JP2003303718A - 変圧器 - Google Patents

変圧器

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洋一 天兒
Hiroyuki Endo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アモルファス材を積層した巻鉄心を用いる変圧
器において、自重等による巻鉄心の厚さ全体にわたる変
形を抑え、磁気特性の劣化を抑える。 【解決手段】巻鉄心のヨーク部のアモルファス材積層方
向面、外周面、内周面のうちの2つ以上の面の側に板状
部分を有する補強部材を設け、該ヨーク部をアモルファ
ス材積層方向の厚さ全体にわたり補強する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファス材を
積層した巻鉄心を用いる変圧器の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、アモルファス(非晶質磁
性合金)の薄帯状材料(以下、アモルファス材という)
を巻鉄心に用いる変圧器としては単相変圧器がある。該
単相変圧器では、積層したアモルファス材をコイル中を
貫通させ、両端部をラップさせてつないだ環状構造とし
ている。かかる構成の巻鉄心では、図6に示すように、
ラップ部4'の剥がれが生じ易く、これを防止するため
に、図7に示すように、コア1'の外周にけい素鋼板1
0を巻き回し、該けい素鋼板10を、テープ11または
溶接等で固定したり、バンド12'により締付けるよう
にして、ラップ部4'の変位を抑えるようにしている。
また、特開平10−41146号公報には、3相3脚鉄
心を用いる変圧器において、内側巻鉄心と外側巻鉄心と
の間に補強板を設け、内側巻鉄心の外周コーナ部と外側
巻鉄心の内周側との間の空隙部に起因して該外側巻鉄心
の内周寄りの非晶質磁性合金の薄帯に発生する弛みを防
止する技術が記載されている。自重等に基づく巻鉄心の
変形についての記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記アモルファス材は
剛性が低く変形し易い。このため、積層鉄心の状態にお
いても、自重等により巻鉄心のヨーク部に、アモルファ
ス材の積層方向の巻鉄心厚さ全体にわたって変形が生じ
易く、特に、大型変圧器においてヨーク長さが長い巻鉄
心の場合には該変形が顕著となる。ヨーク部の巻鉄心の
変形は、巻鉄心1'全体の磁気特性を劣化させ、変圧器
の鉄損や騒音を増大させる。図8は、例えば、長いヨー
ク部5を有する巻鉄心1'の外周にけい素鋼板などを巻
き回し、さらにその上をバンドで締付けた構成における
ヨーク部5の変形の例を示す。該ヨーク部5は、バンド
による締付け状態にもかかわらず自重によって波状に変
形し、該変形によってラップ部4'も剥がれやオーバー
ラップなどの不具合を生じ易い。ラップ部4'の剥がれ
やオーバーラップなども、巻鉄心の磁気特性を劣化さ
せ、変圧器の鉄損や騒音を増大させる。ラップ部を有し
ない場合も、重力による波状の変形を生じ、巻鉄心の磁
気特性を劣化させ、変圧器の鉄損や騒音を増大させる。
また、上記特開平10−41146号公報記載の技術は
あくまでも、外側巻鉄心の内周寄りの非晶質磁性合金の
薄帯の弛みだけを防止する範囲のものであり、上記自重
等による巻鉄心の厚さ全体にわたる変形を防止するため
の十分な対策技術にはなり得ないと考えられる。本発明
の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、アモルファス
材を積層した巻鉄心を用いる変圧器において、該巻鉄心
のヨーク部の積層方向の変形を抑え、磁気特性の劣化を
抑えるようにすることである。本発明の目的は、かかる
課題点を解決できる技術の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題点を解決するた
めに、本発明では、アモルファス材を積層した巻鉄心を
用いる変圧器において、基本的に、板状部分を有した補
強部材を巻鉄心のヨーク部に設け、該ヨーク部をアモル
ファス材積層方向の厚さ全体にわたり補強して少なくと
も該巻鉄心のアモルファス材積層方向の変形を抑える構
成とする。具体的には、変圧器として、(1)巻鉄心の
ヨーク部のアモルファス材積層方向面、外周面、内周面
の少なくともいずれかの面の側に板状部分を有し、該ヨ
ーク部をアモルファス材積層方向の厚さ全体にわたり補
強する補強部材(該当実施例:符号8a、8b、8
、8c、8a、8a、8a、8a、8a
、8a、8a、8a、8d、8e、8e
8f)を備え、該巻鉄心のアモルファス材積層方向等の
変形を抑える構成とする。(2)アモルファス材を積層
して成る環状の巻鉄心上の異なる位置に設けられた複数
個のコイル(該当実施例:符号3a、3b、3c)と、
該複数個のコイル間のヨーク部に設けられ、該ヨーク部
のアモルファス材積層方向面、外周面、内周面のうちの
2つ以上の面の側に板状部分を有し、該ヨーク部をアモ
ルファス材積層方向の厚さ全体にわたり補強して該巻鉄
心のアモルファス材積層方向等の変形を抑える補強部材
(該当実施例:符号8a、8b、8c、8c、8a
、8a、8a、8a、8a 、8a、8
、8a、8d、8e、8e、8f)とを備え
た構成とする。(3)アモルファス材を積層して成る環
状の巻鉄心上の異なる位置に設けられた複数個のコイル
と、該複数個のコイル間のヨーク部に設けられ該ヨーク
部のアモルファス材積層方向面、外周面、内周面のうち
の2つ以上の面の側に板状部分を有し該ヨーク部をアモ
ルファス材積層方向の厚さ全体にわたり補強して該巻鉄
心アモルファス材積層方向等の変形を抑える補強部材
と、該補強部材を該ヨーク部に固定または補強する固定
用部材(該当実施例:符号9、12)と、を備えた構成
とする。(4)上記(1)、(2)または(3)におい
て、上記補強部材を、U字状の断面を有した構成とす
る。(5)上記(1)、(2)または(3)において、
上記補強部材を、L字状の断面を有した構成とする。
(6)上記(1)、(2)または(3)において、上記
巻鉄心を、上記ヨーク部に各層のアモルファス材のつな
ぎ目部分が互いに周方向にずらされたラップ部を有する
構成とし、上記補強部材を、該ラップ部に対応した位置
に上記平面が配される構成とする。(7)上記(1)、
(2)または(3)において、上記巻鉄心を、環状の複
数の第1の巻鉄心と、該複数の第1の巻鉄心を内周に含
む環状の第2の巻鉄心とを有する構成とし、上記補強部
材を該第2の巻鉄心のヨーク部に設け、該ヨーク部を補
強してアモルファス材積層方向等の変形を抑える構成と
する。(8)上記(1)、(2)または(3)におい
て、上記補強部材を、1個の補強部材を複数の巻鉄心に
共用する構成とする。(9)上記(1)、(2)または
(3)において、上記補強部材を、金属材で構成し、上
記ヨークの周りに導電路を形成しないようにする。(1
0)上記(1)、(2)または(3)において、上記巻
鉄心を、3相3脚型の構成または3相5脚型の構成とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例につき、図
面を用いて説明する。図1は、本発明の変圧器の第1の
実施例を示す図である。本実施例は、アモルファス材を
積層して成る巻鉄心を用いた3相3脚鉄心変圧器の場合
の構成例である。図1(a)は、2個の内側巻鉄心と1
個の外側巻鉄心とを組合せた構成を示す側面図、図1
(b)は外側巻鉄心の斜視図である。図1において、1
は外側巻鉄心、2a、2bは内側巻鉄心、3a、3b、
3cはコイル、4は、外側巻鉄心1において積層したア
モルファス材の端部のつなぎ目部分を互いに周方向にず
らしたラップ部、4a、4bはそれぞれ、内側巻鉄心2
a、2bにおいて積層したアモルファス材の端部のつな
ぎ目部分を互いに周方向にずらしたラップ部、5、5'
は外側巻鉄心1のヨーク部、6は角部、7aは、外側巻
鉄心1のコア部(コイル3a内に挿入される部分)、7
bは、外側巻鉄心1のコア部(コイル3c内に挿入され
る部分)、8a、8bは補強部材、9は、補強部材8
a、8bを補強するとともに該補強部材8a、8bをヨ
ーク部5側に固定する固定用部材としてのテープ、12
は同じく固定用部材としてのバンドである。図の上方が
変圧器の上部側、図の下方が変圧器の下部側で、Gの方
向に重力が作用するようになっている。製作時、内側巻
鉄心2aは、コイル3a、3bに挿入された後、ラップ
部4aで磁気回路的に接続されて環状にされ、内側巻鉄
心2bは、コイル3b、3cに挿入された後、ラップ部
4bで磁気回路的に接続されて環状にされ、また、外側
巻鉄心1は、内側巻鉄心2a、2bの外側においてコイ
ル3a、3cに挿入された後、ラップ部4で磁気回路的
に接続されて環状にされる。本実施例の変圧器において
は、上記各ラップ部は、それぞれの巻鉄心においてコイ
ル下方のヨーク部に設けられる。補強部材8a、8bは
それぞれ板状の形状を有し、補強部材8aは外側巻鉄心
1のヨーク部5の内周面側に、補強部材8bは同ヨーク
部5の外周面側にそれぞれ配され、両補強部材で該ヨー
ク部5をはさんで特にヨーク部のアモルファス材積層方
向の強度を補う。補強部材8aは、例えば外側巻鉄心1
を環状に形成する前に、内側巻鉄心2a、2bの外周部
位置に配置しておく。テープ9は、補強部材8a、8b
をヨーク部5に固定、または、該補強部材8a、8bを
補強する。該テープ9は、予め補強板8a上に設けてお
いてもよい。バンド12は、外側巻鉄心1の周りに巻き
つけられ、補強部材8bをヨーク部5に固定したり、ま
たは、該外側巻鉄心1を補強したりする。かかる補強部
材8a、8bを配した構成により、巻鉄心の該ヨーク部
5における自重等による重力方向の変形、すなわちアモ
ルファス材積層方向の変形を抑える。固定用部材は、上
記テープに限定されず、ひも状のものを用いてもよい
し、絶縁材から成るねじやボルト、または絶縁処理を施
した部材等を用いてもよい。また、図1の構成では、補
強部材8a、8bを外側巻鉄心1のヨーク部5側にのみ
に設ける構成としたが、この他、例えば、ヨーク部5'
側にも設けてもよいし、または、内側巻鉄心2a、2b
のそれぞれのヨーク部にも設けるようにしてもよいし、
補強部材8aを内側巻鉄心2a、2bのそれぞれの内周
面側に設け、外側巻鉄心1の外周面側に設けた補強部材
8bとで、内側巻鉄心2a、2bのヨーク部と外側巻鉄
心1のヨーク部との両方をはさみ込んで補強する構成と
してもよい。上記第1の実施例によれば、3相3脚鉄心
変圧器において、巻鉄心のヨーク部5における自重等に
よる変形が抑えられ、ラップ部4の剥がれも防止されて
巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられる。このため、変圧
器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。
【0006】図2は、本発明の第2の実施例を示す図で
ある。本実施例は、アモルファス材を積層して成る巻鉄
心を用いた3相5脚鉄心変圧器の場合の構成例である。
図2において、2a、2a、2a、2aは巻鉄
心、3a、3b、3cはコイル、4a、4a、4a
、4aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2
、2aにおいて積層したアモルファス材の端部の
つなぎ目部分を互いに周方向にずらしたラップ部、5a
、5a、5a、5a、5a、5a 、5
、5aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a
、2aのヨーク部、7aは巻鉄心2aのコア部
(コイル3a内に挿入される部分)、7a は巻鉄心2
のコア部(コイル3a内に挿入される部分)、7a
は巻鉄心2aのコア部(コイル3b内に挿入される
部分)、7aは巻鉄心2aのコア部(コイル3b内
に挿入される部分)、7aは巻鉄心2aのコア部
(コイル3c内に挿入される部分)、7aは巻鉄心2
のコア部(コイル3c内に挿入される部分)、8a
、8a、8a、8a、8a、8a、8
、8aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a、2a
、2aのヨーク部5a、5a、5a、5
、5a、5a、5a、5aの内周面側に設
けられた板状の補強部材、8cは、ヨーク部5a
5a、5a、5aの外周面側に共通的に設けられ
た1個の板状の補強部材、8cは、ヨーク部5a
5a、5a、5aの外周面側に共通的に設けられ
た1個の板状の補強部材である。本第2の実施例におい
ても、図の上方が変圧器の上部側、図の下方が変圧器の
下部側で、Gの方向に重力が作用するものとする。製作
時、巻鉄心2aはコイル3aに挿入された後、ラップ
部4aで磁気回路的に接続されて環状にされ、巻鉄心
2aはコイル3a、3bに挿入された後、ラップ部4
で磁気回路的に接続されて環状にされ、巻鉄心2a
はコイル3b、3cに挿入された後、ラップ部4a
で磁気回路的に接続されて環状にされ、巻鉄心2a
コイル3cに挿入された後、ラップ部4aで磁気回路
的に接続されて環状にされる。本実施例の変圧器におい
ても、上記各ラップ部は、該それぞれの巻鉄心でコイル
下方のヨーク部に設けられる。かかる構成において、各
補強部材は、各ヨーク部をはさんで巻鉄心の該ヨーク部
におけるアモルファス材積層方向の強度を補い、巻鉄心
の特にヨーク部5a、5a、5a、5a、5a
、5a、5a、5aにおける変形、特に自重等
による重力方向の変形、すなわちアモルファス材積層方
向の変形を抑える。上記第2の実施例によれば、3相5
脚鉄心変圧器において、各巻鉄心の各ヨーク部5a
5a、5a、5a、5a、5a、5a、5
における自重等による変形が抑えられる。これによ
って、各ラップ部4a、4a、4a、4aの剥
がれも防止され、巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられ、
変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。また、補強部
材8c、8cをそれぞれ、ヨーク部5a、5
、5a、5a、ヨーク部5a、5a、5a
、5aに共用する構成のため、補強部材の部品点数
を少なくすることができる。
【0007】図3は、本発明の第3の実施例を示す図あ
る。本実施例は、U字状の断面を有する補強部材を用い
る場合の例である。図3において、8dはU字状の断面
を有する補強部材である。他部の構成は、上記第1の実
施例の場合と同様である。補強部材8dを外側巻鉄心1
のヨーク部5に、該補強部材8dの3つの板状部分8d
、8d、8dがそれぞれ、該ヨーク部5の内周面
側と外周面側とアモルファス材積層方向とに配されるよ
うにして設ける。補強部材8dで補強されたヨーク部5
内にラップ部が位置している。板状部分8d、8d
は、該板状部分の厚さ方向の曲げ剛性により、外側巻鉄
心1のヨーク部5における変形を抑え、板状部分8d
は、その板状部分平面に沿う方向の曲げ剛性により、外
側巻鉄心1のヨーク部5における変形を抑える。かかる
U字状断面の補強部材は、ヨーク部5'にも設けてもよ
いし、図1の構成における内側巻鉄心2a、2bのそれ
ぞれのヨーク部にも設けるようにしてもよい。また、内
側巻鉄心2a、2bのそれぞれの内周面側に板状部分8
、外側巻鉄心1の外周面側に板状部分8dが配さ
れるようにし、内側巻鉄心2a、2bのヨーク部と外側
巻鉄心1のヨーク部との両方をはさんで補強する構成と
してもよい。本第3の実施例構成によれば、板状部分8
を有した構成のため、高い剛性によってヨーク部を
補強でき、巻鉄心の変形を抑えられる。これによって、
ラップ部の剥がれも防止でき、巻鉄心の磁気特性の劣化
が抑えられ、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。
また、板状部分8d、8d、8dが一体状に構成
されているため、補強部材の部品点数を少なくすること
もできる。さらに、ヨーク部への補強部材の組込みの作
業性も改善できる。これらの結果、変圧器のコスト低減
も可能となる。
【0008】図4は、本発明の第4の実施例を示す図で
ある。本実施例は、L字状の断面を有する補強部材を用
いる場合の構成例である。図4(a)は補強部材、図4
(b)は、該補強部材によるヨーク部5の補強状態を示
す。図4において、8e、8eはそれぞれ、L字状
の断面を有する補強部材、8e11、8e12は補強部
材8eの2つの板状部分、8e21、8e22は補強
部材8eの2つの板状部分である。他部の構成は、上
記第1の実施例の場合と同様であるとする。補強部材8
の板状部分8e11と補強部材8eの板状部分8
21がそれぞれ、ヨーク部5の外周面側、内周面側に
配され、補強部材8eの板状部分8e12と補強部材
8eの板状部分8e22が、ヨーク部5のアモルファ
ス材積層方向に配される。補強部材8e、8eで補
強されたヨーク部5内にラップ部が位置している。板状
部分8e11、8e は、該板状部分の厚さ方向の曲
げ剛性により、巻鉄心1のヨーク部5における変形を抑
え、板状部分8e12、8e22は、その板状部分平面
に沿う方向の曲げ剛性により、巻鉄心1のヨーク部5に
おける変形を抑える。かかるL字状断面の補強部材は、
例えば、ヨーク部5'側にも設けてもよいし、図1の構
成における内側巻鉄心2a、2bのそれぞれのヨーク部
にも設けるようにしてもよい。また、内側巻鉄心2a、
2bのそれぞれのヨーク部の内周面側に補強部材8e
の板状部分8e21、外側巻鉄心1のヨーク部の外周面
側に補強部材8eの板状部分8e11が配されるよう
にし、内側巻鉄心2a、2bのヨーク部と外側巻鉄心1
のヨーク部との両方を板状部分8e21、8e11では
さんで補強する構成としてもよい。本第4の実施例構成
によれば、板状部分8e12、8e22を有する構成の
ため、高い剛性によってヨーク部を補強でき、巻鉄心1
の該ヨーク部における変形を抑えられる。これによっ
て、ラップ部の剥がれも防止でき、巻鉄心の磁気特性の
劣化が抑えられ、変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられ
る。また、補強部材の部品点数を少なくすることができ
る。ヨーク部への補強部材の組込みの作業性も改善でき
る。これらの結果、変圧器のコスト低減も可能となる。
【0009】図5は、本発明の第5の実施例を示す図で
ある。本実施例は、3相5脚鉄心変圧器の場合であっ
て、U字状の断面を有する補強部材を用いる場合の構成
例である。図5において、2a、2a、2a、2
は巻鉄心、5a、5a、5a、5a、5a
、5a、5a、5aはそれぞれ、巻鉄心2
、2a、2a、2aのヨーク部、8a、8
、8a、8aはそれぞれ、巻鉄心2a、2a
、2a、2aのヨーク部5a、5a、5
、5aの内周面側に設けられた板状の補強部材、
8fは、ヨーク部5a、5a、5a、5aの外
周面側に共通的に設けられた1個のU字状断面の補強部
材、8f、8f、8fは、補強部材8fの3つの
板状部分、9は固定用部材としてのテープである。本第
5の実施例においても、ヨーク部5a、5a 、5a
、5a側が変圧器の上部側、ヨーク部5a、5a
、5a、5a側が変圧器の下部側であり、設置状
態において下部方向に重力が作用する。各巻鉄心内にお
けるラップ部は、ヨーク部5a、5a、5a、5
側に設けられる。補強部材8fの板状部分8f
8fがそれぞれ、ヨーク部5a 、5a、5a
5aのアモルファス材積層方向に配され、補強部材8
fの板状部分8fが該ヨーク部5a、5a、5a
、5aの外周面側に配される。補強部材8a、8
、8a、8aと補強部材8fの周りにはテープ
9が設けられ、補強部材8a、8a、8a、8a
、8fをそれぞれ該当するヨーク部に固定している。
U字状断面を有する補強部材8fの板状部分8fは、
該板状部分の厚さ方向の曲げ剛性により、各巻鉄心の各
ヨーク部5a 、5a、5a、5aにおける変形
を抑え、板状部分8f、8fは、その板状部分平面
に沿う方向の曲げ剛性により、各巻鉄心の該各ヨーク部
における変形を抑える。かかる8a、8a、8
、8aと補強部材8fを、ヨーク部5'側にも設
けるようにしてもよい。上記第5の実施例によれば、3
相5脚鉄心変圧器において、各巻鉄心の各ヨーク部5a
、5a、5a、5aにおける自重等による変形
が抑えられる。これによって、各巻鉄心のラップ部の剥
がれも防止され、巻鉄心の磁気特性の劣化が抑えられ、
変圧器の鉄損や騒音の増大も抑えられる。特に、補強部
材8fが板状部分8f、8fを有するため、ヨーク
部に対する補強強度を高められる。また、補強部材8f
を、ヨーク部5a、5a、5a、5aに共用す
る構成のため、補強部材の部品点数を少なくすることが
できる。
【0010】なお、上記各実施例では、補強部材の板状
部分は、平坦な表面を有する構成例を図示したが、本発
明はこれに限定されず、該板状部分には、凸状の部分や
凹状の部分があってもよい。また、板状部分の平面内
に、例えば、欠けた状態の部分や穴状の部分を有してい
てもよい。各巻鉄心のラップ部も、補強部材で補強する
ヨーク部に位置していなくてもよい。さらには、巻鉄心
が、ラップ部を備えず、アモルファス材を渦巻状に連続
的に巻き回して形成されたものであってもよい。変圧器
も、3相3脚鉄心変圧器や3相5脚鉄心変圧器に限定さ
れない。また、本発明の技術は、巻鉄心がアモルファス
材以外の磁性材で構成される場合にも適用可能である。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、変圧器において、ヨー
ク部を補強して巻鉄心の厚さ全体にわたる変形を抑える
ことができ、巻鉄心の磁気特性の劣化を抑えることがで
きる。騒音の増大も抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図6】巻鉄心のヨーク部におけるラップ部の剥がれの
説明図である。
【図7】ラップ部の剥がれを防止する従来技術の例を示
す図である。
【図8】図7の従来技術におけるヨーク部変形の説明図
である。
【符号の説明】
1、1'…外側巻鉄心、 2a、2b…内側巻鉄心、
2a、2a、2a 、2a…巻鉄心、 3a、3
b、3c…コイル、 4、4'、4a、4b、4a
4a、4a、4a…ラップ部、 5、5'、5a
、5a、5a、5a、5a、5a、5
、5a…ヨーク部、 6、6'…角部、 7a、
7b、7a、7a、7a、7a、7a、7a
…コア部、8a、8b、8c、8c、8a、8
、8a、8a、8a、8a、8a、8a
、8d、8e、8e、8f…補強部材、 9、1
1…テープ、 12、12'…バンド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 博之 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立産機システム内 Fターム(参考) 5E062 AA02 AB05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アモルファス材を積層した巻鉄心を用いる
    変圧器において、 上記巻鉄心のヨーク部のアモルファス材積層方向面、外
    周面または内周面の少なくともいずれかの面の側に板状
    部分を有し、該ヨーク部をアモルファス材積層方向の厚
    さ全体にわたり補強可能な補強部材を備え、該巻鉄心の
    変形を抑える構成としたことを特徴とする変圧器。
  2. 【請求項2】アモルファス材を積層した環状の巻鉄心を
    用いる変圧器において、 上記巻鉄心上の異なる位置に設けられた複数個のコイル
    と、 該複数個のコイル間のヨーク部に設けられ、該ヨーク部
    のアモルファス材積層方向面、外周面、内周面のうち2
    つ以上の面の側に板状部分を有し、該ヨーク部をアモル
    ファス材積層方向の厚さ全体にわたり補強して該巻鉄心
    の変形を抑える補強部材と、を備えた構成を特徴とする
    変圧器。
  3. 【請求項3】アモルファス材を積層した環状の巻鉄心を
    用いる変圧器において、 上記巻鉄心上の異なる位置に設けられた複数個のコイル
    と、 該複数個のコイル間のヨーク部に設けられ、該ヨーク部
    のアモルファス材積層方向面、外周面、内周面のうちの
    2つ以上の面の側に板状部分を有し、該ヨーク部をアモ
    ルファス材積層方向の厚さ全体にわたり補強して該巻鉄
    心の変形を抑える補強部材と、 該補強部材を該ヨーク部に固定または補強する固定用部
    材と、 を備えた構成を特徴とする変圧器。
  4. 【請求項4】上記補強部材は、U字状の断面を有し、上
    記ヨーク部のアモルファス材積層方向の片側側面と該ヨ
    ーク部の内周面、外周面の両方、または、該ヨーク部の
    アモルファス材積層方向の両側側面と該ヨーク部の内周
    面、外周面のいずれか一方を覆った状態で上記ヨーク部
    を補強する構成である請求項1、2または3に記載の変
    圧器。
  5. 【請求項5】上記補強部材は、L字状の断面を有し、上
    記ヨーク部のアモルファス材積層方向の片側側面と該ヨ
    ーク部の内周面、外周面の両方、または、該ヨーク部の
    アモルファス材積層方向の両側側面と該ヨーク部の内周
    面、外周面のいずれか一方を覆った状態で上記ヨーク部
    を補強する構成である請求項1、2または3に記載の変
    圧器。
  6. 【請求項6】上記巻鉄心は、上記ヨーク部に各層のアモ
    ルファス材のつなぎ目部分が互いに周方向にずらされた
    ラップ部を有し、上記補強部材は、該ラップ部に対応し
    た位置に上記平面が配される構成である請求項1、2ま
    たは3に記載の変圧器。
  7. 【請求項7】上記巻鉄心は、環状の複数の第1の巻鉄心
    と、該複数の第1の巻鉄心を内周に含む環状の第2の巻
    鉄心とを有し、上記補強部材は、該第2の巻鉄心のヨー
    ク部に設けられる構成である請求項1、2または3に記
    載の変圧器。
  8. 【請求項8】上記補強部材は、1個の補強部材を複数の
    巻鉄心に共用する構成である請求項1、2または3に記
    載の変圧器。
  9. 【請求項9】上記補強部材は、金属材で構成され、上記
    ヨーク部の周りに導電路を形成しない構成である請求項
    1、2または3に記載の変圧器。
  10. 【請求項10】上記巻鉄心は、3相3脚型の構成または
    3相5脚型の構成である請求項1、2または3に記載の
    変圧器。
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