のタイヤの騒音評価方法であって、前記帯域通過フィルタ処理は、帯域下限周波数がピッチ1次周波数の1/2であると共に、帯域上限周波数がピッチ1次周波数の2/3であるピッチ1次周波数に一致した帯域幅を設定することを特徴としている。
【0012】
タイヤのピッチ配列は、予め定めたピッチ長やピッチ比(ピッチ長の比)の連続により定められる。このタイヤのピッチ配列を、配列の各ピッチの長さに比例した時間間隔毎に予め定めた一定パルス幅を有する矩形波を並べた時系列波形でパターンノイズを近似する。これによって、タイヤのピッチ配列がパターンノイズに近似される。この予め定めた一定パルス幅は、タイヤ1回転の時間が250ミリ秒の時に、0.5ミリ秒近傍に設定することが好ましい。これは本発明者等が行った実験により、一定パルス幅を、0.5ミリ秒近傍に設定して得られた時系列波形を音化したときが最もタイヤの実測音に近似させることができたためである。この近似された、一定パルス幅を有する矩形波を並べた時系列波形に、平均ピッチ長さに対応するピッチ1次周波数を中心とする帯域通過フィルタ処理を施せば、音質上に問題となる成分を十分に抽出することができる。このようにして得られた波形をタイヤピッチ騒音波形として、音質に対応するタイヤ騒音性能評価用物理量を演算する。なお、帯域通過フィルタ処理は、ピッチ1次周波数に一致した帯域幅(すなわち、帯域下限周波数は、ピッチ1次周波数×0.5、帯域上限周波数は、ピッチ1次周波数×1.5)と設定することが好ましい。このように設定することで、ピッチ1次周波数が強調され、その音質への影響をより明確に評価できる。
【0013】
音質に対応するタイヤ騒音評価用物理量としては、音響心理学的なパラメータを用いることができ、音響心理学的なパラメータとしては、音の大きさを表す感覚尺度、音の鋭さを表す感覚尺度、音の粗さを表す感覚尺度、請求項2にも記載した目立ち易さを表す感覚尺度である音響心理学的な目立ち易さを表す予め定めた所定帯域の音成分物理量、及びうなり感を表す感覚尺度である音響心理学的なうなり感を表す予め定めた低周波数の変動量、がある。音の大きさを表す感覚尺度は音圧レベルに対応し、音の鋭さを表す感覚尺度は高周波側の音の大きさ成分(音の大きさを表す感覚尺度)を含む比率の大きさから求めることができる。また音の粗さを表す感覚尺度は、予め定めた複数の帯域のうち所定の帯域を臨界帯域としてこの臨界帯域での変調度に重み付けして加算した値から求めることができる。目立ち易さを表す感覚尺度は音の中に含まれる純音成分や狭帯域ノイズ成分の割合から求めることができる。また、音はその大きさにより純音や狭帯域ノイズが打ち消されることがあるので、目立ち易さを求めるときは音の大きさに応じて純音や狭帯域ノイズの打ち消し(マスキング効果)を考慮することが好ましい。うなり感を表す感覚尺度は、予め定めた所定周波数の振動振幅が変動するその変動量から求めることができる。このうなり感は、音の大きさの変動振幅が大きい程顕著に現れる。
【0014】
前記のようにして演算されたタイヤ騒音性能評価用物理量を用いてタイヤの騒音を評価する。例えば、音響心理学的な目立ち易さを表す予め定めた所定帯域の音成分物理量、及び音響心理学的なうなり感を表す予め定めた低周波数の変動量が小さいピッチ配列のほうが、より騒音性能が良好なタイヤと評価することができる。
【0015】
このようにして評価したピッチ配列は、聴取者の感覚に沿った音質すなわち音響心理学的な目立ち易さやうなり感等を明確に評価することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明のタイヤの騒音評価方法を実施するためのパーソナルコンピュータの概略を示すものである。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶されたプログラムに従って、タイヤの騒音を評価するコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の評価結果等を表示するCRT14から構成されている。コンピュータ本体12は、図示を省略したCPU,ROM,RAMから構成されたマイクロコンピュータによって構成されている。
【0017】
また、コンピュータ本体12には、音化装置16が接続されており、この音化装置16には、スピーカ18A,18Bが接続されている。音化装置16は、コンピュータ本体12から出力されたピッチ配列に対応する矩形波の連続からなるパルス列に応じて、ピッチ配列を音化情報例えば音圧レベル・周波数特性に変換してその音化情報をスピーカ18A,18Bへ出力する装置である。コンピュータ本体12と音化装置16との間では、コンピュータ本体12で生成されたパルス列の授受及び当該パルス列が音化された情報、例えば音圧レベル・周波数特性等の音化情報の授受がなされる。音化装置16の一例としては、HEAD acoustics社製BAS II.3E(No.42516103)がある。
【0018】
本実施の形態は、音質を考慮して、任意のピッチ配列及びピッチ長の比(以下、ピッチ比という。)によるタイヤの騒音を評価するものである。
【0019】
本発明者は、タイヤのピッチ配列について種々検討を加えた結果、所定のピッチ配列を有するタイヤから発生されるパターンノイズの悪さとして、音圧の大小によるものよりも、音質によるもの、例えば音の目立ち易さやうなり感に関係するものが大きく起因するという知見を得て、あらゆる検討を試み、音響心理学的に利用されている感覚尺度を導入するに至った。
【0020】
上記の音質を考慮するための音響心理学的な感覚尺度、すなわち音響心理パラメータについて説明する。音響心理パラメータには、音の大きさを表す感覚尺度(ラウドネス)、音の鋭さを表す感覚尺度(シャープネス)、音の粗さを表す感覚尺度(ラフネス)、目立ち易さを表す感覚尺度(トナリティ)、及びうなり感を表す感覚尺度(フラクチュエーション・ストレングス)、がある。ラウドネスは音圧レベルに対応するが、音圧レベルのdB(A)より実際の感覚に近く、音のマスキング効果を考慮して求められるものであり、ISO532Bで規格化されている。シャープネスは高周波側のラウドネス成分を含む比率の大きさから求めることができる。また、ラフネスは、予め定めた複数の帯域のうち所定の帯域を臨界帯域としてこの臨界帯域での変調度に重み付けして加算した値から求めることができる。トナリティは音の中に含まれる純音成分や狭帯域ノイズ成分の割合から求めることができる。また、音はその大きさにより純音や狭帯域ノイズが打ち消されることがあるので、目立ち易さを求めるときは音の大きさに応じて純音や狭帯域ノイズの打ち消し(マスキング効果)を考慮することが好ましい。フラクチュエーション・ストレングスは、予め定めた所定周波数の振動振幅が変動するその変動量から求めることができる。このうなり感は、音の大きさの変動振幅が大きい程顕著に現れる。
【0021】
これらの音響心理パラメータの各々は次の表1から求めることができる。
上記のように、トナリティKは、音の中に含まれる純音成分や狭帯域ノイズ成分の割合から求めることができるが、求めた割合をラウドネスのマスキング効果を考慮して算出すると、スペクトラム上にピ−ク類が存在する。そこで、以下の表1に示す式では、トナリティKを、スペクトラム上に存在するピ−ク類について、ピ−ク(帯域)幅が狭い程(重みw1)、周波数が700Hzに近い程(重みw2)、ピ−クレベルが大きい程(重みw3)、大きくなる因子、及びラウドネスでみたこれらのノイズに対するSN比因子の積から求めている。なお、ピッチ1次の目立ち易さは、400〜500Hzのバンドパスフィルタ付加による信号抽出に相当する。
【0022】
また、フラクチュエーション・ストレングスは、予め定めた所定周波数の振動振幅が変動するその変動量から求めることができるが、以下の表1に示す式では、ラウドネスの変動振幅が大きい程またその変動周波数が4Hzに近くなる程大きくなる。
【0023】
【表1】
Figure 0003857389
【0024】
なお、Barkは、人の耳の(カタツムリ状の)耳管を直線状にして24分割したときの1分割の長さに相当する臨界帯域幅を単位とした、帯域幅を計る尺度の単位名である。また、以下の説明では、表1に示した数式を(1)式と総称して用いる。
【0025】
本発明者は、音響心理パラメータと従来の音圧レベル評価とを実車計器音質評価法により比較実験し、次の結果を得た。
【0026】
図2に示すように、実車計器音質評価法による測定は、タイヤ30を備えた車両20の後部に、車両20の走行速度を検出するための速度計28を取り付けて行った。車両20内には乗員22が着座するが、その着座した乗員22の頭部で左右の各耳の近傍位置にマイクロフォン24、26が取り付けられている。これらのマイクロフォン24、26の各々によって、乗員22が左右の耳から聴取すべき音を取得することができる。なお、上記測定では、乗員22に模擬したダミー人形の左右の耳にマイクロフォンを埋め込んだダミーヘッド(マイク付ヘッド)を用いて測定を行った。
【0027】
ここでは、新特殊路P/N路の路面において、所定速度範囲(38〜60km/h)で惰行(Dレンジ)走行した場合を測定した。
【0028】
図3は、タイヤT1,T2の各々を車両に装着して走行させたときにマイクロフォン24、26から得られた音の音圧レベルに対する周波数特性を示したものであり、図3(1)は左耳の近傍位置のマイクロフォンによる検出結果を示し、図3(2)は右耳の近傍位置のマイクロフォンによる検出結果を示したものである。この図3から理解されるように、音圧レベルからではタイヤT1,T2の各々に対して差異はみられない。
【0029】
次に、上記車両20に複数の異なるタイヤ30を装着し、各々のタイヤについてオペレ−タがフィ−リング評価を行うと共に、マイクロフォン24、26から得られる音を用いて音響心理パラメータと音圧レベルとを求めた。
【0030】
図4には、フィ−リング評点の値を縦軸にすると共に、音圧レベル及び音響心理パラメータの値を横軸にした各座標系に、複数の異なるタイヤの結果をプロットしたものである。図中、rの値は相関係数を示している。この図4から理解されるように、音質的には、ラウドネス、シャープネス、ラフネスは、各値とフィ−リング評点との間には、相関関係がみられず、分散したプロットになった。一方、トナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFの各々には音響心理パラメータの値とフィ−リング評点との間に相関関係があることが理解される。
【0031】
以上の結果から、本発明者は、音の目立ち易さやうなり感に関係する音質によるものが、パターンノイズに大きく起因するという観点から、タイヤのピッチ配列を音化が容易なパルス列に近似して、音響心理パラメータのうちトナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFを注目し、これら2つの音響心理パラメータによりタイヤのピッチ配列によるパターンノイズを評価することを勘案した。
【0032】
図8は、本実施の形態のプログラムの処理ルーチンを示すものある。ステップ100では、タイヤのトレッドに形成されるピッチ配列を数値的・解析的に求めるためのピッチ配列基本データを取り込む。このピッチ配列基本データとは、ピッチ配列を決定する際に、必要とするまたは経験的に求められる、ピッチ個数、ピッチ長、ピッチ長の比、タイヤ回転速度、及びパルス幅の各値が設定値として入力される。
【0033】
次のステップ102では、ピッチ配列に含まれるピッチ比の種類の数を配列値としたピッチ配列Vを設定する。すなわち、ピッチ配列に含まれるM個のピッチ比を1〜9までの自然数に対応させ、ピッチ比が配列値である自然数の各桁に対応して表現されるピッチ配列Vを生成する。一例として、3個または5個のピッチ比を1〜9までのいずれかの自然数に対応させ、ピッチ配列を得るタイヤA〜Cを表2に示した。
【0034】
【表2】
Figure 0003857389
【0035】
上記のようにしてピッチ比が配列値である自然数の各桁に対応して表現されるピッチ配列Vを生成したのち、次のステップ104において矩形波のパルス幅を設定し、次のステップ106において、ピッチ配列について矩形波の連続からなるパルス列を決定する。
【0036】
ピッチ配列Vは、ピッチ配列Vを用いて、タイヤに形成されたピッチ配列により発生される音を得るため、すなわちピッチ配列を音化するため、上記ピッチ配列Vを配列デ−タとして、その配列デ−タを時間軸上のパルス列に置き換えて、時間周波数分析等で解析可能とするものである。すなわち、ピッチ配列を音について解析可能な形式に変換している。
【0037】
このように、本実施の形態では、ピッチ配列を音化するためにピッチ配列である配列デ−タを時間軸上のパルス列に置き換えている。図5に一例を示すように、パルス列は、パルス幅が予め定めた一定幅の矩形波の周期をピッチ比に応じて伸長させたものである。図5の例は、ピッチ配列の一部として「2、1、3」の部分のパルス列を示すものであり、ピッチ比の配列値「2」に対応してパルス幅Pwでかつ時間(周期)ta、ピッチ比の配列値「1」に対応してパルス幅Pwでかつ時間(周期)tb、ピッチ比の配列値「3」に対応してパルス幅Pwでかつ時間(周期)tcからなるパルス列の一部を示している。なお、時間(周期)ta、tb、tcは、ピッチ比に対応し長短の時間になるものであり、図5の例では、tb>ta>tcとなる。
【0038】
なお、パルス幅Pwは、予め実験によって定めたものであり、タイヤ1回転の時間が250ミリ秒の時に、時系列波形を音化したときに最もタイヤの実測音に近似した合成音が得られる時間として、本実施の形態では、500μsに設定している。また、この時間はタイヤ回転速度に比例して変化する。このようにして設定したパルス列は、時間周波数分析等によって分析したり音化したりすることができる。例えば、デジタルデータのまま音質を解析できる装置の場合には、パルス列をそのまま解析して音質の値を得たり音化したりでき、アナログデータでのみ音質を解析できる装置の場合には、パルス列をDA変換器を用いてアナログデータに変換した後に解析して音質の値を得たり音化したりできる。
【0039】
次のステップ108では、平均ピッチ長さに対応するピッチ1次周波数を中心とする帯域通過フィルタ処理を施して、得られた波形を次のステップ110において、タイヤピッチ騒音波形と決定する。
【0040】
タイヤから発生される音の音質は、パターンピッチの1次域(ピッチ個数×周波数)の配列に関係し、パターンノイズの音質を支配するのはピッチ1次成分近傍であるということから、上記の帯域通過フィルタ処理は、矩形波のパルス列波形にピッチ1次成分を強調することで音質を支配する成分を抽出するためである。この帯域通過フィルタ処理において、ピッチ1次周波数に一致した帯域幅としては、確実にピッチ1次周波数を含むように、帯域下限周波数をピッチ1次周波数×0.5でかつ帯域上限周波数をピッチ1次周波数×1.5と設定することが好ましい。なお、帯域上下限周波数の設定は上記の値に限定されるものではない。このように設定することで、ピッチ1次周波数が強調される。このように、ピッチ配列に対応するパルス列に帯域通過フィルタ処理が施され、タイヤから発生される音のパターンノイズの音質を支配する成分が強調された波形を、タイヤピッチ騒音波形とする。
【0041】
次のステップ112では、上記のタイヤピッチ騒音波形を用いて、音質を解析する。すなわち、音質の定量的な尺度を求める。本実施の形態では、音質を定めるものとして、音響心理パラメータであるトナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFを採用する。本実施の形態では、計算を単純化するため、音響心理パラメータであるトナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFを以下のようにして近似している。
【0042】
まず、トナリティK及びフラクチュエーション・ストレングスFの計算を単純化するため、区分スペクトルという概念を導入した。この区分スペクトルは、図7に示すように、タイヤ1回転のピッチ配列による長さを基本幅すると共に該基本幅を所定数で分割(本実施の形態では、3分割)した長さを区分幅として、基本幅内を区分幅を一部を所定ずらし量だけ重複させて所定回抽出したものを定義したものである。
【0043】
トナリティKは、主に音の目立ち易さを表すものであるから、この区分スペクトルを用いて、個々の区分スペクトル内の偏差に対応させる。本実施の形態では、基本幅の1/3を区分幅と設定すると共に、ずらし量を75%に設定している。これによって、12個の区分スペクトルを得ることができる。なお、このときの窓関数はハニングを設定している。
【0044】
また、フラクチュエーション・ストレングスFは、うなり感を表すものであり、区分スペクトルを用いて、個々の区分スペクトルの間のエネルギー差に対応させている。本実施の形態では、トナリティKの場合と同様に、基本幅の1/3を区分幅と設定する。これと共に、ずらし量は96%に設定して、72個の区分スペクトルを得ている。
【0045】
従って、次の(2)式に示すように、トナリティKについては区分スペクトル内の偏差、すなわち区分スペクトル毎に音化したその各区分スペクトル内における音圧レベルに関する最大値と最小値とのレベル差(振幅)のばらつきが小さい程、音質が良好であることに相当する(図6参照)。
【0046】
Min{Dmin} ・・・(2)
但し、Min:{}内の最小値を求める関数
Dmin:区分スペクトル内の最大音圧レベルと最小音圧レベルの
レベル差
【0047】
また、フラクチュエーション・ストレングスFについては、次の(3)式に示すように、区分スペクトル間のエネルギー差、すなわち区分スペクトル毎に音化したその音圧レベルのレベル差が小さい程音質が良好であることに相当する。
【0048】
Min{Emax−Emin} ・・・(3)
但し、Emax:区分スペクトル内のエネルギー(音圧レベル)の最大値
Emin:区分スペクトル内のエネルギー(音圧レベル)の最小値
【0049】
上記のようにして、音響心理パラメータであるトナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFを求めると、次のステップ114においてこれらの値を出力する。なお、トナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFに予めしきい値を定めておき、しきい値以内のピッチ配列を良好なピッチ配列と自動的に評価するようにしてもよい。
【0050】
このようにして、ピッチ配列をパルス列で近似して、ピッチ1次周波数を中心とする帯域通過フィルタ処理を施したタイヤピッチ騒音波形を定め、そのタイヤピッチ騒音波形を用いて音響心理パラメータである音質を表す値を出力できるので、タイヤのピッチ配列について音質の予測評価を行うことができる。
【0051】
本実施の形態では、音響心理パラメータのうちトナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFの各々を評価する場合について説明したが、トナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFのいずれか一方のパラメータのみを評価してもよく、他の音響心理パラメータの少なくとも1つを加えてもよい。また、トナリティK、及びフラクチュエーション・ストレングスFの少なくとも一方と、音圧レベルの値、すなわち発生ノイズの音圧レベルの値を合わせて評価してもよい。このようにすれば、音質を考慮し、発生ノイズの音色の目立ちやすさ及びうなり感を評価できると共に、発生ノイズの振幅値を含めたピッチ配列の評価ができる。
【0052】
また、本実施の形態では、ピッチ配列をパルス列で近似しかつ帯域通過フィルタ処理したタイヤピッチ騒音波形から、音響心理パラメータである音質を表す値を出力しているので、タイヤのピッチ配列とパターン固有の特徴とが重なり合って評価されるものはなく、タイヤのピッチ配列にのみ起因する騒音特性、すなわちタイヤ1回転中の時系列変化に強く依存する音質について評価をすることができる。
【0053】
図9は、タイヤの1回転内の音質の時間変化について、実測音と、本実施の形態によるパルス列のタイヤピッチ騒音波形から得られる合成音とを時間周波数分析した結果を示したものである。図9(1)はタイヤ側近音を示し、図9(2)は本実施の形態の合成音を示している。なお、音の時間周波数分析結果は、音圧レベルの値も同時に求まるが、図9では所定音圧レベル(約75dB(A)以上のレベル)について抽出した結果を示した。図から理解されるように、これら実測音と合成音とは相関が高く、ピッチ配列をパルス列で近似して帯域通過フィルタ処理を施したタイヤピッチ騒音波形によって、実測音に近似した音に音化することができる。これによって、タイヤピッチ騒音波形を用いて音響心理パラメータである音質を表す値を容易に出力できる。
【0054】
図10には、音響心理パラメータについて、実測音と合成音とについての相関関係を示した。図10(1)はトナリティについての相関を示し、図10(2)はフラクチュエ−ション・ストレングスについての相関を示している。図から理解されるように、実測音から得られた音響心理パラメータの値と合成音から得られた音響心理パラメータの値とは相関が高い。これによって、ピッチ配列をパルス列で近似して帯域通過フィルタ処理を施したタイヤピッチ騒音波形によって、実測音に代えて近似した合成音を用いて音響心理パラメータである音質を表す値を出力でき、タイヤのピッチ配列について音質の予測評価を実測することなく、容易に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、タイヤのピッチ配列を各ピッチの長さに比例した周期で一定パルス幅を有する時系列波形でパターンノイズを近似して、近似した時系列波形に帯域通過フィルタ処理を施しているので、タイヤのピッチ配列から、音質上に問題となる成分を十分に抽出することができ、タイヤのピッチ配列について、音質への影響をより明確に評価できる、という効果が得られる。
【0056】
また、音響心理学的な目立ち易さやうなり感等のタイヤ騒音性能評価用物理量を用いているので、タイヤのピッチ配列について、聴取者の感覚に沿った音質を明確に評価することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に使用されるパーソナルコンピュータの概略図である。
【図2】実車計器音質評価法の概略構成を示すブロック図である。
【図3】タイヤを車両に装着し走行させたときの音の周波数特性を示し、(1)は左耳の近傍位置、(2)は右耳の近傍位置の結果を示したものである。
【図4】フィ−リング評点と、音圧レベル及び音響心理パラメータとの対応関係を示す線図である。
【図5】タイヤのピッチ配列を音化するためのパルス列を説明するための説明図である。
【図6】トナリティを目的関数としたときの最適化を説明するための線図である。
【図7】タイヤ1回転のピッチ配列に対応された区分スペクトルを説明するための線図である。
【図8】本発明の実施の形態の処理ルーチンを示す流れ図である。
【図9】タイヤの1回転内の音の時間変化を示し、(1)はタイヤ側近音について示し、(2)は本実施の形態の合成音について示している。
【図10】音響心理パラメータについて、実測音と合成音との相関関係を示し、(1)はトナリティについての相関、(2)はフラクチュエ−ション・ストレングスについての相関を示している。
【符号の説明】
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT
16 音化装置

Claims (4)

  1. タイヤのピッチ配列を、該ピッチ配列の各ピッチの長さに比例した時間間隔毎に予め定めた一定パルス幅を有する矩形波を並べた時系列波形でパターンノイズを近似し、
    前記波形に、平均ピッチ長さに対応するピッチ1次周波数を中心とする帯域通過フィルタ処理を施して、得られた波形をタイヤピッチ騒音波形とし、
    前記タイヤピッチ騒音波形を用いて、音質に対応するタイヤ騒音性能評価用物理量を演算し、
    前記タイヤ騒音性能評価用物理量を用いてタイヤの騒音を評価する、
    タイヤの騒音評価方法。
  2. 前記音質に対応するタイヤ騒音性能評価用物理量として、音響心理学的な目立ち易さを表す予め定めた所定帯域の音成分物理量、及び音響心理学的なうなり感を表す予め定めた低周波数の変動量の少なくとも一方を定めることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの騒音評価方法。
  3. 前記予め定めた一定パルス幅は、タイヤ1回転の時間が250ミリ秒の時に、0.5ミリ秒近傍であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤの騒音評価方法。
  4. 前記帯域通過フィルタ処理は、帯域下限周波数がピッチ1次周波数の1/2であると共に、帯域上限周波数がピッチ1次周波数の2/3であるピッチ1次周波数に一致した帯域幅を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のタイヤの騒音評価方法。
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