JP3857353B2 - ピロロキノリン誘導体 - Google Patents

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デュオカルマイシンSA(Duocarmycin SA)およびその誘導体の合成中間体である一般式(I):
【化5】
Figure 0003857353
(式中、R1は水素原子または低級アルキルを示し、R2は水酸基の保護基を示し、R3は水素原子、低級アルキル、またはアミノ保護基を示す)
で表わされる化合物、および一般式(II):
【化6】
Figure 0003857353
(式中、R1は水素原子または低級アルキルを示し、R3は水素原子、低級アルキルまたはアミノ保護基を示し、R4はハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシを示す。)
で表わされる化合物を、有機金属触媒を用いた分子内環化反応に付し、一般式(III):
【化7】
Figure 0003857353
(式中、R1、R3は、前記と同意義である。)
で表わされる化合物とした後、水酸基を保護することによる、一般式(I):
【化8】
Figure 0003857353
(式中、R1、R2、R3は、前記と同意義である。)
で表わされる化合物の製造法を提供するものである。
【0002】
デュオカルマイシンSAは、強力な殺細胞性の制癌作用を有し医薬品として極めて有用である。
【0003】
【従来の技術】
デュオカルマイシンSAは、式(IV):
【化9】
Figure 0003857353
で表わされる物質であり、優れた抗腫瘍作用を示す抗生物質として既に公知の物質である(特開平2−177890)。
【0004】
この物質は、当初、土壌から分離した微生物(Streptomyces sp.)により産生される物質として取得されたものである。その後、この物質およびその類縁物質の理化学的性質も次第に明らかになってきた(THE JOURNAL OF ANTIBIOTICS,VOL.43,No.8,PAGE1037(1990);THE JOURNAL OF ANTIBIOTICS,VOL.44,No.4,PAGE 445(1991);THE JOURNAL OF ANTIBIOTICS,VOL.44,No.10,PAGE 1045(1991))。
【0005】
しかしこの物質は、微生物の産生量が著しく少ないため、優れた抗腫瘍作用を有し医薬品として極めて有用であることを期待されているにもかかわらず、十分な検討がなされていない。また、化学的に合成することも試みられているが、これまでその基本骨格であるシクロプロパノインドリノン環を合成することが困難であったことから、化学的合成により取得することも実用的ではなかった。
【0006】
デュオカルマイシンSAの全合成については、三例の報告がある(J.Am.Chem.Soc.,Vol.114,No.25,PAGE 10056(1992),Chem.Pharm.Bull.,Vol.43,No.6,PAGE 1064(1995),特開平7−53558)。しかしながら、これらによってデュオカルマイシンSAは取得されるものの、これらの合成法は多段階工程を要し、収率も悪いものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記に鑑み、本発明者らは、化学的合成手段によって、収率の良いデュオカルマイシンSAの合成方法を確立すべく研究を行ってきた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、デュオカルマイシンSA (IV)を短工程でかつ収率よく化学的に取得するための、合成中間体(I)を見出した。以下本発明につき詳細に説明する。
【0009】
本発明化合物の合成法としては、まず一般式(II):
【化10】
Figure 0003857353
(式中、R1は水素原子または低級アルキルを示し、R3は水素原子、低級アルキルまたはアミノ保護基を示し、R4はハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシを示す。)
で表わされる原料化合物(一般式IIaおよびIIbで表示)を下記の式に従って合成する。
【化11】
Figure 0003857353
(式中、Halはハロゲンを示し、R4 はトリフルオロメタンスルホニルオキシを示す)
すなわち、出発原料であるピロール誘導体(V)に対して2−ハロ−3−トリメチルスズピリジン(VI)をパラジウム触媒の存在下カップリング反応に付し、R4がハロゲンである化合物(IIa)とするか、さらに塩酸、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(Tf2O)で処理することにより、R4がトリフルオロメタンスルホニルオキシである化合物(IIb)を好収率で得ることができる。
【0010】
次に、上記により得た化合物(II)を下記の式に従って三工程で化合物(I)へ導くことができる。
【化12】
Figure 0003857353
すなわち、化合物(II)の5位アセチル部分をシリルエノール体へと変換後、有機金属を用いたクロスカップリングによる分子内環化反応に付し、三環性ピロロキノリン誘導体とした後、生じた水酸基を保護することにより、本発明化合物である(I)を得る。
【0011】
本発明化合物(I)はさらに、下記の式に従って、デュオカルマイシンSAの前駆体として既知である、シクロプロパノインドリノン誘導体(VIII)へと変換することができる。
【化13】
Figure 0003857353
【0012】
上記のシクロプロパノインドリノン誘導体(VIII)は、Chem.Pharm.Bull.,Vol.43,No.6,PAGE 1064(1995)あるいは特開平7−53558記載の方法によりデュオカルマイシンSA(IV)へと変換することができる。
【0013】
本発明において、「ハロゲン」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、よう素が挙げられるが、特にフッ素が好ましい。
本発明において、「アミノ保護基」としては、例えば、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、アセチル等が挙げられる。
本発明において、「水酸基の保護基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピバロイル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル等が挙げられるが、特にメトキシカルボニルが好ましい。
本発明において、「低級アルキル」とは、炭素数1〜5のアルキルを意味し、分枝状のものであってもよい。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル等を挙げることができるが、特にメチルが好ましい。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示して、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
参考例1
2−フルオロ−3−トリメチルスズピリジンの調製
ジイソプロピルアミン(5.23ml)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を−20℃に冷却し、アルゴン雰囲気下1.69Mブチルリチウムのヘキサン溶液(20.3ml)を滴下して20分間攪拌した。この溶液を−78℃に冷却後、2−フルオロピリジン(3.02g)のテトラヒドロフラン溶液(5ml)を滴下し、−70℃まで昇温しながら2.5時間攪拌した。さらに、トリメチルスズクロリド(6.50g)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を滴下した後、−60℃まで昇温しながら45分間攪拌した。この反応液をさらに0℃に昇温し、45分間攪拌した後、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、標記化合物(7.27g、収率89%)を無色油状化合物として得た。
精密質量分析:C812FNSnとして
理論値;260.9974
実測値;260.9974
赤外吸収スペクトル(neat):νmax(cm-1);1577,1384
1HNMR(90MHz,CDCl3)δ:0.36(9H,s),7.12(1H,ddd,J=7,5,3.5Hz),7.83(1H,ddd,J=7,7,2Hz),8.18(1H,dd,J=5,2Hz)
【0016】
参考例2
5−アセチル−4−(2−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルの調製
5−アセチル−4−ブロモピロール−2−カルボン酸メチル(229mg)、2−フルオロ−3−トリメチルスズピリジン(365mg)、ビス(トリトリルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(45mg)のトルエン懸濁液(10ml)をアルゴン雰囲気下14時間加熱還流した。放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=4:1)で精製し、得られた粗結晶をジクロロメタン−メタノールから再結晶して、無色プリズム状の標記化合物(206mg,収率65%)を得た。
融点:121〜122℃
元素分析値:C1311FN23として
理論値(%);C:59.54,H:4.23,N:10.69
実測値(%);C:59.45,H:4.28,N:10.89
赤外吸収スペクトル(KBr):νmax(cm-1);1708,1653
1HNMR(90MHz,CDCl3)δ:2.17(3H,s),3.93(3H,s),6.91(1H,d,J=2.5Hz,重水添加でs),7.31(1H,ddd,J=7.5,5,2Hz),7.83(1H,ddd,J=9,7.5,2Hz),8.31(1H,ddd,J=5,2,1Hz),10.33(1H,brs,重水添加で消失)
【0016】
参考例3
5−アセチル−4−[1,2−ジヒドロ−2−オキソ−3−ピリジル]−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルの調製
参考例2で得た化合物(180mg)の1,2−ジメトキシエタン溶液(2ml)へ10%塩酸水(2ml)を加え、60℃にて2時間加熱攪拌した。放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、食塩で飽和後10%メタノール−ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去して得られた粗結晶をジクロロメタン−メタノールから再結晶して、淡黄色プリズム状の標記化合物(171mg,収率96%)を得た。
融点:227〜229℃
元素分析値:C131224として
理論値(%);C:59.99,H:4.65,N:10.77
実測値(%);C:59.57,H:4.78,N:10.88
赤外吸収スペクトル(KBr):νmax(cm-1);1715,1609
1HNMR(90MHz,10%CD3OD−CDCl3)δ:2.30(3H,s),3.88(3H,s),6.39(1H,dd,J=7,6.5Hz),6.86(1H,s),7.42(1H,dd,J=6.5,2Hz),7.56(1H,dd,J=7,2Hz)
【0017】
参考例4
5−アセチル−4−[2−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ピリジン−3−イル]−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルの調製
参考例3で得た化合物(111mg)のジクロロメタン(3.6ml)/ピリジン(0.4ml)溶液を0℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(179μl)を加えて5分間攪拌後、さらに室温にて2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残査をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:ジクロロメタン=1:4)で精製し、得られた粗結晶をジクロロメタン−ヘキサンから再結晶して、無色プリズム状の標記化合物(159mg,収率95%)を得た。
融点:119〜120℃(dec.)
元素分析値:C1411326Sとして
理論値(%);C:42.86,H:2.83,N:7.14
実測値(%);C:42.62,H:2.91,N:7.09
赤外吸収スペクトル(KBr):νmax(cm-1);1707,1653
1HNMR(90MHz,CDCl3)δ:2.10(3H,s),3.90(3H,s),6.90(1H,d,J=2.5Hz,重水添加でs),7.47(1H,dd,J=7.5,5Hz),7.88(1H,dd,J=7.5,2Hz),8.45(1H,dd,J=5,2Hz),10.13(1H,brs,重水添加で消失)
【0018】
実施例
4−(メトキシカルボニル)オキシ−3H−ピロロ[3,2−f]キノリン−2−カルボン酸メチルの調製
参考例4で得た化合物(230mg)のジクロロメタン(4ml)溶液に、アルゴン雰囲気下0℃にて、トリエチルアミン(0.33ml)とトリフルオロメタンスルホン酸ブチルジメチルシリルエステル(0.30ml)を加えて1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した後、有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残査(438mg)をキシレン(6ml)に溶解し、トリブチルスズフロリド(236mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(12mg)、リチウムクロリド(75mg)を加えて1時間加熱還流した。減圧下キシレンを留去し、乾燥後残査をピリジン(2ml)に溶解し、−20℃に冷却した。クロロぎ酸メチル(272μl)を徐々に加え、30分間攪拌した後、20℃まで昇温し、さらに3時間攪拌した。減圧下濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩末を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン)で精製し、得られた粗結晶をジクロロメタン−ヘキサンから再結晶して、無色針状の標記化合物(157mg,収率89%)を得た。
融点:166〜167℃
元素分析値:C151225として
理論値(%);C:60.00,H:4.03,N:9.33
実測値(%);C:59.90,H:3.96,N:9.54
赤外吸収スペクトル(KBr):νmax(cm-1);1747,1716
1HNMR(90MHz,CDCl3)δ:3.90(3H,s),3.96(3H,s),7.47(1H,dd,J=8.5,4.5Hz),7.72(1H,brs),7.92(1H,s),8.49(1H,dd,J=8.5,1.5Hz),8.90(1H,dd,J=4.5,1.5Hz),10.33(1H,brs,重水添加で消失)
【0019】
参考例5
(±)−6,7,8,9−テトラヒドロ−8−ヒドロキシ−6−(メトキシカルボニル)−4−(メトキシカルボニル)オキシ−3H−ピロロ[3,2−f]キノリン−2−カルボン酸メチルの調製
実施例で得た化合物(118mg)のテトラヒドロフラン(3ml)/2−プロパノール(6ml)溶液に0℃にて、クロロぎ酸メチル(304μl)と水素化ホウ素ナトリウム(150mg)を加え15分間攪拌後、22℃に昇温し17時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機層を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去した。残査(156mg)とトリメチルアミンオキシド2水和物(52mg)をアセトン(4.5ml)、水(0.5ml)に溶解し、四酸化オスミウム(2mg)を加え、0℃にて15分、室温にて1.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、五酸化リン上1時間乾燥した後、残査をジクロロメタン(5ml)に溶解した。アルゴン雰囲気下0℃にて、トリエチルシラン(0.38ml)を添加後、三フッ化ホウ素・エチルエーテル(0.15ml)を徐々に滴下した。0℃にて30分、室温にて6時間攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去した。残査をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=3:1)で精製し、無色アメ状の標記化合物(86mg,収率58%)を得た。
精密質量分析:C171828として
理論値;378.1062
実測値;378.1058
赤外吸収スペクトル(CHCl3):νmax(cm-1);1768,1713,1700
1HNMR(90MHz,CDCl3)δ:2.87(1H,dd,J=17,5Hz),2.91(1H,brs,重水添加で消失),3.24(1H,dd,J=17,5.5Hz),3.69〜4.01(2H,m),3.80(3H,s),3.90(3H,s),3.92(3H,s),4.18〜4.48(1H,m),7.10(1H,d,J=2Hz,重水添加でs),7.60(1H,s),9.59(1H,brs,重水添加で消失)
【0020】
参考例6
(±)−6,7,8,9−テトラヒドロ−8−(メタンスルホニル)オキシ−6−(メトキシカルボニル)−4−(メトキシカルボニル)オキシ−3H−ピロロ[3,2−f]キノリン−2−カルボン酸メチルの調製
参考例5で得た化合物(36mg)、トリエチルアミン(53μl)のジクロロメタン(3ml)溶液に、0℃にてメタンスルホン酸クロリド(15μl)を加え、30分間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出後、有機層を飽和硫酸銅水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残査をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=2:1)で精製し、無色アメ状の標記化合物(42mg,収率97%)を得た。
精密質量分析:C1820210Sとして
理論値;456.0837
実測値;456.0831
赤外吸収スペクトル(CHCl3):νmax(cm-1);1768,1710
1HNMR(90MHz,CDCl3)δ:3.06(3H,s),3.20(1H,dd,J=18,4Hz),3.47(1H,dd,J=18,5Hz),3.83(3H,s),3.84(1H,dd,J=13.5,3Hz),3.95(6H,s),4.32(1H,dd,J=13.5,5.5Hz),5.20〜5.46(1H,m),7.16(1H,d,J=2.5Hz,重水添加でs),7.61(1H,s),9.43(1H,brs,重水添加で消失)
【0021】
参考例7
(7bR*,8aS*)−1,2,4,5,8,8a―ヘキサヒドロ―4―オキソシクロプロパ[c]ピロロ[3,2−e]インドール―6―カルボン酸メチルの調製参考例6で得た化合物(42mg)のメタノール(4ml)溶液に室温にて、無水炭酸カリウム(45mg)を加え、3時間攪拌する。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、10%メタノール−ジクロロメタンで抽出後、有機層を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残査をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(5%メタノール−ジクロロメタン)で精製し、無色粉末状の標記化合物(21mg,収率93%)を得た。
精密質量分析:C131223として
理論値;244.0847
実測値;244.0850
赤外吸収スペクトル(KBr):νmax(cm-1);1687
1HNMR(90MHz,CDCl3−CD3OD(9:1))δ:1.27(1H,dd,J=4.5,4Hz),1.60(1H,dd,J=7.5,4Hz),2.84(1H,ddd,J=7.5,4.5,4.5Hz),3.62(1H,d,J=10.5Hz),3.84(1H,dd,J=10.5,4.5Hz),3.89(3H,s),5.54(1H,s),6.54(1H,s)
【0022】
参考例8
デュオカルマイシンSAの調製
参考例7で得た化合物(8.5mg)をテトラヒドロフラン(1ml)とジメチルホルムアミド(0.5ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下0℃に冷却した。60%水素化ナトリウム(7mg)を加えて20分間攪拌し、さらに2−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−5,6,7−トリメトキシインドール(21mg)を加えた。0℃にて4時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残査をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=3:4)で精製し、淡黄色無晶型粉末状のデュオカルマイシンSA(10mg,収率60%)を得た。
精密質量分析:C252337として
理論値;477.1534
実測値;477.1533
赤外吸収スペクトル(CHCl3):νmax(cm-1);3455,1714,1642,1620
1HNMR(400MHz,CDCl3)δ:1.57(1H,dd,J=4.5,4.5Hz),1.76(1H,dd,J=7.5,4.5Hz),2.79(1H,ddd,J=7.5,5,4.5Hz),3.89(3H,s),3.91(3H,s),3.94(3H,s),4.07(3H,s),4.39(1H,d,J=10.5Hz),4.47(1H,dd,J=10.5,5Hz),6.61(1H,brs),6.78(1H,s),6.95(1H,dd,J=2Hz),7.03(1H,s),9.30(1H,brs),9.95(1H,brs)
【0023】
【発明の効果】
本発明は、強力な殺細胞性の制癌作用を有し医薬品として極めて有用であるデュオカルマイシンSAを、微生物によらずに純化学的方法により、しかも温和な条件下に、短工程かつ高収率で取得できる方法の合成中間体およびその製造法である。

Claims (3)

  1. 一般式(I):
    Figure 0003857353
    (式中、R1は水素原子または低級アルキルを示し、R2メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ピバロイル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、またはt−ブチルジフェニルシリルを示し、R3は水素原子、低級アルキル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、またはアセチルを示す)
    で表わされる化合物。
  2. 1がメチル、R2がメトキシカルボニル、R3が水素原子である請求項1記載の化合物。
  3. 一般式(II):
    Figure 0003857353
    (式中、R1は水素原子または低級アルキルを示し、R3は水素原子、低級アルキル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、またはアセチルを示し、Rはハロゲンまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシを示す。)
    で表わされる化合物を、有機金属触媒を用いた分子内環化反応に付し、一般式(III):
    Figure 0003857353
    (式中、R1、R3は、前記と同意義である。)
    で表わされる化合物とした後、水酸基を保護することによる、一般式(I):
    Figure 0003857353
    (式中、R1、R、R3は、前記と同意義である。)
    で表わされる化合物の製造法。
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