以下、本発明に係る電子回路ブロックをパチスロ機(回胴式遊技機)に適用した場合の実施の形態を図面と共に詳細に説明する。なお、パチンコ機やスロットマシンにも適用できることは言うまでもない。
第一実施例:
図1は、本発明に係る回胴式遊技機の正面模式図である。
1は、一般に「パチスロ機」と称される回胴式遊技機本体である。
2は、ドラム部であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムで構成される。また、それぞれのドラム内部には、回胴部図柄表示LEDが設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。
3は、正面中央部に設けられた窓部であり、ドラム部2に貼り付けられている図柄を目視可能なように透明体で形成されている。この窓部3には、横方向に延びる3本の有効ラインと斜め方向に交差する2本の有効ラインである合計5本の有効ラインが、左ドラム2aと中ドラム2b及び中ドラム2bと右ドラム2cを結ぶ線で目立つように表示されている。なお、この有効ラインの下側には、回胴部ライン表示LEDが埋め込まれており、入賞時に点灯又は点滅するようになっている。
4は、窓部3の下側に設けられた表示LEDブロックであり、4a乃至4cの表示LED群で構成される。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入口5から又は後述するマックスベットボタンや1ベットボタンによって投入された遊技メダルの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルの貯留枚数(クレジット数)を例えば所定最大数50枚の範囲で表示し、また、貯留メダルの精算時における払い出し演出表示を行う。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、入賞時に払出メダルの枚数を表示し、また打止め中、出玉率の段階設定値及びエラー発生時のエラーコードを表示する。
6は、精算ボタンであり、メダル貯留装置(図示せず)の起動と解除及び投入メダルと貯留メダルの精算に使用する。
7は、1ベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投入するときに使用する。
8は、マックスベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン3の内部には、LEDが設けられており、マックスベットボタン3が操作可能な状態のときに点灯するようになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために所定数の遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に始動させるときに使用する。また、スタートレバー9は、出玉率の段階設定を行う場合、段階値1〜6の中から選択された所望の設定値を確定させるときに使用する。なお、このスタートレバー9は、上下左右の方向に操作できるように構成されており、後述するスタートSWセンサ及び操作方向センサから、それぞれスタート信号と4つの操作方向(上下、左右)を示す操作方向信号が出力される。即ち、スタートレバー9は、「遊技者が所望の方向を入力する方向入力手段」に、また、操作方向センサは、「方向入力手段によって入力された方向を検出する入力方向検出手段」に該当する。ただし、検出すべき操作方向は4つに限定されるものではなく、上下左右それぞれの間の斜め方向も加えることにより8方向検出や、360度の角度を厳密に検出するようにしてもよい。
図22は、スタートレバー9を含む回胴回転始動装置の説明図であり、図22(A)は回胴式遊技機本体1に取付けた状態を示す側断面図、図22(B)はスタートレバー9と各検出センサ(スタートSWセンサ110及び操作方向センサ111)との位置関係を示す斜視図である。
スタートレバー9は、中空球状の透明プラスチックで形成され、開口に固着されたナット61を備える握り部としてのグリップ9a、及び、管状又は筒状の部材であって、その外面には必要に応じて鍔又は段が形成されたアーム部としてのシャフト9bにより構成される。
シャフト9bの先端部(外端部)には雄ネジが形成され、グリップ6aのナット61が螺合可能であって、シャフト9bの鍔62に押付けるようにグリップ6aが装着されている。また、シャフト9bには、スリーブ63と外球面を有する滑動体64が遊嵌されている。この滑動体64は、回胴式遊技機本体1のフレーム(図示せず)に螺合・固定された取付部材65の貫通孔に形成された球面受け座66に当接している。
圧縮ばね67は、取付部材65に固定されたばね座68と、シャフト9bに嵌着された止め輪69に当接して係止されている円板座70との間に装着され、シャフト9bに同図の右方向の力を付勢している。またシャフト9bは、この付勢力により右方向に押付けられ、この力が、鍔62、スリーブ63を介して滑動体64を球面受け座66に押付けるので、グリップ6aに力を作用させないときにも、スタートレバー9は水平の中立位置に弾性的に保持され、圧縮ばね67に抗してシャフト9bを引いたり、回動させたりすることができる。
シャフト9bの後端(内端部)には、スタートレバー9の操作態様を判別するスタートSWセンサ110及び操作方向センサ111(例えば、シャフト9bの後端の変位を光学的に検出して“ON”するフォトセンサ)が近接して設けられている。但し、シャフト9bの変位を検出するものであれば、磁気センサや機械センサなどでも構わない。
110は、スタートSWセンサであり、スタートレバー9が上下左右どの方向に操作されてもスタート信号を発生させ、主制御部100に出力する。
操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する信号を出力する4つのセンサで構成されており、その出力信号は後述する副制御部160に直接入る一方、主制御部100には一切入力されないので、遊技結果に何ら影響するものではない。従って、本願発明の様に構成することは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(最終改正:平成一五年五月三〇日法律第五五号)に違反するものではない。
111Uは、上方向センサであり、スタートレバー9が上方向へ操作されたことを検出するセンサである。
111Dは、下方向センサであり、スタートレバー9が下方向へ操作されたことを検出するセンサである。
111Rは、右方向センサであり、スタートレバー9が右方向へ操作されたことを検出するセンサである。
111Lは、左方向センサであり、スタートレバー9が左方向へ操作されたことを検出するセンサである。
ここで図1に戻り説明を続ける。
10は、停止ボタン部であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。また、停止ボタン部10には、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの3つのボタンが設けられており、ドラム部2が回転中に操作することにより、それぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを停止させることができる。なお、停止ボタン部が操作可能の場合には、停止ボタン10a、停止ボタン10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLEDが点灯するようになっている。
11は、ブラウン管を利用したディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)で実現される表示演出装置であり、回胴遊技に関する各種映像演出や所要の情報の告知等が行えるようになっている。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b及び下スピーカ12cの3つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や段階設定値の変更中に警告音を発生する。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態表示LED13a及び両側面に設けられた左状態表示LED13bと右状態表示LED13cで構成され、各種の光演出を効果的に行うことができる。また、段階設定値の変更中には、警告表示として点滅を繰り返す。
14は、ドア鍵穴であり、ドアキー(図示せず)により回胴式遊技機本体1の前扉を開けるときや、打ち止めの解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
15は、受け皿であり、メダル払出装置(図示せず)から払い出された遊技メダルがメダル払出口16より排出され、その数が数百枚程度まで受けることができる。
17は、ロゴパネル部であり、例えば出願人の名称である「NET」( Next Entertainment Trend )又は機種名など、各種商標表示を施すのに使用される。
図2は、本発明に係る遊技機の制御回路系のブロック図である。
遊技機の制御回路は、メインブロック(破線で囲っていない部分)とサブブロック(破線で囲った部分)とに大別され、メインブロックは遊技結果に関する制御を、サブブロックは遊技経過や結果告知・表示の様々な演出に関する制御を司る。なお、メインブロックからの信号はサブブロックに出力されるが、逆にサブブロックからメインブロックへは一切信号が受信できないようになっている。これはゴト対策のためであり、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律により規定されている。
主制御部100は、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102とが設けられている。なお、後述するように、主制御部100は電子回路ブロック内のメイン基板210上に配置される(図19参照)。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)を介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140及び段階設定部150が接続され、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)を介して、ドラム部2、メダル払出装置18及び表示LEDブロック4が接続されており、主制御部100はこれらの各装置を制御可能に構成されている。さらに、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)を介して、副制御部160が接続されており、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データや当選状況データ)を副制御部160に出力する。
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM(図示せず)と、カウンタやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM(図示せず)などが設けられている。なお、後述するように、副制御部160は電子回路ブロック内のサブ基板220上に配置される(図19参照)。
また、副制御部160には、表示演出装置11、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、入力SW部22(入力スイッチ部22)、計時部23及び操作方向センサ111が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能に構成されている。
操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する方向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示する。
メダル検出センサ130は、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力し、主制御部100はこのパルス信号を受信して、表示LEDブロック4中のメダル貯留枚数表示LED4bにパルス数に応じた数だけ増加したクレジット数を表示させるように制御する。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタン7又はマックスベットボタン8の操作に応じてパルス信号を出力し、主制御部100は得られたパルス信号に対応するように投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲーム動作を開始するとともに、ドラム部2に駆動パルス信号を送信するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。
そして、主制御部100は、変動表示ゲームにおいて所定の役が成立し、メダルの払い出しを行う場合、その払出し数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示し、これをクレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場合には、主制御部100はメダル払出装置18を駆動制御し、必要数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。
さらに、主制御部100は、小役が成立した場合や、特にボーナスゲームが内部当選した場合等には、副制御部160に制御データを出力する。
そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させる為の音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクターや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部であり、後述する出玉率の段階設定操作を行うことにより、ホール側は、イベントや新装オープンでの放出や収益改善のための回収状況に応じて、段階値1〜6の中から所望の設定値を選択することができる。
22は、入力SW部(入力スイッチ部)であり、出玉率の段階設定操作が行われた場合の警告モードの設定や、警告を発生させる又は発生させない時間帯の設定を行う。この警告モードとしては、警告発生機能のオン状態又はオフ状態と、設定した時間帯のみ警告を発生させるタイマー状態の3つのモードがある。なお、入力SW部22は、サブブロックの初期化を行うための初期化スイッチとスピーカ部12の音量を切り替える際に使用する音量スイッチからなり、その両方を同時に押した場合に機能するようになっている。
23は、衛星などから絶対時間データを貰い正確な時間を刻む電波時計からなる計時部であり、計時した時間を副制御部160に出力する。なお、電波時計を用いるのは正確を期すためであるが、パソコンに用いられている一般の電子時計を用いてもよい。
図28は、本発明に係る電子回路ブロックの分解斜視図である。
200は、電子回路ブロックであり、図28(A)の上保護カバー230と、図28(B)のメイン基板210と、図28(C)の下保護カバー240とで構成される。なお、回路基板としてメイン基板210を例にして説明するが、サブ基板220も同じ構成になっているので重複する説明を省略する。
電子回路ブロック200が内蔵するメイン基板210は、昨今多発する回胴式遊技機への不正(主基板のすり替えや不正改造)に対して重点的に保護する必要があり、その防止対策として「主基板セフティーロック」方式を採用している。
この主基板セフティーロック方式は、外側より開封防止クリップを使用して、上保護カバー230と下保護カバー240とでメイン基板210を図示した矢印の上下方向から挟み込んで封印すると、その封印箇所をニツバー等で破壊しない限りは電子回路ブロック200を開封できないという特徴を有しており、ゴト対策に絶大な効果がある。
メイン基板210の上面(表面)には、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型ワンチップマイコンである主制御部100、制御プログラムを記憶するROM101、必要な情報を一時的に記憶するRAM102及び各種抵抗、コンデンサーやコネクター(ソケット)211〜216などの電気部品が配置されており、それらの電気部品等は下面(裏面)よりリフローでハンダ付け固定されている。
上保護カバー230には、メイン基板210を覆った場合のコネクター211〜216と干渉する位置に、コネクターの外形よりも若干大きな複数の開口部231〜236が設けられている。
図29は、本発明に係る電子回路ブロックのA−A断面図である。
メイン基板210は、コネクター216のピン216aがハンダ付け固定され、上保護カバー230と下保護カバー240とで上下方向から挟み込んで封印されている。
上保護カバー230には、メイン基板210を覆った場合のコネクター216と干渉する位置に、コネクターの外形よりも若干大きな開口部236が設けられている。また、コネクター216と開口部236とのクリアランスは約0.1mm〜0.3mm程度となっているので、この隙間を通して電気的な細工を施すことは不可能といえる。
開口部236の端面から保護用リブ230aが、コネクター216の外形(外延)に沿うようにしてメイン基板210の方向(即ち、下方向)に形成されている(図29(A)参照)。また、保護用リブ230aの終端は、メイン基板210と当接(接触)しているので、更に不正ができない構造となっている(図29(B)参照)。
図30は、本発明に係る電子回路ブロックの分解斜視図である。
メイン基板210の表面には、コネクター211〜215の外形に沿うように抜け部251〜255が形成された保護用シート250が載置され、容易に剥がれないようにメイン基板210と両面テープで接着されている。この保護用シート250は、ポリカーボネートやアクリルなどの比較的変形しやすい柔軟で透明な樹脂材料で作成され、その厚みは約0.5mm〜1mm程度である。また、保護用シート250及び抜け部251〜255は、樹脂シートをプレスで形抜きすることにより加工されるので、大量生産が容易に可能である。なお、図示していないがコネクター216にも同様の保護用シートが貼着されている。その結果、ゴト対策に絶大な効果がある。
図31は、本発明に係る電子回路ブロックのB−B断面図である。
保護用シート250がメイン基板210の表面に載置・接着固定されており、コネクター216と抜け部255とのクリアランスは約0.5mm以下となっているので、この隙間を通して電気的な細工を施すことは不可能に近い。
開口部235の端面から保護用リブ230aが、コネクター216の外形(外延)に沿うようにしてメイン基板210の方向(即ち、下方向)に形成されている(図31(A)参照)。また、保護用リブ230aの終端は、保護用シート250を間に挟んでメイン基板210と当接(接触)しているので、更に不正ができない構造となっている(図31(B)参照)。
図32は、本発明に係るメイン基板210の斜視図であり、図32(A)は分解斜視図及び図32(B)は組立斜視図である。
メイン基板210の表面には、コネクター211〜215がハンダ付けで固定される前に、それらの外形よりも小さな抜け部251〜255が形成された保護用シート250が載置され、容易に剥がれないようにメイン基板210と両面テープで接着されている。この保護用シート250は、ポリカーボネートやアクリルなどの比較的変形しやすい柔軟で透明な樹脂材料で作成され、その厚みは約0.1mm〜0.5mm程度である(図32(A)参照)。
次に、コネクター211〜215がメイン基板210のピン穴に挿入された後、リフローにてハンダ付けで固定される(図32(B)参照)。なお、図示していないがコネクター216にも同様の保護用シートが貼着されている。
図33は、本発明に係る電子回路ブロックの分解斜視図である。
電子回路ブロック200は、メイン基板210(図32(B)参照)を上保護カバー230と下保護カバー240とで図示した矢印の上下方向から挟み込んだもので、上述した主基板セフティーロック方式で封印されている。
図34は、本発明に係る電子回路ブロックのC−C断面図である。
保護用シート250がメイン基板210の表面に載置・接着固定されており、抜け部255はコネクター216の外形よりも小さいので両者の隙間はない(即ち、クリアランスは0mm)ので、電気的な細工を施すことは不可能である。
開口部235の端面から保護用リブ230aが、コネクター216の外形(外延)に沿うようにしてメイン基板210の方向(即ち、下方向)に形成されている(図34(A)参照)。また、保護用リブ230aの終端は、保護用シート250を間に挟んでメイン基板210と当接(接触)しているので、不正が完全にできない構造となっている(図34(B)参照)。
図3は、ドラム部2の制御回路系のブロック図である。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制御するためのステップモータ19a、19b及び19cを備えており、主制御部100からの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ19a、19b及び19cが駆動される一方、駆動パルス信号の供給を停止すると、それに伴って回転が停止するようになっている。
このステップモータ19a、19b及び19cは、4相1−2励磁方式でステップ数が200ステップ/回転(1.8度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信号を400パルス入力すると丁度1回転し、各ドラムに1つだけ設けられたフォトインタラプタからなる回胴センサ20a、20b及び20cからそれぞれのインデックス信号(基準位置信号)が1パルス返ってくるので、主制御部100は各ドラムの位置を正確に把握することができる。
図4は、ドラム部2の構成ブロック図である。
ステップモータ19a(図示せず)、19b(図示せず)及び19cの各回転軸には、厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各ドラムの外周部には各種図柄が描かれた左回胴帯21a、中回胴帯21b及び右回胴帯21cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっている。
図5は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、図5に示すような左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ビッグボーナス図柄の「赤7」や「青7」、ストックしているビッグボーナス又はレギュラーボーナス放出の契機となる十字架、低確率状態から高確率状態へモード移行させるための抽選の契機となるチェリー及びスイカ、逆の機能を有するベル及びリプレイがある。
さて、図4に示すように、ステップモータ19a、19b及び19cそれぞれに対して回胴センサ20a、20b及び20cが設けられていて、ステップモータの1回転に応じて各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるので、主制御部100は、インデックス信号と出力した駆動パルス信号の数により図柄番号を把握するとともに、図5に示す図柄配列を考慮して、各図柄がどの程度の時間経過で各ドラムの有効ライン上に到達するのかを常に認識可能となっている。
図6は、ドラム部2の構成ブロック図であり、図6(A)及び図6(B)は右ドラム2cが引込制御される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるように引き込むための引込制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている場合において、この有効ラインから4コマ以内に図柄「7」が位置する状態で停止ボタン10cが操作されたとき(図6(A)参照)、主制御部100は、これを強制的に有効ライン上に揃えて「7、7、7」の組み合せとなるように引込制御を行う(図6(B)参照)。一方、抽選により内部当選して、いずれかの役が成立したとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナス(BB)ゲームは、図6(B)のように表示されなければ、開始されないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。
図6の例では、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並べられる。ただし、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように引き込みコマ数をソフト制御で増減させることは可能である。
図7は、ドラム部2の構成ブロック図であり、図7(A)及び図7(B)は右ドラム2cが回避制御される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている場合(所謂リーチ状態)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄「7」が位置する状態で停止ボタン10cが操作されたとき(「ビタ押し」と呼ばれている。図7(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が揃わないように図柄「7」を強制的に一つ先まで移動させハズレとする回避制御を行う(図7(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。
図8は、表示演出装置の構成ブロック図である。
表示演出装置11は、コマンド受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及びRAM11dを含む)及び表示パネル11eとを備えている。
図9は、ROM11cに格納されている演出パターンデータテーブルの概念図である。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、演出内容である演出パターンとが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データを受信すると、制御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部11aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに渡す。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パターンをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに送信することにより、演出コマンドに応じた演出を表示画面上に表示するように構成されている。例えば、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、表示パネル11eは「夜の演出パターン0」(第二状態にあることを主に示す第二表示ステージ)を表示するようになっている。一方、副制御部160が演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは「昼の演出パターン0」(第一状態にあることを主に示す第一表示ステージ)を表示するようになっている。従って、遊技者は、遊技中に昼ステージが表示されることを切望するのである。
図10は、当選テーブルの概念図である。
当選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、低確率状態及び高確率状態における、入賞役と図柄抽選に使用する乱数値との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、乱数値は0〜16383の値をランダムにとり、低確率状態においてスタートレバー9が操作タイミングに合わせて図柄の抽選をしたとき、乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス(BB)図柄が当選となる。同様に、高確率状態において図柄の抽選をしたとき、乱数値が0〜n1の範囲であればビッグボーナス図柄が当選となるが、m1<n1の関係になっているので、高確率状態の方が低確率状態よりもビッグボーナス図柄が当選しやすくなっている。また、レギュラーボーナス図柄及びストックしているボーナスゲーム(乱数抽選により非常に高い確率で当選したボーナスゲームで、ストックする最大数は例えば255個である。)の放出契機となる十字架図柄が当選する確率も、m3<n2及びm5<n3の関係になっているので、高確率状態の方がボーナス図柄は当選しやすくなっている。なお、ボーナス図柄や十字架図柄が当選した場合には、RAM102のフラグエリアにフラグ1を立て、図柄が有効ライン上に揃うまでクリアしないので、遊技者は必ず所定の図柄を揃えてビッグボーナスゲームやドラキュラミッション(大当り前兆モード)等へ突入することができる。ただし、十字架図柄が有効ライン上に揃わなくても、所定ゲーム数が消化されると、ドラキュラミッションが自動的に開始される。
一方、高確率状態へモード移行させる抽選契機となるチェリー図柄及びスイカ図柄、逆の機能を有するベル図柄及びリプレイ図柄が当選する確率は、説明の都合上、高確率状態と低確率状態共に同一としている。
従って、確率状態とは無関係に、抽選した乱数値がm6〜m7の範囲であればチェリー図柄が、m8〜m9の範囲であればスイカ図柄が、m10〜m11の範囲であればベル図柄が、m12〜m13の範囲であればリプレイ図柄が当選となり、これ以外の乱数値であればストックボーナス当選又は純ハズレとなる。なお、ストックボーナスの数は8ビットの値で管理され、最大255個まで記憶することができるので、ストック切れを起こすことは皆無である。また、純ハズレとなった場合には、直ちにRB(レギュラーボーナス)を放出するようになっている。
通常、これらのm1〜m13及びn1〜n3の数値は、法規制やゲーム性を考慮して適宜設定されるが、BB当選確率は「1/300」程度、RB当選確率は「1/500」程度、十字架の当選確率は「1/100」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程度、ベル及びリプレイの当選確率は「1/7」程度となっている。
また、この当選テーブルとしては、出玉率の段階値1〜6に対応した6つの当選テーブル1、当選テーブル2…当選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階値に応じて当選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、上記低確率状態及び高確率状態で説明した様に、当選テーブル1<当選テーブル2<…<当選テーブル6となっているので、遊技者は高設定台を求めるのである。
図11は、一般遊技における図柄の組み合わせと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」又は「青7」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと15枚のメダルが獲得されるとともに、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入する。
RB(レギュラーボーナス)とは、変則的ではあるが「赤7、赤7、十字架」又は「青7、青7、十字架」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと15枚のメダルが獲得されるとともに、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム:第一種特別役物の作動)に突入する。
スイカ図柄又はチェリー図柄が有効ライン上に揃った場合には、それぞれ5枚又は2枚のメダルが獲得されるとともに、低確率状態にいる場合には、高確率状態へ移行させるための昇格抽選がおこなわれる。更に、低確率状態から高確率状態へ移行した場合、抽選で決定されたスイカ図柄又はチェリー図柄の一方で、夜画面(第二表示ステージ)から昼画面(第一表示ステージ)へ画面表示が切り替えられる。なお、低確率状態から高確率状態へ移行した場合でも、画面表示切り替えの抽選に当選した場合にのみ、第二表示ステージから第一表示ステージへ切り替えることもある。
ベル図柄が有効ライン上に揃った場合には、9枚のメダルが獲得されるとともに、高確率状態にいる場合には、低確率状態へ移行させるための降格抽選がおこなわれる。
リプレイとは、リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対して通常はメダル獲得がされず、フラグエリアにフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる一方、高確率状態にいる場合には、低確率状態へ移行させるための降格抽選がおこなわれる。
更に、ベル図柄又はリプレイ図柄が揃って降格抽選した結果、高確率状態から低確率状態へ移行した場合、抽選で決定されたベル図柄又はリプレイ図柄の一方で、昼画面(第一表示ステージ)から夜画面(第二表示ステージ)へ画面表示が切り替えられる。なお、高確率状態から低確率状態へ移行した場合でも、画面表示切り替えの抽選に当選した場合にのみ、第一表示ステージから第二表示ステージへ切り替えることもある。
なお、この図には十字架図柄が記載されていないが、ストックボーナスの抽選契機となる機能しかなく、十字架図柄が揃っても獲得メダル数は0だからである。
図19は、本発明に係る回胴式遊技機の内部正面模式図である。
回胴式遊技機本体1の中央部にドラム部2とその下にメダル払出装置18(メダルホッパー18)が配置されている。
170は、電源部であり、電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるようになる。
170aは、設定用キースイッチであり、出玉率の段階設定や段階確認を行うときに使用する。
170bは、エラー解除スイッチであり、出玉率の段階設定を行う時やエラーによる遊技の中止を解除する時に使用する。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、出玉率の段階設定値を表示しており、エラー解除スイッチ170bを押すたびに値が+1され、「6」表示の次には「1」に戻り、ターンアラウンド表示する。
210は、電子回路ブロック内に取り付けられているメイン基板であり、主制御部100はこのメイン基板上に配置されている。
220は、電子回路ブロック内に取り付けられているサブ基板であり、副制御部160はこのサブ基板上に配置されている。
次に、上述の様に構成された本発明に係る遊技機の動作について、フローチャート等を参照して詳細に説明する。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして警告モードは「オン状態」で、段階設定値は「1」が設定されている。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部100は初期チェックや初期設定(例えば、段階設定値「1」)を実行し、副制御部160は警告モードを「オン状態」にセットし、前扉が閉められると変動表示ゲームを行うことができるようになる。なお、この遊技可能状態で、遊技ホール側が再び前扉を開けて、入力SW部22を操作(初期化スイッチと音量スイッチを同時に押す操作)したとしても、副制御部160は、主制御部100から出玉率の段階設定モードという制御データを受信していないので、警告モードを「オン状態」から他の状態(「オフ状態」又は「タイマー状態」)へ変更しない。従って、ゴト師などが警告モードを容易に変更できないという特有の効果がある。
遊技ホール側は、この設定状態で、グランドオープン、新装開店やイベントの為に、出玉率の設定変更を行おうとしていると仮定する。
図12は、本発明に係る遊技機の主要動作処理を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ170cを一旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ170aに差し込んで右に回してON状態(図19の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期設定や初期チェックが実行された後、主制御部100はステップ200で設定用キースイッチ170aがON状態であるか否かを判断する。
主制御部100は、ON状態であればステップ210で設定変更サブルーチンを呼び出した後にステップ220へ移行する一方、ON状態でなければそのままステップ220へ移行する。
図20は、設定変更サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、設定変更サブルーチンを呼び出すと、ステップ500で副制御部160に段階設定モード開始を意味する制御データを送信し、ステップ510に移行して、内蔵RAMから現在の段階設定値「1」を読み込み、メダル払出枚数表示LED4cに「1」を表示する(図19参照)。なお、警告動作については図21を用いて詳細に説明する。
主制御部100は、ステップ520で、メダル払出枚数表示LED4cによる段階設定変更操作を受け付けて、変更された段階設定をメダル払出枚数表示LED4cに表示し(図19参照)、ステップ530でスタートレバー9が操作されたか否かを判断する。
主制御部100は、ステップ530で、スタートレバー9が操作されていなければ、ステップ520に移行して段階設定変更操作を繰り返す一方、スタートレバー9が操作された場合、ステップ540に移行する。
主制御部100は、ステップ540で、選択された段階設定値(例えば、最高値の「6」)を書き込み、RAMに記憶しているその他のデータをクリアして、ステップ550に移行する。
主制御部100は、ステップ550で、再度段階設定変更操作が行われたか否かを判断し、操作が行われた場合、ステップ520に移行して段階設定変更操作を繰り返す一方、操作が行われていない場合、ステップ560に移行する。
主制御部100は、ステップ560で、設定用キースイッチ170aがOFF状態(図19の設定用キースイッチ拡大図参照)になったか否かを判断し、ON状態のままであればステップ550に移行する一方、OFF状態であれば、ステップ570に移行する。
主制御部100は、ステップ570で、副制御部160に段階設定モード終了を意味する制御データを送信して、このサブルーチンを終了する。
図21は、サブブロックで実行される警告処理サブルーチンを示すフローチャートである。
副制御部160は、主制御部100から段階設定モード開始を意味する制御データを受信すると、ステップ600で警告発生機能がオフ状態であるか否かを判断し、オフ状態であればステップ630に移行して警告動作を解除(停止)する一方、オフ状態でなければステップ610に移行する。
副制御部160は、ステップ610で、警告発生機能がタイマー状態であるか否かを判断し、タイマー状態であればステップ620に移行する一方、タイマー状態でなければ(即ち、オン状態である)ステップ640に移行して警告を発生する。例えば、副制御部160は、この警告として、大音響の音や言葉(「設定変更中です」)をスピーカ部12から繰り返し発生させると共に、煌びやかな光演出を遊技状態表示LED部13で行う。また、ドラム部2を回転させて振動させることもある。
副制御部160は、ステップ620(タイマーモード)で、計時手段が計時した時間がRAM内に記憶する所定時間(例えば、営業時間帯の午前10時から午後11時)内にあるか否かを判断し、所定時間内であればステップ640に移行して警告を発生する一方、所定時間内でなければステップ630に移行して警告動作を解除(停止)する。
副制御部160は、ステップ630又はステップ640のいずれかを処理した後、ステップ650に移行して警告モードの変更操作を受け付ける。例えば、現在警告モードがオン状態であるから、入力SW部22を操作するとオフ状態となり、次に入力SW部22を操作するとタイマー状態となり、最後にオン状態にターンアラウンドする。また、警告モードは、表示演出装置11に表示されるので、ホール側はその表示を見て確認することができる。この入力SW部22の操作としては、初期化スイッチと音量スイッチの両方を同時に押し、約10秒間長押しすると変更入力が受け付けられ、警告モードが変更される。なお、警告モードを変更するために2つのスイッチを設け、同時に長押しする操作仕様としたのは、ゴト師などが警告モードを容易に変更できない様にするためである。
タイマーモードで使用する所定時間の設定は、段階設定モードにおいて、例えば、別個に設けられた時間帯設定キーで、所定時間の開始時間と終了時間を入力するようになっている。ただし、わざわざ別個に設けるまでもなく、音量スイッチにより開始時間又は終了時間を入力し、初期化スイッチで決定入力するようにしてもよい。
次に、副制御部160は、ステップ660に移行して、主制御部100から段階設定モード終了を意味する制御データを受信したか否かを判断し、受信していなければステップ600に移行して同じ動作を繰り返す一方、受信していればステップ670に移行し、警告動作を解除して終了する。
ここで図12に戻り、本発明に係る遊技機の主要動作処理の説明を続行する。
上述した通り、遊技ホール側が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させて、設定用キースイッチ170aをOFF状態にすると、主制御部100は、ステップ220で設定値を「6」とするとともに、全てのデータ及びフラグをクリアしたり、ハードウェアの異常チェックなどを実行する(初期設定)。なお、ストックボーナスのデータは、通常クリアしない様にソフトが組まれているので、ストック切れを生じないようになっている。
主制御部100は、同ステップで、段階設定値に応じてボーナスゲームを放出するまでのゲーム数(放出ゲーム数)及び確率状態を抽選して決定する。例えば、主制御部100は、放出ゲーム数を1〜1300ゲームまでの数字のいずれかに及び確率状態を高低どちらかに乱数抽選を行うのであるが、段階設定値(1〜6の値)により、遊技者にとって有利又は不利になる確率が振り分けられており、ここでは抽選の結果、放出ゲーム数が500ゲームで低確率状態になったと仮定する。
また、主制御部100は、同ステップで、低確率状態から高確率状態への昇格抽選に用いる小役であるチェリー及びスイカの内、どちらを表示演出装置11の表示ステージを切り替えるための小役(第一抽選小役)とするかの抽選を実行する(昇格小役機能振り分け抽選)。なお、この抽選ではチェリーが第一抽選小役となる確率が90%となっており、チェリーが第一抽選小役でスイカが第二抽選小役になったと仮定する。
主制御部100は、同ステップで、高確率状態から低確率状態への降格抽選に用いる小役であるベル及びリプレイの内、どちらを表示演出装置11の表示ステージを切り替えるための小役(第三抽選小役)とするかの抽選を実行する(降格小役機能振り分け抽選)。なお、この抽選ではベルが第三抽選小役となる確率が90%となっており、ベルが第三抽選小役でリプレイが第四抽選小役になったと仮定する。但し、これらの小役機能振り分け抽選は、一つの変動表示ゲームが終了し、次の変動表示ゲームが開始されるまでの間に行うようにしてもよい。その効果としては、第一抽選小役と第二抽選小役、及び第三抽選小役と第四抽選小役が固定されないので、その分だけ遊技者に内部状態について想像力や推理力を発揮させることができ、回胴式遊技機のゲーム性が向上する。
そして、主制御部100は、同ステップで初期画面の表示設定を行うために、副制御部160に制御データを出力すると、前述した通り、大当り確率が低確率状態であるから、例えば、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$01)を送信すると、表示演出装置11は、表示パネル11eに第二状態にあることを主に示す第二表示ステージであって、夜空に満月、ドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図13(A)「夜の通常画面」参照)。
次に、主制御部100は、ステップ221で、メダル検出センサ130又はベットボタンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを確認し、投入した場合には、ステップ222に移行する一方、投入していなければステップ221に戻り、投入操作があるまで待機する(即ち、ステップ221をループする)。
次に、主制御部100は、ステップ222において、遊技メダルが投入されたことを示す制御データを出力するか否かを判断し、1ゲームに1度だけ副制御部160に制御データを出力するようになっており、その後ステップ230へ移行する。
副制御部160は、この制御データを受信すると、ステップ223でスタートレバー9を操作すべき方向の表示演出をするか否かを判断し、表示するのであれば、方向表示処理サブルーチンを呼び出した後にステップ230へ移行する一方、表示しないのであればそのままステップ230へ移行する。
例えば、副制御部160は、このステップ223において、当選確率が5%〜10%程度の抽選を行い、当選すれば表示演出を行うと判断する。また、低確率状態では当選確率が1%〜2%程度で、高確率状態では当選確率が25%〜50%程度となるように、確率状態に応じ当選確率に差をつけて抽選を行うようにすれば(換言すると、低確率状態よりも高確率状態で表示演出が当選しやすくなるようにして抽選を行えば)、方向表示演出の頻度により高確率状態にあるのか又は低確率状態にあるのかを告知できるので、遊技者はその後の変動表示ゲームに対して非常に熱くなれるのである。
図23は、表示演出装置11が表示する演出画面の模式図であり、方向表示処理サブルーチンが実行され、方向表示演出が行われた状態を示している。
図23(A)は、図13(B)に示す「昼の通常画面」に左方向の矢印のみが追加表示された場合であり、スタートレバー9を左方向に操作すべきことを、遊技者にアピールしている。なお、左方向だけではなく、右方向や上下方向の矢印を適宜表示するようになっている。
また、既に抽選が終わりボーナスゲームが当選している場合には、図23(B)及び図23(C)に示しているように、通常の矢印とは異なる方向表示演出(例えば、方向表示の矢印に「BONUS」の文字を表示したり、プレミア・キャラクタのセーラ姫などが操作方向を示す演出)を行うようにすれば、遊技者に興奮と感動を与えることができる。
次に、主制御部100は、ステップ230で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップ240に移行する一方、開始させていなければステップ221に戻り、開始操作があるまで待機する(即ち、ステップ221〜ステップ230をループする)。
次に、主制御部100は、ステップ240において、変動表示ゲームのメイン処理を実行する。例えば、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110からスタート信号が出力されるので、主制御部100はスタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、乱数抽選した値と低確率状態の当選テーブルとを比較して、入賞したか否かを判断する(図10の説明参照)。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始するとともに、副制御部160に抽選結果コマンドを送信する。
副制御部160は、この抽選結果コマンドとスタートレバー9が操作された際に操作方向センサ111から出力される上下左右の方向信号に基づいて、表示演出装置11に乱数抽選結果と操作方向に応じた告知表示を行い、遊技者に注意を喚起する。
例えば、方向表示演出が行われていない状態で、ビッグボーナス又はレギュラーボーナスが当選した場合は、大当り前兆モードのドラキュラミッションをスタートさせて、ドラキュラ城の門を拡大表示し(図14(A)参照)、ドラキュラ城内部に侵入して閉まった扉を開けて(図14(B)及び図14(C)参照)、ドラキュラ城内の絢爛豪華な神殿を表示する(図14(D)参照)。また、他のプレミア告知表示としては、キャラクターの執事が「オリャー」という叫び声及び「ティロロロローン」という効果音と共に、画面中央の墓穴から「BONUS」の文字や「セーラ姫」を掘り起こして登場する(図15(A)及び図15(B)参照)。
更に、レア小役と呼ばれるチェリーやスイカ、又はベルやレプレイの告知表示を行う場合、停止ボタン部10が操作される以前に、それぞれ赤色や緑色、又は黄色や銀色のコウモリが「バサッ、バサッ、バサッ」という効果音と共に、画面中央に表示されているドラキュラ城から飛んでくる様子を表示する一方(図16参照)、ハズレの場合は特別な告知表示を全く行わない。但し、ハズレの場合でも、遊技者に緊張感を持たせてゲーム性を向上させるために、ボーナスやレア小役告知と同様に、必要に応じてハズレを意味する黒色のコウモリを画面上に飛ばしたり、執事が墓穴からドクロを掘り起こして登場することもある。
一方、副制御部160は、遊技者が変動表示ゲームの開始操作を行うより前に方向表示演出を行った状態で、且つ抽選結果コマンドと方向信号を受信すると、内部抽選の結果に関連する複数の映像演出の中から、方向信号によって示された方向に従って、表示する映像演出を選択して、表示演出装置11に表示する。
例えば、副制御部160は、図23(A)の表示状態で、遊技者がスタートレバー9を左方向に操作した場合(即ち、入力されるべき方向を表示装置に表示し、且つ、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致する場合)、検出された方向に表示画面をスクロールさせ、抽選結果コマンドに基づいて、当選小役のチェリーやスイカ、又はベルやレプレイ図柄を表示して遊技者に告知する。なお、抽選結果コマンドによりボーナスゲームが当選したときには、検出された方向とは異なる方向(即ち、左以外の方向)に表示画面をスクロールさせたり、又は、表示画面をスクロールさせることなく、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。
逆に、図23(A)の表示状態で、遊技者がスタートレバー9を左方向以外に操作した場合(即ち、入力されるべき方向を表示装置に表示し、且つ、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致しない場合)、表示画面をスクロールさせることなく、抽選結果コマンドに基づいて、当選小役のチェリーやスイカ、又はベルやレプレイ図柄を表示して遊技者に告知する。なお、抽選結果コマンドによりボーナスゲームが当選したときには、検出された方向又は入力されるべき方向(即ち、左方向)に表示画面をスクロールさせ、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。
また、副制御部160は、図23(B)又は図23(C)の表示状態で、遊技者がスタートレバー9を左方向に操作した場合(即ち、入力されるべき方向を表示装置に表示し、且つ、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致する場合)、検出された方向に表示画面をスクロールさせ、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する(図15(A)又は図15(B)参照)。その一方、ボーナスゲームが当選し、入力すべき方向を表示装置に表示したにも拘わらず、遊技者がスタートレバー9を他の方向に操作した場合には、ボーナスゲームの当選を無効にするようにしてもよい。こうすることにより、遊技者に緊張感を与えることができる。なお、一旦ボーナスゲームの当選無効を表示して、その後、ボーナスゲームを再度当選させるようにしてもよい。
なお、図24(A)乃至図24(C)に示すように、方向表示演出は1方向だけではなく、上下左右の4方向から複数選択して同時に表示するようにしてもよい(例えば、矢印は2つから4つということである)。
また、図25(A)乃至図25(C)に示すように、複数の矢印に抽選結果を表示し、遊技者に所望の結果を選択させるようにしてもよい。
この場合、左方向に操作すると「BONUS」、右方向に操作すると「NG」、上方向に操作すると「Question Mark」、下方向に操作すると「PRESENT」であり、遊技者がそれぞれ矢印の方向に操作すると、抽選結果は「ボーナス」、「はずれ」、「不明」及び「何かが当る(例えば、高確率状態となる)」ことを意味している。
ここで図12に戻り説明を続行する。
また、主制御部100は、ステップ240において、図6及び図7で説明した通り、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
そして、主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図11に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置(一般に「メダルホッパー」と呼ばれている。)から払い出し、メダル払出口16より排出して、ステップ250に移行する。なお、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、直ちに6ゲームで1セットのRBゲーム(ジャックゲーム又は第一種特別役物)が繰り返し作動され、獲得枚数が375枚を超えた時点でBBゲームモードを終了する。また、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)においては、6ゲームのジャックゲームを実行し、RBゲームモードを終了する。
次に、主制御部100は、ステップ250で内部抽選の結果、抽選小役が成立したか否かを判断し、成立の場合にはステップ260へ移行する一方、不成立の場合にはステップ221に戻って、同様の処理を繰り返す。
図17は、本発明に係る回胴式遊技機の昇格表示ステージ処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、このサブルーチンに入ると、ステップ300で大当り確率が低確率状態で且つ成立した抽選小役が高確率状態へモード移行させるための抽選の契機となる昇格抽選小役(チェリー又はスイカ)か否かを判断し、低確率且つ昇格抽選小役でなければ、終了してこのサブルーチンを抜ける一方、昇格抽選小役であればステップ310へ移行する。
主制御部100は、ステップ310へ移行すると、低確率状態から高確率状態へのモード移行抽選を行い、ハズレであれば、終了してこのサブルーチンを抜ける一方(即ち、低確率状態を維持する)、当選であれば、ステップ320で高確率状態へモード移行させた後、ステップ330へ移行する。
主制御部100は、ステップ330へ移行すると、当該昇格抽選小役が表示装置の表示ステージを切り替えるための第一抽選小役(この場合、チェリー)か否かを判断し、第一抽選小役でなければ、終了してこのサブルーチンを抜ける一方、第一抽選小役であればステップ340へ移行する。
主制御部100は、ステップ340へ移行すると、夜ステージから昼ステージ(即ち、第二表示ステージから第一表示ステージ)への画面の表示切替抽選を行い、ハズレであれば、終了してこのサブルーチンを抜ける一方(即ち、夜ステージを維持する)、当選であれば、ステップ350で、画面一杯に時計を表示して、「カーン、カーン、カーン、ウォウォウォウォ」という効果音と共に時計の針を高速で回転させた後、昼ステージへ画面を切り替えて終了する(図13(B)「昼の通常画面」参照)。なお、このサブルーチンでは、画面の表示切替抽選を行うステップ340を設けているが、ステップ340を無くし表示切替抽選を実行することなくステップ350へ移行して、第一抽選小役のチェリーであれば全て画面表示を切り替るようにしてもよい。
最後に、主制御部100は、昇格表示ステージ処理サブルーチンを抜けると、図12のステップ270へ移行し、降格表示ステージ処理サブルーチンを呼び出す。
図18は、本発明に係る回胴式遊技機の降格表示ステージ処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、このサブルーチンに入ると、ステップ400で大当り確率が高確率状態で且つ成立した抽選小役が低確率状態へモード移行させるための抽選の契機となる降格抽選小役(ベル又はリプレイ)か否かを判断し、高確率且つ降格抽選小役でなければ、終了してこのサブルーチンを抜ける一方、降格抽選小役であればステップ410へ移行する。
主制御部100は、ステップ410へ移行すると、高確率状態から低確率状態へのモード移行抽選を行い、ハズレであれば、終了してこのサブルーチンを抜ける一方(即ち、高確率状態を維持する)、当選であれば、ステップ420で低確率状態へモード移行させた後、ステップ430へ移行する。
主制御部100は、ステップ430へ移行すると、当該降格抽選小役が表示装置の表示ステージを切り替えるための第三抽選小役(この場合、ベル)か否かを判断し、第三抽選小役でなければ、終了してこのサブルーチンを抜ける一方、第三抽選小役であればステップ440へ移行する。
主制御部100は、ステップ440へ移行すると、昼ステージから夜ステージ(即ち、第一表示ステージから第二表示ステージ)への画面の表示切替抽選を行い、ハズレであれば、終了してこのサブルーチンを抜ける一方(即ち、昼ステージを維持する)、当選であれば、ステップ450で、画面一杯に時計を表示して、「カーン、カーン、カーン、ウォウォウォウォ」という効果音と共に時計の針を高速で回転させた後、夜ステージへ画面を切り替えて終了する。なお、このサブルーチンでは、画面の表示切替抽選を行うステップ440を設けているが、ステップ440を無くし表示切替抽選を実行することなくステップ450へ移行して、第三抽選小役のベルであれば全て画面表示を切り替るようにしてもよい。
第二実施例:
図26は、本発明に係る回胴式遊技機の模式図であり、図26(A)は正面模式図及び図26(B)は要部拡大図である。
図1で示したマックスベットボタン8の位置に、独立して操作可能な2つのボタンが並設されており、左ボタンがマックスベットボタン8に相当し、右ボタンがスタート信号のみを発生させるスタートボタン9cである。
9dは、上下左右の操作方向を入力する方向入力レバーであり、図1で示したタートレバー9の位置に設けられている。スタートボタン9cと方向入力レバー9dとで、図1のスタートレバー9の機能を実現する。なお、この様に構成することで、遊技者は従来とほぼ同様の操作で遊技を行うことが可能となり、更に風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の要件をも満足させることができる。
また、図示しないが、図1で示したスタートレバー9の機能から操作方向入力機能を削除し、ジョイスティックや十字キーなどを回胴式遊技機に別途設け、操作方向入力のみを行えるようにしてもよい。
第三実施例:
図27は、本発明に係る回胴式遊技機の模式図であり、図27(A)は正面模式図及び図27(B)は要部拡大図である。
図1で示したマックスベットボタン8の位置付近に、ジョイスティック9eを設けたものである。このジョイスティック9eは、図22に示したスタートレバー9とマックスベットボタン8の機能を有しており、スタートSWセンサ110及び操作方向センサ111を備えるスタートレバー9のグリップ9a頂部にマックスベットボタン8を取り付けた様な構造をしている。
変動表示ゲームを行うに際して、遊技者は、まず左手でジョイスティック9eを軽く握り、左手親指をマックスベットボタン8に添えるように乗せる。
この状態で、遊技者がマックスベットボタン8を押し込むと、貯留装置に貯留されている遊技媒体が所定数だけ投入され、ジョイスティック9eを上下左右(UP、DOWN、LEFT及びRIGHT)方向の何れかに操作すると、スタートSWセンサ110からスタート信号が発生し、操作方向センサ111からジョイスティックが操作された方向が検出されると共に、主制御部100はボーナスゲームや複数の小役を当選させる為の内部抽選を実行し、複数の回胴を回転させて、回胴上に表示された複数の図柄を変動させ、内部抽選結果に関連する映像演出を表示装置に表示するようになっている。
図22で説明した通り、操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する信号を出力する4つのセンサで構成されており、その出力信号は副制御部160に直接入る一方、主制御部100には一切入力されない。また、マックスベットボタン8をジョイスティック9eの頂部に設けても、遊技結果に何ら影響するものではない。
従って、本願発明の様に構成することは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(最終改正:平成一五年五月三〇日法律第五五号)に違反するものではない。
なお、その他の構成や動作については、図1乃至図25で説明した内容と同じであるので重複する説明を省略する。