JP3855453B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乗用車、トラック等に搭載される車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両走行抵抗の低減や視界向上のためのスラントノーズ化によってエンジンおよび電装品全体が路面に近づき、走行時のタイヤからの跳ね上げ水による被水条件が厳しくなってきた。また、寒冷地域においては、冬季の道路凍結防止を目的として塩化カルシウムや塩化ナトリウムなどの塩類が多量に散布されるため、これらが電解性溶液として路面にたまり、走行時にこれらの電解溶液を巻き込むこととなり、エンジンルーム内は更に厳しい腐食環境条件となっている。このように、エンジンに搭載されている車両用発電機は厳しい環境にさらされているので、被水や塩による腐食によって不具合を生じることがある。
【0003】
一方、エンジンルームの狭小化に伴い、車両用交流発電機の搭載スペースに余裕がなくなってきた。また、燃費向上のための軽量化や、安全制御機器等の電気負荷の増加に伴う発電能力の向上も求められている。低コスト化要求はいうまでもない。
即ち、耐腐食性に優れ、小型、軽量、低コストな車両用交流発電機が必要になってきている。この場合の腐食による発電停止の主な原因は、固定子コイルを固定子鉄心のスロットに装着し成形するなどの工程において、固定子コイル表面の絶縁皮膜が機械的摩擦などにより傷つき、この傷部に水、殊に電解溶液である塩水がかかるとコイルの電気導体である銅と反応して導電性の化合物が生成され、この反応の進行が皮膜と銅の遊離を更に加速させ、ついに固定子鉄心とコイル間やコイル相互間の電気短絡を生じ、出力低下とともに局部的な急激な発熱が起こり、遂に固定子コイルの断線に至ることによる。
【0004】
これに対し、固定子コイルの皮膜を厚くしたり耐傷性の優れたものにすることが考えられる。また固定子コイルの巻装後に耐振性および耐環境性のために一般に実施される樹脂による含浸処理において、含浸樹脂を厚く塗布することも一般的に用いられる。また、特開平3−235644号公報に記載のように、防滴カバーを発電機の冷却風取り込み側に取り付け、外部からの直接的な被水進入路を遮断しようとするものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の固定子コイルの皮膜を厚くすると、皮膜の材料費が増加するのみならず、皮膜のコーティング回数を増やすためにコイル材の製作工数も増えるため、固定子コイルのコストが大幅に上がる。また、スロット内は被膜が厚くなるぶん、スロットの断面積に対するこのスロットルに収納された固定子コイルの断面積の占有面積率(以下、占積率と称す)が上がるので固定子コイル挿入組み付けの際の皮膜傷の発生が多くなり、耐腐食性能は思うように向上しない。また、皮膜を厚くして同じ占積率とするならば銅の断面積が狭くなるから、固定子コイルの電気抵抗値が上昇するので出力が低下してしまう。固定子コイル自身の放熱性の悪化による温度の上昇、それに伴う出力低下の問題もある。この出力低下を補償するために同じ占積率となるようスロット面積を広げると、磁気回路の面から固定子鉄心の各部の磁路断面を確保するためには体格を増やさざるを得ず、このことは小型化要求に反する。
【0006】
耐傷性の優れた皮膜とするとコスト上昇は当然であるが、全体の構成品に占める固定子コイルのコスト比率の高い発電機にとっては他の構成品に比べコスト上昇の影響は大きい。皮膜を厚くすることに加え、温度の上昇に対して、皮膜の耐熱性も向上させると更にコストが上昇する。
含浸樹脂を厚く塗布する場合も、上記と同様に、材料費増加、工数増加による生産コストの増加、温度上昇による出力低下の問題があるのはいうまでもない。
【0007】
また、上記の特開平3−235644号公報の方法では、近年の小型かつ高出力な車両用発電機においては、同公報の実施例(添付図13)にあるように、回転子の側面にファンを有し、回転によって内部に冷却風を取り込んだ後、フレームの径方向に設けた窓を通じて吐出させる風を利用して固定子コイルを冷却する。すなわち、固定子コイルはフレームの径方向に設けた通風用の窓近くに位置しているので、発電機の径方向外部からの水や塩水が容易に固定子周辺に到達できる。これを防止するために、フレームの径方向に設けた窓の外側にも防滴カバーを取り付けたり、図4に示すようにフレームの径方向に設けた窓のうち、被水する方向の窓を塞ぐことも考えられるが、いずれの場合も、通風抵抗が増えて冷却風量が減るとともに、固定子コイルや整流器などの発熱体を冷却した後の熱風の逃がしが阻害されるので、発電機全体の温度が大幅に上昇するという問題が生ずる。また、防滴カバー追加のために、部品数増加による材料および生産コストの増加となる。
【0008】
本発明は、上記の従来の問題点を解決するもので、外部からの被水による腐食を防止して長寿命を達成し、コスト性に優れ、温度上昇などの新たな問題も生じず、しかも小型、軽量化をも実現する車両用交流発電機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の車両用交流発電機は、固定子コイルの電気導体材にアルミニウムを用いることによって、塩水等によって被水しても導電性のある化合物が生成せず、従って充分な冷却通風を確保して出力低下とならず、更に軽量化も達成したものである。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、界磁回転子と、前記回転子の外周に対向配置した固定子と、前記回転子と前記固定子とを支持するフレームとを有する車両用交流発電機において、前記固定子は、複数のスロットを有する積層鉄心と該スロットに収納されたアルミニウムよりなる電気導体と電気絶縁体を有し、前記電気導体は前記スロット内に位置する収納部と、異なるスロット内の2つの収納部をつなぐ渡り部とにより構成されて全体で巻線を為し、前記フレームは前記電気導体の渡り部を外周側より囲むように配され、前記渡り部の径方向外側に複数の窓部を有することを特徴としている。
【0011】
これにより、塩などを含んだ電解性の水滴が固定子コイルに到達した場合、固定子コイルの電気導体はアルミニウムからなるため、腐食により電気導体が侵されても導電性の化合物を析出生成しない。このため、固定子コイルへの被水によって固定子コイル腐食が進行しても、コイルと固定子鉄心間、およびコイル相互間の電気短絡が防止できる。よって、電気導体の断面積を拡大、即ち占積率を高めることができる。また、被水する方向のフレーム窓を塞いだり防滴カバーも不要となり、固定子コイルの渡り部の外径方向のほぼ全周に渡って複数の窓を設けることができるので、冷却風の通風路を充分に確保でき、発電機全体の大幅な温度上昇も無く、固定子コイルを充分に冷却できる。以上のことから、固定子コイルの高冷却化と電気導体断面積の拡大が達成できるので、銅に比べ固有電気抵抗値の大きいアルミニウムを使うことが可能となる。また、出力確保のために体格を大きくする必要も無く、銅とアルミニウムの比重差により軽量化も実現できる。更に、銅からアルミニウムに変更することにより、素材費が大幅に低減されるとともに、皮膜を厚くしたり含浸樹脂を厚く塗布したり、防滴カバーを追加する必要も無いので、大幅なコスト低減が可能である。
さらに、スロットに収納された電気導体の占積率が、50%以上、80%未満であることを特徴としている。従来、占積率は40%前後が一般的であるが、図3(b)に示すように、電気導体がアルミニウムである本発明では、銅に比べ固有電気抵抗値は大きいものの、前述の通り、導体断面積拡大による抵抗値の低減と、冷却通風路確保による大幅な冷却性能向上と、更に占積率を高めることによる固定子コイルから固定子鉄心への伝熱良好によって電気導体の冷却性が更に向上するため、占積率を50%以上に設定すれば、銅を使用する場合と同一の出力が得られる。
また、更に占積率を上げた場合、水噴霧条件下での寿命試験では、従来の銅の電気導体では固定子スロットに挿入、組み付けの工程内で絶縁皮膜に生じる傷が増え、この部分からの腐食により導電性の化合物が生成されるため寿命が短くなってしまうが、電気導体をアルミニウムにすることにより腐食によって導電性の化合物を生成しないため長寿命が確保される。図3(a)にJIS−Z−2371に準じた塩水噴霧条件での固定子コイルに電圧印加した試験での、異常発生までのサイクル数を示す。電気導体に銅を用いた従来の固定子での異常が電気短絡による耐圧不良によるのに対し、電気導体にアルミニウムを用いた本発明での異常は、アルミニウムが溶出し、その結果電気導体が細り、固定子の電気抵抗値が上昇するという経緯を示す。図3(a)より、従来の電気導体が銅で占積率が40%である場合の故障までの平均サイクル数は20サイクルであるが、電気導体がアルミニウムの場合、20サイクルで故障する占積率は80%となる。
従って本発明において占積率を50%以上、80%未満とすることにより、出力面と耐環境性の面ともに、従来に比べて優れた発電機を提供することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の車両用交流発電機において、固定子コイルの渡り部が前記固定子の内周側から冷却風を受けるよう配置したことを特徴としている。これによって、固定子渡り部への被水の乾燥が促進されるため、腐食の進行を抑える効果がある。更に、渡り部へ当たる風により、固定子コイルの温度低減による出力増加が可能となる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の車両用交流発電機において、前記固定子と対向した前記回転子の軸方向両端部のうち、少なくとも片側にファンを有していることを特徴としている。これにより、軸方向外部から吸引した冷却風を径方向に吐出させる通風量を大巾に増加させ、アルミニウム材の固定子コイルの冷却を更に向上させて出力を増加することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれかに記載の車両用交流発電機において、スロットに収納された電気導体の占積率が、50%以上、80%未満であることを特徴としている。
従来、占積率は40%前後が一般的であるが、図3(b) に示すように、電気導体がアルミニウムである本発明では、銅に比べ固有電気抵抗値は大きいものの、前述の通り、導体断面積拡大による抵抗値の低減と、冷却通風路確保による大幅な冷却性能向上と、更に占積率を高めることによる固定子コイルから固定子鉄心への伝熱良好によって電気導体の冷却性が更に向上するため、占積率を50%以上に設定すれば、銅を使用する場合と同一の出力が得られる。
【0015】
また、更に占積率を上げた場合、水噴霧条件下での寿命試験では、従来の銅の電気導体では固定子スロットに挿入、組み付けの工程内で絶縁皮膜に生じる傷が増え、この部分からの腐食により導電性の化合物が生成されるため寿命が短くなってしまうが、電気導体をアルミニウムにすることにより腐食によって導電性の化合物を生成しないため長寿命が確保される。図3(a) にJIS−Z−2371に準じた塩水噴霧条件での固定子コイルに電圧印加した試験での、異常発生までのサイクル数を示す。電気導体に銅を用いた従来の固定子での異常が電気短絡による耐圧不良によるのに対し、電気導体にアルミニウムを用いた本発明での異常は、アルミニウムが溶出し、その結果電気導体が細り、固定子の電気抵抗値が上昇するという経緯を示す。図3(a) より、従来の電気導体が銅で占積率が40%である場合の故障までの平均サイクル数は20サイクルであるが、電気導体がアルミニウムの場合、20サイクルで故障する占積率は80%となる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、前記電気導体は、その少なくとも一部がスロット形状に沿った略矩形状であることを特徴としている。これにより、占積率を上げて巻線断面積を増やし、その結果、巻線抵抗値を低減して高出力化が可能であり、占積率50%以上についても製作が容易となり、製作コストを低減できる。
【0017】
請求項に記載の発明によれば、請求項1からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、前記電気導体は前記スロットの奥に位置する外層と入り口側に位置する内層とに二分されたものが一対以上配設され、異なる前記スロットの前記内、外層の導体が直列に接続されたことを特徴としている。これにより、電気導体の渡り部での異相間の干渉が回避できるので、容易にスロット奥まで電気導体を配設でき、高占積率化により高出力化が達成できる。
【0018】
請求項に記載の発明によれば、請求項1からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、前記電気導体は裸導体であり、前記スロット内の収納部においてそれぞれの当接面及び前記固定子の鉄心との間に電気絶縁部材を有して相互に絶縁し、スロット外の渡り部においては前記電気導体のそれぞれを空間的に離間して絶縁したことを特徴としている。渡り部において空間的に離間していることより、この間を冷却風が通るので被水の場合の乾燥が促進され腐食の進行を抑える効果があがるとともに、各々の電気導体に冷却風が当たるので皮膜なしによる電気導体の放熱性向上とも相まって固定子コイルの温度を更に低減する効果がある。また、皮膜が無いので素材費を更に下げることができることに加え、導体をプレス製作するなど生産工程が大幅に簡略化でき低コスト化が可能となる。
【0019】
請求項に記載の発明によれば、請求項からのいずれかに記載の車輌用交流発電機において、前記電気導体は前記スロット内に収容された直線部を持つ複数個の略U字状導体セグメントを有し、前記固定子鉄心の片側に前記U字状導体セグメントのターン部を揃えて配置したことを特徴としている。これにより、複数のU字状導体セグメントの端部を接続する電気接続部を片側にそろえることができるなど、巻線形成の生産工程が容易になる。
【0020】
請求項に記載の発明によれば、請求項からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、前記内、外層の電気導体のそれぞれは前記スロット内に収容された直線部である内部導体と、該内部導体の両側に延びた外部導体を有する複数個の導体セグメントを有することを特徴としている。これにより、導体セグメントの形状がより単純化されるので、セグメント自体の製作工程が容易になり、安価な設備で対応できる。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、請求項からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、前記固定子と対向した前記回転子の軸方向のプーリ側端面と、前記フレームのプーリ側吸気口外周部の内壁面が、近接して対向していることを特徴としている。これにより、この内壁面がファンのシュラウドの役割を担うので、ポールコアディスク部のファン能力が増して、冷却ファンを両側に設ける場合に比べて、部品点数、加工工数を増やすことなく、同等の冷却性能を達成でき、コスト低減が可能である。
【0022】
請求項10に記載の発明によれば、請求項又はに記載の車両用交流発電機において、前記導体セグメントの接続部は、径方向に隣接した前記電気導体の端部を融接して形成され、前記接続部の径方向および周方向厚さは融接前後でほぼ等しいことを特徴としている。これにより、接続部間の距離を確保することができるので、絶縁不良を容易に防止できる。よって、製造コストを低減できる。
【0023】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10に記載の車両用交流発電機において、融接された前記接続部部は裸導体のままであることを特徴としている。アルミニウムは、表面に絶縁体である酸化アルミニウム(アルミナ)が形成されるので、絶縁のための後処理が不要である。これにより、製造コストを低減できる。
【0024】
以上のように本発明によれば、外部からの被水による腐食を防止でき、温度上昇などの新たな問題も生じず、コスト性に優れ、しかも小型、軽量化も実現する車両用交流発電機を提供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の車両用交流発電機を図に示す各実施形態に基づいて説明する。
(第一実施形態)
図1、図2はこの発明の第一実施形態を示したもので、図1は車両用、ここでは自動車用としての交流発電機の主要部を示し、図2は本実施形態の固定子の部分的な断面図を示している。
【0026】
車両用交流発電機1は、電機子として働く固定子2と界磁として働く回転子3と、回転子3と固定子2を支持するフレーム4とを有する。
回転子3は、シャフト31と一体になって回転するもので、1組のランデル型ポールコア32、冷却ファン33、フィールドコイル34、スリップリング35等によって構成されている。シャフト31は、プーリ5に連結され、自動車に搭載された走行用のエンジン(図示せず)により回転駆動される。
【0027】
前記フレーム4には、固定子2の固定子コイル21の渡り部21bに対向した外周位置に冷却風の吐出口41、及び軸方向端面に吸入口42が設けられている。固定子2は、固定子鉄心22と巻線を構成する固定子コイル21、及び固定子鉄心22と固定子コイル21間を電気絶縁するインシュレータ23で構成され、フレーム4により支えられている。固定子鉄心22は、薄い鋼板を重ね合わせたもので、その内周面に開口部を持つ複数のスロット24が形成されている。このスロット24の先端開口部はスロット24内の円周方向の側面間距離よりも狭く設定されている。
【0028】
巻線される固定子コイル21はスロット24に収納される収納部21aとこの収納部21a同士をつなぐ渡り部21bとからなっている。電気導体の材質にはアルミニウムを用いており、占積率は50%以上、且つ80%未満に設定してある。
図3(a)は、同一体格の固定子について、占積率を変化させて、塩水噴霧試験の結果を示している。試験は、JIS−Z−2371に準じた塩水噴霧条件下で固定子コイルと固定子鉄心の間に12ボルトの電圧を一定時間だけ印加し、その後乾燥させて、固定子コイルと固定子鉄心間の絶縁耐力、及び固定子コイルの電気抵抗値を測定し、以上を1サイクルとして異常発生となるまで繰り返した。異常判定は、絶縁耐力については、固定子コイルと固定子鉄心間および各相コイル間に、800ボルトの交流電圧を5秒間印加し、短絡の発生有無を調べた。また、固定子コイルの電気抵抗値については、試験前の抵抗値に対し、5%以上の変化が生じた場合を異常発生と判定した。その結果、占積率が高くなるに従い巻線傷が増えるため従来の発電機が平均20サイクルで異常に至るのに対し、本実施形態のものは巻線傷が増えても導電性の化合物は生成されないため、同じサイクル数では導体と固定子鉄心および導体同士での短絡異常は発生しない。そして、約40サイクルで異常に至るが、あくまでもアルミニウム自身の腐食進行による断面減少に伴う電気抵抗値上昇という異常モードであり、従来品と同等の20サイクル以上の寿命を達成するためには、本実施形態の固定子コイルの占積率を80%まで高めることができることが判明した。
【0029】
図3(b)は、同一体格の車両用交流発電機について、出力とファンの冷却能力との関係から一般に最も固定子コイル21の温度の高い回転数4000rpmにおいて、従来の占積率40%での銅線を使った場合の飽和出力値を1とし、占積率を変化させ、更に導体材質をアルミニウムに変えた場合の出力比を示している。なお、電気導体が銅の場合は、組み込みフレームには外部からの被水防止のために図4に示す様に約120度の角度範囲で窓の無いものを用い、本実施形態である電気導体がアルミニウムの場合は、すべての窓が空いているフレームを用いた。図3(b)より、本実施形態にて占積率が50%以上であれば、従来と同等な出力を得ることが可能である。
【0030】
また本実施形態では、回転子3にはファン33が装着されているため、渡り部21bへ均等かつ大量の風を当てることができる。よって、渡り部21bへの被水の乾燥が促進されるため腐食の進行を抑える効果がある。更に、渡り部21bへ当たる風が冷却を促進するため、固定子コイル21の温度を低減して出力増加を可能としている。
【0031】
(第二実施形態)
図5から図9はこの発明の第二実施形態を示したものであり、図5は固定子の部分的な断面図、図6は電気導体セグメントの斜視図、図7は電気導体セグメント同士の接続部の斜視図、図8は固定子の径方向からの側面図、図9は固定子の斜視図である。
【0032】
第一実施形態では固定子コイル21を丸線で示したが、図5に示すように少なくともスロット内に位置する部分がスロット形状に沿った略矩形状とすれば、占積率を50%以上に高めることがより容易になる。
また、固定子コイルを連続線ではなく、図6に示すようにターン部61cを有する略U字状の導体セグメント61を用いる。導体セグメント61はスロット24に収納される収納部61aとこの収納部61a同士を繋ぐ渡り部61bとからなる。セグメント61の挿入すべき固定子スロット24の所定の磁極ピッチP1に、あらかじめ導体セグメント61のピッチP2を合わせて製作し、固定子鉄心の軸方向から直線部をそろえて差し込んだ後、反ターン部側のスロット外の導体を折り曲げて端部61d同士を結線し、全体で巻線を為すようにしてある。この時、各導体セグメント61の端部61dの結線は、超音波溶着、アーク溶接、ろう付け等の電気的導通、あるいはかしめなどの機械加工手段でもよい。中でもアーク溶接において、アルミニウムは通常の導体材質である銅に対し、融点が低く、熱伝導率が低いため、図7に示すように接続部を局所的に溶融させ、周囲の形状に影響を与えないように制御することが容易である。図7に図示されるように、2つの導体セグメント61の2つの端部61dは、平行に並べられ、それらの隣接部にのみ溶融部61eが形成される。このため、溶接後の端部61dは溶接前の形状をほぼ維持しており、隣接部を除いて鋭利な角をもっている。よって、接続部間の距離を確保することが容易になる。さらに、接続部のアルミニウムの表面にも他のアルミニウム表面と同じく酸化アルミニウムが形成される。この酸化アルミニウムは絶縁体であるため、溶接後の後処理は不要となるので、製造コストを低減できる。またこの時、各導体セグメント61はスロット24の奥に位置する外層と入り口側に位置する内層とに二分されたものが一対以上配設され、異なるスロット24の前記内、外層の導体が直列に接続されているので、図9に示す通り、渡り部61bでの異相間の干渉が回避できる。
【0033】
以上により、容易にスロット奥まで導体セグメント61を配設できるので、スロット24内にて高占積率化がより容易になる。なお、図9は、1スロットあたりの導体数が4ターン、即ち外層、内層が2対の場合を示しており、接続部どうしが径方向にも近接する。よって、接続部どうしの絶縁を確保するために、局所的溶融をやり易いアルミニウムを使用することはさらに有利となる。また、図9より、対数が変わっても異相間の干渉が回避できることは同様である。また、巻線を導体セグメントに分割することにより、導体断面の矩形化も容易であり、プレス等での導体作成も可能となるので、素材、加工コストの低減を図ることができる。
【0034】
また、固定子鉄心の素材である鉄と、一般的な固定子コイルの素材である銅とは、比重が同等であるため、溶解しても分離が難しい。しかし、固定子コイルにアルミニウムを使えば鉄に対して比重が約3分の1なので、溶解による分離が可能である。以上により、素材の再利用を促進できる。
(その他の実施形態)
第二実施形態では、固定子側面の片側に導体セグメント61のターン部61cを設けていたが、これを分離し、両側を溶接等で接合してもよい。この場合の導体セグメント62を図10に示す。導体セグメント62はスロット内に挿入される略直線状部分である収納部62aと、この内部導体の両側おいて固定子鉄心の軸方向両側に延びる略直線状部分である渡り部62bよりなり、この渡り部62bは磁極ピッチの約半分の距離を周回する角度と長さを持っている。この場合も、スロット内の占積率を高めることが容易になることはもちろん、導体セグメント62の形状が略U字状よりも単純化されるので、セグメント自体の製作工程が容易になり、安価な設備で製作できる。
【0035】
また、電気導体を、皮膜のない裸導体を使い、図11に示すようにスロット内の収納部21aにおいてそれぞれの電気導体の当接面及び固定子鉄心22との間に電気絶縁部材23を配して相互に絶縁し、スロット外の渡り部においては前記電気導体のそれぞれを空間的に離間することにより導体間を絶縁してもよい。この時、渡り部の空間を冷却風が通るので被水の場合の乾燥が更に促進され腐食の進行を抑える効果があがるとともに、各々の電気導体に冷却風が当たるので皮膜なしによる電気導体の放熱性向上とも相まって、電気導体の冷却性が更に向上する。また、皮膜がないので素材費をいちだんと下げることができ、導体をプレス製作するのはもちろん、皮膜傷の心配が無いため生産工程が大幅に簡略化でき低コスト化が可能となる。
【0036】
更に、電気導体は、矩形導体と丸線との複合導体でもよい。たとえば、スロット内が矩形導体で、スロット外が丸線である場合、スロット内の高占積率化やステータコアの伝熱向上による冷却性能アップの効果は同様に得られる。また逆に、スロット内が丸線で、スロット外が矩形の略偏平導体とすれば、コイルエンド部の導体間透き間を十分確保でき、冷却風の通風抵抗を低減して冷却性能を向上できる。
【0037】
また、図12に示すように、回転子の冷却ファンが設置されていない端面に、フレームの吸気口41の外周部の内壁面43を近接させて対向させてもよい。この場合、フレーム4の内壁面43がファンのシュラウドの役割を担うので、ポールコアディスク部35のファン能力が増す。これにより、冷却ファンを両側に設ける場合に比べて、部品点数、加工工数を増やすことなく、同等の冷却性能を達成でき、更に小型化できる。
【0038】
以上に述べた実施の形態によれば、外部からの被水による腐食を防止でき、温度上昇などの新たな問題も生じず、コスト性に優れ、しかも小型、軽量化も実現する車両用交流発電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の自動車用交流発電機の主要部断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態における固定子の部分的な断面図である。
【図3】(a)は占積率に対する塩水噴霧試験結果を示し、(b)は占積率に対する出力比結果を示すグラフである。
【図4】従来の被水遮蔽のための窓閉塞フレーム例を示し、(a)は正面図、(b)は側面図であり、共通の中心線上に配置されている。
【図5】固定子コイルのスロット内に位置する部分がスロット形状に沿った略矩形状とした場合の固定子の部分的な断面図である。
【図6】固定子コイルを連続線ではなく、ターン部を有する略U字状の導体セグメントとした場合のセグメント斜視図である。
【図7】導体セグメント同士の接続部の斜視図である。
【図8】略U字状の導体セグメントを組み込んだ固定子の側面図である。
【図9】導体セグメントを組み込んだ固定子の斜視図である。
【図10】他の導体セグメント例の斜視図である。
【図11】電気導体が裸導体の場合の固定子の部分的な断面図である。
【図12】ポールコアディスク部を冷却ファンとした自動車用交流発電機の部分的な断面図である。
【図13】従来の防滴カバーを有する自動車用交流発電機の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車両用交流発電機
2 固定子
21 固定子コイル
21a 収納部
21b 渡り部
22 固定子鉄心
23 インシュレータ
24 スロット
3 回転子
32 シャフト
32 ポールコア
33 ファン
34 フィールドコイル
4 フレーム
41 吐出口
42 吸入口
43 内壁面
61 導体セグメント
62 導体セグメント

Claims (11)

  1. 界磁回転子と、前記回転子の外周に対向配置した固定子と、前記回転子と前記固定子とを支持するフレームとを有する車両用交流発電機において、
    前記固定子は、複数のスロットを有する積層鉄心と該スロットに収納されたアルミニウムよりなる電気導体と電気絶縁体を有し、前記電気導体は前記スロット内に位置する収納部と、異なるスロット内の2つの収納部をつなぐ渡り部とにより構成されて全体で巻線を為し、
    前記フレームは、前記電気導体の渡り部を外周側より囲むように配され、前記渡り部の径方向外側に複数の窓部を有すると共に、
    前記固定子スロットの断面積に対する、該スロットに収納された電気導体の断面積の占有面積率が、50%以上、80%未満であることを特徴とする車両用交流発電機。
  2. 請求項1に記載の車両用交流発電機において、
    前記固定子の前記渡り部が前記固定子の内周側から風を受けるよう配置したことを特徴とする車両用交流発電機。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用交流発電機において、
    前記固定子と対向した前記回転子の軸方向両端部のうち、少なくとも片側にファンを有していることを特徴とする車両用交流発電機。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、
    前記電気導体は、その少なくとも一部がスロット形状に沿った略矩形状であることを特徴とする車両用交流発電機。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、
    前記電気導体は前記スロットの奥に位置する外層と入り口側に位置する内層とに二分されたものが一対以上配設され、異なる前記スロットの前記内、外層の導体が直列に接続されたことを特徴とする車両用交流発電機。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、
    前記電気導体は裸導体であり、前記スロット内の収納部においてそれぞれの当接面及び前記固定子の鉄心との間に電気絶縁部材を有して相互に絶縁し、スロット外の渡り部においては前記電気導体のそれぞれを空間的に離間して絶縁したことを特徴とする車両用交流発電機。
  7. 請求項からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、
    前記電気導体は前記スロット内に収容された直線部を持つ複数個の略U字状導体セグメントを有し、前記固定子鉄心の片側に前記U字状導体セグメントのターン部を揃えて配置したことを特徴とする車両用交流発電機。
  8. 請求項からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、
    前記内、外層の電気導体のそれぞれは前記スロット内に収容された直線部である内部導体と、該内部導体の両側に延びた外部導体を有する複数個の導体セグメントを有することを特徴とする車両用交流発電機。
  9. 請求項からのいずれかに記載の車両用交流発電機において、
    前記固定子と対向した前記回転子の軸方向のプーリ側端面と、前記フレームのプーリ側吸気口外周部の内壁面が、近接して対向していることを特徴とする車両用交流発電機。
  10. 請求項又はに記載の車両用交流発電機において、
    前記導体セグメントの接続部は、径方向に隣接した前記電気導体の端部を融接して形成され、前記接続部の径方向および周方向厚さは融接前後でほぼ等しいことを特徴とする車両用交流発電機。
  11. 請求項10に記載の車両用交流発電機において、
    融接された前記接続部は裸導体のままであることを特徴とする車両用交流発電機。
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