JP3856354B2 - 乗り物に使用される折りたたみリア・シート - Google Patents
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Description
【発明の関係する分野】
この発明は、乗り物に使用される折りたたみリア・シートに関する。
【0002】
【背景技術】
最近のバン、ワゴン、リクリエーショナル・ビークルなどでは、リア・シートは、シート・バックがシート・クッションの上に前倒し可能にされるところの折りたたみシートを用いる傾向にある。そして、この種の折りたたみリア・シートは、最初、シート・クッションが予めヒンジ・ブラケットを取り付けてフロアに据え付けられ、次に、シート・バックがそのシート・クッションの上に前倒しされた状態でそのヒンジ・ブラケットに取り付けられてそのシート・クッションに組み付けられるところの組付け作業が採用されるので、その組付け作業の際、そのシート・バックが上下および左右に動いて作業が厄介であった。
【0003】
【発明の課題】
この発明の課題は、シート・バックの組付けを簡単にできてその作業性の向上を図るところの乗り物に使用される折りたたみリア・シートの提供にある。
【0004】
【課題に相応する手段およびそれの作用】
この発明は、シート・バックのサイドでそのサイドのボトムに向かい合わせられてシート・クッション側に固定的に取り付けられる固定ヒンジ・ブラケットと、ヒンジ・ピンでその固定ヒンジ・ブラケットに回転可能に支持されてそのシート・バックの背裏面でそのシート・バックのボトム・コーナーに取り付けられ、そして、そのシート・クッションの上にそのシート・バックを前倒し可能にする可動ヒンジ・ブラケットと、一端に入口を開放して他端でそのシート・バックの回転中心に合わせるスリットを有し、そして、そのスリットのその入口をそのシート・バックのボトムに位置させてそのシート・バック・サイドのそのボトムにおいてそのシート・バックに取り付けられるヒンジ・カバーと、一端にフランジを有し、そして、そのフランジ端から伸長されてそのスリットにおいてその入口からその他端にはめ込まれる仮止めピンを有するそのヒンジ・ピンとを含み、そして、そのシート・クッションがフロアに据え付けられてそのシート・バックを組み付ける際、その固定ヒンジ・ブラケットが予めその可動ヒンジ・ブラケットを取り付けてそのシート・クッションあるいはそのボディ側に固定され、同様に、そのヒンジ・カバーがそのシート・バックのそのサイド・ボトムに取り付けられ、それからそのシート・バックがそのヒンジ・カバーのそのスリットにおいてその入口にその仮止めピンをはめ合わせて前倒し状態でそのシート・クッションの上に置かれ、そして、その後方に押され、そのスリットにおいてその入口からその他端にその仮止めガイド・ピンを移動させてそのシート・クッションに仮に止められる。
【0005】
【具体例の説明】
以下、特定されて図示された具体例に基づいて、この発明の乗り物に使用される折りたたみリア・シートを説明するに、図1ないし図4は、スプリット・シートに具体化されてワゴンに活用されるところのこの発明の乗り物に使用される折りたたみリア・シートの具体例10を示し、そして、その折りたたみリア・シート10では、左右のシート・バック12,12が同様にシート・クッション11の上に前倒し可能にされる。それで具体的なところは、そのシート・クッション11とその上のシート・バック12との関係で説明する。
【0006】
この折りたたみリア・シート10では、固定ヒンジ・ブラケット18,18が、そのシート・バック12のサイド15,15でそのサイド15,15のボトム16,16に向かい合わせられてそのシート・クッション11にボルト締めされ、また、可動ヒンジ・ブラケット19,19が、ヒンジ・ピン20,20でその固定ヒンジ・ブラケット18,18に回転可能に支持されてそのシート・バック12の背裏面13でそのシート・バック12のボトム・コーナー14,14にボルト締めされ、そして、そのシート・クッション11の上にそのシート・バック12を前倒し可能にし、さらに、ヒンジ・カバー23,23が、一端に入口25を開放して他端でそのシート・バック12の回転中心に合わせるスリット24を有し、そして、そのスリット24のその入口25をそのシート・バック12のボトム16に位置させてそのシート・バック・サイド15,15のそのボトム16,16においてそのシート・バック12に固定的に止められ、またさらに、そのヒンジ・ピン20,20が、一端にフランジ22を有して他端をかしめに用い、そして、そのフランジ端から伸長されてそのスリット24においてその入口25からその他端にはめ込まれる仮止めピン26を有する。
【0007】
その固定ヒンジ・ブラケット18,18は、図2および図3に示されたように、鋼板片から支柱形にプレス加工され、そして、そのシート・クッション11のクッション・フレーム(図示せず)にボルト締めされる。勿論、その固定ヒンジ・ブラケット18,18はそのワゴンのボディやフロアの形に応じてそのボディやフロアにボルト締め可能である。
【0008】
その可動ヒンジ・ブラケット19,19は、図2に示されたように、鋼板片からアングル形にプレス加工され、そして特に、先端部分のトップに爪21を備える形に設計されている。その爪21,21は、そのシート・バック12のその背裏面13に開口するスリット17,17に差し込まれてねじ穴合わせに活用される。
【0009】
そのヒンジ・カバー23,23は、硬質樹脂からプレートに成形されてそのシート・バック12のそのサイド15,15のボトム16,16に接着され、そして、そのシート・バック12の組付け作業時、そのスリット24,24をその仮止めピン26,26にはめ合わせ、そして、その可動ヒンジ・ブラケット19,19のボルト締め位置にそのシート・バック12を案内するところの仮止めに活用される。その仮止めでは、そのシート・バック12は、そのヒンジ・カバー23,23のそのスリット24,24にはめ合わせられるその仮止めピン26,26に保持され、そして、上下および左右の動きが規制されてボルト締め作業が簡単になる。そのヒンジ・カバー23,23では、そのスリット24,24のその入口25,25の付近を広げてその仮止めピン26,26をそのスリット24,24に受け入れ易くしている。勿論、そのヒンジ・カバー23,23は鋼板片からプレス加工されてもよく、また、そのシート・バック12にねじ止めされてもよい。
【0010】
その仮止めピン26,26は、そのシート・バック12の回転中心に合わせてそのヒンジ・ピン20,20のそのフランジ端に突き出され、そして、そのシート・バック12のそのサイド15,15においてそのヒンジ・カバー23,23を越えてそのシート・バック12内に伸長される。そして、その仮止めピン26,26は、そのシート・バック12の組付け作業時、ボルト締め位置にそのシート・バック12を保持するところのそのシート・バック12の仮止めに活用される。
【0011】
したがって、その折りたたみリア・シート10は、次の手順でそのワゴンの車室に据え付けられる。予め、その可動ヒンジ・ブラケット19,19は、図3に示されたようにそのヒンジ・ピン20,20でその固定ヒンジ・ブラケット18,18に回転可能に支持され、そして、そのヒンジ・ピン20,20をかしめてその固定ヒンジ・ブラケット18,18に組み付けられる。そして、その固定ヒンジ・ブラケット18,18はそのようにその可動ヒンジ・ブラケット19,19を組み付けてそのクッション・フレームの後端にボルト締めされている。また、そのヒンジ・カバー23,23は、予め、そのシート・バック12のそのサイド15,15のそのボトム16,16に接着される。
【0012】
最初に、そのシート・バック12がそのヒンジ・カバー23,23のそのスリット24,24においてその入口25,25にその仮止めピン26,26をはめ合わせて前倒し状態でそのシート・クッション11の上に置かれる。その状態でそのシート・バック12は後方に押され、そのスリット24,24においてその入口25,25からその他端にその仮止めピン26,26を移動させてそこで止められ、そして、そのシート・クッション11に仮に止められる。
【0013】
次に、その可動ヒンジ・ブラケット19,19がそのヒンジ・ピン20,20のまわりに回転され、そして、その爪21,21をそのスリット17,17に差し込んでそのシート・バック12のその背裏面13に重ねられる。そのように、その仮止めピン26,26とそのヒンジ・カバー23,23とでそのシート・バック12の仮止めが行われ、そして、その爪21,21とそのスリット17,17とでねじ穴合わせが行われるので、その可動ヒンジ・ブラケット19,19はそのシート・バック12に非常に簡単にボルト締めされ、そして、そのシート・バック12はそのシート・クッション11の上に前倒し可能にされる。そのようにして、そのシート・クッション11およびシート・バック12がその折りたたみリア・シート10に組み立てられてそのワゴンの車室に据え付けられる。
【0014】
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質(nature)および本質(substance)に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し(be commensurate with)、そして、その発明の成立に必須である。
【0015】
【発明の便益】
上述から理解されるように、この発明の乗り物に使用される折りたたみリア・シートは、シート・バックのサイドでそのサイドのボトムに向かい合わせられてシート・クッション側に固定的に取り付けられる固定ヒンジ・ブラケットと、ヒンジ・ピンでその固定ヒンジ・ブラケットに回転可能に支持されてそのシート・バックの背裏面でそのシート・バックのボトム・コーナーに取り付けられ、そして、そのシート・クッションの上にそのシート・バックを前倒し可能にする可動ヒンジ・ブラケットと、一端に入口を開放して他端でそのシート・バックの回転中心に合わせるスリットを有し、そして、そのスリットのその入口をそのシート・バックのボトムに位置させてそのシート・バック・サイドのそのボトムにおいてそのシート・バックに取り付けられるヒンジ・カバーと、一端にフランジを有し、そして、そのフランジ端から伸長されてそのスリットにおいてその入口からその他端にはめ込まれる仮止めピンを有するそのヒンジ・ピンとを含むので、この発明の乗り物に使用される折りたたみリア・シートでは、シート・バックがヒンジ・ブラケットに取り付けられる際、そのシート・バックがそのヒンジ・ブラケットに仮止め可能になってそのシート・バックの組付けが簡単にでき、そして、その組付けの作業性が向上され、その結果、乗用車、バン、ワゴン、リクリエーショナル・ビークルなどにとって非常に有用で実用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプリット・シートに具体化されてワゴンに活用されるところのこの発明の乗り物に使用される折りたたみリア・シートの具体例を前から見た斜視図である。
【図2】左のシート・バックを前倒しさせ、そして、それに左右のヒンジ・ブラケットを関連させて示した分解斜視図である。
【図3】図2の3−3線に沿って示した断面図である。
【図4】ヒンジ・カバーを示した正面図である。
【符号の説明】
18 固定ヒンジ・ブラケット
19 可動ヒンジ・ブラケット
20 ヒンジ・ピン
23 ヒンジ・カバー
24 スリット
25 入口
26 仮止めピン
Claims (1)
- シート・バックのサイドでそのサイドのボトムに向かい合わせられてボディあるいはフロアに固定的に取り付けられる固定ヒンジ・ブラケットと、ヒンジ・ピンでその固定ヒンジ・ブラケットに回転可能に支持されてそのシート・バックの背裏面でそのシート・バックのボトム・コーナーに取り付けられ、そして、そのシート・クッションの上にそのシート・バックを前倒し可能にする可動ヒンジ・ブラケットと、一端に入り口を開放して他端でそのシート・バックの回転中心に合わせるスリットを有し、そして、そのスリットのその入口をそのシート・バックのボトムに位置させてそのシート・バック・サイドのそのボトムにおいてそのシート・バックに取り付けられるヒンジ・カバーと、そのヒンジ・ピンの一端から伸長されてそのヒンジ・カバーのそのスリットにおいてその入口からその他端にはめ込まれる仮止めピンとを含む乗り物に使用される折りたたみリア・シート。
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JP05755198A JP3856354B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | 乗り物に使用される折りたたみリア・シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH11240366A JPH11240366A (ja) | 1999-09-07 |
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1998
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