JP3857173B2 - 変圧器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アモルファス材を積層した巻鉄心を用いる変圧器の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、アモルファス(非晶質磁性合金)の薄帯状材料(以下、アモルファス材という)を巻鉄心に用いる変圧器としては単相変圧器がある。該単相変圧器では、積層したアモルファス材をコイル中を貫通させ、両端部をラップさせてつないだ環状構造としている。かかる構成の巻鉄心では、図6に示すように、ラップ部4'の剥がれが生じ易く、これを防止するために、図7に示すように、コア1'の外周にけい素鋼板10を巻き回し、該けい素鋼板10を、テープ11または溶接等で固定したり、バンド12'により締付けるようにして、ラップ部4'の変位を抑えるようにしている。
また、特開平10−41146号公報には、3相3脚鉄心を用いる変圧器において、内側巻鉄心と外側巻鉄心との間に補強板を設け、内側巻鉄心の外周コーナ部と外側巻鉄心の内周側との間の空隙部に起因して該外側巻鉄心の内周寄りの非晶質磁性合金の薄帯に発生する弛みを防止する技術が記載されている。自重等に基づく巻鉄心の変形についての記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記アモルファス材は剛性が低く変形し易い。このため、積層鉄心の状態においても、自重等により巻鉄心のヨーク部に、アモルファス材の積層方向の巻鉄心厚さ全体にわたって変形が生じ易く、特に、大型変圧器においてヨーク長さが長い巻鉄心の場合には該変形が顕著となる。ヨーク部の巻鉄心の変形は、巻鉄心1'全体の磁気特性を劣化させ、変圧器の鉄損や騒音を増大させる。図8は、例えば、長いヨーク部5を有する巻鉄心1'の外周にけい素鋼板などを巻き回し、さらにその上をバンドで締付けた構成におけるヨーク部5の変形の例を示す。該ヨーク部5は、バンドによる締付け状態にもかかわらず自重によって波状に変形し、該変形によってラップ部4'も剥がれやオーバーラップなどの不具合を生じ易い。ラップ部4'の剥がれやオーバーラップなども、巻鉄心の磁気特性を劣化させ、変圧器の鉄損や騒音を増大させる。ラップ部を有しない場合も、重力による波状の変形を生じ、巻鉄心の磁気特性を劣化させ、変圧器の鉄損や騒音を増大させる。また、上記特開平10−41146号公報記載の技術はあくまでも、外側巻鉄心の内周寄りの非晶質磁性合金の薄帯の弛みだけを防止する範囲のものであり、上記自重等による巻鉄心の厚さ全体にわたる変形を防止するための十分な対策技術にはなり得ないと考えられる。
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、アモルファス材を積層した巻鉄心を用いる変圧器において、該巻鉄心のヨーク部の積層方向の変形を抑え、磁気特性の劣化を抑えるようにすることである。
本発明の目的は、かかる課題点を解決できる技術の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題点を解決するために、本発明では、アモルファス材を積層した巻鉄心を用いる変圧器において、基本的に、板状部分を有した補強部材を巻鉄心のヨーク部に設け、該ヨーク部をアモルファス材積層方向の厚さ全体にわたり補強して少なくとも該巻鉄心のアモルファス材積層方向の変形を抑える構成とする。具体的には、薄帯状のアモルファス材を積層して成る巻鉄心を用いて構成される変圧器として、(1)上記アモルファス材の端部を互いに周方向にずらして重ねたラップ部がヨーク部(該当実施例:符号5a 〜5a )に位置し複数の環状の磁気回路を形成する複数の環状の巻鉄心(該当実施例:符号2a 〜2a )と、該複数の環状の巻鉄心の、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部(該当実施例:符号5a 〜5a )のそれぞれの内周面側に設けられた複数の板状の第1の補強部材(該当実施例:符号8a 〜8a )と、上記複数の環状の巻鉄心の、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部の外周面側に、該複数のヨーク部を間にはさんで上記第1の補強部材に対向し該複数のヨーク部及び該複数の第1の補強部材に共通に設けられた1個の第2の補強部材(該当実施例:符号8c 、8f)と、を備え、上記第1及び第2の補強部材を、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部を間にはさんだ状態で該各ヨーク部側に固定し、該ラップ部が位置する複数の各ヨーク部を補強する構成とする。(2)上記(1)において、上記第2の補強部材を、U字状断面を有し、上記複数の環状の巻鉄心の、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部の外周面側に、該U字状断面の内面側を対向させて設けられる構成(該当実施例:符号8f)とする。(3)上記(1)または(2)において、さらに、上記第1及び第2の補強部材の周りに設けられ、該第1及び第2の補強部材を、該第1及び第2の補強部材が上記複数の各ヨーク部をはさんだ状態で、ヨーク部側に固定するテープ(該当実施例:符号9)を備えた構成とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の変圧器の第1の実施例を示す図である。
本実施例は、アモルファス材を積層して成る巻鉄心を用いた3相3脚鉄心変圧器の場合の構成例である。
図1(a)は、2個の内側巻鉄心と1個の外側巻鉄心とを組合せた構成を示す側面図、図1(b)は外側巻鉄心の斜視図である。図1において、1は外側巻鉄心、2a、2bは内側巻鉄心、3a、3b、3cはコイル、4は、外側巻鉄心1において積層したアモルファス材の端部のつなぎ目部分を互いに周方向にずらしたラップ部、4a、4bはそれぞれ、内側巻鉄心2a、2bにおいて積層したアモルファス材の端部のつなぎ目部分を互いに周方向にずらしたラップ部、5、5'は外側巻鉄心1のヨーク部、6は角部、7aは、外側巻鉄心1のコア部(コイル3a内に挿入される部分)、7bは、外側巻鉄心1のコア部(コイル3c内に挿入される部分)、8a、8bは補強部材、9は、補強部材8a、8bを補強するとともに該補強部材8a、8bをヨーク部5側に固定する固定用部材としてのテープ、12は同じく固定用部材としてのバンドである。図の上方が変圧器の上部側、図の下方が変圧器の下部側で、Gの方向に重力が作用するようになっている。製作時、内側巻鉄心2aは、コイル3a、3bに挿入された後、ラップ部4aで磁気回路的に接続されて環状にされ、内側巻鉄心2bは、コイル3b、3cに挿入された後、ラップ部4bで磁気回路的に接続されて環状にされ、また、外側巻鉄心1は、内側巻鉄心2a、2bの外側においてコイル3a、3cに挿入された後、ラップ部4で磁気回路的に接続されて環状にされる。本実施例の変圧器においては、上記各ラップ部は、それぞれの巻鉄心においてコイル下方のヨーク部に設けられる。補強部材8a、8bはそれぞれ板状の形状を有し、補強部材8aは外側巻鉄心1のヨーク部5の内周面側に、補強部材8bは同ヨーク部5の外周面側にそれぞれ配され、両補強部材で該ヨーク部5をはさんで特にヨーク部のアモルファス材積層方向の強度を補う。補強部材8aは、例えば外側巻鉄心1を環状に形成する前に、内側巻鉄心2a、2bの外周部位置に配置しておく。テープ9は、補強部材8a、8bをヨーク部5に固定、または、該補強部材8a、8bを補強する。該テープ9は、予め補強板8a上に設けておいてもよい。バンド12は、外側巻鉄心1の周りに巻きつけられ、補強部材8bをヨーク部5に固定したり、または、該外側巻鉄心1を補強したりする。かかる補強部材8a、8bを配した構成により、巻鉄心の該ヨーク部5における自重等による重力方向の変形、すなわちアモルファス材積層方向の変形を抑える。固定用部材は、上記テープに限定されず、ひも状のものを用いてもよいし、絶縁材から成るねじやボルト、または絶縁処理を施した部材等を用いてもよい。また、図1の構成では、補強部材8a、8bを外側巻鉄心1のヨーク部5側にのみに設ける構成としたが、この他、例えば、ヨーク部5'側にも設けてもよいし、または、内側巻鉄心2a、2bのそれぞれのヨーク部にも設けるようにしてもよいし、補強部材8aを内側巻鉄心2a、2bのそれぞれの内周面側に設け、外側巻鉄心1の外周面側に設けた補強部材8bとで、内側巻鉄心2a、2bのヨーク部と外側巻鉄心1のヨーク部との両方をはさみ込んで補強する構成としてもよい。
上記第1の実施例によれば、3相3脚鉄心変圧器において、巻鉄心のヨーク部5における自重等による変形が抑えられ、ラップ部4の剥がれも防止されて巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられる。このため、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。
【0006】
図2は、本発明の第2の実施例を示す図である。
本実施例は、アモルファス材を積層して成る巻鉄心を用いた3相5脚鉄心変圧器の場合の構成例である。
図2において、2a、2a、2a、2aは巻鉄心、3a、3b、3cはコイル、4a、4a、4a、4aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a、2aにおいて積層したアモルファス材の端部のつなぎ目部分を互いに周方向にずらしたラップ部、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a、2aのヨーク部、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3a内に挿入される部分)、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3a内に挿入される部分)、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3b内に挿入される部分)、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3b内に挿入される部分)、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3c内に挿入される部分)、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3c内に挿入される部分)、8a、8a、8a、8a、8a、8a、8a、8aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a、2aのヨーク部5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5aの内周面側に設けられた板状の補強部材、8cは、ヨーク部5a、5a、5a、5aの外周面側に共通的に設けられた1個の板状の補強部材、8cは、ヨーク部5a、5a、5a、5aの外周面側に共通的に設けられた1個の板状の補強部材である。本第2の実施例においても、図の上方が変圧器の上部側、図の下方が変圧器の下部側で、Gの方向に重力が作用するものとする。製作時、巻鉄心2aはコイル3aに挿入された後、ラップ部4aで磁気回路的に接続されて環状にされ、巻鉄心2aはコイル3a、3bに挿入された後、ラップ部4aで磁気回路的に接続されて環状にされ、巻鉄心2aはコイル3b、3cに挿入された後、ラップ部4aで磁気回路的に接続されて環状にされ、巻鉄心2aはコイル3cに挿入された後、ラップ部4aで磁気回路的に接続されて環状にされる。本実施例の変圧器においても、上記各ラップ部は、該それぞれの巻鉄心でコイル下方のヨーク部に設けられる。かかる構成において、各補強部材は、各ヨーク部をはさんで巻鉄心の該ヨーク部におけるアモルファス材積層方向の強度を補い、巻鉄心の特にヨーク部5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5aにおける変形、特に自重等による重力方向の変形、すなわちアモルファス材積層方向の変形を抑える。
上記第2の実施例によれば、3相5脚鉄心変圧器において、各巻鉄心の各ヨーク部5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5aにおける自重等による変形が抑えられる。これによって、各ラップ部4a、4a、4a、4aの剥がれも防止され、巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられ、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。また、補強部材8c、8cをそれぞれ、ヨーク部5a、5a、5a、5a、ヨーク部5a、5a、5a、5aに共用する構成のため、補強部材の部品点数を少なくすることができる。
【0007】
図3は、本発明の第3の実施例を示す図ある。
本実施例は、U字状の断面を有する補強部材を用いる場合の例である。
図3において、8dはU字状の断面を有する補強部材である。他部の構成は、上記第1の実施例の場合と同様である。補強部材8dを外側巻鉄心1のヨーク部5に、該補強部材8dの3つの板状部分8d、8d、8dがそれぞれ、該ヨーク部5の内周面側と外周面側とアモルファス材積層方向とに配されるようにして設ける。補強部材8dで補強されたヨーク部5内にラップ部が位置している。板状部分8d、8dは、該板状部分の厚さ方向の曲げ剛性により、外側巻鉄心1のヨーク部5における変形を抑え、板状部分8dは、その板状部分平面に沿う方向の曲げ剛性により、外側巻鉄心1のヨーク部5における変形を抑える。かかるU字状断面の補強部材は、ヨーク部5'にも設けてもよいし、図1の構成における内側巻鉄心2a、2bのそれぞれのヨーク部にも設けるようにしてもよい。また、内側巻鉄心2a、2bのそれぞれの内周面側に板状部分8d、外側巻鉄心1の外周面側に板状部分8dが配されるようにし、内側巻鉄心2a、2bのヨーク部と外側巻鉄心1のヨーク部との両方をはさんで補強する構成としてもよい。
本第3の実施例構成によれば、板状部分8dを有した構成のため、高い剛性によってヨーク部を補強でき、巻鉄心の変形を抑えられる。これによって、ラップ部の剥がれも防止でき、巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられ、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。また、板状部分8d、8d、8dが一体状に構成されているため、補強部材の部品点数を少なくすることもできる。さらに、ヨーク部への補強部材の組込みの作業性も改善できる。これらの結果、変圧器のコスト低減も可能となる。
【0008】
図4は、本発明の第4の実施例を示す図である。
本実施例は、L字状の断面を有する補強部材を用いる場合の構成例である。
図4(a)は補強部材、図4(b)は、該補強部材によるヨーク部5の補強状態を示す。図4において、8e、8eはそれぞれ、L字状の断面を有する補強部材、8e11、8e12は補強部材8eの2つの板状部分、8e21、8e22は補強部材8eの2つの板状部分である。他部の構成は、上記第1の実施例の場合と同様であるとする。補強部材8eの板状部分8e11と補強部材8eの板状部分8e21がそれぞれ、ヨーク部5の外周面側、内周面側に配され、補強部材8eの板状部分8e12と補強部材8eの板状部分8e22が、ヨーク部5のアモルファス材積層方向に配される。補強部材8e、8eで補強されたヨーク部5内にラップ部が位置している。板状部分8e11、8e21は、該板状部分の厚さ方向の曲げ剛性により、巻鉄心1のヨーク部5における変形を抑え、板状部分8e12、8e22は、その板状部分平面に沿う方向の曲げ剛性により、巻鉄心1のヨーク部5における変形を抑える。かかるL字状断面の補強部材は、例えば、ヨーク部5'側にも設けてもよいし、図1の構成における内側巻鉄心2a、2bのそれぞれのヨーク部にも設けるようにしてもよい。また、内側巻鉄心2a、2bのそれぞれのヨーク部の内周面側に補強部材8eの板状部分8e21、外側巻鉄心1のヨーク部の外周面側に補強部材8eの板状部分8e11が配されるようにし、内側巻鉄心2a、2bのヨーク部と外側巻鉄心1のヨーク部との両方を板状部分8e21、8e11ではさんで補強する構成としてもよい。
本第4の実施例構成によれば、板状部分8e12、8e22を有する構成のため、高い剛性によってヨーク部を補強でき、巻鉄心1の該ヨーク部における変形を抑えられる。これによって、ラップ部の剥がれも防止でき、巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられ、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。また、補強部材の部品点数を少なくすることができる。ヨーク部への補強部材の組込みの作業性も改善できる。これらの結果、変圧器のコスト低減も可能となる。
【0009】
図5は、本発明の第5の実施例を示す図である。
本実施例は、3相5脚鉄心変圧器の場合であって、U字状の断面を有する補強部材を用いる場合の構成例である。
図5において、2a、2a、2a、2aは巻鉄心、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a、2aのヨーク部、8a、8a、8a、8aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a、2aのヨーク部5a、5a、5a、5aの内周面側に設けられた板状の補強部材、8fは、ヨーク部5a、5a、5a、5aの外周面側に共通的に設けられた1個のU字状断面の補強部材、8f、8f、8fは、補強部材8fの3つの板状部分、9は固定用部材としてのテープである。本第5の実施例においても、ヨーク部5a、5a、5a、5a側が変圧器の上部側、ヨーク部5a、5a、5a、5a側が変圧器の下部側であり、設置状態において下部方向に重力が作用する。各巻鉄心内におけるラップ部は、ヨーク部5a、5a、5a、5a側に設けられる。補強部材8fの板状部分8fと8fがそれぞれ、ヨーク部5a、5a、5a、5aのアモルファス材積層方向に配され、補強部材8fの板状部分8fが該ヨーク部5a、5a、5a、5aの外周面側に配される。補強部材8a、8a、8a、8aと補強部材8fの周りにはテープ9が設けられ、補強部材8a、8a、8a、8a、8fをそれぞれ該当するヨーク部に固定している。U字状断面を有する補強部材8fの板状部分8fは、該板状部分の厚さ方向の曲げ剛性により、各巻鉄心の各ヨーク部5a、5a、5a、5aにおける変形を抑え、板状部分8f、8fは、その板状部分平面に沿う方向の曲げ剛性により、各巻鉄心の該各ヨーク部における変形を抑える。かかる8a、8a、8a、8aと補強部材8fを、ヨーク部5'側にも設けるようにしてもよい。
上記第5の実施例によれば、3相5脚鉄心変圧器において、各巻鉄心の各ヨーク部5a、5a、5a、5aにおける自重等による変形が抑えられる。これによって、各巻鉄心のラップ部の剥がれも防止され、巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられ、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。特に、補強部材8fが板状部分8f、8fを有するため、ヨーク部に対する補強強度を高められる。また、補強部材8fを、ヨーク部5a、5a、5a、5aに共用する構成のため、補強部材の部品点数を少なくすることができる。
【0010】
なお、上記各実施例では、補強部材の板状部分は、平坦な表面を有する構成例を図示したが、本発明はこれに限定されず、該板状部分には、凸状の部分や凹状の部分があってもよい。また、板状部分の平面内に、例えば、欠けた状態の部分や穴状の部分を有していてもよい。各巻鉄心のラップ部も、補強部材で補強するヨーク部に位置していなくてもよい。さらには、巻鉄心が、ラップ部を備えず、アモルファス材を渦巻状に連続的に巻き回して形成されたものであってもよい。変圧器も、3相3脚鉄心変圧器や3相5脚鉄心変圧器に限定されない。また、本発明の技術は、巻鉄心がアモルファス材以外の磁性材で構成される場合にも適用可能である。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、変圧器において、ヨーク部を補強して巻鉄心の厚さ全体にわたる変形を抑えることができ、巻鉄心の磁気特性の劣化を抑えることができる。騒音の増大も抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図6】巻鉄心のヨーク部におけるラップ部の剥がれの説明図である。
【図7】ラップ部の剥がれを防止する従来技術の例を示す図である。
【図8】図7の従来技術におけるヨーク部変形の説明図である。
【符号の説明】
1、1'…外側巻鉄心、 2a、2b…内側巻鉄心、 2a、2a、2a、2a…巻鉄心、 3a、3b、3c…コイル、 4、4'、4a、4b、4a、4a、4a、4a…ラップ部、 5、5'、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a、5a…ヨーク部、 6、6'…角部、 7a、7b、7a、7a、7a、7a、7a、7a…コア部、8a、8b、8c、8c、8a、8a、8a、8a、8a、8a、8a、8a、8d、8e、8e、8f…補強部材、 9、11…テープ、 12、12'…バンド。

Claims (3)

  1. 薄帯状のアモルファス材を積層して成る巻鉄心を用いて構成される変圧器であって
    上記アモルファス材の端部を互いに周方向にずらして重ねたラップ部がヨーク部に位置し複数の環状の磁気回路を形成する複数の環状の巻鉄心と、
    上記複数の環状の巻鉄心の、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部のそれぞれの内周面側に設けられた複数の板状の第1の補強部材と、
    上記複数の環状の巻鉄心の、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部の外周面側に、該複数のヨーク部を間にはさんで上記第1の補強部材に対向し該複数のヨーク部及び該複数の第1の補強部材に共通に設けられた1個の第2の補強部材と、
    を備え、
    上記第1及び第2の補強部材を、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部を間にはさんだ状態で該各ヨーク部側に固定し、該ラップ部が位置する複数の各ヨーク部を補強する構成としたことを特徴とする変圧器。
  2. 上記第2の補強部材は、U字状断面を有し、上記複数の環状の巻鉄心の、上記ラップ部が位置する複数のヨーク部の外周面側に、該U字状断面の内面側を対向させて設けられる構成である請求項1に記載の変圧器。
  3. 上記第1及び第2の補強部材の周りに設けられ、該第1及び第2の補強部材を、該第1及び第2の補強部材が上記複数の各ヨーク部をはさんだ状態で、ヨーク部側に固定するテープを備えた構成である請求項1または請求項2に記載の変圧器。
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